店員「いらっしゃいませー!」
男「これが噂の彼女ガチャか……一回引いていこうかな」
店員「さぁ、どうぞ! 今なら無料で一回引けますよー!」
男「よーし……」
ガチャガチャガチャ…
男「URかSSR、来い!」
ポーンッ
≪USSR≫
男「USSR……? なんだこりゃ」
元スレ
男「彼女ガチャやったらUSSRだった」女「私は赤きサイクロン、全てを巻き込み粉砕するのだ」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1576832467/
店員「おめでとうございまーす!」カランカラン
男「USSRってどんな子なの?」
店員「この子です」
女「ハッハッハッハッハ…」
男「おおっ」
女「私は赤きサイクロン、全てを巻き込み粉砕するのだ」
男「すごい彼女ができちゃったなぁ」
男「日本人じゃないよね? どこから来たの?」
女「ユーエスエスアール」
男「ソ連……? でもソ連ってとっくの昔になくなったはずじゃ……」
女「ハァーッ!」
男「す、すいません」
男「日本にはなんのために……?」
女「レスリングによる国際交流を通じ、ペレストロイカするためだ」
男「はぁ、そうですか」
男「じゃあせっかく彼女になってくれたんだし、デートしようか」
女「ハァーッ!」
男「ジュースでも飲もうか。なに飲む?」
女「トマトジュース」
男「やっぱり赤いのが好きなんだね」
女「ハッハッハッハッハ…」
男「買ってきたよ~!」
女「ハァーッ!」
男「あっ!」
女「!」
ビチャッ
男「ご、ごめん……! 濡らしちゃって……! すぐ拭くから……!」
女「……」
女「私の鋼の肉体の前では、貴様の技など子供遊びに等しい」
男「!?」
男「今のは……もしかして“気にしてない”ってこと?」
女「……」
男「君は……優しいんだね」
女「……」ポッ
男「あ、顔が赤く染まってる。案外照れ屋なんだね」
女「ロ、ロシアの大地をお前の血で染めてやろうかっ!?」
男(ツンデレ!? ……いやツンドラか)
男「あ、信号が赤だ。止まろう」
女「……」ピタッ
女「……」ウズウズ
男(やっぱりUSSR育ちだから、赤を見ると興奮するみたいだ)
男「青になった。信号を渡ろう」スタスタ
女「ハァーッ!」
ブロロロロロ…
男「えっ!?」
女「!」
男「うわああああっ! 信号無視の車が突っ込んできた!」
女「ハァーッ!」バッ
男(女さんが俺の盾に!?)
女「エイッ!」ポイッ
男「車投げたァァァァァ!!!」
ドガシャァァァァン!
運転手「うう……」ピクピク
女「お前如きの力で私に勝てると思っているのか!? 今度会ったら腕をヘシ折ってやるぜ!」
男「いや、だいぶ折れてると思うけど」
男「しかし、投げ飛ばしたとはいえ、思い切り車にぶつかったけど大丈夫?」
女「お前とは体の鍛え方が違うのだ」
男「やっと家についた」
男「なにか食べようか。といっても、大したものはないけど……」
女「ハァーッ!」
男「料理作ってくれるの? なんの料理?」
女「エイッ!」
男「エイ料理? そんなの作れるんだ、ありがとう!」
女「エイッ!」
男「わっ、エイの煮付けか。おいしそう」
男「いただきまーす!」モグモグ
男「おいしい! 君、料理上手なんだね!」
女「……」ポッ
男「あ、また赤く染まった」
女「ロ、ロシアの大地をお前の血で染めてやろうかっ!?」
男(またツンドラ……)
男「次は洗濯をしないと……」
女「私は赤きサイクロン、全てを巻き込み粉砕するのだ」
男「え、洗濯してくれるの?」
女「ハァーッ!」
男「じゃあ、あっちに洗濯機あるから……」
女「……」スタスタ
男(あれ、洗濯機を使わないのか?)
女「……」ザブッ
男(洗濯物と一緒に風呂に入った……)
女「ハァーッ!」ブオンブオンブオン
女「ハァーッ!」ブオンブオンブオン
女「ハァーッ!」ブオンブオンブオン
男「ダブルラリアットで洗濯!?」
バサッ…
男「すごい、最新式の洗濯機よりキレイになった!」
女「私は赤きサイクロン、全てを巻き込み粉砕するのだ」
男「掃除までやってくれるの?」
女「ハァーッ!」
ギュルルルルッ ドスンッ!
ギュルルルルッ ドスンッ!
男「おおっ! 次々にゴミを吸い込んでスクリューパイルドライバーで粉砕していく!」
女「ハッハッハッハッハ…」
男「寝る前にストレッチしようかな」
女「ハァーッ!」
男「え、もっといい運動があるって?」
女「……」サッサッサッ
男「やっぱりコサックダンスか」サッサッサッ
女「……」サッサッサッ
男「寝る前の運動にはハードすぎるような」サッサッサッ
ある日――
スタスタ…
男(色々あったけど、この子との付き合いもだいぶ慣れてきたな……)
男(そろそろもう少し関係を進展させたいけど……)
女「……!」
男「どうしたの? ん、あれは……アメリカ人?」
アメリカ女「……」
女「奴とは決着をつけねばならない」
男「戦うの!?」
ファイッ
女「ハァーッ!」ダダダッ
男「突っ込んだ!」
アメリカ女「ハネックブーン! ハネックブーン! ハネックブーン!」
女「!」デュクシッ! デュクシッ! デュクシッ!
男「あのアメリカ女、飛び道具を使うのか!」
アメリカ女「ハネックブーン!」
女「ハァーッ!」ピョンッ
男「そうか、ジャンプして避ければ……いやダメだッ!」
アメリカ女「……」ブオンッ
バキィ!
女「……ッ!」
男「サマーソルトで落とされた……! 完全に手玉に取られてる……!」
アメリカ女「ハネックブーン! ハネックブーン! ハネックブーン!」
女「……!」ビシッ ビシッ ビシッ
男(なんとかガードで持ちこたえてるけど、このままじゃ削り倒される!)
男(近づきさえすれば、スクリューパイルドライバーがあるのに……!)
男(俺は彼女がKOされるところを見ていることしかできないのか……?)
男(――いや、そんなことはない!)
男(俺は彼氏だ……! 彼女を守らなきゃ!)
男「うおおおおおおおおっ!」ダッ
アメリカ女「ハネックブーン! ハネックブーン! ハネックブーン!」
男「ぐおっ!」デュクシッ!
男「げぶっ!」デュクシッ!
男「がふっ!」デュクシッ!
女「!」
男「俺が盾になる……! 今のうちにあいつを……!」ピヨピヨ
女「……!」
男「ハァ、ハァ、ハァ……」ボロッ
アメリカ女「……」
アメリカ女「国へ帰るんだな……お前にも家族が――」
ガシッ
アメリカ女「!?」
アメリカ女(いつの間に後ろに……!)
女「私は赤きサイクロン、全てを巻き込み粉砕するのだ」
女「ハァーッ!」
ギュルルルルルルッ
ドゴォンッ!
アメリカ女「ウーオッウーオッウーオッウーオッ…」
男「やった……!」
女「大丈夫か!?」
男「へ、へへ……ユー……ウィン……」
男「これでペレストロイカ、成功だね……」ニヤッ
その晩――
男「さ、今日はもう寝ようか」
女「ハァーッ!」
男「え、寝る前に運動したい?」
女「……」コクッ
男「もしかしてコサックダンス? 分かった、いいよ!」
女「……」フルフル
男「え、違う?」
女「……」ガシッ
男「ふふ、なるほど……そういうことか」
女「ロ、ロシアの大地をお前の血で染めてやろうかっ!?」
男「いいや、今夜はお前を染めてやるよ……“俺色”にな」
女「……ッ!」ポッ
ギュルルルルルルッ
この日、二人は一晩中スクリューパイルドッキングした――
おわり