サラさんは起きている時間の半分で家の手伝いを――
母「サラ! 悪いけどお皿洗ってくれるー?」
サラ「はーい!」
サラ「ふんふ~ん」ジャブジャブ
ガッシャーンッ
サラ「きゃーっ!」
母「またお皿割ったの!? ドジなんだから……」
元スレ
サラさん「起きてる時間の半分で家の手伝いをし、残り時間の2/3で妹の世話、学校は往復3時間かかり、6時間睡眠だが、何の問題もない」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1559741529/
残りの時間の2/3で妹の世話をします。
サラ「今日は何して遊ぶ?」
妹「えーっとねー、かけっこ!」
サラ「分かった! じゃあ、あっちまで競走だよ!」
妹「うん!」
ドヒュンッ!
サラ「は、はやっ……!」
学校へは、歩いて往復3時間かかるものとします。
サラ「ひええ、遠い……」
サラ「ったくなんでよりによって山の頂上に学校建てたのよ……」
友「なんでも校長の希望でそうなったらしいよ」
サラ「バカと煙は高いところが好きってやつね」
6時間寝た時――
母「おやすみなさい」
サラ「おやすみなさーい!」
妹「なさーい!」
サラ「すやすや……」
妹「お姉ちゃん、もう眠っちゃった。疲れてるんだなぁ……」
サラ「まだ食べられるよぉ……」
妹「斬新な寝言!」
勉強は何時間できますか?
サラ「まず、24-6で起きてる時間は18時間よね」
サラ「18時間のうち半分は家の手伝いだから18÷2で残り9時間」
サラ「9時間のうち2/3は妹の世話だから残りは3時間」
サラ「学校へは往復3時間だから……」
サラ「0じゃん!!!」
サラ「しかし……なんの問題もない!」
なぜなら、サラさんは超天才少女だったのです。
サラ「本を読まなくても、歩いてるだけで知識が入ってくる!」
サラ「電化製品を見れば即座に構造が理解できるし」
サラ「動物を見れば即座に生態を把握できる!」
サラ「異国の言葉は習わなくても読み書きできるし」
サラ「数式だって一目見ただけでなんとなく解けてしまうわ!」
サラさんは「1を聞いて10を知る」どころか「0から10を知る」ことができたのです!
やがて――
父「商売が上手くいったから、ようやくお前を独り立ちさせることができるよ」
母「都会でしっかり勉強してくるのよ!」
サラ「ありがとう!」
妹「お姉ちゃん、行ってらっしゃい!」
サラ「行ってきまーす! あんたも陸上頑張ってね!」
妹「うん!」
<大学>
サラ(ここが大学かぁ……)
学生「お前が特待生として入学したサラって女か?」
サラ「そうですけど……」
学生「俺はなぁ、特待生ってやつが大嫌いなんだ! 羨ましくて嫉妬しちまうからよ!」
サラ「私はその正直さ嫌いじゃないです」
学生「俺と学力勝負しようぜ! もし負けたら退学してもらう!」
サラ「望むところです!」
サラ 100点
学生 45点
サラ「いかがです?」
学生「くっ……!」
学生「俺の負けだ……お前は特待生に相応しい!」
サラ「ありがとうございます!」
サラ「よかったら勉強教えますけど?」
学生「ありがとうございますぅ!」
教授「えーっと、この法則は……」カリカリ
サラ「教授、そこ間違ってます」
教授「む! あ、すまないね……」
サラ「いえ……真の間違いとは、間違いを認めないこと! ゆえにあなたは間違ってません!」
教授「おおっ……!」
パチパチパチパチパチ…
サラさんは大学でもめきめきと頭角を現していった――
学長「サラさん、お前がナンバーワンだ!」
サラ「やったわ!」
ワァァァァァァ…
パチパチパチパチパチ…
サラさんはやがて、首席で大学を卒業した。
卒業後、まずサラさんは科学者になった――
サラ「ご覧下さい」
サラ「軽く、丈夫で、加工しやすく、しかも環境に優しい新素材を開発しました!」
研究者A「おお、素晴らしい!」
研究者B「これは21世紀の産業革命やでえ!」
続いて医者になった――
医者「くっ……! 全身に転移してる……これはもう……」
サラ「いいえ! 私なら治せる!」
医者「なんですと!?」
サラ「手術開始!」シュバババババッ
医者「なんというスピード! 速い、速すぎる!」
宇宙開発にも携わり――
サラ「火星へ行けるロケットを開発しました!」
サラ「さあ、出発しましょう!」
シュゴゴゴゴゴゴ…
火星人「火星人、みな仮性デース!」
サラ「HAHAHA、ナイスジョーク!」
宇宙飛行士(マーズジョークは難しすぎる……)
小説も執筆した――
サラ「サラだけに、サラサラっとね」サラサラッ
『ベストセラー!』
『重版出来!』
『ノーベル文学賞!』
各地の紛争を解決――
指導者A「サラさんのおかげで、我が国と隣国は和解しました」
指導者B「本当にありがとうございます!」
サラ「お役に立ててなによりですわ」
サラ「じゃあ核ミサイルは私が作った装置で全て破棄してしまいましょう!」
さらには、妹はオリンピックで金メダル――
妹「お姉ちゃん……やったよ!」
サラ「よく頑張ったわね!」
パシャッ パシャシャッ パシャッ パシャシャッ パシャッ
やがて、サラさんは世界中には教育を受けられない子供が大勢いることに着目し――
サラ「私は稼いだお金で学校を建てます!」
サラ「貧しい子供達に教育を受けられる機会を与えるのです!」
サラ「これぞ、セーブザチルドレンッ!!!」
ワァッ!!!
各分野でめざましい活躍をしたサラさんは久々に故郷に戻った。
サラ「ただいま!」
父「お帰り」
母「お帰りなさい!」
サラ「よーし、久しぶりに親孝行させてもらうわね!」
サラ「ふんふ~ん」ジャブジャブ
サラ「きゃーっ!」ガッシャーン
母「あんた、どんなにすごくなっても皿洗いだけは下手ねえ」
サラ「ううう……今度はお皿をセーブする方法考えなきゃ……」
おわり