1 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:06:12.88 wevOOr/a0 1/40


「じゃあお姉ちゃん、電気消すね?おやすみ」

「待ってよういー。まだ眠くないよう。だから…」

「お話、だね?じゃあ今日は塔に閉じ込められた梓ちゃんを…」

「あっ!た、たまには唯梓以外のお話が聞きたいなー!」

「そう?お姉ちゃんがそうしたいなら別のお話にするね。じゃあ…」


「こんばんは、ストーリーテラー憂です」キリッ


「待ってましたあ!」

「さて、要望をいただきましたので、ひとつ、いつもと少しだけ違うお話にしましょう」

「今の要望のように…人は誰しも、何かを望む、つまり欲を持っています」

「やはり物語の中でも同様です。登場人物たちは、欲することで何かを得たり、失ったり」

「何かと欲に振り回されてしまいます。本日は、その欲をテーマとしましょう」

「それでは一つ目のお話です」



元スレ
憂「ナイト・オン・ザ・ベッド」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1290085572/

4 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:07:54.46 wevOOr/a0 2/40


『お姫様と仲良し姉妹』



 昔、ある国にひとりのお姫様がいましたが、このお姫様はいつも気を張っていて、不機嫌そうでした。
 そこで王様は、もし姫を楽しませることが出来たのなら、国の半分をあげようとお触れを出しました。
 言うまでもなく、やってみようという人が押し寄せてきたのです。

「やあお姫様、ご機嫌はいかが?」

「そうね、実は最近忙しくて…あまり優れないの。面白いギャグでも聞きたい気分ね」

「えっ、ギャグ?」

「……」

「さ、魚が驚いた…ギョッ」

「そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね」


6 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:09:38.04 wevOOr/a0 3/40


「メルキドに城塞がでk」

「そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね」

「あn」

「そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね」

ジャラッジャラッジャーン ミヨョョン

草野「秋山さん、ボッシュートです」

ガコン

「イヤァァァァァァァ!!!!」

 しかし、みなお姫様を楽しませることができず、ひどい罰を受けてしまいました。


8 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:12:21.96 wevOOr/a0 4/40


 さて、あるところに仲良し姉妹がいて、何となく軽い気持ちで、旅をしていました。
 しばらくして、姉の唯が、死んだかささぎを見つけました。

「ういー!なんか見つけたー!」

「カササギだよ、お姉ちゃん。それじゃあ今晩はこれをご飯にしようね」

「やったあ!」

「ふふっ」

 またしばらく行くと、唯は古いヤナギの枝を見つけました。

「ういー!なんか見つけたー!」

「ヤナギの枝だよ、お姉ちゃん。別に珍しいものじゃないけど…」

「武器にするよ!憂を守ってあげるからね!ピシーッ!」

「お姉ちゃんカッコイイ!」


9 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:14:31.32 wevOOr/a0 5/40


 それから次は割れたお皿を。

「よくわからないけど持っていくよ!」

「私たちのお皿はあるよ?」

 今度はヤギの角を。

「がおーっ!ツノお化けだぞー!」

(可愛いなあ…)

 唯の荷物がいっぱいになった頃、仲良し姉妹はお姫様のいるお城に着きました。
お城の周りには人だかりが出来ています。

「なんだろー?ふむふむ…」

 唯はそこで王様のお触れを見つけ、運試しにお姫様に会ってみることにしました。

「ういー!なんかね、お城に行けばなんか貰えるんだってさ。さっき書いてた」

「へー…、よくわからないけど、行ってみる?」


11 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:16:23.06 wevOOr/a0 6/40


「こんにちはー!」

「こ、こんにちは…お城ってなんだか緊張しちゃうね」

 城の兵士に案内された先の部屋には、お姫様が座っていました。

「あら、また誰か来たの?ひどい目に会う前に帰った方がいいわ」

「わあっ、お姫様だー!わたしは唯だよ、よろしくね!」

「お姉ちゃん、お姫様に失礼だよ…!」

「いいのよ、そんなにかしこまらないで。私は和よ」

「それじゃあ私とお話しましょう。退屈させないでちょうだいね?」

 仲良し姉妹は、よくわからないままお姫様と話をすることになりました。



12 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:20:01.89 wevOOr/a0 7/40


「にしても、この部屋暖かいねえ」

「それはね、私と国の半分を狙う愚か者を懲らしめるためよ」

 そう言うと、お姫様は近くにあったいろりから、やきごてを取り出しました。
 しかし、そんなつもりのない唯と憂は少しも怖がりません。

「お姫様って、大変なんですね…」

「せっかくいろりがあるんだから、もっと有効活用しなきゃダメだよ」

 唯はかささぎを取り出して、

「和ちゃん、ここ、借りていい?かささぎを焼きたいんだあ」

 と、聞きました。


13 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:23:54.61 wevOOr/a0 8/40


「お姉ちゃん!?私が作るから…、じゃなくて!」

「今日という特別な日はわたし一人で頑張りたいんだ」

「お姉ちゃん…」ジーン

「私の部屋を汚す気?カササギが爆ぜて飛ぶわ」

「それじゃあお姉ちゃん、ヤナギの枝を貸して?カササギを縛るから」

「たいへん!油が滴って火が強すぎるよ!」

「大丈夫、お鍋を持ってきてるからそれで受けるよ」

 仲良し姉妹はお姫様の目の前で、料理を始めてしまいました。
 ぽつねんと取り残されたお姫様は寂しくなり、

「……私、生徒会行くね」

と、部屋をあとにしようとしました。

ジャラッジャラッジャ 「あれ?一緒に食べようよ、かささぎ!」

「和さんのお口に合うかわかりませんけど、もう少しだけ待ってもらえませんか?」

しかし、二人はそれを引き止めました。

草野「……」


14 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:27:00.24 wevOOr/a0 9/40


「でも…」

「ほらできた!三人で食べるときっとおいしいよ!」

「あ、でもお皿どうしよう」

「わたしのを使って貰うよ。わたしは割れたお皿でいいから」

「大事な友達に割れたお皿なんて出せないでしょ?」

「…!!」

「お姉ちゃん…」

「えへへ、感動しちゃった?」

「ううん、そうじゃなくて。おはしは?」

「あ。……そ、そうだ!じゃーん、ツノっ!」

「ぬ、ぬぅぅ。使いにくい…!」

 しばらく二人のやり取りをお姫様は見ていましたが、
ヤギの角を使ってカササギを食べようとする唯の姿を見て、

「ぷっ、あはははははっ…!」

とうとう笑い出してしまいました。


15 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:32:07.91 wevOOr/a0 10/40


「あは、割れたお皿とヤギの角で、ご飯を食べるだなんて、くくっ、バカみたい!」

「バカって言われたっ!?う、憂ー…」

「……ごめんなさい、お姉ちゃん」

「憂まで!?」

「あぁ、おかしい!こんなに笑ったの、初めて!」

「ふふ。ダメね、私の負け。国の半分はあなたたちの物よ」

「…はい?」

「なにそれ?」

「えっ?」

 お姫様は、二人が王様の出したお触れを知らないことがわかりました。
 しかし、決まりは決まりです。仲良し姉妹は王様から、国の半分を貰うことになったのです。

 欲のない二人は、王様のほうびを断りましたが、
お姫様はどうしてもお礼をしたかったので、二人に家と少しのお金をほうびにとらせることにしました。


17 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:35:54.44 wevOOr/a0 11/40


 それから、仲良し姉妹とお姫様は、

「いらっしゃい、唯。憂も」

「今日もここはあったかあったかだねえ。眠くなっちゃうよ」

「あんたにとって、寝ることは遊びなのね…」

「今日はケーキを焼いてきたんだけど…どうかな?」

「ありがとう、それじゃあ早速いただくわ。……あ、おいしい」

「ほんとう!?」

「嘘なんかつかないわ。今度、私にも作り方、教えてね」

「わたしが教えてあげようかー?」

「唯はカササギもまともに焼けないでしょ?」

「むっ、失礼な!和ちゃんなんかこうしてやるー!ぎゅー!」

「ずるい、私もー!ぎゅーっ♪」

「ちょっと、二人して抱き着いて来ないでよ……もう」

毎日一緒で、家族のように仲良く、ずっと幸せに暮らしました。


END


18 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:41:32.80 wevOOr/a0 12/40


「お金が欲しいから、ではなく心から一緒に楽しみたいと思った姉妹」

「きっとこの姉妹とお姫様は、いつまでも友達でいられるでしょうね」

「お姫様も笑えたし、仲良し姉妹も友達が出来たし、みんな幸せになれてよかった!」

「…でも、その二人は国の半分をもらってもよかったんじゃないかなあ?」

「ないよりはある方がいい…そう思うのも、もっともです」

「しかし身の丈以上のものは、なくても困らない。たくさん持ちすぎるのは欲張りというものです」

「もらえるものをもらうだけなのに欲張りなの…?」

「さて、どうでしょうね。次のお話を聞いてからもう一度考えてください」

「次は、なんでも手に入れられるようになった女の子のお話です」


19 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 22:46:17.75 wevOOr/a0 13/40



『ポエマーとぱんつ』


昔、ある雪国のはずれに澪という女の子がいました。
澪は自作のポエムを人々に聞かせて、お金を貰って、貧乏ながらも不満のない暮らしをしていました。

「うう…ぐすっ」

しかしこの日、澪は家で泣いていました。
それというのも、今日の朗読会で澪は、転んでしまい、客にぱんつを見せてしまったからです。
大勢の人の前にぱんつをさらけ出してしまった以上、痴女のそしりはまぬがれません。

「こんなしましまぱんつなんて破れてしまえばいいんだ!ふんぎぎぎぎ…」

澪はぱんつに呪いのことばを投げ掛けると、引っ張って引き裂こうとすると、

ぱんつ「痛い、痛い!お願いですから助けてください!」

と、ぱんつが悲鳴をあげました。


22 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:16:17.08 wevOOr/a0 14/40


「でも、お前のせいで私は恥をかいたんだ!」

ぱんつ「あなたの望みをなんでもかなえてあげますから!」

ぱんつ「まず、スカートをたくしあげて、「私の願いはぱんつの命令!」と言いなさい」

「そんな恥ずかしい真似できるかっ!!本当の痴女じゃないか!」

ぱんつ「そうしないとあなたの願いをかなえられませんよ」

「で、でも」

ぱんつ「ほら、ここにはあなたと私しかいません。さあ、スカートをまくって…」

澪は恥ずかしがりながらも、スカートをたくし上げました。

ぱんつ「それじゃあ、かまどに火をつけてみてください」

「わ…私の願いは、ぱっ、ぱんつの命令///…かまどよ、燃えろ///」

すると、かまどはひとりでに激しく燃え上がりました。

「すごい…!でもスカートまくるのは、凄く恥ずかしい…」

ぱんつ「なに、じきに良くなりますよ」

ぱんつ「ちなみに、命令をするときは対象にぱんつをさらけ出してくださいね」


23 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:20:31.64 wevOOr/a0 15/40


さて、澪が外に出ると、幼なじみの律が扉の外で待っていました。

「聞きましたわよー、澪しゃ~ん♪」

「うわっ、律…」

「とぉーってもハズカシーイ!目にあったんだってー?」

「律には関係ないだろ…」

貧乏な澪は、よく律に助けてもらっていましたが、何かとからかわれるし、
ポエムを馬鹿にするので、澪はあまり律のことが好きではありませんでした。

「やっぱりポエマーやるより真面目に働いた方がいいってことだって!」

「わ、私の勝手だろ。それに今回のはただの事故だし」

「どっちでもいいよそんなこと!それより一緒に薪拾いに行こうぜっ!」

「お前なんかとは絶対に行かないっ」

「ちぇっ、今夜は寒いのに。風邪ひいても知らないからなー!」

そう言うと、律はそりを引いて行ってしまいました。


24 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:26:15.37 wevOOr/a0 16/40


「そっか、今夜は冷えるんだ。律に薪は…分けてもらえないよなあ」

「薪拾いに行かなきゃ、でも今日はもう町を通りたくない…そうだ!」

澪は玄関に戻ると、薪を運ぶそりの前に立ちました。
そして、周りに人がいないのを確認して、そっとスカートをたくしあげると、

「わ、私の願いはぱんつの命令。そりよ、私を乗せて山まで滑れ」ボソッ

と、言いました。すると、そりが震えて、じわりじわりとひとりでに動きました。
そして澪を乗せると、山のある町の方へと滑って行きました。
町にはたくさんの人がいました。そりは道の真ん中を走り、避けるそぶりを見せません。

「これはいいな!…あっ、人がいるけど…うん。蹴散らせ!」

「わーいわーい!あ、うい見てー!ぱんつの人が滑ってるー!」

「お姉ちゃん、見ちゃいけませ」

ドーーーーーーーン

「ギャー」

「お姉ちゃあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!!」

そりは人々を蹴散らして街中を進みます。

「あっはははー!いい気分!私を笑うやつはみんな○ねばいいんだー!!」


25 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:32:18.50 wevOOr/a0 17/40


山につくと、澪はまたスカートをたくし上げ、

「私の願いはぱんつの命令!斧よ、木を切って木は勝手にそりに乗れ!」

と、言いました。
すると、斧はひとりでに木をストンストンと割り、切られたそばから木はそりに積まれていきます。
あっという間に、そりには山のように薪が積まれました。澪は喜びました。

「なんて簡単なんだ!これからは律に分けてもらわなくても薪が集まるぞ!」

そして、機嫌よくスカートをたくしあげると、

「私の願いはぱんつの命令!そりよ、私を乗せて家まで帰れ!」

と、言いました。そりはまた町の方へ向かいます。

「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!しっかりしてー!」

「う…う~ん?」ムクリ

「よかったあ…気がつい」

ドーーーーーーーン

「ギャー」

「お姉ちゃあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!!」

そして、また人々を蹴散らし、家まで帰ってきました。


26 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:38:39.90 wevOOr/a0 18/40


家に帰ると、澪はこれからのことを考えていました。

「思っていたよりずっと便利なぱんつじゃないか…これがあれば楽ができるぞ」

「家事に薪拾い、全部やらせたらじっくり新作ポエムを考えられる」

「ん?待てよ…。これを使えばもっと多くの人にポエムを聞かせることができるんじゃないか?」

そんなことを考えているとき、扉をたたくものがいました。

「わたしだよん☆」

「なんだ律か…何の用だよ」

「つれねーなー。薪を分けてやろうかと思ったんだけど…」

「ああ、見てのとおり必要ないよ」

「やるじゃん!やっぱり澪はすごいんだなー。まじめにやりゃいいのに。それと…ほら!」

律はスープの入った鍋を抱えていました。

「澪、どーせポエム考えててロクにご飯食べてないだろ?持ってきてやったぞー」


27 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:40:38.41 wevOOr/a0 19/40


「ふん、よくわかってるじゃないか。じゃあ次に言いたい事はわかるよな?」

「はいはい、忙しいから私の邪魔をするな、だろー?」

「正解」

「当たったから一緒にご飯食べてっていい?」

澪は無言でこぶしを振り上げました。律はあわてて扉にかけていきます。

「わーったわーった。出て行きますよーだ。ホント可愛げのないやつだなー…」

「あんま根詰めすぎんなよ!」

律が出て行ったあと、澪はスープを口にして、またこれからのことを考えはじめました。

「あんながさつなのに、料理だけはうまいんだから…でも、野菜ばっかりだ。貧乏人め」

「私だって狩が出来るわけでもない。お金さえあれば肉をこのなかに入れてやるのに」

「だけど明日からは私は金持ちだ。たくさんの人にポエムを聞かせるんだから」

「…そうとも、たくさんの人に聞かせてお金を貰えば、こんな肉のないスープともおさらばさ」


28 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:45:10.40 wevOOr/a0 20/40


次の日、さっそく澪はそりに乗ると、町へと繰り出していきました。
人々に命令して、ポエムを聞かせるのです。そうして澪が人通りの多い広場についたとき、

「兵隊さん、こっちです!この人がお姉ちゃんを!」

民衆たちに引かれて、兵士が澪の前に現れました。
話によると、人々を蹴散らしたことが王様の耳に入ったとのことです。
兵士は、澪に城までついてくるように言いました。
澪にまったく心当たりはありませんでしたが、このままでは澪は裁かれてしまいます。

(面倒だ、そんなことで裁かれてたまるか!)

「触るな、城ぐらい自分でいける!」

兵士を跳ね除け、そりに乗り込もうとすると、また何やら騒ぎます。
このままだと、またそりが人々を蹴散らすことを心配されているようです。

「ああもう…人をはねなかったらいいんだろ?私の願いはぱんつの命令!そりよ、空を飛べ!」

澪が言うとともに、そりは兵士をその場に残したまま、お城まで飛んでいきました。

「そうだ、いいことを思いついたぞ…フフフ」

そりはお城の門を越え、壁を越え、窓から王様の部屋にまで入っていきました。

「だれ!?どうやってこの部屋に入ったの?」

誰も入ることが許されない部屋への来客に、王様は驚きを隠せません。


30 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:51:35.19 wevOOr/a0 21/40


澪は落ち着いて答えます。

「私は澪、プロのポエマーです。このそりに乗って、空を飛んできました」

「そりで、だなんて!それは魔法のそりなのかしら?」

「いいえ王様。私のぱんつの力が、そりを飛ばしたのです」

「その不思議なぱんつの力、私も見てみたいわ。見せてくれる?」

「(計画通り…!)いいでしょう、では失礼します」

澪は不敵な笑みを浮かべると、スカートをたくし上げて、王様に向かい、

「私の願いはぱんつの命令、王様は私のファンになれ」

と言いました。澪は王様に取って代わろうとしたのです。
すると、王様は急に胸が苦しくなって、目の前の澪がとても魅力的に見えるようになりました。

「な、何なのこの切なさは…これが…恋?」

「ではまた後ほど。次に私が来るときには、私にここを明け渡す準備をしていてくださいね」

「澪タンの仰せのままに!!」


32 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:56:22.96 wevOOr/a0 22/40


澪はそりに乗って町の広場に戻ってきました。
見下ろすと、人々がこちらを見上げてなにやら騒いでいます。

「憂ー!ぱんつの人が飛んでるよ!空飛ぶぱんつだよ!」

「降りてきてお姉ちゃんに謝ってください!」

「…地面にはいつくばって、わめいて。なんてちっぽけなやつらなんだろう」

「仕方ない。私の偉大さを教えてやらないとな」

澪は、そりの上で大きく足を開き、大衆の前にぱんつをさらけ出しました。
人々の視線は、一斉にしましまぱんつに向けられます。
興奮で顔を高潮させて澪は叫びました。

「私の願いはぱんつの命令!私の詩を聞けぇーっ!!」


34 : 以下、名... - 2010/11/18(木) 23:57:25.49 wevOOr/a0 23/40

1290085572-034


35 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:03:06.98 raWyMgei0 24/40


「うおおおおおおおお!!!澪様ばんざい!澪様ばんざい!」

「澪様ばんざい!澪様ばんざい!」

一通りポエムを読み終えた澪はお城に帰ることにしました。もう誰も文句を言いません。
そりに乗って城へ向かう途中、澪は考えていました。

「とうとう王様になってしまった。従わないやつは追い出してしまえばいいか」

「私のポエムも、みんな認めるようになった…」

「少し前までただの貧乏人だった私が、たった一枚のぱんつで、こんなに変わるなんて!」

「…でも、こんな特別な力があるのに、私がただの王様でいていいわけがないよな」

「王様なんて所詮神様のしもべ。私は誰かの下になんてつきたくない!」

そう言うと、澪はそりに寝そべると、スカートをまくりあげて大きな声で叫びました。


「私の願いはぱんつの命令!天よ、私を神にしろ!」



36 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:07:26.02 raWyMgei0 25/40


澪が叫ぶと同時に、空は黒い雲に覆われ、冷たい風が吹きすさび、稲光が光りました。
すると、突然澪の乗っていたそりが消えてしまったのです。

「うそっ!?」

足場を失ってしまったら、もう落ちるしかありません。足元にはひたすら針葉樹林が広がるばかり。
驚きのあまり、声もあげられないまま、澪は木々の間に飲み込まれてしまいました。



「うわあああーーっ!!」ガバッ

「……ここは?」

気がつくと、澪はベッドに寝ていました。
自分のお城ではないですが、見たことがあるような気もする場所です。

「おっ、気がついた?」

これまた聞いたことのある声のする方を見やると、幼なじみの律がいました。
澪が目覚めた場所は、律の家のベッドだったのです。

「薪を取りに行ったら澪が街中で倒れてるんだから…ホントびっくりしたよ」

「お前をここまで運んでくるの大変だったんだからなー?」

「ハラへってないか?待ってろ、今あったかいスープ用意するからな」


37 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:12:20.85 raWyMgei0 26/40


(街中…?でもそうか、律が私を…しゃくだけど、お礼しないとな)

「…よし、晩御飯なら私が用意してやるよ。律なんかには作れない、王様の料理をな」

得意げにそういうと、澪は勢いよくスカートをたくしあげ、

「私の望みはぱんつの命令!鍋よ、かまどよ、包丁よ!最高の料理を作れっ!」

と、叫びました。しかし、かまどに火はつきません。それどころか、スプーン一つ動きません。

「み、澪しゃん…いったい何を…?」

「どうした!?私の望みはぱんつの命令!私の望みはぱんつの命令!」

「私は神様なんだぞ!ぱんつ!私の言うことが聞けないのか!?」

「そんな…ぱんつを見られたショックで…こんなのって…!」

「…みおぉ…私はお前を見捨てたりしないからなぁ…」ポロポロ

いくら澪がスカートをたくしあげて叫んでも、何も起こりません。
こうして、澪は変わらず貧乏のままで暮らしました。
それでも、澪は自分が神様であると言って聞かなかったそうです。


END


39 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:16:21.72 raWyMgei0 27/40


「すべては澪さんが見た夢だった、というわけです」

「……」

「人はかくも欲深く、何かを手に入れると、どうしても次が欲しくなるもの」

「澪さんも、神様だなんて言わなければ…夢にならずに済んだかも知れないですね?」

「うーん…なんでも欲しがってたらダメなのはわかったよ?」

「でもそれじゃあ、はじめからなんでも手に入るお金持ちの人以外は幸せになれないの…?」

「…お金があっても、当人が不幸だと思えば不幸です。しかし、逆もしかりです」

「お金がなくても、幸せだと思えば、それは十分幸せです」

「あと、憂。次は楽しい話が聞きたいな。さっきの話、最後が少し怖いもん」

「大丈夫。次は、そんな幸せへの近道を教えてくれる、とっても楽しいお話です」


40 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:23:32.05 raWyMgei0 28/40


『いたずらおばけ』



 むかしあるところに、ひとりのニートがおりました。
 何がなくても、たのしげにくらしていましたが、とてもびんぼうで、ひとりぼっちなのでした。

「りっちゃーん!げんきー?」

「おっ、きたかただめし食らいめ!入りなよ、きょうはおとうとがいないからひまなんだ」

「ありがとー!おじゃましまーす」

 小さなこやにすんでいて、きんじょの人とおしゃべりをしては、そのついでにごはんを食べさせてもらって、
やっとその日ぐらしをしていましたが、それでもいつもげんきでした。
 ところが、ある夏のばんのこと、唯ちゃんがいつものように、うちへいそぐとちゅうのことです。

「あっ、つぼがおちてる!たくさん入ってべんりそうなつぼだけれど、だれかがおとしたのかな?」

と、唯ちゃんがいいました。そして、もちぬしをさがしましたが、まわりにはだれもいません。

「それじゃあ、きっとあながあいてるんだね。もってかえって、お花でもかざったらきれいだね」

 そして、つぼのふたをとって、中をのぞきますと、唯ちゃんは目をまるくしました。
 まったく、あふれるばかりに金かがどっさりつまっていたのです。
 しばらく、ただぼうのようにつったっていた唯ちゃんでしたが、ようやく、

「ど、どうしよう…わたし、おかねもちになっちゃったよ!」

と、いいました。


41 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:27:25.97 raWyMgei0 29/40


 いくどもそういってから、どうやってもってかえるか、かんがえはじめました。

「このつぼ、おもくてもてない……そうだ!」

 唯ちゃんは、おもむろにパンティーストッキングをぬぐと、じぶんのうでと、つぼのはしにゆわえました。
ごろごろひっぱるほかはないとかんがえたのです。

「これからどうしようかな」

と、唯ちゃんはひとりごとをいいました。

「大きなうちをかって、冬もあったかいへやでアイスを食べてみたかったんだよね~」

「ムギちゃんみたいなおかねもちだから、もうはたらかなくてもいいね。って、わたしニートだった」

「にわにうめて、とくがわまいぞう金ごっこもできるね!」

「まあいいや、かんがえるのはあとにしよう。わからなくなっちゃう」

 とちゅうで、唯ちゃんはくたびれたのですこし休みました。そしてふりむいて、おたからをながめました。
 するとどうでしょう。金かのつぼはなくなって、銀のランプがあるばかり!


42 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:35:31.61 raWyMgei0 30/40


 唯ちゃんは、よくよくながめて、目をこすってまたながめました。

「そっかあ」

と、唯ちゃんはいいました。

「ランプとつぼってにてるんだね、かんちがいしてたよ。でも、銀もすっごくリッチだね!」

 それから唯ちゃんはとことこあるいて、またつかれてきたので、ひとやすみしました。
 そしてふりむいておたからをながめました。するとこんどは、てつのランプがあるばかり!

「そっかあ」

と、唯ちゃんはいいました。

「銀と鉄をまちがえてたのかあ。よくあることだよね~」

「これなら、ドロボウにあうこともないからあんしんだよ」

「それに、ちょうどよかった。まくらもとにあかりがほしかったところなんだよね」

 そこで唯ちゃんは、ランプをどのあたりにおこうかかんがえて、ひとやすみしました。
 そしてふりむいて、おたからをながめました。すると、大きな石があるばかり!


43 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:39:08.57 raWyMgei0 31/40


「そっかあ」

と、唯ちゃんはいいました。

「これが鉄のランプだなんて、きっとゆめをみてたんだね」

「だけど、これもうれしいね!これの上でギー太とうたったら、わたしはスターといっしょだよ」

 唯ちゃんは石をはやくにわにおこうと、おかをくだってうちのまえにきました。
 唯ちゃんは、門をあけて、ゆわえたパンティーストッキングをほどこうと、道においた石をふりむきました。

 おや?

 いいえ、ちゃんとありましたとも。石は石らしく、どっかりすわって、そこにありました。
 そこで唯ちゃんがかがんで、パンティーストッキングをほどこうとしますと――。

「うひゃー!」

 いきなり石はとびあがり、「にゃあ」といって、みるまにもくもく、せたけほどに大きくなりました。
 それから手と足を二つだし、ぴくぴくとねこの耳と人の耳をのばし、かわいい女の子になりました。

「きゃはははっ、だまされた、だまされた!やってやったです!」

 おばけはぴょんぴょんはねて、まるでいたずらぼうずのようにあばれたあと、にげようとしました。


44 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:42:00.58 raWyMgei0 32/40



 でも、わすれていませんか?


 いたずらおばけには、パンティーストッキングがかたくゆわえられています。

「きゃっ」ドテッ

 いたずらおばけは、うでにまきつけられたそれにじゃまされて、にげられませんでした。
 唯ちゃんは、目をまるくして、しばらくみていましたが、
おばけがにげられないとわかると、こんどは唯ちゃんがわらいだしてしまいました。
 わらってわらって大わらい。声もとぎれとぎれにいいました。

「わたしってば、きんじょでいちばんうんがいいかも!」

「いたずらおばけをみるなんて。おばけをつかまえるなんて!なんてしあわせなんだろう!」

「いたた…わらってないで、はやくほどいてよ~」

 唯ちゃんは、いたずらおばけのことばにしらんかお。おばけをひっぱって、うちに入りました。


 たのしいたのしい夜のはじまりです。


46 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:47:36.93 raWyMgei0 33/40


「おばけさん、おなまえは?」

「はーなーしーてーくーだーさーいー」ジタバタ

「……」ガチャン

「えっ…なんでカギをしめるんですか?」

「…おばけさん、おなまえは?」

「うう…あず、にゃっ!」ドサッ

 唯ちゃんは、梓ちゃんのことばをさえぎって、からだをおさえつけると、
あたらしくとりだしたパンティーストッキングで、きようにしばりなおしました。

「ごめんなさい!いたずらしたのはあやまりますから、ひどいことしないで…」

 梓ちゃんはパンティーストッキングをひじとひざにまきつけられて、
せなかをまるめてうつぶせになったなさけないすがたでこんがんします。
 そこで、やっと唯ちゃんが梓ちゃんにへんじをしました。

「いたずらするわるいあずにゃんには、おしおきしなくちゃね」


47 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:51:02.42 raWyMgei0 34/40


「ひっ…」

 おしおきときいて、梓ちゃんはふるえます。

「いやあ!おうちにかえしてよー!!!」

「ないてもさけんでも、だれもたすけにこないよ」

「……でも、夜にそんなこえをあげたら、きんじょにめいわくだから、しずかにね」

 そういうと唯ちゃんは、はいていたパンツをぬぐと、梓ちゃんの口におしこみました。

「むぐっ!?」

「いまにひつようなくなるからね。おとなしくしてなよ」

 そして、唯ちゃんは梓ちゃんのスカートをまくり、パンツに手をかけると、ひといきにずりおろしました。
 白くて小ぶりなおしりが、あらわになります。


48 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:55:14.41 raWyMgei0 35/40


「それじゃあ、おしお……きっ!」パシンッ

 そういうやいなや、唯ちゃんは梓ちゃんのおしりに、ひら手をふりおろしました。

「んんっ!?」

と、梓ちゃんはこえをあげます。

「この……わるい子っ!わるい子っ!!」パンッ パンッ

「んぅーっ!ん゛ンん゛ーーーっ!!」ポロポロ

 唯ちゃんがおしりをたたくたびに、ぱんっ、ぱんっと、かわいたおとがへや中にひびきます。
 かわいそうないたずらおばけは、なみだをぽろぽろながしますが、唯ちゃんは手をやすめません。


 梓ちゃんのひかえめで白いおしりが、りんごのように赤くなってしまうころ、

「ぅんんっ…!ふっんぅっ!」ビクッ

梓ちゃんのようすがすこしかわりました。
 おしりのようにかおも赤くして、ふとももをもどかしそうにうごかしています。

「あずにゃん?」

 そのようすをみていた唯ちゃんは、一ど手をとめて、梓ちゃんのぐあいをみようとおもいました。
 そして、口に入ったパンツをとってやると、梓ちゃんは、

「……はんせいしないもん」


52 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:58:24.37 raWyMgei0 36/40


「…あずさはわるい子だから、もっとおしりをたたいてくれないとはんせいしないもん」

と、はあはあと、あらいこきゅうでいいました。
 そのまま、うわめづかいで唯ちゃんをみあげて、せつなげにおしりをふります。
 唯ちゃんは、おしりのすこし下から、ふとももにながれるえき体をみつけました。
 梓ちゃんの体はよろこんでいたのです。
 ほんとうはおしおきをされたくて、いたずらをはたらいていたのかもしれませんね。

「そっかあ」

と、唯ちゃんはやさしくほほえみました。

「あずにゃんがよろこんで、わたしもうれしいね。みんなしあわせだね!」

「でも―ダーメ♪おしおきはおしまい」

「え…―」

「わる―子だと―かったな―、こんどはやさしくいい子―い子してあげないとい―ないから―」

「それにわたし――こ、もう―こ―なになっちゃった」

―――った唯ちゃんの――らは―みつがあふ――ていまし――

 「ほら、ぬ―で。ふ―――しあわせに―ろ

――――――
――――
――


53 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 00:59:35.23 raWyMgei0 37/40


「……唯ちゃんは、その桃色の突起をちぎれんばかりに強く……」

「ぅぃー…」

「……二つの水蜜桃が擦り合わせられるたび、どんな果実のそれよりも甘い……」

「…う、いー」

「……そこに在るのは、互いを貪りあうだけの、……」

「…わたし、…ほか、のお話がいいって、言ったのに…」

「また…あずにゃんが、夢に出たら、ういの…せい、だから……ね……」




「……と、梓ちゃんは、笑いました。しかし、その太腿に光る一筋の雫を唯ちゃんは見逃しません」

「そして二人はいつまでも爛れた性生活を楽しんだのです。めでたしめでたし」

「この『犯してくれなきゃいたずらするぞ』がハロウィンの起源であることは有名ですね」

「……すぅ」

「では次の……お姉ちゃん?寝ちゃったんだね」

「ふう…それでは眠ってしまったあなたにひとつ、お話を」


55 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 01:03:05.81 raWyMgei0 38/40


「『ハイエナの夢』」

「唯ハイエナは夢を見ていました。お菓子をお腹いっぱい食べる夢です」

「でも、目が覚めるとお菓子は影も形もありません。唯ハイエナは悲しくなります」

「ある日、唯ハイエナは、とても偉い学者様のさわ子先生にお願いしました」

「学者様、夢が本当になるようにしてください」

「さわ子先生は言います。それでは私が神様にお願いしてあげましょう、と」

「唯ハイエナは喜びます。次に見る夢は本当のことになるのですから」


56 : 終わり - 2010/11/19(金) 01:10:30.26 raWyMgei0 39/40


「……」チラ

「すぅ、すぅ。むふふ…」

「…かわいい寝顔」ナデ

「お菓子の夢を見てるのかな。それともおとぎの国の夢?それとも……」

「…本当はもうほんの少しあるのだけれど、私の話はこれでおしまい」

「私は学者様ではないけれど、あなたの幸せな夢が正夢になることを祈りましょう」

「ストーリーテラー憂でした」


END



……

チュンチュン チュンチュン

「ん…んぅー……」ムクリ

「うぅ…パンツ気持ち悪い…履き替えよ」


63 : 以下、名... - 2010/11/19(金) 01:22:02.45 raWyMgei0 40/40


以下元ネタです

『お姫様と仲良し姉妹』
ノルウェーのお話。本当は拾った道具を使って、
口達者なお姫様をやりこめるお話です。
唯和がいいと言われたので。

『ポエマーとぱんつ』
『かますのいいつけ』というロシアのお話です。
こういう魔法グッズの多いこと…

『いたずらおばけ』
どこだか忘れたけどヨーロッパのお話です。大好き。
後半のお仕置きシーンはもちろんオリジナルです。


記事をツイートする 記事をはてブする