1 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:09:21.37 LLQC6+Jn0 1/28


「なんですか、藪から棒に」

「藪から棒? どういう意味ですか」

「突然とか前振りも無くとかそういう意味です」

「成程。流石は弟くんですね」

「姉さんが言葉を知らないだけです。で、どういう事なんですか」

「ああ、えっと。なんでしたっけ」

「……」

「思い出しました。私たち、お互い敬語を使っているでしょう」

「敬語と言うよりは丁寧語ですが」

「そう、丁寧語と言うと随分他人行儀ですよね。
  これは私たちに距離間があると言うことじゃないですか?」

「……すみませんちょっと待ってください」

「この距離間は間違いなく血によって分けられたもの……つまり私たちは血が繋がっていないと言う事です」

「……あー」



元スレ
姉「弟くん、私たちは義理姉弟なのかもしれません」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1313500161/

4 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:13:27.87 LLQC6+Jn0 2/28


「つまりこうですか。
  僕たちは血が繋がって無いが所以、無意識に丁寧語を使って距離を置いてしまっていると」

「理解のいい弟くんを持てて姉さんは幸せです。ところで所以とはどういう意味ですか?」

「……超次元思考の素敵な姉さんを持てて弟は幸せです」

「ほ、褒めないでください。恥ずかしい」テレテレ

「……さて、では間違いを一つずつ正していきましょうか」

「間違い? 何の話でしょう」

「僕たちは義理の姉弟であると言う結論の訂正です」

「ふむ。よく分かりません」

「分からなくていいです。いや最終的に理解していただけないと将来的に困るのですが」

「将来ですか。あ、義理だったら私たち結婚できますね」

「突っ込まれたいんですか?」

「何をですか?」


7 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:17:55.14 LLQC6+Jn0 3/28


「考えてみましょう。私たちが義理の姉弟であった場合のメリットを」

「そこでメリットなんて単語が飛び出す時点で、まあ、いいです。意見があるならどうぞ」

「結婚できます」

「直球ですね。あー、姉さん、一ついいですか」

「なんでしょう」

「そのメリットとは具体的に幾つくらいあるのでしょうか」

「思いついただけで二十個は」

「前言撤回です。その一つだけで十分理解しました」

「ようやく納得してもらえましたか」

「納得する事と理解の放棄をする事は似ていませんが、このプロセスを終了させると言う点ではどちらも有効です」

「何を言っているのですか?」

「気にしないでください」


8 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:21:51.89 LLQC6+Jn0 4/28


「まあ何が言いたいかと言うとですね」

「はい」

「私たちがらぶらぶな事をしてもなんら咎められる事は無いと言う訳です」

「……一応咎められるとは思いますが」

「そうでしょうか。でもそれをする事自体は否定しないのですね」

「あのですね」

「弟くん、ぎゅー」ダキッ

「突拍子の無い行動はやめてください」

「突拍子の無いとはどういう意味ですか?」ギュウウウ

「ね、姉さん、それより早く離れてもらえますか」

(や、柔らかい物が背中に押し付けられています)


9 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:26:01.49 LLQC6+Jn0 5/28


「弟くんは大きいですねえ」スリスリ

「姉さん、問題の解決に戻りませんかこのままだと誰かに見られた際非常に」

「だから義理なのですから、気にする事はありません」

「姉さんが気にしなくても僕が気にします」

「あらー? どうしてですか? 弟くん、こうされるのは嫌いですか?」

「き、嫌いと言うか……」

(風呂上りの姉さん……シャンプーの匂いが……)

「知っていますよ弟くん。弟くん、むっつりすけべなんですよね」

「少し時間をください」

「駄目ですよ。
  弟くん、さっき話していた間も、ちらちら私の胸を見ていたでしょう?」

「そ、それは」


13 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:31:20.07 LLQC6+Jn0 6/28


「うふふ。弟くんは可愛いですねぇ!」ナデナデ

「ね、ねえさん」

「どうしました、限界ですか?」

「なんのですか」

「まあ。そんな事女の子に言わせちゃいけません」

「姉さん、少しキャラが変わっていませんか」

「弟くんがそうさせるのです」

「えっと」

「弟くん、だいすき」

「……えっと」


17 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 22:36:34.07 LLQC6+Jn0 7/28


「告白したつもりだったのですが。返事はどうでしょう」

「告白だったんですか今の」

「当たり前でしょう。弟くんは私の事好きですか?」

「そ、それは確かに好きですけれど」

「そうですか、では付き合いましょう」

「いえ……姉さん、冷静になって考えてみてください。兄妹で付き合うことの難しさを。
  余程お互いがお互いの事を愛していない限り、関係は気まずいもので終わってしまいますよ」

「……難しい話は分かりません」

「分かってください大切な話です。
  これを飛ばして話を進めてしまうとお互い不幸な事になって――」

「でも」

「私、弟くんの事が大好きなんです」

「その一点だけは、絶対に揺るぎません」

「……姉さん」


23 : 保守ありがた - 2011/08/16(火) 23:01:49.20 LLQC6+Jn0 8/28


「と言う訳でいちゃいちゃしましょう」

「少しでも揺らぎかけた僕が馬鹿でした」グイ

「あう、どうして離れるのですか?」

「お風呂に入ってきます」

「一緒に入っても」

「家族会議になります」

「でも私たち義理ですし、そういうとこで少しずつ外堀を埋めていかないと」

「そう言えばそんな話でしたね。
  と言うか距離を縮めると言うならそんな事よりまずは話し方を変えるべきでは」

「弟くん、大好きだよ!」

「頭冷やしてきます」ダダダダ

「走っていかなくても」


25 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:07:43.36 LLQC6+Jn0 9/28


――浴室

「いっさいはただ過ぎてゆきます」ノビノビ

「今日も姉さんは絶好調でしたね」

「まさかあのような意味不明の切り口から告白まで持っていかれるとは思いませんでしたが」

「案外姉さんは論述形式の整理は得意なのでは……いや無いな」

「……さて、どうしたものか」

「あの姉さんが冗談で告白なんてする訳無いでしょうし」

「……」グリグリ

「……恋愛に損得勘定で望む男は嫌われる、という通説はありますが」グリグリ

「……さて」


26 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:12:04.76 LLQC6+Jn0 10/28


――自室

「……」ガチャ

(電気がついていません。姉さんは部屋に戻ったのでしょうか)カチッ

「……姉さん、何をしているのですか」

「……すぅ……すぅ」

「……姉さん? 寝ているのですか……?」スタスタ

「……ん……すぅ……」

「……困りました。
  確かにこの時間まで姉さんが起きている事は、珍しい事ではあったのですが……」

「……すぅ……ん、にゃ……」


31 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:17:48.08 LLQC6+Jn0 11/28


「……姉さん」ジッ

(……素敵な寝顔です。
  スタイルも非常に良く、美しいとはまさにこの人の為にあるような言葉なのではないかと錯覚してしまいますが)

(……何故こうも頭の螺子が飛んでいるのか)

「……んぁ……おとーと、くん……んぅ……」

「……姉さん」ナデナデ

「……すき……だよ……」

「……っ」


34 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:25:26.83 LLQC6+Jn0 12/28


(……どうしてこう、無防備な姿を思春期の男の前に晒せるのか)

(このパジャマだって、どう考えてもサイズがあっていないじゃないですか)

「……落ち着け、自分を見失うな……」

「ん……そこ……だ、め……です……」

(どんな夢を見ているというのか……気になる、気になるけれど)

「おとうとくーん……ん……」ゴロン

「……!?」

(ぱ、パジャマがはだけて……姉さんの……推定80代後半Cカップの胸がぁ……ッ)

(見てはいけない、見てはいけない、見てはいけない……でも……)

「はぁ……はぁ……」ゴクリ


38 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:30:43.70 LLQC6+Jn0 13/28


「……姉さんっ……」ハァハァ

(……少しだけなら。少しだけなら、姉さんが起きて僕を糾弾する確率はそう高くない)

(そもそも姉さんがいけないのです。こんな所で、こんな無防備な姿を晒す姉さんが。
  僕は悪くない、悪いのだとしたらそれは姉さんだ……そうなんだ)

(こんな近くに。こんな近くに姉さんのおっぱいがあるんだ)

(触っちゃいけない訳が無い……僕の論理武装は、完璧だ)クラクラ

「……いざ」スッ

「――!」ムニュ


41 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:36:07.41 LLQC6+Jn0 14/28


「う……ぁ、あ……」ムニムニ

(なんだ、この柔らかさは――!?)

「ゆ……指に、くっついて……」モニュモニュ

「な、なんて……ことだ……これが、女性の……!」モミモミ

「んっ、ぁ……」ピク

「姉さん……そんな声を出されると、僕は……っ」

「……」プチン

「――そうだ、僕は悪くない」

「悪くない……だから……」

「直接見ても……なんの問題もありませんよね……?」ドキドキ


44 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:41:49.82 LLQC6+Jn0 15/28


「はぁ……はぁ……」プチプチ

「ん……ん……」

「ボタン、全部外れましたよ……?」

「後はこれを、手にかければ……」

「う……でも、いいのか……? 
  これを見たら、きっと僕は止まれなく……」

「……」スッ

「っ!?」ビクッ

「あつ……い……すぅ……」ハラリ

「じ、自分から――!?」ブバッ

「く、あ……鼻血、鼻血……!」スタスタ

「……」


46 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:46:49.26 LLQC6+Jn0 16/28


――数分後

「ふぅ……あ、あらためて……」

「ん……すぅ……」

「うう……これが……夢にまで見た姉さんの生おっぱい……ッ!!」

「さ、触りますね……?」ムニュ

「ん……んっ……はぁ……」

「あぁ……やわらかい……っ!」モミモミ

「乳首も……綺麗でっ……」ツン

「んぁっ……はぁ……はぁ……」

「ね、姉さん……感じているのですか……僕の指で……?」ドキドキ

「……姉さんっ!」ムギュッ

「んっ……!!」ビクッ


49 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:51:44.49 LLQC6+Jn0 17/28


「もう……我慢、できません……」ヌギヌギ

「……」

「はぁ……はぁ……」ズルッ

「姉さん……姉さんのせいで、こんなになってしまいましたよ……?」ペチペチ

「ん……んっ……」

「あぁ……姉さんの乳首……こりこりしてて、気持ちいいです……」グリグリ

「んんっ……あん……」ビクビク

「姉さん……姉さん……」ムニムニ

「や、やばっ……も、もう、出るっ……うっ!!」ビュルルッ

「きゃっ……ん、んん……ん……」

「うぅ……姉さんの胸に……僕のがっ……!」ビクビク


51 : 以下、名... - 2011/08/16(火) 23:57:08.11 LLQC6+Jn0 18/28


「はぁ……気持ちよかった……」ブルッ

「やはり姉さんの胸は犯罪級ですね……さて、ティッシュは――」

「……」

グイッ!

「うわぁ!?」ボフッ

「誰が犯罪級なんでしょうねー、弟くーん?」ニッコリ

「ね、姉さん!? い、いつから起きて――!?」

「まったく、もう。私がこんな事されて起きないと思いますか?」

「最初から、起きていましたよ」

「」

(――終わった)


57 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:04:26.85 YRO/e04T0 19/28


「ご、ごめんなさい……」

「うふふ……弟くん可愛かったですね、おっぱい見ただけで鼻血出すなんて」

「お、男なんてそんなものです、生理現象です」

「下のほうが大きくなってしまうのも、我慢できずに胸にこすりつけてぴゅっぴゅと出してしまうのも生理現象ですか?」

「……はい、そうです」

「むっつりですね!」ニッコリ

「本当に申し訳ない……」ドゲザ

「……ん。弟くん、顔を上げてください」

「……はい」スッ

チュッ

「……え?」

「弟くん、ちゅー」ニコニコ

「ねえ、さ……」プチプチ


60 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:11:36.54 YRO/e04T0 20/28


「弟くん、難しいこと考えてましたよね」

「え……何が、ですか」

「えっと……姉弟で付き合うことは難しい、とかなんとか」

「あぁ……」

「私、頭悪いので難しい事は良く分かりません」

「良く分からないから、こういうことで弟くんをめろめろにするしかないんです」

「めろめろって……」

「さっきはめろめろだったでしょう?
  姉さんは僕のものだー! って言わんばかりの顔でしたよ」

「そ、それはそうかもしれませんが……」

「でも……弟くんが好きだから、こんな事が出来るんです。
  好きな人にだから、もっとしてあげたくなるんです」

「……」


63 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:19:58.37 YRO/e04T0 21/28


「弟くん。好きな人とこういうことをするのは、間違ってるでしょうか?
  好きな人と一緒になりたいと思うのは、おかしなことじゃないですよね?」

「そ、それは……」

「ん……もし、弟くんが、私の事を本当に好きって言ってくれたら、私はもっと色んなことをしてあげたくなると思うんです。
  直感? ですけど……お互い、好きって言えるなら、それは幸せなこと、ですよね……?」

「……」

「だから、私は弟くんに本当に好きって言ってもらえるように、色んなことをしてあげて……えっと。
  本当に好きって言ってもらえた時は、もっと色んなことをしてあげて……」

「……えへへ。よく、分かりませんね」ニッコリ

「――姉さんっ!!」ガバッ!

「きゃ、ぁっ!?」ドサッ


68 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:29:12.11 YRO/e04T0 22/28


「はぁ……はぁ……っ」

「弟、くん? どうしたんですか……?」

「姉さん……僕は貴女との恋愛の事を、ずっと世間体と一般常識で考えていた……」

「せ、せけんたい……?」

「……僕はずっと逃げていたんです。
  理屈と先人の言葉だけを考えて……貴女の気持ちなんて、考慮しようとしなかったんです……」

「こ、こうりょ?」

「姉さん。今ならはっきりと言えます。
  ずっと隠してきた、押し殺してきた感情を……姉さんに伝えます」ドキドキ

「えっ、えっ」

「僕は、姉さんの事を愛しているッ!」

「えっ……?」


71 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:32:54.35 YRO/e04T0 23/28


「愛してる……?」

「はい……それが、姉さん言うところの本当に好きって言うことです……」

「あ……愛してる……愛してる……」ドキドキ

「ね、姉さん……?」

「ん……うん。私も……愛してます、弟くん……」カァアッ

「姉さんっ……!」

「えへへ……恥ずかしいです……でも」

「……幸せ、ですね」

「……はい」チュッ


76 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:41:36.45 YRO/e04T0 24/28


「……おとーとくんのちゅうは、優しいですね……」ニコリ

「そ、そうでしょうか」

「ん……ふわふわして、気持ちがいいのです」

「まあ……好きな人と、するからでしょうか……」カァー

「ふふ、顔が赤いですね弟くん」

「仕方ないでしょうこのような事は初めてなんですから……」

「私もですよ? ファーストキスだって弟くんに奪われてしまいました」

「はぁ……」

「後は……その……」モジモジ

「……?」

「下のほうの初めても……奪ってほしいな、なんて……」カァアア

「」ブバッ


78 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:49:06.97 YRO/e04T0 25/28


――数分後

「……それはまだ早いのではないでしょうか」フキフキ

「そうでしょうか? でも、好きって……」

「それは、そうなのですけど。姉さんの事は愛してます、けれど処女を奪うのは……別問題のような気がします」

「処女とは何ですか?」

「下の初めてと言ったくせに何故そういう名称を知らないのですか」

「お友達がそう呼んでいたもので」テレテレ

「揃って絶滅危惧種か……まあ、とにかく、もう少し時間を空けてからにしましょう」

「……んん。なら、一つ代わりのお願いがあるのです」

「はい、なんでしょう――?」


80 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 00:54:50.48 YRO/e04T0 26/28


――

「……添い寝ですか」

「久しぶりですねー……」ギュッ

「そんなくっついてると、暑くありませんか?」

「いいんです……幸せな暑さです……」

「はあ……まあ、姉さんがそれでいいのなら」

「……ん。弟くん」

「はい?」

「……私ですね。本当は、私たちが実の姉弟だってこと、分かってたんです」

「……はあ」


81 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 01:00:58.35 YRO/e04T0 27/28


「本当は……怖かったんですよ」

「怖かった?」

「はい……何も起こさず、そのまま弟くんに告白して、振られてしまう事が……」

「……だから義理の姉弟だと言う前提を入れて、少しでも言葉の重みを無くそうとしたと」

「……はい」

「……本当、どっか抜けてますね、姉さん。
  まあ、その方が姉さんらしいですが」

「えへへ……弟くん、約束ですよ」

「はい?」

「いつか、私の……しょ、しょじょ? を、奪ってくださいね」

「……分かりました」


83 : 以下、名... - 2011/08/17(水) 01:04:56.57 YRO/e04T0 28/28


「……弟くん」

「……はい」

「……愛してます」

「……僕もです」

「……愛してるって、なんでしょうね」

「……一生、その人と傍にいる事です」

「……ん」

「それなら、私にも理解できるかもしれませんね」チュッ

終わり


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