9 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 05:50:38.84 oSMQutHu0 1/18


「あずにゃん…梓と付き合ってから、もう一ヶ月になるね」

「そ、そうですね」

「でも、やってることは今までと変わらない気がするね?」

「強いて言えば、お互いに呼び方を変えたことくらいですね」

「うん…なにか変わったことがあった方がいいと思って」

「唯先輩のこと、"唯"って呼ぶの…なんだか照れちゃいますね」

「梓はかわいいねえ」


元スレ
梓「唯先輩、そんな…こんな人前でキ、キ、キスなんて……///」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1278275779/

13 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 05:54:36.06 oSMQutHu0 2/18


「ふふ、みんなは私達のこと、まだ知らないんだよね」

「はい、憂には相談してたんですけど…」

「なんだか、秘密って感じでドキドキするね」

「そうですね」

「梓…もうそろそろ敬語はやめよう?」

「で、でも…やっぱり」

「私の前では恋人でいてほしいんだ」

「わか…ったよ、唯」

「ふふ、照れる梓もかわいいよ」


17 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:01:15.82 oSMQutHu0 3/18


「唯…は、週末の予定とかありま…ある?」

「(一生懸命敬語使わないようにしてる…かわいいなあ)」

「ううん、ないよ」

「じゃ、じゃあよかったら…私とお出かけしま…しない?」

「うん!どこ行こっか?」

「地元のお祭りがあるから、そこに行きたいな」

「そうだったんだ!楽しみだなあ」

「唯は、ゆかた着たりしない?」

「どうしようかなあ…着て欲しい?」

「そ、それは唯に任せるよ!」

「じゃあ…いいや」

「えっ…あ…」

「梓はあんまり興味ないよね…私のゆかた」

「そんなことないです!」


19 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:04:54.11 oSMQutHu0 4/18


「唯のゆかたが見たいからこんなこと聞いたのに…」

「やっぱり恥ずかしくて…素直に言えなかったんです!」

「…ふふ、わかってるよお」

「え?」

「梓が真っ赤になっててすごく可愛いから、ちょっといじめてみたくなっただけ」

「…」カァッ

「あと、また敬語になってるよ?」

「はっ…!つい…ごめんね」

「ううん、ちょっとずつ治していこ?2人で」

「はい!」

「ほらほら」

「あっ」


37 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:33:30.33 oSMQutHu0 5/18

―――

「唯先ぱ…唯と2人でお祭り…」

「なんでだろう…付き合う前も2人で出かけたりしてたのに」

「すごくドキドキする…意識しちゃってる」

「どんなゆかた着てくるんだろう?」

「どんなゆかたでも可愛いんだろうなあ」

「私も…着てみようかな」

―――

「憂~、ゆかたってまだあったっけ?」

「小学校以来だから、もう小さいと思うよ?」

「そうだよね…どうしよう、週末に梓とお祭りなのに」

「ふふ、梓ちゃんにゆかた姿見せたいんだ~」

「うん…でも今からじゃ買うわけにもいかないし…」

「…わかった!私が作ってあげるよ!」

「えっ憂が!?」

40 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:39:51.44 oSMQutHu0 6/18


週末
―――
「ど、どうかな?お姉ちゃん」

「…憂…」

「どこかまずかった…?」

「柄といい裾の長さといい…完璧だよ」

「ほんと?!よかったあ…初めてだし時間もなかったから…」

「私は憂みたいな妹がいて幸せだよおー」

「えへへ…ありがと」

「これなら梓にも自慢できるよ!」

「頑張ってきてね、お姉ちゃん」

「うん!いってきまーす!」


41 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:45:05.45 oSMQutHu0 7/18


―――
「これで大丈夫かな…?」

「着付けなんて全然わかんないからなあ…」

「こんなことなら憂に聞いておくんだった」

「ゆかたの柄も…気に入ってもらえるかわかんないし…」

「でも…いっか。すれ違う人はきっと唯の方に目がいくよね、可愛いから」

「あっ…もうこんな時間!」

「急がなきゃ!」

「いってきまーす」


43 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:52:41.33 oSMQutHu0 8/18


会場
―――
「梓…どこかな?ちっちゃいからどこにいるかわかんないよ」

「唯、もう来てるのかな…人が多くて歩きづらい…」


「うう…人ごみに流される~」

「ちょっとごめんなさい…っと…」

「あっ!あのちっちゃくて可愛らしい後姿は…」


「唯…どこだろ?迷子になってないかなあ…?」

ギュッ

「わっ!」

「えへへ、やっと会えたね、梓」

「ゆ、唯!よかった…迷子になってなくて」

「って!ひ、人がいっぱいいますから!」

「そんなの気にしないよ~!あと…敬語はなしね?」


44 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 06:59:42.91 oSMQutHu0 9/18


「あっ、また…ごめんね」

「ううん、それより梓のゆかた!すごくかわいいよ~」

「あ、ありがとう」

「唯のゆかたは…もっともっとかわいいよ」

「えへへ、照れちゃうな~…実はこれ、憂の手作りなんだよ」

「て、手作りですか!」

「梓にゆかた姿を見せるんだって言ったら、こんな可愛いのを作ってくれたんだ」

「憂…ほんとにできた妹ですね」

「ふふ、あんなにいい妹を持てて幸せだよ~」

「(わたしも…唯のこんなに可愛い姿を見られて幸せ)」

「憂に感謝しないとだね」

「うん!」


45 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:06:34.30 oSMQutHu0 10/18


「今日は花火の打ち上げがあるんだ」

「花火!やった~!」

「8:30からだけど、まだ時間あるから…出店回ろう?」

「うん!あ、噂をすればたこ焼き屋さんが!いこっ、梓!」

ギュッ

「わっ、ま、待って!」

―――
「おいひいー」

「ほら、あおのりが口のまわりについてるよ」

「梓、拭いて~」

「しょうがないなあ」フキフキ

「ふふ…あ、あっちには唐揚げ屋さん!」

「あそこには白たい焼き!」

「唯…食べ物ばっかりだね」

「ほら、売り切れる前にいこっ?」

「うん!(唯が幸せそうだから、いっか)」


48 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:13:40.17 oSMQutHu0 11/18


―――
「うーん、また破けちゃった…おじちゃん、もう1回!」

「もう4回目だよ?金魚すくいって地味に高いし…」

「だってえー…なんか悔しいんだもん」

おじちゃん「お嬢ちゃん、ほれ、持ってきな!」

「えっ、ほんとに!?」

おじちゃん「おう!4回もやらせたらかわいそうだからな!」

「あ、ありがとうございます!」

「ございます!」

「やったー!トンちゃんの水槽に一緒に…」

「だめ!食べられちゃうかも…!」

「じょうだんだよ~、ちゃんとうちで飼うよ」

「じょうだんに聞こえなかったよ…」


ドーン


「あっ!始まったよ!花火!」


50 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:20:24.38 oSMQutHu0 12/18


「あっ、あそこの土手、空いてる」

「じゃああそこに座って見よっか」

―――

「すごい迫力…綺麗」

「たーまやー!ほら、梓も!」

「た、たーまやー」

「ほんとに綺麗だねえ…」

「うん…」

「(唯と2人きりで花火…か)」

「(いつからだろう?"唯先輩"を意識し始めたのは)」

「(夏フェス?合宿?ううん、もっと前…)」

「(最初に軽音部に入ったときは、そんな感情、全然なかった)」

「(いつもダラダラしてて…練習もろくにしなくて…)」

「(楽譜も読めなくて…それでも楽しそうで)」


53 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:25:53.29 oSMQutHu0 13/18


「(部活では練習してなくても、ライブではすごくいい演奏して)」

「(怠け者に見えるけど、実は誰よりも頑張ってて…)」

「(いつの間にか…好きになってた)」

「(告白したら、泣いてくれてたなあ…すごく嬉しかった)」

「(できることなら、ずっと一緒に…軽音部として…)」

「(ふふ…そんなの無理だよね…唯たちはもうすぐ卒業だもん)」

「(私達…卒業したらどうなっちゃうんだろう…)」

「梓…」

「…はい」

「キス…しよっか?」


54 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:28:21.27 oSMQutHu0 14/18


「えっ!?そんな…人前ですよ!キ、キ、キスなんて…」

「…ごめんね、嫌だよね…」

「ちっ、ちがうよ!そんなことない!すごく嬉しい!!」

「じゃあ…キス、しよ?」

「でも…だれかに見られたら恥ずかしいよ」

「大丈夫!みんな花火見てるから!」

57 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:33:26.70 oSMQutHu0 15/18


「だから、大丈夫!」

「わ…わかった!」

「じゃあ、私、目瞑るね」

「よ、よし…」ドキドキ

「…」


チュッ


「…えへへ」

「…き…緊張しました…」

「ふふ、私もすごくドキドキしてた」

「緊張、ほぐれるとやっぱり敬語になっちゃうね」

「もうちょっと…かかりそうですね、治るまで」


58 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:39:04.30 oSMQutHu0 16/18


「いいよ、ゆっくり…ね?」

「…うん」

「もうすぐ…卒業だよ」

「…そうだね」

「梓…やっぱり不安?」

「軽音部の方ももちろん不安だけど…」

「何より、唯が遠くへ行っちゃうような気がして…」

「梓…」

「大学生になったら忙しくなるだろうから…私のこと、忘れちゃうかも…とか考えて」

「私達…卒業したら…」

ギュッ

「大丈夫だよ…梓」

「唯…先輩…」


60 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:43:32.50 oSMQutHu0 17/18


「梓に告白されたとき…すごく嬉しかった」

「ずっと片思いだと思ってたから…」

「柄にもなく、泣いちゃった」

「…」

「私にとって、梓は誰よりも、何よりも大事なんだよ?」

「こんなにかわいくて、しっかりしてて、それでもどこか抜けてて…」

「こうして梓と一緒にいられることが、一番嬉しいんだよ」

「大学生になったって、この気持ちは変わらないよ」

「…はい…っ」


61 : 以下、名... - 2010/07/05(月) 07:48:58.68 oSMQutHu0 18/18


「ま、大学生になれるかどうかはまだわからないんだけどねえ~」

「そんな…しっかりしてください!」

「わかってるよ~、さすがに今回はしっかり勉強するよ」

「ライブも忘れちゃだめだよ!」

「もちろん!一番の楽しみだからね」

「梓…私達が卒業しても…」

「大丈夫です!軽音部は守ります!」

「よかった…じゃあ、軽音部と、憂と、それから私も…よろしくね?」

「やってやるです!」

「ふふ…梓」


「これからも、ずっと一緒にいようね」


おわり


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