律「うわっ、なんだお前!」
澪「私たちの遊びのじゃまするのか!」
紬「生意気な子!」
梓「亀をいじめるなんてひどいです!」
梓「早くあっちいってください!」
律「ちっ」
澪「しらけたな」
紬「いきましょ。ぷんぷん」
和「はーい。私スッポンモドキの和ちゃんチェケラッチョイ」
和「助けてくれてありがとう。お礼に竜宮城に案内するわ」
梓「えっほんとですか!?」
元スレ
梓「こらー! 弱い者いじめはやめなさーい!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1300107742/
和「いいのよ」
梓「やったぁ! 竜宮城って伝説だとおもってたから嬉しいです!」
……
梓「 」ゴボゴボ
和「もうすぐつくわよ」
梓(息ができないです……)
和「たくさんもてなすわよ」
梓「 」
竜宮城
梓「 」プクプク
和「ついたわよ……あら?」
梓「 」
和「……も、もしかして」
唯「やっほー和ちゃんどしたのー」
和「あ、唯姫。いま私を助けてくれた勇敢な人を連れてきたんだけど」
唯「あ、溺れちゃった感じ?」
和「そうみたい。失敗したわ」
唯「だいじょうぶだよ~」
唯「ほら、こうして空気を」
チュウウウ
梓「っむがっ!」
唯「ん~♪」
梓「ふにゃっ、げほっげほっ」
梓「げぇえぇぇっほ!」
唯「大丈夫?」
梓「えっ、ここは……? あれ?」
和「ようこそ竜宮城へ」
唯「ようこそ~」
梓「あ、あの……私を助けてくれたんですか? ありがとうございます!」
和「それは私のセリフよ」
唯「和ちゃんをいじめっこたちから助けてくれてありがと~」
梓「あ、いえ……それはたまたま通りかかったから」
和「あなたお名前は?」
梓「浦島あずさです」
唯「へー、じゃああずにゃんでいっか! あだ名だよ!」
梓「……あ、はい」
唯「私は唯だよ~」
梓「唯さんですか」
和「この城の主である唯姫よ」
梓「唯姫!?」
唯「えへ~、よろしくね~」
梓「ひ、姫様じきじきに……あの、その……人工呼吸なんて……」
唯「困ったときはお互いさまだよ!」
梓「ありがとうございます……」
唯「さぁこっちへおいで。宴の準備をするからそれまで少し遊ぼうよ」
唯姫の部屋
唯「あずにゃんはこれに着替えるといいよ」
梓「あ、どもです」
唯「着せてあげよっか?」
梓「えっ!? いや、いいですよ」
唯「でも特別な服だから一人じゃ着れないよ?」
梓「あ、そうなんですか。そういうことなら」
唯「おっけー、うふふ」
ヌガセヌガセ
梓「にゃっ! 脱ぐのは一人でできます!」
唯「えへー、可愛いねー」
唯「こんな可愛いお客さん超ひさしぶりだよ」
梓「唯姫も……伝説のとおり美しいというか、可愛いというか……」
唯「ん? どうしたの? 顔が赤いよ?」
唯「あ、もしかして酸欠!? また人工呼吸しなきゃ!」
梓「ち、ちがいます!!」
梓「なんでもないです!」
唯「さて、着替え終わったらなにしようか」
梓「私はこの城の話がききたいです。いい土産話になるとおもうんで」
唯「じゃあ私は地上の話でもきかせてもらおうかなー」
……
梓「というわけで。たまたま通りかかっただけなんですよ」
唯「へー、あずにゃんは釣り人なんだー。和ちゃんラッキーだったねー」
梓「お魚すきなんですよ」
唯「魚たちたべちゃうんだ……」
梓「あっ、す、すいません唯姫のお友達……」
唯「ううん、いいの。私もたまに人間たべるし」
梓「え!?」
唯「うそうそ。ほんきにしないで」
梓「そ、そうなんですか……ほっ」
唯「でも別の意味でたべちゃいたいなぁあずにゃんのこと」
梓「えっ」
唯「ふっふっふ」ジリジリ
梓「にゃっ、にゃっ!?」
唯「た―べーちゃーうーぞー」
梓「にゃあああ!!」
憂「お姉ちゃん宴の準備できたよ」
唯「おっ、じゃあ残念だけど行きますかー」
梓「……た、たすかった」
唯「お楽しみは後ってことかー」
梓「ひっ」
憂「もうっ、お姉ちゃんったら。だめだよ地上の人を誘惑しちゃ」
宴会場
唯「あ、あずにゃんもう一献~♪」
梓「ぐびぐび」
唯「お、いい飲みっぷりだねぇ」
梓「んぐ、ふにゃぁ~~」
唯「さぁさぁどんどんお飲みになって~」
憂「お姉ちゃんが注がなくてもそんなの私がやるのに」
唯「憂はそのまま踊っててよー」
憂「そ、そう……わかった」くるくるー
梓「唯姫もどうぞ」
唯「お、すまんねぇ」
トクトク
唯「んぐ、んぐ……ぷはぁー!」
梓「このお酒おいしいです!」
唯「あずにゃんどんどん飲んでねー」
梓「んぐんぐぐびぐびふにゃああああ」
唯「おお、ぐでんぐでんだ!」
和「ちょっと唯姫。そのへんにしといたほうが」
唯「そ、そうだね! あずにゃんしっかり~」
梓「うにゃ……にゃがああああああ!!」
唯「うわぁ酒乱だ!!」
梓「なんですかあああ!! 魚のおやぶんのぶんざいでこの生意気なおっぱいはあああ!!」
ペシン
ポヨン
唯「んっ……ちょっ、あずにゃんっ」
梓「いいもんたべてるからでしょお!!」ペチペチ
唯「や……やめてよぉ……」
梓「とりゃとりゃ、ぜいたくにふくらんで!」
唯「うえーん和ちゃーん」
和「唯姫があんなに飲ませたせいよ」
梓「……うにゃ……ねむいです」ころん
唯「おや……?」
和「寝ちゃったわね」
唯「んー、膝重いよー」
梓「むにゃ……すうすう」
和「しばらくそうしといてあげれば?」
唯「うん……かわい」
ナデナデ
梓「……むにゃ」
……
梓「んー、頭いた……」
梓「あれ……ここどこ、暗い……」
唯「んー……あずにゃ……むにゃむにゃ」
梓「にゃっ! 唯姫! ちかっ!」
梓「ってなんでおんなじベッドで!」
唯「ふぁ……起きた? 酔いはさめたかな?」
梓「ちょっと頭いたいですけど……大丈夫……」
唯「えへ~、ふかふかだよ~」ギュウウ
梓「うー……なにするんですか」
唯「さっき言ってたお楽しみ時間だよ」
梓「お、おたのしみ!?」
唯「えへへ~」
梓「な、なにし……にゃあ!」
唯「えへ~、あずにゃんぎゅ~」
梓「ふぁ……あったか……」
唯「ん~、あずにゃん磯の香りがする~」
梓「唯姫はなんだか優しいいい匂いがします……」
唯「そっかあずにゃん海もぐってからそのままだもんね」
唯「お風呂はいらなきゃ!」
梓「え?」
お風呂
唯「ざぶん!」
梓「にゃっ」
唯「ひろいでしょー」
梓「な、なんて贅沢な……」
唯「ほら上をみてごらん」
梓「うわ、すご……魚たちがいっぱい泳いでる……」
唯「これつくるのに和ちゃん説得するの大変だったよー」
梓「きれーです」
唯「えへへ」
梓「も、もちろん唯姫のほうが綺麗ですけど!」
唯「お世辞はいいよぉ……えへへ」
梓「おせじなんかじゃないです」
梓「いまの唯姫、髪の毛しっとりしてて……」
梓「お肌もつやつやでとっても……きれいです……」
唯「え、ちょ、なんでそんな真面目な顔……」
梓「唯姫……」
唯「あずにゃん……」
梓「だ、だきしめていいですか……?」
唯「……うん」
梓「し、しつれいします……」
ぎゅ
唯「うぁ……あずにゃん……」
梓「すべすべ……」
唯「あずにゃんもとってもすべすべできもちいね」
梓「唯姫……やっぱり胸おおきいですね」
唯「そうかなー?」
梓「うらやましいです……とっても美人だし、ふわふわだし……」
唯「あずにゃんはとってもかわいいよー」
梓「そんなことないです……身分の低いただの釣り師です……」
唯「ううん、あずにゃんはとってもいい子。それに身分なんてそんなの海の底じゃ関係ないもん」
梓「唯姫……」
唯「かわいいかわいい」
ちゅ
梓「んむぅ……」
唯「ちゅ、ちゅ……」
梓「にゃ、だめですよぉ……」
唯「これは私流のもてなしだよ?」
ちゅ
ちゅ
梓「んっ……ふ……」
唯「お礼はお姫様のキッスだよー」
梓「うぅ……こんなのどうやっても釣り合いませんって」
唯「じゃああずにゃんもちゅーして?」
梓「え?」
唯「ちゅーしてあげたぶんちゅー返してよー」
梓「う……それは……」
唯「えー? じゃあ食べた分かえしてもらおうかなー」
梓「ず、ずるいです! そんなの無理ですよぉ」
唯「えへへ、ちゅーしてほしいな」
梓「ど、どうしてそんなにちゅーして欲しいんですか?」
唯「んー、だってそのほうが独占的な気分になれるから」
唯「私ってなんでも手に入れないと気が済まないんだ―」
梓「わがまま姫……」
唯「だからー、ちゅーして?」
梓「うぅ……」
唯「ほらはやくぅ、んー」
梓「い、一回だけですよ!」
唯「んぅー」
梓「……んっ」チュ
唯「えへー、もっかい!」
梓「だ、だめです!」
唯「おねが~い」ウルウル
梓「そ……そんな目で……ずるいです」
唯「じゃあこれでどう? うっふ~ん、お願い」クネクネ
梓「それは無いです」
唯「えー!」
梓「失礼ですけど唯姫ってなんか変な人ですよね」
唯「ひどーい!」
梓「ふふ、でも……おもったより退屈しないですみそうです」
唯「お客人に退屈なんてさせないよ! 竜宮城の名が廃る!」
梓「いままで何人もきてるんですか?」
唯「ううん、全然!」
梓「……はぁ」
唯「あずにゃんが記念すべき初地上人だよ~」
梓「……こんな人が伝説の竜宮城の主だなんて」
梓「地上のみんなにきかせてやりたいですよ」
唯「土産話?」
梓「ま、まぁ噂にたがわぬ美しさですけど……」
唯「ありがとあずにゃん」
梓「その変なあだなどうにかしてください」
唯「かわいいじゃん!」ギュウウ
梓「むにゃあー! 裸でだきつかないでくださいってー」
唯「あったかあったかだよー」
梓「うう……」
「おねえちゃーん、いつまで入ってるのー」
唯「あっ、そうだね。そろそろ上がって寝ようねあずにゃん」
梓「はい。さっぱりしましたありがとございます」
唯「むふ……一緒に寝るからね」
梓「……変なことしないでくださいよ」
唯「夜のおもてなし……なんちゃって」
梓「変態です」
唯「姫にたいしていう言葉かなー」
梓「身分の違いなんてないって言ったじゃないですか」
唯「むぐ……」
唯「後でいっぱいにゃんにゃんなかせてやるー」
朝
梓「ん……光が……」
梓「へぇ、こんなとこまで差し込んでくるんですね」
唯「……zzz」
梓「……あれ? どうして素っ裸……」
唯「すぴー、あずにゃーん……zzz」
梓「……あ!」
唯「……んー?」
梓「あああああああ!!!」
唯「ん、どしたの朝っぱらから……」
梓「にゃあああああんてことを!」
唯「おはよーあずにゃん」
梓「うにゃあああ!」
梓「よ、よりにもよって、ひ、姫様と寝ちゃうなんて……あわわわ」
梓「どどどどどうしようきっとこんなの天誅じゃすまないよ!」
唯「なに焦ってるの?」
梓「海の藻屑にされちゃう……いや、サメの餌!?」
唯「あずにゃんかわいかったねー」
梓「な、なにをのんきな」
唯「ほえ?」
梓「わ、私……逃げます!」
唯「え?」
梓「にゃあああさようなら!!!」バタバタ
唯「だめー♪」
ギュウウ
梓「にゃあああ魚の餌はいやですうう! ごめんなさいですうう!!」
唯「えへー、にがさないぞー」
梓「たすけてーたすけてー!」
唯「何も悪いことしてないのにぃ」
憂「おねえちゃーん、梓ちゃーん。朝御飯の用意できたよー」
梓「にゃあああ」
唯「あずにゃーん、すりすりー」
憂「な、なにしてるの……? そんな格好で……」
梓「ち、ちがっ! これにはわけがっ!!」
唯「ういー、昨日の夜ねー、あずにゃんが盛りのついた猫さんみたいになったんだよー」
憂「……」
梓「ひいいいっ!」
唯「猫はこわいよー、私たべられちゃったー」
憂「……梓ちゃん」
梓「ご、ごめんなさい! 決してそんなつもりじゃ」
憂「責任とってもらうからね」
梓「にゃあああ!! 食卓にならぶのはヤです!!」
憂「お姉ちゃん。おめでとう」
唯「わーい。やっといい伴侶がみつかったよ」
梓「え?」
憂「梓ちゃん。お姉ちゃんをよろしくね」
唯「よろしくねあずにゃん!」
梓「な、なんで……にゃ?」
唯「だってお姫様の純潔を奪ったんだから……もうっあずにゃんったら!」
梓「え? え?」
憂「お姉ちゃんに相応しくない人なら時送りの魔法をかけて手土産持たせて帰らそうかと思ったけど」
憂「相性ばっちりみたいでよかった!」
唯「えへへー」
梓「……ってことは」
唯「あずにゃんは責任とってここで暮らすんだよ」
梓「……で、でも」
唯「たまに故郷にかえりたくなったら和ちゃんに言うといいよ」
梓「……でもでも!」
唯「いや?」
梓「いや……じゃないです。なんか、夢みたいな……」
唯「夢の竜宮城へようこそ! あずにゃん!」 ギュウ
梓「にゃ……うぅ。わかりました」
梓「責任……とってやるです」
唯「わーい!! あずにゃ~ん!」
こうして梓は末永く幸せに竜宮城で暮らすこととなったとさ。
めでたしめでたし。