1 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 07:03:26.96 BuE35i1/0 1/22


「あーそう……」

「…………」

「でもほんとは兄ちゃんの事好きだろ?」

「…………べつに」

「そうか、そりゃそうだな兄ちゃんだもんな」

「……………」

「……………でもほんとはすきー……?」

「………じゃない」

「じゃないねそうだねそうだ」

「……………ていうかなんであたしの部屋にいるの」

「あれ?もしかして出てってー……?」

「でてけ」



4 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 07:09:08.11 BuE35i1/0 2/22


「わかった。そうだ出て行かなきゃな?だってここはお前の部屋だしな?」

「………………」

「………あーそうだそうだ、兄ちゃんこの本読みたかったんだよーあれーここにあったのかーハハハー」

「……・…………」

「じゃこれ借りていくぞ?いいかな?これ兄ちゃんは借りてもいー……?」

「いくない」

「いくないねそうだねわかったじゃあこれはここに置いておこうな?そうだな?」

「…………………」

「……あー…本だけにな、オホンオホン!なんつってな?」

「…………………」

「あ今ちょっとだけ笑ったね?ちょっとだけ笑ってー……?」

「ない」

「ないねそうだ笑ってない兄ちゃん目がおかしいんだごめんね?」


7 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 07:17:46.96 BuE35i1/0 3/22


「………だから、なんでここに居んの?」

「いやね?兄ちゃんもね?出て行こうと思ってるんだよ?よしわかった、じゃあ一回座って話そう。じゃここに座」

「るな」

「座れない、ということでね?兄ちゃんここに立つから。立ち話するからね?」

「………………」

「………………こ、こら!兄ちゃんに向かってなんて目つきだ!」

「………………」

「だっだいたいっ!幾ら家だからってその格好はなんですか!その…うすっぺらい…!」

「…………………」

「兄ちゃんはだね、キミのそういう所をね、どうかと思うんだよ!」

「………………怒ってー…?」

「ないよ?全然怒ってないよ?むしろ兄ちゃん怒ってほしいくらいだからね?大丈夫大丈夫兄ちゃん正常だから」


24 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:02:59.04 BuE35i1/0 4/22


「………………じゃあ」

「なに?なんだい?」

「肩揉んでよ」

「イエスッ!!!OH!違うわかった!ほら、喜んだとかそういうわけじゃないからねお兄ちゃんごく普通だから」

「…………はやく」

「よ、よーし兄ちゃん頑張っちゃうぞー?じゃあここに座ってもい」

「駄目」

「い訳もなく?兄ちゃんはスタンディング肩揉みの名手って言われてるから大丈夫大丈夫ハハハ」

「………………」

「はぁー……はぁー……よぅし兄ちゃん揉むぞ?キミのこってる所じっくりほぐしちゃうぞ?」

「………………」

「いや違う!これはほら、ここ息苦しいじゃない?だからほら、酸欠的なね?兄ちゃん普通だか」

「変態」

「そう普通の変態だからね?だから大丈夫兄ちゃん普通だから」


28 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:12:08.91 BuE35i1/0 5/22


「…………………」

「あぁー普通普通。あーふつうだなー、平凡すぎるワタシ。あーザッツノーマルピープルインヒア」

「………………早くしてよ」

「へい!ただいま!」

「…………あ…そこのゴムとって」

「OHゴウム!!ガッデム!!!ゴゴゴゴゴゴムってゴムはゴムであってゴムにあらず!?」

「……………そのままじゃやりにくいでしょ」

「にゃぎぅっ!!そのまま!?そんな、幾らなんでもそうだなハハハよし兄ちゃんわかった!ゴム探そうな!ハハハハイエスッ!!!」

「………………早く取ってよ。ヘアゴム」

「ヘアッ!!!ぐ……ふぅー…ふぅー………そうだ普通はそうだ髪がね?邪魔だもんね?そうだね兄ちゃんちょっとかんちがいしちゃった」

「……………………」

「あ今もしかしてちょっとわらっ」

「ない」

「ないねよしじゃあ兄ちゃんその艶やかな髪を縛り上げるガゥムとってくるね?」




30 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:26:23.74 BuE35i1/0 6/22


「………………」

「すー…はぁー……あぁー…香りの海に溺れてるぅー…」

「…………もう纏め終わったんだけど」

「はい!?Ohそうだねオウケイじゃあやろうすぐやろうな?よーしじゃあやるぞー?兄ちゃんぎゅっとやっちゃうぞー?」

「………………」

「よーし………ぐっ…!なんだ…っ!落ち着け俺!なんなんだこの手の震えは…っ!!」

「はやく」

「はいただいま」

「痛くしたら殴る」

「えぇーっ!!…………そんなサービスまで……」

「……………………」

「アハハハ冗談冗談兄ちゃん普通だから!全然むしろSっぽいね?ってよく言われるし?全然そういうなんか痛み系とか平気系?みたいな?」

「………………だから、まだ?」

「はいヨロコンデー!」


34 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:36:57.78 BuE35i1/0 7/22


「…………………ちょっといたい」

「なに!?じゃあ兄ちゃんはちょっとだけ殴られるのかな?ちょっとだと何処かな?鳩尾?いや肝臓かな?かな?」

「……………………」

「ハハハわかった、冗談冗談。こ……こんな感じかな?」

「……………………」

「………無視、という訳でね肩揉みは進行してまいりますけどもね?ハイ」

「……………………」

「いやぁー兄ちゃん、妹の肩を揉むなんて夢のよ…いや、夢が叶…いやいや、ほら、天国みた、いや本望だよ本望。兄としてね?普通の兄として」

「……………………」

「あれだな?兄ちゃんの株もこれでちょっとはあがってー……?」

「ない」

「のは分かってたんだよ?いや分かってた分かってた。だってあれだもんね?兄ちゃん株とかないもんね?(有)兄ちゃんだから」

「……………………」


35 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:40:28.56 BuE35i1/0 8/22


「………………」

「………………」

「………………あれ?」

「…………………」

「もしもーし…………」

「…………………………」

「ん……?あれ……?もしかして………寝た?」

「…………………………」

「…………………………」

「…………………………」

「…………………もしかして寝てー……」

「ないよ」

「ないよねー!ないかーそうかー焦ったーハハハー兄ちゃんちょっとびっくりしたなー!そうだよねー寝るわけないね?ハハハそうだそうだチクショウ」


36 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 14:46:51.07 BuE35i1/0 9/22


「…………………もういいよ、ありがと」

「あ、もういいの?もうやめちゃっていいの?もうやめなくちゃいけないの?」

「……………」

「ハーイ終わりでーすお疲れさまでしたー」

「………………」

「………じゃあ兄ちゃんのお勤めはこれで終わったからなー、これで出ていったほうがいー……?」

「………べつに」

「いよねってえ?それはどういう……?」

「…………好きにすれば」

「好きに……!!それは兄ちゃんの好きにして良いって事でいいのかな?そうなのかな!?」

「………………………」

「はぁー……はぁー……好きに……」

「………やっぱで」

「あー兄ちゃんこれヨミタカッタンダー!アハハー!じゃあもう少し居ようかなぁー!ハハハハハハー!」


40 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:10:14.43 BuE35i1/0 10/22


「…………………」

「…………………」

「…………………ねえ」

「な、なんでせう?」

「…………なんで立ってんの?」

「な…!大丈夫まだ立ってな…え?あ、え?あぁ!これ?スタンディングの状態を言ってるの?」

「……………」

「そうだね可笑しいなーなんで立ってるんだろうねー?じゃあ兄ちゃんは座ってもー……?」

「いいよべつに」

「いいんだ!今度はいいんだよーしじゃあ兄ちゃん座るぞ?座っちゃうぞ?そうだここにしような?ほらここならいいだろ?な?」

「………………」

「いいの……かな?座るぞ?部屋の隅っこ座っちゃうぞ?」

「…………………」

「ハイ座った!兄ちゃん座りましたよー!よーし胡坐なんてかいちゃおうかな?ほーら胡坐!」

「…………………そこの本とって」


42 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:24:03.15 BuE35i1/0 11/22


「あーこれなー面白いなーコレ。ほらあれだろ?なんかこう…バーンみたいなね?」

「はやく」

「すいませんでしたはいどうぞ」

「………………………ねえ」

「ん?どうした?兄ちゃんなんでも聞いてやるぞ?ほら話してごらん?」

「………………………準備したの」

「あー……アハハーその話かー…アイタタタターそれはちょっと置いとい…」

「だめ」

「てはいけないんだねそうだねアハハ……。準備な!そう準備だ、出来たよ?もうばっちり出来ちゃったよー兄ちゃんすごいからなー」

「………ふーん…」

「…………………」

「…………………何処、だっけ」

「あー……すっごく近くだよ!もー近すぎて笑っちゃうよー、チャリンコで五分くらいで」

「そういうの、いい」

「アハハー……………ニューヨークなんてすぐ近くさー」


44 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:35:17.04 BuE35i1/0 12/22


「…………ふーん…」

「………ニューヨークにはちゃんと風呂もあるから入浴には困らないなー!兄ちゃん風呂好きだからよかったなーほんとよかった」

「…………………」

「…………………大丈夫か?」

「…………なにが」

「いやー…母さんと二人になっちゃうぞー?兄ちゃんが居ないとー」

「……べつに」

「………兄ちゃんなー、結構心配なんだぞ?ちゃんと仲良くするんだぞ?」

「……………」

「…………返事は?ないのかな?」

「…………………うん」

「よーしいい子だなー!もう兄ちゃん感動して涙出ちゃいそうだよーアハハハハー…」

「………………………」


47 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:46:26.67 BuE35i1/0 13/22


「そうだそうだ、兄ちゃんの部屋は明日からお前の部屋と同じだからな?好きに使っていいんだぞ?」

「……………」

「なんと今なら!PCも完備だ!いやーお買い得!この商売上手!」

「………………」

「……他にもテレビにクーラーに……あとゲーム機もあるぞ?服はー……いらないなハハハ……」

「………………」

「………………」

「………………」

「…………おいおーい!そんな顔すんなよー!実はあれかなー?兄ちゃんが居なくなっちゃうのはさみしー……?」

「…………………」

「………さみしー…?」

「…………………べつに」

「……そうだな!それでこそ兄ちゃんの妹だなー!いやー兄ちゃん胸張って旅立てるなーもう向こうでも超自慢しちゃおう!こんな妹が居るんだって!」

「……………………」


48 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:52:15.13 BuE35i1/0 14/22


「…………………」

「…………………」

「あーそうだ飲み物!喉渇いてないか?よし兄ちゃんちょっとコンビニ行って…」

「……なんでいつも、そうなの」

「ん……?」

「……人の顔色ばっかり見て……機嫌とって……それでいいの?」

「……あー……そうだなー……」

「………だから」

「……………」

「………だからこんな妹になるんじゃん」

「……………」

「……………」

「………兄ちゃんな、嫌なんだなー」

「………」

「皆には……いや、違うか。お前にはいつも笑ってて欲しいんだよー…」


50 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 15:56:10.88 BuE35i1/0 15/22


「…………」

「でも兄ちゃん、あんまり器用じゃないから……いつもお前を怒らせてばっかりだったな」

「……………」

「父さんが逝っちまって、兄ちゃん、もっと頑張らなきゃと思ってたら、どんどん空回りしてたみたいだな」

「……………」

「こんな兄ちゃんでごめんなー……アハハ……」

「……………」

「……………」

「……………」

「……じゃあ……兄ちゃん明日早いから、もう寝ようかな?ほらー、お前も早く寝ないとお肌が…」

「…いてよ」

「え?」

「……もうちょっと……話そうよ」

「…………そうか、そうか…!じゃあ兄ちゃんもうちょっと居ようかな!あれティッシュないかティッシュ!いや変な意味じゃないぞー!?鼻水がなーハハハ…!」


54 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:06:08.17 BuE35i1/0 16/22


「……………」

「それで、兄ちゃんは”そんな事したら、左耳たぶの立場が無いじゃないですかー!”って言ったわけだよ!」

「……………」

「あれ?この話つまんなかったかな?」

「…………べつに」

「ほんとにキミはそればっかりだなー!もっとこう他に言う事はないかな?ほらもっとこう、素直に!」

「…………何を言えばいいのさ」

「こう…ほら!例えば……やっぱり兄ちゃんがすー……?」

「…………きやき食べたい」

「そうすき焼きな?そう兄ちゃんも食べたいな……あれ、あっちにすき焼きがあると良いんだけどなーハハハ」

「…………あるでしょ。なかったら送ってあげるよ、材料」

「何!?うっ……ティッシュをくれないか……兄ちゃん目から割りしたが出てきたよ……」

「………………あーあ……」

「どしたんだ?」

「………………行こっかな。あたしも」


56 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:18:51.38 BuE35i1/0 17/22


「そうそうお前が一緒に来てくれたら兄ちゃんすごく助かるなー。もう超幸せで何も言う事ないなー!」

「………………」

「………………大丈夫だ」

「………………」

「休みが取れたら、ちゃんと帰ってくる」

「………………」

「それに、手紙も書こうかな!兄ちゃんあんまり字綺麗じゃないけど、頑張って書くから!」

「………………」

「今はほら、電話もある、インターネットもあるぞ?知ってるか?今ネットを使えばタダで電話できちゃうんだぞ?すごい時代だなー!」

「………………」

「………お前はまだ高校生だろ、だから、今は頑張っていっぱい勉強しろ」

「………………」

「勉強して勉強して、いっぱい勉強して賢くなって、それから、先の事は考えればいいんだよ」

「………………」

「……………おおっと!もうこんな時間かー!兄ちゃん寝ないとなー、飛行機乗り遅れちゃうよ」


57 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:23:27.24 BuE35i1/0 18/22


「………………乗り遅れたらいいのに」

「ん?なんて?」

「……………べつに」

「………お前も早く寝るんだぞー?じゃないと兄ちゃんの旅立ち見そびれちゃうぞ?いやだろ?泣いちゃうだろ?」

「……………」

「…………じゃあな」

「……………」

「………兄ちゃんの事はー…すー……?」

「………………」

「………ハハハ…おやすみ」

ガチャン…

「…………き……」


61 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:34:21.34 BuE35i1/0 19/22


~~~~~~~~~~~~~~~

「じゃあ、向こうに着いたら連絡頂戴ね」

「分かってる分かってる……。あれ……あいつは?」

「駄目駄目、あの子はいつまでも寝てばっかりで……」

「そ……っか……」

「ほら、タクシー来たわよ」

「……わかった、じゃあ、行ってきます」

「……頑張りなさいよ。応援してるから」

「…うん。じゃあ」

ガチャン…

「出しますよー」

「……はい……」

ブゥゥ……ン…

「……?あ……ちょっと待って!待って下さい!」

「えぇっ!?は、はい…」


62 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:39:26.17 BuE35i1/0 20/22


キィィー……   バタンッ

「……お前……」

「はっ……はぁ……!」

「ハハ……そんな格好で……」

「……………これ……」

「……これは……、お守り…かな?」

「……………」

「………あり……がとう…な?兄ちゃん……すげー嬉しい……」

「……………」

「……………じゃあ……いってくるな。風邪引くから、早く戻りなさい」

「………………べつに……寒くない……。いってらっしゃい」

バタン…

「いいんですか?」

「はい………お願いします……あいつ……目真っ赤じゃないか…」

ブゥゥ…ン…


65 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:51:37.70 BuE35i1/0 21/22


「妹さんですか?」

「はい……そうなんですよ」

ブゥゥゥゥン……

「…?メール……?」

【お兄ちゃんへ】

いつも、きつい態度でごめんなさい。
お兄ちゃんの顔を見ると、何を話していいかわかんなくなるの。
お兄ちゃんに似て、あたし、不器用だから。笑
渡したお守り、あたしが作ったんだよ。大事にしてね。

あたし、いっぱい勉強する。
いっぱい勉強して、外国の大学に行く事にするよ。
行けるなら、ニューヨーク。なんてね。

血も繋がってないあたしを、いっぱい可愛がってくれてありがとう。
恥ずかしくて言えなかったけど……ずっと感謝してた。
お母さんとは、やっぱりまだあんまり上手く話せないけど、頑張る。
だから、心配しないで、お兄ちゃんも仕事頑張って下さい。

PS
あたしね、お兄ちゃんの事……どう思ってると思う?



「………」


67 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 16:54:25.55 BuE35i1/0 22/22










べつに!笑

【本文終わり】


「……はは…だよなぁ……!」

「……ティッシュ、使いますか?」

「ありがとうございます……はは……」


~~~~~~~


「……べつに、普通に大好きだからね。お兄ちゃん」





fin


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