義肢少女「いつも昼過ぎまで寝続けて。最近は来る度に起こしてる気がします。そんなにお仕事が忙しいんですか。」
博士「いやー、幼なじみが朝起こしに来てくれるシチュエーションに憧れる男子の気持ちが分かったんだ。」
博士「それに加えて暖かいご飯まで用意されて、文句を言いながらもさりげなく気遣ってくれる優しさのブレンド。素晴らしいよね。」
博士「それを自ら壊すだなんて、とんでもない!」
義肢少女「(今度から起こすのやめようかな)」
博士「たまにペッタリくっついて添い寝してくれるしね。数秒だけど。」
義肢少女「そのまま永眠してくださいってオチでよろしいですね。」
元スレ
義肢少女「もっと普通の生活はできないんですか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306583666/
【関連】
義肢少女「もっと普通の手足はないんですか」
http://ayamevip.com/archives/53399505.html
博士「寒い…。」
義肢少女「そんなに着込んでるのにですか。モコモコですよ。」
博士「この寒い中エアコンが壊れるなんてどうかしてるよ。君は大丈夫なのかい?」
義肢少女「わたしは平気です。ちなみに、今日はそこまで気温低くないですよ。」
博士「そんな馬鹿な。」
義肢少女「普段から空調のきいた部屋にひきこもってるからですよ。運動でもしてみてはどうですか。」
博士「運動かあ。しばらくやってないな。」
義肢少女「一緒になにかやってみますか。」
博士「じゃあマット運動でも。」
義肢少女「マット?でんぐり返しとかですか。」
博士「うんそうだね。ごめんなさい。僕は本当に汚れた人間だ。」
義肢少女「(体重が…。)」
義肢少女「(いや、これは義肢が重いから。うん。そうだ。)」
博士「どうだい?手足の調子は。」
義肢少女「はい。問題ありません。 …ただちょっと、重いかなー、なんて。」
博士「うーん、出来うる限り軽量化は施してるんだけど、やっぱり生身よりはちょっと重いからねえ。」
義肢少女「そうですか(ほっ)」
博士「両手足あわせてプラス2キロくらいかな。」
義肢少女「えっ」
博士「だから君の体重を同年代での平均と照らし合わせていkちょちょっと!大事なデータなんだから返しなさい!」
義肢少女「義手のお姉さんと仲良くなりました。」
博士「それはよかった。月1の定期検査でしか会う機会がないかもだけど、良い人だから色々と話を聞くと良いよ。」
義肢少女「はい。実は何だかすごく気に入られちゃって…。連絡先を交換してから電話でよくお話をしています。」
義肢少女「ほとんど旦那さんと博士の事なんですけど、いろんな話を聞けてすごく楽しいです。」
博士「えーなに僕の事もー?どんな事話してたー?」ソワソワクネクネ
義肢少女「(なにこれ気持ち悪い…)大学生の時後輩だったとか、一緒の部活動でのお話とかです。」
博士「そうなんだーいやー実は同じ大学出身でね。たまたま部に入ったら先輩も同時期に入っててさー。」クネクネ
義肢少女「(お姉さんを追っかけて部に入った、って周囲にモロバレだったそうですけどね。)」
博士「先輩に恋人、今の旦那さんね、ができた時には周りのみんなで祝福したなあ。懐かしい。」
義肢少女「(その後部室で夜通しすすり泣いていて、巡回していた警備員さんに慰められたそうですね。)」
義肢少女「博士は良い人だったんですね。」
博士「やだなーそんな。たいしたことないよー///」
義肢少女「お昼に停電がありましたね。」
博士「そうだったんだ。ちょうど自家発電してたから気付かなかったよ。」
義肢少女「二度と発電できないようにしてさしあげましょうか。」
博士「いやそれは困る。緊急時は施設の維持電力にも使われるからね。」
義肢少女「え。自家発電ってそっちの方…」
博士「あれれ~おかしいぞ~ 自家発電って他にどんな意味があったのかなー?」
義肢少女「」
博士「僕にも分かるように教えてくれないかなあできれば実s」
博士「あああごごごめんごめん冗談冗談だから本当にやらn僕が悪かったです勘弁してください!」
義肢少女「前に飛行ユニットが天使をモチーフにした、と聞きましたが。」
博士「うん。そうだけど?」
義肢少女「この、着地マニュアルの中で頻繁に書かれている『ガウォーク体勢』って、どう考えてもマク○スですよね。鳥ですよね。」
博士「空力的にこれが最適なんだ。推進器も足についてるからね。」
義肢少女「それと緊急時の衝撃防御についての頁、翼で体を覆い保護する『ゼロ式防御』」
義肢少女「翼の正式名称『EC-O307AB』、物理力場展開機能『ATフィールド』」
義肢少女「天使って。」
博士「いや、苦しいけど一応どれも天使モチーフなんだって。ウイン○ゼロとかノブリ○・オブリー○ュとか使○とか。」
義肢少女「混ぜすぎです。」
博士「やあ。外で会うのは珍しいね。」
義肢少女「どちら様ですか。」
博士「そっかそうだよね外だと人の目もあるから他人のフリもしたくなるよね…。」
義肢少女「冗談ですよ。けど、スーツを着て身だしなみも整えているから、一瞬誰か分からなかったです。」
博士「久しく着てなかったのを引っ張り出してきたんだ。どうだい似合うだろう?」
義肢少女「…はい。お世辞抜きに本当に似合っています。格好いいです。」
博士「ふふ、やはりね。格好良すぎて会場でも注目の的だったよ。いやーモテる男はつらいなあ。」
義肢少女「良かったですね。(ツッコミ待ちみたいだけど、本当にそうだったのに気付いてなさそう。可哀想…)」
博士「もうモッテモテでさー。(あれおかしいぞ。どうせ何かのミスで悪目立ちしただけのはずなのに。お願いだから教えて…)」
8 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) - 2011/05/28 22:07:12.99 WIG1kUUAO 9/53乙。これは以前の続編なのかな?
時系列だと一応以前の続きになっています。
ただ、これ単体でも内容を把握できるようにしました。
義肢少女「滅多に乗らないんですけど、電車の景色っていいですよね。」
博士「そうだねえ。乗客が少ない時、ロングシートに座ったら対面側がいい感じの眺めになるんだよね。」
義肢少女「一面の景色がどんどん移り変わっていって、わくわくしてしまいます。」
博士「思わず写真で撮りたくなるような瞬間もあるんだけど、さすがにそれはできないのが残念だ。」
義肢少女「そうですね。人が少なければささっと撮れば大丈夫な気もしますが。」
博士「えっ。本当に大丈夫かな。バレたら大変だよ。」
義肢少女「そんなに嫌がられる事もないと思いますよ。もしくは事前に許可をとってしまえばいいと思います。」
博士「なるほど。そうだったのか。よし早速撮りに出かけてくるよ!」
義肢少女「いい写真が撮れたら見せて下さいね。」
博士「任せて!足を組み替えるその瞬間。狙い撃つぜ!」
義肢少女「ちょっと待て」
博士「もう、本当に大丈夫だから。もう帰りなさい。」
義肢少女「じゃあ博士がこのお粥を全部食べたら帰ります。」
博士「…うぷ。」
義肢少女「ほら、食べられないくらいひどいんですから、つべこべ言わずに休んで下さい。」
博士「いや、本当に、申し訳ない。」
義肢少女「気にしないでください。必要なものがあれば言ってくださいね。」
博士「じゃ、じゃあ今日発売のおっぱい倶楽部5月号を…」
博士「いやごめんじょ、じょうだゲホッ 冗談だから!ちょ行かないで!」
博士「はい。先日は差し入れありがとうございました。いつもすみません。」
博士「いえそんな。娘さんにはむしろ僕の方が色々を面倒をかけてしまっていますから。ええ。」
博士「…あなたのおかげで僕はこうしているんです。迷惑だなんてとんでもない。あの子を引き取るとおっしゃった時にも約束しましたよね。」
博士「すみません、つい熱く。けどそんな事は言わないで下さい。あの子が可哀想です。」
博士「いやまあ大事な友達ですから。えっ、まさかそんな。あり得ないですよあはは。相手は子どもですよ。」
博士「え?寝言で博士とマット運dいえ違います違うんですそれは。それは本当にマット運動の事いえやってませんけどでもだから違いますって!」
義肢少女「携帯電話、機種変したんですね。」
博士「調子がわるかったからね。似た種類のがあって助かったよ。」
義肢少女「色々な事ができて、便利そうで羨ましいです。」
博士「そんな良いものじゃないさ。逆に束縛されて不便に感じる事もあるし、たまに怖く感じる事もある。」
義肢少女「携帯がですか?」
博士「そうさ。例えばもしメルアドを変更したとして、その知らせを一斉送信したらだえもんさんからドバっと返事が届いたりなんかしてさ。」
博士「その中にはけっこう親しいつもりだった人宛てのが混ざってたりして、自分の長年の勘違いが露呈したりなんかしたらさ。」
博士「それはもう、本当に怖い事なんだ…。」
義肢少女「(泣くほどつらいなら持たなきゃいいのに…。)」
義肢少女「誕生日おめでとうございます。」
博士「あはは、何だか照れくさいな。ありがとう。」
義肢少女「去年祝えなかった分、今日はしっかいお祝いさせていただきます。」
博士「祝ってくれる人がいて、プレゼントまでもらえたんだ。もう大満足だよ。」
義肢少女「そんな事言わずに。飾り付けだった頑張ったんですから。」
博士「あー、これ君が全部やったのか。凄いなあ。」
博士「(祝うの字が呪うになってるのは黙っておこう…。)」
義肢少女「手伝ってくれた叔父さんも『これなら奴にピッタリだ』って太鼓判押してくれました。」フンス
博士「(そういえば最近構ってくれないって嘆いたな、あの人…。)」
義肢少女「雨が続きますね。」
博士「そうだねえ。そろそろ梅雨入りかな。」
義肢少女「濡れた後の手入れが大変なので、雨は苦手です。」
博士「僕も、湿気が体質に合わないから少し苦手かな。」
義肢少女「…」
博士「…」
義肢少女「けど、雨の日は嫌いじゃないです。」
博士「うん。僕もだ。」
義肢少女「知らない人にお金を渡されました。」
博士「え?それでどうしたの?」
義肢少女「もちろん返そうしたんですけど聞いてくれなくて、『辛いだろうけどがんばってね』って言われました。」
博士「あー。そういう事か。」
義肢少女「正直、ちょっと不愉快でした。ああいう人は嫌いです。」
博士「その人なりに善いと思ってとった行動なんだ。肯定しろとは言わないけど、否定してはいけないよ。」
義肢少女「けど、辛いだろうなんて、見た目で判断して欲しくないです。」
博士「例えば、君は駅の階段に空のペットボトルが置かれてたらどうする?」
義肢少女「?拾ってゴミ箱に捨てます。」
博士「うん。偉いね。じゃあ、中身がまだ残っている状態だったら?」
義肢少女「…もしかしたら誰かの飲みかけかも知れないので、そのままにします。」
博士「僕は捨てるな。もちろん中身とペットボトルは別々にね。」
博士「この判断をどう思う?」
義肢少女「その、もし飲みかけだったら悪いなと思います、けどそもそも階段に置くことが悪いし…」
博士「どうとでもとれるんだよ。善いか悪いか、辛いか辛くないか、なんてそれぞれの人次第だ。」
博士「人の数、とまでは言わないけど、とにかく見方は沢山あるんだ。納得できないものを一つ一つ否定していくよりも、」
義肢少女「そういう見方もあるんだ、って受け入れればいいんですか。」
博士「受け入れるまではしなくてもいいけどね。まあそれくらいの余裕があったら良いよねって話だよ。」
博士「例えばそのお金で駅前の限定レアチーズケーキを一緒に買って堪能するとかさ、すごく良いと思うんだ。」
義肢少女「さっきおやつ食べたばっかりじゃないですか。…また今度行きましょう。」
TV『タスケルツモリナドモトヨリナイ… オマエモココデオワラセテヤル オレガタオシテキタヤツラトオナジクナ…!』
博士「…四脚って、格好いいよね…。」ウットリ
義肢少女「やめてください。」
義肢少女「自分用の携帯をもらっちゃった。」
義肢少女「叔父さんと叔母さんには何も言ってなかったのに。博士が何か言ってくれたのかな。」
義肢少女「博士にメール送ってみよう。」
義肢少女「ちょっと長すぎるかな…削って…。これだとなんだか事務連絡みたい。」
義肢少女「絵文字とか、顔文字も入れた方がいいかな。」
義肢少女「あれ、この言葉の使い方って大丈夫だったかな。えっと辞書、辞書。」
義肢少女「…。」カチカチ
博士「携帯持つようになったんだね。」
義肢少女「はい。ところで先日送ったメールですけど。」
博士「ああごめん、ついさっき届いてるのに気がついて。そのままほったらかしちゃってた。」
義肢少女「そう、ですか…」ションボリ
博士「あうああ申し訳ない本当に。きちんと読んだし受け取ってすごく嬉しかったよ!かわいい顔文字入りですごく良かった!」
博士「よーしじゃあ今から返事を送るよ。とっておきの顔文字も入れちゃうからね。」
義肢少女「…はい!楽しみにしています。」
義肢少女「こういう本はせめて隠して下さいって何度も言ってるじゃないですか。嫌がらせですか。」
博士「いやだからごめんって。資料に使ったまましまい忘れてたんだ。」
義肢少女「これで何度目だと思ってるんですか。」
博士「そうは言うけどまだ数回ぐらいだと思うんだ。まあいいじゃないか。」
義肢少女「少しはデリカシーを…そんなだから万年片想いのチキン野郎なんですよ!」
博士「」
義肢少女「あっ」
博士(チキン)「ドコデソレヲ…。」
義肢少女「う…その、義手のお姉さんが前に話してくれて。博士が義手のお姉さんに大学時代ずっと片想いしてて、恋人ができても片想いし続けてたって。」
チキン「先輩…気付いてたんですね…。というか人にさらっと話さないでよ…。」
義肢少女「け、けど博士の事すごい褒めてましたよ!学生時代から一生懸命ですごく人思いのいい子だったって!」
チキン「」(やめて!僕のライフはもう0よ!)
博士「頼みがある。君でないと頼めない事だ。」
義肢少女「はい。何でしょうか。」
博士「今日、父と母が来る。君を僕の思い人として紹介させてくれないか。」
義肢少女「えっ…。そ、そんな、えと。」///
博士「すまない本当にすまない昔からそれらしい人がいなさ過ぎて両親から同性愛者じゃないかと疑惑をかけられているんだ助けてくれ。」
義肢少女「なるほど息子さんはケツの穴に興味を示すどうしようもない変態さんですとご説明すればいいんですね分かりました任せて下さい。」
博士「女の子がむやみにケツやら穴などと言ってはいけないよ。」
義肢少女「無理矢理言わされた事もあったときちんと説明します。」
博士「そう言わずに!お願いします助けてください!」
義肢少女「そもそも年齢差で無理がありますよ。」
博士「たかだか10歳ちょいだ!そんなもの全く問題ない!(この際ホモ疑惑よりはロリコン疑惑のがマシだ。)」
義肢少女「…分かりました。お引き受けします。」
博士「助かった。ありがとう。」
義肢少女「かわりに私の頼み事も一つ、引き受けて下さいね。」
博士「いいよー変形機能でも変身でも何でも来いだ!」
義肢少女「こっちからお断りです。」
義肢少女「優しいご両親ですね。」
博士「すまない。まさか二人ともあんなに喜ぶとは思ってもみなくて。大変だったろう。」
義肢少女「いえ。私の容姿を見ても気にされる様子もなくて、とても良くしてもらえて嬉しかったです。」
博士「…そっか。それなら良かった。」
博士「まあともあれ、これで疑惑も取り去れたし万事解決だ。本当にありがとう。」
義肢少女「また来られた時はどうするんですか。」
博士「適当にごまかすさ。僕は正常だって事は伝わったし、最悪別れましたと言えばいい。」
義肢少女「いえ、けど一回だけだと疑惑も取り去りきれてないかも、いえきっとまた疑われると思います。」
博士「えっ」
義肢少女「だからまたご両親がいらした時は呼んで下さい。また恋人になりますから。」
博士「いやしかしね。毎回だましてしまうのもどうかと思うんだ。君も大変だろう。」
義肢少女「わたしは今日ご両親に嘘は一つも言ってませんよ。恋人の件も、博士がそうだと紹介したのなら、私はその間は博士の恋人です。」
博士「はは…、面白い屁理屈だなあ。君は詐欺師にもなれそうだ。」
義肢少女「それに、お母様とメル友になる約束をしました。お父様とは一緒に記念写真を撮る約束があります。」
博士「」
義肢少女「これで万事解決ですね。」
博士「ヨロシクオネガイシマス。」
博士(女装)「…。」プルプル
義肢少女「はかせーそんな俯かないでくださいよ。せっかくの可愛い顔が見えません。」パシャパシャ
博士(女装)「本当に…写真撮るだけで約束はチャラになるんだよね…。」
義肢少女「はい。それにもちろん写真は外に出しません。はい笑ってくださいー。」パシャシャシャシャ
博士(女装)「(あとちょっとの我慢…あとちょっと…)」
義肢少女「…。」
博士(女装)「…?」プルプル
義肢少女「あぁああぁ怯えた顔もかわいい!!何で怯えてるのか分からないけどすごいかわいい!!」
博士(女装)「いやだって終始目が怖…いやちょ何」
義肢少女「怯えてるけど実は興奮したりしちゃってるんじゃないですかー確かめてあげますよー」ハァハァハァ
博士(女装)「やっやめて写真だけって約束jごめん冗談にならないくらい今の君本当に怖い!!誰か助けて!!」
博士「あー」
義肢少女「二日酔いですか。夕べ叔父さんと遅くまで飲んでいたみたいですね。」
博士「うー」
義肢少女「叔父さんも似たような状態でしたよ。お二人ともお酒に弱いんですから、もっと考えて飲んで下さい。」
博士「んー」
義肢少女「お水はここにありますよ。今お味噌汁作ってますから、後でちゃんと飲んで下さい。」
博士「ごめん…。」
義肢少女「いいですよ。それより横にn」
博士「吐きそ…いや吐く」
義肢少女「」
博士(土下座中)
義肢少女「もう本当に気にしてませんからお願いです頭を上げてください。ほらお味噌汁もできましたから飲ん…うぷ、色がさっきのに似て…」
プ~ン
義肢少女「…。」
プ~ン…ピト
義肢少女「…」ペシン
…プ~ン
義肢少女「…。」イライラ
プ~ン プ~ン
プ~ン…ピト
義肢少女「(今だっ)」ベチィィン!
義肢少女「いっっっっつぁぁぁっ…!!!」ゴロゴロゴロ
博士「あれ?ここにあったガン○ラの箱知らない?」
義肢少女「空だったので畳んで紙ゴミにまとめました。」
博士「そんなっ?パッケージを切り抜いてスクラップしようと思ってたのに。」
義肢少女「そうだったんですか。すみません、てっきりただの空き箱かと。」
博士「あれでジムのバリエーションがフルコンプできてたのに…ジムスナイパーⅡ…」
義肢少女「け、けどほらここに組み立てたプラモがあるんですかr」ボキ
義肢少女「ごごごめんなさい!まさかこんな脆いだなんてあっけどほら接着剤でくっつけrあ、あれくっつかない何で」
博士「暑い…。」
義肢少女「分かっていると思いますがそれ以上脱がないで下さいよ。色々と限界です。」
博士「一度ならず二度も壊れるとか…。ポンコツエアコンめ…。」
義肢少女「けど、確かにちょっと暑いですね。汗で服がじっとりしてきて」
博士「お召し物を、お預かりしましょう。」
博士「いや別にそんないやらしい意味じゃnあ熱っ!ちょ義足の熱くなってるトコ当てないで溶ける溶けちゃう!」
ゴオオオ ガタガタガタ
博士「風が凄いね。」
義肢少女「台風が近付いてるみたいですから。」
博士「そういえば台風の日って無性に外に出たくならない?傘さして吹き飛ばされないか試したりとか。」
義肢少女「そんな強い風だったら先に傘が壊れてしまいますよ。」
博士「あと警報で休みになったから遊びに行ったりもするよね。」
義肢少女「外出が危ないからお休みになるのに、それじゃ本末転倒です。」
博士「そうなんだけどねー。あっはは。」
博士「(これは僕の方からツッコミを入れてもいいんだよね)」
義肢少女「お邪魔しm
博士「来るな!」
義肢少女「っ!」
博士『確かに、彼女は君らの言う成果だ。だが手を出したら全てが無になると思え。』
博士『私一人を連れて行けばいくらでも作ってみせるよ。だから彼女には何もするな。』
義肢少女「は 博士。誰なんですか…この人たちは…」
博士『資料や設備は持ち出さなくて問題ない。いくらでも再構築できる。』
義肢少女「はかせっ!」ギュ
博士「…離すんだ。」
義肢少女「ちゃんと説明してください…怖い人たちに囲まれて、どこに行こうとしてるんですか。」
博士『気にするな。彼女は君たちに危害を加えない。構わず私を連れて行け。早く。』
義肢少女「何て言ってるか わかんないよ…」
博士「…ごめん。」ボソッ
ドンッ ドサッ
バタン!ブロロロロ…
ブロロロロ ゴトゴトン
博士「…。」
ブロロロr ガギンバギャギャギャ!
キキーッ!
博士「!?」
~~!
!?
っ! ~~!
パンッパンッ ダダdバギン!
ダダダ ゴキッ
パンッ パンッ ゴンッ
…
博士「…。」
ガコン
義肢少女「…お邪魔します。」
博士「やあ。いらっしゃい。」
博士「しかし、君は無茶苦茶をするなあ。怪我はしていないかい。」
義肢少女「頬に少しかすり傷ができただけです。」
博士「だけ、って。跡が残ったらどうするんだ。君は女の子なんだよ。」
義肢少女「すみません。けど博士の身に起こったことに比べれば、これくらい。」
博士「僕はこれでいいんだよ。けどもし君に何かあったりしたら、それこそ叔父さんに何て言えば」
義肢少女「っ、そんなの…!知ったことじゃないです!」
義肢少女「叔父さんへの恩義をわたしに重ねないでください。わたしの思いはどうなるんですか。」
博士「…。」
義肢少女「こんな事になって、これでいいだなんて…もっと普通の生活はできないんですか…」
博士「いつかこうなる事が分かった上で普通から逸脱したんだ。もう戻れないよ。」
博士「けど君はまだ普通の生活の枠内にいる。普通の姿になって、日々を送ることもできる。」
義肢少女「何、言ってるんですか。」
博士「いつかの言葉、そのままだけど。」
博士「義肢、普通の手足にそっくりな物もあるけど、取り替えるかい。」
博士「定期検査の時以外はぱったり来なくなったなあ。」
博士「会っても目も合わせてくれないし。嫌われちゃったな。」
博士「…」
博士「ま、仕方ないか。」
博士「けどあの子の為にも、やれるだけの準備はしないと。」
義肢少女「普通…。」
義肢少女「普通…って、何だろう。」
義肢少女「『普通』とは違うけど、『みんな』とは違わない…って、前に言ってたけど。」
義肢少女「…『良いところも、悪いところも、普通の値までなだらかにするのは違う』」
義肢少女「空を飛べるのは飛ぼうと思うか思わないかだけの違い…」
義肢少女「…。」
義肢少女「よくわかんない。」
博士「ねむ…」ポリポリ
博士「あー…4時か、午前?午後?」
博士「まあどっちでもいいか。 お腹すいたな、何かご飯。」
博士「パンでいいか。」
博士「…。」モソモソ
博士「…あ、カビはえてる。」
義肢少女「ご馳走様でした。」
義肢少女「その、ちょっと食欲がなくて。ごめんなさい。」
義肢少女「ううん、大丈夫だよ。あっ片付けもするから食器はそのまま置いといて。」
義肢少女「(前に博士に作ってあげたときは、こんな味じゃなかったのに。)」
義肢少女「ちゃんとしたもの、食べてるかな…。」
義肢少女「お邪魔します。」
博士「いらっしゃい。」
義肢少女「…。」
博士「…。」
義肢少女「夢を、見ました。」
博士「…。」
義肢少女「わたしは普通の学生で、博士がそこの学校の先生で。」
義肢少女「夢の中でも博士は色々な事を教えてくれて、どうしようもない事を笑いながら話してくれて。」
義肢少女「楽しくて、嬉しくて、幸せで。」
義肢少女「けど、博士はどこか悲しそうで、わたしにはそれが何でなのか分からなくて。」
義肢少女「悲しそうだっていうのが分かるのに、分からないまま、目が覚めました。」
義肢少女「けど目が覚めたら、夢の中の博士の悲しい気持ちがなんとなく分かりました。」
義肢少女「機械の手足を普通の手足にそっくりな物に変えて、博士の言う普通の生活を選んだら、」
義肢少女「きっと夢の中の続きが過ごせるんだと思います。」
義肢少女「感じられていた事が、感じれなくなって。いつか気付かなくなって。」
博士「…。」
義肢少女「そんな普通はいやです。」
義肢少女「ゴツゴツしてて着れる服も少なくて、ファンネルが出て空が飛べて。」
義肢少女「セクハラまがいの事ばっかり言って、けどいつも優しくて色々な事を教えてくれて。」
義肢少女「良いところも、悪いところも、全部ひっくるめて大事な義肢で、大好きな博士だから。」
義肢少女「離したくない。普通でなくていいです。怪しい人が来たって撃退します。」
博士「いや、その件h」
義肢少女「いいえ聞きません!博士はわたしの大切な人なんです!何があっても守ります!」
博士「いやだかr」
義肢少女「もし博士に何かあったら私はもう生きていけません!だからお願いです!」
博士「ちゃんt」
義肢少女「私を博士の傍においてください!」
博士「」
博士「…うん。その、えっと…。まず、ありがとう。」
義肢少女「はい。」
博士「実は、さすがに国籍不明の不審者が押し寄せてくる状態は異常すぎると思ってさ。そのままで君に判断させるのはいけないと思ってね。」
博士「つてを使って、国際規模で、技術保全の名目で保護をしてもらえるようにしたんだ。」
博士「だから、もう危ない事は起こらないよ。多分。」
義肢少女「そ、そんな事ができるんですか。」
博士「うん。面倒なしがらみができるから無視してたんだけど、背に腹は替えられないからね。」
博士「だから、もう大丈夫だから。君は戦うような事はもう二度としないでくれ。お願いだ。」
義肢少女「…叔父さんの為に、ですか。」
博士「僕のためにだ。わがままでごめん。」
義肢少女「…わかりました。約束します。」
博士「いやあしかし『大好きな博士』とか『傍においてください!』とか、興奮して鼻血が出るかと思ったよ。あー録音すればよかったー」
義肢少女「いってくれればいつでも言いますよ。大好きな博士。」ニコッ
博士「」
博士「あっいや、まあ、別にいいかな。ほら大事な言葉をむやみに出すのも無粋だし。」////
義肢少女「何言ってるんですか。大事だから言葉に出して伝えないといけないんですよ。いつも傍にいてお伝えします。」
博士「う、うんその通りだね! ところで、ちょっと近くない?」
義肢少女「そんな事ないですよー」ギュー
博士「(うっ…柔らかい感触が二の腕n…いや、あばらの硬い感触しかないな。)」
義肢少女「あ?いま何か考えました?」
博士「イエナニモ サー」
義肢少女「いらっしゃいmな何で来てるんですか。」
博士「ひどい言われようだなあ。せっかくの文化祭なんだから来たっていいじゃない。」
義肢少女「それはそうですけど。言ってなかったのに、よく今日が文化祭だって知ってましたね。」
博士「そりゃあ今日という日を指折り数えて数え切れないほど昔から待ってたからね。前の晩は眠れなかったよ。」
義肢少女「子供ですか。」
義肢少女「(クラスのみんなの目もありますから、あんまり変な事言わないで下さいよ。)」コショコショ
博士「(だいじょぶだいじょぶ。食べたらおとなしく帰るよ。)」コショコショ
義肢少女「…ご注文はいかがなさいますか。メニューはこちらになります。」
博士「うーん、じゃあホットケーキとアイスコーヒー。 あとスマイル。」
義肢少女「あはははかしこまりました少々お待ち下さい。」
博士「すごいひきつってた…。」
義肢少女「お待たせしました。ホットケーキとアイスコーヒーになります。」
博士「ありがとう。えっとシロップは…」
義肢少女「ここにありますよ。」
博士「お、ありがと。」ドロドロドロ
義肢少女「あっ最初からそんなにかけたらベトベトになるって前にも言ったじゃないですか。まず最低限だけかけて」
博士「いいじゃないベトベトでも。甘くておいしいんだから。」
義肢少女「せっかくふんわりしてる生地が台無しになるんです。ちょっと一切れ作りますから試してみて下さい。」カチャカチャ
博士「台無しというがこれもなかなか美味しいんだよ。どれ僕も作るからちょっと食べてみてよ。」ドロドロ
ひそひそ
ナニアノフタリ
タベアイッコシテルヨ
スゴク…イチャイチャデス…
イイナー
義肢少女「すみません、待たせてしまって。」
博士「そんなに待ってないさ。けど本当に抜けて大丈夫なのかい。」
義肢少女「はい。クラスのみんながそれよりも早く行ってきな、って聞かなくて。」
博士「そうなんだ。なんだか申し訳ないなあ。」
義肢少女「そうですね。後でちゃんとお礼を言わないと。」
博士「うん。 それじゃあ、色々回ってみようか。」ギュ
義肢少女「はいっ。この3組の催しとか面白そうですよ。」ギュ
博士「おっ、いいねー。」
おわり。
57 : VIPに... - 2011/05/29 22:55:05.14 322d05qio 53/53今度は長めにまとめたつもりだってたのに結局また短くなっとる…
なかなか上手くいかないなあ