シャミ子「お邪魔しまーす!」
みかん「何もないけど楽しんでいってね!」
シャミ子「はい!」
みかん「じゃあ飲み物くんでくるから!……あら、オレンジジュースがない」
シャミ子「ないなら大丈夫ですよ!おかまいなく!」
みかん「そういうわけにはいかないわ!買ってくるからちょっと待ってて!」
シャミ子「わかりました!」
みかん「くつろいでてねー!」
元スレ
みかん「シャミ子!遊びましょ!」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1581500416/
シャミ子「なにして待ってましょうか」
シャミ子「スマホでゲームでもして……あ、スマホのバッテリーが少ないです」
シャミ子「……本棚にある漫画を読んでてもいいですかね」
シャミ子「くつろいでてって言ってたしいいですよね!」
シャミ子「ん?」
シャミ子「ベッドの下に本があります」
シャミ子「なんでベッドの下に本が?」
シャミ子「本棚に戻し忘れたんですかね」
シャミ子「戻しておいてあげましょう!」がさごそ
シャミ子「はっ!」
シャミ子「これハイキューの本じゃないですか!」
シャミ子「私ハイキュー大好きなんですよね!」
シャミ子「……でもこの本薄いですね」
シャミ子「普通の漫画ならもっと厚いですけど……」
シャミ子「……絵もちょっと違う?」
シャミ子「……なんか興味ありますね」
シャミ子「これ読んで待っていましょう!」ぱらっ
シャミ子「原作の絵とは違いすぎますね……なんかちょっと……下手?」
シャミ子「……バレーもしてないし」ぱらぱら
シャミ子「……え?」ぱらぱら
シャミ子「え?え?///」ぱらぱら
シャミ子「これ少女漫画ですか///男同士で///」ぱらぱら
シャミ子「!」
シャミ子「お、男同士できききききキスを!!!な、なんなんですかこれは」どきどき
みかん「ただいまー!」
シャミ子「はぎゃあああああああああああああああああああ!!!」ずぼっ 漫画をベッドの下に戻す
みかん「どうしたのシャミ子?」
シャミ子「な、なんでもありません!!!なにもありませんでした!!!」
みかん「ふ~ん、はいオレンジジュース!」
シャミ子「あ、ありがとうございます!」
みかん「シャミ子、顔赤いわよ、調子悪いの?」
シャミ子「ぜ、全然大丈夫です!」
みかん「じゃあシャミ子スプラトゥーン2やりましょ!」
シャミ子「あ、はい!やりましょう!」
二時間後
みかん「じゃあねシャミ子!また遊びましょ!」
シャミ子「はい!」
みかん「バイバーイ!」
シャミ子「はい、また!」
シャミ子「……」
シャミ子「(あの本はいったい……)」
シャミ子「……」もんもん
シャミ子「……ほ、本屋に行ってみましょうか!」
シャミ子「買うわけじゃありません!そうです!視察です!世の中をことを知ることも強いまぞくになるための修行です!」
本屋
シャミ子「漫画コーナーで薄い本を探せば見つかるはずですよね」
シャミ子「薄い本、薄い本……」
シャミ子「……ありませんね」
シャミ子「本屋に売ってない本?そんなものがあるんですか?」
シャミ子「……あれは……いったい……?」
シャミ子「これ以上ここにいても仕方がありません、帰りましょう」
頑張れシャミ子!薄い本にこだわらずに普通のサイズの本も探せばそういう本も売っているぞ!
シャミ子「……」もんもん
シャミ子「……き、気になります」
シャミ子「あの本はあとどうなるんでしょうか……?」
シャミ子「……そうだ!」
シャミ子「こういうときはスマホで調べればいいんです!」
シャミ子「……ハイキューで調べてもアニメとか原作のサイトしか出てきませんね」
シャミ子「あれ、本当になんなんでしょうか」
シャミ子「調べてもよくわかりませんね」
シャミ子「いっそみかんさんに聞いた方が早いでしょうか」
シャミ子「……ん?」
シャミ子「このサイトなんでしょうか」
シャミ子「BL?」
シャミ子「BLってなんでしょうか」
シャミ子「……開いてみましょうか」
シャミ子「あ、でも桃からネットは怖いって教えられましたね、ネットリテラシーでしたっけ?」
シャミ子「お金を請求される場合もあるって言ってました!」
シャミ子「……う~ん」
シャミ子「でも、魔法少女を倒せるみたいな甘い誘惑はないっぽいですし」
シャミ子「……開いてみましょう!」とんっ
シャミ子「……なんでしょうか漫画がいっぱいある?」
シャミ子「無料で読めるんでしょうか?」
シャミ子「もうここまできたらやってしまえです!開きます!」とんっ
シャミ子「……はぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
清子「優子!どうしたんですか!?」
良子「お姉!大丈夫!」
シャミ子「なんでもないです!!!なんでもないです!!!」
がんがん ドアを叩く音
桃「シャミ子!何かあったの!?」
みかん「入るわよ!」
シャミ子「大丈夫です!!!何もないです!!!」
リコ「シャミ子はんうるさいわ」
白澤「リコ君!心配をしよう!」
小倉「どうしたのシャミ子ちゃん」
シャミ子「わわわ!皆さん大丈夫です!大丈夫ですから!」
桃「……大丈夫みたいだね」
シャミ子「はい、大丈夫です」
桃「じゃあ、帰るけど、何かあったらすぐ言うんだよ」
シャミ子「はい、お騒がせしてすみませんでした」
みかん「はいじゃあかいさーん」
シャミ子「……」
シャミ子「……」すっ スマホを出す
シャミ子「ッ///」とんとんっ
シャミ子「か、影山くんと翔陽くんが……こんなことを……///」
シャミ子「こ、こんな世界があるのか……///」
シャミ子「す、すごい……///」
シャミ子「これがBL///」
シャミ子「そもそもBLってなんなんでしょう」
シャミ子「……BLで調べれば出てきますかね」
シャミ子「BLっと」とんっ
シャミ子「はぎゃ……あうっ叫んではダメ!叫んではダメです!」
シャミ子「BLのサイトがいっぱい出てきた」
シャミ子「もしかして私が知らないだけで世間一般的な娯楽なのでしょうか」
シャミ子「そもそもBLとは、本題はそこです!」
シャミ子「『BLとは』で調べれば出てきますかね?」
シャミ子「……」とんっ
シャミ子「ボーイズラブ……?」
シャミ子「……なるほど、女の子向けの娯楽で男性同士の恋愛を描いた作品なんですね」
シャミ子「……わ、わかります///」
シャミ子「BLの漫画読んでるとドキドキします///」
シャミ子「はわ~……こんな娯楽がただで楽しめるなんて///」
シャミ子「インターネットってすごい///」
数日後
シャミ子「影山くんがネコの作品が好きです!」
シャミ子「検索検索!」
シャミ子「わー///インターネットばんざーい!」
シャミ子「……でも」
シャミ子「やっぱり画面が小さいんですよね」
シャミ子「みかんさんは本を持っていましたよね」
シャミ子「……あの本はいったい」
シャミ子「こういうときこそスマホで検索です!」
シャミ子「……あの本って、ネットで買えるんですね」
シャミ子「……う~ん」
シャミ子「スマホで読めばタダで読めるんですけど……」
シャミ子「本も欲しいですね……」
シャミ子「……う~ん」
シャミ子「い、一冊だけなら」
シャミ子「か、買っちゃいましょう!」
シャミ子「一冊だけです!一冊だけ!」
数日後
清子「優子、荷物が届いていますよ」
シャミ子「はーい」
シャミ子「フフフ……ついにきたな!」
シャミ子「BL誌!」
シャミ子「は、はわ~!みかんさんの家にあったやつです!」
シャミ子「なんでしょうかこの、感動!」
シャミ子「なんか私感動してます!」
シャミ子「やっぱりでんしでーた?はダメです!紙って最高です!」
シャミ子「では!」ぱらっ
シャミ子「はわ~///」
シャミ子「くぅ……たまりません!」
シャミ子「集めたい!コレクションしたい!」
シャミ子「いろいろな本を手元においておきたい!」
シャミ子「今月使えるお金はまだあります!」
シャミ子「……もう一冊」
シャミ子「もう一冊だけ!」
一ヶ月後
桃「……おかしい」
桃「最近ネットの広告がBLばかりになってる」
桃「これは誰かがうちのワイファイを使ってBLを検索しまくってる」
桃「良ちゃんが検索するとは思えないし」
桃「シャミ子か」
桃「シャミ子!お邪魔するよ!」
シャミ子「桃、どうかしましたか?用事があるならスマホに連絡してください」
桃「シャミ子の寝室はここだね」
シャミ子「……?どうかしましたか?」
桃「……」ばさっ 布団をどける
シャミ子「ああああああああああ!!!貴様何をする!?プライバシーの侵害だぞ!!ていうか見ないでええええええ!!!!」
桃「シャミ子、何かなこの大量の薄い本は?」
シャミ子「こ、これは……これは漫画だみればわかるだろう!」
桃「エッチな本だよね!」
シャミ子「なっ!!ちがっ!!ちが……」
桃「こんな本読んじゃダメだよ!」
シャミ子「う……その……」
桃「このすけべまぞく!」
シャミ子「す、すけべ!?」
桃「シャミ子!こういうのは18禁なんだよ!」
シャミ子「18禁?」
桃「18歳になるまで読んじゃダメなの!」
シャミ子「そ、そうなんですかー!!?」
桃「知らなかったか」
シャミ子「じゃあ私法律違反していたんですか?逮捕されちゃうんですか?」
桃「……逮捕はされないよ、アダルトサイトはそこらへんが曖昧なんだ」
シャミ子「よ、よかった、犯罪者になるわけじゃないんですね」
桃「でも読んじゃダメだよ!」
シャミ子「はい……」
シャミ子「じゃあこの本はどうすればいいでしょうか」
桃「燃やそう、燃やすしかないよ、燃やしていこう」
シャミ子「……はい」
数時間後
シャミ子「あうあう……あんなにお金をかけて買った本が……燃えている……」
桃「仕方がないんだよシャミ子」
シャミ子「はい……」
桃「……」
シャミ子「……」
桃「授業料だよ……」
シャミ子「……はい」
桃「……でもちょっとシャミ子がかわいそうだから私が持ってる漫画をあげる」
シャミ子「へ?いいんですか」
桃「いいよ、処分に困ってた本だから」
桃「はいシャミ子」
シャミ子「すみません……何から何まで迷惑をかけて」
桃「いいよ、シャミ子は知らなかったんだから」
シャミ子「はい……」
桃「じゃあね」
シャミ子「はい、また」
シャミ子の自宅
シャミ子「……はー」
シャミ子「桃からもらった漫画を読みましょうか」
シャミ子「なんの漫画でしょうか」
シャミ子「マリア様がみてる?」
シャミ子「……」
シャミ子「はぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
良「お姉!どうしたの!?」
シャミ子「なんでもない!なんでもないよ良!」
良「そう……?じゃあいくね(あっ、あの漫画は……)」
良「(良知ってる、本で読んだ、あの漫画は百合本……)」
良「(お姉……LGBTだったんだね……)」
良「(良、どんなお姉でも受け止めるよ……)」
シャミ子「おおおおおお女の子同士なのに……!」
次の日
桃「シャミ子、昨日は怒りすぎたね、ごめんね」
シャミ子「い、いえ///」
桃「シャミ子、顔赤いよ、大丈夫?」顎クイ
シャミ子「はわわ///」
桃「熱があるのかな?」おでこコツン
シャミ子「ぽぎゃああああああああああああああああああああああああああああ///」
桃「……」
シャミ子「これで勝ったと思うなよー!!!」だだだっ
頑張れシャミ子!BLも百合も理解してLGBTにも優しい立派なまぞくになるんだ!
おわり