1 : 以下、名... - 2019/10/06 23:52:48.31 7V4h0pnV0 1/11

樹里「は?」

「すごく可愛いよ」

樹里「なんだ急に? なに言ってんだ?」

「特に深い意味は無い。ただ、樹里は可愛いということだけ言いたかった」

樹里「どうしたんだよ、熱でもあんじゃねーの」

「平熱だよ。ああ、しかしこうして改めて見ると本当に可愛いな。可愛すぎる」

樹里「うっ……! おい、アタシをからかってんのか!?」

「からかう? バカ言え、真剣に決まってるだろ」

樹里「絶対ウソだ! アンタが面と向かって、かっ……かわいい……とか連呼するはずねーだろ!」

「そうやって言い淀んだりするとこが可愛いんだよ樹里」

樹里「いい加減にしろよ!?」グイッ

「胸倉を掴まれても怖くない。むしろ可愛い顔が間近で見られて幸せだ」

樹里「ぐう……このぉっ……! それ以上可愛いって言ってみろ、マジでブン殴る!」カァァ

「可愛い」

樹里「よし覚悟しろ!!」

ガチャ

夏葉「あら? 2人とも、何をしているの?」

樹里「!」

「おはようみんな」

果穂「おはようございます!」

元スレ
【シャニマス】P「樹里は可愛いな」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1570373568/

2 : 以下、名... - 2019/10/06 23:55:44.92 7V4h0pnV0 2/11

智代子「じゅ、樹里ちゃん? 何があったのか知らないけど暴力はダメだよ?」

凛世「振りかざした手を……お下げください……」

樹里「止めるな! 悪いのはプロデューサーなんだ! アタシを可愛いって言うから……!」

智代子「可愛い?」

樹里「ああ。可愛いって何度も何度も言ってきて……そんなことするヤツじゃねーだろ? からかってるに決まってる! だから一発殴る!」

智代子「でも、樹里ちゃんが可愛いのは確かだよね?」

樹里「えっ」

果穂「はいっ! 樹里ちゃんはとっても可愛いですっ!」

夏葉「そうね。疑いようがないわ」

凛世「誠に、愛らしい方でございます……」

樹里「なあっ……!?」

「だよな? みんなもそう思うよな?」

夏葉「確認をとるまでもないでしょう。周知の事実だもの」

果穂「可愛い一等賞です!」

樹里「や、やめろ」

智代子「可愛すぎるよね」

凛世「世界一と言っても、過言ではありません……」

樹里「やめろぉぉぉ!! そうか、てめーらグルか!! みんなしてアタシを馬鹿にしやがって!!」

「馬鹿になんてするか!!」

樹里「!?」ビクッ

3 : 以下、名... - 2019/10/06 23:59:30.37 7V4h0pnV0 3/11

「さっき言っただろう! 俺は真剣に、本気で、樹里のことを可愛いと思ってるんだよ!」

樹里「へ……?」

智代子「私たちも、心の底から樹里ちゃんを可愛いって思ってるよ!」

凛世「世辞ではなく、真実……」

果穂「樹里ちゃんが可愛いのは真実です!」

夏葉「世の理ね」

樹里「そうやって大げさにされると胡散臭くなるな。ま、まあ……本当の言葉なら、嬉しいと思わなくもないけど……」カァァ

「ぐはっ!!」

樹里「!?」

智代子「プロデューサーさん、大丈夫ですか!」

「ああ……樹里の照れ顔が眩しすぎて、ちょっと吐血しただけだ……」

樹里「んなバカなことあるか!!」

夏葉「わかるわプロデューサー。今の照れ顔はとてつもなく可愛かった」

果穂「キュートでした!」

凛世「すさまじい、破壊力です……」

樹里「なあ、やっぱアタシのことからかってるよな? からかってるだろ?」

「本気だと言ってるだろ。それより樹里、そろそろオーディションの時間だ。送っていくよ」

樹里「うわっ、本当だ。早く事務所を出ねーとな」

果穂「がんばってください、樹里ちゃんっ」グッ

智代子「樹里ちゃんの可愛さなら即合格だよっ」グッ

樹里「もうそれはいいっての!」

4 : 以下、名... - 2019/10/07 00:01:48.26 9PdVuqdo0 4/11


~~~~~~

「もうすぐだな」

樹里「ああ。このオーディションって、炭酸飲料ブァンタのCMガールを決めるやつだっけ?」

「樹里にぴったりな役柄だと思う。精一杯アピールしてこい」

樹里「おう、任せとけ!」

社員A「次の方どうぞ」

樹里「失礼します」ガチャ

社員A・B・C「!!」

樹里「283プロ所属、アイドルユニット・放課後クライマックスガールズの西城樹里です。よろしくおねが…」

社員B「なんて可愛いんだ!!!」

樹里「!?」

社員C「可愛い!! 可愛すぎる!!」

社員A「こんな可愛い娘は見たことない!!」

樹里「え? は?」

社員A「合格ですね」

社員C「ええ、合格にしなければもったいない」

樹里「ちょ、ちょっと待ってください! 合格って、まだオーディションやってな…」

「一発合格とは、さすがの可愛さだな樹里」スッ

樹里「プロデューサー!?」

社員A「あなたは283プロの!」

「どうですか、うちの西城樹里は。可愛いでしょう」

社員C「すばらしいですよ! こんな可愛いアイドルが所属しているとは!」

社員B「ぜひこれから打ち合わせをお願いしたい!」

「可愛すぎて興奮するお気持ちはわかりますが、打ち合わせはまた後日に」

社員A「そ、そうですね。申し訳ありません」

「いえ。採用していただきありがとうございます」

5 : 以下、名... - 2019/10/07 00:05:43.79 9PdVuqdo0 5/11

樹里「おい」

「お、樹里。よかったな合格だぞ」

樹里「合格だぞ、じゃねー!! これドッキリか何かだろ!!」

「ドッキリ?」

樹里「でなきゃありえねーよ! 審査する人からも、こんなに可愛いって言われるなんて……!」

「可愛いんだから仕方ないだろ。ほら、次の仕事に行こう」

樹里「待て待て! こんなの納得いくか! このオーディションは本当にあるやつなのか!?」

「本当にあるやつだよ。さあ、放クラのみんなが待ってるぞ」

~~~~~~


「果穂ちゃーん!」

「凛世ちゃーん!」


樹里(オーディションの後にミニライブって、なんか予定おかしくねーか)

智代子「よし! みんな準備はいい?」

凛世「はい……」

夏葉「オーケーよ!」

果穂「いきますよ! 放課後ー!」

「「「クライマックスガールズ!!」」」

樹里(ま、いいや。ライブをやる以上、全力でパフォーマンスするだけだ!)


「樹里ちゃあぁぁぁぁぁん!!」

「可愛いぃぃぃぃぃぃ!!」


樹里「!?」

樹里(ここでも可愛いって……いや、ライブでは割と言われるけど。それにしても、いつもより熱がすげーような)

7 : 以下、名... - 2019/10/07 00:14:48.45 9PdVuqdo0 6/11

果穂「夢咲After school いきますよー!!」

「うおおおおおおおお!!」


Viva After school Yeah Yeah♪


「Hi Hi Hi チーズ!」


Viva After school Yeah Yeah♪


「樹里 樹里 樹里 キュート!」


樹里(樹里キュート!?)


~~~~~~


果穂「みなさん、お疲れさまです!」

智代子「お疲れー! 楽しかったね!」

樹里「……なあ」

夏葉「どうしたの樹里? 浮かない顔ね」

樹里「いや……お客さんのコールがさ。なんかおかしくなかったか?」

凛世「……?」

樹里「ほら、1曲ごとに『樹里キュート』だの『樹里かわ』だの、アタシの名前が……」

智代子「ああ、うん。そだね」

樹里「そだねじゃねーだろ。あれどういうことなんだ」

凛世「樹里さんへの想いが、つい出てしまったのかと……」

果穂「樹里ちゃん可愛いですから!」

樹里「いやいや、今まではあんなコールなかっただろ!?」

夏葉「みんな我慢していたんじゃないかしら。それが今回、堪えきれずに一気に出てしまったのよ」

樹里「コールにするほど思われてねーだろ!」

智代子「そんなことないよ? 樹里ちゃんだもん」

果穂「樹里ちゃんですから!」

樹里「アタシだからって……もうわけわかんねえ……」

8 : 以下、名... - 2019/10/07 00:17:59.07 9PdVuqdo0 7/11

樹里(アタシってそんなに可愛いと思われてたのか? 周りの人からも、世間からも)

樹里(でもこんなに可愛いって言われまくるの、生まれてから今日が初めてだぞ)


「いたいた、樹里!」

樹里「!」


果穂「プロデューサさん!」

「みんな、お疲れ様」

智代子「お疲れ様です! って、なんですかその小箱」

「これか? これはな……」

「樹里に渡すためのものさ」パカッ

樹里「え」

夏葉「これって……」

「指輪だよ」

智代子「ウソ、まさか!」

「そのまさかだ。樹里、俺と結婚してくれないか?」

樹里「は? ……はあああああ!?」

「樹里の可愛さを毎日見ていて、我慢できなくなったんだ。結婚してくれ!」

果穂「ぷろぽーず、ですか!」

凛世「樹里さんは、とても愛らしい方……当然です……」

樹里「いやいやいやいや!! ありえねーって!! 冗談だろ!?」

「俺はいつだって本気だ」


パパパパーン♪ パパパパーン♪


樹里(あれ? なんだ!? 景色が急に変わって……ここ、結婚式場か!?)

9 : 以下、名... - 2019/10/07 00:21:50.71 9PdVuqdo0 8/11

智代子「樹里ちゃんおめでとー! あと可愛いー!」

樹里(この声は、チョコ!?)

凛世「おめでとうございます……大変、愛らしいお姿です……」

果穂「可愛いすぎです! 幸せになってください!」

夏葉「ウエディングドレス、可愛くて素敵よ!」

樹里(それに他のみんなも! 可愛いって言いすぎだろ!)

樹里(ん? ウエディングドレス? ア、アタシ……ウエディングドレス着てる!? ステージ衣装はどこいった!?)

「樹里」

樹里「!!」

「健やかなるときも、病めるときも、樹里が可愛いときも、俺と共に助け合い、共に歩んでくれるか?」

樹里(ぷ、プロデューサー……スーツじゃなくて、結婚式に新郎が着るような服を……)

「まあ樹里が可愛くないときなんて無いけどな」ハハハ

樹里「ま、待ってくれ! アタシはまだ結婚するつもりはない!」

神父「では新郎新婦、誓いの口づけを」

樹里「おい!! 勝手に話を進めるな!!」

「樹里」グイッ

樹里「待てって! もう何が何だかわかんねーんだよ!」

「まあまあ、とりあえず誓っとこう」

樹里「そんな軽いノリでするもんじゃねーだろ!?」

「大丈夫、俺に任せてくれ。樹里は隣で微笑んでいてくれれば、それでいいんだ」

樹里「っ……」

「俺の隣で、可愛い姿を見せてくれ。この先ずっと」

樹里「……」

樹里「……絶対……」

「?」

10 : 以下、名... - 2019/10/07 00:24:20.20 9PdVuqdo0 9/11

樹里「絶対……幸せにしろよ……っ」

「もちろんだよ」

樹里(あれ、アタシなに言って……結婚とかする覚悟もないのに。ってか高校生だし、今後の生活とかどうするんだよ)

樹里(アイドル続けられんのか? 無理だよな……学校もやめないと行けないのか?)

樹里(そう考えたら、やっぱり……!)

~~~~~~

樹里「プロデューサー!! やっぱり結婚は……!!」ガバッ

樹里「……?」

樹里(ここは……事務所? なんで……あー、そっか。レッスン終わったから、ここで放クラのみんなを待ってたんだ)

樹里(ってことは、さっきのは夢。そうだよな。考えてみればめちゃくちゃな内容だったし)

樹里(……なんでプロデューサーと……いや、まあ夢だしな。深くは考えないようにしとこう)


凛世「結婚……」

樹里「!!」ドキッ


樹里「な、なんだ凛世、いたのか」

凛世「はい……つい先ほど、事務所に到着しました……」

樹里「起こしてくれればよかったのに」

凛世「気持ちよさそうに眠っておられたので……」

凛世「……それで、結婚とは……?」

樹里「えっ」

凛世「目覚める瞬間……『プロデューサー、やっぱり結婚は』とおっしゃっていました……」

凛世「樹里さん……どのような夢を……?」

樹里「ああ、すごい変な夢でさ。話すほどのもんでもねーよ」

凛世「……」

凛世「…………」ゴゴゴゴゴ

樹里「そのオーラは何なんだ!?」

11 : 以下、名... - 2019/10/07 00:25:18.02 9PdVuqdo0 10/11

凛世「いえ……お気になさらず……」ゴゴゴ…

樹里「気になって仕方ねーよ! 言っとくけど、凛世が思ってるようなことは一切ないからな!」

凛世「では、夢の内容をお教えください……」

樹里「う、それは……恥ずかしいから……」

凛世「……」ゴゴゴゴゴゴゴ

樹里「オーラの強弱で意思表示するな!! わかったよ、言うから!」

樹里「といっても夢だから、うろ覚えだけどな。えっと……」


おわり

12 : 以下、名... - 2019/10/07 00:26:27.71 9PdVuqdo0 11/11

樹里ちゃんは可愛いし283プロのアイドルは全員可愛い

読んでくださった方、ありがとうございます

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