1 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 22:48:25.02 mo7rrfIk0 1/28



どうも。

一応ほのぼの系で、そして超がつくほどの短編です。



元スレ
姉「いいじゃん少しくらい!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1327067304/

2 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 22:51:40.22 mo7rrfIk0 2/28



コンコン。


「はいよ」

「うっす」ガチャッ

「どしたの?」

「……ちょっとね、話があってね、うん」

「ふーん。珍しいな」

「ていうか座布団ないの?」

「ない」

「じゃあ枕貸して」

「ったく。ほら」ポイッ

「さんきゅ」




3 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 22:53:31.71 mo7rrfIk0 3/28




「……」

「……」

「最近寒いねぇ」

「そうだな」

「あ、そういえば今日の晩御飯はおでんだって」

「マジで? よっしゃ」

「私さぁ、ほら。あのお餅が入った巾着あるじゃん? あれ大好きなんだよねぇ」

「あー確かにな。俺も好きだわ」

「あとさぁ聞いてよ最近学校でさぁ―――」

「いや、ちょっと待て」

「はい?」




4 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 22:55:29.31 mo7rrfIk0 4/28




「話があるんじゃないのか?」

「……あぁ、そうだった。そうだったね」

「そんじゃあ話してみ」

「……」

「……」

「……あのさぁ」

「……おう」





「……ちょろーっと服を脱いでくれない?」

「は?」




5 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 22:58:33.86 mo7rrfIk0 5/28




「ふ、服? なんでだよ……つーか嫌だ。寒いし」

「いいじゃん少しくらい!」

「嫌だっての。つーかそれが話かよ!心配して損したわ!」

「もち」

「よし。出てけ」

「まぁ、そうとんがるなって」

「あんたのせいだよ。どこまでもあんたのせいだよ」

「晩ご飯の時にコンニャクとはんぺんあげるから。ね?」

「……仕方ねーな……」




6 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:00:47.04 mo7rrfIk0 6/28




「……で、そもそもなんで服を脱がせたいんだよ」

「なぁに、ちょっと鎖骨を触りたくてね」

「…………すまん、もう一度言ってくれ」

「だーかーら!鎖骨を触りたいのさ!」

「……」

「……」

「……」

「……という訳で、服を脱いで」

「やっぱ自分の部屋に戻ってくれね? いやマジで」

「何でそんな事言うの?」

「あのさぁ、その俺が悪いみたいな言い方やめてくんないかな」

「分かったやめる。だから服脱いで!」

「……」




7 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:03:46.11 mo7rrfIk0 7/28




「……うん。嫌だ」

「いいじゃん服くらい!」

「い、いや……だから……」

「さーこーつ♪さーこーつ♪さーこーつ♪」

「いやマジで何これ」

「ね、お願い!」

「理由を聞かせろ」

「……男性の鎖骨が好きだから。以上」

「簡潔でよろしい(笑)」




8 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:05:48.86 mo7rrfIk0 8/28




「じゃ、失礼しまーす」

「ちょ、怖い怖い!近付くな!」

「更に言っちゃうと、体型が良い人よりも少し細身な人の鎖骨が好きなんだよねぇ」

「……で、俺のが見たいと」

「違う。見たいんじゃなくて触りたいの」

「まぁ、そこはどっちでも良いよ……」

「良いの!?」

「……すまん、やっぱ良くないわ」




9 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:08:59.53 mo7rrfIk0 9/28




「よーし、触らせて!」

「何一つ『よし』じゃないんだけどね」

「お願い!この通り!」

「……いや俺も触らせてやりたいのは山々なんだけど、寒いし恥ずかしいしで嫌になるんだよ」

「触らせたいの!?」

「都合の良い耳だなぁ!」

「私は恥ずかしくないよ?」

「俺は恥ずいんだよ」

「そこを何とか!大根もあげるから!」

「……」

「……」




10 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:11:17.26 mo7rrfIk0 10/28




「……んー、まぁ……服の上からなら……」

「直接じゃないと嫌」

「……」

「さーこーつ♪さーこーつ♪さーこーつ♪」

「神様助けて……」

「じゃあこうしよっか。脱ぐのは上着だけで良いよ!」

「そういう事じゃねーよ。つーか全部脱がすつもりだったの!?」

「うん」

「下も!?」

「うん。でも諦めるよ」

「……あのね、世間ではそういうのを変態って呼ぶんだよ?」




11 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:13:13.98 mo7rrfIk0 11/28




「じゃあ上着のボタンを外すだけで良いから。これ以上の譲歩は出来ないよ?」

「なんでさっきからそんな偉そうなの? 完全に姉ちゃん>>>俺になってるよな?」

「触らせて?」

「……」

「……」

「……つーか姉ちゃんって鎖骨フェチだったのかよ……」

「うん!」

「胸張ってるとこ悪いんだけど、それ全く誇れないからね?」

「うん!触らせて!」

「断る」




13 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:17:05.31 mo7rrfIk0 12/28




「……」

「……」

「……そんなに嫌なの?」

「あぁうん、嫌っつーか恥ずい。そして寒い。かなり」

「……」

「……」

「……分かった。諦める」

「良かった!そうしてくれ……」




14 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:19:18.98 mo7rrfIk0 13/28






「……その代わりに項の匂いを嗅ぎたい!」

「悪夢は去っていなかった……!!」






15 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:21:02.96 mo7rrfIk0 14/28




「うーなーじ♪うーなーじ♪うーなーじ♪」

「つーか……え!? 匂い!?」

「うん。項の匂いを嗅ぎたいの」

「おおっふ……コレはかなり変態じゃね?」

「そうかなぁ」

「自覚無し!?」

「だって嗅ぎたいんだもん」

「だってじゃねーよ!『自覚無いから嗅ぎたい』って何だよ!」

「嗅がせて!ね? ちょっとだけで良いから!ちょっとだけで良いから!」




16 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:22:55.60 mo7rrfIk0 15/28




「……」



拝啓

父上、母上。

わたくしの、そして御二人の愛すべき姉上は……




変態さんでした☆




敬具




17 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:24:50.26 mo7rrfIk0 16/28




「ほら!早く匂いを!カマン!」

「なんで主導権がそっちにあるのかなぁ?」

「うーなーじ♪うーなーじ♪うーなーじ♪」

「助けて……誰でも良いから……」

「じゃあ逆に聞くよ? 今あんたの目の前には項があります。さぁどうしますか?」

「……」

「……」

「……」





「嗅ぐ…しかないでしょ?」

「どや顔すんな」




18 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:28:12.85 mo7rrfIk0 17/28




「おーねーがーい!十秒で良いから!」

「時間の問題じゃ――いや、十秒って長くねぇ!?」

「分かった。五秒でどう?」

「人の話聞いてる?」

「……三秒。これ以上は譲歩出来ないなぁ」

「何その上から目線」

「なんで嫌なのさ? 私はあんたのおねーちゃんなんだよ?」

「いや、急に言われても普通は断るだろ!姉とか関係ねーし!」

「目上の人の言うことは聞きなさい」

「部屋に帰れ。帰って『目上』の意味を五百回調べやがれ」




19 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:33:11.43 mo7rrfIk0 18/28




「もう……意地ばっか張って」

「変態には言われたかないね」

「そんな抵抗したって無駄だと思うけどなぁ?」

「は?」

「私は無駄だと思うよぉ?」

「……あぁそうかい」

「無駄だよー?」

「ちっ……」

「絶対に無駄だよ?」

「……はぁ……」

「無駄ですよー?」

「……」




20 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:36:53.88 mo7rrfIk0 19/28




「……」

「……」

「……」

「……」

「……全盛期のアレン・アイバーソンに対してマンツーマンディフェンスするくらい無駄だよ?」

「うるっせぇ!さっきからうるせぇ!あと分かんない人もいるだろうから変な例えすんな!!」

「あ、それならマイケル・ジョーダンの方がいいかもね」

「うるっせぇ!!」




21 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:40:05.05 mo7rrfIk0 20/28




「少しだけ!少しだけだから!」

「嫌だっての……なんでよりによって俺なんだよ」

「いいじゃん少しくらい!」

「つーか、普通…かは分かんねぇけど、普通は逆だろ」

「え?」

「男が女の項を嗅ぎたいっつーなら分からなくもないけど……」

「ふーん……でもいいじゃん逆でも。新鮮味があって」

「ねぇよ。もうパッサパサに渇ききってるよ。不毛地帯だよ」




22 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:42:43.59 mo7rrfIk0 21/28




「……はぁ。分かったよ」

「マジか!それなら――」

「……はい」

「……へ?」

「……」

「な、なぁ姉ちゃん」

「うん?」

「なんで後ろ向いてんの?」

「……いや、私の項の匂い嗅ぐんでしょ?」

「は?」

「え?」





23 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:46:00.29 mo7rrfIk0 22/28




「何言ってんの? 話が全く繋がらないんだけど」

「だーかーら!交換条件よ交換条件!」

「お、おう……?」

「私が先に匂いを嗅がせてあげるから」

「ん?」

「その次はあんたの番だよ?」

「……」

「早くしてよ。案外項って冷えるんだからね」

「……うん、やっぱ訳分かんねぇわ」




24 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:48:42.01 mo7rrfIk0 23/28




「……断る」

「えぇぇ!? 女の子の項の匂い嗅げるんだよ!?」

「俺は至ってノーマルですから」

「……要するに、また恥ずかしいの?」

「……まぁ概ね正解だな」

「私だって流石に恥ずかしいよ? でも勇気出してるんだよ? だから嗅がせて!」

「ほんの少しモラルが残ってて安心したけど気のせいだったわ」

「気のせい。だから嗅がせて」

「だからじゃねーよ!つーかこのやりとり何回目だよ!」




25 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:51:35.31 mo7rrfIk0 24/28




「うーなーじ♪うーなーじ♪うーなーじ♪」

「うるせぇ。いい加減うるせぇ」

「うーなーじ……うーなーじ……」

「それでも尚うるせぇ」

「なっ? 嗅がせてくれよぉ!」

「フランクに言っても駄目だ。つーか野郎の項嗅いでも何一つ良い事無いだろ……」

「そんな事ないよ。いい匂いがしたらどうするのさ」

「……」

「……っていうか絶対いい匂いするって!」

「そういやあんたが純粋な変態なの忘れてたわ」




26 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:53:48.61 mo7rrfIk0 25/28




「ねぇ、いい加減にしてよ。いつまで水掛け論を続けるつもり?」

「その言葉、そっくりそのまま送り返してやる。しかも着払いでな」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……ねぇ」

「何だよ」





「……項嗅がせて?」

「今の間は何だったの!? 反省したのかと思ったのに!」




27 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:56:27.32 mo7rrfIk0 26/28




「お願い!」

「……嫌だ。はい終了」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……そっかぁ。ごめんね、変な事言って」

「……あ、いや、なんか俺も……ごめんな?」

「あんたは悪くないよ」

「……はは……」




28 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:58:11.94 mo7rrfIk0 27/28




「……」

「……」

「……ねぇ」

「ん?」

「お詫びと言ったらなんだけどさぁ」

「うん」










「耳、甘噛みさせてくれない?」


「予想はしてたよ畜生ぉ!!」




29 : ◆6dfnFN9Lqc - 2012/01/20 23:59:47.62 mo7rrfIk0 28/28


短いですがおわりです。


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