勇者「なぁ」
僧侶「なんでしょう」
勇者「好きだ」
僧侶「死ね」
元スレ
僧侶「ほんとに勇者ですかあなた」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1248091105/
勇者「何でいつもそんなに冷たいんだ」
僧侶「あなたが不誠実だからです」
勇者「何を言う、俺はこんなに誠実じゃあないか」
僧侶「それはポケットの中の、娼館のマッチを捨ててから言え」
勇者「 」
僧侶「大体、魔王を倒す気があるのですか」
勇者「ありまくるよ」
僧侶「じゃあなぜいつまでもひのきのぼうなのですか」
勇者「金ないから」
僧侶「戦え」
僧侶「でもイシスまで来ちゃったわけですが」
勇者「俺の努力の賜物だな」
僧侶「あなたじゃありませんわたしです、わたしのバギとかバギマなかったらどうするつもりだったんですかMPもうねぇよしね」
勇者「ツンデレさん」
僧侶「モーニングスターで殴るぞ」
勇者「女王様ああああああ!」
僧侶「綺麗な方でしたね」
勇者「クンカクンカしたい」
僧侶「死ね変態」
勇者「なぁ」
僧侶「なんですか」
勇者「魔王ってどこにいんのかな」
僧侶「! やっと倒す気になってくれたのですね…!」
勇者「いや金持ってそうだから借りようと思って」
勇者「やめて洞窟で一人にしないでええええええ!」
勇者「なんだかんだいって魔王城についてしまいました」
僧侶「ほぼわたしの独力で」
勇者「俺も戦いに参加したじゃあないか」
僧侶「それで何回街まで戻って無駄足を踏んだと…」
勇者「ごめんなさいルビスの杖向けないで」
僧侶「魔王と戦う時も手出ししないでください」
勇者「はい」
僧侶「たのもう!」
勇者「漢らしい」
魔王「よく来たな勇者よ…」
僧侶「おまえを倒します、覚悟なさい!」
魔王「え?」
勇者「え?」
僧侶「バギクロス!」
魔王「ちょ、いたい」
魔王「え、勇者そこの女の子?」
勇者「なにそれこわい」
勇者「負けました」
僧侶「捕まりました」
魔族1「何してんのあんたら」
魔王「まったくだ」
僧侶「返す言葉もありません」
勇者「ごめんなさい」
魔族1「とりあえずここって人手が足りないから。働かざる者食うべからずだから」
僧侶「暴れても勝てませんしね、わかりました」
勇者「魔族のかわいい女の子紹介してくれる?」
魔族1・僧侶「「死ね」」
魔族2「あら、かわいい女の子」
僧侶「どうも」
勇者「性格はかわいくないけどなけど俺は愛してる」
僧侶「黙れ死ね」
魔族2「あらあら」
魔族2「とりあえずあなたたち、洗濯お願いね?」
僧侶「わかりました」
勇者「下着クンカクンカ!」
魔族2「シーツしかないわよ」
勇者「(´・ω・`)」
がっしゅがっしゅがっしゅ
勇者「いまどき洗濯板」
僧侶「何を期待していたんですか」
勇者「だるい、めんどい」
僧侶「バギ」
勇者「ぎゃああああ!」
僧侶「まったく…貴方はほかの仕事でも貰ってきなさい」
勇者「というわけで」
魔族1「ほかの仕事と言われてもな」
魔族2「あなたじゃできそうにないのばかりよね、あの女の子ならともかく」
勇者「なんでもいいからやらせてください、でないと殺される」
魔族2「そうねぇ、じゃあ…」
魔王「なにこれ」
魔族1「勇者作、闇鍋です」
魔王「なにそれカオス」
僧侶「洗濯終わり」
僧侶「さてあの人は何をしているんでしょうかね」
勇者「クンカクンカ! 魔族2たんのベッドクンカクンカ!」
僧侶「 」
魔族2「掃除を頼んだわたしの部屋が何で血まみれなのかしら、新しいインテリア?」
僧侶「責任はそこの肉塊にとらせてください」
魔族1「魔王様」
魔王「なに?」
魔族1「人間界の勇者代理とやらがやってきました」
魔王「ほー、会ってみるよ」
勇者代理「お前に殺された勇者様の仇、とらせてもらう!」
魔王(勇者生きててあほやってんだけどなぁ…)
魔族1「で、どうしたんですか?」
魔王「とりあえず記憶改竄しといた」
魔王「勇者は放浪中だって」
魔族1「ある意味正解ですね」
勇者「やっと向いてる仕事がわかりました」
僧侶「言ってみなさい」
勇者「これこれ」
僧侶「料理、ですか?」
勇者「やってみるとコツが分かって楽しいよこれ。食べてみて」
僧侶「…」おそるおそる パクッ
僧侶「美味しい」
勇者「でしょでしょ、これはここ独特のスパイスをね」
僧侶「ほんとに勇者ですかあなた」
魔王「おかわり」
魔族1「おかわり」
魔族2「おかわり」
勇者「はいはい」
僧侶「本当に意外な才能ですね」
魔族1「最初の闇鍋が嘘のようだ」
魔族2「人間にしておくにはもったいないわねぇ」
勇者「褒め称えよふはははは!」
僧侶「調子に乗んな」
僧侶「で、わたしは雑務全般ですか」
魔族1「人手がないからね」
僧侶「まぁいいですが、僧侶修行の時もこんなものでしたし」
魔族1「大変だな」
僧侶「ええ」
魔族1「主にあの勇者の手綱を取るのが」
僧侶「わかってくださいますか」
勇者「二人とも、今日はグラタンだぞおおお! ってなんで俺の僧侶に手ぇ出してんの魔族1!」
僧侶「死ね」
魔王「そろそろ人間界の王が痺れ切らしてるみたいよ」
勇者「マジで」
僧侶「もう半年近く経ってますからね」
魔王「ほらこれ」
アリアハン王『魔王へ
勇者が頼りないのでこっちから攻めちゃいます。覚悟しといてね☆』
魔族1「軽っ」
魔族2「一国の王とは思えないわねぇ」
魔王「あいつ昔からそういうやつだよ」
勇者「え?」
僧侶「え?」
勇者「まさかアリアハン王と魔王が知り合いだったとは」
魔族1「縁とは不思議なものですね」
僧侶「魔族の方々は知らなかったんですか?」
魔族2「魔王様を育てた側近は前の戦いで死んじゃったしねぇ」
魔族1「私たちは今の魔王様が生んだ魔物ばっかりだし」
勇者「そうなのか」
魔族2「と言ってもみんな100歳は超えてるわよ」
僧侶「え?」
勇者「え?」
魔王「アリアハンの王がいくつかって?」
僧侶「だっておかしくないですか、魔族1さん達がが生まれる前から一緒って」
魔王「そりゃああいつ人間じゃないし」
僧侶「え?」
魔王「あいつおれの従妹だもん」
僧侶「 」
勇者「衝撃の真実」
僧侶「開いた口がふさがりませんでしたよ」
魔族1「戦う意味がわからない」
魔族2「領土争いには魔王様興味ないしね」
僧侶「アリアハン王もあまりなさそうでしたよ」
僧侶「作物作るのには熱心でしたけど」
魔族1「どこの農家だ」
魔王「だって昔あいつがおれにおやつ作ってくれるって言ったのに約束破ったんだぞ」
勇者「子どもの喧嘩だった!」
僧侶「そのために派遣されたんですかわたし達」
魔王「だからあいつがペットに魔物欲しいって言ったとき、ナメクジ送ってやった」
勇者「おとなげない!」
僧侶「いい加減にしろあんたたち」
僧侶「このままでは戦いは治まりそうもないですね」
魔族1「たかがお菓子一つが原因の戦争って」
魔族2「ねえ、考えがあるんだけど」
僧侶「なんでしょう」
魔族2「ちょっと勇者君を利用してみない?」
勇者「魔族2たんのお願いなら聞いちゃう!」
<シネッ、バギクロス!
<アッー!
僧侶「ふう…で、あの糞虫が何の役に立つと?」
勇者「前が見えねぇ」
魔族2「まぁまぁ、みんな耳貸して?」
ごにょごにょごにょ
魔族1「というわけで」
僧侶「話し合いの場を設けてみました」
アリアハン王「久し振りだねー、魔王」
魔王「100年ぶりくらいか? あーちゃん」
勇者「あーちゃん!?」
ア王「その名前で呼ばないでよ、まーちゃん」
勇者「こっちにもあだ名あった!?」
僧侶「黙れカス」
勇者「はい」
ア王「大体お菓子作らなかったくらいで根に持ちすぎなんだって!」
魔王「だってあんときおれの誕生日だったんだよ!?」
ア王「だからってあの仕返しやりすぎ! ナメクジ死ぬほど嫌いなのに!」
魔王「あーちゃんのばーか!」 メラゾーマ どーん
ア王「まーちゃんのけーち!」 ヒャダルコ ばきーん
勇者「ちょっとしたラグナロク発生しとる」
僧侶「お二人ともそこまで」
魔族1「話し合いが発展しませんので」
勇者「そうだそうだ!」
僧侶「お前も黙れ何度も言わせんな」
魔族1「埒が明かないので」
魔族2「こんなものを用意させましたわ」
勇者「俺の力作ドーン!」
どかっ
僧侶「巨大ケーキです」
僧侶「食べ物の恨みはお互いにおいしいものを食べて解決」
ア王・魔王「「ごくり」」
勇者「はーいケーキ入刀」
わーぱちぱちぱち
魔族1「本当にケーキ一つで解決するとは」
僧侶「二人とも王の名を冠してはいても子供ですね」
ア王・魔王「「うまうま!」」 がつがつがつ
勇者「うまそうに食べてもらえるのって嬉しい…!」
僧侶「たまには役に立つんですね」
勇者「あれ、惚れ直しちゃった?」
僧侶「もともと惚れてません」
勇者「(´・ω・`)」
ア王「仲直りしたことだし」
魔王「僕たち結婚しまーす」
勇者「マジで」
僧侶「共存の道を望むものとしてはおめでたいことです」
魔族1「あれ、最初は魔王様倒すって意気込んでたのに」
僧侶「半年も暮らせば倒すべきかどうかくらいわかります」
魔族1「なるほど」
魔族1「じゃあ私たちも共存ということで結婚しないか」
僧侶「 」
勇者「らめええええええ! 僧侶は俺のおおおお!」
魔族2「あら、あたしはおいてきぼりなのね」
僧侶「お二人とも何を言ってるんですか!」
魔族2「照れない照れない」
魔族1「じゃあ勇者、どっちが僧侶の心を射止めるか勝負しよう」
勇者「望むところじゃあああああ!」
僧侶「もう」
僧侶「ほんとに勇者ですかあなた」
fin