1 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 00:53:52.60 KS7vcPCZ0 1/7

P「暑いな……」

亜子「暑いわー……昨日は結構冷えてたのに」

P「最近日ごとに寒かったり暑かったりして大変だよな。風邪ひかないか心配だ」

亜子「あー、はしたないとわかりつつも胸元をパタパタさせたい気持ちがこみあげてしょうがないわ~」

P「ははっ。女の子は大変だな」

亜子「む、冷静な反応。そこはもうちょっとチラチラアタシの胸元見ちゃうとかそういうウブな反応が欲しかったなー」

P「大人だからな」

亜子「アタシのバストは貴重よ? 高くつくで~」

P「じゃあなおさら見物料は払えないな」

亜子「ちぇー」

P「ははは」ズズ

亜子「………あ、そっか」ニヤリ

亜子「プロデューサーちゃん、普段からいずみの胸元見放題やもんねー。そりゃ冷静でいられるわけか!」

P「ぶーっ!」

亜子「あはは、図星か」

P「ち、違うわ! 亜子が急に変なこと言い出すからだろう」

亜子「変じゃないです事実ですー。まさかこれだけ付き合いがあって、いずみのあの無防備な胸元に気づいてませんでしたーなんて言わせんで?」

P「それは、まあ……」

亜子「頭脳明晰、品行方正、清楚でクールな中学生。なのになぜかシャツのボタンがめっちゃ開いてる! このギャップ、すごいやろ!」

P「なんで亜子が偉そうなんだ」

亜子「そりゃあ親友ですし」

P「俺も胸を張って親友だと言える人間が欲しかったよ」

亜子「プロデューサーちゃん……今からでも遅くないって。アタシでよければ、親友になろ?」

P「亜子……ありがとう」

亜子「うん!」

亜子「でも誤魔化されんで? いずみのダイナマイトかつデンジャラスな胸元に関してのコメントをいただけてませんが」

P「くそ、逃げきれなかったか」

亜子「にへー」

元スレ
土屋亜子「いずみはPちゃんの前でしかボタン開けんよ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1589990032/

2 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 00:55:58.71 KS7vcPCZ0 2/7

P「まあ、そうだな。正直に白状してしまうなら」

亜子「してしまうなら?」

P「あの顔あの佇まいであの胸元、ギャップが破壊力高すぎて周りの男に色目使われてないか心配だ……」

亜子「なんかちょっとキモいで」

P「保護者目線なだけだよ!」

亜子「冗談やって。まー、安心してプロデューサーちゃん。その心配は杞憂やで」

P「どうして」

亜子「いずみはプロデューサーちゃんの前でしかシャツのボタン開けんし」

P「………」

P「………」

亜子「鼻血出てるで」

P「!?」バッ

亜子「うっそー♪」

P「お前な……!」

P「………」

P「フーーッ」

P「詳しく、聞かせてもらおうか」

亜子「今の一連のタメ、ちょっとキモいで」

P「今日ちょっとキツくないか?」

亜子「親友だから、ちょっとキツイ言葉も堪忍ね!」


「そうね。親友なら、根も葉もない嘘をつく悪いお口をシャットダウンさせるのも堪忍ね」

亜子「のわあっ!? 泉!?」

P「いつからそこに」

「たった今来たところ。そしたらふたりでとんでもない話をしててびっくりしちゃった」

P「ということは、俺の前でしかボタンを開けないっていうのは」

「嘘に決まってるじゃない。なんでプロデューサーも信じちゃうかな……」

亜子「なはは~~」

「亜子は笑っていい立場じゃない」ペシ

亜子「ごめんごめん」

3 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 00:57:27.71 KS7vcPCZ0 3/7

P「いや、だってそのほうがまだ安心できるし……俺は色目とか使わないから、俺の前でボタン開けてても気にしないしな」

亜子「気にしないんだ」

P「ああ。何も思わないね」

「ふうん……何も思わないんだ」

亜子「プロデューサーちゃん、ウソはよくないで~」

P「嘘じゃないさ」

亜子「だって意地張って言ってるのがバレバレよ?」

P「そんなわけないだろう。仮にもプロデューサーであるこの俺が、中学生の担当アイドルの胸元をチラチラ見るなんて……なあ泉」

「そうだね。嘘はよくないよプロデューサー」

P「あれ? そっちに加勢?」

亜子「これがアタシらの友情パワーや!」

「さっき嘘ついてたのがもうひとりいた気がする」

亜子「あれ? アタシも敵意向けられてる?」

P「内紛勃発だな」

亜子「ていうか実際のところ、なんで胸元開けてるん? いずみに限って男の子をユーワクしたいとかそんな理由じゃないやろ?」

「それは……」

P亜子「それは?」

「なんか胸がすーすーして気持ちいいから」

P亜子「………」


P「やっぱり危ないから俺の前でだけボタンを開けてくれないか」

亜子「いやいつでも閉じてればええやろ!」ビシィッ

さくら「あれぇ、みんな集まって楽しそうに何お話してるんですかぁ?」

「さくらにはまだ早い話」

亜子「まだ早い」

P「聞かせられない」

さくら「えーーっ! なんでーっ!?」プクー

4 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 00:59:02.82 KS7vcPCZ0 4/7

その日の夕方



亜子「はぁー。自分で蒔いた種とはいえ、さくらをごまかすの大変やったわ」

「そうね」

亜子「同い年なのはわかってるんだけど、なーんかさくらにはそういう話聞かせたくないっていうか、ピュアなままでいてほしいっていうか」

「エゴ丸出しだけど、わかる」

亜子「ねー」

「……亜子」

亜子「ん?」

「ごめん。私も、ちょっとだけ嘘ついてたかも」

亜子「え? なんのこと?」

「その……あの後、よくよく記憶を掘り返してみたんだけど」

亜子「だけど?」

「私……プロデューサーといる時のほうが、ボタン開けてる頻度が高いかも」

亜子「………ん?」

「思い出せる限り思い出して整理してみたら、多分そうで……」

亜子「わざわざそこまでするなんて、いずみはホントに真面目やな~」

亜子(んんん~?)

「もちろん、プロデューサーがいない時も開けてたりするんだけど。あの人と一緒にいると、なんだか暑くて、涼しくなりたいなって思う時が多くて……それが理由だと思うの」

亜子(んんんんんんんんんん~~~~~~~~~~???)

「そういうこと、だから。嘘ついてたかも、ごめん」

亜子「あ、はい。いいと思います」

「ふう、言いきったらスッキリした」

亜子「………あの、いずみ? これは、友達だからこそ言うんやけど」

「なに?」

亜子「いずみのそういう真面目なところ、すっごくいいと思うし、アタシも大好きなんやけど」

亜子「……今のは、かなり恥ずかしいこと言ってたと思う」

「………」

「………」


「!!」ボンッ

亜子(あ、オーバーヒートした)

5 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 01:00:46.31 KS7vcPCZ0 5/7

翌日



「おはようございます」

P「おう、おはよう泉」

「………」ソソクサ

P「?」





「………」ソソクサ

P(今日の泉……胸元のボタンを首が締まりそうな位置までがっちり留めてるのはいいとして、常にノートパソコンを胸に押し付けてるのはなんなんだろう。なんだ、胸を隠してるのか?)

P「なあ、泉。今日はずっとパソコン持ってるけど、何か作業でもしてるのか?」

「………」ピク

「………」

P「?」

「………」

「知らない」

P「え……ああ、そうか」

「………」スタスタ




P「なんだ、俺何かやらかしたのか……?」

亜子「ちょんちょん」

さくら「つんつん」

P「?」

亜子「応援してるで!」

さくら「応援してまぁす!」

P「え、なんで?」

さくら「なんで?」

亜子「いやさくらもわかっとらんのかーい!」

さくら「えへへぇ、なんか流れで」

亜子「まったく……まあ、アレよプロデューサーちゃん。春は近い! きっと近いうちに、いずみのほうから話してくれると思うから」

P「そうなのか……なら俺は、泉が言ってくれるまでいくらでも待つけど」

さくら「もしかして、愛の告白とかぁ? なんちゃってー」テヘペロ

亜子「さくらはホントにわかってないの? 実は全部わかってたりしてるの?」

6 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 01:02:06.94 KS7vcPCZ0 6/7

「………」スタスタ


P「お、泉。俺に何か話があるのか」

亜子(おー、思ったより早かった。さすがはいずみ)


「プロデューサー……」

P「なんだ? ゆっくりでいいからな」

「ありがとう………えっと。その」

「……私の」

P「私の?」






「私の胸………見たいの?」

亜子(んんんんんんんんん~~~~~~~~~????)

さくら「?」

P「………」

P「ズルい聞き方をしてしまうが……『見たい』と言ったら、どうなるんだ」

「………」






「……すけべ」



おしまい

7 : ◆C2VTzcV58A - 2020/05/21 01:05:24.26 KS7vcPCZ0 7/7

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
こいついつも胸元開けてんな


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