※浜面料理シリーズまとめ

※「とあるシリーズSS総合スレ」に投下された「浜面料理シリーズ」をまとめました

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-39冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363523022/
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-40冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379543420/
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-42冊目-【超電磁砲】 URI
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466700055/

19 : 以下、名... - 2013/03/21 20:27:21.80 EDSHw1zUo 2/179

少しもらいます
浜面絹旗黒夜の焼きそばの話です

20 : 以下、名... - 2013/03/21 20:27:56.46 EDSHw1zUo 3/179

黒夜「五月蝿いねぇ」

絹旗「超その通りなんですが黒夜と意見が一致するとは超不愉快です。我ながら超未熟者です」

黒夜「はいはい。調子のんな。
   こちとら手術跡が痛むんだよ。あちこちメス入ってる身体なモンでな」

絹旗「そんなの自分の責任じゃないですか。私には超関係ありません」

黒夜「責めてねぇだろうが。
   さっきからうっせぇな。
   喧嘩売ってるんなら買ってやるよ浜ちゃんの支払いで」

浜面「おいおい、勝手に巻き込むなよ。
   確かにこのザアザア降り三日連続でご機嫌ってわけには行かないとは思うけどよ」

絹旗「超三流の雑魚の浜面でもその程度は理解できるようですね。
   この雨だと映画を見に行くこともできません。
   車から降りて傘開く前にずぶぬれになっちゃいますよ」

浜面「地下に駐車場があって濡れなくても劇場まで行ける映画館もあるけどな」

絹旗「そういうところはメジャーどころしかないから好みじゃないんです」

黒夜「深夜放送で録画してあんのいっぱいあんだろうがよ。素直に見てればいいじゃん。
   チームアメリカとかさ」

絹旗「私は大画面で見たいんです。
   それにこの雨だとお昼ご飯食べに行くことも厳しいじゃあないですか」

黒夜「お昼ご飯かぁ。どうしようか?
   ピザでも取る?」

21 : 以下、名... - 2013/03/21 20:28:22.47 EDSHw1zUo 4/179


浜面「おいおい、お前ら作るという発想はないのか。
   年頃の若い娘が二人してよ」

絹旗「暗部の人間がのんびり腰を落ち着けて料理なんかしませんよ。
   コンビニで買ってきたほうがはるかに早いですし余計な道具もいりませんし。
   麦野は趣味でやってますけど、今は滝壺さんと一緒に病院行ってますし」

浜面「少しは麦野を見習ったらどうだ。趣味でもやっているだけ偉いじゃないか」

黒夜「そうだそうだ。
   アイアイちゃんはそうでもしなけりゃ嫁の貰い手がないぞ」

絹旗「誰がメガネザルですか。だったら黒夜が作ればいいじゃないですか」

黒夜「はん、私が作れるとでも思ってるんかい。自殺したいのなら自分でやりな」

浜面「開き直るなよ。いいよ、俺がつくるからさ」

黒夜「あれ? 浜ちゃん料理できるの?」

浜面「学園都市はひとり暮らしが多いから料理できる男は多いぜ?
   スキルアウト時代にも結構まかない作ってたなぁ」

絹旗「ほほう。それは初耳です。
   考えてみれば浜面に料理を作らせたことはありませんでしたね。
   どうせカップ麺にお湯を注いでみました、レベルだとは思いますが作ってみるといいですよ。
   というか超作れ」

浜面「へいへい。
   冷蔵庫の中身と相談してからだな」

22 : 以下、名... - 2013/03/21 20:29:06.90 EDSHw1zUo 5/179

浜面「うし、焼きそばにしよう」

絹旗「超手頃ですね。失敗しない安全策ですか。超小物っぽい発想です」

黒夜「んー。文句はないけどありきたりじゃないものが食べたかったかなぁ」

浜面「おう、そういうことなら安心しろ。
   普通のソース焼きそばじゃない、浜面仕上流の和風焼きそばを作ってやっからよ」


浜面「材料はこれだ。


   ①焼きそばの麺        三人前
   ②エビとかイカとか      てきとう
   ③万能ねぎ          一本
   ④オイスターソース・醤油   適量
   ⑤ごま油           適量
   ⑥日本酒           適量
   ⑦しそ            3枚ぐらい
   ⑧生卵            お好みで      」

黒夜「しそ? 焼きそばにそんなもん入れんの? あと生卵って?」

絹旗「それで和風ですか? 美味しいんですか?」

浜面「まぁ、食ってみてのお楽しみだな」

23 : 以下、名... - 2013/03/21 20:29:32.56 EDSHw1zUo 6/179


浜面「まずはフライパンにたっぷりごま油を引いて、軽く煙が出るぐらいまで強火で熱する」

絹旗「いい匂いがしてきますね」

黒夜「ごま油って調味料としても優秀だよね。インスタントのワカメスープに一滴垂らすだけで全然違うし」

浜面「で、フライパンに麺を入れる」

黒夜「あれ? ほぐさないの?
   お湯入れたり酒入れたりで」

浜面「ほぐさないんだなぁ、これが。
   で、塊のままひっくり返すと」

絹旗「おお、麺に焦げ目がついてますね」

浜面「これが美味いんだよ。で、麺は一回皿に取っておいて。
   フライパンに油が足らなければ追加してもういっかい煙が出るぐらいまで加熱して。
   今度は小口切りにしておいたネギを入れる」

黒夜「油とネギの香りが混じってきた」

絹旗「でも和風っていうよりも中華風ですよね」

浜面「ま、こっからだこっから。
   でエビとイカを投入する。
   色が変わるぐらいまで火を通してだな……で、ここに麺を再投入。
   んでもって日本酒を入れる」

絹旗「お湯じゃダメなんですか?」

浜面「日本酒の方が麺をほぐしやすいし旨みも加わるんだ。俺の好みだからお湯じゃダメってわけじゃないけどな。
   で、麺が完全にほぐれたらオイスターソースと醤油を入れて炒める」

24 : 以下、名... - 2013/03/21 20:29:58.99 EDSHw1zUo 7/179


黒夜「おお、すごい美味そう。これで完成じゃないの?」

浜面「これだけでも美味いけどな、もうひと工夫だ。
   しそを刻んで入れる。
   刻む前に手のひらの上においてもう片方の手で叩くんだ。
   しその細胞が潰れて香りが良くなるんだ」

絹旗「どれどれ。ぱん、ぱんと。
   おお、確かに超香りが良くなってきました」

浜面「まぁ、ちょっとしたご家庭の知恵だな。で、刻んでフライパンに投入してすぐ火を消す。
   しそは火を通しすぎると香りが飛ぶから。
   んでもって出来上がりだ」

黒夜「あれ? あんまりしその香りしないじゃない。オイスターソースの香りはするけど」

浜面「今は、な。食ってみればわかる」


絹旗「どれどれ、超チンピラの浜面が作ったものではありますが焼きそばには罪はありません。
   大口たたけるほどの味か判定してあげようじゃありませんか」

浜面「素直にいただきますぐらい言えよな」

黒夜「まぁ、とりあえずは一口。はむ」

黒夜「おお! これは初めての味かもしれない!
   オイスターソースと醤油で中華っぽい味付けなのにしその香りでめちゃくちゃ和風だ!
   エビとイカの歯ごたえもいいし、焼けた麺がパリッとしてるのもいい!」

絹旗「確かに。
   超不思議ですがお皿の上ではあんまり感じなかったしその香りが口いっぱいに広がりますね」

25 : 以下、名... - 2013/03/21 20:30:24.35 EDSHw1zUo 8/179


浜面「パリパリした麺を生卵につけてすき焼きみたいにして食べても美味いんだぞ」

黒夜「へぇぇ。それも美味しそうだね。試してみようか」

絹旗「チュルチュルっていう食感ですね。超不思議です。おんなじ焼きそばなのに生卵絡めるだけでこんなに変わるなんて」

黒夜「うん、これも美味しい。けど少し味が薄くなるね」

浜面「まぁ、これはソース焼きそばのときの裏技だからな。
   卵は乳化作用で味がマイルドになる分薄味になるんだ。
   でも不味くはないだろ?」

黒夜「不味くはないけど、せっかくのパリパリとしその香りが楽しめないのはもったいないかな。
   私は卵絡めない方が好きかも」

絹旗「私は絡める派ですね。こういうふうに生卵を使うなんて初めてです。超新鮮な驚きです」

浜面「好きな方で食べればいいさ。どっちにしろ正統派の焼きそばじゃねぇし。
   女の子に振舞うには高級感もないけど、それなりに美味いだろ?」

絹旗「超悔しいですが美味しいです。浜面のクセに生意気ではありますが、今回ばかりは褒めてあげましょう」

黒夜「浜ちゃん私の知らないこといろいろ知ってるなぁ。そういう部分には敬意を表してもいいかもしんない。
   やっぱり一人暮らし長いとこういうこと身につくものなの?
   何種類ぐらいレシピあったりする?」

浜面「数えたことはないが50や100はあると思うぞ。
   カレー作れればシチューも肉じゃがもおんなじ要領で作れるし、スパゲッティとかもある程度は似通ってくるし。
   唐揚げが作れれば治部煮も作れる。
   でもこんなの学園都市の男なら普通に持っていておかしくないスキル。
   俺よりも料理できないと男にはモテないかもなぁ」

26 : 以下、名... - 2013/03/21 20:30:58.27 EDSHw1zUo 9/179


絹旗「……おいコラ、なんでそこで私を見るんですか」

黒夜「……浜ちゃん、なんで私を見てため息つくのか、教えてもらってもいいかな?」

浜面「いやね、出来の悪い娘をの将来を案じるパパの気持ちってこんなものかなぁ、と思ったりしただけですよ、はい」

黒夜「はああぁ!? 調子にのってンじゃねェぞコラ!
   こちとら娘になった覚えはねェぞ!」

絹旗「そうですよ。出来が悪いのは色気の欠片もない厨二病患者の黒夜だけです。
   だっさい真っ黒のパーカーを頭に被って、それでおしゃれのつもりですか。超痛いです。
   あと娘になったつもりはありません、というよりも浜面が出来の悪い息子です。
   黒夜が出来の悪い娘なのは超否定できませんけど」

黒夜「ンあァ!? ナマ言ってるンじゃねェゾ、このエグレ乳!
   ブラつけてから出直してこいや、ど貧乳!!!
   洞窟に分厚い膜ついてる掘削不可能物件の分際で!!!」

絹旗「膜付きなのは黒夜もでしょうが。
   能力使えないクセに喧嘩売るつもりですか。超生意気ですよ……って、なんでそこ勝ち誇ります?」

黒夜「いやぁ、知らないってかわいそうな事なんだなぁって。
   ねぇ、浜ちゃん?」

27 : 以下、名... - 2013/03/21 20:31:24.21 EDSHw1zUo 10/179

浜面「へ?
   一体何のこと……」

黒夜「やだなぁ、とぼけなくっていいじゃない」

絹旗「浜面……まさか、黒夜と……」

浜面「はあぁぁんっ!? いや、んなわけないだろ?
   だって俺には滝壺が」

黒夜「絹旗ちゃんさ、元暗部で敗北した女が男にどういう目に遭わされるか、想像つかないわけないよね」

浜面「いやいや、そんな時間あるわけなかったし!」

黒夜「浜ちゃんが私をここに連れてきたこと自体おかしいと思わなかった?
   ハワイにも一緒に行ったし、義手の弱点まで知ってるってさ、そういう距離にいたってことって想像つくよね?」

絹旗「浜面……どこから潰して欲しいか、要望なら聞きますよ」

浜面「そんな要望あるかぁぁぁ!!!」

絹旗「待てやゴラァ!!! 私にじゃなくって黒夜に手を出したなんてとんでもない屈辱ですっ!!!
   超ぶち殺す!!!」

黒夜「……二人共焼きそば食べないんならもらっちゃうよ?
   一週間食べなくても平気だけど食いだめもできるんだよね、私。
   あ、あんまり暴れないでよね。埃立つから」

28 : 以下、名... - 2013/03/21 20:32:31.27 EDSHw1zUo 11/179

以上です
学園都市の生徒って基本的な家事スキルは高いと思うのですよ
その分大人は低いんじゃないかなって気がする




99 : 以下、名... - 2013/04/09 19:22:22.79 8v1ACI2ao 13/179

少しもらいます
浜面絹旗黒夜の料理の話です

100 : 以下、名... - 2013/04/09 19:22:53.78 8v1ACI2ao 14/179

絹旗「黒夜、何読んでるんですか」

黒夜「アクセのカタログ。ガラス玉でも三万円とかするんだなぁってさ」

絹旗「それバカラじゃないですか。むしろ安いほうです。
   ガラス玉って言ってもカラット数は超大きいし色も深みがあります。
   二十万のダイヤなんかよりはよっぽどいいですよ」

黒夜「まぁ、ダイヤで二十万っていったらクズみたいなものしかないしね」

絹旗「0.3カラットでお月様の大きさって言いますけど、中途半端で結構邪魔なサイズですよね。
   そのくせボリュームはないし」

黒夜「ジルコニアにすれば輝きは同等以上、カラット数も青天井で数百とか数千カラットなのになぁ」

絹旗「そんなの指先につけてたら超肩がこりますよ」

浜面「お前ら、少しは手伝え。もしくは部屋の掃除ぐらいしろ。
   人がリビングで雑巾がけしているところで何のんびりソファでくつろいでやがる」

絹旗「浜面は雑用係ですし仕事を取ったら超かわいそうじゃないですか。
   できる上司としては手伝ってあげたいなぁ、という気持ちを超押し殺しているんです」

黒夜「絹旗ちゃんは浜ちゃんには渋いなぁ。
   下着に触るな、とか言ってる割には浜ちゃんに洗濯物干させているくせに」

絹旗「愛情ですよ。超愛情です。
   変態浜面の妄想を掻き立てる状況をプレゼントしてやってるんです。
   実際使ったりしたら捨てるし殺しますが」

101 : 以下、名... - 2013/04/09 19:23:20.50 8v1ACI2ao 15/179

浜面「いい加減にしろよ。
   お前らの中で日常的に掃除洗濯ができるのが黒夜とフレメアだけだってどういうことだよ、まったく」

絹旗「実際問題として、暗部でいつ襲撃を受けるかわからないアジト暮らしばっかりでした。
   自分の空間なんて大きなものは超持てなかったんですよ。
   麦野は自分の部屋を持ってましたけど」

黒夜「あぁ、なんとなくわかる。
   自分を襲ってくる奴なんかいない、って唯我独尊的な部分があるよね」

絹旗「というか麦野超オシャレ好きですし。服なんて何着もっていることか。
   だから掃除洗濯もやろうと思えばできると思いますよ。やらないでしょうけどね」

浜面「一日に何部屋も掃除機かけるのも結構大変なんだぞ、まったく」

黒夜「自分の部屋に浜ちゃんを入れる言い訳にしてるやつもいんじゃないの?
   それはさておき、そろそろご飯の時間じゃないかい?」

浜面「だな。
   じゃあ、いつものファミレスに行くか?」

絹旗「何言ってるんですか。浜面が作るんですよ」

浜面「俺、くたびれてるんですけど」

黒夜「絹旗ちゃんは浜ちゃんの手料理食べたいんだってさ。
   いい機会だし、なんか簡単な料理教えてよ。簡単だけど美味しいってやつ。
   主婦スキル高いんでしょ?」

浜面「簡単なのねぇ。目玉焼き丼とかは楽でいいが、そういうわけにも行かないか。
   いいさ、適当に作ってやるわ」

102 : 以下、名... - 2013/04/09 19:24:17.88 8v1ACI2ao 16/179

浜面「まずは一品目。
   豚肉とネギのスープ。
   材料はこれだ。


   ①豚肉     スライス肉4,5枚程度
           部位はどこでも構わない
   ②ネギ     豚肉と同量
   ③塩      適量
   ④水                     」

絹旗「なんですか、これは。
   たったこれだけじゃあ超手抜きじゃないですか。
   実質的に豚肉とネギだけじゃないですか」

黒夜「うん。これじゃあ豚とネギが入った塩スープじゃない」

浜面「まぁ、その通りなんだけどな。
   旨味成分て知ってるか?」

黒夜「グルタミン酸とかイノシン酸ね。
   グルタミン酸が植物由来でイノシン酸が動物由来だっけ」

浜面「まぁ、そんな感じ。
   で、豚肉もネギも旨味成分が豊富なんだよ。
   中華料理でダシを取る代表的な食品だったりするんだぜ?」

絹旗「ほほう。浜面は馬鹿ではありますがただの馬鹿ではないんですね」

103 : 以下、名... - 2013/04/09 19:25:12.27 8v1ACI2ao 17/179

浜面「はいはい。
   まずは水を沸騰させて豚肉を投入する。
   すると最初にアクが出てくる」

黒夜「おお、確かにいっぱい出てきた」

浜面「基本的に動物系のアクって脂だから食えなくもないんだけど見た目が悪いから全部取り除く。
   結構出てくるけど、何回かすくいあげればキレイになるから。
   そのあとで小口切りにしておいたネギを投入」

絹旗「へぇ。確かにアクが出なくなりました。
   それに結構美味しそうな色合いじゃないですか」

浜面「だろ?
   でもって塩で味付けすれば出来上がりだ。
   塩だけだと少しとんがった味になるから気持ち控えめに味付けするのがコツだな。
   で、出来上がりだ」

黒夜「これだけ? これで完成?」

絹旗「超はや! 五分も経ってませんよ」

浜面「だろ? でも味はいいぜ。少し味見させてやっからよ」

絹旗「では、いただきます」

黒夜「美味しい! 塩だけで味付けしたとは思えない奥深い味だ!」

絹旗「確かに。
   超シンプルですがそれだけに豚肉とネギの旨味がよくわかります。
   こんなに簡単なのに超美味しいです!」

浜面「よしよし。お前ら美味いもの食う時だけは正直だよなぁ。
   じゃあ二品目行くか」

104 : 以下、名... - 2013/04/09 19:25:46.10 8v1ACI2ao 18/179


浜面「二品目は大根おろしだ。
   消化吸収にとてもいい。世界で初めて発見された消化酵素は大根から採取されたものだ。
   ただ、大根の消化酵素は熱に弱いから生で食べるのがいい。
   でも浜面式の大根おろしはただの大根おろしとは違うぜ」

浜面「材料はこれだ。

   ①大根     食べる分だけ
   ②生姜     食べる分だけ
   ③ポン酢                   」

黒夜「……ねぇ、浜ちゃん?
   これみると大根おろしに生姜を加えただけみたいなんだけど」

絹旗「ですよねぇ。なんか料理とは到底思えません。薬味を付け加えただけじゃないんですか?」

浜面「まぁなぁ。
   でも大根おろしにおろし生姜ってあうんだぜ?
   騙されたと思って食ってみろよ」

絹旗「うわ、料理描写をキンクリしやがった。
   食べますけどね、言うほどのものですかね」

黒夜「木製のスプーンの上に大根おろし、その上におろし生姜、で、ポン酢がかかってる……
   おしゃれなんだかそうでないんだか」

105 : 以下、名... - 2013/04/09 19:26:14.16 8v1ACI2ao 19/179

絹旗「ほほう、これは!
   意外と合う!
   大根の辛味と生姜の辛味が混じり合って超美味しいです!」

黒夜「へへぇ。
   これいいんじゃないの?
   お手軽だし、美味しいし。
   でも一品料理としては辛いかもね」

浜面「結構酒のつまみにいいんだぜ?
   酒飲むと脂っこいものばっかり食うからな」

絹旗「美味しいことは美味しいですけどこれをメインにするのは厳しいですねぇ」

浜面「メインは別に作るさ。
   今回は麻婆豆腐にしようと思う」

黒夜「へぇ。麻婆豆腐か。手作りだよね?」

絹旗「なんかいきなり敷居が高くなりましたね」

浜面「やってみればそう難しくはないんだぜ?
   ただ調味料は必要だから少しだけ敷居が高いのは仕方ないかな」

106 : 以下、名... - 2013/04/09 19:26:40.55 8v1ACI2ao 20/179


浜面「材料はこれだ。

   ①豆腐        一丁
   ②合いびき肉     80g
   ③ネギ        一本
   ④ニンニク      2,3欠片
   ⑤生姜        ニンニクと同量
   ⑥中華だし      味○大さじ1
   ⑦豆板醤       大さじ2
   ⑧甜麺醤       大さじ2
   ⑨片栗粉       大さじ1
   ⑩水         500mlぐらい       」

絹旗「おお、出ましたね。○覇! 家庭料理のドービング!」

黒夜「料理しない私でも聞いたことはあるぞ」

浜面「なくてもいいんだけどあったほうが絶対美味い。
   化学調味料を毛嫌いする奴いるけど、適量で使う分ならぜんぜん問題ないと思うんだけどなぁ。
   何万円もする料亭でもおじやには使ってるんだし」

浜面「最初に潰したにんにく、生姜、刻んだネギを油をたっぷり入れたフライパンに入れる。
   香味野菜を入れてから火をつけるのがコツだな。弱火でじっくりが重要だぜ?」

絹旗「これだけでも超美味しそうな匂いです」

黒夜「浜ちゃんの料理ってニンニクや生姜が多いよね。香り重視なの?」

浜面「それもあるけど、ニンニクも生姜もそれなりに旨みが大きい食材だからな。
   特に油と相性がいいから炒め物系にはかかせない。
   イタリアンでもニンニクつかうの多いだろ?」

絹旗「確かに。ペペロンチーノなんてニンニクと唐辛子しか具がありませんしね」

黒夜「それでも十分美味しいってことなんだろうね」

107 : 以下、名... - 2013/04/09 19:27:08.92 8v1ACI2ao 21/179

浜面「で、次に合いびき肉を入れて、豆板醤と甜麺醤も入れる。
   火力を強くして調味料の香りを引き出す」

絹旗「すごいすごい!
   もう超本格的な中華じゃないですか!」

黒夜「見た目は完璧だね。豆腐無くても美味しそうだ」

浜面「まだまだ。
   水を入れて沸騰させる。
   で、ここで味○を入れる。
   正直入れないとかなり淡白な味になっちまうんだ。好みがそっちなら入れなくてもいいけど。
   で、メインである豆腐を投入。
   二三分鍋を振らずにグラグラ煮立せる。焦げ付きにだけは注意な」

黒夜「材料の準備時間を除けば五分もかかってないね。結構お手軽っぽいよ」

絹旗「ですね。それでも超本格的ですよ。綺麗に盛り付けられてたら超区別付きません」

浜面「最後に火を止めてから水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
   あんまり入れるとボロボロになるぞ。
   盛り付けて出来上がりだ」

浜面「あとはご飯をよそって、と」

黒夜「美味しそう!
   早く食べようよ」

絹旗「ですね。超待ちきれません」

浜面「辛いのが好みだったら山椒で調整しろよ?
   本場の花山椒とかがあれば一番いいんだろうけど、普通の山椒でも問題はないから」

108 : 以下、名... - 2013/04/09 19:27:35.07 8v1ACI2ao 22/179

黒夜「出来立てアツアツの麻婆豆腐をはふはふ言いながら食べるのは最高だねっ!
   もう少し尖がった味でもいいかも知んないけど全体的にバランスがいいよ、これ」

絹旗「あんまり辛いとスープ飲む時口の中超痛くなりますからこれぐらいでいいのかもしれませんね。
   思ったより辛くありません。
   香味野菜の味がアクセントで超いい感じです」

黒夜「口の中辛くなったら大根おろしあるし」

絹旗「意外とあいますよね、麻婆豆腐と大根おろし」

浜面「しょっぱいもの食べた後に甘いもの食べる理論だな。熱いものと冷たいもの。
   脂を切るという意味でもいいだろ?」

絹旗「ですね。
   ふぅ、今回も超満足です」

黒夜「ごちそうさまでした。
   いや、浜ちゃんいいお嫁さんになれるよ、マジで」

浜面「へいへい。お粗末さまでした。
   時間がない時でもできる料理で揃えてみたがそれなりに美味かっただろ?
   今回は一品一品別に作ってたけれど、同時並行でやれば三十分もかからない。
   忙しい時でも手軽に作れるんだぜ?」

絹旗「目の前で作られちゃうと超説得力ありますね。
   自分でもできそうな気がしてきます」

黒夜「スープと大根おろしはできそうだよね。っていうか、絶対出来るよ。
   麻婆豆腐は少し自信ないけど」

浜面「その気になってくれたのなら何よりだ。
   んでもって料理覚えて少しは俺の手間を減らしてくれよ」

109 : 以下、名... - 2013/04/09 19:28:27.67 8v1ACI2ao 23/179

絹旗「それとこれとは話が別です。
   浜面の超下っ端体質を生かすためには雑用係は超最高なんです」

黒夜「私は一応洗濯物たたむのとか手伝っているけどね」

絹旗「黒夜は居候ですからその程度は超当然です。むしろもっと家事を超手伝うべきですね」

黒夜「うん? いいよ、別に。暇だし浜ちゃんの手伝いしてればスキルアップできそうだし」

絹旗「はいぃ?」

黒夜「右京さんみたいな返事すんな。 人に勧めておいてなに微妙な顔してるのさ」

絹旗「いや、てっきり超嫌がるんじゃないかなぁ、と思ってたもので。
   北京原人と超一緒ですよ? いつ発情するかわかったものじゃありませんよ?」

浜面「おいこら。誰がホモ・エレクトスだ。ホモ・サピエンスとすらおもっとらんのか」

黒夜「いいじゃん、ほっとこうぜ? 浜ちゃん、色々料理教えてよ。おしゃれなやつがいい」

絹旗「浜面におしゃれな料理なんか……」

浜面「ブッタネスカとか簡単な割には結構おしゃれ系だぞ?
   娼婦風スパゲッティって名前で言うとちょっと引かれちゃうけど。
   トマトソースがピリ辛で結構美味いんだぜ?」

黒夜「へぇぇ。食べたことないな。あれでしょ、ジョジョに出てきた奴でしょ? 食べてみたい。今晩にでも教えてよ」

浜面「ああ、でも粉チーズ切らしてるんだよな。買いに行かないと。コンビニに売ってるかな」

黒夜「じゃあ買いに行こうよ。食後のデザートも食べたいし」

110 : 以下、名... - 2013/04/09 19:29:16.13 8v1ACI2ao 24/179

絹旗「……黒夜。なんでそこで私を見るんです」

黒夜「なぁんか、絹旗ちゃんが機嫌悪くしてるからさぁ。
   もしかして、浜ちゃん取られて怒っちゃったのかなぁって。
   今ならまだ間に合うんじゃないかなぁって」

絹旗「はあぁん? もしかして私に超パシれと言ってます?」

黒夜「べっつぅにぃ。
   ただ、絹旗ちゃんはお留守番でいいのかなぁって思っただけさ。
   ひとりさびしくお留守番でいいのかなぁって、さぁ?」

絹旗「……食後の運動に軽く散歩するぐらいはいいかもしれませんね」

黒夜「じゃあ買ってこい。モンブランな。五分以内で」

絹旗「て、テメェ……超いい度胸です。すり潰してやりますよ……」

黒夜「やーん、怖いぃ。助けて浜ちゃーん」

浜面「なんでお前らいつもそんなに喧嘩腰なの? そしてその喧嘩にいつも俺を巻き込もうとするの?
   んでもってなに? その妙な裏声」

黒夜「いいじゃん、巻き込まれ型ヒロインなんだし。 つうか、あれだね。浜ちゃん、手、出して」

浜面「ちゃんと返せよ」

黒夜「私じゃないんだからそれはギャグにできないぞ。
   どれどれ。けっこうでっかい手のひらだし指も太いなァ。器用な割には繊細さが欠片もない。で、これをぽん、と」

111 : 以下、名... - 2013/04/09 19:30:18.42 8v1ACI2ao 25/179

絹旗「ふぉあああ!? な、何をするんですか!」

黒夜「はい、浜ちゃん。頭撫で撫でしてあげな。絹旗ちゃん喜ぶから」

浜面「いやいやいや、不味いだろ」

黒夜「よく見なよ。まんざらでもない顔してるじゃん」

絹旗「な、何言ってるんですか! は、浜面に頭撫でられて超嬉しいわけが……」

浜面「……真っ赤だな」

絹旗「そ、そんなわけないじゃないですか!」

黒夜「まぁ、置き去り、モルモット、暗部って人生歩んでれば何が足りないかは丸わかりだよねぇ」

浜面「そうか。父親が欲しかったんだな、絹旗」

黒夜「……へ?」

浜面「ガキの頃に思う存分甘えられなかったからひねちゃったんだな。黒夜も。フレメアと比べると可愛さがないのはそのせいだったのか。
   うんうん、二人とも存分に甘えていいぞ。頑張っていいパパになるから」

絹旗「……」

黒夜「……潰そうか」

絹旗「ですね。流石の私でもこれは超展開です。どんなC級映画ですか」

浜面「滝壺は後で説得するとして、将来的には養女って方向で考えておくか。 いろいろ準備しておかないとなぁ。
   お父様、長い間お世話になりました。明日私は嫁いでいきます、とか言われるんだ。泣けるなァ」

黒夜「大丈夫だよ。泣いたり笑ったりできなくなるから」

絹旗「なんですか、黒夜。その棒切れに電線巻きつけたようなものは」

黒夜「窒素爆槍を発射できる機能だけはある腕。これをわき腹に付けて、と」

絹旗「部屋を壊すのだけは超勘弁ですよ」

黒夜「わかってるよ。さぁて、お・と・う・さ・ま? 覚悟は出来てるンだろォなァっ!」

絹旗「食らいやがれ! 超・ちっそ・パーンチ!!!」

浜面「い、いやぁぁぁ!! む、娘たちが反抗期だぁあああ!!!!」

112 : 以下、名... - 2013/04/09 19:31:19.67 8v1ACI2ao 26/179

以上です
浜面と絹旗黒夜の関係って面倒見のいいお兄ちゃんと甘え方がわからない妹だと勝手に思い込んでます




117 : 以下、名... - 2013/04/11 07:11:04.14 BdTx183Do 28/179

少し借ります
浜面滝壺麦野のハンバーグの作り方の話です

118 : 以下、名... - 2013/04/11 07:11:33.59 BdTx183Do 29/179

滝壺「はまづら。最近きぬはたとくろよるに料理教えているって本当?」

浜面「おう。簡単なやつだけどな。
   少しでも興味持ってくれればいいと思ってな」

麦野「なぁ。だったら少し教えてくれると嬉しいんだけどさ。
   浜面が作る分厚いハンバーグってどうやってるの?
   3センチもあったら中まで火が通る前に黒焦げになっちゃうじゃん」

滝壺「うん。不思議だよね。
   普通のフライパンでハンバーグ作ると暑さ1センチが限界だと思うんだけど」

浜面「んなの簡単だよ。オーブンレンジを使えばいいだけさ。
   取っ手が取れるフライパンならそのままレンジに入れられるだろ?
   そのまま200度で6分火を通せばいいのさ」

麦野「なるほどね、オーブンレンジか」

滝壺「あ、でもはまづらが前にハンバーグ作ってくれたときはオーブン使わなかったよ?」

麦野「そうなの?
   じゃあフライパンだけであのハンバーグ作れるの?」

浜面「あー、そっちね。作れるさ。
   少し手間はかかるけど厚めのハンバーグを芯まで火を通す方法はある」

麦野「じゃあ教えなさいよ。いろんな本読んだけれど火の通し方までは書いてないんだよ」

滝壺「だよね。最初に中火とか何分とかは書いてあるけどそれ以上はないよね」

浜面「うっし、わかった。じゃあこれから作って見せようじゃあないか。
   百聞は一見に如かずってな」

119 : 以下、名... - 2013/04/11 07:12:15.51 BdTx183Do 30/179

浜面「材料はこれだ。

   ①合いびき肉    人数×200g
   ②玉ねぎ      人数×半個
   ③食パン      人数×二分の一枚
   ④牛乳       食パンが浸かるぐらい
   ⑤卵        1個
   ⑥ナツメグ     適量
   ⑦塩・胡椒     適量

   ⑧じゃがいも    大1個
   ⑨人参       大1個

   ⑩ケチャップ    適量
   ⑪ウスターソース  適量
   ⑫日本酒      適量           」


滝壺「一人200gもあるんだ、あのハンバーグ」

麦野「でもさ、浜面。
   私が知りたいのはハンバーグの焼き方だから添え物は別にいらないんだけどさ」

浜面「ふっふっふ。実はこのじゃがいもと人参が重要なんだよなあ」

浜面「まず、食パンをちぎって牛乳にひたす。形が崩れるぐらいになるまでな。
   お麩を使うといいって何かにあったけど、正直あんまり味変わらなかったし食パンの方が手軽なんで」

麦野「へぇ。お麩を使うとなにがいいのさ」

浜面「肉汁を閉じ込めておく効果が高いんだとよ。俺はあんまり違いわからなかったけどな」

120 : 以下、名... - 2013/04/11 07:13:07.73 BdTx183Do 31/179

浜面「次に玉ねぎをみじん切りにする。
   これもちょっとコツがあってだな、最初に頭としっぽを切り落としておくんだ。
   しっぽというか、根っこか。
   そうしてから軸方向に真っ二つにする。そうすると皮が簡単に剥けるんだぜ?」

麦野「へぇ。皮を剥くのにも方法があるんだ」

浜面「……なんか、麦野がそう言うと少し卑猥だな」

麦野「な、何言い出すんだっ! この馬鹿っ! 変態っ!」

滝壺「セクハラ上等のはまづらはちょっと応援できない。
   そういう話はわたしと二人っきりの時にするべき」

麦野「あ、アンタら……もうそんな関係なんだ……」

滝壺「ううん。勘違いするむぎのも応援できない。
   でもセクハラ発言大好きな癖に言われると顔赤いむぎのは、かわいい」

麦野「滝壺っ! アンタねぇ……」

浜面「いいから続けるぞ。
   玉ねぎを微塵切りにする。
   半球になってるのをまず水平方向にスライス、次に縦に包丁を入れる。
   最後に繊維を断つ方向に切っていく」

121 : 以下、名... - 2013/04/11 07:13:51.12 BdTx183Do 32/179

麦野「浜面、猫の手じゃないんだ」

浜面「俺、手がでかいから。親指で包丁の腹を押す形で切ってるわ。
   味が変わるわけじゃないから別にいいだろ?」

滝壺「危なくはないの?」

浜面「慣れてるからな。
   さて、微塵切りにした玉ねぎを炒める。
   俺は一回ラップなしで電子レンジでチンしてから炒めてるな。そのほうが早いから」

浜面「焦げないように気をつけながら飴色になるまで炒める、と」

滝壺「色が変わるのが早いよ。レンジ使ったからかな」

麦野「なるほどね。一回水分飛ばしてるし熱せられてるから火が通るのが早いんだ」

浜面「使えるものは使わないとな。
   カレーを作るときにも有効なんだぜ?
   で、飴色になった玉ねぎは一回ボールに移して粗熱を取っておく。
   ひき肉をこねる時に火傷しちゃうからな」

浜面「粗熱を取った玉ねぎ、牛乳に浸した食パン、そしてひき肉を同じボールに入れる。
   そこに卵を割り入れて。
   で、ナツメグ、塩胡椒で下味を付ける」

122 : 以下、名... - 2013/04/11 07:14:17.17 BdTx183Do 33/179

滝壺「ナツメグが入ってるとハンバーグも一味違うよね」

麦野「入れる入れないは本によってまちまちだけどさ」

浜面「本当にいい肉を使うんだったらいらないんだろうけどな。
   で、これを一様になるまでこねる、と」

麦野「ハンバーグを作ってる感が一番する時だね。私も嫌いじゃない」

滝壺「手がベタベタになるけどね」

浜面「……なんか滝壺の言い回しを聞いてると料理できそうなんだが」

滝壺「できるよ? でも何故かむぎのが料理させてくれないんだ」

麦野「いや、あのね? 滝壺の料理って人を選ぶからさ。ははは」

浜面「? できるのならやってほしいとこなんだが」

麦野「私がやってるんだからいいだろ? それとも文句あるのか?」

浜面「麦野は料理しても後片付けしないからなぁ。洗い物全部俺なんだぞ?
   後片付けまでが料理だからな」

麦野「悪かったわよ。今度から洗い物もちゃんとするから。
   ほら、さっさと進めて」

浜面「? いいけどよ。
   じゃあ、タネがコネ終わったら休ませておく。
   その間にじゃがいもと人参を切るぞ」

123 : 以下、名... - 2013/04/11 07:15:09.19 BdTx183Do 34/179

麦野「じゃがいもって綺麗に皮向くの最初は難しかったわよね」

浜面「りんごみたいに滑らかじゃないからな。でも慣れだ、慣れ。
   じゃがいもは横方向に大きめにスライスしておくぞ。厚さ1センチ弱が目安だな。
   人参も同じ程度の厚さに揃えておこう」

滝壺「もう少し小さいほうが食べやすいと思うんだけど」

浜面「実はこのじゃがいもの大きさが分厚いハンバーグ焼くときのコツなんだよな」

麦野「うん? じゃがいもの切り方とハンバーグの焼き方になんの関連性があるのさ」

浜面「見てのお楽しみだな。あ、皮は取っておくぞ。
   細く切ってキンピラにしてもいいし味噌汁を作るときの野菜ダシとしても使えるんだ」

麦野「へぇ。私はいつも捨ててたよ」

浜面「農薬が怖いとか言う奴は捨てても構わないと思うけど、野菜で一番栄養が豊富なのは皮の周辺だから。
   俺はただ捨てちゃうのはもったいないと思ってる」

浜面「いよいよ焼きに入るぜ。
   たっぷりの油を引いたフライパンを強火で煙が出るまで加熱する。
   充分温まったら形を整えたタネを入れる。きちんと叩いて空気を出しておくのがコツだぞ」

滝壺「お肉が焼ける匂いって食欲をそそるよね」

麦野「ああ、でもこれだけ油があるとカロリー高そう」

浜面「焦げ付かなけりゃ別に使わなくてもいいぜ? テフロン加工のフライパンとかさ。
   焼け目がついたあとフライパンの上で滑らせることができるんならどうだっていいさ」

124 : 以下、名... - 2013/04/11 07:16:01.47 BdTx183Do 35/179

浜面「両面をしっかりと焼く。型崩れしない程度にな。で、いっかいハンバーグを取り出す、と」

麦野「え? 浜面、それじゃ中まで火が通ってないんじゃないの?」

浜面「ああ、生だろうな。こっからがテクニックってやつだ。
   ハンバーグを取り出したフライパンにじゃがいもと人参を敷く。
   その上に、ハンバーグを載せる、と」

滝壺「これじゃ火が通らないよ? 遠赤外線ってわけでもないようだし」

麦野「うん。これじゃあハンバーグがフライパンから浮いているだけじゃない」

浜面「こっからだ、こっから。
   ここにハンバーグに触れない程度に水を差す。そして蓋を閉める」

滝壺「蒸気で蒸し焼きにするってこと?」

浜面「その通り! 大体6分が目安かな。水がなくなったらもう一度入れておこうな」

麦野「なるほどねぇ。
   直接フライパンに接してないからそれ以上焦げたりはしないし、蒸し焼きにする間にじゃがいもにも人参にも火が通るわけだ」

浜面「よくできてるだろ。
   で、焼きあがったら一回皿に盛り付けておいてフライパンに残った肉汁に酒、ケチャップ、ウスターソースを入れて煮詰める。
   出来上がったソースをハンバーグにかけて完成だ!
   乾燥パセリや乾燥バジルを振りかけてもいいぞ」

125 : 以下、名... - 2013/04/11 07:16:29.45 BdTx183Do 36/179

滝壺「美味しそうだね。すっごいボリューム」

麦野「この肉の厚みのワイルドさを出せなかったんだよなぁ。見た目でガツンとくるっていかにも男の料理だよね」

浜面「盛りつけの皿は温めておいたけど鉄板ほど蓄熱はしないからすぐ食わないと不味くなるぞ。
   あとはご飯を盛り付けて、と」

麦野「はいはい。ありがたくいただくわよ」

滝壺「いただきます。
   ……うん、美味しいね、これ」

麦野「きつめのナツメグがいい感じだね。確かに一味違うわ」

滝壺「肉汁がたっぷりのハンバーグが口の中に入ると脳がすごく満足するよね」

麦野「あー、わかる。電流が走るっていうかさ、一発で気持ちよくなっちゃう。
   ダイエットとか忘れちゃうわよね」

滝壺「じゃがいもも人参もハンバーグの肉汁が入った水で茹でられてるからか、ソースとよく合うよ」

麦野「でも、少しは脂を切るものも欲しかったかな。その分ご飯が進んじゃう。
   クレソンとかあるといいかもね、色合い的にも」

浜面「そこらあたりは自分で作るときにやってくれよ」

126 : 以下、名... - 2013/04/11 07:16:55.22 BdTx183Do 37/179

麦野「うん。ごちそうさま。美味しかったわよ?」

滝壺「ごちそうさま。ボリューム的にも大満足だった」

浜面「お粗末さまでした。ネタバレしてみれば大したことじゃなかっただろ?」

麦野「ハンバーグを蒸すって考えつくのがすごいわよ。どうしても焼くっていうのが頭の中にあるもの。
   こんなのどんな本にも載ってなかった」

滝壺「うん。まるで蒲焼みたいだよね」

浜面「正直に白状しちまうと、これはテレビで見て覚えた方法なんだよな。だから俺のオリジナルじゃあない」

麦野「でもそれを知っているっていうのはやっぱり強みよ。オリジナルとかそういうのは関係なしに。
   浜面の方が私よりも料理に関心があったってことの証左よね。
   正直威張ってもいいと思うわよ?」

浜面「それはどうも。でも学園都市の生徒は俺以上に料理できるやつは多いと思うぜ?
   一人暮らし、もしくは寮生と二人暮らしでも自炊できないと困る環境のやつばかりだからな」

滝壺「それはそうだよね。きぬはたも言ってたけど、私たちはちょっと特別な環境で生きてきたから。
   普通、とはちょっと違うんだよね」

麦野「しょうがないさ。
   正直私はまだ『あっち側』から抜けきれてないけどこういうところからでも変わらなきゃなんないんだろうね」

浜面「……俺がどうこう言えることじゃあないだろうけど、絹旗も、黒夜も、フレメアも。
   そして麦野も滝壺も幸せになって欲しいと思うし俺はそのための努力をしたいとも思ってる」

127 : 以下、名... - 2013/04/11 07:17:29.28 BdTx183Do 38/179

麦野「な、なによ。急に真面目な顔して」

浜面「いや。ただのチンピラの戯言だよ。
   だからこういうことだったらいつだって相談に乗るぜ?」

麦野「……ありがと。でも人殺しが幸せになれる世界って間違っていると思うわよ」

滝壺「……うん。私もそう思う。むぎのほどじゃないけど私も殺してる。幸せになっていいのかなって疑問に思ってる。
   けどはまづらがそう言ってくれるのはすごく嬉しい」

浜面「はは、カッコつけすぎたかな。俺もまっとうな生き方してないしな。
   けど、図々しくあがいてもいいと思うぜ?
   せっかく暗部なんてものがなくなったんだ。美味いもの食って幸せになれるんならそれでいいんじゃないか?」

麦野「本当、図々しい考えよね。
   でも―――いいか。他の誰でもないアンタがそう言うのなら、さ」

滝壺「美味しいものを食べると幸せになる、か。いい言葉だね。
   うん、久しぶりに私も何か作ってみようかな」

麦野「……え?」

浜面「へぇぇ。滝壺の料理か、楽しみだな」

滝壺「うん。期待していていいよ。得意のトンカツを作るからね」

麦野「浜面、ちょっと耳貸して」

浜面「なんだよ」

麦野「(前、滝壺が作ったトンカツさ。中が緑色でぶよぶよしてたのよ)」

浜面「へ?」

麦野「(クロレラかなんかで作ったタンパク質かと思ったんだけど違うのよ。
    すごく生臭かったのよ。
    洗ってないナマのモツみたいだったのよ。絹旗なんて一発でK.O.よ)」

浜面「…………」

麦野「私は不幸にはなりたくないからアンタに任せるわ。じゃ」

浜面「ちょっと麦野さん!? どこ行くおつもり!? お願い、置いてかないでっ!!!」

麦野「ごっめーん、滝壺。ちょっと用事思い出しちゃった。
   今日は遅くなるから私の分はいいわ。多分絹旗とかも用事あると思うから。
   全員の分、浜面にたっぷり食べさせてあげて幸せにしてあげてね」

128 : 以下、名... - 2013/04/11 07:18:21.11 BdTx183Do 39/179


おまけ




絹旗「じゃがいもの皮のキンピラはなかなか噛み切れないんで正直お勧めはできません。
   ですが、そこが気にならなければ超美味しいです」

黒夜「作り方は次の通りだよ。

   ①じゃがいもの皮を小さく切る。
   ②熱したフライパンにゴマ油をひく。
   ③皮を炒めて火が通ったらオイスターソースと醤油と白ごまを入れる。

   材料費はタダみたいなものだから試しに作ってみるといいかもね」

絹旗「次に野菜ダシの取り方です」

黒夜「①野菜くずをネットか何かに入れて置く。あとで取りやすいから。
   ②沸騰したお湯に日本酒を少し入れて野菜くずを入れたネットを投入。
   ③五分ぐらい煮込む。

   鰹節や煮干みたいに強いダシはでない。すごく薄いダシだけど野菜の栄養は全部取れるよ。
   味噌汁を作るときに野菜ダシ入りのお湯を使えばOK。
   ただ捨てるのが勿体無いという人はやってみるといいんじゃないかな。

   正直、こんなことやるんなら栄養補助剤飲んだほうが早いとは思うけどさ」


絹旗「黒夜、それを言ったら超オシマイです」

129 : 以下、名... - 2013/04/11 07:20:22.67 BdTx183Do 40/179

以上です
どうにもこうにも滝壺さんはメシマズの印象があって困る




190 : 以下、名... - 2013/04/25 23:16:10.52 A2MYZN07o 42/179

少し借ります。
浜面フレメア打ち止めがデザートを作る話です

191 : 以下、名... - 2013/04/25 23:16:45.96 A2MYZN07o 43/179

フレメア「ただいま!」

浜面「おう。お帰り
   おや、もうひとりいるな」

打ち止め「おじゃまします、とミサカはミサカは元気に挨拶してみたり!」

フレメア「大体、学校の帰りについてきちゃったんだ。
     部屋に上げてもいいかな、浜面」

浜面「子猫拾ってきたわけじゃあないんだからよ。まぁゆっくりしてきな。
   とりあえず二人共うがい手洗いしてこい」

打ち止め「はーい、とミサカはミサカは元気に洗面所までダッシュッ!」

フレメア「にゃあ! 部屋の中で走るなっ!」

浜面「って、フレメアも走っていくのかよ。いいけどよ。
   じゃあ簡単になにか用意するかね」

浜面「うし、苺のスムージーにでもするか」

浜面「材料はこれだ。


   ①冷凍した苺     一人前6個程度
   ②飲むヨーグルト   一人前150cc程度


   調理方法は材料をミキサーに突っ込んでドロドロにするだけ。
   めちゃくちゃ簡単だな                      」

192 : 以下、名... - 2013/04/25 23:17:11.52 A2MYZN07o 44/179


フレメア「にゃあ! 浜面。うがいと手洗いしてきたよ」

打ち止め「それどころか顔まで洗ってきたんだとミサカはミサカは無い胸を強調してみたり」

フレメア「洗面所を水浸しにして大きな顔をするな。
     大体ノーブラごときが胸を張っても悲しいだけだといい加減気づくべきだ、にゃあ」

打ち止め「なにをー! ぺったんぺったんなのはそっちも一緒だとミサカはミサカは自爆覚悟で」

浜面「へいへい。仲がいいのは結構だがとりあえずこれを飲め」

打ち止め「おお、美味しそう、とミサカはミサカはアイデンティティたる語尾を邪魔された憤りを感じながらも
     目の前の冷たいものに興味を惹かれてみたり」

フレメア「冷たっ!」

打ち止め「でも甘酸っぱくて美味しい!
     ファミレスやコンビニのスムージーとは全然違うってミサカはミサカは驚愕してみる」

浜面「材料的にはほとんど変わらないだろうけど、やっぱり作りたてな分だけ違うんだろうな。
   酸化してるとか粒が溶けて固まって舌触りが悪いとかさ」

打ち止め「難しいことは考えなくていいのだ! とミサカはミサカは舌ツツミを打ちながら言ってみる」

浜面「ごもっともで。部屋でゲームでもすんのか?
   絹旗と黒夜が寝てるからあんまり騒ぐなよ」

フレメア「あのふたりは本当にダメ人間。夕方近くまで寝ていて深夜に起きてるし」

打ち止め「まるで芳川みたいだとミサカはミサカは嘆息してみる」

193 : 以下、名... - 2013/04/25 23:18:02.46 A2MYZN07o 45/179

浜面「どうしても見たい深夜放送があったんだとよ。絹旗はともかく黒夜は無理矢理付き合わされてるだけだろ。
   なんだかんだで仲いいよなあの二人」

フレメア「録画しておけばいいのに。夜ふかしの言い訳にはならない、にゃあ」

打ち止め「ミサカは毎日九時にはホットミルク飲んではベッドに入ってぐっすり!」

浜面「はいはい。これから夕飯の準備するからよ、静かに遊んでろよ」

打ち止め「浜面が料理するのってミサカはミサカは目を見開いてみたり」

浜面「(俺このちっこいのにナチュラルに呼び捨てにされてる……ま、いっか)」

フレメア「浜面はすっごく料理が得意なんだ。大体、できない料理なんてないんだ、にゃあ」

打ち止め「おおぅ!? ってことはあまーいデザートとか食べ放題なのかって
     ミサカはミサカは溢れ出るよだれを止められなかったり」

浜面「あー、デザートなぁ。あんまり得意じゃないんだよなぁ」

フレメア「にゃあ!? そんな、浜面料理たくさんできるのに!」

浜面「いやぁ、デザート系列って時間かかる割に飯にはならんもんでさぁ。
   それにこういっちゃあなんだけれどコンビニのデザートが充分安くて旨いし
   作るメリットがあんまり感じられないんだよなぁ」

打ち止め「うぅん、すっごく残念ってミサカはミサカは肩を落としてみたり」

浜面「……わかった。たまには作ってみっか。
   ただ時間はかかるからな、覚悟しておけよ?」

194 : 以下、名... - 2013/04/25 23:18:47.64 A2MYZN07o 46/179

浜面「まずは一品目、かぼちゃのチーズケーキだ。
   ミキサーを使えば手間はほとんどかからないんだぜ?」

浜面「材料はこれだ。


   ①かぼちゃ     四分の一
   ②クリームチーズ  かぼちゃと同量
   ③バター      20g
   ④砂糖       60g
   ⑤生クリーム    100cc
   ⑥卵        2個
   ⑦小麦粉      60g

   別途、耐熱容器に塗るバターも用意      」

浜面「最初は薄く切ったかぼちゃをレンジで加熱するぞ。
   大体五分ぐらいで柔らかくなるんだ」

浜面「で、柔らかくして皮をとったかぼちゃと小麦粉以外の材料を全部ミキサーにかける、と。
   一応クリームチーズが完全にドロドロになってから生クリームと卵を追加したほうがいいんだけど
   俺は面倒だから一気にやっちゃうな」

195 : 以下、名... - 2013/04/25 23:19:17.12 A2MYZN07o 47/179

フレメア「大体、黄色の綺麗な生地になってる。ホットケーキの元みたいだ、にゃあ」

浜面「まだ小麦粉入ってないけどな。
   こいつをボールに移して、で小麦粉を混ぜ合わせる。
   そうしたらバターを塗っておいた耐熱容器に入れてオーブンで200度の45分焼けば出来上がりだ」

浜面「バターの代わりに下面にクッキーを敷くのもありだな。結構乙なもんなんだぜ?
   大丈夫だと思うが一応竹串かなんか通して焼き加減を見ておこうな」

打ち止め「45分もかかるのかって、ミサカはミサカは空腹のお腹を抑えてみたり」

フレメア「でも簡単そう。オーブンに入れるまで五分もかからない。大体これなら私にもできるかも」

打ち止め「オーブンレンジがあればミサカにもできそうだけど炊飯器だと難しいかもってミサカはミサカは生活環境を省みてみる」

浜面「炊飯器? できなくもないけどよ。
   っていうかケーキを作れるモードのついた炊飯器っていうのも結構あるんだぜ?」

打ち止め「本当!? それならきっとミサカにも作れるかもっ!
     詳しくは見てないけど炊飯器マニアの黄泉川ならきっと持っているはずってミサカはミサカは狂喜乱舞!」

フレメア「ご飯を炊く代わりにケーキが炊けるのってなんかシュールだ、にゃあ」

浜面「パン焼く窯でケーキも焼けることを考えれば大した違いじゃないとも言えるな。
   炊飯器で焼くときは結構生焼けになりやすいからボリュームを抑えるか二度焼きにしてくれよ?
   竹串で刺して中身がくっついているようだったら早炊きボタンを押してくれよな」

196 : 以下、名... - 2013/04/25 23:20:00.57 A2MYZN07o 48/179

浜面「続いて二品目。コイツも簡単だぜ?
   かぼちゃのココットだ」

浜面「材料はこれだ。


   ①かぼちゃ     四分の一
   ②クリームチーズ  かぼちゃと同量
   ③オレンジの皮   適量
   ④砂糖       お好みで        」

打ち止め「皮? 皮を使うデザートなのかってミサカはミサカは興味津々!」

浜面「おうよ。オレンジとかの皮は結構使うんだぜ?
   柚子の皮のジャムとか、みかんの皮は陳皮って言って漢方薬や七味唐辛子に使ったりするしな」

フレメア「大体、柑橘系は皮を使うのは常識の範疇。ちびガキはものを知らなすぎるんだ、にゃあ」

打ち止め「なにおぅ? ミサカの知識量を馬鹿にするな!
     あの人がどこから身体を洗うのとかあの人がどんなお散歩コースを選ぶのか全部知っているのはミサカだけだ!」

浜面「おーい、続けるぞ?
   って言っても蒸したかぼちゃをクリームチーズとオレンジの皮を混ぜ込むだけなんだけどな。
   強いて言うのならばかぼちゃの皮は色合い的に使えないってことぐらいかな」

打ち止め「細かく切ったオレンジの皮は水にさらしてからクリームチーズに混ぜ込むのかー」

浜面「簡単だろ?
   かぼちゃが甘ければ砂糖は不要だぜ? カロリー的にもない方がいいんじゃないかな」

浜面「あとはココット用の器に盛り付けて冷やして出来上がりだ。まぁ、三十分かな」

フレメア「今すぐ食べられないのが難点だ、にゃあ」

打ち止め「うう、よだれが止まらないまま待たされるのはきついってミサカはミサカは落ち込んでみたり」

浜面「食べてもいいけどよ、まだ生ぬるいぞ? キンキンに冷やすものでもないけどよ。
   んでもって待っているあいだに次行くぜ?」

197 : 以下、名... - 2013/04/25 23:20:37.91 A2MYZN07o 49/179

浜面「今度はかぼちゃのプリンだぜ」

打ち止め「おお、プリン! ミサカはプリンが大好きなのだっ!」

浜面「材料はこれだ。


   ①かぼちゃ     四分の一
   ②豆乳       かぼちゃと同量 牛乳でも可
   ③砂糖       100g
   ④卵        2個             」

浜面「作り方はいつもの通りだな。
   まずは例のごとくレンジで柔らかくしたかぼちゃから皮を取り除く」

フレメア「毎度お馴染みの手順になってきた、にゃあ」

浜面「で、材料を全部ミキサーにかける」

打ち止め「これもお馴染みの工程だってミサカはミサカは突っ込んでみる」

浜面「まぁなぁ。で、これを耐熱皿に入れる。ココットの容器が一番かな。
   原液を入れたらアルミホイルで蓋をするんだ。
   で、深めの鍋に入れる、と」

フレメア「大体、このまま焼くの?」

浜面「違う違う。蒸すんだよ」

198 : 以下、名... - 2013/04/25 23:21:29.25 A2MYZN07o 50/179

打ち止め「ぷっ、ものを知らない小娘め、とミサカはミサカは隠しきれない笑みを両手で隠してみる」

フレメア「にゃあ! 隠してない! 喧嘩を売っているのか貴様!」

浜面「はいはい。
   で、鍋に水を差す、と。ココット容器が首を出すぐらいかな。
   んでもって鍋に大きめの蓋をして十五分ぐらい弱火にかければ出来上がりだ」

打ち止め「これも冷やさないと食べられないんでしょってミサカはミサカは落ち込まない心構えをしてみたり」

浜面「いんや。
   冷たくてもうまいけど出来立て熱々のプリンもなかなかいけるんだぜ?」

フレメア「熱々のプリンなんて食べたことない。本当に美味しいの、浜面?」

浜面「おうよ。こればっかりはコンビニじゃあ買ってこれない、自作だけの特権の味だぜ?」

打ち止め「おおう、それはとっても楽しみってミサカはミサカは大興奮!」

浜面「泡立てた生クリームを添えたりミントの葉をデコレートしたりしてもいいんだぜ?」

浜面「さて、一口サイズに切り分けて、アイスクリームにラズベリーソースをかけたものを添えてっと。
   三種類のかぼちゃのデザート盛り合わせ、完成だ」

フレメア「にゃあ! すっごい豪華! 全部かぼちゃのデザートだっ!」

打ち止め「またされただけあってミサカの空腹はマックスなのだっ! いただきまーす!」

199 : 以下、名... - 2013/04/25 23:22:13.16 A2MYZN07o 51/179

浜面「砂糖を使ってないココットを最初に食べるといいぞ」

フレメア「んっ、美味しい!」

打ち止め「かぼちゃのほんのりとした甘さにオレンジの皮の香りがすっごく合う!」

フレメア「おまけにクリームチーズの味が濃厚だ、にゃあ」

浜面「シンプルだけど美味いだろ? 俺も結構お気に入りなんだよ。
   砂糖を使ってないから甘さが自然だしかぼちゃとクリームチーズの味がしっかりしてるだろ」

打ち止め「次はチーズケーキだってミサカはミサカは大突撃!」

フレメア「にゃあ! しっとりとしててすっごく美味しい!」

打ち止め「普通のチーズケーキと違ってホクホクしててお芋みたいだっ!」

フレメア「お芋じゃなくってかぼちゃ」

打ち止め「これはミサカの文学的表現なのだ。
     お子様にはわからないかもしれないってミサカはミサカは知性的な台詞回しで誤魔化してみたり」

フレメア「大体、その台詞は演技には不向きだ、にゃあ」

浜面「喧嘩するなよー。かの武者小路実篤先生も仲良きことは美しき哉とおっしゃっている」

フレメア「浜面、誰それ」

打ち止め「ふっふっふ。武者小路実篤とは昭和の文学者で通称かぼちゃ先生なのだ!
     そんなことも知らないのか、小童! とミサカはミサカは何故か焼付で入っていた知識を披露してみたり」

フレメア「……浜面。大体、昨日テレビでみた昭和の文学史とか、そのまんま使ったでしょ」

浜面「はっはっは。その通りだ。
   だからかぼちゃ尽くしにしてみたわけさ。それなりに満足してもらってるみたいで嬉しいぜ」

200 : 以下、名... - 2013/04/25 23:22:47.56 A2MYZN07o 52/179

打ち止め「その台詞はミサカがかぼちゃプリンを味わってからにしてもらおうか、ってミサカはミサカはスプーンを振りかざして」

フレメア「うん、これも美味しい」

打ち止め「うにゃあああー! ミサカの台詞が言い終わる前に食べるなー!」

フレメア「口癖が長すぎるのもうざったらしいので少しは自粛すればいいの、にゃあ。
     それにしても熱いプリンってこんな味するんだ」

打ち止め「ううう、ミサカはミサカはミサカはウザくなんかないって……」

浜面「ほれほれ泣くなよ。熱いうちに食え食え」

フレメア「大体、なめらかなかぼちゃって感じ。プリンなんだけどプリンじゃないみたい」

浜面「言うほどなめらかにはしてないぞ、どっちかというとつぶが残ってる方が好みだから。
   もっととろける感じにしたかったらかぼちゃを裏ごししておくといいんだ」

打ち止め「でも舌の上でとろけたあとかぼちゃの粒が残ってるのは面白いかもってミサカはミサカはご満悦っ!」

フレメア「笑ったり泣いたり、味覚だけじゃなくて感情もおこちゃま。
     もっと貞淑なレディとしての振る舞いを覚えたほうがいい、にゃあ」

打ち止め「なにおう。じゃあレディとしてはこの味をどう表現するんだとミサカはミサカはソムリエ的な返答を期待しながら煽ってみる」

浜面「煽ってどうするんだ、素直に味わえばいいじゃあないか」

フレメア「浜面、黙って。
     ……大体、にゃあ、焼きたてのお芋のようなホクホクとした……」

打ち止め「はっはー!
     貴様も貴様もお芋と言ったじゃあないかとミサカはミサカは同レベルの争いの醜さを露呈しながら笑い転げてみたり」

201 : 以下、名... - 2013/04/25 23:23:33.61 A2MYZN07o 53/179

浜面「厄介な口調の子だなぁ……喧嘩しているようだともう作ってやんないからな」

フレメア「にゃあ! それは困る!」

打ち止め「ぬおおお、ゲコ太を人質にとった悪の組織並みに非道なことを言われてしまうってミサカ愕然」

浜面「じゃあ仲良くな。仲良きことは美しき哉、だぞ?
   ほら、握手でもしろ」

フレメア「大体、仕方がない。ほら手を出して握手握手笑顔笑顔、にゃあ」

打ち止め「元気に握手しながらもミサカはミサカは足元はぐりぐりとブロンドビッチの足を踏みつけてみたり」

フレメア「にゃあ! ビッチじゃない! 将来の旦那様の前でなんてことを!
     シャンプーも一人でできないようなお子様が何を言うかってごふっ!」

打ち止め「痛い! 痛いってミサカはミサカは頭のてっぺんを抱えながら涙目になってみる」

浜面「いい加減にしないと本気の岩山両斬波が炸裂するぞおい」

打ち止め「これは違う技なんだねってミサカは涙目のままもうチョップはごめんだと怯えてみたり」

フレメア「世紀末帝王が何時の間にか世紀末覇者になってる、にゃあ」

202 : 以下、名... - 2013/04/25 23:24:25.81 A2MYZN07o 54/179

浜面「お前らさぁ、なんで今日は仲悪いのよ。結構仲良くなかったか?」

打ち止め「……ミサカは、少し羨ましかったの。だってあの人はお菓子なんか作ってくれないしってミサカはミサカは涙目で見上げてみる」

フレメア「……大体、浜面が特別な方であってお菓子を作れない男の人は多いと思う」

浜面「まぁ、家庭料理ならともかくワザワザ甘いもの作ろうっていう奴は少ないだろうなぁ。
   一方通行は甘いもの特に嫌いだからますますもってそうだろうさ」

打ち止め「あの人は料理もしないし、黄泉川のご飯が美味しくないわけじゃあないんだけれども、
     フレメアが浜面にお菓子作ってもらってる表情見てるとイライラしてきちゃったのってミサカはミサカは黒い部分を白状してみたり」

浜面「一回言ってみたらどうだ?
   こういっちゃあなんだがレシピ的にはめちゃくちゃ簡単なものばっかだろ?
   ベクトル操作もあればお茶の子さいさいだろうさ」

打ち止め「うん……そうだねっ! それはとっても素敵な考えってミサカはミサカは満面の笑みを浮かべてみたりっ!」

フレメア「にゃあ! 笑ってたほうがいい!」

浜面「おお、いいじゃあないか。よしよし。じゃあプリンとか詰めてやっからよ。お土産に持って帰れよ」

打ち止め「ありがとう! ミサカはミサカはあの人一筋のはずなんだけど少しだけ浜面に心揺れてしまったことを頬を染めて宣言してみたりっ!」

203 : 以下、名... - 2013/04/25 23:25:01.70 A2MYZN07o 55/179



絹旗「……超つまんないですよ。浜面がひどい目にあってません」

黒夜「つうか変なフラグも立ってるし。浜ちゃんはいじられキャラだからひどい目にあってこその立ち位置なのにねぇ」

絹旗「あと、すっかり忘れているようですが夕飯を作ってませんね」

黒夜「あ、そうだね。かぼちゃのデザートは美味しそうだけど流石に夕飯にはなんないよねぇ」

絹旗「お仕置き、しますか」

黒夜「えー、でもここでうちらが出ていってもなんか嫉妬に狂ってるみたいでカッコ悪いじゃん」

絹旗「誰が誰に嫉妬してるんですか!
   えっと、このサーバを経由して……で、衛星を跨いで……送信、っと」

黒夜「誰にメールしたの? それにその添付ファイルは?」

204 : 以下、名... - 2013/04/25 23:25:39.38 A2MYZN07o 56/179

絹旗「暗闇の五月計画の参考データになったモヤシに、クローンのちっこいのの最後のセリフを添付して送りました。
   超楽しみです。世界最強のロリコンと暗殺拳伝承者の世紀末帝王との超一大決戦の始まりです」

黒夜「うわぁ……」

絹旗「ちなみに私は白モヤシに一万円賭けますけど、どうしますか?」

黒夜「私も白モヤシに賭けるかなぁ。まぁ、浜ちゃんなら1%ぐらいの可能性がありそうだけれどもさ」

絹旗「同感です。ですが賭けになりませんね」

黒夜「今回は賭けなしで観戦だけでいいんじゃない?」

絹旗「ポップコーンは何味にします? 飲み物はコーラでいいですか?」

黒夜「塩バター一択。コーラは炭酸抜きでね」

絹旗「意外とわかっているじゃあないですか。
   楽しみです。超楽しみです。ハリウッド顔負けのド派手なアクションを超期待です」

黒夜「絹旗ちゃん、顔黒い」

絹旗「黒夜こそ、いい笑顔です」

205 : 以下、名... - 2013/04/25 23:27:53.26 A2MYZN07o 57/179

以上です
フレメアと打ち止めって喧嘩友達かなぁと判断しました




784 : 以下、名... - 2014/12/17 22:00:12.27 G/DlnSNzo 59/179

少し借ります

前に書いたやつと多少のつながりはありますが単独でも楽しめる内容でと思います

785 : 以下、名... - 2014/12/17 22:00:59.51 G/DlnSNzo 60/179

フレメア「うにゃー! どうだ、どうだ!」

打ち止め「ぬううぅ!
     そう簡単には負けないのだー! ってミサカはミサカは火が出るほどボタン連打!」

フレメア「喰らえ! 結局は最強はバナナって訳よ攻撃!」

打ち止め「そんなの喰らうか!
     さっくり回避からの甲羅攻撃!」

フレメア「にゃあああ!!! そ、それは回避不可能な……
     ぬあっはあああっ!!! コースアウトだとぉお!!」

打ち止め「よっしゃあ!
     はっはー! 正義は勝つのだぁ!!!」

黒夜「うん。まぁ頑張って」

絹旗「超うるせー。ゲームってよりふたりで騒いでいるだけじゃないですか」

黒夜「ともかく、これでまた差し馬もらいだね。はい、絹旗ちゃん100円ちょーだい」

絹旗「ちっ。
   金額的には些細なものですがこうも連敗だとイライラしますね」

786 : 以下、名... - 2014/12/17 22:01:33.04 G/DlnSNzo 61/179

浜面「……あっちが子供すぎるとしたらお前らおっさん過ぎないか?」

絹旗「ああん?
   ごちゃごちゃうるさいから掛金超下げたのにまだ文句あるんですかこのスカポンタン」

浜面「そもそも博打やってるってどうなのよ。
   ゲームやってる後ろで差し馬ってどうなのよ」

黒夜「差し馬ってそういうもんじゃん。
   いーじゃん、別にさー。
   勝ちまくっても1000円行かないんだぜ?」

絹旗「大体、浜面だって超ギャンブルやるじゃないですか」

浜面「確かにやるけどよぉ。
   でもなぁ、なあんか、こう見ていて嫌な気分になるんだよ」

絹旗「じゃあ、超見るな」

黒夜「気にしなきゃいいだけだと思うけどね。
   まぁ、そういうこと含めても浜ちゃんおっかさんだよね」

浜面「お前らが年相応の生活をしてくれれば俺はこんなに嘴突っ込まなくて済むんだが」

787 : 以下、名... - 2014/12/17 22:02:15.24 G/DlnSNzo 62/179

絹旗「普通に年相応の生活だってしてますよ。
   服を買いに行ったり、映画を見たり。
   今日はたまたまです」

黒夜「雨も酷いしね。お外で仲良くフットサルって訳にゃあ行かないさ。
   というか浜ちゃんも一口乗る?
   浜ちゃんはNPC一択だけど」

浜面「んな、負け戦確定の博打に誰が乗るか。
   そんなことするぐらいなら料理でもしてるわ」

フレメア「にゃあ、浜面!
     何作るの!」

打ち止め「人の頭にコントローラー投げつけて何やってるんだってミサカはミサカは……
     で、何作るの?
     ミサカお肉がいい!」

黒夜「図々しいなぁ。食う気満々じゃないか」

絹旗「黒夜がいうのでなければ最もなセリフですよね」

788 : 以下、名... - 2014/12/17 22:02:50.07 G/DlnSNzo 63/179

黒夜「一応、生活費入れてるんだけど」

絹旗「居候として超当然のことです」

フレメア「にゃあ……なんか、火花が散っている」

打ち止め「仲良くギャンブルしていたと思ったら喉元噛み付くレベルで殺気だしてるって
     ミサカはミサカは小動物のように震えてみたり」

浜面「いいかげんにしとけよ、お前ら。
   あとで服買うの付き合ってやるからよ」

黒夜「……まぁ、今日買い物に行くつもりだったのがダメになったのは絹旗ちゃんのせいじゃないし」

絹旗「……今日が封切りというわけじゃありませんからね。
   映画ならあとでも観れますよね。覚悟しておいてくださいよ、浜面」

浜面「よしよし。まぁ、うまいもの食わせてやっから仲良くやってくれよ」

フレメア「……にゃあ、なんかちょっと不愉快」

打ち止め「これってもしかして、二人とも浜面とのデートがダメになって腹を立てていたのかなーって……
     ミサカはミサカは、その視線は怖いからやめてほしいなーって金髪ちびすけに言ってみたり」

浜面「さてさて! 最近めっきり寒くなってきたからな。
   寒い時に身体のガンってあったまる鍋といくか!」

789 : 以下、名... - 2014/12/17 22:03:40.74 G/DlnSNzo 64/179

浜面「材料はこんなもんかな。
   大体3~4人前で考えてくれ。


   ①白菜     1/2個
   ②豚バラ肉   500g
   ③生姜     大3個
   ④カブ     中3個
   ⑤ダシ     味○大さじ1
   ⑥水      コップ半分           」


黒夜「出たな、海原○山ブチ切れの味○」

絹旗「なんか、○覇味の鍋になりそうですね」

浜面「別に○覇でなくてもいいんだけどな」

打ち止め「きっとメーカーからリベートをもらってるんだってミサカはミサカは取材内容をでっち上げてみたり」

フレメア「浜面はそんなことはしない!
     するんだったらメーカーの倉庫からダンボール箱ごとごっそり」

790 : 以下、名... - 2014/12/17 22:05:02.78 G/DlnSNzo 65/179

浜面「オイコラ。
   無理矢理人を悪人にするんじゃあない」

黒夜「でも浜ちゃん好きだよね、味○」

浜面「まあ、便利だしなぁ。
   たまにはこだわって出汁をとったりしたいこともあるけど、いつもにはできねぇもん」

浜面「とにかく料理を開始、っと。
   まずは土鍋に白菜適当に切って詰め込んで、水入れて」

絹旗「土鍋超パンパンじゃないですか。白菜多すぎですよ」

黒夜「これじゃほかの具材なんて入りそうにないね。
   それに水が全然足らないじゃん」

浜面「そうでもない。白菜から結構水分出るからな、こんなもんでいいんだ。
   んでもって蓋を落として10分弱ぐらい火にかけてやるんだ」

フレメア「にゃあ、その間にほかの具材を切るんだ!」

打ち止め「うむ、よく覚えておくといい!
     とミサカはミサカはまったく知らなかったけど知ったかぶりで上から目線!」

791 : 以下、名... - 2014/12/17 22:06:00.26 G/DlnSNzo 66/179

黒夜「腹芸ができない口調だねぇ」

絹旗「その割には口が悪いんですよね、この子」

黒夜「誰に似たんだか」

打ち止め「お姉様の悪口を言うな!
     貧乳で空気読めないポッチの残念お姉さまだけどミサカのお姉様なんだぞって、
     ミサカはミサカは悪口言ってるんだかなんだから分からない抗議をしてみたり」

フレメア「今の言葉、録音して後で常盤台に送ってあげよう、にゃあ」

浜面「さぁて、そろそろいい感じかなっと」

黒夜「おお、白菜の量がぐんと減ってる!」

絹旗「鍋の半分ぐらいになりましたね」

浜面「もっと煮込むけどな。
   で、水分がすくないなぁと思ったらこの時点で追加で入れてやろう。
   焦げるのは良くないんで」

打ち止め「それで、ほかの具をいれるんだねってミサカはミサカは未来予測!」

792 : 以下、名... - 2014/12/17 22:06:57.96 G/DlnSNzo 67/179

浜面「予測って……まぁ、予測か。
   じゃあ生姜と豚肉を入れてやるか」

フレメア「ちょっと待って浜面!
     大体、その生姜大きすぎ」

絹旗「厚さ1ミリ弱ですね。これじゃパリパリしますよ」

黒夜「これじゃ薬味じゃなくって鍋の具だよね」

浜面「うん、実際に鍋の具だな。
   というわけで、軽く革をこすったあと1ミリ弱に切ってやった生姜と
   一口大の豚バラを入れて、味○をひとさじ入れて。
   で、あとは中火で15分かな」

絹旗「へぇぇ。超簡単ですね」

黒夜「でもハズレはなさそうだよね。
   ちょっと生姜の味がどうなるのか想像できないんだけど」

フレメア「にゃあ。とっても美味しそう!」

浜面「ちなみに、煮込み過ぎると生姜の味がなくなっちまうんだが、
   でも煮込んだほうが白菜は旨い」

793 : 以下、名... - 2014/12/17 22:07:41.50 G/DlnSNzo 68/179

打ち止め「確かに白菜がメインの鍋だから白菜が美味しい方がいいのかも!」

絹旗「白菜の量が普通の倍はありますよね。超期待できます」

浜面「さて、出来上がった!
   熱いうちに食おうぜ!
   生姜エキスの金色のスープが結構いけるんだ!」

黒夜「どれどれ……」

フレメア「にゃあ!
     大体、かなり美味しい!」

絹旗「いいスープですねぇ。あまり味わったことのない味ですが、美味しいです」

打ち止め「豚肉と白菜は普通なんだけど、普通に美味しい。
     それで、生姜がサクサクってして、うんっ!」

絹旗「ちょっとダシガラになってますけど、でも生姜まるごと食べると超あったまりますね」

黒夜「うんうん。普通の鍋なんだけど、ちょっと変わってって、美味しいのは確かだね。
   なんていうのかな、めちゃくちゃ美味しいわけじゃないんだけど、すごくほっとする味だ」

フレメア「大体、冬にはぴったりの鍋かも。
     簡単だし、味もいいし、私でも作れそうだ、にゃあ」

794 : 以下、名... - 2014/12/17 22:08:22.49 G/DlnSNzo 69/179

絹旗「確かに超簡単です。材料もシンプルですし」

黒夜「生姜が効いてて身体もあったまるしね。
   私、冷え症だからこれいいかも」

浜面「七味や柚子胡椒入れてもいいんだぜ?
   それよりカブを食ってみろよ」

打ち止め「!
     こ、このカブは……!」

絹旗「へぇぇ。スープを吸って、すごくいい味してます。
   とっても柔らかくて、唇で切れそうなぐらいですし」

黒夜「そんな火傷しそうな食べ方はしないけど、でもいいねこのカブは。
   おでんの大根みたいだ」

フレメア「にゃあ、大体、これだけで一品料理になるかも」

絹旗「いやいや、これは美味しいかったです。
   超ご馳走かというと疑問ですが、夕飯がこれだよって言われると嬉しいかもしれません」

黒夜「うん、満足満足」

打ち止め「お腹が膨らんでくれば大体の悩みは解決するってどこかの人が言ってた!
     ってミサカはミサカが言動一致の笑顔で言ってみたり!」

795 : 以下、名... - 2014/12/17 22:09:08.38 G/DlnSNzo 70/179

浜面「まぁ、問題があるとしたら、締めの雑炊とかがむかないってことかな。
   ラーメンでも合わないし。
   単純にスープで味わうのが一番なんだよな、これ」

絹旗「それは問題じゃなくってこの鍋の性質でしょう。
   少なくとも私は気になりませんよ」

フレメア「でも……」

黒夜「でも?」

フレメア「でも、この鍋を食べたあとだとアイスが食べたくなって仕方ない! にゃあにゃあ!!!」

打ち止め「! な、なんと!」

絹旗「なるほど!
   確かに、超言いたことがわかります。
   この鍋食べたあとだと冷たくって甘いものが超欲しくなりますね!」

黒夜「うんうん。最近二重あごが目立ってきた絹旗ちゃんの言うことだけど、超同意だよ」

絹旗「……今、何言いましたか」

黒夜「はいはい、スルースルー。
   ちなみに、冷蔵庫にアイスが3つ入っているのが判明してるんだけどさ」

796 : 以下、名... - 2014/12/17 22:10:06.68 G/DlnSNzo 71/179

絹旗「……つまりあれですか、デブを認めるかアイスを諦めるかを選べと」

黒夜「いやだなあ、そんなことは言ってないよぉ」

フレメア「にゃあ!
     つまりはカートで勝負で決着!」

打ち止め「おお、それがいい!
     よっしゃあ腕がなるぜブーンブーンってミサカはミサカは口で言って唸らせてみたり」

黒夜「……なんかまるぅく収まりそうなんだけど。
   亀だのキノコだのバナナだのがメインのゲームで」

浜面「言い方がスゲェ下品だ。
   下品だけどたまには俺だって平和に終わりてぇわ」

絹旗「まぁ、いいですかね。
   たまには黒夜の顔のように丸く終わらせますか」

黒夜「言っとくけど私丸顔じゃないからな、絹旗ちゃんと一緒にするんじゃねぇぞ」

797 : 以下、名... - 2014/12/17 22:11:59.73 G/DlnSNzo 72/179

以上です

この時期は鍋が美味しいです
白菜も例年に比べて安いですし




927 : 以下、名... - 2015/04/01 20:52:19.96 E0yUyl2Qo 74/179

少し借ります。
チャーハンを作る話です。

928 : 以下、名... - 2015/04/01 20:52:50.91 E0yUyl2Qo 75/179

浜面「……こうして見ると結構溜まってたんだなぁ」

麦野「あ、なんだこりゃ。
   山積みパックの中身は……ご飯?」

浜面「おう、麦野。
   いやさ、そろそろ冷蔵庫整理しようかなと思ってさ」

麦野「なにやってるのよ、アンタ」

浜面「いや、だから冷蔵庫の整理」

麦野「そうでなくて。
   ご飯だったらいつも普通に炊いてるじゃない。
   冷凍なんてしてないでしょ?」

浜面「そうでもないんだな。量はきちんと炊いてるけどお前ら食う時と食わない時と差があるじゃん。
   だから結構余るんだ」

麦野「そんなもんかねぇ」

浜面「そのくせ、炊きたてがいいとかなんとか言いやがって。
   まぁ、俺もコメは炊きたてが好きだけどさ」

929 : 以下、名... - 2015/04/01 20:53:31.69 E0yUyl2Qo 76/179

麦野「だって、暖め直したご飯って美味しくないじゃん。
   そりゃ、学園都市の電子レンジはすごく発達してるのはわかってるけどさ。
   炊きたてのに比べたら絶対美味しくないもの」

浜面「言う事ごもっともだけどな。
   勿体ないからどうしても余ったご飯はこうして冷凍しているの。
   できるだけ弁当とかに回して使い切ってるけどさ」

麦野「ふぅん。
   お財布とか環境にやさしいってやつ?
   正直あんまり考えたことないけど」

浜面「……スゲェ納得」

麦野「なんだその目は」

浜面「いや、別にぃ」

麦野「アンタ、私のこと、前世紀のバブル女みたいに思ってんだろ」

930 : 以下、名... - 2015/04/01 20:53:57.59 E0yUyl2Qo 77/179

浜面「思ってない、思ってないから。
   思ってないから義手をみしみしイわせるの超やめて。
   スゲェ怖いわ」

麦野「ふん、どうだか」

浜面「でもさ、麦野だってもったいないって気持ちはわかるだろ?」

麦野「そりゃ分かるわよ?
   概念としてはとても良くわかる。
   でも実際問題、これだけのご飯どうするのよ」

浜面「食うに決まってるだろ?
   こういう時のとっておきの料理があるじゃないか。
   チャーハンがさ!」

麦野「……チャーハンか。
   あれってさ、私作れないのよね。
   どうしてもご飯が塊になっちゃってさ。
   フライパン振るスピードには自信あるだけど」

浜面「って、あぶねぇだろ!
   その義手のジャブは世界チャンピオンだってよけられねぇわ!」

931 : 以下、名... - 2015/04/01 20:54:23.84 E0yUyl2Qo 78/179

麦野「避けてるじゃん、浜面。
   本当、回避力だけはレベル5超えてるわよね。
   顔面に穴あけるつもりのストレートだったのに」

浜面「余計に酷い!
   俺が一体何したつぅんだよ!」

麦野「色々と?
   私のカラダ弄んでくれたじゃん?」

浜面「おまえなぁ……
   ニタニタ笑いながら言うセリフじゃねぇだろ。
   それ言われると俺だって結構こたえるんだぞ?」

麦野「浜面が悪いんじゃん。
   あんとき私を殺せなかった時点で、もう一生私のオモチャって確定してんだよ」

浜面「あーもー。
   どれだけ俺のピュアで小さなハートを虐めてくれるんだよ」

麦野「さーねー?
   私の気が済むまで?
   ってか、それよりもさ」

932 : 以下、名... - 2015/04/01 20:54:51.48 E0yUyl2Qo 79/179

浜面「はいはい、なんだよ?」

麦野「美味しくないチャーハン作るんだったら店行ってちゃんとしたの食べたほうが良くない?
   そりゃお財布には優しいけど、満足度は全然違うぜ?
   なんだったら、本場物奢ってやろうか?」

浜面「はっはっは。
   大丈夫、大丈夫。
   俺が麦野にもちゃんと作れるパラパラチャーハンを教えてやるっていうのが話の流れってやつだろ?」

麦野「アンタにモノを教わるのってなんか抵抗あるっていうか(ちょっと嬉しいケド)」

浜面「?
   前にも料理を教えたことはあるだろ?
   まぁ、嫌ならいいけど……」

麦野「嫌だって言ってないでしょ!
   もう、ほらさっさと教えなさいよ、パラパラチャーハンの作り方!」

浜面「???
   わかったから背中押すなって!」

933 : 以下、名... - 2015/04/01 20:55:25.55 E0yUyl2Qo 80/179

浜面「とりあえず、3人前計算で行こう。
   材料はこんな感じかな?


   ①冷ご飯      3合
   ②卵        3個
   ③ネギ       大1本
   ④ゴマ油      大さじ1(攪拌用)
             小さじ1(具材用) ※今回は使わない
             小さじ半(仕上用) ※場合によっては無くてもいい

   ⑤紅しょうが    大さじ1程度
   ⑥具材       焼シャケ1人前

   ⑦酒        適量(ふっくらさせる程度)
   ⑧醤油       適量(オイスターソースと合わせて大さじ1~1.5)
   ⑨塩胡椒      適量
   ⑩オイスターソース 適量(醤油と同量)
   ⑪砂糖       小さじ1


   基本的にこれでうまく作れるはずだけど、薄味にしておいたほうがいいな。
   あと、結構油が多めなんで、合わせて大さじ1.5ぐらいの感覚にしてくれ           」

934 : 以下、名... - 2015/04/01 20:55:56.03 E0yUyl2Qo 81/179

麦野「なんか、ゴマ油がややこしいんだけど(仕上……ね)」

浜面「そこがキモなんだよ。
   まぁ、とにかくよく見ててくれ」

浜面「まず、冷ご飯をレンジで温める。
   今回は冷凍していたからそのまんま解凍だな。
   そして、その時にできるだけ広げてバラバラにしておこう」

麦野「?
   炊飯器のご飯じゃダメなの?」

浜面「あ、あ、うん。
   まぁ、それでもいいんだろうけど。
   一回冷やしてあるご飯だと水分飛んでるんで、パラパラになりやすいんだよ」

麦野「へぇ、知らなかった」

浜面「出来なくはないんだろうけどな。
   で、元々パラパラになりやすいことに加えて、まずここでバラバラにしておく。
   ご飯粒は表面についている澱粉の膜でほかのくっついているからな」

935 : 以下、名... - 2015/04/01 20:56:22.54 E0yUyl2Qo 82/179

麦野「あ、なるほど。
   澱粉のα化前にバラしておくのか。ふぅん、そうなんだ」

浜面「なに、α化って?」

麦野「おいおい、そこからか。
   要するに、澱粉が食べられる状態のことよ」

浜面「だったらそう言えよ。俺頭悪いのに……
   まぁ、いいや。
   で、電子レンジでチンしている間に具材を準備しよう」

浜面「ネギは白い部分をご飯粒の大きさに切る。
   やり方はだな、筋目に沿って包丁をザクザク入れる」

麦野「?
   所謂みじん切りでしょ?
   それじゃ繋がってるじゃない?」

浜面「いいのいいの。
   この状態で、今度は筋目を断つ方向で包丁を入れてやる。
   するとだな……」

麦野「あ、みじん切りになった。
   あれ、でも縦方向には繋がってたわよね?」

936 : 以下、名... - 2015/04/01 20:56:48.63 E0yUyl2Qo 83/179

浜面「繋がっいたけど、筋目を断つ包丁の時にネギそのものが包丁で押されるだろ?
   その勢いで筋目に沿って付けた切り目が広がるんだよ。
   この方法だと柔らかいネギをみじん切りにするのには楽なんだ」

麦野「へぇぇ。
   テクニックよねぇ」

浜面「ふふん。スゲェだろ」

麦野「はいはい、調子のんな。
   で、ほかの具材は鮭か。
   嬉しいわねぇ」

浜面「麦野、鮭好きだからな。
   まぁ、それに昨日食わなかった分が余ってたんだ」

麦野「おい、残り物かよ」

浜面「まぁ、残り物の鮭なかったら焼いてもいいけどな。
   鮭フレークでもいいし。
   個人的は鮭は皮が旨いから鮭フレークより焼き鮭をほぐす方が好きだな」

麦野「ふぅん。でもさ、どうせ火を通すのなら、別に生の鮭でもいいんじゃないの?」

937 : 以下、名... - 2015/04/01 20:57:19.45 E0yUyl2Qo 84/179

浜面「チャーハン作るときの具材に関しては、基本的にネギ以外は生禁止。
   普通だったらチャーシューとかハムとか、そのままでも食えなくはないやつばっかだろ?」

麦野「そう言われてみれば・・・・・・」

浜面「エビとかカニとかだって、一応生でも食えなくはないもんだしな。
   大抵は火を通してあるけど」

麦野「なんか意味あるの?」

浜面「具材の火の通りとコメの火の通りは速さが違うんだよ。
   具材に合わせてコメ炒めるとぱっさぱさになっちまうの」

麦野「へぇぇぇ。
   いやはや、全然知らなかった。
   そっかぁ、火力があればいいってもんじゃないんだ」

浜面「意外とそこ勘違いしている奴が多いんだよな。
   でも一回そういうもんだって思っちまえばあとは大丈夫」

938 : 以下、名... - 2015/04/01 20:57:48.17 E0yUyl2Qo 85/179

麦野「そういうことって本には書いてないのよねぇ。
   そうかぁ、なるほど」

浜面「で、このタイミングでレンジが俺を呼んでいる」

麦野「解凍終わったね。
   ホカホカだ」

浜面「よし、じゃあ熱いうちにボールに移して……」

麦野「えっ!?
   ちょ、ちょっと浜面、何やってるのよ!」

浜面「ご飯にごま油混ぜ込んでるんだけど?」

麦野「ええええ?
   おかしくない、それ!?」

浜面「フライパンに入れる前に、ご飯に油を絡めておくとだな、綺麗にパラパラチャーハンになるんだよ。
   あったかいうちだと特に油が絡みやすいからオススメだ」

939 : 以下、名... - 2015/04/01 20:58:15.10 E0yUyl2Qo 86/179

麦野「……ま、まぁ?
   最終的にはおんなじになるんだろうけど……
   しかし、油ご飯って、すごくマズそう……」

浜面「そうか?
   牛脂使ったガーリックライスとか、普通に美味いだろ?」

麦野「そう言われてみりゃそうね。
   アレも油ご飯って言えるわね」

浜面「まぁ、確かに白米に油かけてそのまま食べてたら変人だとは思うけどよ。
   ともかく、綺麗に油を纏わせたら、とりあえずそのまま置いておく。
   余計な油も分離するし」

浜面「で、次は卵の番だ。
   ここがポイントの2番目だな」

麦野「まずは卵をボールに割り入れて、で砂糖入れるのね」

浜面「チャーハンに砂糖はダメだろって思うかもしれないけど俺は好きなんだ」

940 : 以下、名... - 2015/04/01 20:58:41.40 E0yUyl2Qo 87/179

麦野「油ご飯見たあとだからもう、別に気にならないわよ。
   それでよく混ぜ込むのね。
   さっきから混ぜ込んでばかりのような気がするわね」

浜面「仕方ないよな、こういうもんだ。
   で、まずは卵を炒める」

麦野「え?
   ご飯入れてからじゃないの?」

浜面「それが不正解ってわけじゃあない。
   ただ、こっちのほうが卵の火の通し方がうまくいくんだ」

麦野「へぇぇ……
   あれ、火力弱になってる。これじゃダメじゃん」

浜面「ポイントの3!
   卵料理は弱火!」

麦野「え、そうなの?
   チャーハンっていったら大火力の料理じゃないの?」

浜面「麦野の言うことはすごくごもっとも。
   けど、そんな大火力ご家庭じゃあ作れないからな。
   ちなみに、これはオムレツもおんなじで、本当のオムレツは大火力で一気に仕上げるんだが、
   ご家庭でオムレツつくる場合は弱火でじっくり、2~3分かけて半熟に作るのがいい」

941 : 以下、名... - 2015/04/01 20:59:07.51 E0yUyl2Qo 88/179

麦野「強い火力が使えない場合、弱火でじっくりになるとは……
   料理っていうのも奥が深いものねぇ」

浜面「まぁ、少なくとも正統派じゃないけどさ。
   弱火でじっくりにすると卵が油を吸いやすいっていう弱点もあるし。
   で、程よく半熟に火が通ったら一回これも別のボールに移す」

麦野「あれま、これにご飯入れるんじゃないの?」

浜面「ここまでが下準備。
   ここからが本場ってわけ。
   まずはフライパンが熱いうちにクッキングペーパーでさっと拭いて。
   で、煙が上がるほどに加熱する。
   きちんと拭いておかないとこの時焦げちゃうから気を付けよう」

麦野「そうしたらご飯を投入するのね。
   油が混ぜ込んであるから、油ひきなおさないのね」

浜面「そういうこと。
   で、ご飯がバラけるように木べらで切るように混ぜ合わせる。
   程よくバラバラになったら、卵を投入。
   すぐに醤油、オイスターソースを入れて、またかき回す。
   色が均一になってきたら具を入れて、すぐ酒をいれて、ご飯の飛びすぎた水分を回復させて……
   で、アルコール分が飛んだら出来上がり!」

942 : 以下、名... - 2015/04/01 20:59:33.56 E0yUyl2Qo 89/179

麦野「はや!
   ご飯入れてから2分も経ってないわよ?」

浜面「お皿に盛り付けて、色合いに紅しょうが乗せてっと」

麦野「おお!
   ちゃんとしたチャーハンだ。
   ちゃんとパラパラしてるわよ、これ」

浜面「それだけじゃあない。
   きちんとご飯粒に卵がコーティングされてるだろ?」

麦野「本当!
   なんで?」

浜面「卵は油と相性がいいからさ、あらかじめ油でコーティングされているのがここで効いてくるんだよ」

麦野「へぇぇ……
   具は最初っから火が通っているようなもんだし、ネギは半ナマでも問題ないし……」

943 : 以下、名... - 2015/04/01 20:59:59.53 E0yUyl2Qo 90/179

浜面「まぁまぁ、解説はそこまでにして、食ってみようぜ?」

麦野「では、いただきます……」

麦野「うわ、なにこれ、すごくパラパラしてる。
   家庭で作ったチャーハンとは思えない」

浜面「だろ?
   結構いい味してるだろ?」

麦野「まぁ、味についてはちょっと私には薄いかなって思うけど。
   でも、まずいって訳じゃないわね。
   オイスターソースと醤油で、じんわりと口の中に旨味が残る感じ。
   文句があるとしたら、鮭チャーハンなのに、鮭の風味がないってことぐらいかな」

浜面「ちと鮭の量が足らなかったか?
   それなら鮭フレークでも足してくれ」

麦野「そういう問題でもないんだけど。
   なんていうのかな。この場合鮭が無くても普通に美味しいんじゃないかなって味なのよね。
   ご飯と卵だけで十分なんじゃないかなって気すらするわ」

944 : 以下、名... - 2015/04/01 21:00:25.76 E0yUyl2Qo 91/179

浜面「それはある意味褒め言葉だな。
   チャーハンはご飯と卵の料理だから」

麦野「褒めてるっていうか、なんていうか……
   でも、レベル高いチャーハンなのは確かね。
   家庭のキッチンでこんなチャーハン作れるなんて思ってもいなかったわ」

浜面「俺もそう思ってた。
   正直に言うとさ、これもテレビでやってた方法なんだよ。
   ボケーっとテレビ見てたらたまたまやってて、それを真似しただけなんだ。
   自分の言葉で喋ってないってやつさ」

麦野「それは違うんじゃない?
   オリジナルじゃないにせよ、浜面はきちんとそのスキルを習得していて、私の目の前でそれを証明した。
   そういうのはね、『学んだ』っていうのよ」

浜面「うん、それも褒め言葉として受け取っておくわ。
   で、もう一つあるだろ?」

麦野「ん?
   あ、ああ……『ごちそうさまでした』」

浜面「お粗末さまでした。
   喜んでいただけてなによりだ。
   冷凍したご飯だってうまく食えるもんだろ?」

945 : 以下、名... - 2015/04/01 21:01:01.55 E0yUyl2Qo 92/179

麦野「本当にそうね。
   最高の食材を最高のテクニックで料理するものが一番美味しいって思ってたけど、考え変わるわねぇ」

浜面「だろ?
   麦野が言ってることこそが王道だと俺も思う。
   けどよぉ、こういう対したことのない素材をうまく食えるっていうのも料理だと思うんだよな」

麦野「そうね。そういうことも体験しないと分からないわよね」

浜面「それに、余り物もうまいこと処分できる訳だ。
   エコでお財布にも優しいってわけよ、麦野流に言うとな」

麦野「おいおい、ここで余り物処分とか言うなよなぁ。
   せっかくの気分台無しだろうが」

浜面「まぁ、事実は事実だし。
   それにこういうスキル持ってないと主婦にはなれないんだぜ?」

麦野「アンタ、微妙なところでドライよね。現実割り切ってるというか」

浜面「冷蔵庫の中身と会話しないと料理って作れないんです」

麦野「その割には味にこだわってるじゃない」

946 : 以下、名... - 2015/04/01 21:01:27.63 E0yUyl2Qo 93/179


浜面「持っているデッキの中で最強の組み合わせを考えるのは当たり前だろ?
   おんなじ材料使っているんだったら一番美味くするのがコストパファーマンスもいいってもんだよ。
   費用対満足度って意味でさ」

麦野「反論はできないわね。
   実際、ベチャッとしたチャーハンもこのチャーハンもコストは変わらない。
   だったら美味しい方が幸せかぁ」

麦野「(コイツの『思考回路』の原則は『現実主義』なのよねぇ。
    現実に負けてスキルアウトなんかやってたくせに、
    一番勝利する確率が高いのであれば『自分の命をかけることを躊躇しない』程にイカれてる。
    そのくせ、理想主義的な所もあるし、現実に打ちのめされて泣きそうな顔することもある。
    ……なんでこんな男に惚れちまったかなぁ。
    それに、『滝壺を振って私を選んでくれる浜面仕上』なんてきっと魅力なんてないって理解もしてる私がいたりする。
    初恋を自覚した瞬間には失恋が決定されているっていう『現実』って、どーなんだろ?)」

浜面「ん?
   どうした、麦野?」

麦野「……私ってコスパ悪いなぁって、そう思っただけ」

浜面「いきなり詩人だな。
   なんか賞でも欲しくなったか?」



麦野「私の欲しいのは、ソレじゃないんだよ、バカ」



947 : 以下、名... - 2015/04/01 21:03:56.02 E0yUyl2Qo 94/179

以上です。


チャーハン作るときにマヨネーズを使うという方法、知っている人は知っていると思います。
けど、自分でやってみた結果ですが、こっちの方法の方がパラパラになります。

あと、ご飯は酒でふっくら感を取り戻せますが、火を通しすぎた卵はどうやっても元に戻りません。

チャーハンの作り方は色々とあるかとは思いますが、今現在、自分の中ではこの方法がベストですね。




151 : 以下、名... - 2016/09/08 00:31:22.76 wvWz9Y47o 96/179

少し借ります。
滝壺と麦野がだらだらと女子会()をする話です

152 : 以下、名... - 2016/09/08 00:32:12.66 wvWz9Y47o 97/179

浜面「うぉ、酒臭ぇ!」

麦野「おいおい、年頃の娘捕まえて臭いとは何だ」

滝壺「おかえりぃ、はまづらぁ……
   ごめんねぇ、夜遅くまで仕事して頑張ってるのに、宴会してて」

浜面「まぁ、いいけどよ。
   誰かに迷惑かけてるわけじゃねぇんだし。
   でも、未成年だよな二人とも」

麦野「ああん?
   未成年に見えないってか?
   ケバいとか言うつもりか、焼き切ってやる」

滝壺「ダメだよ麦野。
   切っちゃったら私が困る。子供は二人欲しいんだから」

浜面「ダメだ、完全に酔っ払いだ」

滝壺「酔っぱらったっていいじゃない。うふふふ」

麦野「っていうか、そこでぼぉっと突っ立ってんじゃなくってさ。
   浜面も飲めよ」

153 : 以下、名... - 2016/09/08 00:32:50.97 wvWz9Y47o 98/179

浜面「まぁ、誘ってくれるなら飲むけどさ。
   先にシャワー浴びてからな、汗臭いから」

滝壺「こっちは酒臭いから大丈夫、はまづらも応援してあげる」

浜面「よくねぇっつうの、デオドラント的に」

麦野「シャワーが先だっていうんならさっさと済ませてきな。
   ついでになんかツマミ作れ」

浜面「文脈が全くつながってないぞ
   ともかくシャワー浴びてくるわ」

滝壺「……行っちゃった。
   ここは乱入すべきかな?」

麦野「乱入してどうするんだよ。
   あんた、少しまわりすぎ」

滝壺「アルコール抜く意味で熱いシャワーもありだと思うよ。
   まぁ、でも意外と乙女なむぎのにそーいう度胸がないからやらないけど」

麦野「なんだそりゃ、なんでそこで私が出てくる」

滝壺「むぎのも一緒だったら乱入しようかなって」

154 : 以下、名... - 2016/09/08 00:33:29.45 wvWz9Y47o 99/179

麦野「滝壺、あんたねぇ」

滝壺「一人じゃ怖いもん。
   あー、でもやっぱりシャワーは違うかも。
   夜の混浴の露天風呂とかだったら突入できるんだけど」

麦野「あ、それはなんとなくわかるわ。
   シャワーだと近すぎるっていうか、近すぎて怖いっていうか。
   露天風呂だと空間的にひらけているからちょっと安心できそう」

滝壺「露天風呂だとそんなに明るくないしね。
   スタイルに自信なくても誤魔化せそう」

麦野「……滝壺、スタイルいいじゃない」

滝壺「むぎのに言われると、ちょっとむっとしちゃう。
   持てるものの余裕っていうか、いやみっぽい」

麦野「あんたがそれを言うか。
   こちとら作り物の整形ボディだよ。
   顔だって特殊メイクの化け物さ」

滝壺「元と変わらないじゃない。
   気になるのなら直せばいいのに。
   治す、かな?」

155 : 以下、名... - 2016/09/08 00:34:23.21 wvWz9Y47o 100/179

麦野「……ツケが返せないうちは無理だよ。
   返しきれるかどうかもわからないしさ」

滝壺「むぎのにそんなこと言われちゃったら私たちみんな何もできなくなっちゃうよ。
   はまづらだったら許してくれるって、むぎのも言ってたじゃない。
   その言葉でいつも開き直ってるのに、ずるいよ」

麦野「ずるい、か。ずるいよなー、私もさ。
   ずるいっていうか、いつもまでもぐじぐじとしててさ。
   加害者の分際で被害者意識で傷ついたふりして、浜面に同情かけられようとして」

滝壺「欲しいのは同情じゃないんでしょ?」

麦野「……うっさい」

滝壺「ずるいよね、むぎのは。
   はまづらは確かに私を選んでくれたのに、それでもね、ロシアであんなに抱きしめられちゃって。
   私、ものすごく嫉妬したのに、でもものすごく納得もしちゃって。
   そして、それとおんなじぐらいむぎのは可哀想だなって、思っちゃった」

麦野「納得? 可哀想?」

滝壺「だって、むぎのはこれからの一生、あの瞬間以上に幸せになることはできないんだよ?
   攻撃的で情け容赦なくて、我儘で、そのくせ傷つきやすくて、本当は甘えたがりで。
   現実を理解しても一切妥協ができなくて自分を止められない。
   そんなむぎのを認めてくれる人は、きっと世界中でただ一人だけだから」

156 : 以下、名... - 2016/09/08 00:35:47.08 wvWz9Y47o 101/179

麦野「持てるものの余裕でいやみってやつ?」

滝壺「言ってるでしょ、私は、むぎのに嫉妬してるんだって」

麦野「……私は、諦めてねーから」

滝壺「知ってる。そんなむぎのを私は応援している」

麦野「滝壺、あんた本気でバカでしょ」

滝壺「バカだよ、そんなの、知ってるよ。ずっと前から。
   うん、この際だから全部言っちゃおうかな」

麦野「何をさ」

滝壺「私、ずっと死にたかった。
   正確に言うとね、『意味を持って死にたかった』」

麦野「……」

滝壺「暗部なんてところに居て、数秒後にはひき肉になっているかもしれない世界で。
   すっごく命の価値は低いのに、私はやっぱり『特別な存在』で居たかったの。
   殺してばっかりの私たちだから、もし、『誰かを助けるために死ぬことができたのならば私は特別なんだ』って、
   そんなこと考えて。
   だから体晶を使うことも抵抗がなかった。だって、特別なことなんだから」

157 : 以下、名... - 2016/09/08 00:36:49.73 wvWz9Y47o 102/179

麦野「……そっか、滝壺、あんた……」

滝壺「そうだよ。
   私が第二位からはまづらを守ったのは、そのため。私のため。
   はまづらである必要なんてなかった。『誰でもよかった』んだよ。
   それなのにさ、はまづらは私を守るためにむぎのと戦った。
   無能力者が超能力者に立ち向かうのって、きっとすごく怖いことなんだと思う。
   がたがた震えて、びくびくおびえて、それでも私のために戦ってくれた。
   ……だから、私は怖いんだ」

麦野「本当に、浜面のことが好きになったから、か。
   なんだよ、のろけ話じゃねぇかよ」

滝壺「だって、私ははまづらが望んでいるような綺麗な女の子じゃない。
   もっとドロドロとした曖昧でお腹の中真っ黒な気持ちの悪い生き物なんだよ?
   それでも、そんな私でも、はまづらにだけは嫌われたくなんかないの。
   明日が来ることが楽しいって思えるようにしてくれた人の一番大切な存在でいたいの」

麦野「なんでそういうこと私に言うかね」

滝壺「むぎのだけはわかってくれると思うから」

麦野「理解はできる。納得もできちまう。
   けど、なんていうかさ……」

滝壺「切ない?」

麦野「……」

158 : 以下、名... - 2016/09/08 00:37:49.13 wvWz9Y47o 103/179

滝壺「ごめんね、むぎの。
   でもね、むぎのにはわかっていてもらいたいの。
   私はね、もし私とはまづらがうまくいかなくなったとき、はまづらを幸せにする女の人は
   むぎのだったら良いなって、思ってるから」

麦野「今度は理解できないし納得もできないよ。
   バックアップって言われて、嬉しいわけないじゃん」

滝壺「うん。
   やっぱりドロドロしていてうまくまとめられないんだ。
   でも、全部本当の気持ちだから」

麦野「酔いすぎだよ、滝壺」

滝壺「うん、お酒の力借りないと吐き出せなかったかも」

麦野「そろそろソフト系に変えるか。
   安いチューハイか、コークハイあたりでどう?」

滝壺「うーん、カルアミルクある?」

麦野「カルアの原液はビンあったと思うけど、牛乳あったかなぁ」

浜面「ふぅ、さっぱりした。
   確か牛乳なら今朝あったぞ、麦野」

159 : 以下、名... - 2016/09/08 00:38:54.96 wvWz9Y47o 104/179

麦野「ちょうどいいタイミングじゃない、浜面。
   カクテルの注文が2つだ。
   カルアミルクとカリモーチョ、カリモーチョが私で」

浜面「うへぇ、このワインをコーラで割るのかよ?
   もったいねぇ」

麦野「いいんだよ。
   で、あんたは?」

浜面「俺は缶ビールでいいや」

滝壺「あ、あとおつまみなんか作って、はまづら」

浜面「つまみ?
   ま、いいけどよ。
   簡単に作れる奴にしないと……
   お、枝豆余ってるじゃん、これ使っていいか?」

麦野「んー、構わないわよ。
   コンビニで買ってきた安物だけど」

浜面「じゃ、これを頂いてっと。
   あとは冷蔵庫に……ジャガイモがあって、ひき肉と玉ねぎがあるな。
   よし、少し時間かかるけどいいよな?」

160 : 以下、名... - 2016/09/08 00:39:42.91 wvWz9Y47o 105/179

滝壺「一時間とかじゃなけりゃいいよ。
   飲みながら待ってる」

浜面「ほいな。とりあえずカルアとカリモーチョ。
   すぐ作っちまうからさ」

浜面「まずは一品目。
   枝豆のペペロンチーノだ」

浜面「材料はこんな感じかな。

   ①枝豆      適当
   ②オリーブオイル 大さじ1
   ③にんにく    1かけら
   ④鷹の爪     1/2本   」

浜面「枝豆をさやから出して、ボールに分けておく。
   コンビニで買ってきた塩ゆで枝豆なんで下味はついている。
   あとは、弱火~中火で温めたオリーブオイルににんにく、鷹の爪で香りと辛さを移してやって、
   強火で30秒ほど枝豆を炒めてやれば出来上がりだ。
   普通の枝豆と違って手で食べられないのが欠点だな。
   小鉢にとって、スプーンで食べてもらおう」

161 : 以下、名... - 2016/09/08 00:40:36.80 wvWz9Y47o 106/179

浜面「んでもって、2品目。
   ジャガイモのそぼろあんかけ」

浜面「材料はこんな感じ。

   ①ジャガイモ   大1
   ②ひき肉     30g程度
   ③玉ねぎ     小半分
   ④紅ショウガ   適量
   ⑤鶏がらスープ  中さじ1
   ⑥片栗粉     適量
   ⑦塩コショウ   適量
   ⑧水       コップ半分   」

浜面「まずはジャガイモを2センチ角で賽の目切りして、ラップしてレンジでチン。
   その間にひき肉、みじん切りにした玉ねぎを塩コショウして炒めて、
   で、火が通ったジャガイモを投入。
   水に溶かした鶏がらスープも投入
   崩れないように、でもって軽く透明感が出るぐらいに火を通して。
   で、片栗粉でとろみをつけたら小鉢に盛り付けて。
   最後に紅ショウガで彩りつけてやれば完成だ。
   これも小鉢スプーンだな。あんってことを考えるとレンゲの方がいいか?」

162 : 以下、名... - 2016/09/08 00:41:19.06 wvWz9Y47o 107/179

浜面「ほれ、お前らできたぞー」

麦野「遅い。
   もう一杯開けちゃったぞ」

滝壺「浜面の背中見ながらだとお酒進むのが早いね」

浜面「この酔っ払いどもが。
   いまさらツマミ必要か?」

滝壺「はまづらがお腹すかせてるじゃない」

麦野「私も酔っぱらった頭で包丁握りたくなかったし。
   理由づけしてやっただけ感謝しろ」

浜面「ありがたくて涙が出ますよ、と。
   ともかく、せっかく作ったんだから熱いうちに食えよ」

滝壺「そうだね、いただきます。
   まずは枝豆からかなぁ」

麦野「……こりゃ、どうやったって外れないわ。
   これだまずかったら暴動がおこるレベルの組み合わせじゃない」

浜面「ニンニクと唐辛子の組み合わせは汎用性高いからなぁ」

163 : 以下、名... - 2016/09/08 00:42:15.50 wvWz9Y47o 108/179

滝壺「うん。確かにおいしい。
   おいしいんだけど、枝豆の食べやすさがなくなっちゃったよね」

浜面「まぁなー。
   さや付きでペペロンチーノにしてもアリなんだけど、そうすると手が汚れるしな」

麦野「味はさいこーなんだけどね。
   おツマミって感じじゃないね。一品料理だ」

滝壺「うん、じゃあ次はジャガイモのあんかけを」

麦野「……これも外れないなぁ。
   鶏がらスープとひき肉、玉ねぎの餡かけで、癖のないジャガイモだろ?
   強いて文句つけるんならデンプンだからお腹がすぐ膨れそうってところかな?」

滝壺「それはマイナスにならないよ。
   紅ショウガがいいアクセントになってる。
   ご飯が欲しくなるね」

浜面「デンプン+デンプンの組み合わせで怒るやつもいるけどなー。
   白い飯ともよく合うんだぜ、滝壺の言うとおりにさ」

麦野「むしろそっちが主だろ。
   酒のツマミとしてもアリだけど、どっちかというとご飯のおかずだよ、これ。
   いや、味は結構好みなんだけどさ」

浜面「いいだろ別に。冷蔵庫が作れって言ったんだから、俺は悪くねぇ」

滝壺「うん、はまづらは悪くない」

164 : 以下、名... - 2016/09/08 00:43:13.73 wvWz9Y47o 109/179

麦野「そうだね。浜面は悪くない。
   繰り返しになるけど、この味は好みだよ、私としては」

浜面「まるっきり褒められてる気がしないんだが」

麦野「じゃあ飲め。
   鬱屈してるところがあるんなら吐き出しちゃえ」

浜面「飲ませる前になんか俺に言うことないか?」

滝壺「あ、うん。
   ご馳走様でした。
   美味しかったよ?」

麦野「なんだかんだ言ったけど、満足はさせてもらったわ。ご馳走様」

浜面「はいはい、お粗末さま。
   じゃ、俺も飲むかな。軽く一杯程度」

滝壺「なんで?
   たくさん飲めばいいじゃない。私、まだ飲み足りない」

浜面「とりあえず、自分の顔がどれぐらい赤くなっているか理解してから言おうな、滝壺。
   いくら恋人でもリバースフォローは勘弁してほしいわ」

麦野「まだ青くなってないから大丈夫でしょ。
   悪酔いする前にセーブしてるから、付き合えって。
   それに、浜面がシャワー浴びてる間にある程度吐き出しちゃったしね、お互い」

浜面「おいおい、吐いたら胃が荒れるし、それで俺に料理作らせて食ったのか?
   絶対後で後悔するぞ、二人とも」

滝壺「ふふふ。そういう意味で吐き出したわけじゃないから大丈夫だよ。
   はまづらには絶対聞かせられない心情を吐露しただけ。
   だから、はまづらも応援して?
   私も、むぎのも、ずっとね?」

165 : 以下、名... - 2016/09/08 00:45:53.18 wvWz9Y47o 110/179

以上です

滝壺さんを可愛く書くのって難しいと思います。
非常に受け身なキャラですし、「誰かの反射」としての配役が非常に多い
そんな中で、浜面を守るために垣根と戦う道を選んだ、という一点
ここをどういう風に解釈するかは重要だと思います




203 : 以下、名... - 2016/09/27 23:51:43.88 f/8hI7/no 112/179

少し借ります

スフレ系というんですか、とろふわなオムライスについて浜面が料理するいつものパターンです

204 : 以下、名... - 2016/09/27 23:52:36.32 f/8hI7/no 113/179

黒夜「……あ、これ美味しそう」

絹旗「どれどれ。お、オムライスですか」

黒夜「いきなりのぞき込むな。取り上げるな。
   私が買った雑誌だぞ」

絹旗「いいじゃないですか、超減るもんじゃなし」

黒夜「絹旗ちゃんすぐ破くじゃん。基本的に下品だから」

絹旗「誰が下品ですか。私ほど超上品な女の子はいませんよ」

黒夜「だってさ。
   どう思う、浜ちゃん?」

浜面「だからどうしてそこで俺に振る。
   YesでもNoでも死亡フラグじゃねぇか」

黒夜「ストーレトに絹旗ちゃんを肯定しない時点でNoってことだよね」

浜面「断言はしてねぇよ。言質とるな」

黒夜「ぬぅ、浜ちゃんのクセに生意気な」

205 : 以下、名... - 2016/09/27 23:53:47.09 f/8hI7/no 114/179

絹旗「浜面浜面。
   オムライスは超得意ですか?」

浜面「どっちかというと苦手。
   アレを綺麗に作ろうとするのは本当に職人芸」

黒夜「おや、珍しい。
   いきなりギブアップかい」

浜面「オムライスはある意味本当に職人芸の賜物だからな。
   火力必須だし、それに何より練習量がそのまんまでる料理だからさ」

絹旗「練習量ですか。また、浜面とは超真逆の言葉ですね」

浜面「しゃーねーだろ。一日に何回も何十回も繰り返しオムライス作ってる連中と俺が勝負になるわけないだろ。
   俺はどんなに料理したところで一日三回で、しかも毎日オムライスってわけにはいかないんだぜ?
   イニシャルもランニングも話になんねぇだろ」

黒夜「それもそうか。
   お手軽簡単に出来るもんでもないのか」

浜面「似たようなもんなら作れなくもない。
   前に麦野に説明したことあるんだけど、弱火でじっくり仕上げるオムレツとかさ。
   まー、ご家庭でするのならばそれで十分だろうけど」

206 : 以下、名... - 2016/09/27 23:54:47.09 f/8hI7/no 115/179

絹旗「なんだ、レシピあるんじゃないですか。
   超それでいいです。作れ」

浜面「作ってもいいけど……その前にあれだな。
   卵の特性って、お前らわかってるか?」

黒夜「卵の特性?
   鳥類の卵は甲殻で比較的乾燥に強いとか、細胞が1個なんで核酸を構成するプリン体が少ないとか?」

浜面「よくそんなのがスラスラ出てくるな……
   そうじゃなくってだな、食材としての卵の特性だよ」

絹旗「戦後の日本で物価の上昇に最後まで耐えたのが卵と女性のストッキングだとか、超そういう話ですか。
   どうしてもストッキングとかの話にしたいんですか、この超女性の、いや超人類の敵」

黒夜「超人類の敵……超人類がまず強そうだし、その敵はさらに強そうだ。
   まるでラスボスだよ、浜ちゃん」

浜面「勝手に人をラスボスにするな。
   まぁ、いい。話を戻すぞ」

絹旗「超残念ですが、私の履いているストッキングはあげられませんよ、浜面?」

黒夜「かわりに匂いとか味とか記憶して一晩使っていいってさ。
   絹旗ちゃんの納豆臭いストッキングでよければだけど」

207 : 以下、名... - 2016/09/27 23:55:49.53 f/8hI7/no 116/179

絹旗「誰が納豆臭い足ですか!」

浜面「だーかーらー!
   話を戻すって言ってるんだろ!
   卵の特性!」

絹旗「何を殺気立っているんですか浜面」

黒夜「うん、興味があるんだ先を続けてくれないかな」

浜面「こいつらはまた棒読みで適当な返答かましやがって……
   ともかく!
   卵料理をするにあたって絶対に覚えておいた方がいいことがいくつかある!」

浜面「まず、ひとつめ。
   卵の乳化作用。
   卵は攪拌することで油を水に溶けやすい性質に変える……
   まぁ、正確には違うらしいんだが、そういう性質がある」

絹旗「マヨネーズのことですね」

浜面「それだけじゃあない。
   油が溶けやすいってことは、調味料が舌の味蕾を直接刺激しずらい。
   よーするに薄味になりやすいんだ」

黒夜「あ、どっかで聞いたぞ。
   浜ちゃん、前にそんなこと言ってたような」

浜面「言ったような気がする。どの話だったかは覚えてないけど。
   まぁ、でもようするにすき焼きの生卵だ」

208 : 以下、名... - 2016/09/27 23:56:49.80 f/8hI7/no 117/179

絹旗「すき焼きの生卵?
   すき焼きって別に薄味って気はしないですけどね」

浜面「それはその分だけ具材が煮込まれてるからだろ。
   コクも増えるけど、塩分過多になりやすいんだ。
   塩分も糖分も足らないって脳が勘違いして、あとでドカンとくる」

黒夜「なるほど、味付として卵料理は気を使うってことなんだ」

浜面「卵そのものは薄味にして、ソースとか醤油とかケチャップとか、調味料で後から味を乗せるか、
   卵を一回調理して、生の状態でなくしてから味をつける……
   ラーメンの煮卵とか、おでんの卵とか、そういうのが基本かなぁ」

絹旗「ふぅん。言われてみれば。
   あ、でもフレンチトーストとかは違いますよね?」

浜面「そりゃ、例外はあるさ。
   プリンとかも攪拌した生卵に味付けして蒸した料理だしな。
   まぁ、でも薄味になりやすいってことは覚えておくといい」

黒夜「で、ふたつめは?」

浜面「ふたつめは黄身と白身の固まる温度の差だな。
   黄身の方が低温で固まる性質がある」

絹旗「それを利用したのが温泉卵ですね」

浜面「よく知ってるじゃん、絹旗。
   その性質から更に発展させると、黄身は白身より水分が抜けやすいってことも言えるわけだ。
   火を通しすぎたゆで卵で、黄身がポソポソしてて食いづらいって思ったことはないか?」

209 : 以下、名... - 2016/09/27 23:57:36.63 f/8hI7/no 118/179

黒夜「あ、それはある!
   あれ、のどに引っかかるんだよなぁ」

絹旗「私にも超経験ありますね。
   そういうことだったんですか」

浜面「そういうことだったんですぅ。
   ついでに言えば、黄身は火を通した方がコクが増す性質もある。
   なんで、目玉焼き作るときはうまいことその中間……半熟にしてやるのがいいな。
   好みの問題ではあるけど、俺は半熟が一番うまいと思う」

絹旗「浜面の好みはさておき、私も目玉焼きは半熟が好みですね」

黒夜「私さ、あの半熟の黄身を白いご飯に乗せてさ。
   少しだけ穴あけて醤油垂らして食べるの好きなんだよねぇ」

絹旗「うわ、超貧乏くさいですね黒夜。美味しそうですけど」

黒夜「貧乏くさくて悪かったな。美味しいんだからいいじゃん」

浜面「大体、オムライスだって似たようなもんだろ、そういう意味じゃさ」

絹旗「全然違います!
   どこの世界に目玉焼きの黄身ご飯とオムライスを一緒にする奴がいますか!」

黒夜「ごめん、浜ちゃん。これに関しては絹旗ちゃんと同意見。
   レストランでオムライスは普通にあるけど、
   オムライスのかわりです、って黄身ご飯が出てきたらその店物理的につぶすわ、私」

210 : 以下、名... - 2016/09/27 23:58:09.54 f/8hI7/no 119/179

浜面「世の中には卵かけご飯専門店があって、普通に許容されているらしいが、
   そうか、黄身ご飯はダメなのか」

絹旗「別に卵かけご飯専門店にケンカを売るわけじゃないんですが、私としては超違和感を覚えます」

黒夜「それは違うよね。いくら美味しくてもなんか違う」

浜面「言葉にはしづらいが言いたいことは感覚的に分かった。
   ロマンが足らないんだな」

絹旗「ロマンというか雰囲気というか。とにかく超そんなところです」

黒夜「味の良し悪しじゃないんだよ。
   定食屋のハムエッグならありかもしれないけどさ」

浜面「オムライスも普通に定食屋で出てくるけどなぁ」

絹旗「まだ反論しますか。
   超野獣の浜面に可憐な女の子の(ただし黒夜は除く)のことを理解しろというのは
   無理だと分かっているんですか」

黒夜「おい。なんだその『カッコただし黒夜は除くカッコトジ』っていうのは。
   字面としてわかりやすいけど発音で記述するとめちゃくちゃ読みづらそうなその言い方は」

浜面「野獣でもカッコでもなんでもいいよ、はい、浜ちゃんの負け―。
   っつうか、次行こう、次」

211 : 以下、名... - 2016/09/27 23:59:09.58 f/8hI7/no 120/179

浜面「三番目は白身の固さ。
   泡立てるとなかなかしぼまない、ようするにメレンゲのことだな」

絹旗「メレンゲ、ですか」

黒夜「ケーキ作るんなら話は分かるけど、卵料理の基本ってところにメレンゲを持ってくるか」

浜面「結構使い方で便利なんだぜ、メレンゲは。
   砂糖と塩を入れて攪拌することで化学反応が起こって固くなるんだけど、
   空気を含んだふわふわした食感はいろいろと使える。
   当然、オムライスにも応用できる」

黒夜「メレンゲをオムライスに?」

絹旗「発想は平凡のような、うまいところをついているような?
   あんまり想像はできないんですが」

浜面「とりあえず作ってみるか!」

浜面「材料はこんな感じで

   ①卵         大2個
   ②バター       大さじ3
   ③生クリーム     30cc(なければ牛乳で可)
   ④砂糖        小さじ1
   ⑤塩         少々

   ⑥ご飯        お茶碗一杯より少なめ
   ⑦玉ねぎ       中半分
   ⑧ベーコン      好きなだけ ウインナーやハムでもOK
   ⑨バター       小さじ半分
   ⑩醤油        少々
   ⑪ケチャップ     大さじ1~(色がつくぐらい)
   ⑫ミックスベジタブル 適量

                                  」

212 : 以下、名... - 2016/09/27 23:59:54.55 f/8hI7/no 121/179

浜面「先に中のケチャップライスを作る。
   玉ねぎをゆっくり炒めて、ミックスベジタブル入れて、
   火が通ったら生で食ってもOKなベーコンとかを入れて、
   で、ご飯を投入。
   ばらばらにしながら醤油、ケチャップで味をつける。
   最終的にはオムライス全体をケチャップで味付けするから薄味でいい」

黒夜「手際がいいね、相変わらず」

絹旗「ほんのり赤みがついているだけですね。
   あと、これは超余計なお世話かもしれませんが、お肉は鶏肉じゃないんですね」

浜面「別に鶏肉でもいいけど、鶏肉使うときは先に茹でておくなりなんなりしておいた方がいいな。
   火の通りに関しては基本的にご飯に合わせるから、生になる可能性がある。
   ご飯炒める系の料理は水分調整が難しいよなぁ」

浜面「で、ケチャップライスをボールに退避しておいて……
   重要なのは、だ。
   オムレツ部分を作る前にフライパンはよく拭いておくこと。
   できれば別のフライパンを使いたい」

黒夜「へぇ、なんでさ」

浜面「卵って油と相性いいだろ?
   だから、臭い移りしやすいんだよ。
   おんなじケチャップだから構わないかもしれないけど、焦げ臭い場合もあるし。
   ま、もっと焦げ対策の意味もあって醤油入れてるだけどな」

浜面「あとな、これも重要なんだけど、フライパンは冷ましておくこと。
   前に説明したことあるかもしれないけど、本来オムレツは高火力短時間の料理だけど、
   家庭じゃそれは真似できない。
   なんで弱火でじっくり、蒸すように火を通してやることで水分を逃がさない焼き方をするんだ」

213 : 以下、名... - 2016/09/28 00:01:00.44 KRKvZWP2o 122/179

絹旗「……黒夜、そんな話聞いたことありましたっけ?」

黒夜「……浜ちゃんの料理話も切れ悪く続いてるからなぁ。私も記憶があやふやだ。
   もしかしたら聞いていたのかもしれないし、聞いていないのかもしれない」

浜面「あれ、はじめてだっけ?
   まぁ、いいや。ともかく卵を卵黄と卵白にわけて、卵白に砂糖と塩入れて、ハンドミキサーで一分半……」

絹旗「あれ?
   浜面、これメレンゲになってませんが?」

浜面「いいのいいの、これぐらいで。
   そんなつんつんしたメレンゲが欲しいわけじゃないからさ。
   んでもって、こいつに卵黄入れて、生クリーム入れて、また軽く混ぜてやって、っと」

黒夜「なんとも面妖な物体が出来上がったなぁ。
   持ち上がったホットケーキミックスって感じだ」

浜面「似たようなもんだな、小麦粉もふくらし粉も入ってないけど。
   で、こいつを半分ほどバター溶かした弱火のフライパンに投入。
   ……で、少しフライパンを斜めにしてやって、一部分火の通った塊ができるようにゆっくりとかき混ぜる。
   ふわとろ系のオムレツは程よい塊が入っている方がいいからな」

浜面「で、ダマの部分ができたら、フライパンを平らに戻して、弱火のままふたをして2分~3分。
   まぁ、細かい調整はその都度やってもらうとして、かるぅく膨らんできたなぁ、ってところで火を止める」

黒夜「わぁ、本当にずっと弱火のままだ」

214 : 以下、名... - 2016/09/28 00:01:54.61 KRKvZWP2o 123/179

絹旗「これでも火が通るもんなんですねぇ」

浜面「ちなみに、だが。
   ふっくらスフレ系のオムレツは油がないとどうしても味にパンチが出ないんで、
   テフロン加工してあるフライパンでもバターは使ってくれ」

黒夜「カロリー高そうだねぇ」

浜面「それはもう諦めてもらうしかないな。
   いい方法あるのかもしれないけど、それは今後の研究次第かなぁ。

   よし、と。

   じゃあ、ケチャップライスを皿に盛り付けた後、オムレツ部分をそのままのせて出来上がりだ。
   デミグラスソースでもいいが、とりあえず今回はシンプルにケチャップで味付けしてくれ」

黒夜「へぇ……普通においしそうじゃん」

絹旗「ふわとろ系っていうより、ケチャップライスの上に超卵焼きがのってる感じなんですが……
   さてさて、いただきます……お、オムレツ部分を切ると超とろっとしてますね」

黒夜「ぬ、ぬぬぬ?
   味的にはふわとろのオムライスだぞ!?」

絹旗「う、うーん。予想以上?
   目をつむって食べればたぶん違いは超わかりませんし、オムレツ部分の濃淡の違いが結構はっきりわかりますし」

黒夜「美味しい、美味しいんだけど……全体的にパンチが足らない?」

215 : 以下、名... - 2016/09/28 00:02:21.36 KRKvZWP2o 124/179

浜面「だから、味が薄かったらケチャップ追加しろって」

絹旗「そういう意味じゃなくってですね」

黒夜「うん、とろけるチーズとか、そういうのが入ってるとなお良かったって感じかな?
   及第点は普通にたたき出してるんだけど、微妙に上品というか」

絹旗「カロリー的には十分足りている、というより超過剰なはずなんですが。
   なんなんですかね、この物足らなさ」

黒夜「オムレツ部分は少し甘くて、とろっとしてて、その分だけ甘さに引きずられたのかなぁ。
   意外とライス部分に味を感じないんだよね、すごく薄味」

浜面「んー
   そういう微妙な違いはそれこそ好みの範疇だから、俺にそこまで求められても困る。
   ライス部分はあんまり主張しすぎると統一感なくすし、量多くてもバランス崩すし」

絹旗「美味しかったです。超ご馳走様です。
   ただ、ちょっと物足りないなぁって感想ですかねぇ。
   お腹は超いっぱいなんですが」

黒夜「うん、物足りない、が一番適切な単語かもしれない
   っていうか、私らですらこうなんだから、浜ちゃん足りるの?
   私もお腹いっぱいだけど、少し入るかなってレベルなんだけど」

216 : 以下、名... - 2016/09/28 00:03:12.53 KRKvZWP2o 125/179

浜面「俺?
   ああ、俺は大丈夫。
   別に用意してあるのあるから」

絹旗「別って……ああ!」

黒夜「オムライス食った後に、目玉焼きの黄身のせご飯だと……!?」

浜面「卵3個は食いすぎかもしれないけど、食いたかったからな。
   確かに俺は少し腹に余裕があるから、その分埋めちまうよ。
   ああ、気にしないで結構、あとはふたりで仲良く喧嘩でもしてろ」

絹旗「ぐ、ぬぬぬ……」

黒夜「お、おかしい……私はお腹いっぱいで、もう満ち足りているはずなのに……」

絹旗「あ、あんな超極貧メシがすごく美味しそう――!」

浜面「ご飯を半分にしてあるのがミソだよなー!
   半熟の黄身に醤油って最高に合うんだ。
   いや、白い飯サイコー!
   日本人に生まれてよかったー!」

黒夜「な、なんだこの敗北感……」

絹旗「さっき、目玉焼きの黄身ご飯について超ありえないとか言ったのに、
   今、自分でその言葉を超否定したい!!!!」

浜面「うめー!
   目玉焼きご飯超うめー!!!」

217 : 以下、名... - 2016/09/28 00:05:27.67 KRKvZWP2o 126/179

以上です

卵とご飯の組み合わせの料理はいっぱいあります。
親子丼とかも多分そう
半熟の黄身はご飯によく合いますね、ええ

221 : 以下、名... - 2016/10/01 00:59:20.92 vdyP1Jjyo 127/179

少し借ります。

前回( ↑↑↑ )のおまけです。

222 : 以下、名... - 2016/10/01 00:59:56.03 vdyP1Jjyo 128/179

絹旗「……よしよし。誰もいませんね」

絹旗「こんな超早い時間に起きて朝ご飯を作ってあげようだなんて、超いい子ですね私。
   やはり朝ご飯といえばカリカリのベーコンに目玉焼きのベーコンエッグでしょう。
   まぁ、ベーコンは浜面のアホ面が使い切ってしまったので超ハムエッグとなってしまいますが」

絹旗「そして悲しいかな、冷蔵庫を開けるとハムが一人分しかありません。
   仕方ありませんね。
   超可愛くて朝ご飯を作ってあげようというぐらいにけなげな私のお腹の中に納まるべきでしょう。
   超決定」

絹旗「そして、ハムエッグ、目玉焼きには白いご飯!
   別にパンが嫌いというわけではありませんが超そういう気分です。
   ええ、たまたまです。
   たまたま白いご飯がタイマーで炊き立てとなるように設定してあるのも超偶然でしょう」

絹旗「べ、別に目玉焼きの黄身ご飯が超美味しそうだったってわけじゃないんだからねっ!」

絹旗「……ひとりでツンデレごっこやっても超つまんないです。
   もう、ツンデレも過剰飽和気味なんですよ。
   次から次へと新しいヒロインが出てくるんですから恋の決着ぐらいさっさとケリつけないと。
   今の時代の主流はさっさと夫婦になって超デレデレすることなんです」

絹旗「……でれでれ……超でれでれ……
   ぐぬふふふ……夫婦になって超でれでれ……
   はっ、今私何を想像してました!?
   いけません、可憐で超クールな私の持ち味を超崩してしまうところでした。
   これもあれもすべてあのスカポンタンのせいです。
   まったく、オムライスが悪いわけじゃありませんが、超ジャンクな黄身ご飯のイメージは
   超凶悪でした!」

絹旗「はぁ……まぁ、いいです。
   ちゃっちゃと作って、心の渇きをお腹と舌とを超満足させましょう―――」

223 : 以下、名... - 2016/10/01 01:00:32.55 vdyP1Jjyo 129/179

黒夜「で、焦がしたと」

絹旗「……」

黒夜「ばっかで―
   目玉焼きひとつ作れないでやがんの」

絹旗「黒夜、超うるさい黙れえぐれ乳」

黒夜「誰がえぐれ乳だ、絹旗ちゃんよりあるわ」

絹旗「黒夜のつるつるぺったんつるぺったんの話は超どうでもいいんです」

黒夜「なんだその態度は」

絹旗「ああ……私はハムエッグもまともに作れない存在だったなんて。
   超ショックです」

黒夜「いやいや、わかりきってたことだろ。
   つぅかなぁ、あれだけ浜ちゃんが弱火弱火と言っていたのに強火でじっくりやったら
   焦げて当たり前だと思うんだけど」

絹旗「だって、強火の方が火が通る気がするじゃないですか」

黒夜「その通りなんだけど。
   火が通りすぎて真っ黒になったんだろ?」

絹旗「ハムはともかく、卵まで焦げてしまって……
   まるで黒夜の経験豊富すぎてびっちなアレのようです」

224 : 以下、名... - 2016/10/01 01:01:12.16 vdyP1Jjyo 130/179

黒夜「誰がびっちだ、経験豊富だ。アレってなんだ」

絹旗「そこをつっこむと未成年者お断りの世界になるので超NGです」

黒夜「自分で振っておいてよくもまぁ……超窒素パンツの分際で」

絹旗「!
   だ、だれが超窒素パンツですか!!!
   私をなんだと思ってるんですか!!!」

黒夜「人をびっち扱いしたんだからそれぐらいこらえやがれ
   マニアはいるさ。ものすごく少数だろうけど。
   大丈夫、幸せになれるよ私の知らないところで。
   で、黒焦げのハムエッグ食べたわけ?」

絹旗「…………フライパンから取れなくなっちゃいましたから、黄身の部分だけ食べましたとも。
   でも焦げ臭いしぱさぱさしているし、超がっかりな結果に終わりました。
   フライパンに卵割りいれたときに黄身壊れちゃうし、カラも入っちゃいましたし」

黒夜「うわぁぁ。
   初心者にありがちな失敗。
   ああ、絹旗ちゃんがこんなに残念な子だったなんで。
   まぁ私は最初から分かっていたけど超窒素見せパンツだし」

225 : 以下、名... - 2016/10/01 01:01:49.24 vdyP1Jjyo 131/179

絹旗「よし殺す。超殺す。この場ですりつぶしてやる。
   一回は我慢した私は超偉いですね黒夜はノーパンでМ字開脚でオモテ通りにぶら下げますが」

黒夜「だいたいさぁ、目玉焼き作り方知らないんでしょ絹旗ちゃん」

絹旗「華麗にする―かよ超余裕ぶりやがッて。
   目玉焼きなンて超誰でも作れるものに決まッてるだろォが」

黒夜「お、怒りモードが出てきたな超死亡フラグ。
   まっくろこげの目玉焼きしか作れねー絹旗ちゃんらしいねー」

絹旗「超やかましい!」

黒夜「そうかぁ。そんなにショックだったんだ。
   よし、ここは私が余裕ぶって目玉焼きの作り方を教えてあげようじゃないか」

絹旗「はァ?」

黒夜「まぁ、百聞は一見に如かずってね。
   私をぶっ殺すのはそれからでもよくね?」

226 : 以下、名... - 2016/10/01 01:02:18.19 vdyP1Jjyo 132/179

黒夜「丸め込んだわけだし。
   ちなみに私も目玉焼きの焼き方に関してはそんなに詳しい方でもない」

絹旗「なんですと!?
   やっぱり丸め込みのその場しのぎじゃないですか!」

黒夜「かといってできないわけでもない。
   ロジックをまったく知らないで見よう見まねでできるようになっただけなんだけどさ」

絹旗「……ふぅん」

黒夜「まぁ、一回やってみればそう難しいもんじゃない。
   ものすごく極めようとすれば違うかもしれないけど、そういうのはパスで」

黒夜「まず用意するのは、

   ①   卵  そこそこ新鮮なもの
   ②   油  小さじ1
   ③   器  フライパンに投入する前に卵を割っておく小さな器

   こんな感じかな」

絹旗「器?
   小鉢ですか」

黒夜「ちょっとしたコツだね。
   いきなり卵をフライパンに入れると絹旗ちゃんじゃないけど崩れたりカラが入ったりする。
   だから一回こうやって割っておくわけ。
   はいっちゃったカラも取り除けるし、万が一腐った卵であってもすぐわかる。
   あと、カラザ部分を取り除くこともできるけどこれは個人の好みだなー。
   舌触りが違うとかはあるかもしんないけど」

227 : 以下、名... - 2016/10/01 01:02:46.24 vdyP1Jjyo 133/179

絹旗「理屈はあるわけですか。
   一応納得はしておきます」

黒夜「あとさ、こうやってワンクッション置くことで卵が崩れにくくなるんだよ。
   ゆっくり静かにフライパンにいれてやることができるようになる」

絹旗「なるほど」

黒夜「次に、フライパンの温度の問題」

絹旗「また温度ですか」

黒夜「私もあんまり気にかけてはいなかったけどね。
   最初はフライパンを強火にかける。
   ちなみにこのフライパンは絹旗ちゃんが焦がしちゃったフライパンじゃないからね」

絹旗「いちいちやかましいんです黒夜。
   だいたい、強火でいいんですか? 焦げちゃいません?」

黒夜「大丈夫大丈夫。
   油を敷いて、強火であったまったフライパンに卵を投入。
   で、一分前後で白身に色がついてくるから、そうしたらすぐ中火にして、コップ三分の一ぐらいの
   水をフライパンにいれて、ふたをする」

絹旗「蒸し焼きにするんですか! そういえば浜面もオムレツを蒸し焼きにしてた!」

黒夜「そう、蒸し焼き。
   あとフライパンの温度を下げる効果もあるのかなー。
   で、一分半たったら出来上がり」

228 : 以下、名... - 2016/10/01 01:03:14.50 vdyP1Jjyo 134/179

絹旗「うわ、本当にできてる。
   しかも超焦げてない!
   白身がぷるぷるしてる!」

黒夜「黄身もちゃんと半熟だぜ?」

絹旗「ぬ、ぬぅ……超理想的な目玉焼きです」

黒夜「ふたなしでこれができれば十分に火加減のプロなんだろーけど。
   私にはできないし、これだけできれば家庭では十分なんじゃないかなー……っと」

絹旗「超いつの間にかどんぶりに半分ほどの白いご飯……と、その上に目玉焼きのせた!?」

黒夜「ベーコンエッグ丼でもいいけど、たまにはシンプルにいきたいよねー。
   昨日の浜ちゃんの、あれすっごくおいしそうだったし。
   じゃ、黄身に穴あけて、醤油垂らして、いっただきまーす」

絹旗「って、いきなり食い始めやがったこのやろう!」

黒夜「うん、黄身だけでのせてもいいけど目玉焼き丸ごとのせてもいい感じ。
   やっぱり卵には醤油だよねー。塩コショウも個人的にはありだけど白い飯の場合はやっぱり醤油。
   この組み合わせは本当に反則。醤油最強。
   野菜がまったくもって足らないけど、いや、箸が進むわー」

絹旗「こ、こいつ……貧相なモノを美味しそうにほおばりやがって」

黒夜「だって美味しいんだもん」

絹旗「やっぱり殺す! 超殺す!」

229 : 以下、名... - 2016/10/01 01:03:43.46 vdyP1Jjyo 135/179

黒夜「ふなほほろふれほいいはらきぬははらふもやへはいいらんごっくん」

絹旗「咀嚼しながらしゃべるな!」

黒夜「あー、うまかった。
   たまにはいいよね。
   あ、熱いお茶が欲しいな。絹旗ちゃん淹れて」

絹旗「こ、こいつ……どこまでも私を超馬鹿にしやがって……」

黒夜「そんなに怒ることないじゃん。
   絹旗ちゃんもこれでひとつまた賢くなったわけだしぃ。
   だいたいさぁ、あの時間から気合入れて起きてばっちりエプロンつけてどれだけ気合入ってたんだって」

絹旗「そ、そんなこと黒夜には超関係ありません!」

黒夜「そっか、関係ないよねー
   ほっぺた両手で押さえていやんいやんやってる絹旗ちゃんのことなんか私には関係ないよねー」

絹旗「み、見てたんですか!
   それが余裕の理由ですか!」

黒夜「動画も撮ってある。
   今度上映会するからちゃんと来てね?」

絹旗「ふざけんな、何が上映会ですか!
   今すぐ消せ! データを物理的に削除しろっ!」

黒夜「こんな面白いもの、みんなで共有するにきまってるじゃん。
   絹旗ちゃんも本当にわき甘いよねー。
   ちょっと気配消しただけで私にまったく気付かないし。
   どれだけ妄想してたんだか熱中してたんだか。
   この超エロパンツ娘」

絹旗「勝手に人をエロに仕上げるな!!!」   

230 : 以下、名... - 2016/10/01 01:05:45.55 vdyP1Jjyo 136/179

以上です

卵は美味しいですよね本当に
おまけなんでネタはかぶってますが気にしない




252 : 以下、名... - 2016/12/31 23:37:30.10 4uBzoYNp0 138/179

少し借ります。
2016年、おつかれさまでした

253 : 以下、名... - 2016/12/31 23:38:14.40 4uBzoYNp0 139/179

絹旗「松阪牛のすき焼きですか。超美味しそうですね」

黒夜「お、今度は松阪牛か?」

絹旗「超あげませんよ」

黒夜「いらねぇし。

   雑誌の記事の写真見ても腹膨れないし」

絹旗「やれやれ、想像力が超貧弱ですね」

黒夜「画餅って言葉知ってる?

   絵に描いた餅って言いなおしてもいいけど」

絹旗「理想と現実をはき違えた計画倒れをあざ笑う言葉と黒夜の貧困な想像力との間に

   超繋がりのある言葉とは思えませんが」

黒夜「はいはい、絹旗ちゃんは豊かだね。お腹周りが」

絹旗「勝手に人を豚にするんじゃありません」

黒夜「ちなみにだけど。

   豚の体脂肪率はああ見えて15%ぐらいらしいんで絹旗ちゃんよりも

   痩せているんだよね」

絹旗「……超マジですか」

黒夜「マジマジ超マジ。

   といっても女の子の体脂肪率は平均で25%ぐらいだから

   たいていの女の子は豚よりも体脂肪率あるんだけどね」

254 : 以下、名... - 2016/12/31 23:38:49.14 4uBzoYNp0 140/179

絹旗「……マジですか」

浜面「お、珍しいな。絹旗が落ち込んでいる」

黒夜「浜ちゃん、浜ちゃん。

   浜ちゃんって体脂肪率どれくらい?」

浜面「なんだ、いきなり。

   確かなぁ……10切るか切らないかぐらいだったかなぁ。

   最近太ってきたからもう少しあるかもな」

黒夜「やるな、アスリート並みじゃん」

浜面「スキルアウトなんて無能力者で頭も悪い奴はそんなところぐらいしか数値を盛れないんだよ。

   それに、俺よりもムキムキな奴は普通にいたぞ。

   まぁ、それを考えても俺なりにそこそこ努力はしてたさ」

黒夜「立派立派。

   確かに戦闘能力だけで考えると大した意味はないかもしれないけど

   いい肉体しているのはかっこいいよ、うん」

浜面「なんだよ、気持ち悪いぐらいに褒めるな」

黒夜「確かに顔はキモイけどタッパはあるし腹筋われてるし。

   それに結構声質もいいし。

   性格も小物っぽいところをよく気が利くまめなタイプと言い換えればいいし。   

   いやいや、顔さえキモくなければ十分イケてただろうに勿体ない」

255 : 以下、名... - 2016/12/31 23:39:18.87 4uBzoYNp0 141/179

浜面「やっぱり褒めてないな黒夜」

絹旗「……はまづら」

浜面「ん?

   なんだよ、絹旗」

絹旗「殺していいですか?」

浜面「ぬわっ!

   何暗い顔して殺気出してるんだお前!」

絹旗「浜面の分際で体脂肪率が私よりそんなに低いのが超許せないんです」

浜面「女の子だからそれは仕方ないだろ!

   普通でも男より10%違うって話だぞ!」

黒夜「あー、でもそれは第四位とか能力追跡とかおっぱいに夢が詰まっている人の場合じゃない?

   絹旗ちゃん夢入ってないじゃん」

浜面「黒夜も変な風にあおるな!

   被害をこうむるのは俺なんだぞ!」

絹旗「ふふふふふふ。

   そうですか、夢も詰まってませんか。

   超許せませんね超死刑です」

浜面「勘弁してくれー!!!

   なんでいきなりこんな目に合わなきゃならないんだー!!!」

絹旗「ま、ウソなんですけどね」

黒夜「けろっと表情変えたな」

256 : 以下、名... - 2016/12/31 23:39:54.68 4uBzoYNp0 142/179

浜面「は、はぁああ。

   あー、びっくりした。

   心臓に悪すぎる冗談はやめてくれ。寿命が30万年ぐらい縮んだわ」

絹旗「地球上のあらゆる生命体の種族としての限界を超えてますよその寿命。

   ケイ素生命か何かですか。

   ちなみに黒夜。あとでウナギ風呂に沈めてやる」

黒夜「浜ちゃんスライスしていいからウナギ風呂は勘弁してくれない?」

浜面「今度はどういう取引だ、こら!」

黒夜「最近浜ちゃんがひどい目に合ってないからバランスとってるんだよ。

   ご褒美でしょ?」

浜面「いらんわ、そんなご褒美」

絹旗「まぁ、多少は気分がすっきりしたことですし。

   冒頭に話を戻すとして。

   すき焼きが食べたいですね浜面」

浜面「すき焼きか?

   いや、無理だろ。

   松阪牛なんていい肉、財布をどうひねれば出てくるんだよ」

絹旗「そこは麦野に頼むとか」

浜面「勘弁してくれ。俺の心臓が本気でストライキ起こすわ」

黒夜「別に松阪牛でなくてもいいんじゃね?

   むしろ安い肉でやってみてほしい」

257 : 以下、名... - 2016/12/31 23:40:20.97 4uBzoYNp0 143/179

浜面「安い肉かぁ……

   そういや、この間研究してみてうまいと思ったすき焼きがあるんだけどよ」

黒夜「研究?

   そんなことしていたのかい」

浜面「研究というか、前に使ったネタの使いまわしなんだけどな。

   覚えてないかな、マイタケ使ったステーキ」

絹旗「ああ、柔らかくなったのはいいけど水っぽくていまいちだったアレ」

浜面「うん、実際いまいちだったな。

   しかし、欠点は反省し改良し次に生かすのが帝王の美学よ」

黒夜「炭素外生命体からえらく小物になったな、帝王」

絹旗「頭に『童』がつくんでしょう。どうせ」

浜面「……いいやん、別に。

   ともかくだ、あの、マイタケステーキの欠点は、マイタケ酵素を水に溶かして、

   その水で肉を柔らかくしたせいで、水っぽくなるという点。

   じゃあ、水っぽさをなくすために肉を煮込めばいいじゃないか、というのが

   俺の改良案なわけだ」

黒夜「水という字がゲシュタルト崩壊してるじゃん。

   それに、改良と言っていいのかどうか。

   キャッチャーから外野手に転向するようなもんじゃないのか?」

絹旗「考え方としてはスジは通ってますね。

   超平凡ですが」

258 : 以下、名... - 2016/12/31 23:41:19.44 4uBzoYNp0 144/179

浜面「うまけりゃいいじゃないか。

   実際、肉が柔らかくなることそのものは否定しないだろう?」

黒夜「確かに柔らかかったけどね」

絹旗「押し出しフォアボールしたけど3点差あったからセーブ点がついたみたいな?」

浜面「なんか野球押しだなぁ」

絹旗「超そういう時期なんです」

黒夜「明日には相撲押しになってるよ、多分」

絹旗「……おいこら、今どこ見てそのセリフ言った」

黒夜「見てないよ。ゴールテープ切る場所はそこだなんて思ってないさ」

浜面「本当に仲いいな、お前ら」

黒夜「やだなぁ、私と絹旗ちゃんが仲がいいときなんて浜ちゃんをいじめている時ぐらいだよ」

浜面「無理矢理そっちに話を持ってくるな。

   まぁ、うん、ともかく折角というか、コマ肉ですき焼きを作ってみるかな」

黒夜「コマ肉?

   一番安い奴じゃない」

絹旗「牛のグレードを下げるのは超構いませんが、そこまでいきますか?」

浜面「そうはいってもだなぁ……

   こういう言葉を知ってるか?

   『肉屋の実力はコマ肉に出る』っていうんだけど」

259 : 以下、名... - 2016/12/31 23:42:17.76 4uBzoYNp0 145/179

絹旗「超初耳ですが」

黒夜「うん、聞いたことないなぁ。

   でっちあげてない?」

浜面「でっちあげてねぇよ。

   コマ肉は肉を整形する――別にハンバーグや練り物ステーキのことじゃなくて、

   スジをとったりなんだりするだろ?

   そんとき出てきた端っこの肉だ。

   別に品質が悪いからコマ肉になるわけじゃあない」

絹旗「ふむふむ」

浜面「確かに形は整っていないし大きさもばらばらだ。

   売り物にならない部位を無理矢理売り物にしたものなのかもしれない。

   けれども、だからこそいいコマ肉を出している肉屋は本物なんだ」

黒夜「言いたいことはわかるけどね。

   安い肉にしようって話なんだけど」

浜面「安い肉っていっても悪い肉というわけじゃないんだぞ?

   オージービーフのグラスウッド、牧草飼育の奴なんか赤身で固いから日本じゃ人気ないけど、

   価格の割にはしっかりとした味のいい肉だったりする。

   そういう肉を柔らかくしたらうまいと思わないか?」

絹旗「つまり、浜面が言いたいのは『味はいいけど、形が悪かったり固かったりする肉を

   美味しく食べようじゃないか』ということですか」

260 : 以下、名... - 2016/12/31 23:42:50.31 4uBzoYNp0 146/179

絹旗「だったら最初からそう言えばいいんですよ」

浜面「結論だけ言っても簡単には納得しないだろ、お前ら」

黒夜「否定はしないけどね。

   ウンチク聞いててもお腹は膨れないって」

浜面「多少のウンチクも言わんとありがたみがないだろうが。

   でも長すぎるウンチクもつまらないよな。

   さくっと、料理するか!」

浜面「今回は具に関しては俺の好みな?

   ①牛肉     コマ肉500g

   ②マイタケ   1株

   ③豆腐     1丁 焼き豆腐の方が崩れにくい

   ④春菊     1束

   ⑤白滝     適量

   ⑥ネギ     1本

   ⑦醤油

   ⑧砂糖

   ⑨日本酒

   ⑩水

   ⑪生卵

   ⑫牛脂

   野菜や豆腐は大きさをそろえて切って、

   割り下は⑦~⑩は1:1:1:1で混ぜておくって感じかな」

261 : 以下、名... - 2016/12/31 23:43:51.88 4uBzoYNp0 147/179

黒夜「うーん、材料的には普通だね」

絹旗「工夫らしい工夫はマイタケで牛肉を柔らかくすることぐらいですからねぇ」

浜面「絹旗の言うとおりかなぁ。

   まぁ、下準備はマイタケと牛肉をボールに入れて、それが浸るぐらいに水を入れて。

   で、30分~1時間ほおっておく程度かな」

黒夜「そうすると、肉から血の気が抜けて色が薄くなる、と。

   で、マイタケもそのまんま具材として使うんだったよね、確か」

浜面「そうそう。

   で、あとは程よく熱したすき焼きの鍋に牛脂入れて、一回それで肉を焼いて。

   そのあとにほかの具材を入れて、割り下入れて煮込む、と」

絹旗「結構砂糖の量ありますよね、これ」

浜面「味が濃いようだったら日本酒か水で調整してくれ。

   で、さくっとできあがりっと」

黒夜「早いなぁ」

浜面「下準備には手間かかるけど仕上げるのは簡単だからな、すき焼きは。

   店レベルなら話は別かもしれねぇけどさ」

絹旗「さてさて、じゃあ、取鉢に卵を入れて、かき回して」

黒夜「ありがたくいただきますっと」

絹旗「……超やわらかい」

黒夜「前食べたマイタケステーキより柔らかいぞ?」

262 : 以下、名... - 2016/12/31 23:44:41.89 4uBzoYNp0 148/179

浜面「意外といけるだろ?」

黒夜「うん、うん……超高級なすき焼きかというとちょっと違うけど、ご家庭だったら

   十分満足レベルだ」

絹旗「確かに、お店のすき焼きは『この霜降りを見てください』って感じが超しますから

   肉のレベルが超わかりますが、そういう部分をぶっ飛ばしてみてみると、

   うん、超いい感じのすき焼き?」

黒夜「味のしみ込んだ白滝も焼き豆腐も期待通りだし」

浜面「ちなみに、今回は春菊は苦みが薄い奴をつかってみた」

絹旗「なるほど、それであまり青臭くないんですね」

黒夜「あれはあれで味わいあるんだけどね。

   うんうん……とりあえず、白いご飯が欲しい」

絹旗「あ、私も超欲しいです。

   浜面、気が利かないですね」

浜面「絹旗はもう少しものの頼み方ってものを考えろ。

   ともかく、ほい」

黒夜「お、ありが……って、盛り少なくね?」

絹旗「茶碗半分ですか?」

浜面「すき焼きはあとから『クル』からこれでいいんだよ」

263 : 以下、名... - 2016/12/31 23:45:11.39 4uBzoYNp0 149/179

絹旗「いいから黙って大盛にしなさい。

   あとお肉がなくなりましたから超追加してください」

黒夜「500gって言ってもすぐなくなるもんだね。

   感動的って程の味じゃないけどご飯は欲しくなるよね。

   私も大盛でね。絹旗ちゃんみたいにどんぶり飯じゃなくていいから。

   あ、あとお漬物欲しいかも」

浜面「俺がろくに箸を伸ばしてないのに。肉追加する前に野菜を食え。

   あとな、お代わりしていいからとりあえず最初のご飯の量はこれぐらいにしておけ。

   それに、ビール漬けもおまけだ」

絹旗「超しつこいですねぇ……まぁ、いうとおりにしてあげますよ。

   あとですね、浜面。

   すき焼きは超自分のペースで食べるものですよ。

   あと黒夜、私が大食いみたいなでっち上げするな」

黒夜「うんうん。煮込みすぎて固くなったお肉とか、黒くなった白滝とか、

   それを冷たい卵と絡めて食べるのが美味しかったりするんだよねぇ。

   あと絹旗ちゃん、私が取ろうとした肉取るな」

絹旗「あ、このお漬物美味しい。すき焼きに合いますね」

黒夜「ビール漬け?

   あんまり聞いたことないけど美味しいね、これ」

264 : 以下、名... - 2016/12/31 23:45:49.01 4uBzoYNp0 150/179

絹旗「うんうん、これだけでも麦野だったら日本酒でぐいぐいやってそうな感じが超しますけどね。

   あと黒夜、すき焼きは早い者勝ちです」

浜面「たいていの漬物はポン酒と相性いいとは思うけどな。

   あと、お前らのペース……うーん、危険な気が

   っていうか、さっきから『あと』って言ってばかりだな」

黒夜「なんだよ、さっきから奥歯にものが挟まったような言い方」

絹旗「なんかこのすき焼きに入ってるとでもいうんですか」

浜面「入ってるよ、砂糖が」

絹旗「砂糖?

   そういえば結構入ってましたね。あんまり甘くないんですけど」

黒夜「カロリー的にはおっかないけど、いまさらダイエットうんぬんは言わないよ」

浜面「いや、そうでなくてな」

絹旗「……?」

黒夜「う、いきなり箸がおもく,なった?」

浜面「あー、やっぱり来たか。すき焼きの罠」

絹旗「すき、焼きの罠?

   なんですか、その、超、へんてこりんな……」

浜面「砂糖だろ。

   あと、ひとりあたり250gの牛肉に白い飯。

   一気に血糖値が上がって満腹になったんだよ」

265 : 以下、名... - 2016/12/31 23:46:31.41 4uBzoYNp0 151/179

黒夜「つまり、アレか。

   ハンバーグセットにパフェたいらげた位のものが私たちのお腹の中に入っ、てると?」

浜面「そんなところだな。

   ちとペースが速かったな、ふたりとも」

絹旗「すき焼き食べたのは、超初めてという訳じゃないのに、なんで……」

浜面「そりゃ、店の一人前はもっと量少ないし

   お代わりしてもすぐ出てくるわけじゃないから時間があくし」

黒夜「いや、うん……味は良かった。

   けど、お腹いっぱい、ごちそうさまでした、うぷ」

絹旗「満足は超ある、はずなんですが。

   うう、胃薬が欲しい……」

浜面「ほいほい、ちゃんと用意してある」

黒夜「今回は浜ちゃんの手際の良さが、ありがたい……」

絹旗「味は普通に良かったですし、お肉は柔らかかったですし……

   しかし、お代わりがこんなに危険だとは……」

浜面「適量をあっさりと超えちゃうところがあるから、うまいところセーブしながら食わないと。

   ご飯も半分にしておいて正解だっただろ?」

黒夜「確かに……これ以上はきつかったかも」

266 : 以下、名... - 2016/12/31 23:46:59.77 4uBzoYNp0 152/179

絹旗「超どうせなら、胃もたれしないようなすき焼きにしてくれればよかったんですよ」

浜面「無茶言うな。

   薬草でも煮込めというのか、すごく苦くなるぞ多分」

黒夜「そうなったらせっかく柔らかくなったお肉も美味しくなくなっちゃうし。

   うーん、自制心が重要なんだな」

絹旗「前のステーキよりはるかにレベルアップはしてるんですけど、評価しづらいですねぇ」

黒夜「得点は確実に高いんだけどね。うちらが罠にはまったから客観的になれないだけであって」

浜面「っていうか、本来3人前の量だったのにお前らがふたりで平らげちまうから問題なんだろ」

絹旗「ぬ、ぬぅ。浜面のくせに生意気な」

黒夜「結構さっくりとお腹の中に入ってったから、ねぇ」

絹旗「まさしく罠でしたね」

浜面「一口目がうまい料理ってそういう意味で危険だよな、理性が利かなくなって」

黒夜「いいお値段がするお店って皿の割にちょびっとしか盛られてないっていうのが多いけど、

   そういう意味なのかもしれないね」

絹旗「けち臭いってだけじゃないんですね」

浜面「そういうことだな。

   少しは勉強になったか?」

黒夜「経験にはなったけどね、とりあえずその上から目線やめろ」

絹旗「浜面のくせに超生意気です」

267 : 以下、名... - 2016/12/31 23:47:51.47 4uBzoYNp0 153/179

浜面「いつから俺はのび太になった。

   そしてお前はジャイアンか、絹旗」

黒夜「体系的には似てるよね、絹旗ちゃんとジャイアン。

   みごとな親方スタイル」

絹旗「超なんですと!」

浜面「……元気だなぁ」

黒夜「いや、結構お腹きついんだけどね。

   ウエスト的な意味でなくて」

絹旗「だから!

   そこで私を見るんじゃない!」

浜面「……元気だなぁ、はぁ」

黒夜「なにあきれた顔してるんだよ、浜ちゃん」

浜面「そりゃあきれるだろ、俺に残ったのはコマ肉数切れと野菜と豆腐だけなんだぞ?」

絹旗「いいじゃないですか。超美少女の私のあまりものです」

黒夜「マニアにはたまらないよね。

   蓼食う虫も好き好きって意味で。

   ところで浜ちゃんデブ専だったっけ?」

浜面「いや、だから黒夜も無理矢理落ちをつけようと俺を巻き込むのはやめろ。

   あと絹旗、俺の心の健康のためにも殺気をまき散らすな。

   メシぐらい静かに食わせてくれないか頼むから」

268 : 以下、名... - 2016/12/31 23:48:28.64 4uBzoYNp0 154/179

麦野「……さて、おまけコーナーなわけだが」

滝壺「というか、せっかく買ってきたすき焼き用のA5、どうしよう?」

麦野「後で食えばいいんじゃねぇの?

   すぐさま腐るってもんでもないだろうし」

滝壺「はまづらが喜ぶと思ってせっかく雑誌にのってたお店に行ってお持ち帰り用買ってきたのに」

麦野「はまづらは殆ど食べられなかったっぽいから三人で食ってもいいけど、

   そしたらあのふたり荒れるわよねぇ」

滝壺「うーん。それは否定できないかも。

   なんだかんだ言ってはまづらもむぎのも、そして私もあのふたりには甘いところあるし。

   機嫌損ねられちゃうと、ちょっと困る」

麦野「日を改めて、かなぁ、やっぱり。

   ま、いいや。

   おまけコーナー的な、ビール漬けの紹介をしようじゃないの」

滝壺「作り方は簡単。

   ①ビール100CCに砂糖と塩を適量(砂糖が小さじ3、塩が小さじ1ぐらい)入れる。

   ②そこにキュウリとか薄切りにした大根とか、場合によっては小口切りしたゴボウとか入れて。

   ③大体5~6時間つけておく。

   ビールの漬け液の量は少ないからジップロックかなんか使って少量で漬けるのがおすすめかな?

   ③のかわりに手もみしてもいいよ?」

269 : 以下、名... - 2016/12/31 23:49:48.57 4uBzoYNp0 155/179

麦野「キュウリの浅漬け作るときの要領ね、要するに」

滝壺「あんまりビールの味しないんだよね、不思議なことに」

麦野「なんかね、ビールを漬物に使うのって結構あるらしいのよね。

   イスラエル駐在大使の奥さんがお漬物作るときに使ったって話もあるぐらい」

滝壺「あ、パンでつくるぬか漬けの話だね、それ」

麦野「そうそう。

   不思議な話よねー、ビールとパンを使ってぬか床作れるっていうんだから」

滝壺『それ考えるとビール漬けもわからなくないよね。

   すごいよね、ビール。応援しちゃうかも」

麦野「逆に、あっち側でビ―ルを使った漬物がないことが不思議な感じがする。

   ザワークラウトは乳酸発酵だもの」

滝壺「あるのかもしれないけど、知らないだけかもね」

麦野「そうかもねー。

   ビール漬けは絶対にビールに合うもの」

滝壺「うん、じゃあ今日はビールにしておく?」

麦野「そうね、今日はビールかな。

   でも買い置きしてないから浜面をぱしらせよう」

滝壺「頑張れはまづら。

   だいじょうぶ、応援しているから。

   頑張ったら揉ませてあげよう、麦野のおっぱいと絹旗のお腹を」

麦野「私の乳じゃなくって自分の揉ませてやりゃいいじゃん」

滝壺「野獣になった浜面を撃退する自信があるから、やらない」

麦野「撃退するのかよ」

滝壺「うん。愛あるコブシで、みしっと」

麦野「殴る擬音じゃないわよ、それ」

270 : 以下、名... - 2016/12/31 23:54:12.46 4uBzoYNp0 156/179

以上です

なんとか2016年中に間に合いました

実は牛肉はこの時期が1番美味しかったりします

クリスマス前、1番牛肉価格が上昇するんです

そして、クリスマス後のこの時期は屠殺場が多少暇になって牛肉価格が落ち着きます

それにやはり牛は秋~冬が1番味が濃いんですね

お肉業界にも色々とあるらしいんですが、精肉屋さんと飼育農家の方はこう言ってました




299 : 以下、名... - 2017/06/12 22:59:59.83 AIgYlLjj0 158/179

少し借ります
おっぱいにはロマンがつまってますよね。そう思うんです。

300 : 以下、名... - 2017/06/12 23:01:21.73 AIgYlLjj0 159/179

滝壺「ぷちぷちぷちぷち……」

浜面「……」

滝壺「ぷちぷちぷちぷち……」

浜面「あの、滝壺サン?」

滝壺「? どうしたの、はまづら」

浜面「さっきから何してるの?」

滝壺「うん。梱包のぷちぷちを潰してる」

浜面「いや、そういう意味じゃなくって」

滝壺「???
   何か面白い回答とか哲学的な返答を期待しているのかな?」

浜面「そーでなくてですねぇ」

滝壺「うん。はまづらは何が言いたいのかな?」

浜面(いや、ふたりきりでしょ。仮にも俺たち付き合ってるんでしょ?
   だったらもう少しらぶなオーラであふんあふんになってもいいんじゃないかな?」

滝壺「心の声がダダ漏れのひとは応援できないよ。
   あふんあふんって、いやだなぁ、はまづら」

301 : 以下、名... - 2017/06/12 23:01:56.12 AIgYlLjj0 160/179

浜面「は、思わず心の声が。
   っていうか、あのね!
   表現方法はともかくとして! 俺の言いたいことわかるよね!」

滝壺「……南南西から電波が来ている……」

浜面「聞かないフリしないでくれません!?」

滝壺「うーん。はまづらだって健康な男の子なんだからそういうことを考えるなっていうのは
   無理だな、っていうのはなんとなくわかる。
   けど、えっちなのはまだ怖いかな」

浜面「い、いや、えっちなこととか、興味ないとは言いませんが!
   その前に、なんかあるでしょ、あまーい雰囲気とか」

滝壺「あ、そういえばおやつに食べたパフェ、胸元に落としちゃったんだよね。
   吹いたんだけど、もしかして匂ってるのかな。バニラの甘い匂い。
   はまづら、嗅いでみて?」

浜面「た・き・つ・ぼー!!!
   からかってるだろ! 俺のことからかってるだろ!
   胸元突き出して、眠そうな目をしてるけど、俺のことからかってるだろ、絶対!!!」

滝壺「ノリの悪いはまづらは応援できない」

浜面「やったらやったでものすごく冷たい視線で応援されないような気がするのは
   俺が頭が悪いせいですかね」

滝壺「大丈夫、頭が悪いはまづらのことを、うん、ぎりぎり2グラムぐらいは応援している」

浜面「どう考えても見限る寸前の数字じゃねぇかそれ」

滝壺「ここでくんくんしたりおっぱい触ってきたりしたらそれなりに見直したんだけどね。悪い方向で。
   でもやっぱりはまづらは小心者だったね」

302 : 以下、名... - 2017/06/12 23:02:22.99 AIgYlLjj0 161/179

浜面「ちくしょう。俺には恋人にすらも癒してもらえないのか」

滝壺「よしよし、頭をなでてあげよう」

浜面「ちくしょう、なでなででとりあえず怒りが収まってしまう俺の小物ぶりが恨めしい。
   それにこうじゃない。俺が求めているものはこれじゃないんだ」

滝壺「わがままだなぁ。
   じゃあ、どういうのがいいの、はまづら」

浜面「うまく言えないけどね! あまずっぱくってきゅーんとなるような、そういう雰囲気がいいんだよ!」

滝壺「もう少し自分を知ろうね、はまづら」

浜面「なんでそんなに俺の心をバキバキにしたがるの!?」

滝壺「……まだ夕方だよ?」

浜面「!?
   み、耳元で……近づいてるからなんかいい匂いするし!」

滝壺「言葉にするはまづらは応援できないな……」

浜面「そ、それに照れてて赤くなっててめっちゃ可愛いじゃねーの!
   それだよ、滝壺! おれはそれをもとめてー!!! ふがっ!」

滝壺「恥ずかしいから大声出さないで、はまづら」

浜面「み、見事なショートアッパー。確実に脳が縦に揺れたぜ……」

滝壺「……普通に意識があって喋れてる……すごいね、はまづら。
   首と顎の筋肉がよっぽど鍛えてあって、そのうえで筋肉が柔らかくないと耐えられないのに」

303 : 以下、名... - 2017/06/12 23:02:52.15 AIgYlLjj0 162/179

浜面「仮にも恋人にそんな一撃を普通に放たないでほしいデス」

滝壺「だって、はまづらが恥ずかしいこと言うから……」

浜面「普通だったら意識が保てないレベルのアッパーを放つのはテレのレベルに入るんですかね」

滝壺「むぅ。あんまり細かいことにこだわるはまづらは応援できない」

浜面「いや、かわいいんですけどね!
   かわいいからって痛いものは痛いんですけどね!」

滝壺「はまづら、しつこい」

浜面「ちくしょう、俺の無敵時間はなんでこうも短いんだ」

滝壺「ほら、いたいいたいのとんでけー」

浜面「えぐえぐ。いろんなところが痛いわ。顎とか心とか」

滝壺「本当にだめだめだね、はまづら。
   おっぱいでも揉まないと立ち直れない?」

浜面「……なんですと?」

滝壺「おっぱいでも揉まないと立ち直れない?」

浜面「二度も言った!
   ってことは、お、おおおおおっぱいを!?」

304 : 以下、名... - 2017/06/12 23:03:22.31 AIgYlLjj0 163/179

滝壺「うん。私がはまづらのおっぱいを揉んであげる」

浜面「うれしくねーよ、ちくしょー!!!」

滝壺「おお、浜面の胸板、すごい。
   分厚い。
   筋肉厚い」

浜面「本当に触りやがった……
   っていうか、男の胸を触って楽しいのか?」

滝壺「うん。すっごい楽しい。
   ぷちぷちよりも当社比12%アップで楽しい」

浜面「その数字はどこから出てきたんだよ」

滝壺「天頂方向から電波のようなものが……」

浜面「方位でなくって、天頂で、電波じゃなくって、「ようなもの」?」

滝壺「おお、いい。はまづらのおっぱいいい」

浜面「マジで誰も喜ばない展開だろ、これ」

滝壺「わたしはすっごい喜んでるよ?
   いいなぁ。逞しくって。はまづらって本当に引き締まった身体してる。
   かっこいい」

305 : 以下、名... - 2017/06/12 23:04:05.89 AIgYlLjj0 164/179

浜面「顔は?」

滝壺「……まぁ、愛嬌はある、かな?」

浜面「イケメンじゃないってことですねわかりますよ」

滝壺「大丈夫。イケメンじゃないはまづらのことを……応援はしたくないかな。
   イケメンになられても、困っちゃうかも」

浜面「なんだよ、それは」

滝壺「はまづらは、三枚目でいいと思うし、主役張らなくていいの。
   薄っぺらいラベルで人間の価値をどうこういう人に絶対わからない魅力があるのを
   わたしが知ってるから、それでいいと思うんだ」

浜面「流石滝壺、いいセリフだ。
   俺の胸をぺたぺた触ってなければ涙が溢れて止まらなかったこと請け合いだぜ」

滝壺「むぅ。わたしのはまづらが皮肉を言うとは」

浜面「スキンシップはうれしいんだが、そろそろ危ない方向に進みそうなんで遠慮してくれると
   嬉しいんだが」

滝壺「変な方向?」

浜面「えっと、な。
   この距離で触られてると自然と滝壺の胸元が見えちゃうわけでして。
   その、大層なものがふるふると揺れているさまが」

滝壺「……はまづらの、えっち」

306 : 以下、名... - 2017/06/12 23:04:35.55 AIgYlLjj0 165/179

浜面「いや、だからテレ隠しでアッパー放つのマジでやめてくれる!?
   なんなの、このヘビー級ボクサーでも落とせそうなアッパー!?」

滝壺「この距離で意識を刈り取れる技ってかぎられてるよね?
   ちなみにきぬはたもこれで落としたことあるよわたし」

浜面「えぐえぐ。ロシア行く飛行機の中では全力でキスしてくれたのに、今じゃ
   全力アッパーかよ刈り取ること前提かよ。
   窒素装甲貫通するアッパーって、設定おかしくねぇのかよ」

滝壺「キス、いやなわけじゃないよ?
   ただ、セクハラするはまづらとはしたくないの」

浜面「現在進行形でセクハラされているのは俺なんですが」

滝壺「あまずっぱいきゅんきゅんとするすきんしっぷ、だよ?」

浜面「スキンシップ以外のところには思いっきり賛同しかねるんですけど。
   じゃあ、俺も滝壺のこと触っていいの?」

滝壺「ダメ」

浜面「即答かよ。えぐえぐ」

滝壺「だってはまづらえっちなことしそうなんだもん。
   そうなったら保証できないよ、はまづらの命」

浜面「撲殺宣言いただきましたー。
   って、俺の命なくなっちゃうの!?」

307 : 以下、名... - 2017/06/12 23:05:14.20 AIgYlLjj0 166/179

滝壺「うーん。将来的にそういうのはあるかなー、っていうのはなんとなくわかってる。
   けど一分後のわたしがそうなるかもって思うと、嫌。
   あんまり焦らないでほしい」

浜面「滝壺は現在進行形で俺の胸元まさぐってますが。
   っていうか、腹にまで手が伸びてますが」

滝壺「だって、楽しいんだもん。腹筋われてるし。男の子だなー」

浜面「俺が楽しくない」

滝壺「男の子なんだからあんまり細かいことを言わないでほしい」

浜面「セクハラだと思います、それ」

滝壺「セクシャリティというよりはジェンダーの話だから、セクハラじゃ、ないよ?
   それに、そろそろあふんあふんな気持ちになった?」

浜面「あふんあふん言い始めたら俺は完全に変態の仲間入りじゃないか」

滝壺「大丈夫。もう引き返せないはまづらのことを応援している」

浜面「いやいやいや。
   もう、本当に勘弁して」

滝壺「でも、本当に引き締まったいい身体してるよね。
   わたしが男の子だったら恋に落ちてるね。
   そしたらはまづらあふんあふんだね」

308 : 以下、名... - 2017/06/12 23:05:45.15 AIgYlLjj0 167/179

浜面「LGBTがどうだのこうだの差別的な意味は全くないけど、俺にその手の趣味はない。
   っていうか、どうせなら女の子のままで俺に恋してくれない?」

滝壺「?
   恋してるよ? 女の子のままで。じゃなかったらキスなんてしてない」

浜面(素か!?
   それともからかってるのか!?
   眠そうな目をしてるから本気かどうか読めない……)

滝壺「うーん。はまづらにはちょっとわからない感覚かもしれないけど。
   やっぱりね、女の子は男の子とえっちなことすると身体が変わるかもしれないんだよ。
   具体的に言うと、赤ちゃんができちゃうかもしれない。
   それって誤解を恐れずに言うと自分の身体の中に自分じゃない生き物を飼うってこと。
   すっごく大切なことっていうのはわかるし、いつかは母親になりたいとも思ってるけど」

浜面「あー、うん。俺だってそんなに無責任なつもりはないんだけど」

滝壺「そうじゃなくってね。感覚的な問題。
   自分の中に自分じゃない存在を抱えていくって、すごいことなんだって思うけど。
   わたしにはまだその勇気はない。っていうか、怖い」

浜面「……」

滝壺「動物じゃないからね、必ず赤ちゃんを作らなきゃいけないわけじゃないし、
   ただの、愛情表現だって割り切れればいいのかもしれない。
   それが普通なんだっていうのも、頭ではわかってる。
   でもね、やっぱり……怖いな」

309 : 以下、名... - 2017/06/12 23:06:17.73 AIgYlLjj0 168/179

浜面「別に、滝壺のこと怖がらせてまでそういうことはしてくねーよ。
   俺だって、その程度のプライドはある」

滝壺「うん。はまづらのそういうところ、応援している」

浜面「……でもな、滝壺。
   そういう真面目なセリフを言いながら俺の胸揉みまくらないでくれない?」

滝壺「え、だってはまづらは妊娠しないし」

浜面「なんか論点が根本的にずれてないか!?」

滝壺「よいではないかよいではないか」

浜面「キャラもズレてきてるぞ」

滝壺「いいなー。こういう筋肉が脈打ってるところとか。
   骨格がしっかりしてるところとか」

浜面「……そうだ。なんか作ろう」

滝壺「? どうしたの、はまづら。
   いきなり」

浜面「このままだとエンドレスで滝壺にセクハラされまくりで終わっちまうからな」

滝壺「むぅ。いちゃいちゃしたいって言ってたじゃない」

浜面「これはいちゃいちゃではない!
   世界いちゃいちゃ評議会名誉議長の俺が断言する!」

310 : 以下、名... - 2017/06/12 23:06:46.54 AIgYlLjj0 169/179

滝壺「おお、なんか知らない組織が出てきた」

浜面「……今でっち上げたんだからあんまり突っ込まないでくれ」

滝壺「でっち上げで権威づけしようなんて、応援できないよ。はまづら」

浜面「文句言う前に俺にもおっぱいをもま……
   ごめん、悪かったからその目やめて俺の心が折れる」

滝壺「……握りつぶすよ?」

浜面「それ、ひゅんっ!だから!
   きゅん、じゃないから!」

滝壺「で、何を作るつもりなの。はまづら。料理でしょ。
   お手伝いしようか?」

浜面「……いや、大丈夫だよ。
  (滝壺のメシマズが改善されているなんていう幻想は捨てよう。
   俺はまだ死にたくない。滝壺のおっぱいを揉むまでは!」

滝壺「はまづら。声に出てる」

浜面「は。しまった!」

滝壺「聞かなかったことにしてあげるから、早く料理しよう?
   わたしが握りつぶす前に」

浜面「ら、らじゃーりょうかい!」

311 : 以下、名... - 2017/06/12 23:07:20.02 AIgYlLjj0 170/179

浜面「で、いろいろ考えたんだが。
   とりあえず、冷蔵庫というファームと相談した結果。
   メインは豚小間選手とキャベツ選手。
   わき役としてニンジン選手とピーマン選手を起用することとなりました」

滝壺「へぇ。野菜炒めかな?」

浜面「惜しい。
   回鍋肉だよ、ホイコーロー」

滝壺「回鍋肉?
   中華料理の?」

浜面「そうそう。キャベツと豚肉がメインで、甜面醤で甘旨くまとめた一皿だ」

滝壺「うん。おおよそのイメージはわかる。
   けどあれだよね。確か、回鍋肉ってアレをやんなきゃいけないんだよね」

浜面「そうそう。アレアレ」

滝壺「お通し?」

浜面「居酒屋で座ると勝手に出てくる小碗のことじゃなくって!
   油通しです。中華では基本中の基本ってやつだな」

滝壺「あ、そうそうそれそれ。
   確か具材に上から熱した油をかけて一瞬で火を通すんだよね」

浜面「ああ。特にキャベツやピーマンなんかの、緑色を奇麗に出したい野菜には欠かせない
   中華の技法だな」

312 : 以下、名... - 2017/06/12 23:07:53.26 AIgYlLjj0 171/179

滝壺「ご家庭でそんなことできるの?
   油通しするだけで大変そうなんだけど」

浜面「まぁ、やらなくても別に構わないけどな。俺の料理は家庭料理だし一流じゃないし。
   でもそんなに手間暇かからず簡単に油通しする方法があるんだよなー」

滝壺「おお、すごい自信だ」

浜面「例のごとく本で読んだりテレビで見たりした知識だけどなー。
   俺の料理はこれでいいのよ」

浜面「さて、材料はこんなところかな。


   ①キャベツ   8枚(外側から剥いていって8枚程度)
   ②豚肉     バラ100g~150g
           肉が多いほうがおかずになる。
   ③人参     中半分
   ④ピーマン   中3~4個

   ⑤みそ     小さじ1
   ⑥甜面醤    大さじ1
   ⑦酒      少々
   ⑧中華だし   大さじ1
           例のごとく〇覇

   ⑨油      炒める油 小さじ1
           ゆでる油 大さじ1
   ⑩お湯     小鍋半分

   ⑪ショウガ   少々     」

313 : 以下、名... - 2017/06/12 23:08:22.40 AIgYlLjj0 172/179

滝壺「?
   なに、この『ゆでる油』って」

浜面「いきなりネタバレをするけどさ、これが重要なのよ。
   ご家庭用の油通しの方法なんだ」

浜面「じゃあ、まずは材料を切りそろえるところから。

   キャベツは外側から8枚程度を剥いて、で中央の葉脈の太い部分を取り除いて。
   真っ平にしてから3センチ角程度に切り分ける。

   豚肉はキャベツとおんなじぐらいのサイズかなー。
   キャベツより縮みにくいんで少し小さくてもいいかも。

   人参は縦に切って、で短冊形に。

   ピーマンも縦に切って中の種を取り除いてから短冊形に。

   で、調味料の⑤~⑧をボールに入れてかき混ぜておく。
   中華出しが溶けにくいときは少しお湯を入れて溶かしておく」

滝壺「……なんか、いつものはまづらの料理と手順が違うね」

浜面「おお、そこに気づくとはさすが俺の滝壺。
   実はだなー、これも回鍋肉を作るときの重要なポイントなんだよ。
   回鍋肉はだな、とにかくフライパンの上で火を通したくないんだ。
   そこが重要な決め手なんだ」

滝壺「なんのことだかさっぱりわからないよ」

314 : 以下、名... - 2017/06/12 23:08:50.54 AIgYlLjj0 173/179

浜面「見てりゃわかるよ。
   さて、と。
   では小さな鍋の半分に水を張ってお湯にして、でグラグラと煮たせてあります」

滝壺「スープつくるわけじゃないんだよね?
   回鍋肉ってお湯使ったっけ?」

浜面「こういう風に使うんです。
   で、この煮立ったお湯に油をぐるっとひと回し」

滝壺「え? え?」

浜面「そうしたら、そこに野菜を投入し、10秒程度ですぐに引き上げる。
   すると……」

滝壺「ええっ!
   すっごく奇麗な色になってる!」

浜面「これが、ご家庭流の油通しってわけさ」

滝壺「へ、へえ。なんかすごいね」

浜面「まぁ、実際のところ、お店でやる油通しは170度ぐらいの温度、
   こっちはせいぜい100度前後だから一瞬ってわけにもいかないし、
   精々物まねレベルなんだけど、これで十分ってわけ。
   油の量も少なくて済むし、野菜が一気に油を吸って、お湯に浮かんでる油の量も
   減っただろ?」

滝壺「あ、ほんとだ」

315 : 以下、名... - 2017/06/12 23:09:17.98 AIgYlLjj0 174/179

浜面「で、ここでよく野菜の水を切っておいて。
   その間に同様に豚肉を一瞬で茹でる。
   本当の本場の回鍋肉は豚肉を茹でた塊を使うらしいんだけど、ま、これでいい」

浜面「この作業を一気にやりたかったから、先に野菜を切っておいたわけさ。
   いつもの俺の料理だったら火を使いながらほかの準備してたりするけど。
   回鍋肉だけはそうはいかないんだ」

滝壺「うん?
   でも油通しを一気にやる必要ってあるの?」

浜面「それはだな。
   やっぱり油通ししても野菜の色が劣化していっちゃうんだよ。
   火を通しすぎてもそうなる。
   だから、フライパンでまとめる時も精々1分以内に終わらせたいんだ」

滝壺「へー。なるほどねぇ。
   野菜の色にこだわってるんだ」

浜面「よし、じゃあフライパンを使うぞ。
   まずは油を少々、でショウガを入れて。で、じりじり炒めて香りを出して、
   香りが出たら一気に火力をあげて……」

滝壺「わぁ、フライパンからゆらゆら何か上ってきてる」

浜面「これぐらいに熱くなったら、野菜、肉、そして調味料を一気に入れて。
   で、できるだけサクッとまとめる」

316 : 以下、名... - 2017/06/12 23:09:46.90 AIgYlLjj0 175/179

滝壺「あ、そうか。ここで時間を短縮したいから調味料を纏めておいたんだね。
   すごいねはまづら。すっごく応援したくなる」

浜面「わはははは、もっと褒めてくれ滝壺」

滝壺「すぐ調子に乗るところが小物だよねー。
   そういうはまづらはあんまり応援したくない」

浜面「がくっ。
   今日の滝壺はヤケに折りに来るな」

滝壺「まだ揉み足りないからね。はまづらのおっぱい。
   食べ終わったら続きをしないといけないよね」

浜面「え、まだやるの?
   っていうか、まだ引っ張るの? 誰が得するのこの話」

滝壺「いいから、ほら。早く盛り付けないとせっかく頑張った油通しとか無駄になるよ?」

浜面「おっといけね……白い皿にぱっと盛り付けてっと。
   色合い的にはちょっと赤めのものが欲しいかな。ま、人参あるからいいか」

浜面「そして肝心かなめの白いご飯を添えてっと。
   回鍋肉、完成しました!」

滝壺「おおー、ぱちぱち。
   色合い奇麗だねー。
   キャベツがみずみずしいぐらいに緑色で、人参もピーマンも奇麗で。
   意外と甜面醤の黒が合ってるよね」

317 : 以下、名... - 2017/06/12 23:10:17.68 AIgYlLjj0 176/179

浜面「そこにこだわったからな。
   ま、見てないで食ってみてくれ」

滝壺「では、いただきます……
   あ、結構野菜がシャキシャキ……でもない、しんなりでもない。
   なんだろう、歯ごたえはちゃんとあるのに、火が通ってる感じ?」

浜面「そうそう、そこなんだよそこ。
   火を通しすぎるとこの食感がなくなるんだ」

滝壺「へーえ、確かにこれは野菜炒めだとあまりない食感かもしれない。
   ちょっと濃いめの味付けとよく合ってる」

浜面「野菜の水分が抜けてないから濃い目の味付けがいいんだよ。
   ここが重要でな、回鍋肉は皿の下にスープがたまってると失敗作なんだよな。
   それはそれでうまいんだけど」

滝壺「そうなんだ」

浜面「うん。火を通しすぎて水分出ると野菜のスープになっちまうんだ。
   これが油通しの意味合いだよな」

浜面「ちなみにだが、ご家庭で油通しをする方法はもう1種類あって。
   耐熱ボールに野菜入れて上から油かけてレンジでチン、というんだけど、
   俺的にはこっちのほうが好みだな。
   興味がある人は調べてみてほしい」

滝壺「とうとうはまづらも私と同じように電波を受信する体質に」

318 : 以下、名... - 2017/06/12 23:12:01.01 AIgYlLjj0 177/179

浜面「いや、そこはスルーしろよ。
   で、どうだった、味は」

滝壺「うん。美味しかったよはまづら。
   白いご飯がバクバクすすんじゃうよ。
   女の子の敵だね、この料理は」

浜面「おいおい、いきなり人類の半分の敵に認定されたぞ俺」

滝壺「褒めてるんだよ。
   でも、野菜がいっぱい食べられるよね。健康的かもしれない」

浜面「サラダはサラダでいいんだが、野菜の量を取るには火を通さないとな。
   ま、あとは豚肉を茹でて油を落としているし。
   一回野菜の油通ししているから炒める際の油の量も減らしているし。
   油があるからカロリー低いとは言わないけど、そんなに高くもないんだぜ?」

滝壺「おお、じゃあ油さえカットできれば」

浜面「いや、それは無理。
   さすがに油なしじゃ野菜のうまみは引き出せねぇ」

滝壺「がくっ。
   今日、初めてはまづらにへこまされた」

浜面「やっと一本とれたのか? あんまりそんな気はしないが」

滝壺「うん、これはいけない。
   わたしがなんとかこの回鍋肉を改善してみようと思う」

319 : 以下、名... - 2017/06/12 23:12:40.06 AIgYlLjj0 178/179

浜面「……え?」

滝壺「油の代わりに、そうだなぁ。牛乳を使ってみるのはどうかな?」

浜面「え?」

滝壺「牛乳もカロリーあるけど油よりは少ないし、十分旨みのある食材だし」

浜面「え、でも牛乳に甜面醤の黒が混ざると色合い最悪……」

滝壺「なんか、言った?」

浜面(わ、分かった……滝壺は料理の基本は抑えている。
   抑えているうえでその斜めを行くんだ。
   アレンジしなくていいところでアレンジするアレンジャーなんだ。
   だ・か・ら・メシマズ!!!」

滝壺「……てんどんも、2回までだよ?」

浜面「お、思わず口から!」

滝壺「これは許せないねお仕置きだね。
   とりあえず母乳が出るまでおっぱい揉ませてもらおう」

浜面「でねぇよ!
   そもそも母乳ってなんだ! 男が母親になるのはなんかちがーう!!!」

320 : 以下、名... - 2017/06/12 23:14:51.54 AIgYlLjj0 179/179

以上です。
滝壺さんをメインに書くのは難しいです。よくわからない。
別作品のキャラになっちゃいますが、ダンガンロンパ2の七海千秋にキャラが引っ張られるます。
どっちもぼんやりしているし隠れ巨乳だし隠れ巨乳だし。
巨乳万歳。

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