姉「それ・・だ、駄目」ごにょごにょ
弟「漫画・・・にしては?」
姉「あっあぁ。み、見るな・・・」わたわた
弟「どうして?」
姉「見たら死ぬ」
弟「・・・・じゃあさ」
元スレ
弟「なんだ?この薄い本」姉「!?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318934150/
姉「えっ、な、なに」ぴくっ
弟「宿題教えてよ。英語がめんどいからさ」
姉「あっ、そ、そっか」ほっ
弟「なにほっとしてんの?」ひらひら
姉「・・・・・えっ?」
弟「この本母さんに見つかったらやばいよね?」
姉「・・・・・」さぁー
弟「・・・・ねえ?」
姉「っ!」
弟「これってそういう本なんでしょ?」
姉「ち、ちがぁう」ぼそぼそ
弟「何冊ぐらい持ってんの?」
姉「・・・・・」
弟「あっ、もしかしてこれだけ?」
姉「そっそう!」コクコク
弟「でも、これタイトルにパート4ってついてるよ?」
姉「えっ・・・・あっ」
弟「・・・・・・」
姉「・・・・・・・」
弟「・・・・・・・どうせたくさん持ってるんでしょ?」
姉「・・・・・・・」
弟「・・・・・・・別にエロ本ぐらい俺も持ってるよ」
姉「なっ・・・なに言い出すの!」かぁー///
弟「でもこれはちょい意味が違うよね」ひらひら
姉「そっ、それはぁ・・・・・・」
弟「ばれたら、不味いから隠してるんでしょ?」
姉「・・・・・・・」
弟「・・・・・・・」
姉「・・・・・・ぅっ、ふぇぇ」ぽろっ
弟「ちょっ! 泣くなって」パッ
姉「うっ・・うぇぇ。だっ・・て・・・意地悪言う・・から」ポロ
弟「ほら、ティッシュ。目えふきなよ」
姉 キラーン
姉「・・・・・」だっ!
弟「うわっ!」ぼすん
姉 たたた
姉「・・・・・よし」パタン
弟「いきなり何するんだよ・・・・・」むくり
姉「・・・・・・ふん!」
弟「あのさ・・・・」
姉「・・・・」つーん
弟「俺の目の前で隠したら意味なくない?」
姉「・・・・・・」
弟「・・・・・・」
姉「・・・・・・」
弟「とりあえず宿題手伝ってよ」
姉「・・・・・・」こくり
弟「助かったわ」
姉「・・・これくらい・・・簡単だし」
弟「姉って頭良いよな」
姉「そんなことない・・・・」
弟「・・・・・はぁ」
弟「とりあえず、タンスに隠すのは止めといた方がいいよ。衣類と同じ場所だと母に見つかる可能性が高いよ」
姉「たしかに」
弟「俺にも見つかったし、新しい場所に隠しなよ」
姉「秘密にしてくれるの?」きょとん
弟「家族平和のためにね」
姉「・・・・・・・・」
弟「本の内容は察しがつくけど・・・。まぁ、人に言えない趣味とか誰にだってあるし」ぽりぽり
姉「ありがと。ごめんね」にこっ
弟「・・・・・ばれんなよ」プイッ
姉「どこに移そう・・・・・」
本 ズラー!
姉「・・・・・・あっ、探してたやつこんなとこに紛れてたんだ」
時計 チクタクチクタク
ドア トントン
母「姉~、ビデオ録画してくれない?」ガチャ
姉「・・・・・えっ? え? え? え? えええ?」
母「・・・・・・」
本 ズラー!
姉「・・・・・・」
母「・・・・・・」
本(なにこのいたたまれない空気)
姉「・・・・・・」
母「・・・・・・」
姉「・・・・・・」
母「これ何?」
本(どうなる! どうなるよ俺の運命!?)
姉「・・・・・・」
母「これはなんなの!?」プツーン!!
姉「ち、ちがうのっ」オロオロ
母「あんたこんな低俗な本を読んでるの!! あんた学生よね!?」
姉「・・・・・・うぅん」プルプル
母「学生がこんな本読んでいいと思ってるの!?」
姉「あの・・・あのねぇ・・・・」
母「思ってるの!!?」カッ
姉「・・・・・うっぅぅ」ポロポロ
母「なんで泣くの? 答えないと解らないでしょ!?」パン!
姉「うえぇぇ・・・・グスグス」ボロボロ
母「・・・・・その本全部出しなさい」
姉「・・えっ・・・ほ、本・・・・ど、どうするの」わなわな
母「捨てるに決まってるでしょ!!」
本(ぱねえはこのママさん。俺死んだわ。これは死んだわ)
姉「・・・・・・・ぐすっ、ぐすっ」
母「なにグズグズしてるの、早く本を全部出しなさい」
本(なになに、怖いわ~このママさん。姉ちゃんおびえてんじゃん)
母「・・・・」パシ
本(はい?)
パシーン!
姉 ビクゥ!
本(アウチッ!)
母「さっさと出しなさいよ!!」
弟「・・・・・さっきからどうしたの?」のそっ
母「弟は部屋に行ってなさい!!」カッ
弟「声が大きいよ。近所さんにも変に思われるよ?」ぼそっ
母「・・・・・そうね。ちょっと気が荒くなってたわ」
本(弟ッ!? こいつあのママさんをなだめやがった!?)
姉「・・・・・ぐす」じっ
弟「・・・・・・・」ちら
本 ズラー!
弟「・・・・・はぁ」
弟(声聞こえてたし事情は解ってるけど・・・・)
本 ズラー!
弟(この量はやばい!)
弟(母は異常に潔癖だからな・・・。こういうのは毛嫌いしてるってのに、何でばれちゃうかな)ちら
姉「・・・・・・・」うるうる
弟(隠し直すように言われて、全部出して整理してる最中に読みふけっちゃって、そこをタイミングよくなんか用事のあった母が部屋に来たってとこか)
本(弟君! ・・・・いや弟さん! やったってください! あの鬼母を撃退できるのは君しかいない!!)
母「ほら、捨てるから全部出しなさい」ぐいっ
姉「い・・・・いやぁっ」
母「なに言ってるのあんた!! なに!? あんたこの本が母さんより大切なの!!」カッ
姉「そぉ、そうじゃ・・・・・」ぷるぷる
弟 スゥ ハァー
弟「・・・・・ねえ、この本ってこないだのあれ?」
弟足 ぷるっぷるっ
本(弟さん頑張ってくれ!!)
弟「この本、友達が貸してくれたやつだよね。今学校で流行ってるんだって? あっ、この絵見たことある、こないだテレビでやってたよ」
母「・・・・・・・流行ってる?」
弟「そうだよ。姉さんだって学校の付合いがあるんだから、貸してもらった本を読むのもしかたないよね? でないと、友達付き合いについていけなくなるからね。こういう情報収集はきちんとやって、上手く話題を合わせないとね?」パチパチ
姉「・・・・・! そ、そうなの」コクコク
母「・・・・」ジロッ
姉「・・・・」ピクッ
母「・・・・」キッ
弟「・・・・」ニッ
弟足 ぷるっ
本(弟さんぇ)
母「・・・・・・そう」ふっ
姉「・・・・・」パァ
弟「・・・・・」ほっ
本(しゃああああああああ!! しゃっ! しゃっ! しゃあああああ!!)
母「でも、こんな本読むのは駄目よ。当然でしょ?」ジッ
姉「・・・・・・は、はい」
母「ダンボールに入れてガムテープで封しなさい。読んじゃ駄目。解った?」
姉「・・・・・・・・」こく
本(読んじゃ駄目・・・・・。それじゃ、俺なんのために『描かれ』(生まれ)てきたんだよ・・・)
ここで選択。本はこれからどうなっちゃう?
安価>>65
65 : 以下、名... - 2011/10/18(火) 21:54:09.98 8HDW7D8t0 20/56
擬人化
67 : 以下、名... - 2011/10/18(火) 21:55:10.78 P4bykmLL0 21/56
>>65
リアルに吹いたわwww
これは本の擬人化ってこでいいのか?
母「まったくこんな本を私の娘に渡すなんてこまった友達ね」ぷんぷん
姉「・・・・・・はは」がさごそ
母「よいしょ」ぽすん
姉「これも・・・です」
母「はい。よいしょ」ぽすん
姉「これで全部です」
母「・・・・ハハハ」タラー
ダンボール ド ン ! !
母「はい、ガムテープ」
姉「・・・・・・・」
姉「・・・・・・・くっ」じわぁ
本(ああ、姉さん。心配しないで、たぶん弟がなんとかするって)
ガムテープ キュー
本(光が・・・・・・真っ暗だ・・・・。きっと弟さんが回収して、母に言い訳して捨てたことにしてくれるはず。たぶん!)
母「じゃあ、玄関に持って行っとくわね。明日捨てにいくわ」
姉「!?」
本(・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・えーーーーーーーーーーー!?!?)
母「母さんが直接ゴミ収集所に持ってとくわ」ニコニコ
姉「えっ・・・・でも、友達の・・・」
母「ええそうね。だからいくらしたのか聞いといて」ニコッ
姉「でも・・・そんな・・・」
母「ああ捨てたなんて言っちゃ駄目よ? そんなことしたら学校のお友達から白い目で見られちゃうわ」
姉「・・・・・・・・」
母「母さんが間違えて汚しちゃったから弁償するって言っときなさい」
姉「・・・・・・・い、いいよそんなことしなくて。ちゃんと返すから」
母「あんな本があなたの近くにあるって思うだけで母さん心配なの。姉は良い子だから、解ってくれるわよね? ね?」
姉「・・・・・不自然だよ。・・・・・全部汚れるなんて」
母「タンスに入れてたなら、花瓶を倒して濡れちゃったなら全部濡れるわ。私も、昔倒しちゃって一番上の引き出しの中が水浸しになっちゃったのよ」ころころ
姉「で・・・でも・・・」
母「ちゃん弁償すればあいてはそれで納得するわ」
弟(あれ?・・・・・・・・・・・ダンボール玄関に出てる?)パサパサ
弟(なんで?)ぽたぽた
ドア ギィ
弟「・・・・・・」ぴくっ
母「・・・・あらもう上がったの?」
弟「うん。シャワーだけだし」
母「もう、まだ髪濡れてるわよ」ごしごし
弟「うわっ、ちょっと自分で出来るよ」
母「もう全然ふけてないじゃない」ごしごし
弟「ちょっと、止めてって」
母「ふふ。弟の毛質はあの人似ね」ニコッ
弟「・・・・・そ、そんなことないよ」
母「すぐくせ毛になるんだから。ちゃんと拭かないと朝たいへんよ」ゴシゴシ
弟「そ、そう」
母「ふふ」ゴシゴシ
弟「・・・・そ、そういえばさ」
母「な~に?」ゴシゴシ
弟「あれどうするの?」
母「明日捨てにいくわ」ニコッ
弟「そ、そう」
母「──────だからね。姉ちゃんがあの本を読まないように捨てちゃうの」ゴシゴシ
弟「それじゃあさ、友達にちょっと悪くない?」グラグラ
母「ちゃんと弁償するから大丈夫よ」ゴシゴシ
弟(・・・・・)グラグラ
母「ほらちゃんと拭けたわ。それじゃ早く寝なさい」ニコッ
弟「うん。・・・おやすみ」
本(暗いな・・・・・・・それにとても寂しい。いつもなら姉さんが俺を取り出して、こっそりベッドで読んでたのにな)
本(捨てられるのかな。古紙回収でリサイクルかな。それとも燃やされるのかな。もう、姉さんに読まれるのは無理なのかな・・・・)
本(まだ別れたくないよ・・・・・)
本(気がついたら意識があった。最初に見たのは赤い頬をした姉さんだった。目をキラキラさせて、俺を読んでくれた)
本(生きてるってのを実感した。ただ姉さんに読まれたかった)
本(姉さんが俺を求めてくれるならカバー裏だって見せた)
本(俺みたいな本を読むのが恥ずかしいくせに、そういうシーンを舐めまわすように見られるのが好きだった。だんだん本は増えていった、そしてより過激になった、ときに初心に帰った)
本(認められない心の葛藤を社会的タブーを題材に描いた長編もパート4まで集めてくれた。完結編はこの冬発売予定だよ。アニメももうすぐ始まるよ・・・・・)
本(俺は消えるかもしれないけど。ちゃんと最後まで読んで欲しいな)
姉「ぅぅっ、うう。お母さんの馬鹿ぁぁ」
枕 むぎゅー
姉「・・・・・っ・・・・っ!」ギュー!!
姉(違うのに。低俗なんかじゃないのに。なんで解ってくれないのよ)
姉(なんで誰も解ってくれないのよ)
姉(誰にも非難されるようなことしてない。誰も傷つけてないよ)
姉(みんな、みんな、ちょっとづつ違うだけ。私と母さん。私と弟。みんなちょっとづつ違う)
姉(何を好きになってもいいじゃない。どこに愛があったっていいじゃない)
姉(なんで軽蔑されないといけないの・・・・・・?)
姉(なんでよ。どうして。 誰か・・・・・誰か分かってよ・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・辛いよぉ)
ひたひた
姉 すぅー すぅー
ひたひた
姉 すぅー ・・・・んんっ
ひたひた ぴたっ
姉 ふぅん
すっ
姉「うん・・・・・・んにぃ・・・・」
本「・・・・・・・・・・・・・・・」
本「・・・・・・・・姉さん。泣かないでください。やっぱり、姉さんは笑顔がいい」
姉 すぅー すぅー
本「明日はしっかり顔を洗ってその涙の跡をふき取るように」
姉 すぅー ぅー
本「不思議なこともあるもんで。物にも死はあるようで。やっぱり本は明日死ぬようで。だからこれは別れの挨拶ってやつで・・・・」
姉「んっ」ごろん
本「!」
ス カ ッ
本「・・・・・」すかっ
本「・・・・・」すかっ
本「・・・・・」すかっ
本(ちょっと面白い)すかっ
本「って違う!」
姉「ん~!」
本「・・・・・・!」
姉「ん~。んぅ・・・・・・すぅ」
本「・・・・・・・・コホン。死の一日前に魂は抜けると日本ではいいますが、先ほど死神さんが着まして、最後に別れの挨拶だけ許可もらえました」
姉「すぅ~すぅ」
本「だからこれは本からの一方的な別れの挨拶です。姉さんに伝えたいことはたくさんあります」
本「姉さん。大丈夫。姉さんのことちゃんと解ってる。あの怖いママさんも。ドライな弟さんも。ただ、どうしていいか解らないだけだから。みんなどうしたらいいのか解らないから、誰かが近づいてくると怖いだけだから」
姉「すぅ~」
本「そのうち父のことは乗り越えれるし、あの弟さんやる人だから、姉弟でママさんのこと支えてあげればきっと良くなるに決まってる」
本「姉さん優しいから、ママさんが辛いのも解ってるんだから、分かり合えるよ。本には解るんだ。だってこの本はそういう葛藤や辛さや喜び、そこにある愛を刻み込まれた本だから」
姉「すぅ・・・・すぅ」
本「だから、悲しくても辛くても、心を閉ざさないでね。本当はみんな分かり合いたいんだ。弟さんもほんとうはえげつないエロ本持ってるし・・・・」
本「・・・・・・本当はもっと言いたいことあるんだけど、これ以上ここにいたら駄目だ。本には水は厳禁なんだ」
姉「すぅーっ、すうー」
本「・・・・・・・・・・」
姉「んんー。 ・・・・・・・・お母さん捨てないで」
本「・・・・・・・・・・!!」
姉「お母さん・・・・・・・・それは私の・・・・・・・」
本「・・・・・・・・・・・・」
姉「・・・・・私の・・・・・・・・・・宝物なの・・・・・」
本「・・・・・・・・・・・・・!!」
本「・・・・・・・・・・」
姉「すぅーすぅー」つーーっ
本「・・・・・・・・・・」
姉「すぅーすぅっ」ポタ
本「・・・・・・・・・・・」
姉「すぅーすぅー」ポタ ポタ ポタ
本「だから本に水は厳禁って言ったっ・・・のっ・・にぃ」つーっ ボロボロボロ
本「本当は、別れたくないっ。まだまだ読まれたいし姉さんにもっと読み込んでもらいたかった。一コマ一コマの意味とか、表情に隠された心情とかもっと知って欲しかった」ぽろぽろ
姉「すぅー」ぽろぽろ
本「いくらでも読み返してもらえると思ってて、また手にとって寝るまで読んでもらえると思ってた。こんな早い別れになるなんて思ってなかった」ぽろぽろ
姉「すぅー」ぽろぽろ
本「姉さんのそばに一生居たかった!!」
112 : 以下、名... - 2011/10/18(火) 23:45:02.96 P4bykmLL0 44/56
ラスト安価
本はこのまま死んでまうの?
1 ここまできたら死ぬしかあるまい
2 奇跡も魔法もあるんだよ
>>125
125 : 以下、名... - 2011/10/18(火) 23:52:33.69 NclP0Du70 45/56
2
128 : 以下、名... - 2011/10/18(火) 23:54:15.58 P4bykmLL0 46/56
>>125 おk
ちょ、みんな優しいな。
それじゃラストいくZE
トコ トコ トコ
ドア こんこん
弟「入っていい?」
「・・・・・」
弟「うん・・・・・・あのさ・・・・」
弟「・・・・・・・・・・・・・・・」
弟「その・・・・・・ごめん。隠した方がいいとか、余計なこと言ったから」
弟「・・・・・・・・・・・・・・」
弟「本当にごめん。きっと、また探して同じの買ってくるからさ」
弟「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
弟「・・・・・・・・・約束するから」
弟「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
弟「・・・・・・・・じゃ、それだけ・・・うわっ!」びくっ
姉「えっ!?」
弟「・・・・・・・・出かけてたの?」
姉「う、うん。ただいま。・・・・・・・・・・・・・何してるの? 私の部屋の前で?」
弟「・・・・・・・・・・なんでもない」
弟「? その荷物どうしたの?」
姉「あっ、ここれね。ちょっと部屋入って」
姉「よいしょ」
バッグ ぼすん
弟「でかい荷物だね。それでどうしたの?」
姉「うん。弟にちょっと相談があって」
弟「なに?」
姉「これどこに隠したらいいかな?」がさごそ
本 ズラー!
弟「!?」
弟「えっ?? なんで?? どうして??」
弟「だって、朝捨てに行ってんの見たし」
弟「えっ? えっ?」
姉「・・・・・・・・取りかえしてきた」
姉「母さんが捨ててから、ゴミ収集所に行って取ってきた」
弟「持ってきたって・・・・」
姉「いがいといけたよ。古紙回収の日じゃないからすぐ見つかったし」
弟「まじかよ・・・・・・」
姉「・・・・・・・・まじです」
弟「・・・・・・・・正直、泣き寝入りしてると思ってた」
姉「・・・・・・・・」ぷくっ
弟「・・・・・・・・失礼」
姉「・・・・・・・いいよ。私もそうするしかないと思ってた」
姉「でも、どうしても諦めたくなくなったの」
弟「・・・・・・・・・・・・やっぱりどうしたの?」
姉「むぅー」ぷくぅー
弟「ごめんごめん」
姉「でも、どこに隠したらいいか解らない・・・・・・」
弟「・・・・・・・解った手伝うよ。たぶん押入れに屋根裏に入る扉があるから、そこなら絶対大丈夫だよ」
姉「・・・・・」バァァ!
弟「・・・・・・」
姉「ありがとう、弟!」ニコッ
弟「どういたしまして姉さん」
弟「よっと」ごそごそ
扉 カポッ
姉「おぉー」パチパチ
弟「ほら本貸して」
姉「うん」すっ
弟「なんだ?この薄い本」
姉「!?」
弟「しみだらけだ・・・・・」
姉「この本は・・・・一番手前に入れて」
弟「えっ? こんなに汚れてるのに?」
姉「いいの! 私の一番の宝物なんだから。一生手放さないつもりなんだから!」ニコッ
おわり
146 : 以下、名... - 2011/10/19(水) 00:27:10.86 C8n97TLA0 55/56
乙
擬人化した本さんはどうなった?
150 : 以下、名... - 2011/10/19(水) 00:29:34.00 /pe3dTXe0 56/56
>>146
擬人化っても死ぬ前に魂が人の形とって喋っただけで、元の本に戻った。
これからまた姉に読まれる日を待ち望む日々を過ごしていくよ。