あやめ速報-SSまとめ-

部室に行くとムギ先輩が鏡に向かって
大きく口を開けて覗きこんでいた

紬「あ・・・ぁ・・・」

梓「・・・？」

部室には私とムギ先輩二人だけ
とりあえず声をかける

梓「何してるんですか？ムギ先輩」

紬「ひゃあ！梓ちゃん！？」

おどろかれた
よほど真剣に見てたらしい

紬「実は口内炎ができたみたいなの」

梓「あ、それで鏡の前で口を」

紬「やっぱり見てた？///」

梓「まあ、ちょっとだけ」

紬「でも、自分ではうまく見えないのよね～」

あーん、と鏡に口を開けるムギ先輩

梓(・・・・・・。)

私はティースプーンを手にとる

梓「私が・・・見てあげましょうか・・・？」

紬「え？」

梓「あーんして下さい、ムギ先輩」

クイっと、ムギ先輩の顎に手をあて
少し持ち上げる

紬「あ、梓ちゃん・・・？」

梓「はい、あーん・・・です」

紬「あ、あ～～ん」

なんとなく流されて口を開けるムギ先輩
こう言う所が可愛い

梓「はい、そうです」

カチャ
梓「舌を押さえておくのに、スプーンを挿れますね？」

紬「・・・ふぁい」

ムギ先輩の口の中

くにぃ
紬「///」

先輩の舌をスプーンでどけて
口内炎を探す

梓「う～ん、見つかりませんね～」

くにくにゅ
スプーンでムギ先輩の口腔内をまさぐる

紬「あずしゃひゃん、も、もうらいじょうぶよ？」

上目遣いで口を大きく開けて、舌ったらずな口調で話すムギ先輩
おまけに目が少し潤んでいる

梓「あ、見つけましたよ」

ムギ先輩の解放要求を、やんわり却下する

梓「私、たまたま口内炎の薬を持ってるんです」

紬「へ？」

梓「塗ってあげますね」

綿棒に薬をとる

紬「あ、あの・・・」

有無を言わさず、綿棒を口に挿れた

紬「ひゃ！・・・あ、あずひゃひゃん」

梓「うーん、綿棒が短くて届かないなぁ」

梓「ムギ先輩、ちょっとだけ口の中に指を挿れていいですか？」

紬「え！？」

梓「大丈夫です、指で直接触れるわけじゃないですから」

紬「じゃあどうひて？」

梓「少し唇を拡げるだけです」

紬「だ、だったら自分の手でできるからぁ」

梓(・・・残念)

紬「ぁ・・・」
くにぃ

いや、自分の指で口を拡げるムギ先輩が見れた
普通なら一生見られない

梓「コレなら綿棒が届きます」
そっ

・・・優しく触れないと

触れるか触れないかの強さで接触し
クリクリと綿棒を動かし薬を塗り広げる

紬「んん・・・・・・///」

目を閉じるムギ先輩
少し・・・気持ち良さそう？

梓「ムギ先輩、痛くありませんか？」

紬「ちょっとらけ、でも、らいじょうぶよ」

痛気持ちいいと言う事だろうか？

紬「あ・・・！」

その時、ムギ先輩の唇の端から
涎が一筋垂れてきてしまった

梓(・・・・・・・・・)

梓(いや、抑えろ私)

紬「あ、あの・・・」

梓「このまま・・・」

梓「このまま、薬を塗りますね」


紬「・・・・・・ふぁい」

涎をたらしながら、気持ち良さそうに宙を見つめるムギ先輩

私はそのムギ先輩の、ピンク色の口腔内を蹂躙し続けた

どれ程の時間がたっただろう？

誰かが階段を上る音が聞こえ、私たちはあわてて離れた

・・・別に後ろめたい行為をしているわけじゃないけれど

その後、何も無かったかのように部活をする私たち

ただ、ムギ先輩はティータイムにお茶もケーキも食べ無かった

・・・私も食べ無かった

部活後、ムギ先輩に声をかけられる

紬「梓ちゃん、さっきは薬をありがとう」

梓「いえ・・・」

紬「それでね、一つ気付いた事があるの」

梓「？・・・なんですか？」

紬「梓ちゃんが口内炎の薬を持ってるって事は
梓ちゃんも口内炎があるんじゃないかって思うのよ～」

梓(・・・・・・)

梓「はい、あります」

紬「あはっ！」

ムギ先輩が私にそっと近寄り、耳元で囁く

紬「それなら、今度は交代ね♪」

梓(ゾクゾクッ・・・)


梓「よろしく・・・お願いします///」