紬「だから!私はさっき言ったみたいなシチュエーション、すごく良いと思うの!」
律「何だよそれ」
和「そんな話を聞かせられるために、わざわざ私は呼ばれたのね」
憂「まぁまぁ和ちゃん」
純「ちょっと話についていけないんですけど・・・」
梓「大事な話って言うから練習中止にしたのに・・・」
澪「で、何だって?」
紬「だ、か、ら!」
紬「『澪ちゃんの髪をひたすら愛でるりっちゃん』!」
紬「『無防備な和ちゃんと計算高い憂ちゃん』!」
紬「『日焼けして敏感になった肌でいけない気持ちになっちゃう梓ちゃん』!」
元スレ
紬「私、こういうのに憧れてるの!」律澪和梓憂純「え?」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1286111099/
唯「私も良いと思うなー、流石はムギちゃんだよー」
紬「やっぱり!?わかってくれるのね!流石は唯ちゃん!」
唯「えへー」
梓「では、お先に失礼しますね」
紬「ちょっと!まだちゃんと話してないの!帰らないで!」
梓「とりあえず落ち着いて下さい、そして顔が近いです」
梓「あと手も握らないで下さい、純が嫉妬しちゃいますから」
純「ちょ!何言ってんの梓!?///」ガタッ
紬「純ちゃんって結構独占欲が強いのね!私そういうのすごく良いと思う!」
純「ひぃっ!」
梓「純は私のなので手を握らないで下さい、あとまた顔が近いです」ガシッ
紬「あう・・・」
純「だ、誰が梓のなのよ・・・///」
和「はぁ・・・、それで?」
紬「え?」
和「どうせ話すまで帰してくれる気無いんでしょ?」
紬「話していいの!?」
和「顔が近い」
憂「紬さん、あんまり和ちゃんに近づかないで下さい」メキッ
紬「痛い!痛いわ憂ちゃん!頭が軋んでる!」ミキミキ・・・
唯「ういー、あんまりムギちゃんをいじめちゃ駄目だよー」
憂「あ、ごめんねお姉ちゃん。でもお姉ちゃんが責任持って紬さんの面倒見ないと駄目だよ?」パッ
唯「だってこういうこと考えて輝いてるムギちゃんも可愛いんだもーん」
紬「唯ちゃん・・・///」
律「あー、お熱いことで」
澪「全く、皆の前でいちゃいちゃしすぎじゃないか?」
和(それをあんた達が言うのね・・・)
梓純憂(それをお二人が言いますか・・・)
律「・・・どうかしたか?」
和梓「いーえ、何も」
澪「というか、話すなら早く始めないか?この後予定がある人だって居るかもしれないし」
紬「それもそうね!折角皆が聞いてくれるんだからそろそろ話し始めるとするわ」
紬「それじゃあ、私が憧れるシチュエーション①」
紬「『澪ちゃんの髪をひたすら愛でるりっちゃん』」
・
・
・
―――――――――――――――――――――――――
律「~~~♪」
鼻歌なんて歌っちゃって、すっかり律はご機嫌だ。
さっきから私の部屋には律の鼻歌と、律の指が私の髪を梳く音とだけが響いている。
さっきからこうやって飽きもせずに、律は私の髪へ指を通したり、口付けをしてみたりを繰り返している。
そしてそんなことで、私の心音は高鳴りっぱなしだった。
澪「・・・なぁ、律」
律「んー?」
澪「さっきからそうやってずっと私の髪を触ってるけど・・・」
律「ん、そうだなー」
そう言っている間も、律は私の髪を手で梳いている。
澪「飽きないのか?というか、何か面白いのか?」
律「んー、飽きないよー」
澪「・・・そっか」
律「あと」
澪「ん?」
律「面白いってのは違うかな」
澪「じゃあ、何で?」
律はやっと私の髪から視線を外し、こちらに視線を向けた。
律「澪の髪って、すごい綺麗で愛おしくてさ」
律「こうやって触れてるだけでも気持ちいいんだよね」
律「澪の髪、大好きなんだ」
そう言って、律が笑った。
その笑顔があまりに綺麗だったから、私は思わず顔を逸らしてしまった。
そんな顔されたら、顔合わせられないじゃないか。私今、きっと真っ赤だよ。
律「あ、澪の髪が好きって言ったけど勿論澪自身も大好きだからな?」
律「だからさー、すねるなよー」
律は私が顔を逸らした理由をそう解釈したらしい。
そんなこと考える余裕無かったよ、こっちは。
お前があんな顔して、あんな恥ずかしいこと言うからだ。
澪「馬鹿律」
律「何だよ澪ー、怒るなってー」
澪「怒ってない」
澪「・・・律が変なこと言うから、恥ずかしくなっただけだ」
律「澪・・・」
律「あーもう!澪は本当に可愛いなー!」
そう言って、律が私を抱きしめる。
澪「ひゃあっ!?」
律「可愛い!可愛いぞ!澪!」
澪「わ、わかった!わかったから落ち着け!」
私の心臓!
と自分に言い聞かせる。
律「澪ー、怒ってないついでに一個お願いがあるんだけど」
澪「何?」
律「澪の髪、舐めていい?」
澪「・・・は?」
何言い出すんだ、こいつは。
律「駄目?」
澪「・・・駄目だよ、汚いから」
律「う。そりゃそんなことしたらベタベタするだろうけど、すぐ洗えばいいじゃんかよ」
澪「え?ち、違う。そうじゃなくて」
律「え?」
澪「学校終わってシャワー浴びたりもしてないし、私の髪が汚いから駄目だってこと」
律「汚くなんかないって、澪の体に汚いところなんて無いよ」
またそうやって、すぐに恥ずかしいこと言うなよ。
澪「何言ってるんだよもう・・・」
律「その反応は、いいよってこと?」
澪「どうせ駄目って言ってもするだろ・・・」
律「せいかーい♪それじゃ失礼して・・・」
レロ…ピチャッペチャ…
私の後ろで、律が舌を這わせる音が聞こえる。
響く唾液の音が何ともいやらしく聞こえてしまう。
律「んっ・・・ふぁっ・・・」
律はまた、荒い息遣いで私の髪を丹念に舐め上げていく。
ピチャピチャ…ジュル…ペチャ…
先程までとは違い、今は律の荒い呼吸と舌を這わす音、唾液の音だけが部屋に響く。
視線を律の方に向けると、律は顔を赤く染めて没頭するように私の髪を舐め続けていた。
律「んっ・・・ふぅ・・・」
髪の毛も私の体の一部には違いない。
かと言って、直に肌を触られたりするのとは訳が違うと思う。
なのに、
あんな表情の律を見てしまったからなのか、
響く唾液の音で錯覚を覚えてしまったからなのか、
私は体が熱くなってしまうのを抑えられないでいる。
澪「律・・・」
律「んぅー・・・?」
律がようやく私の髪から顔を離した。
律の口と私の髪を繋いでいた唾液の糸が、
そして律の唾液にまみれて鈍い光を放っている私の髪の毛自体も、
酷く扇情的に見えた。
律「どうした、澪。顔真っ赤だぞ?」
律は意地の悪い笑みを浮かべて、私に言う。
どうしたかなんて、本当はわかりきっている癖に。
澪「・・・いじわる」
律「髪の毛弄られただけで、感じちゃった?」
澪「髪の毛だって、私の体の一部だもん」
澪「律が私に触れてるって思ったら、そういう気持ちにもなっちゃうよ・・・」
律「―――そっか」
うぅ・・・何かすごいこと言っちゃってる気がする。
律、ひいちゃったかな・・・。
律「じゃ、このまま続きしよっか?」
澪「え?だ、駄目だよ!体も髪の毛もべたべたするし!」
律「いいよ、その方が澪を抱いてる気になるから」
だ、抱くとかはっきり言わないで!
なんて思ってるうちに、私は律に押し倒されて口付けされていた。
律「澪、大好きだよ。澪の全てが、世界中の誰よりも」
澪「―――うん」
―――――――――――――――――――――――――
・
・
・
紬「こんなのいいと思わない!?いいと思わない!?思うわよね!?思うわよね!!?」ボタボタボタボタボタ
律「ムギ、顔が近い。息が荒い。あと鼻血出過ぎ」
紬「あえてえっちぃ行動は無しよ!?R-18じゃないのよ!?一般向けなのよ!?なのにすごくえっちぃのよ!!?」ボタボタボタボタボタ
律「ムギ、落ち着け。とりあえず落ち着け。とにかく落ち着け。」
律(というか、似たようなこと前にしたな・・・。ムギ、覗いてたんじゃないだろうな)
律(あんまバレたくないんだけど、ほっとくと澪が墓穴掘りそうな・・・)チラッ
律(うわっ、もうあいつ顔真っ赤だよ、手遅れだなこりゃ)
澪(あの時の律は優しかったな・・・いや、律はいつでも優しくて私の王子様だけど///)
唯(澪ちゃん顔真っ赤だよ~)
和(前に似たようなことしたことあるのね・・・流石桜ヶ丘一のバカップルだわ)
純(澪さんが顔真っ赤に・・・ってことは本当にそんなことしてたの?)
梓(普通はできないですよそんなの。どれだけ甘々なんですか、砂吐きそうです)ザー
純「あ、梓!?口から何か出てるよ!?」
梓「あ、これ?砂吐いてるだけだから気にしないで」ザー
純「はい!?何言ってんの梓!?」
梓「よくあることだよ、あんまり気にしなくていいよ」ザー
純「ていうか口から砂は出ないでしょ!?」
梓(む、信じてない・・・)
梓(よし、そうやって人のことを疑うような純をからかってやろう)
梓「やっと落ち着いてきた」ザ…
純「ちょっと、大丈夫?」スッ
梓「隙あり」チュー
純「んっ!?」ビクッ
梓「んんー・・・っ」ギュゥ
純「んんーっ!んんん!!んんー!?」ジタバタ
唯律澪和憂「!?」
紬「我が生涯に一片の悔い無し」ブシュウウウウウウウ バタッ
唯「わああああ!?ムギちゃぁぁぁぁん!?」
和「巨星堕つ、ね」
律「ていうか梓、人のことには色々言って砂吐く癖に自分では平気でこういうことするのな」
梓「大事な恋人のことを疑うのは良くないよ、だからお仕置き。まぁこれじゃ純は喜んじゃいそうだけど」
純「なななな、いきなり何するのよ梓!?皆さんの前だよ!?」
梓「別にいいじゃん、二人になるといつも純の方からねだってくる癖に」
純「わー!わー!わー!///」
紬「何ですって!?」ガバッ
律「あ、蘇生した」
紬「二人共!今のは本当なの!?」
梓「ええまぁ・・・というかムギ先輩、顔が近いです。あと顔面が軽くスプラッターなので血を拭いて下さい」
紬「素晴らしい!素晴らしいわ!梓ちゃん!」
梓「ムギ先輩の悪いところは人に話を聞けと言っておきながら、人の話は全く聞かないところですね」
紬「普段は純ちゃんの方が明るくてリードしてるのに、ベッドの上では逆なのね!」
純「ななな、何を言ってるんですか!?」
紬「梓ちゃんは猫なのにネコじゃないのね!」
憂「何となく文脈で読めますけど、それ文字にしないと意味わからないですよ普通」
紬「普段リードしてる方がネコで真面目な方がタチで立場逆転なのね!律澪もいいけど澪律もって訳ね!Excellent!!」
澪「な、何言ってるんだムギ!?」
律「おい、何で今私らが巻き込まれてるんだ?」
和「自分達の日頃の行いを考えてみればいいんじゃないかしら?」
律「何だよそれ」
和「言葉通りだけど?」
律「・・・まぁいいや、ムギ。このままだとキリが無いしいい加減次の話に行ってくんないかな?」
紬「んもう!そんなに聞きたいの!?そんなに聞きたいのね!?」
律「帰るぞ、澪」ガタッ
澪「うん、わかったよ律」
紬「ごめんなさい!ごめんなさい!私が悪かったから話を聞いて下さい!」
律「わかったよ、じゃさっさと次に行ってくれ」
紬「じゃあね、次に私が憧れるシチュエーション②」
紬「『無防備な和ちゃんと計算高い憂ちゃん』!」
憂「・・・結局、鼻血は拭かないんですね」
・
・
・
―――――――――――――――――――――――――
ん・・・。
やだ、私ったら眠っちゃってたのね。
人様の家でこのままって訳にもいかないし、起きないと・・・。
・・・あれ?足が動かせない?
和「あ、憂・・・」
そういえば憂が私に抱きついたまま寝ちゃって、そのまま私も寝ちゃってたんだったわね。
それにしても寝る時は腕に抱きついてたのに、何で今は私の脚に抱きついてるのかしら?
脚に顔載せられてるの、スカートだし結構恥ずかしいんだけど・・・。
このままだと身動きもとれないし。
和「憂、起きなさい」
憂「んん・・・」
ぐっすり、ね。
何か起こすのも可哀想になってきちゃうわ。
まぁ、とりあえずはこのままでもいいわね・・・。
憂「んぅ」
和「ひゃっ!?」ビクッ
う、憂が寝返り打って私の腿に顔を埋めるみたいな形に!?
憂「んぅ~・・・」
和「ん・・・っ」
憂の唇が私の腿に殆ど密着してるから呼吸するたびに憂の息が・・・。
憂「うぅん・・・」
和「っ!ちょ、ちょっと!憂!?」
憂「和ちゃ~ん、えへへ・・・」
寝言なんかしゃべったら余計に・・・!
というか今ので憂の涎が・・・。
憂「んにゅぅ~・・・」
和「きゃっ!ちょっと・・・!」
憂の涎が私の脚を伝っていっちゃってるわよ!?
憂「んっ、和ちゃんのえっち・・・」
しかもどんな夢見てるのよ!?
憂「んぇー・・・」ペロッ
和「きゃああああ!?」
憂!?貴女本当にどんな夢見てるの!?
人の脚を舐め・・・
憂「んむぅ・・・」ペロペロ
和「ん!ひゃっ!?」
憂「のどかひゃーん・・・」レロ…チュル…
和「やぁ・・・っ!」
あぁもう!私の脚は憂の涎まみれね!
憂「んっ」ゴロン
和「えっ?」
こ、今度は寝返りで私の脚から離れた?
憂「んー・・・」
和「・・・」
とは言っても、まだ私の脚の傍に居ることには変わりないし、そーっと・・・。
やっと抜けられたわ。
和「それにしても・・・」
うわぁ・・・本当に私の脚、憂の涎でべったりね。
それに、あんなに脚を舐められたりしたからちょっと変な気分に・・・。
和「・・・」
憂「んぅ・・・」
えぇーっと・・・、どうしよう・・・。
和「う、憂ー?」
憂「んー・・・」
和「起きないのー?」
憂「・・・」
和「お、起きないと・・・その、」
憂「・・・」
和「い、悪戯しちゃうわよー・・・?なんて・・・」
憂「いいよ」
和「え・・・?・・・えぇっ!?」
憂「のーどかちゃーんっ!」ガバッ
和「きゃあぁぁぁっ!?」
憂「もう和ちゃんったら、こういうことしたいなら最初から言ってくれればいいのに・・・///」スルッ
和「え?ちょっと待って?憂、貴女いつから?」
憂「和ちゃんが起きる前からだよ」
和「えぇっ!?」
憂「だって和ちゃんがあんまり無防備な寝姿を晒してるから。駄目だよ、和ちゃんみたいな可愛い子があんな無防備じゃあ」
和「なっ!?わ、私はそんな可愛いってタイプじゃないでしょ!?それに憂と二人だったからつい安心しちゃって・・・」
憂「だからと言ってあんな姿晒しちゃ駄目!折角今まで我慢してきたのに、我慢できなくなっちゃったじゃない・・・」
和「へ?え?が、我慢?」
憂「私ねー和ちゃんのことずっと好きだったんだから」
和「え・・・えぇ!?ま、待って、え?好きって、え?」
憂「だからー、私は和ちゃんとずっとえっちなこととかしたいなーって思ってたんだよ」
和「う、憂が、私と・・・?」
憂「うん、だけど関係壊れるのとかが嫌で我慢してたんだよね。でも、もう我慢できません」
和「え、あの、ちょっと・・・?」
憂「大丈夫、私無しじゃ居られないようにしてあげるから!」
和「それ全然大丈夫じゃないわよね!?待って、憂!私の返事を聞いてからでも遅くはないでしょ!?」
憂「・・・やだ」
和「何で!?」
憂「だって・・・怖いもん。だったら先に既成事実を作っちゃった方が・・・!」
和「大丈夫!大丈夫だから!私も憂のこと好きだから!」
憂「・・・本当?」
和「うん・・・その、最初は驚いたけど・・・あとから考えたら憂に好きって言ってもらえて嬉しかったわ。私も同じ気持ちよ?」
憂「・・・和ちゃん」
和「だから、ね?私もまだちょっと心の準備ができてないし・・・///」
憂「なーんだ、両思いなら尚更問題無しだね!」
和「え!?やっ!ちょっと!だからまだ心の準備が・・・!あ、駄目、だってばぁ・・・///」
憂「ふふふ・・・和ちゃん、大好きだよ」
―――――――――――――――――――――――――
・
・
・
紬「いいでしょうこれ!?こういうのもいいでしょう!?普段クールなのにいいようにされて情けない!もう!このへたれ!」
和「何で私はここまで罵倒されなきゃいけないのかしらね?あとあんまり顔近づけると・・・」
憂「紬さん?同じことを何度も言わせないで欲しいんですけど?」メキッ
和「・・・もう遅かったわね」
紬「痛い痛い痛い痛い痛い!!さ、さっきより力がこもってないかしら!?」ミキミキミキミキ・・・
和「ほら憂、もうやめなさい」
憂「うん、和ちゃんがそう言うなら」パッ
紬「あ、頭が変形するかと思ったわ・・・」
和「憂は嫉妬深いからあんまり誤解を招くような行動はとらない方がいいわよ」
憂「えへへ///」
和「憂もすぐにそういうことしちゃ駄目よ?暴力はいけません」
憂「ごめんね和ちゃん・・・」
和「そんなに心配しなくても私が好きなのは憂だけだから、ね?」
憂「うん!」
純「な、何か憂も生徒会長さんとラブラブなんだね」
梓「見てるこっちが恥ずかしいくらい甘々だよね」ザー
紬「いいわぁ・・・」ボタボタボタ
澪(和はよく表情一つ崩さずにあんなこと言えるな・・・私なんて律と付き合い長くても未だに照れちゃうのに・・・)チラッ
律「ん?安心しろよ澪ー、私だって愛してんのは澪だけだからさー」
澪「なな、何を急に・・・!」
律「澪がそう言って欲しそうにこっちを見るからじゃん、澪の考えてることなんて私にはお見通しだよん」
澪「う・・・うん///」
純「あっちのお二人は相変わらず、だね・・・」
梓「いつものこととはいえ見てるこっちが恥ずかしくなるよ」ザー
紬「やっぱり王道ね、素晴らしいわ・・・」ボタボタボタボタ
唯「ねぇムギちゃん、このままだとムギちゃんの血液が危ういし早く次の話にしない?」
紬「唯ちゃん・・・優しいのね」ボタボタ…
唯「だってームギちゃんのことが大事なんだもん」
紬「もう唯ちゃんったら・・・///」ポタッ…
和「はいはい、そこまでよ。さっさと次の話にするんじゃなかったのかしら?」
唯「はーい」
紬「それじゃ折角唯ちゃんにそう言ってもらえたし次に行くわね、私が憧れるシチュエーションその③!」
紬「『日焼けして敏感になった肌でいけない気持ちになっちゃう梓ちゃん』!」
・
・
・
―――――――――――――――――――――――――
私―中野梓―は今、夏真っ盛りの炎天下の中、懸命に走っている。
梓「はぁ・・はぁ・・・」
やっと、着いた。逸る気持ちを抑えて、玄関のチャイムを押す。
ピンポーン
ガチャッ
純「はいはーい?」
梓「純!」
理由はこの女の子―鈴木純―に、一刻も早く逢いたかったからだ。
昨日は軽音部の先輩達と一緒に海に行ってたから、私は純に逢えなかった。
勿論それはそれで楽しかったんだけれども、純に逢えなくてちょっと寂しかったのだ。
だから戻ってきたらすぐに逢いに行こうって、私は勝手に決めていた。
純「お、梓ー・・・?だよね?」
梓「ちょっとー!!」
純は私を見るなりそう言って首をかしげた。
数日見ない間に私の肌がこんがり焼けて別人のようになっていたからだろう。
私は昔から、すぐに日焼けしてしまう体質なのだ。
梓「何それ!?折角帰って来てすぐ逢いに来たのにひどくない!?」
純「いやー何か別人みたいになってたもんだからついさ、あはは」
梓「そうやってすぐ人のことからかう!」
純「ごめんよ梓ー、機嫌直せってばさ」ダキッ
梓「わぁ!?」
そう言って純が抱きついてきた。
純「あーやっぱり梓は小さくて可愛いなー」
梓「うぅ・・・」
小さいとか言われるのはちょっと嫌だけど、こうやって純に抱きつかれるのは、正直嬉しい。
純「梓ー」スリスリ
梓「んっ!」ピクッ
純「あ、梓?どうしたの?」
梓「ご、ごめん。ちょっと日焼けしたとこが痛くて・・・」
純「そっか、そんだけ急に肌の色変わるくらいだからそれもそうだよね」スッ
梓「うん・・・」
純、離れちゃった。ちょっと残念。
純「まぁ何にしろ上がりなよ、私も梓に会うの楽しみにしてたしさ」
梓「・・・うん!」
純は、こういうことを平気で言える。
なかなか素直になれない私とは全然違う、純のいいところ。
梓「お邪魔しまーす」
純「はいどうぞー。と言っても今日私しか居ないから気にしなくていいんだけどね」
梓「え?そうなの!?」
ということは、二人っきり!?
やばい、私顔赤いかも。
純「おやおや、梓は何かえっちなことでも考えてるの~?」
梓「なななな、何言ってんの!?///」
純「あはは、まぁとにかく上がりなって」
うぅ・・・結局流された・・・。
純「・・・」
・
・
・
で、私は今純の部屋に居る訳です。
そしてさっきから、純の視線がずっと私に向いてる気がして仕方ないんですけど。
梓「・・・ねぇ、純」
純「んー?」
梓「さっきからじっと私のこと見て、どうしたの?」
純「あ、気付いちゃってた?」
梓「そりゃずっと見られてれば気付くよ・・・」
二人っきりだし、余計に意識しちゃうよ。
純「いやーさっき玄関でちょっと話になったけど」
純「梓の肌、確かにそこまで焼けてると痛そうだなーって思って」
梓「あ、それで?」
・・・何か私、変に勘違いしちゃってたみたいで恥ずかしい。
純「だからさ、梓の恋人の私が何とかしてあげちゃおうかなーって!」
梓「え?何とかって・・・どうするの?」
純「こうするの」グイッ
梓「え?」ドサッ
気付くと、私はベッドに押し倒されていた。
梓「え、えっとー・・・純?」
純「多分、こうすればちょっとは良くなるよ?」
レロッ…
梓「ひぅっ!?」ビクッ
梓「ちょ、ちょっと純!?何してるの!?」
純「んー、梓を舐めてる」ペロッピチャ
梓「ひぁっ!」
純「さっきまで氷口の中に入れてたから冷たくて気持ちいいでしょ?」ピチュッペチャ…
梓「やっ・・・」
や、やだ・・・何か肌がひりひりするところに、
純の冷たい舌がぬるりと這って、すごく変な感じ・・・。
純「んふふ・・・」レロッピチュペチャ…
梓「ん、あぅ・・・っ」
純「どう?気持ちいい?」ピチャッペチョッ
梓「ちょ、純・・・私走ってきてすごい汗かいてるし汚いから駄目だってっ、ば・・・」
純「えーそんなことないよ」チュル…ペチョ…
梓「駄目、だってばっ・・・」
何か、変な気持ちになっちゃい、そう・・・。
というか、もう、なってきちゃってる。
暑いのとは別に、体が、熱くなって・・・。
梓「だ、めだってば・・・純・・・や、ふぁっ・・・」
純(お、感じてきたのかな?)
純「私が気にしてないんだからいいじゃん」ペチャ…ピチャ…
梓「そ、そういう問題じゃ・・・ない、よ・・・んんっ」
純「じゃどういう問題なのよー」ペチャペチャ
えっちな気分になっちゃってるからなんて、恥ずかしくて言えないよ・・・。
梓「もう、本当に、駄目だってば・・・」ピクッ
純(そろそろいいかな?)
純「わかった、じゃあやめる!」ガバッ
梓「え!?」
純「梓がそこまで言うなら仕方ないもんね」
梓「え・・・あ・・・」
純「ごめんね、調子に乗っちゃって」
やだ、こんな途中で・・・。
もうすっかりそういう気分になっちゃたのに・・・。
梓「純・・・」
純「どしたの?梓」
梓「・・・して」
純「なになにー?何て言ったの?」
梓「続き、して」
純「」
梓「純に舐められてるうちに、その・・・そういう気分になっちゃったから・・・続き、して、ほしい」
純(あぁ神様、可愛い梓をからかってやろうと悪戯してたら、あの素直じゃない梓が自ら『してほしい』だなんて・・・)
純「私今、超幸せ・・・」
梓「純・・・?」
純「梓可愛いー!」ダキッ
梓「ひゃうっ!?純にあんなことされたせいで、変に敏感になっちゃってるんだから急に抱きつかないでよ・・・」
純(ああああもう、梓ったら可愛すぎ!)
純「ごめん梓ー」ペロッ
梓「ふあぁっ!?」ビクッ
純「梓ー、大好きだよぅ」
梓「う、うん・・・私も、純のこと、好き」
純「えへへー」
―――――――――――――――――――――――――
・
・
・
紬「こんな感じでどう!?こんな感じでどう!?」ボタボタボタボタボタ
梓「とりあえず落ち着いて下さい。とにかく落ち着いて下さい。ひたすら落ち着いて下さい」
紬「これもあくまでも一般向けよ!?えっちぃことしてない!だけどえっちぃ!」ボタボタボタボタ
紬「なのに梓ちゃんったらあんなに感じちゃって!もう!梓ちゃんの淫乱!Bitch!発情したネコ!」ボタボタボタ
梓「これは流石に先輩でも殴っていいんでしょうか?」
律「私は止めないよ」
和「本当は応援してあげたいけど、立場上止めておくわ。暴力はいけません」
純「紬さん!」
紬「何かしら!ひょっとして実はもう経験済みだったとか!?まぁ、素晴らしいわ!」ボタボタボタ
純「い、いえ!してませんよ!?」
紬「じゃあ今後の参考にするとか!?下克上してみちゃうとか!?それはそれで素晴らしいことだわ!」ボタボタ
純「そうじゃなくてですね!?」
純「梓は、淫乱とかそんなんじゃないです!」
梓「純・・・」
純「い、いくら先輩でも!梓のことそんな風に言われるのは嫌です!」
憂「純ちゃん・・・」
紬「ごめんなさい・・・純ちゃんは、本当に梓ちゃんのことが好きなのね」ボタ…
純「は、はい・・・当たり前じゃないですか・・・///」
梓「純ってばもう・・・///」
憂「二人共ラブラブだね~」
唯「何か新鮮だね~」
律「何か初々しいな、あの二人」
和「貴方達二人と比べちゃったら誰でもそうだと思うけどね」
律「ていうかそれ言うんだったら和達だってそうじゃないのかよ、表情一つ崩さずに愛の言葉囁いたりさ」
和「そんなこと無いわよ、私だって結構恥ずかしいもの」
律「あれでかよ!?」
憂「和ちゃん、さっきもすごい恥ずかしそうにしてたもんね」
和「ちょっと憂、あんまりからかわないでよもう」
憂「ほら、またそうやってすっごい照れてるー」
律「私には眉一つ動かしてないように見えるんだけど」
澪「これも愛のなせる技、なのかな・・・」
紬「愛の形はそれぞれ違うものね」
澪「・・・なぁ、ふと思ったんだけどさムギ」
紬「なぁに?」
澪「自分達のそういうのは無いのか?」
紬「え!?」
澪「人のことばっかりじゃなくて自分達だって何かあるだろ?」
紬「あ、あるはあるけど・・・///」
紬「そんなの恥ずかしくて言える訳無いじゃない・・・///」
澪「えぇ!?散々人のことは言っておいて!?」
紬「だ、だって・・・唯ちゃんの前で言っちゃったら私そういうプレイがしたいって言ってるようなものじゃないの!」
梓「遂にはっきり"プレイ"って言っちゃいましたね」
律「これはひどい」
唯「ムギちゃん!私なら大丈夫だよ!」
紬「唯ちゃん・・・」
唯「もし嫌なら嫌ってはっきり言うし、私そんなことでムギちゃんを嫌いになったりしないよ」
紬「・・・私がりっちゃん達並に特殊なプレイを求めても、私のこと嫌いになったりしない?」
律「おい、何言ってやがる」
唯「うん、大丈夫。澪ちゃんがりっちゃんのことなら全部受け入れる、みたいにはできないかもしれないけど」
唯「それでムギちゃんのこと嫌いになったりしないよ・・・!」
澪「ななな、何言って・・・!」
純「・・・ねぇ梓、やっぱりあのお二人ってそうなの?」
梓「聞いてみたことがある訳じゃないけど、私もそうだとは思うよ」
憂「お二人はお互いを偏愛してるように見えるもんね」
和「確かに澪なら律に嫌われたくないって言って何でも要求を呑みそうだわ」
澪「り、律に嫌われるくらいなら私・・・!」
律「おい、お前らも好き勝手言い過ぎじゃないか?あと澪落ち着け、私は何も言ってないんだから乗せられるな」
紬「・・・じゃあ聞くけど、唯ちゃんはS?M?」
律「場を混乱させておいて普通に話続けてるよ、おい」
純「し、しかも割ととんでもないことを口走ってません?」
唯「うーん・・・痛いのは嫌だから、Mではないかなぁ」
梓「流石は唯先輩、場の空気などお気にせず会話を続けますね」
憂「いつでもマイペースなお姉ちゃん、可愛い!」
和「・・・妬けちゃうわね」
憂「ふふ、和ちゃんっていつもはクールなのにこういうところは可愛いよね」
和「憂の前でだけよ、こんなの」
憂「和ちゃん、本当に可愛いよー!」ダキッ
梓「こっちも甘々すぎる」ザー
紬「私はどっちでもいけるから、良かったわ・・・」
律「待て、じゃあ何で確認した?」
澪「もう私達は完全に無視だな・・・」
唯「それでムギちゃんは何をしたいの?」
紬「えっと、唯ちゃんが痛いの嫌だって言うから私がされる方でいいんだけど・・・」
紬「澪ちゃんがされてるみたいに私の体に傷をつけて欲しいなーって・・・///」
和「」
憂「」
梓「」
純「」
律「待てお前ら、何で無条件にムギの言うことを完全に信じる」
澪「・・・え?嘘、何で?」
律「澪、お前はとにかく落ち着け。お前は慌てると余計なことしか言わない」
唯「え!?何でそんなことするの?私ムギちゃんのこと好きだからそんなことしたくないよー」
紬「私がね、唯ちゃんのものだって証をつけて欲しいのよ。そうよね?りっちゃん」
律「こっちに同意を求めるな」
唯「そうなの?澪ちゃん」
澪「・・・知らない」
和「駄目よ、唯。澪は律に注意されたら絶対何も言わないわ」
梓「何か、澪先輩がちょっと怖いんですが」
紬「首筋にわざとキスマークをつけるのの延長みたいなものよ、この子は私のものって主張したいでしょ?」
唯「あー・・・」
梓「あー・・・」
純「え?待って、そこ梓も同意しちゃうの?」
憂「純ちゃん、いつも首筋に跡ついてるよ?気付いてなかったの?」
純「うえっ!?」
梓「あ、憂ってば言っちゃ駄目だよ」
純「梓!?」
憂「梓ちゃん、言ってなかったの?」
梓「純はそういうの恥ずかしがるから、いつか自分で気付いた時に羞恥心で一杯になるのを楽しみにしてたんだよね」
律「お前も大概じゃないか、全然初々しい関係なんかじゃなかったよ」
純「え・・・え?待って、それ皆気付いてたの?」
憂「クラスの殆どが気付いてるよ」
純「私、明日からクラスの皆と面と向かって話す自身が無いよ・・・」
梓「そんな心配しなくても大丈夫だよ」
純「ていうか梓のせいだよ!?」
梓「ごめん、反省はしてるよ。・・・純は、私のこと嫌いになっちゃうの?」
純「そ、それは・・・そんなこと無い、けど」
和「何気にこっちの二人も割と間違った関係になってるわよね」
憂「何だかんだで私と和ちゃんが一番まともな気がしてきたね」
唯「だったらちょっとくらいはいいかなぁ、ムギちゃんの白い肌に血が映えるような気もするし」
紬「本当!?私、唯ちゃんに傷跡つけられるのが夢だったの~」
和「こっちももう駄目っぽいわね、どうして皆そんなに歪んだ関係になりたがるのかしら」
憂「律さんと澪さんを見てると、それが普通になっちゃうのかな?」
律「憂ちゃんまで何気にひどい」
紬「あとね、私に唯ちゃんの涎とか飲ませて欲しいの」
律「ムギ、ちょっと黙ろうか、いや黙れ」
唯「あーりっちゃんと澪ちゃんみたいに?」
澪「・・・!(何で!?何で!?)」
律「唯、やっぱりお前も黙れ、口を開くな」
律「あと澪もあんまり余計なこと言うのがどうとか気にしなくていいよ、さっきは言いすぎちゃってごめんな」
律(黙ってても表情でばればれだしな・・・)
澪「うん!(律、私が余計なことばかり口走っちゃったのに許してくれた!優しい・・!///)」
和「やっぱりここが一番駄目ね」
憂「このやりとりだけで澪さんがあんなにうっとりして嬉しそうにしてるのが怖いよね」
唯「それは私が飲む方でもいいかなぁ」
紬「本当?私の体液が唯ちゃんの中を巡るのかと思うと私、どきどきしちゃう///」
唯「いいかもねー、じゃ飲ませっこする?」
紬「うん!それがいいわ!」
和「ねぇ憂、私達もこうなっちゃうのかしら」
憂「どうなんだろうね、私は和ちゃん次第かな。和ちゃんが求めるなら断らないと思うけど」
和「それはそうかもしれないわね、私は今のところ特に歪んだ希望は無いけど」
憂「私も今は和ちゃんと一緒に居られれば満足かな」
澪「悪いんだけどその発言からして、今は違うってだけで二人も皆と変わらなくないか?」
律「お前らも清い関係なのは今のうちだけだよちくしょう」
和「あることあること言いふらされたからって八つ当たりしないでよ」
憂「それに、皆聞く前から既にそういう認識ですから、今更気にされなくてもいいと思いますよ?」
律「さっきもだけど憂ちゃん何気に一番ひどくないか?」
梓「え、でも正直さっきからのムギ先輩のお話を聞いても『まぁ律先輩と澪先輩なら』くらいにしか感想が無いですよ?」
純「私も正直、お二人ならそういうことされてても違和感無いと思いました」
律「お前らさっきまで会話加わってなかったのに入ってきたと思ったらこれかよ」
和「他の人達がやってるって知ったら衝撃だけどね」
律「あくまで皆私と澪だけ特別扱いしたいみたいだな」
澪「私と律は特別・・・、私と律だけ・・・///」
純「怖っ」
律「澪、戻って来い」
唯「じゃー今度はりっちゃん達みたいに涎飲ませ合ったり、ムギちゃんに私のものだって刻みつけたりしてあげるね」
紬「うん、私とっても嬉しいわ・・・」
和「あっちもあっちで話がまとまったみたいね」
唯「私はムギちゃんのこと、大好きだからね?全部に応えてあげられるかはわからないけど、これからも何かあったら言ってね!」
紬「うん・・・私、唯ちゃんのこと好きになって良かった!」
律「散々かき回しておいて何を綺麗に話まとめてるんだあいつらは」
紬「はい!これで私達自身についても話はしたわよ!」
律「色々な犠牲があったけどな、私と澪だけ」
憂「良かったねお姉ちゃん、紬さんとの仲が深まったみたいで」
唯「うん、ありがとうね!」
律「うわーお、あくまで私ら以外はこれでハッピーエンドにするつもり満々かよ」
梓「『私ら』の『ら』って誰のことですか?」
澪「『私と澪だけ』ってまた言ってくれた・・・、私達だけ、私と律だけ・・・///」
純「ひぃぃ・・・怖いっ」
律「澪ー戻って来ーい」
澪「あ、ごめんね律・・・律が自分と私だけって言ってくれたから私嬉しくて・・・」
律「大丈夫、わかってるよ。とりあえず今は落ち着け、な?」
澪「うん、わかった!」
和「・・・まぁ、そっちも落ち着いたみたいだし今日はこんなところで解散でいいんじゃないかしら?」
梓「そうですね、もう結構な時間ですし。・・・結局練習なんてできやしませんでしたね」
唯「まぁまぁあずにゃん、偶にはこんな日があってもいいじゃーん」
梓「全然偶にじゃないじゃないですか!そんな風に言うんだったらいつもちゃんと練習して下さいよ!」
紬「・・・いつも通りね。こういう何気ない日常って、本当に幸せなものよね」
律「それじゃ足りなくて、今まで散々な話をしてた奴の言葉とは思えないけどな」
紬「あら、根に持たれてるのかしら?」
律「散々な言われようだったからな」
紬「でも、嘘は言ってないでしょ?」
律「あながち間違ってはいないけど・・・、本当のことなら何でも言っていいってもんでもないだろー」
紬「それもそうよね、でもりっちゃんと澪ちゃんが本当に羨ましいからつい言っちゃったの。ごめんね」
律「まぁ、別にそんなに気にしてないからいいよ」
紬「澪ちゃんも、ごめんね?」
澪「え、私?わ、私は別に全然気にしてないから///」
紬「うふふ」
和「ほら、そろそろ下校時刻になるから皆帰るわよ」
唯紬律澪憂梓純「はーい」
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・
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―後日―
和「ねぇ?何で私はまたここに呼ばれたのかしら?」
憂「私も同じく」
純「私もなんですけど・・・」
澪「ムギがまた何か企んでるみたいだけど・・・」
梓「発端がムギ先輩という時点で良い予感がしません、また練習が・・・」
唯「まぁまぁあずにゃん、お堅いことは言いっこ無しだよー」
紬「ねぇ皆、聞いて?私、皆がより仲を深めるには私が今から言うみたいなシチュエーションが必要だと思うの!」
律「またそのパターンかよ!」
fin