杏子「うぜーっての、糞ビッチ」
まどか「またさやかちゃんが迷惑かけたの?」
マミ「本当最低ね」
ほむら「死ねばいいのに・・・」
QB「やれやれ、僕も契約なんかするんじゃなかったなぁ」
元スレ
杏子「あー、さやかの友達のフリもつかれたわー」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1303889870/
さやか「えっ?私、何か悪いことしたかな?」
マミ「飲み込みが悪いのね、もう会いたくないって言ってるのよ」
ほむら「どこまで愚かなの……」
まどか「この世の最高のゴミ」
杏子「うぜぇ…… 超うぜぇ……」
QB「死ねよ」
さやか(私の教科書が… ない……)
先生「美樹さーん?どうしました?教科書の27ページを音読してください」
さやか「あはは… 教科書忘れちゃいました……」
先生「仕方ないなー」
先生「じゃあ、鹿目さん、美樹さんに教科書貸してあげなさい」
まどか「……」
まどか「……ッチ」
さやか「……」
まどか「どうぞ……」
さやか「あ、ありがとう、まどか……」
さやか「今は昔たけとりのおきなというものありけり」
さやか「のやまにまりt!?」ドンッ
さやか(蹴られてる!?)
先生「どうしました?」
さやか「な、何でもないです……」
先生「…? 続けて」
さやか「のやままじりて」ドンドンッ
さやか「たけをとりつつ」ドンドンッ
さやか「よろづのことに使いけり」ドンドンッ
さやか「名をばさぬきのみやつことなん言いける……」
先生「はい。そこまで、続き中沢くんお願いします」
さやか「まどか… 教科書……」
まどか「……」
さやか「あの……」
まどか「……」
さやか「……」
さやか「鹿目さん……」
まどか「……」
まどか「……何」
さやか「教科書ありがとう……」
まどか「……」
まどか「気にしないで」ニコッ
さやか「……!」パァァ
まどか「クラスメートなんだからさ」ニコッ
さやか「えっ…」
まどか「何?」
さやか「ううん、何でもないよ… あはは…」
まどか「どうしたの美樹さん? さっきからおかしいよ?」
さやか「ははは…… 大丈夫だよ……」
きんこんかーんこん
まどか「あ、終わった。次は移動教室だね」
さやか「うん…」
まどか「私、向こうのクラス行くから、またね美樹さん」
さやか「あ、うん……」
さやか「……」
仁美「鹿目さん、誰と話していらしたの?」
まどか「美樹さんとだよ」
仁美「あぁ、美樹さん(笑)でしたか」
まどか「教科書貸してあげたら勘違いしちゃってさぁ…」
仁美「あらあら」
まどか「いい加減にしてほしいよね」
まどか「これだから、ぼっちの相手は疲れるんだよ」
仁美「うふふ、そうですわね」
さやか「……」
さやか「……」
まどか・仁美「……」
さやか「……」
仁美「いつからそこに……」
まどか「今日、モスバーガーよってもいいかな!」
仁美「えっ!? あぁいいですわね!」
まどか「じゃ、決まりだね!早く行こ!」
仁美「そうですわね!」
さやか「……」
さやか「待ってよ……」
仁美「は?」
さやか「……」
まどか「どうしたの仁美ちゃん、何も聞こえないよ……?」
仁美「おい」
さやか「……」
仁美「なんだよ?」
さやか「……」
仁美「今、何か言いましたか?」
まどか「……」
さやか「……」
さやか「もしかしたらって……」
さやか「もしかしたらって思ってたけど……」
さやか「二人とも、私のことそういふうに思ってたんだね……」
仁美「は?」
まどか「……もういいよ、放っておいて早く行こうよ」
さやか「……」
さやか「……最低」
まどか「……」
仁美「……」
ボスッ
さやか「が、はっ!?」
まどか「……」ニヤニヤ
仁美「ふぅ……」ポキポキ
仁美「次、生意気な口きいたらボコボコにしてあげますわよ?」
さやか「うぅ……あぅ……ぅぅ…」ゴロゴロ
仁美「それじゃ、鹿目さん行きましょうか」
まどか「うん!」
さやか「くぅっ…っはぁ……うっ……」ゴロゴロ
さやか「うぅ…げほっ、げほっ……」
さやか「どうして……」
さやか「みんなどうして……」
次の日
さやか「上履きが…… ない……」
先生「はぁ……」
先生「教科書の次は上履きを忘れたの?」
さやか「はは…… すいません…」
先生「じゃ、スリッパ貸してあげるから取り敢えず履いてなさい」
さやか「ありがとうございます……」
先生「……竹取物語の作者は不明です」
さやか「……」
先生「竹取物語は現存する日本最古の……」
さやか「……」
ヒュン
さやか「……」
コツン
さやか「……」
さやか(また消しカスか……)
昼食
さやか「……」ワクワク
さやか「……」パカッ
さやか(やった!エビフライだ!)
さやか「……」ワクワク
ドンッ
さやか「あ……」
ベチャ
さやか「……」
仁美「あら、ごめんあそばせ」
さやか「……」
さやか(……)
仁美「わざとじゃないですわよ」
さやか「……」ギロリ
仁美「謝ってるのに返事も無しですか」
さやか「……」
仁美「やれやれ… 親の顔が見てみたいですわ…」
仁美「えいっ!」
グチャ
さやか「……!」
仁美「庶民のくせに…」
グチャ
仁美「エビフライだなんて」
グチャ
仁美「10年早いですわ!」
グチャ
仁美「貧乏人は貧乏人らしくザリガニフライでも食べてなさいな!」
グチャグチャ
さやか「……」
仁美「おいしくなーれ!おいしくなーれ!」
グチャグチャ
さやか「……」
仁美「うふふ!愉快!実に愉快ですわぁ!」
グチャグチャ
さやか「……」
仁美「うふ!うふふふ!うふうううう!」
グチャグチャ
さやか「……おい」
さやか「いい加減にしろよ……」
仁美「……」
仁美「……言いましたよね」
仁美「口答えしたらボコボコにしますって」
仁美「言いましたよね?」
さやか「……」
さやか「だったら何よ……」
仁美「ふぅ……」
仁美「私、寛容ですから、今謝れば一発殴るだけで許してあげますわよ?」
仁美「どうします?」ポキポキ
さやか「……」
さやか「誰があんたなんかに……」
さやか「謝るのはそっちの方でしょ……」
さやか「お前だけは絶対に許さない……」
仁美「」
仁美「……」
仁美「ふぅ……」
仁美「……」
仁美「ふううううううううううううう!!!!」
さやか「…!」ビクッ
仁美「ブチ殺し確定ですわ」
さやか「吠えてないでかかってきなさいよ!」
仁美「ふぅぅぅぅ……」トコトコ
仁美「ふぅぅぅぅ……」トコトコ
さやか「歩いてんじゃないわよ!」ダッ
仁美「……」
さやか「油断してんじゃないわよ!」ブンッ
仁美「……」パッ
さやか(…!? 掴んだ!?)
仁美「……油断?」
ググググ
さやか「痛っ!」
仁美「余裕でしてよ?」ニコッ
さやか(ヤバいっ!)
仁美「すぅぅぅぅぅ……」
仁美「はァッ!」ブンッ
ボスッ
さやか「がぁ、っはぁ!」ズンッ
さやか「っくはああぁぁ!うぉぉぉぉ!」ゴロゴロ
仁美「うふふ!」ニコッ
ボスッ
さやか「っぐぁ、ふぁあ!」ズンッ
さやか「っげっほ!っげっほ!」ジタバタ
仁美「ふうううう!」
ボスッ
さやか「っがが、はぁ」ズンッ
さやか「ぎょぉぉぉぉ!!っげっほ!ぎょぉぉぉ!」ビクンビクン
仁美「WHOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」
さやか「あのね……」グッタリ
仁美「ふぅ?」
さやか「お腹痛いの……」グッタリ
仁美「ふぅふぅ」ウンウン
さやか「もうしませんから… ゆるしへ……」ゲホゲホ
仁美「……」
仁美「……」ニコッ
さやか「やったぁ…」パァァ
仁美「ゆるしまへん!」ニコッ
ボスッ
さやか「が、っはぁ!」ゴロゴロゴローン
仁美「うふふふ!」
2時間後
仁美「ふぅ……」
さやか「本当にすみませんでした」ゲザァ
仁美「次はないですわよ?」
さやか「はい」
仁美「もう帰っていいですわ」
さやか「ありがとうございます」
さやか「それでは失礼させてもらいます」ペコペコ
トコトコ
さやか「……」
トコトコ
さやか「……」
トコトコ
さやか「…うっ……」ポロ
さやか「うっ……うっ…ひっぐ……」ポロポロ
トコトコ
さやか「ぐすっ……うっ……」ポロポロ
トコトコ
さやか「うっ…うっ…うわぁぁん……」ボロボロ
トコトコ
さやか「痛いよぉ……ひっぐ……」ボロボロ
さやか「どうしてみんな……うっ……」ボロボロ
さやか「もう死にたいよ……ぐすっ……」ボロボロ
『じゃ!一緒に死のうよ!フヒヒヒ!』
さやか「えっ?」
ぐにゃああああ
さやか「!? ここ何処!?」
使い魔「フヒ!フヒヒヒ!フヒィ!」ゾロゾロ
さやか「きゃああああ!!!」
使い魔「フヒヒヒ!フヒヒヒ!」ゾロゾロ
さやか「来ないでえええ!!!」
???「ったく……」
シュババババ
使い魔「」
さやか「えっ!? えっ!?」
???「何とか間に合ったみたいだな……」
QB「そうだね!」
さやか「えっと…… えっ?」
???「おいアンタ立てるか?」
さやか「う、うん」
さやか「……あんた達は何者なの?」
???「……魔法少女」ボソッ
さやか「えっ?今なんて?」
ゴゴゴゴゴ
QB「…! 来るよ!」
魔女「ぐげえええええええええ!!!」
さやか「うわああ!!!」
???「悪いが詳しい事情は後だ!」
魔女「キョキョキョキョ!!!」
さやか「何なのよアレ……」
QB「魔女さ」
さやか「魔女…?」
???「はぁぁぁぁ!」
???「せいやああああ!!!」
シュバババ
魔女「」
パァァァァァ
さやか「あれ?戻った?」
???「……」
???「話がある。ついてきな」
さやか「あ、うん」
QB「……」
~~~~
さやか「魔法少女ねぇ……」
杏子「アンタもその目で見たろ? 残念ながら現実さ」
さやか「うーん……」
杏子「ところで……」
さやか「何?」
杏子「魔女に襲われる原因って、なにか教えてやろうか?」
杏子「魔女ってのはね、人間の心の闇が大好きなんだよ」
杏子「心の闇ってのは、負の感情さ」
杏子「悩み事やらストレスやら」
杏子「魔女は心に問題を抱えた人間しか襲わないのさ」
さやか「……」
杏子「私でよければ聞いてやるよ?」
さやか「……」
さやか「いや、いいよ……」
さやか「あんたに言っても何かが変わるわけじゃないし……」
杏子「そうかい…」
さやか「私帰るから……」
杏子「あぁ… 気をつけて帰りなよ」
さやか「あと、さっきは助けてくれてありがとう…」
杏子「気にすんな」
さやか「じゃあね……」
杏子「……」
学校
さやか「か……びん……?」
まどか「……」ニヤニヤ
仁美「……」ニヤニヤ
さやか「……」
クラスメート「ヒソヒソ……」
さやか「……」
ガラッ
先生「はーい静かにーホームルーム始めまーす」
さやか「……」
先生「美樹さん…? どうしました? 早く座ってください」
さやか「……」
先生「か、花瓶……」
先生「い、いじめ!?」
先生「美樹さんの机の上に花瓶を置いたのは誰ですか!」
先生「置いた人は正直に手を挙げなさい!」
先生「中沢君! あなたじゃないの!?」
中沢「ち、違いますよ……」
先生「1時間目の国語の授業は中止です!」
先生「花瓶を置いたのは誰ですか!」
うわ…マジかよ… ありえねー…
いい加減にしろよ……
最悪… 死ねよ…
さやか「……」
先生「いじめをする人は云々……」
先生「いじめられるほうにも原因が云々……」
先生「いじめは卑劣な行為云々……」
先生「だいたいゆとりは頭の出来が云々……」
先生「あ、5分過ぎちゃった……」
先生「次体育だから、みんな急いで着替えてー」
うわ… 休み時間返せよ…
だんまりかよ…… 最低な奴だな…
ゴミすぎワロタwww
さやか「……」
体育
体育教師「じゃあ二人組作ってー」
さやか「あの一緒に……」
クラスメート「……」
クラスメート「あ、前田さん!一緒にやろ!」
前田「うん!」
さやか「……」
体育教師「なんだー?美樹一人かー? 誰か組んでやってくれる奴いるかー!」
シーン
体育教師「仕方ねーな。じゃ鹿目と志筑!」
まどか・仁美「はい」
体育教師「美樹入れてやってくんねーかな」
まどか「チッ…… わかりました」
体育教師「ったくよー、二人組ぐらい自分で作れるようにしろよなー」
さやか「……」
体育教師「じゃ、バレーやるからパス練習しろー」
まどか「えいっ!」ヒュン
さやか「……!」サッ
仁美「惜しい~~!」
さやか「……」
仁美「ふぅ!」ヒュン
ドカッ
さやか「い、痛い…」
まどか「美樹さん大丈夫~?」ニヤニヤ
仁美「お怪我は?」ニヤニヤ
さやか「だ、大丈夫…」
まどか「……ッチ」
ドカッ
さやか「くっ……」
美樹ざまぁwww
本当いいざまだな
骨折しちゃえばいいのに
ドカッ
さやか「うっ……」
さやか(泣くな!泣くな!)
さやか(耐えろ!)
中沢「美樹・・・っ!耐える・・・っ!必死に耐える・・・っ!」
カイジワロタwww
wwwwwwwww
中沢君が一番の被害者だよねーwww
まどか「へーいパース!」ヒュン
仁美「パース!」ヒュン
ドカッドカッ
さやか「ぐっ……」
きーんこーんかーんこーん
まどか「なぁんだ、もう終わりかぁ」
仁美「それじゃ美樹さん、ボールの片付け頼みましたわよ」
さやか「……」
杏子「……」
QB「何を観てるんだい?」
杏子「……」
QB「昨日の子かい?」
杏子「……」
杏子「いじめ… ねぇ……」
QB「人間は自分の地位を守るときに決まって攻撃を仕掛けるよね」
QB「それが家族や仲間や友人であろうと」
QB「全く、わけがわからないよ」
QB「気になるのかい?」
杏子「……」
QB「はぁ……」
QB「珍しいね、君が興味を持つなんて」
杏子「人の勝手だろ」
QB「ま、そうだね」
QB「僕としては彼女がこのまま魔法少女になってくれれば万々歳なんだけどね」
杏子「……」
QB「……」
QB「……」ニヤ
~~~~
さやか「……」
トコトコ
さやか「はぁ……死にたい……」
トコトコ
ぐにゃあああああ
さやか「!?」
さやか「はぁ…… またか……」
使い魔「イッー!!」
さやか「早く殺してよ……」
使い魔「イッー!!」
さやか「死んだら…… 楽になれるのかなぁ……」
???「ティロ・フィナーレ!」
ボウッ
マミ「危ないところだったわね! 私は巴マミ!魔法少女よ!」
さやか「なんで…」
マミ「ん?」
さやか「なんで邪魔するんだよ!」
マミ「えっ!?」
さやか「あと少しで楽になれたのに……」
さやか「どう責任とってくれんの!?」
さやか「余計なことしないでよ!」
さやか「あぁ!もう!」
さやか「ああああああ!」ボリボリ
マミ「……」
マミ「ごめんなさい……」
さやか「あと少しで… あと少しで死ねたのに……」
マミ「……」
マミ「……死ぬなんて言葉軽々しく使わないでくれるかしら」
さやか「あんたに何がわかるのよ!」
マミ「……」
パァン
さやか「熱っ!?」
マミ「……」
さやか「あんた何を! っ痛い! 血!?」ドクドク
マミ「……」
パァン
さやか「あ… あ… 足が……」ドクドク
マミ「……」
パァン
さやか「うぅ…痛い…痛い痛い痛い……」
マミ「当然じゃない。両足に一発ずつ撃ったんだから」
さやか「痛い……痛いよぉ……ぐすっ…」
マミ「死にたいんでしょ? さっさと逝っちゃいなさいよ」
パァン
さやか「うううう!!!」
さやか「ひぃ!やだ!痛いよ!痛いよ!やだよ!痛いよ!」ガクガク
マミ「……」
パァン
さやか「うわあああん!死にたくなーい!死にたくなーい!」ボロボロ
マミ「あら、命乞い?」クスッ
パァン
さやか「……痛い…」ボロボロ
マミ「甘えるな」
さやか「痛いよ……」ボロボロ
マミ「この世で一番重い罪は」
マミ「自ら命を投げ出すことよ」
マミ「あなたは命を冒涜したのよ?」
さやか「許して……」ボロボロ
マミ「駄目」
マミ「死んで償いなさい」
パァン
さやか「」
マミ「7発… ちょっと調子に乗りすぎたかしら……」
マミ「死にたいだなんて… 可哀想に……」
さやか「」
マミ「さてと… まずは運ばないとね……」
さやか「……zz」
マミ「よいしょと……」
マミの家
さやか「……」
さやか「知らない天井だ……」
さやか「そっか… 私死んじゃったんだ……」
さやか「ここが天国かな…… 地獄かも」
マミ「あら、お目覚め?」
さやか「!?」バッ
マミ「そんな身構えなくてももう撃ったりしないわよ」クスッ
さやか「なんで… 私… 銃で撃たれたのに……」
マミ「魔法よ」
マミ「魔法で体の傷は治しといたわ」
マミ「心の傷は治せなかったけど」
さやか「……」
マミ「何があったかは知らないけれど」
マミ「あまり簡単に死ぬとか言わないで」
マミ「あなたが『死にたい』と言って無駄に過ごしてきた今日は」
マミ「昨日死んだ人の一生懸命生きたかった明日なのよ」
マミ「それってとても失礼じゃない?」
さやか「……」
マミ「生きたいと願ってた死んでいった人達の前で同じことが言えるかしら?」
さやか「……」
マミ「それでもまだ、あなたが死にたいと思っているなら」
マミ「今この場で、私が逝かせてあげるわ」
さやか「……」
マミ「生きるってそういうことよ……」
さやか「……」ポロポロ
さやか「ごめんなさい……」ポロポロ
さやか「ごめんなさい……」ポロポロ
さやか「ごめんなさい……」ポロポロ
マミ「わかってくれればいいのよ……」
さやか「私、ずるい子でごめんなさい……」ポロポロ
マミ「よしよし……」
さやか「うっ……うっ……」ポロポロ
さやか「ふぅ……」
マミ「落ち着いた?」
さやか「はい、ありがとうございます」
マミ「気にすることはないわ。間違いは誰にでもあるもの…」
さやか「巴さんは…… あんなのと戦ってるんですか…?」
マミ「えぇ、そうよ」
さやか「怖く… ないんですか…?」
マミ「怖いわよ」
マミ「戦うのも、死ぬのも」
さやか「……」
さやか「じゃあ、巴さんは何で魔法少女になったんですか?」
マミ「……」
さやか「あっ、答えたくないなら結構です…」
マミ「そうね……」
マミ「生きたかったから」
さやか「……!」
マミ「かしら……」
さやか「私でも出来ますか…?」
さやか「魔法少女…」
マミ「さぁてね」
マミ「いいものじゃないわよ。魔法少女なんて」
マミ「恋も出来ないし、遊びも出来ないし、友達も出来ないのよ?」
さやか「……!」
さやか「友達なんて……」
さやか「友達なんていない方がマシです!」
マミ「あらあら」クスッ
マミ「やっぱり……」
さやか「……?」
マミ「あなたが魔女に襲われた理由」
マミ「人間関係が原因ね…」
さやか「……!」
マミ「図星ね」
さやか「……」
マミ「あまり思いつめないで……」
さやか「……」
マミ「その場の勢いに流されちゃダメよ」
さやか「……」
マミ「こういうことはよく考えて」
さやか「……」
マミ「考えて、考えて、それでもなりたいなら」
マミ「喜んで歓迎するわ」
さやか「……!」
さやか「マミさん……」
マミ「ふふ」クスッ
さやか「…?」
マミ「名前… やっと呼んでくれたのね」
さやか「…! すいません…」
マミ「謝らないで。この呼び方で結構よ」クスッ
さやか「あはは…」
マミ「あ、もう7時よ。今日は早く帰りなさい」
さやか「はい。ありがとうございました」
トコトコ
さやか「魔法少女かぁ…」
さやの家
さやか「……♪」
QB「ずいぶんご機嫌だね、美樹さやか」
さやか「うわああ!!あのときの猫もどき!」
QB「猫もどきじゃないよ…… 僕はキュウべぇ!」
さやか「で?何のよう?」
QB「魔法少女になりたくないかい?」
さやか「!?」
QB「僕と契約すればいつでも魔法少女になれるよ」
さやか「本当!?」
QB「契約の代価は願いさ」
さやか「願い?」
QB「説明しなかったけ?僕が願い事を1つ叶えてあげる代わりに魔法少女になってもらうって」
QB「オイシイ話だろ?願いを叶えてもらって魔法少女になれて綺麗な宝石まで付いてくるんだ!」
QB「どうだい?」
さやか「考えておくよ」
さやか「半端な気持ちで魔法少女になりたくないから」
QB「そうかい」
QB「ま、なる気になったら呼んでよ」
QB「またね」
さやか「……」
学校
先生「転校生を紹介しまーす」
ざわざわ
先生「どうぞー」
???「どうも」
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
さやか(すっごい綺麗だなー)
先生「席は……」
先生「美樹さんの隣が空いてるからそこね」
ほむら「!?」
先生「どうしたの?」
ほむら「いえ、なんでもありません」
カワイソー……
美樹の隣かよ……
消しカス当たっちゃうかも
ほむら(何かがおかしい……)
さやか「……」
ほむら「よろしく……」
さやか「……よろしく」
ほむら(暗いっ!)
さやか「なんか迷惑かけちゃったらごめんね…… はは……」
ほむら「え、えぇ…」
ほむら(笑顔が引きつってる!?)
ほむら(この時間軸は何かがおかしい……)
ほむら(観察… 観察をしましょう!)
さやか「……」カキカキ
さやか「……」カキカキ
ヒュン
ペシッ
さやか「また消しカスかぁ… はは…」
ほむら(!?)
さやか「当たらなかった? ごめんね」
ほむら「……」
ほむら(いじめ…?)
ほむら(一体何故…?)
ヒュンヒュン
ペシペシッ
さやか「……」カキカキ
ほむら(……)
ヒュンヒュン
ペシペシッ
さやか「……」カキカキ
ほむら(……)
体育
体育教師「二人組つくれ―」
ほむら(いじめの主犯は誰なのかしら……)
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「くもっか」
ほむら「えぇ……」
まどか「あれれ~?」
ほむら(あ、まどか…)
まどか「美樹さん、今日はひとりぼっちじゃないんだ~」
ほむら(!?)
ほむら(美樹さん!?)
さやか「……」
ほむら(一体何が……)
ほむら(喧嘩にしては趣味が悪いし……)
まどか「ま、いいや」
さやか「……」
ほむら「美樹さん、パス練習をしましょう」
さやか「あ、うん…」
ほむら(よく見るとところどころに痣が……)
ほむら(美樹さやか……)
ヒュン
ドカッ
さやか「っ……」
ほむら(うわ… 顔面ヒット… 誰がこんな酷いことを…)
まどか「あはは、美樹さんごめ~ん」
ほむら(まどか!?)
まどか「でもそんなところに棒立ちしてる美樹さんも悪いんだよ?」
ほむら(まさかね…)
さやか「……」
ほむら(美樹さやか……)
ヒュン
ドカッ
ほむら「っ痛!…」
仁美「…チッ ごめんあそばせ」
さやか「暁美さん大丈夫?」
ほむら「大したことないわ……」
さやか「そっか良かった…」
ほむら(……)
ほむら(私の心配じゃなくて自分の心配をしなさいよ……)
ほむら(……)
さやか「……」
昼食
まどか「今日のお弁当は」パカッ
まどか「エビフライだ!」
仁美「やったね鹿目さん!」パチパチ
まどか「うん!」
ほむら(同じまどかに見えないわ……)
さやか「……」パカッ
さやか「あ、ふりかけご飯だ」ショボン
ほむら(!?)
ほむら(かわいい!)
ほむら(同じ美樹さやかには見えないわ!)
さやか「…!」キョロキョロ
さやか「……」
さやか「……」トコトコ
ほむら「何処に行くの?」
さやか「屋上……」
ほむら「どうして?」
さやか「暁美さんには関係ないよ……」
さやか「あと私と関わるのやめてほしいな」
ほむら(!?)
ほむら「それは何故?」
さやか「……」
さやか「迷惑かけたくないから」
ほむら「私はそんなの気にしないわ」
さやか「私が気にするの」
ほむら「……」
さやか「……」
さやか「それじゃ」トコトコ
ほむら「あ、待って」
さやか「……」
さやか「ついてこないで」
ほむら「あ、えっと」
さやか「もういい?」
ほむら「ど、どうぞ」
さやか「……」トコトコ
ほむら「……」
屋上
さやか「ははは…」モグモグ
さやか「せっかく友達出来そうだったのに……」モグモグ
さやか「あたしってほんとバカ……」モグモグ
さやか「こんな性格だから、きっとまどかにも仁美にも…」モグモグ
さやか「はぁ……」モグモグ
さやか「……」モグモグ
さやか「……」モグモグ
マミ「……」モグモグ
マミ「……」モグモグ
さやか「……ん?」
さやか「マミ…さん…?」
マミ「!?」
マミ「あら、美樹さん奇遇ね…」
さやか「……」
マミ「……」
マミ「どう?学校は」
さやか「見ての通りひとりぼっちですよ……」
マミ「そう……」
さやか「マミさんもですか…?」
マミ「……」
マミ「ま、まぁね。忙しいし」
さやか「そうですか……」
さやか・マミ「はぁ……」
きんこんかーんこん
さやか「戻りますね」
マミ「えぇ…」
教室
さやか「椅子…がない……」
ほむら「……」
まどか「美樹さんどんまい」
仁美「あなたの椅子、ありませんから」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「そっか……」
さやか「鹿目さん。私早退するから」
まどか「えっ? あ、あぁ、うん」
さやか「それじゃ」
まどか「……」
まどか「つまんね……」
ほむら「……」
ゲーセン
うぃーんうぃーん
さやか「おっおっおっ」
スカッ
さやか「あぁ…」
さやか「あと600円か…」
さやか「はぁ……」
~♪~♪
さやか「ん?あっちは確かDDRだっけ……」
杏子「おっおっおっ!」スタタ
杏子「おっ!」ジャーン
杏子「よし!ハイスコア!」ガッツ
さやか「あんときの!?」
杏子「ん?」クルッ
杏子「うわぁ!」ツルッ
杏子「なんだアンタか」
さやか「久しぶり」
杏子「あぁ」
さやか「すごいね、DDR」
杏子「まぁな」
さやか「……」
杏子「……」
さやか「……」
杏子「……!」
さやか「どうしたの?」
杏子「魔女の反応だ……」
さやか「早く行かないと!」
杏子「わかってるさ!」ダッ
裏路地
使い魔「ぶうううううううん!!ぶううぅぅううぅうううん!」
杏子「なんだ使い魔か…」
さやか「よし!やっちゃえ!」
杏子「は?」
さやか「えっ?」
使い魔「ぶうううううん!!ぶぶぶうぅぅぅぅううううん!」
さやか「は、早く!ほら!変身してよ!」
使い魔「ぶうううううううん!!ぶううぅぅううぅうううん!」
さやか「逃げちゃうよ!」
杏子「それが?」
さやか「それが… って……」
杏子「あいつ使い魔じゃん」
さやか「えっ?」
さやか「何…言ってるの…?」
杏子「こっちが聞きたいね…」
さやか「使い魔でも人を殺すんでしょ?」
杏子「……」
さやか「ねぇ」
さやか「何で放っておくの?」
さやか「あんた魔法少女でしょ?戦わないの?」
杏子「……」
さやか「何で何も言わないの?」
杏子「食物連鎖って知ってる?」
さやか「は?」
杏子「使い魔が人を食べる。成長した使い魔を私達が食べる」
さやか「……」
杏子「自然の理さ」
杏子「卵生む前の鶏をシメても意味ないでしょ?」
さやか「……」
さやか「……」
さやか「そっかそっか」
さやか「あんた、そういう人だったんだ……」
さやか「最低……」
杏子「最低……ねぇ」
杏子「そうかもな……」
さやか「もう二度と会いたくない」
杏子「……」
さやか「……」
さやか「さよなら」テクテク
杏子「……」
杏子「馬鹿野郎……」
杏子「魔法少女になるってのは……」
杏子「そんな甘いことじゃねぇんだよ……」
さやかの家
さやか「……」
さやか「ねぇ、キュウべぇ」
QB「どうしたんだい?」
さやか「魔法少女ってなんなのかな……」
QB「……」
QB「みんながみんな正義の見方ってわけじゃないさ……」
さやか「……」
QB「私欲のために魔法を使う魔法少女もいるくらいだしね」
さやか「そんなこと許されるの…?」
QB「僕もそこまでは制限出来ないよ」
QB「綺麗事だけじゃ務まらないんだよ…」
さやか「……」
さやか「じゃあ、マミさんは……」
QB「マミのようなタイプは珍しいね」
QB「使い魔まで駆除するなんてボランティアみたいなもんさ」
QB「ま、誰だって見返りは欲しいからね」
さやか「でも…」
QB「文句を言えるとしたら同じ魔法少女だけだと思うな」
さやか「……」
学校
まどか「は?」
ほむら「……いじめは良くないと思うわ」
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「あはは、嫌だなぁ、暁美さん」
まどか「私たちがいじめなんてしてるわけないじゃん」
ほむら「……」
まどか「ね!仁美ちゃん!」
仁美「全くですわ… 言いがかりはやめてほしいですわ」
ほむら「……」
ほむら「そう……」
ほむら「でも……」
ほむら「椅子の在り処ぐらいは教えてくれてもいいんじゃないかしら」
まどか「チッ……」
まどか「家庭科室……」ボソッ
ほむら「そう… ありがとう」
~~~~
さやか「椅子が戻ってる……」
さやか「一体誰が……」
まどか「……」
まどか「知りたい…?」
さやか「まど、鹿目さん……」
まどか「暁美ほむらだよ」
さやか「……!」
まどか「そういうの正直困るんだよねぇ……」
さやか「……」
さやか「あの子は関係ないでしょ……」
まどか「あはは」
まどか「関係あるから言ってるんだよ」
まどか「このままだと今度は暁美さんの椅子が無くなりそうだね」
さやか「……!」
さやか「あ、あんた……」
まどか「うーん、机だったらもっと面白いかも」
さやか「やめてよ…」
さやか「やめてよ!」
まどか「……」
さやか「やるなら私をやりなさいよ!」
さやか「暁美さんには手を出さないで!」
まどか「……」
まどか「わかった」
まどか「美樹さんの気持ちはわかった」
さやか「じゃ、じゃあ……」
まどか「でもさ」
まどか「それ相応の頼み方ってのがあるんじゃないかな」
さやか「何が言いたいの…?」
まどか「礼儀がなってないって言ってるんだよ」
さやか「……」
さやか「何をすればいいの…?」
まどか「そうだね…」
まどか「まずは、上履きでも舐めてもらおっかな」
さやか「……!」
さやか「そんなこと…出来るわけ……」
まどか「どうなってもいいんだー……」
さやか「くっ……」
まどか「別にそれでもいいけど」
さやか「……」
まどか「まぁ口だけなら何とでも言えるよね」
まどか「じゃあね」
さやか「待ってよ……」
まどか「……何」
さやか「やるわよ……」
さやか「やればいいんでしょ!」
まどか「言葉遣いがなってないなぁ」
さやか「やらせていただきます…」
まどか「は?聞こえないよ?」
さやか「やらせていただきます!」
まどか「ふふっ、わかればいいんだよ」
まどか「それじゃ、どうぞ」
さやか「くっ……」ソォー
ほむら「美樹さやか!」
さやか「暁美さん!?」
まどか「……チッ」
まどか「何かなぁ… 暁美さん」
ほむら「……」
まどか「チッ…… 無視かぁ……」
さやか「どうして…」
ほむら「……」
ほむら「行くわよ……」
さやか「うわあ、ちょ、ちょっと何処に…」グイッ
ほむら「いいから……」
さやか「ふ、服伸びるって!」グイグイ
まどか「……」
まどか「へぇ、やるじゃん……」
まどか「……」
まどか「あーあ…」
まどか「参ったなぁ…」
まどか「あともうちょっとだったのに…」
まどか「……」
まどか「ああああああああああああああああ!!!」ボリボリ
まどか「……」
まどか「……」
まどか「……」
まどか「えへへ、上履きにかかったさやかちゃんの吐息…」
まどか「すぅうううううううううううう!!!」
まどか「はぁああああああ!!!」
まどか「おいしいいいいいいい!!!」
まどか「さいこおおおおお!!!」
まどか「さやか!さやか!さやか!さやか!」
まどか「さやかあああああああああ!」
まどか「……」
まどか「……」
まどか「……」
まどか「大好き」
まどか「んっ……んっ…」ペロペロ
まどか「んっ……はぁ……」ペロペロ
まどか「上履きおいしい……」レロレロ
まどか「……」
まどか「暁美ほむら」
まどか「……」
まどか「絶対に許さない」
屋上
ほむら「ふぅ… 疲れたわ……」
さやか「……」
さやか「なんで…」
ほむら「なんで? ……こっちが訊きたいわね」
ほむら「どうしてあんな事したのかしら」
さやか「……」
ほむら「……」
ほむら「私の為にやってくれたんでしょ?」
さやか「……」
さやか「あんたの為じゃないよ……」
さやか「私の為にやったんだよ……」
ほむら「……」
ほむら「何故?」
さやか「あんたに迷惑かけたくなかったから」
ほむら「……」
ほむら「もう、あんな事するのはやめて……」
ほむら「美樹さやか、あなたはもっと自分のことを大事にして」
さやか「……」
さやか「私の勝手でしょ…」
ほむら「でも」
さやか「って言うか何?」
さやか「もう私には関わらないでって言ったよね」
さやか「頼んでもないのに余計なことしないでよ…」
ほむら「…!あなたはいつもそうやって…!」
さやか「知ったようなクチきかないでよ」
さやか「私のこと何も知らないくせに…」
ほむら「……」
ほむら(確かに……)
さやか「もういい?帰るよ?」
ほむら「……」
ほむら「……」
さやか「じゃあね」
ほむら「はぁ……」テクテク
ほむら「善かれと思ってやったことがこうして裏目に出るなんてね……」テクテク
ほむら「はぁ……」
ガラッ
ほむら「……」
まどか「……」ニヤニヤ
ほむら「机が…」
ほむら「ない…?」
まどか「どうしたの?暁美さん」
ほむら「……!」
ほむら(まさか…!)
ほむら「私の机がないのだけれど……」
まどか「……」
まどか「外に落ちてたよ?」ニコッ
ほむら「!?」
ほむら「な、何を言ってるの?」
まどか「はぁ…」
まどか「だから外に落ちてるんだって」
ほむら「えっ…? えっ…?」
まどか「飲み込み悪いなぁ……」
ほむら「……」
まどか「あなたの席、無いから」
ほむら「ははは… 何言ってるのかしら…」
まどか「笑わないでよ。気持ち悪い」
ほむら「……」
まどか「早くとりに行きなよ。授業に遅れちゃうよ?」
ほむら「そうね…」
まどか「喋んないでよ。むかつくから」
ほむら「じゃ行ってくるわ…」
まどか「出来れば戻ってこないでねー」
ほむら「……」スタスタ
ほむら「あった……」
ほむら「落書きまでされてる……」
ほむら「はは……」
ほむら「よいしょと……」
ほむら「……」スタスタ
さやか「……」
さやか「……?」
ほむら「……」スタスタ
さやか「机なんか持ってどうしたんだろ……」
さやか「ま、まさか!」
ほむら「……うっ…」ポロポロ
ほむら「まどかぁ……」ポロポロ
ほむら「なんでこんなこと……」ポロポロ
ほむら「うわぁん……」ポロポロ
さやか「泣きだした!?」
さやか「やっぱり……」
さやか「おーい!」
ほむら「!?」ビクッ
さやか「どうしたのよ、それ」
ほむら「……」
ほむら「私の問題よ…… あなたには関係ない」
さやか「まどかか…」
ほむら「……」
さやか「……」
さやか「話つけてくる……」
~~~~
まどか「で? 話って何?」
さやか「とぼけないでよ……」
まどか「あはは、暁美さんのこと?」
さやか「なんで、あんな事するの……」
まどか「あははー、知りたいー?」
さやか「真面目に答えて……」
まどか「……」
まどか「ふふふ」ジリジリ
さやか「な、何よ… やる気…?」
まどか「それはね?」ピタッ
まどか「さやかちゃんが悪いんだよ」
さやか「は!? 私は何もしてないじゃない!」
まどか「……ふふ」
まどか「さやかちゃん」
まどか「私もう駄目」
さやか「あんたさっきから何を…」
バッ
さやか「!?」
ズキュウウウウウウン
まどか「んっ…んっ……」レロレロ
さやか「ん~!ん~!」ジタバタ
まどか「んっ……ぷはぁ…」ジュルリ
さやか「……っはぁ! まどか!あんた何を!?」
まどか「何って… キスだよ?」
さやか「……」
さやか「わけわかんない……」
まどか「ふふふ、さやかちゃんの唾液……」ウットリ
さやか「……」ゾクッ
さやか「あんた… 頭大丈夫?」ペッペッ
まどか「さやかちゃん」ジリジリ
まどか「さやかちゃん」ジリジリ
まどか「さやかちゃん」ジリジリ
まどか「ふふ」ジリジリ
まどか「さやかちゃん」
まどか「大好き」
まどか「私ね」
まどか「さやかちゃんに見てもらうために」
まどか「頑張ったんだよ」
まどか「筆箱隠したり、靴隠したり、椅子かくしたり」
さやか「あ、あんた」ゾクッ
まどか「最初はね、シャーペン隠すだけで満足してたの」
まどか「でもね、困った顔するさやかちゃんが可愛くて」
まどか「エスカレートしちゃった」ニコッ
さやか(め、目が笑ってない!!)ガタガタ
まどか「落ち込んでるさやかちゃんの顔も可愛かったなぁ」
まどか「でも一番可愛かったのは」
さやか「……」ガクガク
まどか「泣き顔」ニコッ
まどか「ねぇ、さやかちゃん」
さやか「……」ガクガク
バッ
さやか「くっ! 離して!」ジタバタ
まどか「ひとつになろうよ」
さやか「いや…」ゾクッ
さやか「嫌だ!嫌だ!離して!」ジタバタ
さやか「お願い!やめて!」ポロポロ
まどか「……」
さやか「いやっ!やめてよ!」ヒュン
まどか「引掻かないでよ」
さやか「やめろ!触れるなぁ!」ヒュン
まどか「痛っ!……」
まどか「血……」
まどか「……」ペロッ
まどか「お返しだよ」
メリメリ
さやか「っ!痛いっ!」メリメリ
まどか「へぇ、さやかちゃん処女だったんだ……」グリグリ
さやか「あああああああ!!!」メリメリ
まどか「嬉しい… んっ…」ピチャピチャ
さやか「あああああああ!!!」
~~~~
まどか「ふぅ…」
まどか「気持よかった?」
さやか「……」
さやか「……」
さやか「痛い…」
まどか「そっか///」
まどか「今度は気をつけるよ!」
まどか「またね!さやかちゃん!明日もしようね!」
まどか「大好き!」
チュッ
さやか「……」
さやかの家
さやか「……」
さやか「……」
杏子『いるかい?』
さやか「……」
杏子『話がある』
杏子『ちょいと顔貸しな』
さやか「……」
~~~~
杏子「……」
杏子「マミが死んだ」
さやか「ぇ……」
杏子「……」
さやか「……ぅそ」
杏子「本当だ……」
杏子「……」
杏子「魔女に食われて逝っちまった」
さやか「……」
さやか「そう……」
杏子「……」
杏子「そうって…… それだけかよ……」
杏子「それはちょっと、あんまりなんじゃねぇか?」
さやか「……」
さやか「じゃあ、他になんて言えばいいのよ……」
杏子「人が死んだんだぞ…」
さやか「……だから?」
さやか「それを私に伝えてどうするつもり?」
杏子「てめぇ… 人間かよ…」
さやか「あんたに言われたくないわよ…」
さやか「人殺し」
さやか「あんたのせいよ」
さやか「あんたが放っておいた使い魔がマミさんを殺したんだ」
杏子「……」
さやか「人殺し」
杏子「……」
さやか「悪魔」
杏子「……」
さやか「……」
杏子「……」
さやか「私帰るから」
杏子「……」
さやか「……」テクテク
さやかの家
さやか「……」
さやか「……」
さやか「……」
さやか「QB…… いるんでしょ」
QB「なんだい?」
さやか「決めた……」
さやか「私、魔法少女になる」
QB「……」
QB「そうかい……」
さやか「うん」
QB「……」
QB「さて」
QB「君はどんな願いでソウルジェムを輝かせるんだい?」
さやか「……」
さやか「幸せな世界が欲しい」
QB「ほう……」
QB「君にとっての理想の世界とはなんだい?」
さやか「暁美さんがいて、まどかがいて、杏子がいて」
さやか「そしてマミさんがいて……」
さやか「みんなで仲良く友達でいる世界……」
さやか「そんな世界が欲しい!」
QB「……」
QB「いいのかい……?」
さやか「うん」
QB「そうかい……」
QB「例え後悔しても元には戻れないよ?」
さやか「構わない」
QB「……」
QB「契約成立だ」
パァァァァ
さやか「ぐっ……」
QB「……」
QB「さぁ、受け取るんだ」
QB「これが君の魂だ」
さやか「……」
QB「やったね。今日から君は魔法少女だ」
~~~~
マミ「……」
マミ「あれ?私は……」
『やっとお目覚めかかい?』
マミ「…キュウべぇ?」
『君は今、美樹さやかの願いで生き返った』
マミ「美樹さんの…?願い…?」
『そうさ、彼女は魔法少女になったんだ』
マミ「美樹さんが魔法少女に……」
『彼女の願いは、君を生き返らせることだけじゃない』
マミ「……」
『彼女の友達になってあげてほしいんだ』
マミ「……」
『どうだい?』
マミ「えぇ、喜んで」
~~~~
『暁美ほむら』
ほむら「何かしら」
『美樹さやかの友達になってほしい』
ほむら「何故」
『それが彼女の願いだからさ』
ほむら「!?」
ほむら「彼女が魔法少女に……」
『なってくれるかい?』
ほむら「……」
ほむら「構わないわ」
~~~~
杏子「……」
『杏子』
杏子「…なんだよ」
『美樹さやかが魔法少女になった』
杏子「!?」
杏子「…で? なんだよ」
『彼女の友達になってくれないかな』
杏子「……」
杏子「やだよ」
『どうしてもかい?』
杏子「嫌なもんは嫌なんだよ」
『……』
『友達のフリでもいいんだ』
杏子「はぁ?」
杏子「なんで?」
『それが彼女の願いだから』
杏子「……」
『形だけでいい。じゃないと契約違反で僕がシメられるんだ』
杏子「……」
杏子「……フリだからな」
『助かるよ』
~~~~
QB「鹿目まどかは……」
QB「記憶消すだけでいいよね」ボソッ
さやか「何か言った?」
QB「いや、何でもないよ!」
QB「魔法少女さやかの誕生だ!」
さやか「えへへ」
QB「……」
さやか「ふふっ、ふふっ」
QB「何がおかしいんだい?」
さやか「ふふっ、友達なんて久しぶりだなって」
QB「……」
さやか「明日が楽しみだなぁ……」
QB(エントロピーを凌駕しなかったせいで、マミを生き返らせることしか出来なかった。なんて言えない……)
学校
まどか「さやかちゃーん!」
さやか「は、はい!」ビクッ
まどか「ぶふっ、さやかちゃんどうしたの~?」
さやか「あはは… 昨日寝てなくてさ~」
まどか「そうなんだ!すごいね!」
さやか「……」ウルッ
まどか「さやかちゃんどうしたの!?」
さやか「何でもないよ…… うん、何でもないの……」
まどか「変なさやかちゃん…」
さやか(やったよ!もう何も怖くない!)
仁美「美樹さん、おはようございます」
ゲシッ
さやか「…痛っ!」
まどか「……」
まどか「仁美ちゃん… 最低……」
仁美「えっ!?」
さやか「まどか…」ジーン
仁美「えっ!? ……えっ!?」
仁美「ご、ごめんなさい!」
仁美「私ったら美樹さんに、ひどいことばっかりして……」
さやか「仁美……」
仁美「……」
さやか「顔上げて」
さやか「気にしなくていいよ!」
さやか「また仲良くいこう!」
仁美「美樹さん……」ジーン
さやか(マミさん…… 私、後悔なんてしてないよ。今とっても幸せ!)
まどか「駄目だよ……」
仁美「!?」
仁美「ちょ」
まどか「さやかちゃん!許しちゃ駄目だよ!」
さやか「まどか… あんた何言って…」
まどか「今までされたこと思い出して!」
さやか「……」
「貧乏人は貧乏人らしくザリガニフライでも食べてなさいな!」
「おいしくなーれ!おいしくなーれ!」
「WHOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」
さやか「……」
まどか「思い出した!?」
さやか「うん…」
さやか「それはとっても腹が立ってきたなって……」
まどか「目には目をだよ!さやかちゃん!」
仁美「ひいい!ごめんなさい!!ごめんなさい!!
まどか「じゃ!早速復讐タイムだね!」
バッ
仁美「!?」
まどか「仁美ちゃんは私が押さえてるから!早く!」
仁美「ひいい!許してくださいましいいいっ!!」ジタバタ
さやか「仁美…」
仁美「もう二度としませんからっ!許してくださいましいい!!」
さやか「……」
さやか「……」ニコッ
仁美「…!」パァァ
さやか「許しません!」
ボスッ
仁美「がっ、はぁ!!」ズンッ
まどか「やりいぃ!!」ガッツ
さやか「ははは、気分いいわー」
仁美「おぉぉ……」ゴロゴロ
まどか「じゃ、行こっか」
さやか「うん」
さやか(……)
さやか(ちょっと待て……)
さやか(何かがおかしい……)
まどか「今日のお弁当何かなー」
さやか(QBはまどかの記憶は例外的に消したって言ってたけど)
まどか「やった!エビフライだ!」
さやか(さっきのはどう考えても……)
まどか「…? さやかちゃん、どうしたの?」
さやか「…! いや、何でもないよ!」
さやか(ま、いっか……)
まどか「おいいしいいいいいい!!!」
さやか「!?」ビクッ
まどか「このエビフライおいしいよ!」
さやか「そ、そうなんだ……」
さやか(……)
さやか「うっぷ……」
まどか「どうしたの?」
さやか「嫌なこと思いだしちゃって……」
まどか「そうなんだ」
さやか「うん…ごめんね」
まどか「気にしてないよ!」
さやか(……)
さやか(まさかね…)
さやか(覚えてるわけないよね……)
まどか「おいしい!!」モグモグ
ほむら「……」
ほむら「ご一緒させてもらってもいいかしら」
さやか「あ、暁美さん。どうぞ」
ほむら「ありがとう」
ほむら『話がある』
さやか「!?」ブフォ
まどか「さやかちゃん大丈夫!?」
さやか「大丈夫… むせただけだから…」
さやか『あんた魔法少女だったのね』
ほむら『えぇ、そのことで話があるの』
屋上
ほむら「驚いたわ… あなたがこんなに早く魔法少女になるなんて……」
さやか「…? 私も驚いたわよ。いきなりテレパシーで話しかけてくるなんて」
ほむら「ごめんなさい……」
さやか「気にしなくていいよ」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「…どう? 魔法少女になった感想は……」
さやか「正直よくわかんない」
ほむら「そう……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「魔法少女は大変よ……」
ほむら「……」
ほむら「頑張って…」
さやか「どこまでやれるかわかんないけど」
さやか「頑張ってみるよ!」
マミ「あら、美樹さん…」
さやか「!?」
さやか「マミさあああん!!!」ダッ
マミ「きゃっ!」
さやか「マミさん!会いたかったです!」
マミ「あらあら」クスッ
マミ「そっちの子は?」
ほむら「暁美ほむらです。」
さやか「この子も魔法少女なんです!」
マミ「!?」
さやか「もう私達ぼっちじゃないんですよ!」
マミ「……」
マミ「そうね……」
マミ「そうなんだよね!」
マミ「私もうひとりぼっちじゃない!」
~~~~
さやか「私もうひとりぼっちじゃないんだ!」テクテク
さやか「ふふふ!」テクテク
さやか「ん?」
杏子「……」テクテク
さやか「杏子だ…」
さやか「この前は悪いこと言っちゃったな……」
さやか「謝らないと……」
さやか「杏子!」
杏子「……」
杏子「なんだよヒーローさん……」
さやか「えっとこの前はごめんなさい!」
杏子「……」
杏子「別に気にしてねーよ?」
杏子「私人殺しだし」
さやか「……」
さやか「ごめん……」
杏子「だから気にしてないって」
杏子「悪魔だし?」
さやか「……」
杏子「……」
さやか「……」
杏子「魔法少女になったんだってな……」
さやか「あ… うん……」
杏子「やっていけんのか?」
さやか「わかんない……」
さやか「でも、みんないるし、いざとなったら……」
杏子「……」
杏子「なめてんのか」
さやか「えっ?」
杏子「魔法少女ナメてんのかって訊いてんだよ!!」
さやか「えっ… ……」
杏子「半端な気持ちで魔法少女なんて出来んのかよ!!」
杏子「もうやめた」
杏子「友達はおろか友達のフリすら無理」
さやか「えっ…」
さやか「フリ…? 何言ってるの……」
杏子「なんだ?QBから何も聞いてないのか?」
さやか「……」
杏子「QBからの頼まれたんだよ。お前の友達になってくれってな」
さやか「……」
杏子「魔法少女ってのはな……」
杏子「仲良しごっこじゃねぇんだよ」
杏子「やりたいなら他をあたれ!」
杏子「じゃあな!」
さやか「あ、待って…」
杏子「ついてくんなよ」
さやか「……」
さやか「行っちゃった……」
さやか「QB!」
QB「……呼んだかい?」
さやか「どういうことなの!?」
QB「僕がききたいよ!」
QB「なんでそんなに魔力が低いんだよ!」
QB「おかげでこれっぽちもエネルギーを回収出来ないよ!」
QB「赤字だよ!赤字!」
さやか「逆ギレ!?」
QB「あぁ!そうだよ!」
QB「やれやれ、契約なんかするんじゃなかったなぁ」
さやか「……」
さやか「ごめんなさい……」
QB「あぁ…僕も言い過ぎたよ…」
QB「追いかけなくてもいいのかい?」
さやか「また、怒らせちゃうし……」
QB「……」
QB「行くんだ」
さやか「でも…」
QB「行くんだ!」
さやか「…!」
さやか「うん!」
さやか「杏子!!」ダッ
QB「うん、これでいいんだ……」
QB「頑張るんだ美樹さやか!」
~~~~
さやか「杏子!」
杏子「……なんだよ」
さやか「私、魔法少女になる!」
さやか「立派な魔法少女になる!」
杏子「……」
さやか「だから!」
さやか「あんたには私を見ていてほしい!」
杏子「……!」
さやか「弟子にしてください!」
杏子「……」
さやか「師匠として… そして友達として私を見てほしい!」
さやか「自分勝手かもしれないけど!」
さやか「よろしくお願いします!」
杏子「……」
杏子「へへっ」
杏子「いい顔するじゃねえか……」
杏子「……」
さやか「……」
杏子「……」
杏子「私の修行はキツいぞ?」ニヤッ
さやか「…!」パァァ
杏子「ついてきな!早速修行だ!」
さやか「…はい!」
おわり
979 : 以下、名... - 2011/04/28(木) 22:37:04.04 vbnL3djO0 198/198
乙!駆け足になってしまった
SSは3つほど書いたことあるけど、こんなに伸びたの初めて
きっとスレタイのおかげ >>1に感謝