1 : 以下、名... - 2019/09/08 03:05:56.15 xO85NB25O 1/9

本作品は博多弁と関西弁の練習用に書いた作品です。
なので言い回しに間違いが多々あると思いますので、その旨をご了承の上、お読みください。

それでは以下、本編です。

元スレ
博多弁女「本当にうちのこと好いとっと?」関西弁女「ほんまに好きや! 嘘やない!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1567879556/

2 : 以下、名... - 2019/09/08 03:07:50.03 xO85NB25O 2/9

「あのな、うちな」

「どうしたの?」

「さっきからめっちゃうんちしたいやんかぁ」


いや、知らないし。


「でもな、この辺トイレないやんかぁ」

「そうだね」

「せやからな、覚悟決めよう思うてな」


勝手に覚悟を決められても困る。


「もう少し我慢して」

「そんなん言われても無理やんかぁ」

「無理じゃない。頑張って」

「言うのは簡単やけどなぁ、もう限界なんよ」

「大丈夫。あんたならまだ耐えられる」

「またそんなこと言って焦らすんやから……」


焦らしているつもりは全くない。


「そや!」

「どうしたの?」

「とりあえずパンツ脱いどこう思うてなぁ」


スルリと脱いだパンツをこちらに手渡す。


「いや、要らないんだけど」

「ええやんかぁ、せっかくうちが貰って欲しくてあげたんやから、とっときぃや。な?」

「そこまで言うなら……」


いそいそとパンツを仕舞ったら、おもむろに。


「やっぱりもう無理やぁ!」


いきなりその場にしゃがみ込んだので慌てて。


「ちょっと! なんばしよっと!?」

「何って、うんちやけど?」

「こげんなとこで糞するやつがおるか!」

「せやけどうち、もう限界で……ふぇ~ん」

「泣きたいのはこっちばい!」


あまりのわがままについ方言が出てしまった。

3 : 以下、名... - 2019/09/08 03:10:19.27 xO85NB25O 3/9

「なあ、ちょっと聞きたいんやけど構わん?」

「よかよ」

「その喋り方、おかしない?」

「あんたにだけは言われたくなかとよ!」


指摘されて言い返すとヘラヘラ笑って。


「あはは。うちらふたりともおかしいなぁ」

「何がそげんおかしかと?」

「だってなぁ、ふたりともうんちしたいやんかぁ。それがなんだかおかしくてなぁ」


こちらの便意を見抜かれていた。


「いつから知っとったと?」

「ん~だいぶ前からやなぁ」

「くっ……一生の不覚ばい」

「せやからうちも付き合おう思うてなぁ」


その優しさに思わずジンと来たが強がって。


「ばってん、うちはまだまだ余裕たい!」

「もお、強がりはやめとき?」

「強がりやなかばい!」

「せやけど、お尻ムズムズするやろ?」

「ちょっ!? ひとのお尻触らんで!」


お尻を撫でられたので距離を取ったのだが。


「なあ、仲ようしよ?」

「そげんなこと言われても……」

「そんな心配せんでも大丈夫やから、な?」

「うぅ……ばってんばり恥ずかしいかけん」


羞恥に悶えているとこちらに目線を合わせて。

4 : 以下、名... - 2019/09/08 03:12:11.36 xO85NB25O 4/9

「あのな、うちな」

「何ね?」

「あんたが好きや」

「……!」


真剣な眼差しで告白されて、胸が高鳴った。


「やから、うちと一緒にうんちせぇへん?」

「がっかりばい」


胸の高鳴りを返せ、ばかやろー。


「そんならうち独りでするけどええの?」

「よかわけなか」

「せやったら、一緒にしようやぁ」

「絶対に嫌ったい」

「もお、わがままなんやから」

「あんたにだけは言われとうなか!」


憤慨すると、ちょいちょいと手招きされて。


「耳貸してーな」

「何ね?」

「好き」

「ぶっ!?」


耳元で好きと囁かれて盛大に噴き出したら。


「あはは~ほんとかわいいなぁ」

「か、からかわりなしゃんな!?」


ケラケラ笑われて揶揄うなと憤慨すると。


「揶揄うつもりはなかったんやけどなぁ」

「すらごとつかんで」

「ううん。うち、本気やから」

「……そ、それなら、よかばい」


何が良いのかさっぱりわからないけど許した。

5 : 以下、名... - 2019/09/08 03:13:43.39 xO85NB25O 5/9

「あんたはうちのこと好き?」

「別に……どうでもよか」

「どうでもいいわけないやんかぁ」


じっと目を見つめられてしまい、仕方なく。


「……好いとっとよ」

「えっ? 全然聞こえんかったなぁ」

「やけん、好いとーってば!!」


とぼけられたので大声で好意を伝えたところ。


「えへへ……めっちゃ嬉しいなぁ」


すごく可愛くはにかむのは、ずるいと思った。


「……あんたは愛らしゅうて羨ましかばい」

「そっちだってごっつ可愛いやんかぁ!」

「うちはちっとも可愛くなかと!」

「そやったらうちだって可愛ない!」


分からず屋と睨み合っていると、不意に。


「キス、せーへん?」

「ふぇっ!?」


距離を取る。危ない。こういう奴だった。


「そんな拒否せんでも……傷つくわぁ」

「いきなりやったけん……ごめん」

「うちとキスするのそんなに嫌なん?」


しょんぼりした表情で聞くのは本当にずるい。


「……嫌じゃなかとよ?」

「……その喋り方、ほんまずるいなぁ」

「それはお互いさまばい」


その日、初めてキスをした。幸せだった。

6 : 以下、名... - 2019/09/08 03:15:57.36 xO85NB25O 6/9

「あっれー? おかしいなぁ」

「なんしょっと?」

「キスしたらうんち出るかと思うたんやけど」


キスの最中に出てたまるか。


「そや!」

「何ね?」

「お尻の穴にキスしよ思うてなぁ」

「そげんこと許さんばい!」


魔の手から逃れ、徹底抗戦の構えを見せると。


「そんならまずはうちにお尻にキスしてーな」

「は? なんば言いよっと?」

「やから、うちのお尻の穴にキスしてーな」


完全に頭がおかしい。断固拒否する。


「絶対に嫌たい!」

「まあまあ、とりあえず見てみぃや」


ペロンとお尻を晒して穴を見せつけられた。


「どや!」

「……愛らしゅう尻穴ばい」

「ふふん! せやろー? キスしたいやろ~?」


ゴクリと生唾を飲んで、先制攻撃を仕掛けた。


「ちゅっ」

「んにゃああああっ!?」


ちっ。キスしたのに漏らさない。苛々する。

7 : 以下、名... - 2019/09/08 03:18:00.88 xO85NB25O 7/9

「何でうんち漏らさなかったと?」

「だってなぁ……」


問いただすと気まずそうに目を逸らしながら。


「顔にかかったら可哀想やんかぁ」

「そげんな気遣い要らんとよ!」

「せやけど、うちのうんちくっさいからなぁ」


誰だってうんちは臭い。そんなの当たり前だ。


「本当にうちのこと好いとっと?」

「ほんまに好きや! 嘘やない!」

「だったら遠慮のうかけて欲しかたい!」


そう真摯に訴えると、少し逡巡して。


「……うちのこと、嫌わん?」

「嫌うわけなかとよ」

「ほんま?」

「当たり前ばい!」


すると安心したように微笑んで、頷いた。


「ありがとうな」

「……気にしぇんでよか」

「ほな、かけるで?」

「うん……きんしゃい」


脱糞の瞬間を今か今かと待ち望んでいると。


「やっぱり無理やぁ!」

「てれーっとせんと、しゃきっとせんね!」

「そんな見られたら出るものも出ぇへんて!」


ここぞという時にヘタレられて苛立ちが募る。

8 : 以下、名... - 2019/09/08 03:20:32.44 xO85NB25O 8/9

「そや!」

「今度は何ね?」

「同時に脱糞すれば解決やん!」


それはそれで難易度高いし、そもそも。


「やっぱりうちも脱糞せんといかんと?」

「当たり前やん!」

「ばってん、うちのうんち臭いけん……」

「誰だってそうやろ! アホか!」


そっちだってついさっき同じこと言った癖に。


「……わかった。やるだけやってみるたい」

「よっしゃ! そんなら今度はうちの番やな!」

「へ? あ、ちょっ、待っ……」

「ちゅっ」


素早く回り込まれてお尻の穴にキスされた。


「い、いきなりなんばしよっと!?」

「さっきのお返しやけど? ちゅっちゅっ」

「ひゃああああんっ!?」

「そろそろやなぁ。出そうなら言ってな?」

「で、出るけん! もううんち出るけん!?」

「ほんならうちも出すでー!」


ぶりゅっ!


「ああっ!?」

「フハッ!」


ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ~っ!


「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

「わ、嗤いなしゃんなああああああ!?!!」


高らかな哄笑と愉悦が排泄音と入り混じった。

9 : 以下、名... - 2019/09/08 03:22:23.69 xO85NB25O 9/9

「いやぁ~おもろかったなぁ」

「ちっとも面白くなかとよ!」


涙目で抗議すると、ポンポン頭を撫でられて。


「めっちゃ可愛くて惚れ直したわぁ」


そう言われるともう何も言えず、苦し紛れに。


「あんたの方が100倍愛らしゅうけん!」

「ならそっちは1000倍可愛いことになるなぁ」

「ぐぬぬ……ばりむかつく!」


なんて軽く返され、憤っているとキスされた。


「んっ……落ち着いた?」

「……キスで誤魔化すのは卑怯っちゃ」

「せやけどこれが一番手っ取り早いからなぁ」


その言い方は酷い。まるで面倒な女みたいだ。


「どうせうちは面倒臭い女やけん」

「うちはうんち臭い女やからなぁ」

「うちのうんちの方が臭いけん!」

「うんちの臭さなら負けへんで!」


そんなこんなで上手く丸め込まれてしまって。


「本当にあんたはせからしか女たいね」

「そんなうちのことが好きなんやろ~?」

「うん……ちかっぱい好いとうよ」

「えへへ……うちもめっちゃ大好きぃ~」


それでも両想いになれて幸せだとそう思った。


【関西便女と博多便女】


FIN

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