シャミ子「うっ、なんか身体が軽い」
シャミ子(私は吉田優子、どこにでもいる15さ...)
シャミ子「ッッ!!??」
シャミ子(角ッッ!!側頭部から対照に二本生えているッッ!?)
シャミ子「おか、おかーさん!」ゴゴゴゴ
清子「騒々しいわよ、優...子!??!!?」
シャミ子「なんか鬼みたいなツノ生えた~!!あと尻尾ッッ!!」
清子「圧倒的威圧感と存在感、ついにこの日が来たのね」
シャミ子「ええ!?一体なんなんですか!?」
清子「優子、実はあなたは普通の人間の子ではありません」
清子「吉田家は古代より闘争を糧とするもの。封印されし鬼の一族の末裔なのです」
清子「昔、吉田ユージローという世界最強の先祖がいたのですが、彼は更なる強敵を求めて異世界転生してしまいました」
シャミ子「なんなんですかその設定」
清子「最大にして唯一の戦力を失った私達には敗北あるのみでした......」
中略
清子「というわけであなたは魔法少女を倒さねばなりません」
シャミ子「でもどうやって倒せば」
清子「ツノが生えたからには力が復活したはずです。鬼のパワーを感じますか?」
シャミ子「そういうふわっとした概念は感じません!ですが今なら誰にも負ける気がしません!私が地上最強だという確信があります!」
元スレ
シャミ子「邪ッッ!!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1573210859/
シャミ子「魔法少女....一体どこでしょうか?」ゴゴゴゴ
桃(なんかヤバそうな人とすれ違った)
シャミ子「あ、ダンプが」
桃「危ない!」クルクルピカ-ッヘンシン!
シャミ子「噴ッッ!!」ドガアアアン
桃「なっ....片手ダンプ....」
シャミ子「おや、もしかして私を助けようとしてくれたんですか?」シュイン
桃(いつの間に後ろに!)
シャミ子「あれ、その服装....貴様、魔法少女かッッ!?」
桃(なんて威圧!)
シャミ子「生き血を....いただきます!」
桃「くっ!フレッシュピーチ──」
シャミ子「きゃおらっ!」ドゴォ
桃「きゃあ」ドサァ
桃「うう....足が」
シャミ子「大丈夫ですかッッ!?」
桃「えっ」
シャミ子「怪我させるつもりはなかったんです!ただ少し血を頂ければと」
桃(怪我させる気じゃないか)
シャミ子「今更ですけどコスプレだったりしますか?」
桃「しないよ、魔法少女だよ」
桃「変身したのなんて何年ぶりだろう。君もそのツノ....」
桃(ていうか筋肉と威圧感がすごい....周囲が歪んで見えるんだけど....)
シャミ子「......」ゴゴゴゴゴ
桃(ひ、一つだけわかることがある。私じゃこの子には勝てない....ミカンもお姉ちゃんも誰も勝てない....この街は終わりだ....)
シャミ子「」グ--ッッ!!
桃(お腹の音!?)
桃「あ、あの、これ食べますか?」スッ
シャミ子「これはなんですか?」
桃「ね、ねぎとろデニッシュです」
シャミ子「不可解です」
桃「か、菓子パンでごめんなさい!」
シャミ子「いえ、そういうことではなくて何故このパンをくれたのかと....」
桃「お腹が空いてそうだったので....後、大きいから?」シリメツレツ
シャミ子「なるほど?」
シャミ子「......」
桃「......?」
シャミ子「貴様ッッ!!施しかッッ!!!??」
桃「」ビクッ
シャミ子「このような屈辱的な出来事は初めてですッッ!!!!」ダァン
桃「も、申し訳ありません!」
シャミ子「!」グ---ッッ!!
桃「あの....やっぱりお腹減ってま──」
シャミ子「邪ッッ!!」ドゴォッ
桃「きゃっ」ペタン
桃(アスファルトに穴が!)
シャミ子「ふぅ....」ヌッ
桃「ひっ....」
シャミ子「ふん....お腹は減ってませんが、これで勝ったと思うなよ?」グニャア-
桃「はい」
シャミ子「しかしこの私に施しを与えるというのは、宣戦布告と同義だと思え」
桃「以後気をつけます」
桃(た、助かった....)
頑張れシャミ子!これをバネにしてやさしい魔族になるんだ!
一話完