唯「校舎の壁までビッシリだよ!」
律「感想はいいから唯も駆除剤撒くの手伝えよー」シューッ
澪「そうだぞ。私らの班だけいつまでたっても掃除終わらないだろ」シューッ
アズサ「ウゥ・・・クルシィ。ムネンデス・・・」キュー
唯「だって、なんか可哀相なんだもん」
紬「唯ちゃんは優しいのね~」
元スレ
唯「うわぁ~! 今年もアズサ大量発生だね!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1313838044/
澪「そうは言っても、こればっかりはしょうがないよ」シューッ
律「定期的に駆除しねーと学校中アズサだらけになっちまうからな」シューッ
アズサ「ヤラレタ・・・フカクデス・・・」バタッ
紬「あ、踏んじゃった」プチッ
アズサ「ウギャーッ!!」
律「私なんてもう何十匹も踏んでるよ・・・ほら、靴の裏真っ黒!」
澪「うわぁ!!!! 見せるな、バカ律!!!!」 ゴンッ
律「ぐぇ!!!!」
唯「でもぉ・・・」
律「でもじゃなーい!」ビシッ
唯「アイタ!」
澪「アズサは雑食で、コンクリートも食べちゃうからな・・・」
紬「繁殖力もすごいし、放っておいたら学校が倒壊しちゃうわよ」
唯「むぅ~・・・一匹一匹はこんなに可愛いのにぃ~」 ヒョイッ
アズサ「ハナスデスッ! ハナスデスッ!」ジタバタ
アズサは割と最近発見されたばかりの小型生物だ。
澪「まぁアズサも、十年くらい前までは特別保護の対象だったらしいけどな」
唯「そうなの?」
律「おいおい唯、こんなの中学で習っただろ?」
唯「近代生物学は苦手なんだもん!」
律「いや・・・これ生き物学の範囲だからな」
紬「オーストラリアのコアラみたいに、保護している間に増えすぎちゃったのよね」
律「そゆことっ! だからこうやって駆除してかないと・・・」
アズサ「ヤラレルマエニ、ヤッテヤルデス!!」ガブッ
律「・・・」シューッ
アズサ「ウギャギャギャーッ」
アズサ「マツデス!! セメテ、シヌマエニジセーヲ!!」
唯「なに? じせー?」
和「ああ、それは『辞世詠み』ね」
律「げっ、のどか!?」
和「もう、なに遊んでるのよ。他の班はもうとっくに駆除が終わってるのよ?」
律「いやぁ…唯のやつがさぁ…」
唯「ねえねえ和ちゃん! 『じせーよみ』ってなに?」
和「『辞世詠み』はアズサの習性の一つよ。彼らは死期が迫るのを感じると、『辞世の句』という短歌を詠むの」
和「この世に生きたあかしを残すためにね」
唯「へぇーなんだか武士みたいだね」
和「もう、中学で習ったでしょう?」
紬「初めて発見されたアズサの『辞世の句』は有名よね!」
澪「えっとたしか…『君がため 捨つる命は 惜しむれど…」
律「心にかかる 国の行く末!!!!」
和「へぇ…律でも知ってるのね」
律「へへーん…って、なんか失礼じゃなかったか今の言い方!?」
唯「ぶー…りっちゃんのくせに」
アズサ「ヨムデス!! アアムネン ゲンセニミレンハ オオカラム…」
和「…」シューッ
アズサ「ワガコノスダチ ミレヌガカ…ウギャァァァァァ!!!!」
唯「ああっ、ひどいよ和ちゃんっ!」
和「いちいち聞いてたら日が暮れるわよ。ちゃっちゃと片づけちゃいなさい」 ブチブチ
オギャーッ!! ヒエーッ!!
律「それもそうだな」 シューッ
アズサ「キミコソバ…ウグググゥ!!」 キュー
唯「でもなぁ…」 ヒョイッ
アズサ「フカク!! ツカマッタデス!!」
唯(かわいい…やっぱり殺せないよね…)
アズサ「ンエエイ!! ヒトノテニカカルグライナラ、コノハラカッサバイテヤルデス!!」ガシュッ ブッシュアアアアアアアアア
唯「うわっ、なに!?」
和「それは『切腹』。アズサの習性よ」
唯「」
澪「見えない聞こえない見えない聞こえない見えない…」
紬「み、澪ちゃん…?」
律「あー、澪は『切腹』にトラウマがあるからなぁ…」
唯「トラウマ?」
アズサ「ングゥゥ・・・ダレカ!! ダレカ、カイシャクヲォ…」 ピクピク
唯「」
律「ああ…小学生のころ、澪の服の中にアズサが入っちゃったことがあってな」
紬「あらまあ!」
唯「なんで嬉しそうなのムギちゃん」
律「アズサからしてみれば、敵に捕まったんだと思ったんだろうな…その服の中で『切腹』しちゃったんだよ」
唯「うわあ…」
和「それはグロね」
律「おまけに、服の裏地には血文字でベッタリと…」
『身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂』
律「…って」
唯「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
澪「」
紬「澪ちゃん?」
和「失神してるわね」
律「…ってもまぁ、『切腹』なんてそうそうお目にかかるもんでもないけどな」
唯「どぉして?」
紬「『切腹』は、士族アズサだけに見られる習性なの」
和「いくら唯でも、アズサのカースト…身分制度くらいは覚えているでしょう?」
唯「うん! 牧師アズサと王様アズサと…あと兵隊アズサと奴隷アズサのことだよね!」
律「小学校低学年の説明だな…」
紬「兵隊アズサさんは、とってもプライドが高いの」
唯「そうなんだー」
アズサ「キェェェェェl!! チチノカタキ!!」
アズサ「ウチイリデゴザル!! ウチイリデゴザル!!」
~一時間後~
律「ふぃぃ…やっと終わったな」
唯「和ちゃんが手伝ってくれたおかげだよっ!」
澪「ごめんな和…」
律「澪ちゃんはずっと気絶してて全然役に立たなかったもんなぁ」 ニヤニヤ
澪「誰のせいだ、誰の!!」
和「はいはい、もういいから帰りましょう」
紬「帰りましょーう♪」
「…」 ガサガサ
唯「ん?」
唯「あっ、ちっちゃいアズサ!」 ヒョイッ
アズサ「ヒッ!? ミツカッタデス!!」
律「なんだまだ残ってたのかよ…」
唯「ちっちゃ~可愛い~」 ナデナデ
和「生まれたてのアズサのようね」
紬「可愛いわねぇ~」 ツンツン
アズサ「ヤ、ヤメルデス!! ハナスデス!!」
唯「ねぇねぇ! なんで生まれたてなのに言葉を話せるの!?」
澪「たしかに不思議だな」
和「それは…ちょっと複雑よ?」
唯「教えて教えて!」
紬「私も知りたいわ~」
和「じゃぁ…こほん」
和「その理由は遺伝の方法にあってね。アズサの脳の中には『カルマ』と呼ばれる、ヒトで言うと海馬のような記憶装置があるのだけれど、子供ができるとこれが分裂を起こすの。そしてその分裂した『カルマ』が、胎児アズサの脳内に移植されて…」
~10分後~
和「…つまりアズサの『本能的記憶』というのは、古代から連綿と受け継がれてきた種の記憶とも言うべき壮大な…」
律「ん…もういいわ、和…」
唯「馬鹿でごめんなさい…」
和「あらそう」
律「んまぁ、さっさとこいつを潰して、家に帰ろうぜ!」
アズサ「ヒッ!?」 ビクッ
唯「だ、だめだよ! こんなにちっちゃいのに!」
澪「でも…ほっといたらまた増えるんだぞ?」
唯「大丈夫だよ! 一匹しかいないんだから、子孫も残せないよ!」
和「残せるわよ」
唯律澪紬『え!?』
和「アズサには男性器も女性器もついているからね」
紬「そ、それって…」
和「そう、セルフセッ○スができるの」
澪「なっ!?」
紬「まぁ!」
唯「おおっ、いわゆる一人エッチだね!!」
律「いや、それとはまた違うと思うぞ」
和「そういうわけで、一匹でも繁殖するわ」
唯「で、でもぉ…」
アズサ「ウウ・・・コワイデス・・・シニタクナイデス・・・」 ブルブル
和「はぁ…まぁ可愛いのは確かだけれどね」
澪「ホントだ…ちょっとだけ、可愛いかも…」 ツンツン
和「ちなみに澪が今つついてるのが、男性器よ」
アズサ「ニャフゥ・・・」 ドピュドピュッ!
澪「」
唯「うわっ、おしっこした!」
和「おしっこじゃないわ。精液よ」
唯「せいえき…つまりセーシだねっ!」
和「ええ。アズサの精液は滋養強壮にも効くらしいわ」
唯「ふぅん、どれどれ…」 ペロペロ
アズサ「ニャァッ!?」 ビクッ
紬「ゆ、唯ちゃん///」
唯「うえ…しょっぱいや」
律「身の方はおいしいんだけどな」
紬「ええ!? アズサって食べられるの!?」
澪「し、知らなかったのか!?」
律「バターとしょうゆで炒めるとウメーんだぜ」
唯「私は…ちょっと苦手かなぁ」
和「唯は好き嫌いはしないけど、昔からアズサだけは食べなかったわよね」
唯「かわいそうなんだもん…」
和「…っと。話してたらもうこんな時間」
律「うわっ! 今日宿題多いんだ!」
澪「早く帰ろう…唯はそのアズサ処分しとけよ」
唯「わ、わかったよぅ…」
アズサ「ウウウ・・・シクシク」
唯「…」
唯「ただいま~」
憂「おかえり、お姉ちゃん! ご飯にする? それともお風呂? それとも、ア…」
唯「宿題にするよ! ご飯は後でっ!」タンタンタンッ
憂「」
~唯の部屋~
唯「結局持って帰ってきちゃった…」
アズサ「ウウ・・・ユレタデス、ヨッタデス…」
唯「殺せないよね…こんなに可愛いんだもん」
アズサ「ココハ・・・シラナイトコロデス!?」
唯「ここは私の部屋だよ~」
アズサ「テキノ ホンジンデス!? ムムゥ・・・コウナッタラ、ハラヲ ククルデス!!」
唯「なにもしないよ…あっ、うちで『切腹』とかはやめてね?」
アズサ「ジセイヲ ヨムデス!!」
唯「あわわ、なにもしないってば!」
アズサ「テヲアゲテ…」
唯(生まれたてなのにちゃんと辞世を読むんだ…健気だなぁ…)
アズサ「テヲアゲテ オウダンホドウヲ ワタロウヨッ!!」 ババーン!!
唯「…」
アズサ「サァ モウ ミレンハ ナイデス!! ニルナリ ヤクナリ スキニスルデスッ!!」
唯「ねぇ君…それじゃあ短歌じゃなくてハイクだよ…」
アズサ「ナ!? タンカ ジャナイデス!?」
唯「短歌は5・7・5・7・7」
唯「君のは5・7・5で終わっちゃってるよ」
アズサ「ソ、ソンナ・・・」
アズサ「ジセイモ ウマク ヨメナイナンテ…シゾク シッカクデス・・・」 シクシク
唯「な、泣いちゃった…」
アズサ「コウナレバ ハラヲキッテ ハジヲ ソソグデス!!」
唯「なっ…ストップストップ!!」
アズサ「ウオオオオオオオオオ!!」
アズサ「ウオオオオオ…オ…」 ピタッ
唯「ん? 手が止まった…」
唯「思いとどまってくれたんだねっ!」
アズサ「ウッ…アウゥ…」 ポロポロ
唯「?」
アズサ「シネナイデス…ヒック…コワイデス…」
唯「…」
唯「よしよし…しかたないよ、まだ子供なんだもん」 ナデナデ
アズサ「ウッ・・・エグッ・・・」
唯「ほら…これお食べ」
アズサ「ウウ・・・ミタコトナイモノデス…」
唯「これはアルミ缶だよ」
アズサ「アルミカン…?」
アズサ「イランデス!! テキノ ホドコシハ ウケンデス!!」
唯「あれ? アルミ缶は大好物って聞いたんだけどな…」
アズサ「コウブツ ダトシテモ ゼッタイニタベ…」 グゥー
唯「…」
アズサ「…」
唯「…食べたら?」
アズサ「…タベルデス」
アズサ「ナンデス コレ!! ウマイデス!! ウマスギルデス!!」 モシャモシャ
唯「ふふっ、よかった~。今度から毎日拾ってくるよ」
アズサ「マイニチ コレガ タベラレルデス!?」
唯「そうだよ~」
アズサ「オンニ キルデス!! シゾク タルモノ、ウケタ オンギハ ワスレンデス!!」
唯「えらいえらい」 ナデナデ
アズサ「ニャフウゥ・・・アルジ クスグッタイデス」
唯「あるじ?」
アズサ「コレカラハ アルジト ヨブデス!! ゴオント ホウコウ デス!!」
唯「ごおんとほーこー? 難しい言葉知ってるなぁ…」
憂「おねーちゃーん? 宿題終わった~?」 トントントンッ
唯「うわっ、憂だっ! 隠れて!!」
アズサ「ウイ??」
唯「妹だよ!」
アズサ「アルジノ イモウトギミ!! アイサツ スルデス!!」
唯「だめだめ!! アズサ持って帰ってきたなんてバレたら、憂におこられちゃうよっ!!」
アズサ「アイサ…ムギュゥッ!!」
ガチャッ
憂「おねーちゃん?」
唯「ななななに?」
憂「? いや、そろそろ宿題終わったかなあって…」
唯「う、うん! 終わった終わった!!」
アズサ「ンゴゴゴゴオ!?」 モゾモゾ
唯「し、し~! きゃははっ、くすぐった…っ」
憂「?」
唯(や、やば…っ)
憂「終わったなら、おねーちゃん…ご飯? お風呂? それと…」
唯「じ、じゃあお風呂入ってくるね!」 ピューッ
憂「」
カポン・・・
アズサ「モウ・・・アルジ ゴウインデス!!」
唯「だって…ばれたら君、駆除されちゃうんだよ?」
アズサ「ヒッ!? クジョハイヤデス!! イヤデス!!」ギュウ
唯「よしよし…大丈夫。私が守ってあげるからね」
アズサ「ニャフゥ・・・アルジノホッペ ヤワラケーデス」 スリスリ
唯「ふふっ…くすぐったいよぉ!」
アズサ「ゴポポポ…」
唯「うわっと! いけねっ」 ヒョイッ
アズサ「プハァ! ゲホゲホッ・・・キヲツケテクダサイ!! テヲハナシタラ シズムデス!!」
唯「へへ…面目ねぇです」
アズサ「ナンダカ アルジ ネプチューン ミタイデス」
唯「ねぷちゅーん?」
アズサ「ウミノ バカデケー カミサマデス」
唯「ば、ばかでかい!?」
唯「あずにゃん…女の子に馬鹿でかいは失礼だよぉ…」ブクブク
アズサ「アズニャン??」
唯「ああ、私が今考えたあだ名ね。いつまでも君って呼んでるわけにもいかないし…」
アズサ「キニイッタデス!!」
唯「よかった~」
アズサ「ソレト バカデケーイッテ ゴメンデス。ムネハ デカクナイカラ アンシンスルデス!!」
唯「」
唯「言ったな…このぉ!!」 ツンツンツンツンツンツンツンツン
アズサ「ウ、ウッヒャッヒャッヒャッヒャ!!!! ヤ、ヤメルデス!! ヘンタイデス!!」
アズサ「アルジノ タチバヲ リヨウシタ、アクシツナ セイテキ イタズラ…アッヒャッヒャ!!!!」
唯「このっ、まだ言うか!!」
アズサ「ヒャウウ・・・ゴメンデス!! ユルスデス!! アルジノ ムネハ ダイナマイト ボキュンデス!!!!」
唯「ダ、ダイナマイトボキュン!?」
唯「それも…ええと、カルマの記憶なの?」
アズサ「ソウデス!! ダイジナ キオクダケハ ヒキツガレル シクミデス!!」
唯(ダイナマイトボキュンは大事な記憶なの?)
~夜~
アズサ「アルジ…ネルデス!?」
唯「うん…もう寝るよ~」
パチッ
アズサ「ヒトハ ネルトキ クラクスルデス??」
唯「ふぁ…そう、らよぉ…」
アズサ「アルジ??」 ユサユサ
唯「んごぉ…」スヤスヤ
アズサ「…オヤスミデス」
~朝~
唯「んんっ…朝…?」
唯「あずにゃ…あれ? あずにゃん!?」
アズサ「ココデス!! ツクエノ ウエデス!!」
唯「なんだ。いなくなったと思ってびっくりし…」
唯「うええぇ!?」
アズサ「アルジ ドウシタデス??」
唯(部屋中がかじられてる…)
~昼休み~
唯「もうっ、これっきりにしてよね! あの後、憂ごまかすの大変だったんだからっ!!」
アズサ「ウウ…メンボクネェデス」
唯「それにしても、あずにゃん早起きなんだね。これから朝起こしてよ!」
アズサ「ハヤオキ チガウデス!! アズニャン ヤコウセイデス!!」
唯「夜行性? じゃあ昨日寝てないの!?」
アズサ「ミジカイ スイミンヲ ナンドカニ ワケテ トルデス!!」
アズサ「トイウワケデ、オヤスミナサイデス」
アズサ「スゥ・・・」 スヤスヤ
唯「…ふふっ」 ナデナデ
アズサ「ムニャ…アルミカンニハ、オミソヲ ヌッテクレタラ ナオヨシ…」 ムニャムニャ
唯(寝言でおねだりしてきた…)
~夜~
唯「今日はあんまりかじらないでね!」
アズサ「ダイジョウブデス!! コレダケ アルミカンガ アレバ…」 モシャモシャ
唯「それと…今日はそれだけじゃなく、プレゼントがあるのですっ!」
アズサ「プレゼント?? オミヤゲノ コトデス!?」
唯「そうだよ~」
アズサ「タノシミデス!!」
唯「なんとそれは…じゃじゃーん! おっみそ~!!」
アズサ「イッ・・・」
唯「ふふっ」
アズサ「イヤッッッッッタァァァァァァァッァァァァァッァァァ!!!!!!!!!」
唯「っ!?」ビクッ
アズサ「オミソッ!! オミソデスッ!! オミソォォォォォォォォォォォ!!!!!!」
唯「あ、あずにゃん…しぃ~!!」
アズサ「ウッヒョォォォォォォォ!!!! クンカクンカ!!! イイニオイデスッ!!! オミソイイニオイデスッ!!!!」
唯「わかったから! 憂にバレちゃうっ!!」
アズサ「ハッ・・・ハッ・・・オ、オチツイタデス…トリミダシテゴメンナサイデス」
唯「い、いいよ別に…悪気があったわけじゃないし」
唯(まさかこんなに喜んでもらえるとは…)
唯「それじゃあお休みあずにゃん…」
アズサ「オヤスミナサイデス」
パチッ
唯「すぅ…」
アズサ「イマノウチニ アルジノイエヲタンケンスルデス!!」
アズサ「ヨイショ…」 イソイソ
唯「ムニャ…んん…? おトイレ…」 モゾモゾ
トントントンッ
唯(あれ? 明かりがついてる…?)
唯(それになんだかいいににおい…)
~リビング~
唯「うい~? 起きてるの~?」
憂「あっ」
唯「あっ」
唯「あ~っ!! 憂、一人で夜食食べてる~!!」
憂「ご、ごめんね…どうしてもおなか減って眠れなくって…」カァァァァァァァ
唯「憂いのくいしんぼ!! 私にもちょうだい!!」 ヒョイッ パクッ
憂「あっ…」
唯「ん~おいひぃ~!!」ポワポワ
憂「そ、そう…?///」
唯「うん!!」
憂「よかったぁ! でも、おねーちゃん嫌いじゃなかったっけ、アズサの佃煮」
唯「え…?」 ポロッ
憂「さっきたまたま台所で見つけて…」
憂「おねーちゃん、昔からアズサ嫌いだったから、起こすのもなぁって・・・」
憂「でも、好きになったんだね!!」
憂「これから毎日でも作ってあげる!!」
憂「? おねーちゃん?」
唯「あ…っ」
憂「?」
唯「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!」
憂「…と、いうわけで…」
律「唯が口をきいてくれない、と」
澪「憂ちゃんも大変だな」
憂「私…どうしたらっ…グス…取り返しがつかないことしちゃった…」ボロボロ
紬「憂ちゃんは悪くないわよ…。リビングにいたアズがペットだなんて、だれも思わないもの…」
律「そうだぞ! 憂ちゃんは悪くないよ」
憂「ううっ…皆さん、ありがとうございますっ…!」
律「しかし、これで唯が一週間も学校を休んでる理由がわかったな…」
憂「いえ…それはまた、違う理由なんですけど…」
紬「違う理由?」
憂「はい…おねーちゃん…その…っ」
澪「なんだよ憂ちゃん、水臭いぞ」
律「そうだぞ! 私たちの間に隠しっ子なんてなしだ!」
憂「その…お通じが…来てないみたいで…」
澪「え?」
憂「一週間も…それで、お腹痛いからって…」
紬「…」
律「ムギ…鼻血をふけ」
コンコン
憂「おねーちゃん…?」
「…」
憂「けいおん部の皆さんが来てくれたよ…」
「…」
憂「リビングに待たせとくね…」
「…」
憂「出てくるまで…ずっと待っててくれるそうだから…」
「…」
唯「あずにゃん…」
『ナンデス コレ!! ウマイデス!! ウマスギルデス!!』
『コレカラハ アルジト ヨブデス!! ゴオント ホウコウ デス!!!!』
『ウッヒョォォォォォォォ!!!! クンカクンカ!!! イイニオイデスッ!!! オミソイイニオイデスッ!!!!』
唯「これから一緒にしたいことがいっぱいあったのに…」
唯「写真も撮れなかった…」
唯「お味噌…私あんまり好きじゃないのに…」
唯「うぇぇ…」
唯「うぇぇぇぇぇぇ!!!!!! あずにゃぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!」
憂「…おねーちゃん…」ジワッ
アズニャァァァァァァァッァァァァァン!!!!!!!!! ウワァァァァァァァッァァァァァン!!!!!!!!
澪「唯…」
紬「唯ちゃん…」
ガチャッ トントントントントンッ
唯「…」
律「ゆ、唯!!」
憂「おねーちゃん!!」
唯「…」
唯「おトイレ…」 ガチャッ バタン
唯「あずにゃん…」
唯「あ…出そう」
こんな時なのに…
心と体の体調ってあんまり関係ないんだ
唯「んんっ…あっ…!!」
唯「んっ!!」
ブリュブリュブリュブリュッセル!!!!!
唯「ぷはぁ…っ」
唯「…はぁ…はぁ…ふぅ」
この中に…あずにゃんがいるんだよね…
唯「そう思うと…なんだかウンチも愛おしく思えてくるね…」
…デスッ!!!! …ニオイデス!!!!
唯「ははっ…なんだか、あずにゃんの声が聞こえてくる気がするよ…」
「…デスッ!!!! クルシーデス!!!!!」
唯「?」
いや…気がするというか…
唯「聞こえるっ!!」
唯「あずにゃん…あずにゃんっ!!」 グチャグチャ
私は…それがウンチだということも忘れて、必死でトイレをかき回した。
唯「あずにゃんっ…!」
「…デス!!!! タスケルデス!!!!」
唯「あずにゃんっ!!」
アズサ「…プッハァァァ!!!!! タスカッタデス!!!!」フルフル
唯「あずにゃ…っ」
あれ?
違う…あずにゃんじゃない…
トイレにいたのは、私の知ってるあずにゃんより、ふたまわり近く小さいアズサだった…
アズサ「ウウ…クセーデス!!!! イッタイ、ゼンセデ ドンナ アクトクヲ ツンダラ、コンナメニ アウデス!?」
唯「き…君は…?」
アズサ「ウワァ!! デケーオンナデスッ!!!! ネプチューンデス!!!!」
唯(子供…?)
唯「生まれたばかりの…あずにゃん?」
『アズサには男性器も女性器もついているからね』
『そう、セルフセッ○スができるの』
唯「あっ…」
唯「あずにゃんの…子供?」
アズサ「アズニャン?? ナンダカ キキオボエ アルデス????」
アズサ「アッ!!!! デッケーオンナ、ミタコトアルデス!!!! ドコカデ アッタデス????」
唯「そっか…そうなんだ…」
アズサ「????」
唯「もう…あずにゃんたら…えっち」
私はその小さなアズサを抱き寄せた…
アズサ「ニャフゥゥ…バカデケーオンナ ナンダカ オチツクデス」
唯「ふわっ…あ、ずにゃん…グスっ…あずにゃん…っ!」
アズサ「バカデケーオンナ、ナンデ ナイテル デス!?」
唯「グスンっ…ふ、うふふ…女の子に馬鹿でかいは失礼だよぉ…」
アズサ「メンボクネェ デス。ジャア…アルジ ト ヨブデス!!!! ゴオント ホーコーデス!!!!!」
唯「ふふ…じゃあ私は…君のこと、『あずにゃん』って呼ぶね?」
アズサ「アズニャン…キニイッタデス!!」
唯「ふふっ…あーずにゃん♪」スリスリ
アズサ「ニャフゥ・・・アルジノ ホッペ ヤワラケー デス…ダイナマイトボキュンデス!!!!!!」
<唯「うわぁ~! 今年もアズサ大量発生だね!」> 【完】