律「き、気のせいじゃないかー?」
唯「あれー?そうかな・・・気のせいかな?」
律「そ、そうそう!気のせい気のせい!」
唯「う~ん、やっぱり太ってるような気が・・・ねぇりっちゃん。ちょっと体重計に乗ってみなよ」
律「え、えぇ!?嫌だよ!!」
唯「いいからいいから!ほら」
律「わわっ!」
ギシッ・・・ギィ・・・
唯「は、80キロ・・・」
元スレ
唯「あれ?りっちゃんちょっと太ったんじゃない?」律「え?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1253623650/
律「うわあああああああああ!!」
唯「りっちゃん・・・」
律「うぅぅ・・・太ってることは分かってたんだよ・・・でもまさかここまでとは・・・」
ガチャッ
紬「こんにちは」
唯「あ、ムギちゃ・・・」
律「ムギィィィィィ!!」
紬「わっ・・・ど、どうしたの?」
律「私めちゃくちゃ太っちゃったよぉ~!どうしよぉー・・・」
紬「あらあら・・・」
唯「ね、ねぇムギちゃん・・・」
紬「なぁに?唯ちゃん」
唯「ムギちゃんもちょっと太ったような気が・・・」
紬「!!」
紬「き、気のせいじゃないかしら・・・?」
唯「じゃあ試しに体重計乗ってみようよ」
紬「・・・遠慮しておくわ」
唯「りっちゃん!ムギちゃんを押さえて!」
律「ほいきた!」ガシッ
紬「は、離して~・・・!」
唯「ほ~ら観念して・・・どれどれ」
ギシィッ・・・ギッ・・・
唯「95キロ・・・」
紬「・・・・」
律「ムギ、私より太ってんじゃん!」
紬「うぅ・・・」
唯「自分では太ってるのって中々気づかないもんだよねー」
律「ていうか唯!気づいてるんならどうしてもっと早く教えてくれなかったんだよ!?」
唯「だ、だって~・・・私の気のせいだったらどうしようって思って・・・」
律「こんだけ太ってて気のせいなわけないじゃん!まぁ気づかない私たちも私たちだけどさ・・・」
唯「あれ?そういえば澪ちゃんは?」
律「もう来るって言ってたけど・・・」
ドスン、ドスン、ドスン・・・ガチャッ
澪「ゼーッ、ゼーッ・・・あぁ、もう皆来てたんだ。コフーッ、コフーッ」
唯・律・紬「・・・」
澪「こふーっ・・・いやー最近なんだかやけに息切れするな・・・運動不足かな?」
律「おい澪・・・」
澪「なんだ?律」
律「何も言わずにこの体重計に乗れ」
澪「は、はぁ・・・?なんでいきなりそんな・・・」
律「唯!ムギ!」
唯・紬「ラジャー!!」ガシッ
澪「えっ!?ちょっ・・・やめろよ!二人とも!離せ!」
紬「大人しく体重計に乗ってくださいぃ~・・・!」
唯「すぐ終わるから!すぐ終わるから!」
澪「だからやめろって・・・うわわっ!」
ギシッ・・・ギィッ・・・・メタタタタタッ!
律「うわーっ!!メーター振り切ったぞ!!」
唯「市販の体重計じゃダメだよ!」
紬「こっちの大型動物用のを使いましょう!」
律「ほら、澪!もう一回!」
澪「嫌あああああああああ!」
ギシッ・・・ギィッ・・・
唯「ひゃ・・・160・・・キロ・・・」
紬「すごい・・・」
律「澪・・・お前がナンバー1だよ・・・」
澪「いやあああああああああああああ!!」
澪「ひっ・・・ひっく・・・」
律「そ、そんなに泣くなよ澪・・・」
紬「澪ちゃん落ち着いて」
澪「こんな現実みたくないよぉ・・・」
唯「大丈夫だよ澪ちゃん!私、ダイエット手伝ってあげるから!」
紬「そういえば唯ちゃんだけ太ってないわね」
律「そうだな。唯も一緒にケーキやらお菓子やらバクバク食べてたのに・・・」
唯「いや~ほら、私は太らない体質だから」
澪「一人だけズルいぞ!このっ!」
バシンッッッ!!!
唯「も゛ッ!!!」
ドンガラガッシャアァァァァァァァァァアアン!!
紬「唯ちゃん!」
律「お、おい!今のはやりすぎだろ澪!唯吹っ飛んだじゃんよ!」
澪「そ、そんなに力を入れたつもりは・・・」
紬「二人とも大変!」
律「どしたムギ!?」
紬「唯ちゃんの様子が変なの!」
澪「え!?」
唯「ひゅっ・・・ひゅっ・・・」
律「ホ、ホントだ・・・!何か呼吸がおかしいぞ!」
唯「ひゅっ・・・ゲホッ・・・・ゴプッ!」
ビチャビチャビチャ!
律「う、うわぁっ!血ぃ吐いたぞ!!」
澪「あ、あ、あ・・・そんな・・・」
律「ムギ!救急車呼べ!!」
紬「は、はい!」
ピーポーピーポー・・・
―病院―
律「くそ・・・手術まだ終わらないのかよ・・・」
紬「唯ちゃん大丈夫かしら・・・」
澪「ひっく・・・うぅ・・・私のせいで・・・私のせいで・・・」
憂「澪さん、自分を責めないでください・・・わざとじゃなかったんでしょ?」
澪「わざとじゃないにしても!私が悪いんだ!ちくしょうっ!!」
ドゴォンッ!!・・・グララララ・・・
ざわざわ・・・な、なんだ!?・・・地震!?・・・
震度5はあったぞ・・・ざわざわ・・・
律「おい澪やめろ!他の患者さんたちに迷惑だろ!?それに今手術中なんだから・・・!」
澪「ご、ごめん・・・コフーッ、コフーッ!」
それから数時間後・・・
ウィーン・・・
医者「ふぅ・・・」
憂「あ、お医者さん出てきたよ!」
律「ホントだ!先生!」
紬「先生!」
澪「コフ先生ー!」
ドスンドスンドスンドスン!グラグラ・・・
医者「うぉっ!?な、なんだね君たちは・・・!」
律「唯の友人です!それで先生!唯は・・・」
医者「あ、あぁ・・・とりあえず手術は無事に終わったよ」
紬「本当ですか?よかった・・・」
医者「でも・・・しばらくは集中治療室から出られないだろうね」
澪「そ、そんなに酷いんですか!?」
医者「全身数箇所の骨折・・・それに加えて折れた肋骨が何本か肺に突き刺さっていたんだ」
澪「・・・」
医者「でも心配しないで。安静にしてリハビリをちゃんとすればまた元通りの生活ができるから」
澪「ほ、本当ですか!?」
医者「あぁ」
澪「よかった・・・」
医者「それにしても災難だったね。ダンプに轢き逃げされたんだって?」
律(げ、原因がすり替わってる・・・!)
医者「犯人、早く捕まるといいね。それじゃ僕はこのへんで」
澪「ありがとうございました先生・・・」
紬「手術、無事に終わってよかったわね」
澪「あぁ・・・本当に良かった・・・」
紬「こんなことを二度と起こさないためにもダイエットしなきゃね」
澪「うん・・・」
律「なぁどうせなら競争しようぜ!」
澪「え?競争?」
律「そう!3人別々に一ヶ月ダイエットやってさ、それで一番痩せた人が勝ちって事で!
そのほうがやる気とか出るだろ?」
紬「それはいいかもしれませんね」
律「だろ?・・・澪は?」
澪「ん・・・律がそういうなら」
律「よーしじゃあ決定!それじゃ二人とも一ヵ月後部室で体重測定な!」
そして1ヵ月後・・・
律「おーっす澪ー!」
澪「あ、律・・・」
律「ダイエットちゃんとしたかー?」
澪「し、したよ!そういう律はどうなんだ?」
律「んふふー♪見てわかんない?」
澪「あ、ちょっと細くなってるな・・・」
律「だろー?がんばったんだぜー!」
澪「あ、ところでムギは・・・?」
律「ムギはちょっと遅れるってさ。だから私たちだけで先に体重測定しようぜ」
澪「うん・・・」
律「じゃあまずはわたしからな。・・・どれどれー」
ギシッ・・・ギィ・・・
澪「68キロ・・・だな」
律「12キロ減か・・・まぁ一ヶ月にしちゃかなりできたほうだよな」
澪「律はどんなダイエットしたんだ?」
律「ん?そりゃもうひたすら運動よ!あとは食事制限とか」
澪「なるほど。王道だな」
律「ふふん♪やっぱり王道が一番確実なんだよ」
ガラガラッ
紬「ごめんなさーい。遅れちゃった」
律「あ、ムギ遅かったな・・・って、え?」
紬「どうかした?(スラ~~リホッソリ)」
澪「な、なんかメチャクチャ痩せてないか・・・!?」
律「ちょ、ちょっと体重計乗ってみて!!」
紬「えぇ、分かったわ。・・・よいしょっと」
ギシッ・・・ギィ・・・
澪「え?・・・・・よ、よよよ45キロ!?」
律「あ、ありえない・・・!だって1ヶ月前は90キロだったろ!?ということは・・・・45キロ減!!?」
澪「半分減ってる!!!」
律「ありえないって・・・・人間じゃない・・・」
澪「な、なにやったんだムギ・・・?」
紬「私はこれを使って痩せたの」
律「なにこのスーツ・・・・」
紬「家の会社で開発されたダイエットスーツよ。」
澪「ダイエットスーツ・・・?」
紬「えぇ。これを毎日30分着ているだけで劇的に痩せることができるの」
律「な、なんだよそのすっごいアイテム!そんなんあったなら教えてくれたっていいのに!ちょっとかして!」
紬「あっ!ちょっとまって・・・!」
律「よーし装着完了!・・・で、この後どうすればいいの?」
澪「あ、ここになんかスイッチがついてるぞ」
紬「あっ・・・押しちゃだめ!」
澪「え?」
ポチッ
ヴヴヴヴヴイイィッィィィィィン!!オン!ゥオンっ!!ゥオッホン!!ブワワワワワワワワワギャギャギャ!!キュキュキュキュギュッ・・・・!
律「ぎゃああああああああ何これぇ!?熱いいぃ!!!あっあっあっ痛い痛いっ!!!!死ぬ!!あっあっ締め付ける!!!いやああああああああああ!!助けて!!!」
紬「澪ちゃんスイッチ止めて!」
澪「う、うん・・・!」
ポチッ
律「はぁっ・・・はぁっ・・・ひっく・・・痛い・・・痛いよぅ・・・・」
紬「ごめんなさい・・・それ普通の人には刺激が強すぎて没になった商品なの・・・私は大丈夫なんだけど・・・」
律「そういうことは早くいってよぉ・・・・」
律「さ、気を取り直して最後は澪だな」
紬「そうね」
澪「ね、ねぇ・・・やっぱり計らないとダメ・・・?」
律「当たり前だろー!?ほら、早く乗った乗った!」
澪「あっ・・・ちょ、ちょっと!」
ギシッ・・・ギィ・・・・
律「どうだムギ?」
紬「ひゃ・・・159キロ・・・」
律「え!?」
澪「あうぅ・・・・コフーッ!」
律「ちょ、ちょっとちょっと!1キロしか減ってないじゃん!」
律「おい澪!ちゃんとダイエットしたのかよ!?」
澪「し、したよ!!」
律「じゃあどんなことしたんだ?」
澪「・・・・朝バナナと納豆ダイエット」
律「・・・他には?」
澪「それだけ・・・」
律「・・・・・・」
律「・・・・・バカー!食って痩せられるなんてそんなおいしい話あるわけないだろー!?あんなのテレビのでっちあげだよ!!」
澪「うぅぅ・・・・」
律「なぁ澪・・・お前、完全に怠け癖ついちゃってるよ・・・」
澪「うっ・・・」
律「いつもは私が澪に怒られるのにさー、立場逆転しちゃってんじゃん・・・」
澪「ひっく・・・ひっく・・・こふ・・・」
律「あ・・・な、泣くなよ・・・」
澪「ぐすっ・・・うえぇ・・・」
紬「澪ちゃん、泣かないで」
澪「ムギ・・・」
紬「大丈夫よ。私がついてるわ。きっと痩せられるから。だから泣かないで」
澪「ムギ・・・・うわああああああああああんムギイイイイィィィィィ!!」
ガバッ!
律「ムギ!!避けろーーーー!!」
紬「え?」
ドッッスウゥゥゥゥゥゥウウン!!!!プチッ・・・
律「ムギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」
律「ムギ!!大丈夫かー!?澪どけ!!」
澪「ち、違う・・・違う・・・・私はただムギに抱きつこうと・・・」
律「いいからどけ!!」
ボヨンッ!
澪「あうっ!」
律「おいムギ!!しっかりしろ!!」
紬「・・・・・・」
律「おいムギ!!・・・・澪なにやってるんだ!?はやく救急車!!」
澪「あ・・・う、うん・・・」
ピーポーピーポー・・・・
-病院-
律「なぁ澪・・・」
澪「うん・・・」
律「あんまり自分を責めるなよ・・・?」
澪「うん・・・」
律「大丈夫か?」
澪「うん・・・」
律「山」
澪「うん・・・」
律「川」
澪「うん・・・」
律(ダメだ・・・私の言ってることが全く耳に入ってない・・・まぁしょうがないよな・・・唯に続きムギまで病院送りにしちゃったんだから・・・)
ウィーン・・・
医者「・・・ふぅ」
律「澪、先生出てきたよ!!」
澪「あ・・・先生!!」
医者「君たちはこの前の・・・」
澪「先生!!ムギは!?」
医者「・・・・」
律「先生・・・!?」
医者「手術は・・・成功した」
澪「ホ、ホントですか!?」
医者「しかし・・・もう意識を戻すことはないかもしれない」
澪「え・・・!?」
律「そ、そんな・・・!」
医者「全身骨折に内臓破裂・・・脊髄損傷・・・はっきり言って生きてるのが不思議なくらいなんだよ」
澪「あ・・あ・・・」
医者「もし意識を取り戻したとしてももう一生起き上がることも歩くこともできないだろうね・・・」
律「ムギ・・・」
澪「・・・っ!!」
ダダダダッ!!グラグラグラ・・・!!
律「あ、澪どこいくんだ!?・・・すいません先生!今日のところはこれで失礼します!・・・澪ー!!」
-外-
律「澪ー!澪ー!!おーい!!どこいったんだー!?」
律「みーおー!!!」
シーン・・・
律「・・・・・はぁ・・・バカ澪・・・どこいっちゃったんだよ・・・」
ド・・・スゥゥゥゥウン・・・・グララララ・・・
律「!?・・・今の音・・・・澪か!?」
律「確かこっちの森のほうからだったよな・・・おーい澪ー!!澪ー!!」
澪「り、律・・・!?」
律「あ、澪!!やっと見つけた!こんなところで一体何して・・・っておい、なんだよその首に巻いたロープ・・・」
澪「・・・・」
律「お前まさか自殺しようと・・・!」
澪「そうだよ・・・でも枝が折れてこのザマだよ・・・いっちばん太いところ選んだのにさ・・・はは」
律「澪・・・」
律「バカ!自殺なんかしてどうするんだよ!?」
澪「だって・・・そうするしかないじゃないか!!唯もムギもあんなことになっちゃって!!もう死んで責任を取るしかないんだ!!」
律「・・・・・」
律「・・・このバカ野郎!!」
バチボヨーン!!
澪「こふっ!?り、律・・・?」
律「死んで責任なんて取れるわけないだろ!?そういうのは逃げっていうんだ!!」
澪「うっ・・・」
律「澪が自殺したら唯やムギはきっと自分のせいだって思うぞ!?自分のせいで澪が死んだって!!一生それを引きずって生きてくんだぞ!?
澪はそれでいいのかよ!?」
澪「い、いやだ・・・・・」
律「だろ!?」
澪「だ・・・だったらどうしろって言うんだよ!?」
律「とりあえず・・・今できることは痩せることだろ!!」
澪「痩せ・・・る・・・?」
律「そう!!すっきりした体になってそれを唯とムギに見せてやることがまず最初にできる償いだ!!」
澪「・・・・・」
律「そのほかのことは後になってから考えればいい!!とにかく今は痩せろ!!私も徹底的に付き合う!最後まで付き合う!!」
澪「律・・・」
律「だからさ、澪・・・自殺なんてバカなこと考えないで頑張ろうよ・・・私と一緒にさ・・・」
澪「・・・・・・」
澪「・・・・・・分かったよ。がんばる!私やるよ!!」
律「澪・・・!」
澪「私なんでもやる!絶対に痩せた姿を唯とムギに見せるよ!!」
律「澪・・・よく言った!よく言ったよ!・・・よし!それじゃあさっそく走り込みだ!!目標は澪の家!行くぞー!」
澪「おー!」
ドスンドスンドスン・・・・
次の日・・・
律「ふわあぁ~・・・昨日はいろいろあったなぁ~・・・眠いや・・・」
ゴゴゴゴ・・・・グラグラグラ・・・
律「!?・・・この振動!」
澪「おーい律ー!」
律「澪・・・!」
澪「ゼフッ!ゼフッ!おはよう・・・律・・・こふーっ!」
律「おはよう澪・・・もしかして家からずっと走ってきたのか?」
澪「うん、昨日絶対に痩せるって言ったしな」
律「そっか・・・偉いぞ澪!」
ナデナデ
澪「わっ!ちょっ・・・頭をなでるなよ・・・」
律「よーしそれじゃ学校いくか!」
澪「あぁ」
ヒソヒソ・・・見てあれ・・・・軽音部の二人を病院送りにしたって噂の・・・
ダンプ秋山・・・違うよ・・・・メテオ秋山だよ・・・・近くで見るとすごい迫力だねー・・・
澪「・・・・・・」
律「・・・おい、澪。あんなの気にするなよ」
澪「分かってる。私はこんなことでくじけないよ。絶対に痩せるんだから・・・!」
律「澪・・・」
さわ子「よく言った!」
律「え!?さ、さわちゃん!?」
澪「い、いつからいたんですか!?」
さわ子「さいしょっからずっとよ!!」
律「・・・で、何の用?」
さわ子「ダイエットに協力してあげようっていってるのよ」
澪「え?せ、先生がですか!?」
さわ子「そうよ!こう見えても私、昔はダイエットの鬼って呼ばれてたの!」
澪「ダ、ダイエットの鬼・・・ですか?」
さわ子「そうよ!メチャクチャ痩せるわよ!」
律「おー、いいじゃん澪!せっかくだし協力してもらおうぜ!」
澪「ん・・・そうだな。痩せるためならなりふりかまってられない。先生!よろしくお願いします!!」
さわ子「あ、いっとくけど私超スパルタだから」
澪「え?」
さわ子「ほら、さっそく行くわよ!」
律「学校は!?」
さわ子「サボればいいのよ!」
律「ちょっとさわちゃん!ここどこ!?」
さわ子「見てのとおり、山よ」
律「山って・・・修行じゃないんだからさー・・・」
さわ子「・・・グチグチうるさいのよ小娘が」
律「ひっ・・・!?」
澪(な、なんか怖い・・・)
さわ子「ほら澪ちゃん」
澪「は、はいっ・・・!」
さわ子「まずはこの坂を全力で上りきりなさい。10セットよ!」
澪「せ、先生・・・これほとんど崖・・・」
さわ子「あ゛ぁ!?」
澪「や、やりますっ!」
数時間後・・・
澪「こふーっ・・・こふーっ・・・っうぇ!ゲロロロロロ・・・」
さわ子「なにやってるの澪ちゃん!?ゲロなんて吐いてる場合じゃないでしょ!?まだ一セットもできてないじゃない!!」
澪「むり・・・無理でずよぉ・・・ひっぐ・・・ごんなのでぎないよぉ・・・・」
さわ子「・・・それじゃあ唯ちゃんやムギちゃんはどうなるの?」
澪「!!」
さわ子「あの子達に見せてあげるんじゃなかったの?澪ちゃんの痩せた姿を」
澪「ぅぐ・・・・!」
律「で、でもさわちゃ・・・先生!これはいくらなんでも無理が・・・」
澪「やります・・・」
律「澪・・・!」
澪「やらせてください!」
さわ子「よし、よくいったわ!それじゃあ続けなさい」
それから更に数時間後・・・
澪「うおぉぉぉ!!」
ズダダダダダダダダッ・・・・
澪「あと少しっ・・・!」
ダダダダッ・・・・ダッ!
澪「や、やった!登りきった!先生やりました!!」
律「う、嘘・・・・」
さわ子「うふふ、ほらやればできるのよ」
律「で、でもあんな体で登りきるなんて・・・・!」
さわ子「あんな体?よく見てみなさい」
律「え・・・?あ、なんか体が細くなってる!澪のやつちょっと痩せてる!!」
さわ子「だから言ったでしょ?めちゃくちゃ痩せるって」
律「い、いやでも数時間でこれは異常だよ!」
さわ子「・・・正直、私も驚いてるわ。よっぽど早く痩せた姿を唯ちゃんとムギちゃんに見せてあげたいんでしょうね・・・
これはきっとその想いの成せる業よ・・・」
律「澪・・・」
さわ子「このぶんじゃもう私はいらないかもね・・・私はもう帰るわ。」
律「え?ちょ、ちょっとさわちゃん!」
さわ子「大丈夫よ!後はあなた達二人でもきっとできる・・・それじゃあね!」
ブロロロロ・・・
律「うおおおーーい!山ん中に女の子二人置いてくなよー!!!」
それから1ヶ月後・・・
律「よーし澪!体重計乗ってみろ!」
澪「う、うん・・・」
ギシッ・・・・
澪「り、律・・・どう・・・?」
律「・・・50キロジャスト!」
澪「や、やった・・・!元に戻ってる!!」
律「頑張ったな澪・・・」
澪「律・・・りつぅぅ・・・!!」
ガバッ!
律「うわっと・・・!はは、よしよし・・・」
澪「やった・・・私やったよ・・・!」
律「あぁ・・・でもまだだぞ」
澪「え・・・?」
律「唯とムギに会いに行かなきゃ」
澪「・・・・」
澪「なぁ律・・・」
律「なんだ?」
澪「私・・・怖いんだ。二人に会うのが・・・私のこと恨んでるんじゃないかって・・・
特にムギなんてもう一生寝たきりなのかもしれないし・・・」
律「大丈夫だよ。二人ともそんなやつじゃないって分かってるだろ?」
澪「でも・・・」
律「ほら、いいから病院行くぞ!」
澪「あ、ちょっと・・・!」
-病院-
律「すいません、友達のお見舞いにきたんですけど」
受付「お見舞いですか?お友達のお名前は?」
律「平沢唯と琴吹紬です」
受付「平沢さんに琴吹さんね・・・えっと平沢さんは312号室。
琴吹さんは・・・・・・いないわね」
律「え・・・?」
澪「ど、どういうことですか!?」
律「も、もしかして死・・・」
受付「もう退院してますね」
律「え?退・・・院?」
受付「はい」
澪「あ、あの・・・何かの間違いじゃないですか?だってムギは・・・」
ムギ「あら、りっちゃん澪ちゃん」
律・澪「!?」
律「ム、ムギ!?なんで・・・!?どうして!?もう一生起き上がることも歩くことも出来ないって・・・ていうか意識も戻らないかもしれないって・・・!」
澪「お、おば・・・・お化け・・・・いやぁぁぁひぃぃぃぃ・・・」ジョロジョジョジョ
紬「私ね、昔からどんな怪我してもすぐに治っちゃって・・・傷の治りが異常に早いのよ」
律「あ、ありえない・・・化けものだ・・・!」
紬「うふふ、お医者さんにも言われちゃった♪私が起き上がったときとってもびっくりしてて腰を抜かしてたわ。
それでそのときの顔がすごく面白くて・・・」
律「も、もういい!わかった!とにかく無事でよかったよ・・・なぁ澪!」
澪「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい化けて出てこないで・・・・」
律「おい澪・・・」
紬「澪ちゃん。大丈夫よ。幽霊なんかじゃないわ、ほら」ぎゅっ
澪「ム、ムギ・・・」
紬「ね?」
澪「う、うん。・・・・・・・ごめんムギ・・・幽霊だなんて思って・・・そ、それに他にも謝らなくちゃいけないことが・・・!」
紬「澪ちゃん。いいのよ。」
澪「え・・・?」
紬「全然怒ってないから。」
澪「ムギ・・・」
律「な?だから言ったろ?」
澪「・・・うん」
律「さ、後は唯のところだな」
澪「うん・・・」
-312号室-
律「おいーっす唯ー」
紬「こんにちは」
唯「あーりっちゃんムギちゃんおいっす」
律「怪我の具合どうだ?」
唯「だいぶよくなったよ!もうすぐ退院できるって!」
律「そっかー、そりゃよかったな!」
唯「ところで澪ちゃんは扉の影で何やってるの?」
澪「!!」
律「おい澪ー・・・まだ怖がってんのか」
澪「だ、だって・・・!」
唯「澪ちゃん!入っておいでよ!」
澪「う・・・」
律「みーお!」
紬「澪ちゃん」
澪「わ、わかったよ・・・」コソコソ・・・
唯「久しぶりだね澪ちゃん!すごい!ダイエット頑張ったんだね!元通りになってる!」
澪「う、うん・・・ありがとう・・・あのな、唯・・・今回のことは本当にごめ・・・」
唯「ごめんね澪ちゃん」
澪「え・・・?」
唯「私が貧弱なせいで澪ちゃんに辛い思いさせて・・・」
澪「な、なに言ってるんだよ・・・!あれはどうみても私が悪かっただろ!唯が謝る必要は・・・」
唯「ううん。澪ちゃん、私だって悪かったんだよ。それでね、もうあんなことが起こらないようにって
いっぱい鍛えたんだー♪」
澪「え?」
唯「見てこの腹筋!」
カチンカチン
澪「す、すごい・・・!カッチカチだ!」
唯「これでもう電車にはねられても大丈夫だよ!澪ちゃんも安心して私のこと突き飛ばしていいからね」
澪「唯・・・」
律「よかったな澪」
澪「うん・・・良かった」ポロポロ・・・
紬「あらあら」
唯「み、澪ちゃん泣かないで・・・」
澪「ごめん・・・なんかうれしくってさ・・・またこうやって4人で集まれて・・・」
律「あー、そういや4人揃うの久々だな」
唯「ねぇ!私なんだかとっても演奏したくなってきたよ!」
紬「私も♪」
律「じゃあ唯が退院したらみんなで演奏しような!」
澪「あぁ・・・そうだな♪」
終わり
261 : 以下、名... - 2009/09/23(水) 03:01:30.03 ++8BxxP90 51/52
なんとか終わった
何度途中で投げ出そうと思ったことか・・・
読んでくれたくれた人、乙
265 : 以下、名... - 2009/09/23(水) 03:06:19.10 ++8BxxP90 52/52
補足:りっちゃんはちゃんと痩せました