妹「おい、バカ!さっさと起きろ!」
朝。兄の部屋に入り、いつまでも寝ているバカに
毎朝恒例になっている決まり文句を言う。
兄「うぅ…まだ眠いから寝かせろよ」
妹「お母さん朝ご飯作って待ってるんだからね!早くしないと冷めるよ?」
兄「別にいいだろ…お前も毎日毎日飽きないな…」
妹「なぁっ!?起こせって言うから来てあげてるんでしょ!?来なかったら怒るくせに!」
兄「感謝してるよ…うん…」
妹「じゃあ、さっさと起きて!」
元スレ
妹「はぁ、はぁ…お兄ちゃんいい匂いだよぉ…!」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1283092433/
布団を引っぺがす。
兄は芋虫のように丸まり、体を震わせる。
兄「うぅ…寒いだろ…」
妹「リビングは暖かいから早く下に降りれば?」
兄はシブシブと立ち上がり、ジトッと私を見下ろしてくる。
妹「な、なによ!早くしてよ!学校に遅れるでしょ!」
兄「お前は?」
妹「見て分からない?もう朝ご飯も食べて、顔も洗って、着替えて、行く準備は万端なの!だからさっさとして!」
兄「…なぁ、もうちょっと優しく言えないのか?」
妹「バカに優しく言ったって、つけあがるだけでしょ? そういうこと言うのは、もう少しシッカリしてから言ってよね」
兄「可愛くねぇ」
妹「別に、バカに可愛いだなんて思われたくない」
兄「はぁ…もういい」
兄は私から視線を逸らしてドアノブに手をかける。
しかしその次の瞬間振り返り、ニヤニヤしながら私を両手で抱き締める。
妹「なぁっ!?」
兄「ふぅ、あったけぇ」
妹「やめて」
兄「お前、性格は冷たいけど、肌は暖かいよな!」
妹「……やめてよ」
兄「いやだいやだ!離したくない!」
妹「…っ本当にやめてっ!何が面白いの!?気持ち悪いっ!」
私は兄の胸に手を当てて、突き放す。
兄「うおっ!?」
妹「やめてって言ってるでしょ!?寝汗で臭いし、気持ち悪いの!最低!」
私は兄の「汚れ」を落とすかのように服をパンパンと叩く。
すると、兄は本当にバツが悪そうな顔をして俯く。
兄「…スマン…そんなに嫌がるなんて」
妹「当たり前でしょ!自覚してよね!」
兄「ごめん…」
妹「謝るくらいなら最初からしないでよ!本当考えナシなんだから!バ~カッ!」
兄「悪かったよ」
妹「そう思うなら、さっさと下に降りて準備したら?」
兄「…」
多少は懲りたのか、兄は無言でドアを開けて階下へ降りていった。
妹「はぁ、やっと行ったか」
──こうして私の一日は始まる。
妹「よっと!」
バフンッ!
うつ伏せに布団に飛び込み、枕に顔を埋める。
妹「はぁ、はぁ…うぅ…良い匂いするぅ…!」
妹「どうしてあんなバカがこんな匂いするんだろう…スンスン!」
次に仰向けになり、布団を頭までかぶる。
妹「お兄ちゃんの匂いスゴい…うぅ!んにゃああぁぁぁ♪」
妹「すんはっ!すんはっ!お兄ちゃん、お兄ちゃん凄いぃ…!」
自然に足が上下にバタバタと動く。
妹「あはははは♪」
これはアドレナリンが出てるだろうなぁ、
だなんて思ったり思わなかったり。
頭がうっとりして思考できない。
再びうつ伏せになり、枕に顔を埋める。
妹「あぁ、朝はやっぱりコレしないとねぇ…本当、お兄ちゃんは起きるのが遅くて困るよぉ…」
突然ドアがバンッ!と開け放たれ、兄が部屋に入ってくる。
兄「あれ?お前まだここにいたの?」
妹「うぉおっぉぉおぉぉ!!!?」
こういう事態のときのために、常にイメージトレーニングを行動を繰り出す。
シーツを掴んで手前に引っ張り、ベッドから剥ぎ取る。
妹「なななななによ?悪いの?シーツ交換してあげようと思ったんだけど!!ダメなの?ねぇ!?」
兄「い、いや、いいけどさ…」
妹「ケドってなによ!言いなさいよ!バカ!」
兄「…お前こんなことしてくれてたんだな。知らなかった」
妹「と、当然でしょ!お母さんばかりに任せておいたら大変だから!」
兄「そうか…悪いな迷惑かけて」
妹「…それで、何か用なの?」
兄「いや、携帯忘れて」
妹「ふんっ!そんなの忘れるなんてどうかしてるんじゃないの!?本当、バカなんだから!」
兄「そこまで言う必要ないだろ」
妹「バカだからバカって言ったの!悪いの?」
兄「…」
妹「ほら、もういいでしょ!?シーツ交換するのに邪魔なんだから早く出て行ってよ!」
兄「分かったよ…じゃあ頼む」
妹「ふんっ!」
兄「あと、ありがとうな」
妹「…気にしないでよ」
兄はコクリと頷いて部屋を出て行った。
妹「ふぅ…バレなかったし、作戦成功」
妹「これで、バカの部屋に残る事も疑問に思われなくなったし…ふふ♪」
妹「じゃあ、続きを…♪」
私はシーツを元に戻し、枕を抱えて布団に潜り込んでむ。
大きく息を吸って、安堵のため息をつく。
妹「はぁぁぁ…♪」
しかし、そこで携帯のアラームが鳴り響く。
ピルピル!ピルピル!
妹「うっ…もう時間か…」
あまり没頭しないように設定した、お兄ちゃん禁止アラーム。
コレが鳴り響いたら私はこの朝の行為をやめなくてはいけない。
妹「仕方ないね…」
私はシーツを剥ぎ取り、自室にあらかじめ用意してあったシーツと綺麗に交換する。
手には今まで兄が寝ていたシーツが。
妹「…ぐぬぬぬ…!」
私は階下に降り、泣く泣くそれを洗濯バスケットに突っ込んだ。
私はそのシーツを見て思う、バレてはいけない。
バレたらこの密やかな行為すら出来なくなてしまう。
だからこれ以上を望んではいけない。そう、自分に誓った。
─登校中
妹「早く歩け、バカ!」
兄「いいじゃねぇか一緒に歩こうぜ?」
妹「嫌。バカがうつる」
私の朝の役目はバカを叩き起こし、遅れない様に一緒に家を出る事。
だから登校中は一緒にいなくてもいいのだが、私が先を歩くと、兄は私に並んで付いてくる。
その為、兄を前に歩かせて、10歩ほど後ろを歩いているのだが、兄は何度も私の方を振り返ってくる。
妹「前向いて歩いて」
兄「いやだ」
妹「…気持ち悪いから前向いてて!」
兄「酷い言われようだな」
妹「ふんっ!」
兄「なぁ、妹?」
妹「なに?」
兄「一緒に歩こうぜ?」
妹「しつこいっ!さっさと歩いて!」
兄「へいへい」
─学校にて
妹「やばい…」
友「どうしたの?」
妹「体操着忘れた」
友「あ~ぁ、どうするの?あの先生怖いからねぇ?」
妹「そんな他人事みたいに言わないでよ!」
友「だって他人事だもん」
妹「酷い!…うぅ…どうしたら…」
友「お兄さんに借りてきたら?」
妹「えぇ!?そんなの絶対に嫌!気持ち悪い…」
友「別にいいのに。どうしてそこまでイヤなの?」
妹「生理的に無理なの!」
友「はぁ、相変わらず酷いね…あ、それに確かにダメかもね」
妹「何が?」
友「さっきお兄さん外でサッカーやってたから。汗臭いのはちょっとさ、私もダメかも」
妹「ふ、ふぅん…」
私は、自然と席から立ち上がる。
友「妹ちゃん?どうしたの?」
妹「…えっ?あ、そうそうそう。借りるアテあるかも」
友「え?な~んだ、ツマンナイの」
妹「じゃあ、借りてくるから!」
友「うん。急いでね~?今日はバレーだから体育館だからね?」
妹「うん分かってる!じゃ、またね」
─3年生教室前
兄が教室に来ないか見張る。
いたっ!急いで駆け寄る。
妹「お、お兄ちゃん!」
兄「…ん?誰かと思ったら妹か。お兄ちゃんなんて久しぶりに聞いたから分からなかったぞ?アハハハ!」
妹「いいから、その手に持ってる体操着袋を貸して!」
兄「え?なんでよ?」
妹「そ、それは…」
兄「ははぁん…?お前、もしかして体操着忘れたんだろ?」
妹「ち、違うよ!」
兄「予備持ってるから貸してやろうか?」
妹「いらない!それがいるの!」
兄「…なんでよ?」
妹「じ、時間がないから!」
兄「すぐ取ってこれるぞ?」
妹「ダメッ!そんな時間もない!一刻一秒を争うの!いいから早く貸してよ!」
兄「う~ん、でも臭うかもしれないぞ?」
妹「その時は家に帰ってから文句言うから!早く!」
兄「分かったよ…」
兄から体操着の入った袋を貰う。
兄「って、文句言うのかよ!」
妹「じゃあ、家で返すから!」
私は逃げるようにその場を去った。
─更衣室
妹「もう誰もない…!早くしないと!」
袋から体操着を出す。
妹「…」
妹「くんくん…あっ」
匂いはほとんどない。
けど、確かに兄の匂いがする。
制服を脱いで袖を通す。
妹「ちょっと大きいな…」
襟元をブカブカと動かす。
ほのかに匂いが鼻腔をくすぐる。
妹「うぅ…たまんない…こんなので一時間か…えへへ♪」
次に体操着の下を取り出す。
妹「…これは」
どう見ても男用だ。履けそうにもない。
いや、履けはするだろうが、後で皆になんて言われるか…。
妹「しまった…しまった…!ど、どうしよう!?」
友「妹ちゃ~ん?どうしたの?」
妹「おぉ!?友ちゃ~ん!!」
友「あれ?その手に持ってるの男物だね?どうしたの?」
妹「っ!!!!?こ、コレは!違うの!」
友「まぁ、深くは聞かないから大丈夫だよ」
妹「な、なにそれ!?どういう意味!?」
友「どういう意味って、なに?聞いて欲しいの?聞いて良いの?」
友ちゃんはニヤニヤしながら私に詰め寄る。
妹「ち、違う!!聞いちゃダメだし、これは別になんでもないの!」
友「…お兄さん?」
妹「うっ!?」
咄嗟に友ちゃんから目を逸らす。
明らかに私の目が泳いでいるだろう。
我ながらバレバレの態度だ。
友「ふふ~♪はいコレ」
妹「えっ?」
友「後から貸そうと思ってたんだ。私のでよかったら使っていいよ?」
妹「友ちゃん…!」
友「ふふ、素敵な友達を持ってよかったね」
妹「そういうことは先に言えぇ!!!」
友「あらあら?そんな態度取っていいのかな?このジャージはまだ私の手の中にあるんだよ?」
妹「うっ…ごめんなさい。でもどうして言ってくれなかったの?」
友「そりゃ、聞いてくれないからよ。それに、お兄さんのが着たかったみたいだし?」
妹「ち、違う!そんなことないっ!」
友「ジャージ、上もあるんだけど、いる?」
妹「………」
友ちゃんがさらに私に詰め寄り、耳打ちしてくる。
妹「な、なに!?」
友「下だけで、いいよね?」
妹「…うん」
私は小さく返事をする。
友「へへ~♪素直でよろしい。どうぞ?」
妹「…ありがとう」
友「いいのいいの。ほら、着替えていこ?」
妹「うん」
キーンコーンカーンコーン♪
終業を告げるチャイムが鳴り響く。
これから放課後だ。
隣の席の友ちゃんが席を立ち、声をかけてくる。
友「ね、妹ちゃん?」
妹「…なに?」
友「どうしてわざわざ、お兄さんの体操着借りたの?」
妹「言いたくない」
友「あ、もしかして?」
妹「…なによ?」
友「お兄さんの事、好きなんじゃないの?」
思いもしなかった意外な台詞が飛び出してくる。
自然と顔が緩んでくる。
妹「あははっ!な、なにそれ!それはないよぉ!アハハハハ!」
友「…なにそれ、ツマンナイ反応」
妹「あぁんな、バカ!好きなわけないじゃん!本当にマヌケなヤツなんだから!」
友「ふぅん。お兄さんの事、嫌いなの?」
妹「嫌いも嫌い!大嫌い!」
友「…へぇ、じゃあおかしくない?」
妹「え?」
友「そんなに嫌いなら、私だったら体操着も借りたくないな」
妹「……あ」
友「ほれ、白状しなさい」
妹「…あっ!UFOだ!」
友「えっ?どこっ!?」
私は席を立ち上がり、カバンを持って駆け出す。
友「あっ!本当だ!UFOだ!」
妹「えっ!?」
友「スゴい!スゴぉい!ビュンビュン動いてるよ!?」
そんなバカな…?今のは私のでまかせの筈…
妹「う、ウソだよね…?」
友「えー?何言ってるの?妹ちゃんが見つけたんじゃない」
私は窓際まで戻る。何もいないようだが…?
空を眺める私の背後から、何かが襲い掛かる。
妹「うあっ!?」
友「よし。捕まえた」
妹「なぁ!?ちょ、離して!?嘘ついたなぁ!?」
友「嘘じゃないよ。ワタシガ、ウチュウジンダカラネ」
妹「…え?」
友「太陽系第三惑星、宇宙船地球号のね」
妹「はなせ!離してぇ!」
友「そもそも、妹ちゃんが嘘ついたんだからね?」
妹「だってぇ…」
友「じゃさ、交換しようよ」
妹「…交換?」
友「そ。私の秘密と、交換しよ?」
妹「…」
友「ダメ?いいでしょ?友達じゃん」
妹「じゃあ、友ちゃんが先に話してくれるなら…」
友「よかろう。じゃあ早速、場所を変えよう」
─自宅、自室にて
二人クッションに座り、向かい合う。
妹「なんで私の部屋なの…」
友「いいじゃん。私の家もそんなに遠くないし、一番安心でしょ?」
妹「じゃあお茶で持ってくるね?」
友「待った。その必要はない。今すぐ猥談を開始する」
妹「ワイダン?」
聞きなれない言葉に頭にハテナが浮かぶ。
友「知らない?ちょっとHな話のことだよ」
妹「えっちって…な、えっ!?」
友「じゃあ、約束通り私からね?」
妹「ちょ、ちょっと!待ってよ!」
友「えっとね」
私の言葉を無視して話を続ける。
友「私さ、よく学校で放課後ずっと残ってるじゃん?」
妹「や、やめてよ!聞かないよ?」
友「誰もいないときにさ、時々自分でしちゃってるの」
妹「…え?しちゃってるって何を?」
友「机の角あるじゃん?あのちょっとトガってて、丸まってるところに擦り付けるの」
スカートの両端を軽く持ち上げると、少し恥ずかしそうな表情をしながら、
クッションの上で卑猥に腰を前後に動かしてみせる。
妹「え、えぇ!?それって…」
友「外で男子が部活やってるのを見ながらとか、結構イイんだよぉ?」
妹「う、うわ…そんなことしてたの…?」
友「うん。今度妹ちゃんもシテみる?」
妹「い、いい!いいよ!私そんな事したくない!」
友「なぁんだ、残念。じゃ、次は妹ちゃんの番ね?」
妹「…本当に言わなきゃダメ?」
友「うん当然でしょ」
妹「うぅ…別に私えっちなことしてないし…」
友「いいから言うの!私だって恥ずかしかったけど言ったんだからねっ!」
妹「うぅ…あの…」
友「わくわく!」
妹「期待するな…!お兄ちゃんのね?」
友「わっ!やっぱりお兄さんのなんだ?」
妹「えっ?えっ?分かってなかったの?」
友「うん」
妹「うぅ…失敗した」
友「ほら、ぽ~んと言っちゃって!」
妹「くぅ…!」
私は恥ずかしさに俯きながら言葉を紡ぐ。
妹「に、匂いが好きなの」
友「…はぁん。なるほど。それで体育の時」
妹「な、なによ!ダメなの!?別にイイでしょ匂いくらい!別に減るもんでもないし! どうってことないでしょ!?ねぇ?ねぇ!?」
友「ちょ、ちょっと。落ち着きなって」
妹「あ、あとあと!これ誰にも言っちゃダメだからね!友達にも!あと、お兄ちゃんにも!」
友「大丈夫だって。ね?」
友ちゃんはニコッと微笑んで私の頭をさする。
妹「う、うぅ…!」
友「ちなみに、私の言った話は雑誌に載ってたヤツを言っただけだけどね」
妹「………えっ?」
友「じゃあ、私帰るね?」
そう言って立ち上がり、
そそくさとドアを開けて廊下に出る。
妹「な、なにそれ…え?えぇ!?」
友「ダイジョブ。悪いようにはしないからさ♪」
パタンとドアを閉めて部屋から出て行く。
妹「………うわあぁぁああああ!!」
我に返り、バンッ!とドアを開け放つ。
まだ目の前にいる!でも、そこには階下から上がってきたバカが…
友「あ、お兄さん。お邪魔しました」
兄「あれ?来たばっかじゃん。もう帰るの?」
友「もう遅いですから、それに今日は無理を言って連れてきて貰ったんです」
兄「へぇ、何かあったの?」
友「えぇ、実は妹ちゃんが」
妹「うわぁぁああぁ!!ダメダメェ!」
友「おに─もがっ!?」
二人の間に割って入り友ちゃんの口を塞ぐ。
兄「…? どうしたんだ?」
妹「なんでも!なんでもないから!」
兄「まぁいいや。じゃあ部屋行くから。友ちゃんもまたね」
友「もがもがぁ!」
バタンッ
妹「ふぅ…」
友「もがもが」
妹「あっ!ごめん!」
友「ふぅ…まったく」
妹「い、今!言おうとしたでしょ!?」
友「そんなワケないじゃーん。それに声大きいよ?聞こえちゃうよー?」
妹「うっ…!い、いい?ヒミツなんだからねっ!?」
階下へ降りて、玄関で見送りに立つ。
友「…私のこと、信用できない?」
妹「できない!」
友「しょうがないなぁ…じゃあ、一個だけ私の秘密交換してあげる」
妹「また嘘なんでしょ!?」
友「違うよ。こんどはホント」
妹「…」
いぶかしむ私に近寄り、更衣室でしたときと同じように耳打ちしてくる。
友「私ね?妹ちゃんを、いぢめるのが好きなんだ。ふぅ…」
妹「ひぅっ!?な、なぁぁああ!?」
友「ダイジョブ、ダイジョーブ。変な事はしないから♪」
妹「い、今した!耳にふぅって!」
友「こんなの変なうちに入らないよ。もう、妹ちゃんはウブだなぁ♪」
そう言って、悪戯っぽく笑う。
友「むしろ、妹ちゃんを応援してあげようと思ってるんだけど?」
妹「応援って、何を…?」
友「それは、これからのお楽しみ」
妹「…うぅ!」
友「じゃあ、帰るね。また明日」
ひらひらと手を振って、立ち去る。
妹「…」
自室に戻り、ベッドに腰掛け、携帯を覗く。
メールが着信していた。友ちゃんからだ。
少し嫌な予感がするが、メールを開く。
妹「なにこれ、どういう意味…?」
コンコン
ノックの音がする。
兄「妹?いるか?」
妹「な、なにっ!?」
兄「ご飯できたって。食べよう?」
しまった。これはいつも私の役目なのに。
なんだか調子が狂う。
妹「…分かった。すぐ行く」
部屋着に着替えて、階下へ降り、晩御飯にありついた。
─その夜
兄「風呂出たぞ」
トランクス一枚姿の兄がリビングに入ってくる。
さっきのメールが頭によぎる。
妹「…っ!ちょっと!」
兄「ん?なんだよ?」
妹「そんな格好で出てこないでよ!」
兄「はぁ?いつもこの格好なのに、今日はどうしたんだ?」
妹「…今まで我慢してあげたの!嫌なの!そんなの見たくもない!」
兄「これでも少しは鍛えてあるんだけどな」
そう言って、上腕筋を盛り上げてくる。
妹「うぅ…気持ち悪いもの見せないでっ!」
兄「がーん!」
そうだ、兄は気持ち悪い。
あんなバカ…
─脱衣所
妹「(そうだ。あんなバカのなんて、あんなバカの匂いなんて、本当は好きなわけない!)」
私は服を脱ぎ捨て、バスケットに放り入れる。
そして、私の衣服の下から少しだけ見える布キレを指で摘み上げる。
妹「そうだよ、そんなわけない」
私は先ほど見た友ちゃんのメールを思い出す。
『下着は特にイイ匂いがするって。さっき言ってた雑誌の情報、その2♪』
妹「(…臭いはず、きっと受け付けない程……!)」
指で摘む布切れに顔を近づける。
妹「…くんくん…んっ!?」
両手に持って、鼻に少し触れさせる。
妹「すぅ…はぁ…すぅ…はぁ…」
鼻に、口に、顔に押さえつける。
鼻からとも口からとも分からず息を吸い込む
妹「すぅぅぅ…!はぁ!はぁ……!」
妹「これ、ダメ…うぅ!」
ガラガラガラ…
浴室に入り、椅子に腰掛ける。
妹「はぁ、はぁ…!すぅぅぅぅ!!」
今度は鼻だけで思い切り吸う!
妹「あぁぁぁ…!強いぃ!」
くちゅっ…
湿った音が浴室に響く。
妹「んっ!」
自然と腕が、指が、私の秘部に伸びていた。
くちゅ、くちゅ…
既に微かに濡れてしまっているスリットに指を上下に這わせる。
妹「んっ!んっ!…すぅぅ!んんんっ!」
声を殺し、兄のパンツに顔を押し付け、
香りを嗅ぎながら、私は自慰に耽る。
妹「はぁ、はぁ…んっ!んんっ!なんでこんな…!」
妹「最低…私最低だ…!うぅ…ずっと嗅いでいたい、これ欲しい…!」
…。
私、今、なんて言った?
あの、バカの下着を欲しいって?
そんな、そんなことある分けない!そんな、そんな!
そう思考しながらもなお動く指が、
私の一番敏感なところを刺激する。
妹「ひぐっ!?ん、んんっ!?あぁ…はぁ…!」
気持ちいい…。だけど、この感情は許せない。
私は蛇口を思いっきり捻った!
ジャーーーー!!!
勢い良くシャワーからお湯が出てくる。
私は頭からそれを浴びる。もちろんバカの下着も。
妹「はぁ!はぁ…はぁ!」
下着が段々と濡れ、匂いが消えて行く。
妹「くんくん…うん」
妹「はぁ!」
私はその濡れた下着をこれでもかっ!と絞り上げる!
妹「ぐぬぬぬぬぬ!!」
妹「うりゃ!」
バサッ!と開き、脱衣所への扉を開け、バスケットに思い切り投げ捨てる。
妹「ふんっ!こんなもの!大した事なかったねっ!」
妹「…」
念のために私の下着の下に隠して、
普通にお風呂に入るために浴室へ戻った。
─自室にて
妹「………あぁぁぁぁあぁああ!!!」
妹「どうしてあんなことしてしまったんだろう…」
私は部屋に戻り、寝る間際に後悔していた。
あの時、浴室でしてしまった事に。
後悔してもしきれなかった。
妹「あの時、もう少し素直になっていれば…」
妹「一晩くらい借りたって、朝早く起きて戻せば気付かれたなかったかもしれないのに…」
先ほどトイレに行った時に
気になって嗅いで見たが、やはり匂いは消えていた。
妹「せめて、せめて戻すだけに留めておけば!」
妹「でも、でもあの時は仕方なかった。私のプライドがそれを許さなかった!」
リンリンリン♪リンリンリン♪
携帯が鳴り響く。
友ちゃんからだ。
『どうだった?』
返事を打つ
『後悔した』
真実だ。だけど、これなら意図は分からないだろう。
すぐ戻ってくる
『妹ちゃんのことだから、いい匂い過ぎてそれが自分で許せなくて洗っちゃって、
もう嗅げなくなったことを後悔してるんじゃない?』
パタンッ!携帯を閉じて充電ホルダーに突き刺した。
部屋の中に監視カメラがないかどうか探してみたが見つからなかった。
階下に降りて脱衣所と浴室も見たが特に問題なさそうだった。
妹「…千里眼でも持ってるのかな…?」
そう揶揄してやろうと携帯を再び開くと、メールが届いていた。
『プライドなんて捨てちゃってもいいと思うよ?その先にある快楽の海へ私と行こうよ!』
友ちゃんは私に暴露して変わってしまった。
もっと良識のあるいい子だと思っていたのに。
『気持ち悪い』
とだけ書いて、送らずに消した。
妹「プライドか…」
─深夜
妹「(バカの部屋の侵入に成功。これよりミッションを開始する!)」
目的はただ一つ。バカのパンツを手に入れること。
不測の事態に備え、ライトとなる携帯も持たない。
カーテンの隙間からこぼれる月明かりと、
頭の中にある、兄の部屋の構造だけを頼りに手探りで進む。
また生地の擦れる音を防止するため、パジャマは着用せず、
足音を極力殺すため、靴下と下着姿で勝負を挑む。
妹「(こんなのがバレたら確実に変態だと思われるだろうなxa…)」
バカのベッドの足元に到着する。
しかし寒い。私は逃れるように、布団の中に進入する。
妹「(ふぅ…あったかい…うぅ!?なに、くっ…もう匂いが…あぁ…)」
兄の布団から発せられるフェロモンをまともに吸ってしまう。
これでは意識続かない。鼻から息を取り込まないよう、極力口から息を吸うように心がける。
妹「(鼻栓があればな…でもそんなのしたくない、というより嗅いでいたい…♪)」
戦局は大変不利だ。
だが希望はあった。シーツだ。
今朝変えたばかりのシーツだけは匂いが薄い。
私はこれに気付き、シーツに顔を擦るように進む。
ある程度進んだところで、兄の体に手を伸ばす。
恐らく腰の位置まで来ているはずだ。きっとそこにあるはず。
フニッ!
何か妙に柔らかいものに触れ、手を元に戻す。
妹「(な、何?今の!?)」
もう一度そこに手を伸ばす。
表面は生地のようだが…ふにふに…
妹「(やわらかっ!?なにこれ…?それにちょっとダルンダルンしてる…?)」
そのまま手を上に持って行く。
何かふくらみのような者に触れる。
妹「(これも柔らかい…?あれ?なんか固くなってきた…?)」
固いどころじゃなく、さらに大きくなってくる。
妹「(うわっ!?うわっ!?なにこれ…!?まさか…)」
兄「んんっ…」
妹「(っっ!?お、起きた!?)」
私は手を引っ込めて身を縮める。
少しもぞもぞと動いただけでスグ元に何事もなかったかのように動かなくなる。
妹「ふぅ…」
再び手を伸ばす。
変なモノを触ってしまったが、これで下着の位置はバッチリだ。
布を摘んで、少し下に引っ張る。
妹「…ゴクッ」
ここで少し好奇心が湧いてしまう。
きっとこの布団の中の匂いのせいで、通常の思考が出来ないためだろう。
私は兄のパンツに顔を近づけて行く。
ピトッと、さっき触っていたものであろう、大きくなっているものに頬が触れる。
妹「(アツ…やっぱり下着だけでパジャマとか着てないんだ…)」
妹「すぅ…」
息を軽く吸う。
妹「あうっ…」
妹「(はぁ…♪これが生お兄ちゃん…ん、ヤバイよ…)」
妹「(あぁ、そうだよ、そうだ。別にパンツ取らなくてもても、ココでいいよね)」
私は自分の下着に手を突っ込む。
妹「(もう濡れてる…あぁ、これじゃ私、変態みたい…)」
妹「んっ」
声が少し漏れてしまう。
股間もくちゅくちゅと湿った音を出す。
でも布団の中だ。きっと聞こえないよね…?
妹「(すごい匂い…興奮しちゃう…)」
すんすんとパンツの匂いを堪能する。
妹「(この棒の先っぽの方がいい匂いする…)」
妹「(…直接、嗅いでみたい)」
パンツのゴムの部分を軽く引っ張り、下に降ろす。
鼻を近づけると、ツンと今まで違う刺激臭がする。
妹「(うっ…ちょっとおしっこ臭い……でも、嫌いじゃないかも)」
先端に鼻をつけて息を吸う。
口は裏筋に添えて、唇をあむあむと動かし、息を吹きかける。
口の息と熱さによって、鼻の周りに匂いがこもって気持ちがいい。
なんだかこの匂いを嗅ぐと、涎が出てくる。時々ゴクッと喉を鳴らして飲み込む
妹「(すごい…すごい…あぁ、もう邪魔…!)」
体をモゾモゾとくねり、自分の下着を上下とも脱いで、ベッドの下に落とす。
妹「ハァ…ハァ…!」
妹「(お兄ちゃんの前で恥ずかしいとこ全部脱いじゃった…あぁ!でも、イイ!)」
妹「(お兄ちゃん、お兄ちゃん…!)」
指をシッカリと濡らし、敏感な部分を指で摘む。
妹「んんっ!?カッ!ハァ…!」
匂いと刺激とで、頭がくらくらする。
どうにかなっちゃいそう。
おなかの下が熱い。なんだかビリビリして、それが体中に広がっていく。
もう一度、思い切り息を吸う。
妹「すぅぅぅぅぅ…ンンッ!アハァァ!んゃぁぁ!!」
ビクンッ!ビクンッと体が跳ねる。
なんだろう、すごい気持ちがいい。
妹「(な、なに…?初めてこんなの…)」
目の前が真っ白に、電気が走ったような、
かといってとろけそうな感覚が襲う。
妹「はぁ、はぁ…」
息が整うと、私はそのまま、もぞもぞと上に登って、布団の上部から頭を出す。
ちょうど月明かりに照らされ、兄の寝顔が見えるた。
妹「(あんなことしても起きないんだ…きっと神経に毛でも生えてるんだろうな…)」
妹「…おい、バカ」
心臓がバクバクと脈打つ。
妹「好き…に、なったかもしれない…うぅん…」
『好き』と言葉に出した瞬間心臓が跳ねる。
だからもう一度言葉にしてみる。
妹「好き」
自然と目を瞑り、兄の唇を塞ぐ。
妹「…ん」
唇を離し、兄の顔を見る。
目が、開いていた。
妹「っ!」
兄「俺も好きだ」
妹「…なぁ!?」
兄「お前がこんなことしてくるなんて思わなかったな」
妹「な、ななななななぁ!?お、起きてたの!?」
兄「声がデカい」
妹「う、うぅ…ちょ、ちょっと待って!私裸なの!」
兄「いいじゃん。ここなら寒くないだろ?」
妹「そういう意味じゃなくて!あぁ!んっ!?」
今度は逆に唇を塞がれる。
妹「ちゅぷ…うぅ!勝手にするなんて酷い!」
兄「お前だって俺の返事聞かなかっただろ?」
妹「うぅ…お兄ちゃんは、バカだから私がリードしないとダメなの!」
兄「ふぅん…じゃあさ」
妹「な、なに?」
兄「お前のせいで大きくなったコレ、どうにかしてくれる?」
妹「えっ?」
私の手を引いて、股間に押し付けてくる。
妹「─っ!!」
兄「こんなんじゃ寝れないよ」
妹「それはお兄ちゃんが勝手にっ!」
兄「お前だって、俺を使って自分でしてたクセに」
妹「それはっ!それは…うぅ…!」
お兄ちゃんは体を起こして、枕の上に座り、
自分のパンツを剥ぎ取って、知ってか知らずか私の顔にパンツを押し付けてくる。
妹「うぷっ!」
兄「うりうり!なぁ、いいだろ?」
兄の手が離れる。
妹「…うん」
兄「えっ?」
妹「してあげる」
私も起き上がり、お兄ちゃんの首に左腕をまわす。
妹「上手くできるか分からないけど、頑張る」
兄「お、おう頼む」
そっと右手を下に伸ばし、袋と棒を包むように優しく触れる。
兄「んっ!」
妹「あっ、痛かった?」
兄「大丈夫。もっと上のほうまで触って?」
言われるとおり、袋から先端まで、指先でなぞる様に触る。
時折、ピクッと跳ねて私を拒んでくる。
妹「うぅ…ピクピクしてる」
兄「ごめん、気持ちよくて」
妹「そ、そうなの?」
兄「うん。お前の手、気持ちいいよ」
妹「ば、バカ!」
兄「なぁ、キスしながらしてくれる?」
妹「や、やだ!そんなの恥ずかしい!」
お兄ちゃんの手が私の首に回り、引き寄せられる。
妹「んっ!あむっ…んん…ぷはっ!なにするの!」
兄「ほら、お前からしてくれないと。リードしてくれるんだろ?」
妹「そ、そうだけど…どうしたらいいの?」
兄「さぁ、俺も良く分からん初めてだし」
妹「私だって!って、うぅ…!」
兄「じゃあ大人なキスしよう?」
そう言って、再び唇を奪われる。
今度は舌が、口の中に進入してくる。
妹「んんっ!ちゅ、ちゅぷ!んに…!」
兄「ちゅ、ちゅぅ!」
妹「はぁはぁ、わ、私がするの!あむっ!」
兄「ンッ!?」
妹「れる、れるっ…んっ、ちゅ、ぢゅぅうぅ…」
キス、キス、キス、舌をべろべろと絡めながら軽く吸う。
それでも手の動きはやめない。
気付かないうちに、動かしていた右手が何かで濡れている。
妹「んはぁっ!はぁ、はぁ…ど、どう?」
兄「…もっとして欲しい」
妹「うっ…だ、ダメ!私だって恥ずかしいの!」
兄「んぁっ!ちょっと!」
妹「ん?何よ?」
兄「手、動かしすぎ…!」
妹「あ、ゴメン痛くしちゃった?」
兄「違う。気持ちよくて…」
妹「へへ~♪だよね?ちょっと、おしっこ漏らしちゃってるし」
兄「…これは違う。おしっこじゃない」
妹「…?じゃあ何?」
兄「舐めてみれば分かる」
妹「…?」
私は手のひらに付いた液を舌先で突く。
妹「しょっぱくて、苦い」
兄「へぇ、そんな味するんだ」
妹「なぁ!?自分でしたこもないのに私にさせたの!?」
兄「あはは。悪い悪い」
笑いながらお兄ちゃんが立ち上がる。
妹「…どうしたの?」
兄「つぎ」
妹「次…?あうっ!?」
目の前にアレがある。
あのツンとした匂いがする。
月明かりでうっすらとしか見えないが確かに分かる。
妹「ど、どうするの…?」
兄「舐めて欲しい」
妹「……くんくん…」
兄「…イヤか?」
妹「舐めてみたい」
兄「へっ?意外な台詞が」
両手で兄のものを探り当て、
兄の腹に当てるようにソレを直立させる。
匂いを嗅いだせいか、涎が出ている。
舌の平に乗せて、大きく舌を突き出す。
妹「んべぇ…」
棒の下から先っぽの手前まで、ゆっくりと涎を伸ばすようにして登っていく。
先端は濡らさずに、くんくんと嗅ぐ。
妹「んっ、ちゅ、ちゅ……れるれるれるれる…!」
兄「んっ!妹…あぁ!」
妹「ハァハァ…凄いいい匂い…はぅ…!んちゅ、ぢゅるるるるるっ!」
兄「な、なぁ?先っぽも舐めて?」
妹「ひやだ…れるれる…んぶ!ヂュヅヅ!ンパッ!」
兄「うぁ…なんで?」
妹「ひおい、ひえひゃうへほ?」
兄「何言ってるのか分からな…うぉ!?うっぐぐぐ!」
妹「んっ…べろべろべろべろ…んっ、んんっ!」
兄「あぁ、ヤバイ…出そう…!」
妹「んんっ…ぱっ…何が?」
兄「はぁ、はぁ…お願い口あけて?」
お兄ちゃんは切羽詰ったように懇願してくる。
妹「口…?」
兄「お前の口に入れたい」
妹「えっ?い、入れたいって…変態か!」
兄「頼む」
妹「…うぅ…ちょ、ちょっとだけだからね!」
口を軽く開くと、お兄ちゃんは自分のものに手を添えて、
私の口に自分のものを入れてくる。
妹「んんっ!?」
妹「(はぁ、はぁ…ヤバイ、ヤバイ!先っぽ濡れてるし、匂いが鼻に来る…♪)」
妹「(舐めたい、これも、もう舐めていいよね?)」
妹「んぐっ、んぐっ…れるっれるっ!」
口内で兄の先端を舐め回す。
兄「うぉぉぉ!?」
妹「(はぁ、はぁ、匂いが凄い…舐めてるだけで何かキそう…!)」
兄「ゴメン、出るぞ!?」
妹「んんんっ!?ぷふっ!!!!」
熱い液状のものが口内の奥に、飛んでくる。
それと同時に生臭い匂いが口内に充満し鼻の中に抜ける
妹「(臭い…うぅ…ダメ、キてるのに…こんな匂いで、キちゃう!ヤダ…ぁああ!)」
ビクビクビクッ!私の体が再び痙攣する。
お兄ちゃんのモノは、まだ口内で脈打ち、何度も私の喉に
熱い液をビュッ!ビュッ!と叩きつけてくる。
妹「(口の中で溢れそう…お兄ちゃん離してくれないし、飲めって事…?)」
妹「んんっ…んっ…ゴクッ、ゴクッ…んんんっ!!」
お兄ちゃんの脈打ちが止まり、口内のものも頑張って飲み干した。
ゆっくりと口から引き抜いていく。
妹「んんん…ちゅぶっ!ちゅ」
兄「はぁ…」
お兄ちゃんは脱力したようにその場に倒れこむ。
妹「くしゃい…うぅ!」
私は堪らずそのまま床に落ちた下着を持って洗面所に向かい、
そのまま自室へと戻った。
─朝
妹「おい、バカ!さっさと起きろ!」
朝。いつまでも寝ているバカに
毎朝恒例になっている決まり文句を言いにきた。
兄「…疲れてるし眠いんだよ」
妹「むっ」
私はバカの布団に入り込む。
相変わらずいい匂いがする。
妹「おい、バカ。起きろ~!」
兄「なんだよ…お前も寒いのか?」
妹「…あむっ…ちゅ!」
兄「んっ!?」
妹「ちゅ、れる…んっ♪…ちゅぷ…はぁ」
兄「うおぉぉぉ!?」
妹「起きた?」
兄「ば、ばっちし」
妹「じゃあほら、早く下に降りて?ご飯できてるよ」
兄「わ、分かった!」
お兄ちゃんは布団から出ると、
私を布団に残して部屋を出て行く。
妹「ふぅ、さてと…」
布団の中でそのまま埋もれて行く。
お兄ちゃん禁止アラームは解除した。
妹「お兄ちゃんが起こしてくれるまで寝てよーっと」
──こうして私の新しい一日が始まる。
おわり