唯「毎日おいしいケーキ食べれて幸せ~ムギちゃんありがと~」
紬「どういたしまして、そこまで喜んでもらえるとうれしい!」
律「は~、ムギは金持ちでいいなー。小遣いとかめちゃくちゃ貰ってるんだろ~」
澪「こら!どさくさにまぎれて何言ってんだ!」
紬「お小遣いはやめたわよ、バイトだってしてるし」
梓「えらいです!尊敬します!ムギ先輩!」
紬「ありがとう梓ちゃん、ふふ」
唯「私なんかお小遣い貰ってもすぐ使っちゃうんだー」
澪「少しは貯金しろ」
律「そーだぞー」
澪「律、お前もだ」
律「あはは、わかってるよもー!」
唯「ところでムギちゃんはお小遣い貰ってた時はいくらぐらい貰ってたの?」
紬「欲しい分だけ貰ってたわね、額なんて決まってなかったわ」
澪「すご...さすが金持ち」
梓「最高いくらぐらいまで貰えてたんですか!?」
律「梓もどさくさにまぎれて何聞いてんだ!」
梓「すいません...(汗)」
紬「欲しいものがあるならなんでも買ってもらっていたけど...」
唯「おぉー!」
唯(なんでも!なんでも!いいなー!!!)
澪「でも今はバイトして自分で稼いでるんだもんな、えらいなムギは!」
紬「そんな褒めないで澪ちゃん///」
律「はー、でも一度でいいから欲しいものポンポンポン!と買ってみたいなー」
梓「そうですね、がんばって名のあるミュージシャンになれたら買えるんじゃないですか」
律「そうか!なら私の未来は安泰だ!あはははは!」
澪「どこからくるんだその自信は...」
唯(ムギちゃんに頼めばあれもこれもどれも買ってもらえるのかー!)キラキラ
放課後
~紬部屋~
~♪
紬「唯ちゃんから電話だわ」
唯「もしもし!ムギちゃん、今いいかな?」
紬「えぇ。どうしたの唯ちゃん?」
唯「今日話してた事だけどさ!ムギちゃんって何でもお小遣い貰ってた時はなんでも買ってもらってたんだよね!?」
紬「うん、そうよ」
唯「いいなー!いいなー!うらやましいよムギちゃん!」
唯「今欲しい服があるんだけどね!高くて買えないんだー」
紬「そうなの?」
唯「お小遣い2月分でも足んないよ~(涙)」
紬「そうね。じゃあ唯ちゃんもバイトすればいいじゃない!そしたらすぐ買えるわよ?」
唯「それがその服もうあと一着しかないみたいなんだー」
紬「!それは大変じゃない!」
唯「うぅぅー。ほしぃよー!びえぇぇぇ」
紬「仕方ないわね、お金貸してあげるから、明日買いに行こ?ね?」
唯「そんな!悪いよ!買ってもすぐお金返せそうにないし!」
紬「いーから、ね?」
唯「本当?ありがとームギちゃーん!!」
商店街
唯「あったあったー♪」
紬「ホントかわいい服ね!一回着てみてよ唯ちゃん!」
唯「うん!着てみる!」
唯「どうかな!」
紬「すっごく似合ってるわ唯ちゃん!」
唯「本当!ありがとー!」
紬「もうこのまま着ていきましょうよ!すいません!これくださーい」
唯「ありがとームギちゃん!」
紬「いえいえ」
唯「絶対お金返すからね!ムギちゃん!」
紬「いつでもいいわよ、ふふふ」
唯(来月からお小遣い切り詰めなくちゃね!!)
唯(......)
唯(お金返さなきゃいけないのにまたお小遣い全部使っちゃった....)
唯(どうしよう...)
憂「おねえちゃんどうしたの?元気ないね」
唯「憂ー!お小遣いもう使っちゃったよーぅ」
憂「え!?もう!?貰って10日しか立ってないよ!?」
唯「そうー!びぇぇぇぇん」
憂(お姉ちゃんの泣き顔!お姉ちゃんの泣き顔!!)ジュン....
唯(ムギちゃんには少しでもお金を今月返したい...でも...)
唯(ムギちゃんはお金に無頓着そうだし...)
唯(今月はまだいいかもしれない...)
唯「でも悪いな....」
憂「お姉ちゃんお風呂出たよー」
唯「わかったよ憂ー」
~音楽室~
唯「ふぅー!」
梓「すごい演奏でしたね!唯先輩!」
唯「えへへそうかなー」
澪「よっし!練習もしたしそろそろ帰るか!」
唯「うん!」
紬「あのー、唯ちゃんちょっといい?」ひそひそ
唯「ん?なーにムギちゃん」
紬「あとで話があるの、ちょっと残ってくれる」ひそひそ
唯「...いいよ。わかった!」
唯「ふぃー、みんな帰ったね。で何ムギちゃん!」
紬「あのね...お金の事なんだけど...前に貸した、あれから5ヶ月たったんだけど...その...」
唯「が!!!!!!!!?」
唯「わわわわわ......忘れてた」
紬「唯ちゃん....」
唯「ごめん!ホントごめん!!」
紬「あのね、あまり言いたくないけど唯ちゃん、お金の貸し借りで忘れるなんてとてもいけない事なのよ?」
唯「はい....」しゅん
紬「あのお金、私が働いて稼いだお金なの、だからもう少しきちんとして欲しいの」
唯「う....」
紬「唯ちゃんを信じて私は貸したんだよ?忘れるなんてあんまりよ」
唯「.....ごめんね~...」
紬「ダーメ!ちょっと聞きなさい!」
唯「......」イラ
紬「お金の事はきちんとしないと駄目よ唯ちゃん!大人になった時もしこういう事があったらどうするの!?」
唯「.....」
紬「お金がなくて返せないのなら別にいいの。でも忘れるって事は駄目、返す気がないって事よ?」
唯「返す気は...!」
紬「あのね?親しき仲にも礼儀ありなのよ!?わかってるの!?これは唯ちゃんの為に...」
唯「もー!!!ムギちゃんしつこいよ!!!?」
紬「!!!」
唯「ムギちゃんは金持ちなのにそういう所は細かいんだね!!」
紬「!!唯ちゃん?」
唯「私はてっきりムギちゃんも忘れてると思ってたよ!!」
紬「なんでよ!?」
唯「金持ちの感覚ならあれぐらいのお金対した事無いんでしょ!!!私より先に忘れてると思ってたよ!!」
紬「そんなわけないじゃない!!」
唯「私はお小遣い貯めれないの知ってるでしょ!?」
紬「それは唯ちゃんが悪いんじゃない!!」
唯「私だってお金貯めようとしたんだよ!でも溜まらなくて...ムギちゃん全然お金の事言ってこなかったし」
唯「私忘れっぽいからお金の事忘れちゃったんじゃない!!」
紬「だからそれがいけないの平沢さん!!」
唯「ひ...平沢さ....ん」
紬「........」
唯「何!その他人みたいな言い方!!」
紬「お金も返せない人は友達じゃありません」
唯「!うぅぅぅ....!」
紬「そんな怖い顔しても駄目よ、失望したわよ平沢さん」
唯「ばかぁ....ばかぁ.....」
紬「馬鹿なのはそっちよ。......!」チラ
紬「このギターも私のお陰で買えたのよ!?」
唯「ぎ...ギー太」
紬「ん..しょ、重い。」
唯「返して!ギー太返してよー!!」ガシ
紬「ちょっ....誰のお陰で買えたと....!!」ぐいぐい!!
唯「かーえーしーて!!!」ぐいぐいぐい!
紬「ふんっ!!」ぐぃぃ!!!
唯「きゃ!!」ぱっ!!
ごっしゃぁぁぁん!!!
唯「ああああぁぁああ!!!ギー太が!!壊れちゃったぁぁぁぁぁああ」
紬(やりすぎちゃったわ....(汗))
紬「ごめんなさ....」
唯「許さない!!うわあああああ!!!!!」
紬「弁償するから....ね」
唯「うぅぅぅ....!(怒)」
唯「直して、ギー太直して」
紬「わかったわ...」(どうしてこんなことに....)
唯「痛っ!!!」
唯「血が出てる....」ツー
紬「!唯ちゃん大丈夫!!」
唯「いいよ触らないで琴吹さん。あと唯って呼ばないで!!いたた...」
紬「!!ごめんなさい....怪我....私どうしたら....」
唯(ムギちゃんのバカ...絶対許さないんだから....そうだ)
唯「お金、ギー太直すのと病院行くお金頂戴。あと服代も無しにして欲しいな~、いたた」
紬「わ...わかったわ。じゃあ今から病院に」
唯「一緒に来ないで!お金だけでいいから...」
紬「....そう、いくら....持ってこればいいの....?」
唯(いくらぐらいいるんだろ?えーと...適当に)
唯「500万円....!!!」
紬「......」
唯「......」
唯(いいすぎたかも....!!!(汗))
紬「わかったわ、明日必ず持ってくるわね」
唯(えぇぇええええ!!!?いいのそんな大金!?)
翌日
~音楽室~
律「唯ギター壊したんだってなー。それに手、大丈夫か?」
唯「う...うん。平気だよ」
紬「.....」
澪「どうしたムギ、元気無いぞ」
紬「.....いいえ。なんでもないわ...」
梓「唯先輩いつごろギター直るんですか?」
唯「今日修理に出すからわかんないなー」
律「すげーお金かかるぞー、大丈夫なのかー」
唯「!!....大丈夫だよ...えへへ」ちら
紬「......」
放課後
唯「......ム....琴吹さん...お金本当に持ってきたの?」
紬「.....」ドサ
唯(ふぉぉぉ!!!札束だよー!!!)
紬「ごめんなさいね平沢さん。これでけで足りるかしら?」
唯(む?喋り方が上から目線だよ!)ムカ
唯「どうかなー(汗)これじゃあ足りないかもねー(大汗)」
紬「用意できるならいくらでも用意するわ。いくら必要なの?」
唯(もー高圧的な喋り方!!ムギちゃん反省してないね!!)
唯「......い」
唯「一億円!!!」
唯(ふふふ!!こんな大金言われたらさすがのムギちゃんも降参するはず!)
唯(そしたらもう仲直りしよう...そもそも私がお金返さなかったのが悪かったんだし)
唯(お金も全部返して...)
ぷるるるぷるるる
紬「もしもし、斉藤?至急一億円用意なさい」
唯「.........」
唯「あ.....あの....」
紬「いいから!!!斉藤!?今すぐ学校に一億円用意して持ってきなさい!!!」
唯「ひぃぃぃぃぃ!!!」
紬「平沢さん少し待ってて。今一億円持ってこさせるから」
唯「あ....あ.....」
紬「.....」ジー
唯「......はい」
唯(い....一億.....一億持ってくるの!?どんな金持ちなの!?)
紬「お茶入れましょうか?」
唯「けけけけ結構ですぅぅぅ!!!」
斉藤「お待たせしましたお嬢様...このお金をいったい..」
紬「さがりなさい斉藤!!!!」
斉藤「はい!!お嬢様!!!」
唯(怖い....怖すぎる....)
紬「はい一億円。どうぞ。貰ってください平沢さん」
唯「!!!!!」
唯「これ....全部本物?」
紬「間違いないと思うけど」
唯「ひぇぇ」
紬「一ついい?このお金は両親が稼いだお金なの。」
唯「!」
紬「だからこれは私が両親から借りて渡す事になるわ」
唯「....」
紬「全額自分で働いて返すつもりよ。何をしてもね。」
唯「ムギちゃん...」
紬「さあ貰って。どうぞ唯ちゃん」
唯「....」
唯「貰えないよ...」
紬「気にしないで。貰っていいのよ」
唯「駄目だよ....グス」
紬「貰って.....」
唯「......私が悪かったよ....ムギちゃん.....グス」
紬「あなたが言ったのよ!貰いなさい!!!」
唯「びぇぇぇぇ!!!嘘だよぉー!!!こんな大金貰えないよー!!!」
唯「私が悪かったよー!!!ただ.....ギー太が壊れて...手怪我して...頭にきたから」
紬「....」
唯「脅かそうと....」
紬「唯ちゃん。それは恐喝よ、犯罪なの」
唯「犯罪.....びぇぇぇぇぇん!!!」
唯「私捕まりたくないよぉ-!!嫌だ!!嫌だ!!!」
紬「落ち着いて、もうわかったでしょ?」
唯「嫌だ!嫌!ムギちゃん!!警察には言わないで!!嘘だから!!ね!?」
紬「黙って!!!聞きなさい!!」
唯「ひぃぃぃ.....」
紬「わかったでしょ?お金は怖いのよ。冗談でも....お金の事では冗談ではすまないのよ」
唯「ひっぐ...ひっぐ」
紬「この500万円も。一億円も。両親が働いて稼いだお金なの。」
唯「ひっぐ...ひっぐ....ごめんなさい...」
紬「前貸した服代だって私が不器用だけど必死で稼いだお金だと自分で思ってるの」
唯「ひっぐ....ごめんなさい...」
紬「唯ちゃん。お金を稼ぐのは大変なの、だからお金の事はきちんとしましょう。」
唯「....はい...」
紬「....わかってくれればいいの....でも....」
唯「!」
紬「私も大人げなくしてごめんね唯ちゃん。ギターを壊したのと、唯ちゃんに怪我までさせちゃって」
唯「ち...違うよ....ぐすん....これは私が自分でしたんだよ....だからムギちゃんは気にしないで...ひっぐ」
紬「いいえ、ギターと手の治療は弁償させて。ね?」
唯「ひっぐ....いいのに....そんなのいいのに....」
紬「唯ちゃん、もう泣かないで」ぎゅ
それから私はケーキ屋さんでバイトをして服代をムギちゃんに返した
もちろんギー太と怪我の治療も自分でお金を出した
ムギちゃんは払うってうるさいけどそんなの全然いいの!
私はムギちゃんに悪い思いさせちゃったし、すごく大事な事を教わった
ムギちゃんありがとう。私一つ大人になった気がするよ!
律「ところで唯最近太った?」
唯「え!?バイトでケーキ食べてるからかなー...でも私いくら食べても太らな」
澪「いーや太ったぞ」
梓「ですね」
唯「えぇぇえ!?」
紬「がんばっていっしょに痩せよ!唯ちゃん!」
終