1 : 以下、?... - 2019/11/23 01:27:51.415 wPsk2Boa0 1/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『課長ですか』

課長「ああ、そうだが、どうした?」

『昨晩祖父が亡くなったので、お休みを頂きたいのですが……』

課長「なに? 分かった……お世話になっただろうし、葬儀はしっかりな」

『はい、ありがとうございます』

元スレ
男「祖父が亡くなったので休みを……祖母が亡くなったので休みを……」課長(こいつ身内死にすぎじゃね?)
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1574440071/

6 : 以下、?... - 2019/11/23 01:31:07.544 wPsk2Boa0 2/19

「今日から復帰します」

課長「葬儀はどうだった?」

「大勢の人が来て下さって、大変いい葬儀になりました」

課長「そうか……」

課長「ではおじい様のためにも、仕事をしっかりな」

「はい、もちろんです!」

7 : 以下、?... - 2019/11/23 01:33:23.581 wPsk2Boa0 3/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『実は……休みを頂きたいのですが』

課長「何かあったのか?」

『祖母が亡くなったので……』

課長「立て続けだな……。分かった、何日か休んでくれ」

『ありがとうございます』

9 : 以下、?... - 2019/11/23 01:36:57.019 wPsk2Boa0 4/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『忌引きを頂きたいのですが』

課長「また誰か亡くなったのかね?」

『はい、父が……』

課長「それはショックだろうな……息子として、しっかり式を執り行ってあげてくれ」

『そうさせて頂きます』

10 : 以下、?... - 2019/11/23 01:39:27.957 wPsk2Boa0 5/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『母が亡くなりまして、お休みを……』

課長「えっ、今度はお母さんが?」

『はい……』

課長「私もお袋が死んだ時は特につらかった。気を落とさないでくれよ」

『ありがとうございます』

12 : 以下、?... - 2019/11/23 01:42:12.369 wPsk2Boa0 6/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『身内で不幸がありまして、お休みを……』

課長「また……? 誰だね?」

『兄が亡くなりまして』

課長「お兄さんが? まだ若いだろうに……」

『ええ、私の三つ上でした』

課長「さぞかし無念だったろう。しっかり弔ってあげてくれたまえ」

16 : 以下、?... - 2019/11/23 01:45:49.520 wPsk2Boa0 7/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『お休みを頂きたいのですが……』

課長「もしかして、また?」

『今度は姉が……』

課長「お姉さんまで……?」

『ええ……亡くなりました』

課長「分かった、何日か休んでくれ」

課長「……」

18 : 以下、?... - 2019/11/23 01:48:51.804 wPsk2Boa0 8/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『忌引きをください』

課長「誰がお亡くなりに?」

『弟です』

課長「弟がいたのか……」

『幼い頃から可愛がっていたんですが……』

課長「葬儀はしっかりな」

19 : 以下、?... - 2019/11/23 01:51:13.832 wPsk2Boa0 9/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『妹が亡くなりましたので、しばらく休みます』

課長「今度は妹さんかね。兄弟多かったんだねえ」

『多かったんです』

課長「では、何日か休みを取りたまえ」

『ありがとうございます』

課長「……」

22 : 以下、?... - 2019/11/23 01:54:03.803 wPsk2Boa0 10/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『おじが亡くなりました』

課長「分かった……休んでくれ」



プルルルル…

課長「もしもし」

『おばも亡くなりました』

課長「では毎度おなじみ、忌引きということで」

25 : 以下、?... - 2019/11/23 01:57:03.010 wPsk2Boa0 11/19

プルルルル…

課長「もしもし」

『いとこが亡くなったので、お休みします』

課長「了解」



プルルルル…

課長「もしもし」

『はとこ――』

課長「休んでいいよ」

26 : 以下、?... - 2019/11/23 01:59:01.836 wPsk2Boa0 12/19

課長「……」

課長(一年も経たないうちに、こいつの身内死にすぎじゃね?)

課長(いくらなんでもおかしい! 不自然すぎる!)

課長(私の勘が正しければ、こいつはおそらく……!)

課長(ちゃんと確かめる必要があるようだな!)

32 : 以下、?... - 2019/11/23 02:02:53.712 wPsk2Boa0 13/19

課長「君」

「はい」

課長「単刀直入に聞こう。私は君の身内がいくらなんでも短期間で立て続けに死にすぎだと思っている」

「……」

課長「正直に話したまえ。ウソをついてるんじゃないかね?」

「ついてません。私はウソが嫌いですから」

課長「確かめればすぐ分かることなんだぞ?」

「でしたら、証拠をお見せしましょう」

34 : 以下、?... - 2019/11/23 02:06:10.074 wPsk2Boa0 14/19

「ここが私の家系の墓石です」

「みんな、ここに眠っています。名前も書いてあるでしょう」

課長「む……」

課長「どうやら……本当のようだな」

「なんなら自宅にある位牌もお見せしましょうか?」

課長「見せてもらおうじゃないか」

35 : 以下、?... - 2019/11/23 02:08:45.086 wPsk2Boa0 15/19

「どうぞ」

課長「位牌がいっぱい!」

「こんなにあると、ドミノ倒しもできますよ」チョンッ

パタタタタタタッ

課長「コラ、バチ当たりだからやめろ!」

「とにかく、これで分かって頂けたでしょう? 私がウソをついてるわけではないと」

38 : 以下、?... - 2019/11/23 02:14:21.623 wPsk2Boa0 16/19

課長「君はウソをつかないんだな?」

「はい、出来る限り正直でありたいと思っています」

課長「だったらこの問いにも答えてもらおうか」

「なんなりと」

課長「なぜ、おじい様から始まり、こうも立て続けに君の親族が死んでいくんだ?」

課長「きちんと死因について説明してもらおうか」

「ああ、そんなの簡単ですよ」

40 : 以下、?... - 2019/11/23 02:16:13.849 wPsk2Boa0 17/19

「なぜなら全員、私が殺しているからです」

課長「え……」

「私は疲れやすいタイプで、会社を休みたくなることが結構あるんですよ」

「しかし、私はこの通りウソが嫌いです。できればウソをついて休みたくない」

「だから……この手で殺したんですよ」

「そうすれば、ウソをつくことなく、しかも数日間休みが貰えるわけです」

課長「バ、バカな……ッ!」

41 : 以下、?... - 2019/11/23 02:19:52.246 wPsk2Boa0 18/19

課長「どうやったのか知らないが、いくらなんでもバレるだろう! 医者や警察に!」

「人を自然死に見せかけて殺害する方法なんていくらでもありますよ」

「それに私は警察や司法にも顔がききましてね。逮捕されずに済む方法もいくらでもあるんです」

課長「……!」

「驚かれたようですね、無理もありません」

「しかし、これが真実――」

課長「いや……君の所業が私の予想と違ったから驚いたわけじゃない」

「……?」

課長「むしろ、全て予想通りだった。君が私の探し求めていた人物すぎることに驚いているのだ」

44 : 以下、?... - 2019/11/23 02:21:34.147 wPsk2Boa0 19/19

課長「君の腕を見込んで頼みがある。この写真を見てくれ!」

「この女性は?」

課長「私の家内だ。こいつを君の手で殺してくれ。もちろん礼は弾むから……」









―終―

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