女「ははは、みんな相変わらず元気ないなー」
シーン
女「まったく、こんなんじゃこれからの勉強についていけないぜっ!」
シーン
女「さーて、無駄話はここまでにして着席しないと。HR始まっちゃうも…ん…ね……」
女「………」
女「私の机と椅子がなぁあああああああい!!」
女「よくよく考えたら、私上履き履いてないよ!下駄箱に上履き入ってなかったよ!」
元スレ
女「みんなおっはよー!」シーン
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女「ちょっとお隣さん!」
男「………」
女「寝たふりしてないでよ!私の席が神隠しにあったんだよ!」ユサユサ
男「いや……あのさ……」
女「何か知ってるねかい!?情報プリーズ」
男「いじめだろ……これ」
女「いじめ?ははは、まさか」
男「俺気配消すので忙しいんだけど、ほっといてくれない?」
女「え、ちょ、ちょちょちょ」
男「………」グー
女「ちょちょちょちょ、チョーップ」ペシン
男「……なんだよ」
女「これいじめなの?」
男「いや、わかるだろ」
女「何で私いじめられてるの!」
男「…知らんよ。しいて言うならそのテンションがうざかったんじゃないの?」
女「ショォオオオオック!!まじっすか先輩!」
男「先輩って何だよ……もうわかったならいいだろ?寝るからな」
女「待たんかーい!」ドーン
男「……ちょっとムカついてきたんだけど」
女「お隣さんはアレだよね。みんなが私を無視してる中、普通に話しかけてきてくれてるってことは」
男「話しかけてはいないだろ。ただ返事してるだけ」
女「私に気があるってことでいいんだよね」
男「おやすみ」
女「うそうそうそ!冗談だよ冗談!いじめに参加してないって事だよね?」
男「参加してないっていうか……」
女「ん?何かな?大きな声で言ってみて」
男「ハブられてるんだよ。ナチュラルに」
女「オゥ…マングース…」
女「そっかぁ…君も辛かったんだねぇ」ポンポン
男「なんか俺キレそうなんだけど」
女「でも大丈夫。私が友達になってあげるよ」スッ
バチンッ
男「断る」
女「へへっ…お代官様ぁ…こうみえても私ガラスのハートなんすよ……まじで」ニヘラニヘラ
男「………」
女「どうか、話し相手になって下さい!」
女「いやぁ…一時はどうなるかと思ったぜ」
男「なんら解決してないだろ」
女「しっかし、まさか私がいじめられるとはなぁ」
男「一週間近く気づいてなかった事には驚いた」
女「でもさ、こんな静かなスポットがあるとは知らなかったよ」
男「いや、普通わかるだろ。それより…」
女「いーや、わからんね。普通に使うぶんには、こんな」
男「いい加減女子便所側から話しかけるのやめてくれないか」
女「これからの休み時間どうやって過ごすべきか……」
男「………」グー
女「ヘイッ!」ペシンッ
男「……いい加減にしろ。俺も手を出すぞ」
女「寝たふりしてないで君も考えたまえワトソン君」
男「お前も寝たふりしとけばいいだろ」
女「いやだいやだいやだ!お喋りの無い学園生活とかおくりたくない!」
男「お前がいじめられるのも納得だわ。コレ以上ないくらいにウザイもん」
女「もーもー、そんなこと言っちゃってー。お喋りは楽しいでしょ?私は楽しいもん」
女「おっ昼だおっ昼だ、お弁当ー♪」
男「………」スッ
女「ちょーい!どこ行くん!?」
男「飯だよ」
女「一緒に食べよーぜー」バンバン
男「教室で孤立して食うとか無理」
女「なぁに言ってんですか旦那ぁ。私と二人ですよ。ふ・た・り」
男「そうか、じゃあな」
女「え?置いてくの?まじで!?」
男「………」
グイッ
男「はなせよ」
女「なんで弁当持ってトイレ入ろうとしてんの!そこは食べる所じゃなくて出す所。わかるよね?」
男「じゃあ他に静かに食べれる所あるのかよ?」
女「生徒指導室とか?」
男「普段は鍵しまってるだろ」
女「私先生に鍵借りてくる!待っててねー」
キーンコーンカーンコーン
男「昼終わったじゃねえか……」
女「ごめんよ!ごめんよ!詳しい事情を説明してたら先生が帰してくれなくて」
男「……教室戻るわ」
グイッ
女「いや、ご飯食べようよ」
男「は?授業はどうすんだよ」
女「いやね、先生が私達がいじめられてる事聞いて考慮してくれてね」
男「………」
女「いい先生だよ。いじめ問題を無視せずちゃんと向き合ってくれる」
男「いや、別に俺いじめられてないけど」
女「ははは、やだなぁ。そんな冗談」
男「冗談じゃないし」
女「君だって無視されてるじゃん」
男「無視されてるんじゃなくて、いないもの扱いなんだよ。ようするに空気だ」
女「え…あ、うん」
男「たまに、あいつまた寝たふりしてるよ。とか言われるし」
女「……ご…ごめんね」
男「なんで謝るんだよ」
女「えっと…私のお弁当で食べたい物あったら言ってね。あげるから」
男「哀れむような目で見るな」
男「………」ムシャムシャ
女「………」ムシャムシャ
男「さっきから静かだな」
女「え?いや、でも食事中に話すのはマナー違反ですし」
男「変な気を使うな気持ち悪い」
女「え?いいの?」
男「ん?…ああ」
女「いやぁ、まさか自分より悲惨な人物がいるとは思わなくてね?なんか柄にもなく気を使っちゃったわけですよ!でもね、やっぱりお喋りしたいわけで」
男「………」
女「でも安心した。私以下の最底辺な扱いの人がいるってのは心に余裕ができるっていうか。やっぱり」
男「ごめん、ちょっと」
女「はい?」
男「やっぱり飯終わるまでは静かにしてくれ」
女「ごちそうさまでした」
男「ようするに、アレだろ?」
女「はいアレです」
男「……お前は自分以下の俺みたいな存在を見下していたいだけなんだろ」
女「まぁ八割がたは…」
男「もう殆どだろソレ」
女「でも残りの二割は純粋に寂しいからってのと話し相手が欲しいってのでしてね」
男「……はぁ」
女「どうしたんだい?ため息なんてついて」
男「孤立してた俺に話しかけてくれたお前にお礼とか言いたいんだけどな」
女「ウェルカム!バッチこい感謝!」
男「言いたくないんだよ、これが……」
女「さーてと、じゃあ帰りますか」
男「いや、午後の授業はどうすんだよ」
女「先生が考慮して帰っていいとのことです」
男「いや、一時間授業受けないってだけで皆から遅れていくんだぞ」
女「お固いお固い!固くするのは……おっと」
男「下ネタ言おうとしたな今」
女「いーえ、まったく」
男「じゃあ何て言おうとしてたんだよ」
女「あっはは、帰りましょー」
男「おい、誤魔化すなって!」
女「ははっ、やっと笑った」
女「あれだよねぇ、私可愛いよね」
男「そういう事言う奴は好きになれない」
女「冗談だよ冗談。でも、いじめられてるし、性的暴行とか受けるんじゃないだろうか」
男「人気のないところにいかない。夜遅くに外に出ない。呼び出されてもいかない。そういう素振りを感じたら教師や親、警察などに相談する」
女「おわっ、急にたくさん喋りだしたね」
男「最低限の自己防衛をしとけばそんな事おこるわけがない」
女「じゃあさ、仮に不意な事がおきて、私がそういう目にあったらどうする」
男「病院に連れて行く」
女「まぁ、間違ってはいないけど」
男「あとは、警察か」
女「いやいや、正解だけど。そんな事された女の子は心に傷をおってるわけじゃん?」
男「精神科につれてく」
女「全部医者まかせかーい!」ストンッ
男「………」
女「ん?怒らないね」
男「いや、そんな状態なったらどう接すればいいか、わからんだろ、普通」
女「まー……そだね」
男「まぁ、気をつけろとしか言えんわ」
女「そこは、俺が守ってやるぜ、とか」
男「無理だろうな。相手だって複数だろうし」
女「抑えつけられて、私がされてる姿を見せつけられると」
男「ところで」
女「んー?」
男「なんでそんなシミュレーションしてんだ」
女「自意識過剰でしたかね?」
男「確かに、そんくらい危険意識あったほうがいいとは思うけど。わざわざ男相手に話すことじゃないだろ」
女「いや、だって話し相手が君しかいないわけだし」
男「ところでさ」
女「はいはい」
男「何で普通に俺の部屋に上がってきてるんだお前は」
女「いや…だってさぁ、昨日の夜ふとレイプされるかも、と思ってしまって不安で眠れなかったわけで」
男「……何も言えんくなるだろ」
女「しかし私も警戒心ないよね。男の部屋にホイホイついていくんだから」
男「そう。そういう事言いたかったんだよ。なんか深刻そうな顔してたから思わず上げたけど」
女「まぁ、大丈夫。スタンガンとか用意してきたから」バチバチ
男「お…おう」
女「尻…じゃなくて足軽女じゃないってことだけはわかってほしい」
男「わかった」
女「つっこめよおいー」バチンッ
男「そのスタンガンちょっと見せて」
女「無反応かい!いいよ」
男「普通のスタンガンだな」
女「普通じゃないスタンガンなんてあるの?」
バチッ
女「痛っ!めっちゃ痛い!なにすんの!」
男「痛い止まりなんだよなー…市販の奴じゃさ。安全上の問題で仕方ないんだけど」
女「いや、もういいって、その話は終わろうよ。何もレイプされるのが確定してるわけじゃないんだし」
男「でもなぁ」
女「うん?」
ガバッ
男「こういう感じでいつ襲われるかわかんないだろ?」
女「お…おおお……そうだぬぇ」
男「まぁ、相手が一人なら全力で抵抗すれば大丈夫なんだけど」
女「え…えーと、その……」
女「あ、あの、あのさ……」
男「ちょっと全力で暴れてみて、実際に暴漢に襲われたと過程して」
女「あ、うん」
ジタバタジタバタ
男「抑えるのに精一杯で、行為までもってけないんだよこれが」
女「へ、へぇ…」
男「こういうとき暴漢はどうするか知ってる?」
女「いや、まったく」
男「殴る」ブンッ
女「ひっ…」サッ
男「……いや、本当に殴るわけじゃないから」
男「殴るのは顔とかかな…鼻っ柱をうまい具合にやれれば」
女「え?顔殴るの?」
男「鼻血とか出したら戦意喪失しちゃうだろ?」
女「いや…わかんないけど…」
男「試しにやってみる?」
女「遠慮しますです」
男「結論から言うと」
女「はい」
男「抵抗するな」
女「え?」
女「いや、身を守るアレですよね、これ」
男「最近の高校生は怖いからな。加減を知らない」
女「は、はぁ」
男「だいいち、複数なら何したって無理だしな。殴られるのは嫌だろ?死にたくないだろ?」
女「まぁ、はい……」
男「まぁ、そういう事にならないように行動しろってことだ」
女「つ、つまりですね」
男「ん?」
女「今、この押し倒されてる私に抵抗しないで大人しくしていろよって事で間違いないでしょうか?」
男「………あ、」
男「……え、えーと」ダラダラ
女「わ、私も流石にこのような状況に焦っているわけで」ダラダラ
男「いや…でもゴム無いし」
女「…………あっ」
男「ど、どうした?」
女「私の鞄に入ってる」
男「……なにが」
女「めちゃうす!」
事後
男「………」
女「な、なんで落ち込んでんの」
男「いや…ごめん……」
女「いやいや!部屋まで上がり込んでコンドームまで用意してた私がビッチなだけで!」
男「いや…女が持っているのは良いことだと思うよ。自分の身を守るのは自分しかいないわけだしさ」
女「ま、まぁ、いいじゃないっすか!私も初めて卒業できたわけですし!」
男「うん…俺勉強頑張るよ…」
女「え?」
男「公務員なって、安定した収入を手に入れるよ……」
女「ちょ、どうしたん!?どうしたの急に?」
男「幸せな家庭築けるように頑張るよ……家事も手伝う…」
女「お、重いし目がしんでるよ!私じゃ嫌だったの!?ちょっと!」
男「あ、いや、そんなわけじゃ」
女「まぁ、思春期なんだしさ、やっちまったもんは仕方ねえよ」
男「男前だなお前」
女「惚れてもいいんだぜ」
男「ははっ、今更そんな事言われてもな」
女「じゃあ、いつ言えばよかった?」
男「ん?あのとき、最初に俺に話しかけたときかな」
もう駄目