1 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 11:32:59.31 wXrICMjnO 1/61

「い、いきなりどうしたんだ?ムギ」

「どうしたもこうしたもない!そのままの意味よ!」

「お、おいムギ。わたしたちは一度もムギを仲間はずれになんかしたり…」

「そうだよ、ムギちゃん!」

「うるさいうるさいうるさい!」



元スレ
紬「わたしを仲間はずれにしないで!」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1287109979/

4 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 11:38:00.11 wXrICMjnO 2/61

「それじゃあ、なんでわたしだけカップリングが少ないの?!」

「カ、カップリング…?」

「紬○とか○紬とかのことっ! みんなは唯梓とか律澪とか色々あるのにわたしだけ全然ないじゃない!」

「ムギちゃん…なんの話…?」

「とにかく!もっとわたしと絡んでほしいの!」


6 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 11:43:10.66 wXrICMjnO 3/61

「と、いうことで今日から日替わりでみんなの家に泊まらせて貰うから~」

「ずいぶん唐突だな」

「いきなり口調が柔らかくなりましたね」

「今日は梓ちゃんの家へお邪魔するわね~」

「へ?!」

「拒否権はないからね~?」ニコッ

「笑ってるのに怖いな」

「あ、ちなみに澪ちゃんは明日だから~」

(ノーと言えない…)


10 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 11:49:03.72 wXrICMjnO 4/61


――――――――
―――――

「本当に泊まるんですか?」

「乙女に二言はないのよ~」

「ふう…まあ、別にいいですけど。あ、夜ご飯何たべましょうか。今日は親が遅くなるらしいので、どうしようか悩んでたんですが」

「あ、わたしハンバーガー食べた~い」

「ムギ先輩ってハンバーガー好きなんですか?」

「だって美味しいんだもの~」

「案外ジャンクなもの好きがりますよね。それじゃあ行きましょうか」


13 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 11:55:16.79 wXrICMjnO 5/61


――――――――
―――――

 「いらっしゃいませ~」

「二人です」

 「店内でお召し上がりですか~?」

「どうしましょう」

「買っていった方がゆっくりできるんじゃない?」

「ですね じゃあ、テイクアウトで」

 「ご注文をどうぞ~」

「えーと…これとこれとこれで」

「あ、わたしが払うから会計は一緒でお願いします~」

「え、ムギ先輩…悪いですよ」

「いえ、一晩お世話になるんだもの、ご飯くらいおごらせてちょうだい」

「あ…はい、ありがとうございます」


15 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:02:09.51 wXrICMjnO 6/61

「わたしはこれとこれとこれで~」

 「かしこまりました~」

「わくわく」

 「ご一緒にポテトもいかがですか~?」

「はいはいはい!いただきます!」

 「は、はい…ではお会計~円になります」

「うふふ~」

(恥ずかしい…)


17 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:09:35.55 wXrICMjnO 7/61


――――――――
―――――

「さ、ムギ先輩どうぞ」

「お邪魔しま~す」

「適当に座っててください。今、飲み物を持ってきますから」

「ありがと~…さて、と」ガサゴソ

「お待たせしました…ってなにしてるんですか!ムギ先輩!」


19 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:14:12.41 wXrICMjnO 8/61

「家捜しに決まってるじゃな~い。他人の家のタンスや引き出しを調べるのは常識でしょ~?」

「なんの常識ですか?! ドラクエじゃないんですから!」

「あ、やった~ アイテムゲットよ~!」テロテロリン♪

「あ!そ、それ!わたしのパンツ!」

「ムギ は いちごパンツ を みつけた !」

「返してください!」バッ


21 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:20:02.99 wXrICMjnO 9/61

「ああ、ああ~…ひどいわ、梓ちゃん…」

「あげるわけないでしょう!もう!」

「まあ、チャンスはまだあるんだし…わたし、頑張るわ!」

「頑張らないでください!」

「うふふ、怒らないの~」

「はあ…もう、いいです。早くご飯食べましょ…」


22 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:26:26.89 wXrICMjnO 10/61


――――――――
―――――

「ムギ先輩、お風呂沸きましたよ」

「ありがと~ じゃあ、入りましょうか」

「バスタオルは脱衣所に置いておきました。シャンプーとかは適当に使って構いませんから」

「………」ジー

「な、なんですか?」

「梓ちゃん」

「はい?」

「あなたはいったいこの十数年間で何を学んできたの?」


23 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:33:35.02 wXrICMjnO 11/61

「む、ムギ先輩?」

「お泊まりでお風呂といったら、一緒に入るのが常識でしょ?」

「…さっきからムギ先輩の常識はおかしすぎです」

「いいから!早くお風呂入る準備をしなさい!」

「ちょ、ちょっと…!」

「さあ!早く!早く!」

「やっ!ま、待ってください!じ、自分で脱ぎますから!」


25 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:41:07.69 wXrICMjnO 12/61


――――――――
―――――

「~♪」ゴシゴシ

「ふ~…ムギ先輩、お上手ですね」

「うふふ、でしょ~? テクニックには自信があるの~」ゴシゴシ

「テクニックって…でも、本当に気持ちいいです」

「良かった~…はい、じゃあ今度はこっち向いて?」

「へ?ま、前も洗うんですか?」

「当たり前じゃない! 前を洗わない洗いっこなんて、乗り物に乗らないディズニーランドみたいなものよ!」


27 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:48:11.45 wXrICMjnO 13/61

「い、いや、いいですよ!自分で洗います!」

「梓ちゃん!大人しくこっち向きなさい!」ガッ

「わっ?!…う、うう」

「は~い、じっとしててね~?」ゴシゴシ

「はあ…でも、やっぱり気持ちいいかも」

「うふふ~」ゴシゴシ

「ん~…んっ?!あ、ちょ、ムギ先輩!だ、ダメです!」

「梓ちゃん、じっとしててって言ったでしょ~?」ゴシゴシ

「ん…っ!…はぁ…む、ムギ先輩…やっ!…そこ、は…ああっ!」


29 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 12:59:54.33 wXrICMjnO 14/61


――――――――
―――――

「ふ~、少し入りすぎちゃったわね~」

(ああ…まだドキドキしてる…)ボー

「ほら、梓ちゃん 早く体拭かないと風邪引くわよ~?」フキフキ

「や…っ!い、いいです!体は自分で拭きますから!」バッ

「ああんっ、いけず~。じゃあ、わたしは先に部屋に戻ってるわね~」

「はい…あ、先輩」

「ん?なあに?」

「その手に持ってるわたしのパンツは置いてってください」


33 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 13:37:02.37 wXrICMjnO 15/61


――――――――
―――――

「ふわぁ…」

「明日も学校ですし、もうそろそろ寝ましょうか」

「そうね~…さっ」ポンポン

「なんですか、その手は」

「んも~梓ちゃんたら、わかってるクセに~」

「一緒には寝ませんよ」

「梓ちゃん」

「はい」

「」ピラッ

「ん?なんですかそれ…っ!」

「ちっちゃい頃の梓ちゃんよね~?これ。さっき家捜ししてるときに見つけちゃった~」ヒラヒラ


34 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 13:46:20.78 wXrICMjnO 16/61

「ちょっと!ムギ先輩、返してください!」グイグイ

「ほっ!」ギュ

「っ?!」

「えへへ、捕まえた~」

「も、もう…仕方ないですね」

「ほら、梓ちゃん もっとこっちおいで~」

「ん…はい」モゾモゾ

「うふふ」ギュ

(ムギ先輩…いい匂い)


36 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 13:53:39.35 wXrICMjnO 17/61

(それに、なんか安心する…)ギュ

「ん~…」ナデナデ

(でも…でも…!)

「このおっぱいはけしからんです」フニフニ

「梓ちゃん、ぺったんこだもんね~」

「うるさいです!…って、え?!もしかして、声に出てました…?」

「心配しなくても、これからおっきくなるわよ~。さあ、もう寝ましょ?」

「うう…一生の不覚です…」


37 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:02:34.61 wXrICMjnO 18/61


――――――――
―――――

「はー…昨日は楽しかったわね~、梓ちゃん」

「ええ、家捜しは困りますけどね」

「小さいことは気にしないの~」ワカチコ

「いいな~楽しそうで~。ねっ、わたしの家にはいつ来るの~?」

「唯ちゃんの家は最後にお邪魔させてもらうわ~。今日は澪ちゃん家、明日はりっちゃん家にご厄介になります! ふつつかものですが、どうぞよろしくお願いします~」ペコ


38 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:09:16.35 wXrICMjnO 19/61

「おー、ムギのために久しぶりに部屋掃除しとくぜー」

「来るのはいいんだけど…うち、何もないぞ?」

「澪ちゃんがいるじゃない~ それだけで充分よ~」

「あ、ああ…ムギがいいならいいんだ」

「うふふ、楽しみ~」


39 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:16:14.79 wXrICMjnO 20/61


――――――――
―――――

「狭い部屋だけど、どうぞ」

「お邪魔しま~す」

「ご飯できてるみたいだから先に食べちゃおうか」

「そう、わかったわ~」

(家捜しはあとでのお楽しみね…)ニヤニヤ

「ん?ムギ、どうかしたか?」

「ふふっ、なんでもないわよ~」


40 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:24:00.58 wXrICMjnO 21/61


――――――――
―――――

「は~、お腹いっぱい~。とっても美味しかったわ~」

「そうか?口にあったみたいで良かったよ」

「澪ちゃんのお母さんってお料理上手ね~。それにすごく綺麗だし…うふふ…」

「友達の親に発情するのはやめてくれ…」

「冗談よ~ 綺麗なお母さんでいいな~って思っただけよ」

「そ、そうか…。ああ、お風呂も沸いてるから入っちゃうか。ムギ、先いいぞ」

「澪ちゃん」

「な、なんだ」


41 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:32:00.56 wXrICMjnO 22/61

「お泊まり、と言えば?」

「え?ええ、と…わかんない、けど」

「一緒にお風呂、に決まってるじゃない! こんな基本的な乙女心もわからないんじゃ良い歌詞なんて書けないわよ!」

「な…そ、そうなのか?!」

「当たり前よ!だから、わたしと一緒に入りましょう! 澪ちゃんの作詞活動に協力してあげる!」

「ムギ…ありがとう!よし、じゃあ一緒に入ろう!」

(この子結構単純よね…)


43 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:39:21.04 wXrICMjnO 23/61


――――――――
―――――

「うーん…ほうほう…おー…」ジー

「な、なんだよ ムギ…」

「いやいや、素晴らしいおっぱいね 澪ちゃん」パチパチ

「ど、どこ見てるんだよ!っていうか拍手するな!」

「いいじゃない~。美しいものを見て感動できるのは人間だけなのよ?」

「いや…でも…その…見られるのってあんまり好きじゃないし…」


44 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:45:37.31 wXrICMjnO 24/61

「どうして?立派なんだからいいじゃない」

「わ、わたし、注目されるの苦手なのに、それなりに大きいから良く視線を感じて…。コンプレックスなんだよ…」

「梓ちゃんが聞いたら怒るわよ」

「で、でも…」

「巨乳齎才」

「へ?」

「四字熟語よ 巨大な乳は才能をもたらすって意味。古くから巨乳は詩才や文才を与えると言い伝えられてきたの」


46 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 14:54:04.68 wXrICMjnO 25/61

「だから自分のおっぱいに自信を持ちなさい? おっぱいっていうのは言わば才能の塊なのよ?」

「そうだったのか…知らなかったよ…。そうか、おっぱいが大きいと良い歌詞を書けるってことだな! うん、なんか自分のおっぱいを好きになれそうだよ!」

(単純の域を越えてるわね…)

「あ、それとね…。わたし、おっぱいを大きくする方法を知ってるんだけど…知りたい?」

「ほ、本当か?!ぜひ、教えてくれ! 歌詞作りに役立てたいしな!」


49 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:06:22.06 wXrICMjnO 26/61

「では、ちょっと失礼して」

「ん?え、え?ムギ?」

「」モミモミモミモミ

「あ…ああっ!お、おい…ん、はあ…ちょ、ちょっと…!」

「我慢よ、澪ちゃん!更なる詩才の向上のため!」モミモミモミモミ

「こ、こらぁ…だ、ダメ、ああ…ん…っはあ…!」

「澪ちゃん! おっぱいが大きくなるように念じながら、『おっぱい』って言葉に出して! そうしないと効果は半減よ!」モミモミモミモミモミモミモミモミ

「んっ…はぁ…お、おっぱい…おっぱ、い…あ…あぁっ!」

(巨乳はバカって都市伝説じゃなかったのね…)モミモミ


51 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:13:15.50 wXrICMjnO 27/61


――――――――
―――――

「はあ…疲れた…」

「さっきのストレッチを毎日続けるのよ。本当は誰かに揉まれながらするのがいいんだけど…難しいようなら、一応自分で揉んでも効果はあるから」

「あ、ああ…教えてくれてありがとうな。心なしか良い歌詞が浮かんできそうな気が…!」

「………」


53 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:23:22.46 wXrICMjnO 28/61

「ムギ、せっかく来てくれたのに悪いんだけど…少し歌詞書いててもいいかな? 今なら最高の歌詞が書ける気がするんだ!」

「わたしは構わないわよ~。あ、明日はちゃんと『おっぱい』って声にだしてね。さっきの感じじゃ少し小さめだったから」

「わかった、明日も試してみる! それじゃあ、本でも読んでくつろいでてくれよ!」

(明日はお母さんに揉むのを頼むのかしら…)ハアハア


56 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:30:10.33 wXrICMjnO 29/61

「~♪」カキカキ

「~♪」ガサゴソ

(『恋のビーチであなたのバナナボートに乗って…』おお、この歌詞いいんじゃないか?!)

(澪ちゃんの下着って子供っぽいのが多いわね…おお、これは1年生の学祭ではいてた縞パン?!)

(いい!すごくいいぞ!どんどん素敵な歌詞がでてくる!)カキカキ

(いい!すごくいいわ!どんどん素敵なパンツがでてくる!)ガサゴソ

(ムギ!)

(澪ちゃん!)

(ありがとう!!)


57 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:41:23.81 wXrICMjnO 30/61


――――――――
―――――

「ん~…そろそろ寝ようか、ムギ~」

「そうね~、ふわぁ…」

「あ…ムギの寝る場所考えてなかったな…」

「大丈夫よ~、わたし澪ちゃんと寝るから~」

「え?それって、い、一緒にってことか…?」

「澪ちゃん」

「…っ!そうか…これも乙女心ってやつか!」

「そうよ、澪ちゃん わかってきたじゃない~」

「いや、すぐわからなかったわたしはまだまだだよ…よし、ムギ!一緒に寝ようか!」

「うふふ、は~い」


58 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:50:47.44 wXrICMjnO 31/61

「なあ、ムギ」

「なあに?澪ちゃん」

「抱き合って寝るのも乙女心なのか?」

「そうよ~乙女は寂しがり屋だもの」

「そ、そうか」

「澪ちゃん、髪なでて~」

「ん?こう?」ナデナデ

「うふふ~」

「さ、もう寝るぞ」

「は~い 澪ちゃん、おやすみ」

「ああ おやすみ、ムギ」


60 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 15:57:33.26 wXrICMjnO 32/61


――――――――
―――――

「昨日も楽しかったわ~」

「そうだな、いいこと教えてもらったし ありがとうな」

「こちらこそ~、お礼の気持ちよ 色々と」

(澪先輩も一緒にお風呂入ったりしたのかな…)

「ん?梓、どうかしたか?」

「い、いえ」


63 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 16:22:22.74 wXrICMjnO 33/61

「よーし、今日はお待ちかねのりっちゃんハウスだー」

「う~…ムギちゃんがくるの待ち遠しいよ~」

「へっへー、いいだろ~」

「りっちゃん、今日はよろしくね~」

「おう!任せろってんだ! まずは今から映画でも行くか?それともゲーセン?」

「部活はサボるな」

「ああん」

「うふふ、今日はりっちゃん家でまったりしたいわ~」

「おー、わかったよ!じゃあまずは部活頑張るか!」


64 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 16:34:04.81 wXrICMjnO 34/61


――――――――
―――――

「さあ、ムギお嬢様 どうぞお上がりください」スッ

「りっちゃん紳士ね~ お邪魔しま~す」

「ただいまー!…って、あれ」

「誰もいないのかしら?」

「あちゃー…そういえば今日は親が親戚の結婚式に行ってて帰ってこないんだった…」

「弟さんは?」

「んー、あいつも泊まりみたいだな 書き置きあるし」


66 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 16:48:02.63 wXrICMjnO 35/61

「そ、それじゃあわたしとりっちゃん二人きり…」

「そうだなー 今夜は寝かさないぜー?うひひ」

「きゃー!りっちゃんに襲われるー!」

「よいではないかーよいではないかー!」

(本当に襲ってくれないかな…)

「あ!親がいないってことはご飯もないってことじゃん…どっかで買ってくれば良かったな~」

「あ、そうね~…どうする~?」


72 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 17:19:22.62 wXrICMjnO 36/61

「よし!田井中シェフが何か振る舞ってあげよう!」

「え?りっちゃん料理できたの~?」

「ああ!お茶の子さいさいよ!えーと…」ガサゴソ

「うふふ、何を作ってくれるのかしら~?」

「…ごめん、ムギ。インスタントラーメンしかなかった…」

「インスタントラーメン?」

「…そっか、ムギ、即席物とか食べたことないよな…」

「うん!食べてみたい!りっちゃん、作って!」


76 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 17:28:14.10 wXrICMjnO 37/61

「え?…いいのか?こんなので」

「大丈夫よ!わたしラーメン好きだし!」

「んー…そっか…まあ、一度くらい食べてみてもいいかもな! よっしゃ!ムギ、待ってろ!」

「は~い…楽しみね~」

「できた!」

「ええっ?!もう?!」

「おう!インスタントラーメンは速さが売りだからな!」

「すご~い…それじゃあ食べましょう!」


77 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 17:42:33.26 wXrICMjnO 38/61

「いっただっきまーっす」

「」ズルズル

「」ジー

「…っ!」

「…ど、どう?」

「…っ美味しい~!こんなに美味しいのにあんなに早く出来ちゃうの?! りっちゃん魔法使いみたいね~!」

「は~…良かった~…一応、少しアレンジしてるからな!ちょっとは自信あったんだ!」

「お家に帰ったら斎藤に頼んで買ってきてもらわなきゃ!」

(ムギなら50袋は買いそうだな…)


80 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 17:54:16.80 wXrICMjnO 39/61


――――――――
―――――

「ふー、食った食った」

「本当美味しかった~、また食べさせて!」

「お、おう!こんなもので良ければいつでもいいぜ!」

「わ~い 楽しみ~」

「あ…食べる前にお風呂沸かせば良かったな…銭湯は…ダメだよな…」

「せんとう?」

「簡単に言えばちっちゃい温泉、みたいな所だよ。まあ、でも、さすがに銭湯はアレだから、今からでもお風呂沸かすか…」

「」キラキラ


84 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 18:14:14.28 wXrICMjnO 40/61

「む、ムギ?」

「行きたい!りっちゃん、わたし銭湯行ってみたい!温泉大好きだし!」

「え…でもいっちゃ悪いけど、キレイではないし、狭いし…たぶんムギが想像してるのとはかなり違うと…」

「大丈夫よ!さあ、行きましょう!」

「あ、ああ…まあ、ムギがいいなら…それじゃあ、準備して行こうか」

(裸!裸!裸!!!)


89 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 19:07:42.82 wXrICMjnO 41/61


――――――――
―――――

「ついたぞー」

「ここが…銭湯…」ドキドキ

「靴は靴箱なー 入れたら戸を閉めて鍵を抜くんだ」

「鍵って…この木の板?」

「そうそう、帰りはそれを差し込んで開けるんだよ」

「すごい!古風ね!重要文化財かなにか?!」

「いや、銭湯の鍵は大抵そういうもんだよ………たぶん」

「へ~すごいわね~古き良き日本って感じね~」


113 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:16:40.42 wXrICMjnO 42/61

「入るときにここでお金を払って」

「ふんふん」

「こっちの赤いのれんをくぐると脱衣場だ」

(ああ…ついに今、楽園の扉が開かれるのね…)

「わくわく」

「」ガラガラ

「………」

(おばあちゃんばっかり…)


114 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:22:06.78 wXrICMjnO 43/61

「これがロッカーだから、適当に選んで…よし、着替えるか」ヌギヌギ

「は~い」ヌギヌギ

「あ、これムギの分のタオルなー」

「りっちゃんありがと~」

「着替え終わったら鍵をかけて、なくさないように鍵のゴムを手首につけておくんだ」

「は~い」

「たまに足首につけてる人がいるけど、あれは『他人と違う俺カコイイ』って奴らだからなー。真似するんじゃないぞー」

「え?え、ええ…わかったわ~」

「よーし、じゃあ入ろー!」


118 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:27:38.29 wXrICMjnO 44/61


――――――――
―――――

「はー、いい湯だったー」

「銭湯、楽しかったわ~ おばあちゃんたちとも仲良くなれたし~」

「話好きのおばあちゃんって多いからなー」

「あと、お風呂あがりの牛乳!美味しかったわ~」

「普通のも美味しいけど、コーヒー牛乳とかフルーツ牛乳ってのもあるんだぜ! たまに飲むと美味しいんだよなー」

「え?!そんなのもあるの?!飲みたい飲みたい!」

「はは、今度また来る機会があったらな」


122 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:34:11.53 wXrICMjnO 45/61

「それにしても、お風呂あがりにこうやって夜風にあたりながら帰るのも涼しくて気持ちいいわね~」

「だろー?これが銭湯の醍醐味だからな! でも、気をつけないと湯冷めしちゃうからなー」

「せっかく体があったまったのに冷めちゃったらもったいないわね~」

「そうそう って話してるうちに着いちゃったぜー」

「ふふっ、入りましょうか~」


125 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:41:08.51 wXrICMjnO 46/61


――――――――
―――――

「銭湯のあとは!」

「銭湯のあとは?」

「さっさと布団に入るのが一番!」

「そ、そうなの…?」

「そうだ!体があったかいうちに!さあ!」

「わ…わかったわ!りっちゃん!」

「あー…すまん、ムギ。今お客さん用の布団、クリーニングに出してるみたいで無いんだよねーちょっと狭いけど、二人でベッドでいいか?」

「え?!…も、もちろんよりっちゃん!喜んで!」


127 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:46:41.22 wXrICMjnO 47/61

「さ、こっちこいよ ムギ」

「律さん…」

「ほら、腕枕してやるから…」

「まあ…嬉しいわ…」

「俺の腕の中でゆっくりおやすみ、ハニー」

「ふふふ…」

「くくく…」

「ふふっ…りっちゃん、おやすみ」

「ああ、おやすみ」


131 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:52:05.54 wXrICMjnO 48/61


――――――――
―――――

「りっちゃん、昨日はありがとね~」

「いいってことよ!」

「ムギ、ちゃんと寝れたか?律のいびきひどいだろ?」

「みーお!そんなことないぞ!」

「少しね~、でも大丈夫だったわよ~」

「ムギもそこは全否定しろよー!」

「さあ!」

「?唯先輩、どうしたんですか?」

「さあさあ!」


134 : 以下、名... - 2010/10/15(金) 23:59:38.80 wXrICMjnO 49/61

「やっとわたしの出番だよ!」

「うふふ~、よろしくね~」

「唯はずっと楽しみにしてたもんな」

「そうだよ!待ちに待ってたよ! しかも明日は土曜日だよ!ゆっくりできるよ、ムギちゃん!」

「あら~、ゆっくりしていっていいの~?」

「もちろんだよ!むしろ連泊でも構わないよ!」

「唯先輩、本当に嬉しそうですね」

「えへへ」


136 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:05:25.00 wXrICMjnO 50/61


――――――――
―――――

「ほらほら!入った入った!」

「ふふっ、お邪魔しま~す」

「おかえり~…あ、ムギさん!いらっしゃい」

「憂ちゃん、いきなりごめんね~?1日お世話になります」

「いえいえ~、賑やかなのは大歓迎ですよ! ねっ、おねえちゃん!」

「そうだよ、ムギちゃん!」

「そう言ってくれると嬉しいわ~」

「えへへ~、とりあえず荷物を部屋に置いてこよっか~」


141 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:14:44.15 yy1KnDV7O 51/61


――――――――
―――――

「おねえちゃーん、ご飯できたよー」

「はーい!ムギちゃん、行こっか~」

「ええ!」

「いい匂い~」トントン

「そうね~、美味しそうな匂い~」トントン

「あ、どうぞ座って座ってー」

「うひゃー!うい、頑張ったね~」

「憂ちゃん、こんなに手の込んだお料理…大変じゃなかった~?」

「いえいえ、お料理するのは大好きなので…むしろ楽しいですよ!」


144 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:20:12.48 yy1KnDV7O 52/61

「ねー、早く食べよーよ! お腹が悲鳴をあげてるし!」グー

「ふふっ、はいはい どうぞ召し上がってください」

「いただきまーす!」

「…うわぁ、美味しいわ~! 憂ちゃんのお料理、うちのシェフより美味しいかも!」

「ムギさん、それはほめすぎですよ~」

「お世辞じゃないわ~毎日こんなお料理が食べられる唯ちゃんが羨ましいわよ~」

「えへへ~、ういは自慢の妹だからね!」

「ありがとうございます、ムギさん、おねえちゃん。たくさんあるので遠慮せずに食べてくださいね~」


149 : 呼び方間違ってたらすまんかった - 2010/10/16(土) 00:28:21.08 yy1KnDV7O 53/61


――――――――
―――――

「ふえ~…お腹きつい…」

「ついつい食べすぎちゃったわね~…」

「うん~…ムギちゃん、美味しかった~?」

「ええ、とっても!」

「よかった~」

「おねえちゃーん、お風呂いいよー」

「お、お風呂だって!ムギちゃん!一緒に入ろうよ~」

「え、ええ!入りましょう!」


151 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:35:28.48 yy1KnDV7O 54/61


――――――――
―――――

「う~~~」

「は~~~」

『おねえちゃん、お湯加減どう~?』

「ばっちりだよ、うい~。ういも一緒に入る~?」

『い、いや、いいよ!二人きりでごゆっくりと~』

「んも~、ほんと恥ずかしがり屋さんなんだから~」

「うふふ、そうね~」


153 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:47:29.15 yy1KnDV7O 55/61

「ねーねー、ムギちゃん」

「なあに?」

「えい!」フニッ

「きゃ!…も~唯ちゃんたら~」

「えへへ~、やわらか~い いいな~」モミモミ

「ふふっ、やわらかさには自信あるのよね~」

「ほんと、マシュマロみたいだよ~…肌も白いし…」モミモミ

「や…唯ちゃん…も、もう終わり!」

「え~せっかくのわたしのふわふわタイムが~…」

「これ以上されたらわたし、本気になっちゃうもの~」

「本気?」

「うふふ、なんでもないわ」


156 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 00:57:42.52 yy1KnDV7O 56/61


――――――――
―――――

「ふ~いい湯だったぞよ」

「よかった~ はい、おねえちゃん。ムギさんもどうぞ~」

「ありがとう、憂ちゃん」

「はぁ~おいひ~。この一本のアイスのために生きていると思えるほどだよ~」ペロペロ

「たりらりらーりーらーりーらー♪」

「?」

「スルーしていいよ、うい」ペロペロ


159 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:03:57.52 yy1KnDV7O 57/61


――――――――
―――――

「ふわぁ…」

「唯ちゃん、眠いの?」

「うん~…せっかく明日休みなのに、もう眠くなっちゃった~」

「じゃあ寝ましょうか~」

「え~、もう~?」

「眠いんでしょ~?」

「まあ、そうだけど…。ムギちゃん、明日ゆっくりしていってくれる?」


160 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:11:19.65 yy1KnDV7O 58/61

「唯ちゃんが大丈夫なら構わないわよ~」

「ほんとっ?じゃあ寝よ~」

「ふふっ、そうね~」

「ほらっ、ムギちゃん」ポンポン

「うふふ、お邪魔しま~す」

「えへへ」ギュ

「おやすみなさい」ギュ

「ムギちゃん、おやすみ~…」


164 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:24:24.85 yy1KnDV7O 59/61


――――――――
―――――

「」スースー

(ふふっ…唯ちゃんの寝顔、可愛い~)

「」スースー

「………」ナデナデ

「…んふ…」スースー

(…おやすみ、唯ちゃん)


167 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:31:56.67 yy1KnDV7O 60/61


――――――――
―――――

 「いただきまーす!」

「ムギちゃん、昨日は寝れた~?」

「大丈夫よ~ 唯ちゃんはすぐ寝ちゃったわね~」

「おねえちゃん、寝つきいいもんね~」

「おかげで朝からすっきりだよ! なんか、ムギちゃんの隣は寝心地良くてさぁ~」

「そっか~、おねえちゃん、良いな~」

「………」


169 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:39:26.37 yy1KnDV7O 61/61

「ムギちゃん 今日は何時まで大丈夫なの~?」

「…ねえ、唯ちゃん」

「ん?なあに~?」

「今日はわたし、お昼前には家に帰るわ」

「ど、どうかしたの?ムギちゃん?! ゆっくりしていってくれるって言ってたのに…!」

「大丈夫、泊まる準備したら戻ってくるから~」

「え…どういうこと?」

「わたし、今日は憂ちゃんの家に泊まるの!」



END


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