1 : 以下、名... - 2011/09/01(木) 21:29:47.70 biSr/hZ80 1/32
お涙頂戴の糞SSスレはじまるよー(^o^)ノ
元スレ
男「死にかけの幼馴染と瀕死の俺」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1314880187/
男(女が入院したって聞いた時は驚いたな……しかも手術とか)
男(昨日の手術は無事に終わって、今は目を覚ましてるらしいけど)
男(すごく重い病気だっておばさんからは聴いてるから心配だ……)
男「くそっ……女」…ボソリ
男(俺、どんな顔してアイツに会えば良いんだろう……)
男(ここがた病室……か)
男(ここに女がいる……)
男(……一時重体に陥った、妹みたいなあいつが)
男(怖いな。大丈夫なのか、アイツは……)
男「……」…ゴクリ
がちゃっ
男「……よぉ」
女「あー、ようやく来てくれたー。待ちくたびれたよぅ?」
男(結構元気そうだな……よかった)
男「手術したって? 俺、すっげぇビビッたんだけど」
女「私のほうがビビッたよ。死にかけたんだもん」
男「そ、そっか……それで、身体の調子は……」
女「……」
男「……女?」
女「……へへ、だいじょーぶだよ。平気、平気」
男「ごめんな。昨日、来れなくって」
女「ふふっ、そんなの気にしてんの?」
女「私が倒れたの夜中だったし、」
男(救急車の音、聞こえてたのに)
女「今日は学校もあったんでしょ?」
男(怖くて、会いに来れなくて)
女「こうやって心配して会いに来てくれただけでもじゅーぶん! ……いつもありがとね」
男「あ、あぁ」
男(俺って最低だ)
男「気にすんなって。こっちだって好きで来てんだから」
女「私ね、君のそういうとこ好きだな」ニコッ
男「……っ」ドキ…
女「……?」ニコニコ
男「……そ、それで、さ。手術で全部治ったのか? 学校とか……また一緒に行きてぇしさ……その、」モゴモゴ…
女「私、すぐに退院できるみたい」
男「本当か!?」
女「え……えへへ」
男「良かったじゃねーか! ほんっっとーに心配したんだからな! 大したことないみたいでよか……」
女「……」
男「……どうしたんだ? 黙り込んで」
女「……治ったから退院って訳じゃないんだよ」
男「は……?」
女「こういうの『さじを投げられる』って言うのかな。手術なんて、その場しのぎでしかなかったみたい。……せめて最期は普通に学校行って、みんなと一緒に生活して……それで……」
男「じょ、冗談よせよ……」
女「冗談なんかじゃ……げほっ、ごほごほ、けほっ」
男「おいっ、大丈夫か!?」サスサス…
女「ハァッ、ハァッ……ハッ、ははっ。あははっ」
男「お、女……?」…ゾクリ
女「……余命宣告、されちゃったの」
男「よ……余命……」
女「はっきり『ここまでしか生きられない』って言われると……やっぱりキツいよ。自分が死んじゃうなんて、そんなの……。……ねぇ、君は最後まで友達でいてくれる?」
男「当たり前だろーが……」
女「よかった……ありがと」
男「……。……なぁ、お前、後どれくらいしか生きられないんだ?」
女「……」
男「言いたくなかったら言わなくてもいいんだぞ。……でも、できたら俺も知っておきたいんだ。その……友達としてさ」
女「……」
男「……」ゾワゾワ…
女「……。……八十七年、だって」
男「……あ゛?」
女「お医者さんがね、後八十七年しか生きられないって……」グスッ
男「いやいや……冗談だろ?」
女「だから冗談なんかじゃ……っ!! ……ゲホゲホゲホッ!!」
男「わざとらしい上に元気な咳だこと」
女「もう、私、げほっ、ダメ、みたいだね……窓の外の、あの木の葉が全て落ちる頃にはきっと……」
男「ピンピンしとるわっ!」
女「……」
男「なにその沈黙」
女「げほげほがほがほ」
男「そんなに同情してほしいか」
女「うん」
男「素直でよろしい」
女「褒められた///」
男「で、それって本当なのか?」
女「それってどれ? あれだのそれだのこれだので伝わるほど私と君は阿吽の呼吸じゃないよ? 幼馴染だからってうぬぼれてるの?」
男「すげぇイラっときた」
女「重病人に対してなんて言い草」
男「だからさ、余命がたっぷり八十七年なことが本当かどうか訊いてんの! 分かる!?」
女「……うん、実は本当なんだ」シンミリ…
男「はぁぁぁー……良かった」ヘナヘナ
女「良かった、だって?」…ピキッ
女「君は、私に死んで欲しいの……?」プルプル…
男「いやさ……そんなんじゃなくって、」
女「私、男にとってそんなにうざったい奴だったんだね……ぐすっ」
男「泣くなよ。いや、マジで」
女「うぅ……うわぁぁぁぁん! 私は死ぬんだあああああああ! 私しんじゃうんだあああああああああああ!!」ボロボロ…
男「えぇーと……災難だったね、あと八十七年もあるけど」
女「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!! 死にたくないっ!! じにだぐない゛ぃいいっぃぃいいっいぃぃっ!!」ガッシャンバッタンッ!
男「病室荒し回るなよ! 俺より元気じゃんかお前!」
女「はなせー!! 離せよ健康優良児さんよおおおおおおおおおおお!!」ジッタンバッタン
男「……」
男(アホだコイツ。そしてなんだこの健康すぎる暴れ方)
…
……
男「……落ち着いたか?」
男(なんて暴れようだ。俺が死にそうだったぞ……出血が酷い……)ダラダラ
女「うぅ……ぐすっ……」メソメソ
男「何故泣く」
女「君には分かんないだろうけどっ! つらいんだよぅぅ……」グスグス…
男「安心しろって。断言できるけど、お前の病気大したことないからさ」
女「けほっ、そんな励まし……しなくて、げほげほっ、いいよ……。自分の身体の事くらい……ちゃんと分かってるから……」チラッ チラッ
男「分かってんのか、ほんとに」シラー…
女「……」
男「……」
女「げほげほ」
男「もう良いから、それ」
女「あ、そう?」ケロッ
男「で、余命八十八年?」
女「……八十七年」
男「あっそ。八十七年ね」
女「もうっ、ちゃんと覚えてよ! 幼馴染の危機なんだよ!?」
男「充分すぎるだろそれ! 俺だって生きてるかどうか分かんねーし!!」
女「男君は長生きするよ」
男「お前に長生きするって言われても……」
女「どしたの?」
男「お前こそどうしちゃってんの脳味噌」
女「もしかして、もしかしてさ……」…ゴクリ
女「……」
男「ど、どうした急に神妙な顔して」
女「……君も、私とおんなじ病気なの?」
男「は?」
女「え?」
男「ううん」
女「……うん?」
男「つか、病名あるの?」
女「なんの?」
男「お前の」
女「あ、今その話してたっけ?」
男「余命どうのの前に脳味噌輪切りにして調べて貰えよ」
女「えーっとね、『八十七年性脳味噌爆発症候群』って名前の病気だよ」
男「……」
女「……重病っぽいでしょ、『爆発』ってところが」
男「……なるほど、お前やっぱり脳の病気か」
女「?」
男「んで、どうして俺がお前と同じ病気にかかってるとか盛大な勘違いしちゃったの?」
女「だって……君、さっき言ってたじゃん。八十七年後に自分が生きてるか分かんないって」
男「だから俺も『八十七年性脳味噌爆発症候群』かも知れないって?」
女「うん……」
女「もしも男君が、死んじゃうかもなんて、そんなの考えるだけで、うぅっ、うわぁぁぁん!」グスグス
男(コイツ、俺のことこんなに大切に思ってくれてるのか)
男「嬉しいような嬉しくないようn……いや、やっぱり全然嬉しくない」
女「うぅ……」グシグシッ
男「こんなつまんないことで泣くなよ。こっちも疲れるから」
女「……へへっ、君はほんとーに優しいね」
男「易しく言ってやらんと理解してもらえなさそうだからな」
女「そんなやさしい男君のこと好きだけど……君は、先立つ私を許してくれる?」
男(……)
男「……あー、はいはい、許す許す」ナデナデ
女「うひひ」
男「笑い方がきもちわるい」ナデナデ
男「じゃ、あまりにも大丈夫そうだから俺もう帰るわ」スタスタ…
女「えっ、もうナデナデ無し!?」
男「うん。ナデナデ無し」シレッ
女「冷たいなぁー、余命宣告された幼馴染に対して冷たすぎる! 鬼!鬼畜!ド畜生!」
男「更に撫でる気失せたわ。退院したら覚悟してろよ」
女「……」
男「どうした、また黙りやがって」
女「……」
男「しかも何故か真顔。お前の癖に真顔」
女「……」
男「……気味悪いんですけど、ははっ」
女「八十七年なんて、ずっと先だけど」ボソッ
男「ん?」
女「意識ぼやぼやしてる間にささっと手術されて、」
女「目が覚めたらお医者さんから『よーし、ドクター余命宣告しちゃうぞー☆彡』って言われたらどんな気分になると思う?」ボソボソ…
男「なんだその医者」
女「そっか、男君はそう思うんだ……私は、とっても怖かったよ?」
男「いや、俺だって恐怖感じるわそんな医者」
女「分かってるよ、私。ちゃんと分かってるの」
女「この病院にいる人たちは余命幾ばくもない人たちも居て、沢山いて、私なんか大したことなさすぎて……」
男「良かった。脳味噌そこまで病に蝕まれてないのな」
女「 だ け ど 、だよ?」
女「お医者さんの説明聴きながら、いつか私も死んじゃうんだなって、ちょっとだけ思ったの」
女「そしたら急に怖くなって……どれだけ先だとしても、死にたくないよって思っちゃったりして」
男「……へぇ」
女「『へぇ』ってなに?」イラッ
男「いや……え? なんで怒ってるの?」
女「『なにその気の抜けた相槌!?』って言いたいけど我慢中なの私っ!」
男「してねーじゃん」
女「そりゃ私、バカだけどっ! それでも一応、真剣に話してるのに!」
男(バカが真剣になってもなぁ)
男「ごめんごめん。お前がなんか変なこと言い始めたからびっくりしてさ」
女「へんじゃないもんっ!」プクゥー
男(めんどくせぇ)
男「あのなぁ……俺、本気の本気に心配して来んだぞ?」
女「……うん、知ってる」
女「ドア開けて病室に入った時の君の顔、あんなに青ざめちゃってさぁ……プフフフッ」
男「……。……帰る」
女「待って待って! 今の嘘! 本当にそうだったけど今の嘘っ!!」
男「何が言いたいんだよっ。こんな心配させて、好き勝手暴れて俺のことからかって楽しいのかよ!?」
男「お前がこんなに性格悪かったなんて予想外だった」
女「ちょ、ちょっと待っ……」
男「……」スタスタ…
――ばたんっ
女「なんで……」…ウルッ
女「男君、男君、男くん、おとこくん、おとこくん……」ポタポタ…
女「……私だって、私がいつか死ぬのくらい、わかってたの」
女「わかったけど、わかってなかったの」
女「八十七年かけても達成できないような願望とか、野望とか、」
女「やりたいこととか、やれないこととか、ないの。ないんだよ、私、ただのバカだから」
女「……でも、」
女「でもね……あと八十七年経ったら私は死んで、」
女「――男君に会えなくなるの」
女「どうせ私もただのおバカな人間で」
女「一緒に卒業して、できたらおんなじ大学に滑り込んで、」
女「それでも就職先は頭の良い男くんとは全然違くて、」
女「でもねっ、ぐすっ、ずーっと兄妹みたいだったから、」
女「たまにメールとか送るのっ! 男くんに彼女とか出来ても送るのっ!」ポロ…
女「結婚式とか、男くんが呼んでくれたら絶対行くし、子供ができたら山ほど赤ちゃんのお洋服送ってやるの、へへっ、困るくらいにさ」ポロポロ
女「それで、私は年取って、男君も年取って、赤ちゃんも大きくなって、」
女「あーあ、……私は、いつか、しぬんだね」
女「仕方ないけどしぬんだね」ボロボロ…
女「ずっとずっと、男くんと一緒にいたいのに、それでも死ぬんだ」
女「私は、それが怖いだけなのに…―――――!」
【病室のドアの前】
男(お前みたいな頼りない奴一人にしてさっさと帰れるわけねーだろ……全部聞こえてんだよ、ばーか)
男「……ハァ」
男(何泣いてんだか……本当に、本当に、バカだな)
男(まあ、幼馴染の病気も気づけなかった俺もおんなじくらいバカだけど)
男(だけど……。……!?)
男「グッ、グフ…ゲホッ!」
女「……?」
女(なんだろ。苦しそうな息が聞こえる)
女(他の病室から、かなぁ?)
女「……そうだよね。ここ、病院だもん」
女(私とは比べ物にならないくらい死の淵の瀬戸際に追いやられてる人はこの世にいっぱい居るんだ。たくさん、たくさん……)
【ドアを隔てた場所】
男「……はぁ、はぁっ、はっ」グッタリ…
男(おかしいな、今日もちゃんと薬飲んでたのに……)
男(痛い、苦しい、怖い――死にたくない)…ググッ
男(は、はは……女に、こんなに情けないところ見られなくって良かった……)
男(確かにポケットに鎮痛剤が……)ゼーハーゼーハ-…
男(苦い痛い痛い痛い……女、女、おん……)
…
……
………
男(……まぶしい)
男(誰か、いる)
男(まさか、ここ、天国とか、かな)
男(……はは、女、ごめんな)
男(お前に心配かけたくないから黙ってたけど、実は俺……――
お医者「目が覚めたかい」
男 「……あ、れ?」
お医者「こら、急に起き上がろうとするんじゃないよ」
男 (そっか、俺、女の病室の前で苦しくなって、)
男 (バカのくせに、自分に対しても俺に対しても……誰に対しても心配症なアイツに迷惑かけたくないから)
男 (身体引きずって、受付まで来て、それから……)
お医者「処置が間に合って良かった」
男 「……。……薬、ちゃんと、飲んでたんですけどねぇ」グッタリ…
お医者「……薬を変える必要があるのかもね」
お医者「貴方に処方したものに対し、抗体が出来ているのかもしれない」
お医者「貴方が気を失っている間、体を調べさせてもらったが、そこまで悪化しているわけでもなさそうだ。今度改めてこの病院に来なさい。精密検査をし、薬を変えればまたいつものように生活できるよ」
男 「はい……」
お医者「なぁに、そんな不安な顔をしなくても良い。すぐ死ぬような病じゃないから安心しなさい」
男 「……」
お医者「じゃ、念のために今日はこれを飲んで、また明日来てください」
男 「……」
お医者「良かったですね、意識を失ったのが病院で」ニコッ
男 「……。……ありがとう、ございます」
【帰り道】
男(八十七年で死ぬとかほざいてる女に、怒りを感じてしまった)
男(それでも、俺だって余命宣告の恐ろしさを知っている仲間だ。例え、その長さが違うとしても)
男(病室から一旦出て、頭冷やして、そして……このことを言いたかったんだけど)
男「ははは……会えるわけないだろ。こんな、泣きまくって腫れた目でさ」
男(俺は、なんて情けないやつなんだろう)
男「う……うぁぁぁぁ……」ボロボロ…
男(道端で泣くなんて、ガキじみててカッコ悪いことくらいわかってる。……だけど、堪えようとして出来るもんでもなかった)
男(俺だってずっと一緒にいたかった。何が『八十七年後に死ぬ』、だ。心配させるだけさせて、そんなのってないだろう)
男「ごめんな、ごめんっ、ぐすっ、ごめんな、女……」
男(俺はもう、医者から言われているんだ。お前より早く死ぬって、余命宣告……いや、どっちかと言えば死刑宣告みたいなものだろう。この病にかかった奴らは例外なく同じ余生を過ごしたのちに眠っていったんだから)
男「げほっ、ぐっ……がほがほがほげほっ!!」
男「はー……はー……はは、あは、あはははっ……。……くそぉっ!!」
男(いくら相手が馬鹿なアイツだとしたって、これもいつまで隠し通せるのだろう)
男「……はぁ、」
男「……あと八十六年か」
終わり
66 : おまんこ埴輪 ◆D3Mt.W7vE6 - 2011/09/02(金) 00:06:41.59 V1/QqL+z0 32/32
>>1で言っただろう 糞SSスレだと
眠いから寝る