関連
女「ねぇ、天秤座今日何位??」男「12位」
http://ayamevip.com/archives/53068427.html
※この作品は未完結です。
後の作品で当作品の内容に触れているため、まとめさせていただきました。
元スレ
イケメン「肝試し行こうぜ」彼女「えー…怖いよ」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1314880926/
イケメン「大丈夫だって。男友も来るから」
男友「運転は任せろ」
彼女「えー、どこ行くの??」
イケメン「あそこ、××橋」
男友「有名な自殺スポットだぜ」
イケメン「一夏の思い出作ろうよ」
彼女「まぁ…いいけど」
男「…って具合に、肝試し行ったらしいんだ、その三人」
女「ふむ。でどうなった。一夏の思い出は作れたのか?」
男「茶化すなよ。結果、非常にまずいことになったそうだ」
女「具体的には」
男「結果的に、彼女が錯乱状態になった」
女「とんだ思い出だな」
女「詳しく話してみろ。聞くだけならただだ」
男「とりあえず男友の運転で、橋についたらしい。でイケメンと彼女は車から降りた」
女「二人だけか」
男「らしい。心霊スポットって言っても、普通の橋だからな、一人は車に残った」
女「で??」
男「問題はこっからだ」
三日前、××橋
イケメン「じゃちょっと行ってくる」
友「あいよ。お楽しみなせぇ」
彼女「や、やっぱり怖いよ」
イケメン「大丈夫だって、俺いるし」
彼女「…」
イケメン「一回行って戻るだけだから」
イケメン「でも、やっぱり雰囲気あるな」
彼女「ぅう…」ガッチリ
イケメン「そんな掴むなって、大丈夫だから」
同 車中
友「あついねぇ、お二人さん…」
友「…ん?橋の真ん中に…人?女…か??」
友「…こんな夜中に一人で?」
友「っ!?ヤバい、二人とも見えてないのかよ!?」
友「まずい、クラクション!」ばん!
友「・・・?鳴らない!?どうなって、くそ、なら直接!!」
友「ど、ドアも開かない!?二人ともそっちはまずい!そっちに、見えないのかよ!!」
イケメン「ん?どうした彼女?」
彼女「・・・ねぇ、そこに・・・誰かいない?」
イケメン「え?・・・おいおい、誰もいねぇよ。びびらせんな」
彼女「・・・嘘、いるじゃんほら・・・」
三日後 喫茶店
女「で、どうなった」
男「後はよくある話だよ・・・。彼女がいきなり悲鳴あげて倒れて、慌ててイケメンが抱えて引き返したんだと」
女「ふうん・・・。彼女と友人にだけ見えていた謎の女、か。興味深いね」
男「で、その話をこいつが持ってきたわけだ」
チャラ男「・・・」
男「彼女ちゃんの友達で、同級生だとさ。イケメンと友人とも面識アリ」
女「なんでまた、キミが」
チャラ男「だって、俺、その話聞いたら放っておけなくて」
女「ふうん・・・」
女「さて、どういう人間関係だ、今回は」
男「要点まとめるとこうだ。三日前、イケメン、彼女、友の三人は××橋に肝試しに行った。
肝試しを実行、イケメンと彼女は橋に降り、友は一人車に残った。
友によると、橋の真ん中に突然女らしき姿の何かを目撃。が、クラクションが鳴らずドアも開かなかった。
彼女は突如悲鳴を上げ昏倒、三人で慌てて退散」
女「その後彼女は」
男「それがまた妙でよ・・・。簡単に言えば自傷行為に走った」
女「自傷行為?」
男「昏倒から覚めた彼女ちゃんは、金切り声を上げながらまずは髪を抜こうとしたらしい」
女「髪を、根元から?」
男「ああ。その後、今度はハサミで自分の顔を切ろうとした」
女「・・・」
男「この時点で救急車が呼ばれたらしい。で、最後なんだが・・・。胸を、根元から切ろうとしたらしい」
女「胸?」
男「ああ。とりあえず今は精神病院に入院してるらしい」
女「日常的に自傷行為をしてた、てことは?」
チャラ男「それはないっす。リスカの痕ないし」
女「ふむ・・・。橋でナニかを見たのが始まり、ってところか」
男「つまり・・・」
女「ああ。憑かれている可能性が高いな」
男「自殺スポット、肝試し・・・。そりゃ憑かれるわな」
女(・・・原因はそれだけではなさそうだが、な)
男「どうする??助けるか??」
女「なぁ、××橋に肝試しって珍しい話か??」
男「え?いや…。わりとよくある話だぞ。俺の知り合いにもいる」
女「ふむ。ならおかしな話だな」
女「××橋に行けば憑かれるというなら、その連中も憑かれないとおかしい」
男「え?」
女「彼女ちゃんがピンポイントで憑かれたのには理由がある、てことだ」
男「…なるほど。何かが霊の逆鱗に触れたってことか」
女「そこまではまだ分からんが…な」
男「どうする、依頼、受けるか?」
女「自業自得の話だが…。彼女ちゃんに非はないはずだ。少なくとも、もう罰は受けている」
男「じゃあ…」
女「男、紅茶を追加だ。少し情報をまとめたい」
男「わかった。すいません、注文お願いします」
女「無糖だぞ。何も入れるなよ」
女「やはり何か原因があるな」
男「昔イケメンに捨てられた女・・・とか?」
女「ああ、その可能性もある。だがどれも今は憶測に過ぎん。こと、こういう心霊関連に常識は通用しない」
男「へいへい。そのフレーズは聞き飽きたよ。まずは聴取か」
女「だろうな。話が出来る状態なのは友とイケメンだけか」
男「彼女ちゃんは、病院だしな」
女「男、車を出せ。チャラ男から聞いているんだろ」
男「ご名答。三人の住所、抑えてあるぜ」
女「一番近いのは」
男「友宅だな。車で十分」
女「よし、行こうか」
友宅 アパート前
男「友は一人暮らしだ。あとはイケメンも一人暮らし。彼女ちゃんだけ実家だ」
女「まぁ大学生なら珍しくない。私もキミも一人暮らしだろ」
男「まぁな。ここの204号室が友の部屋。でもいいのか?向こうは俺たちのこと、というか、お前のことを知らないぞ」
女「仕方ないだろう。チャラ男からの連絡も期待できそうにないしな」
男「なんで?」
女「簡単な推測だ。なぜチャラ男が私に依頼を持ってきたのか考えれば、おのずと分かる」
男「・・・?」
ピンポーン・・・
男「・・・でないな。留守か?」
女「いや、気配はする。警戒している、ってところじゃないか?」
男「警戒?」
女「キミや私はもう慣れっこだが、普通はこういうことに巻き込まれたら警戒もする」
男「そういうもんかね・・・」
女「キミだって以前は、」
がちゃ。
友「・・・誰?」
男「っと、出た出た」
友(見たことない二人だな・・・)
友「誰っすか」
男「三日前、××橋」
友「!」
男「・・・って言えば分かるかな、友くん」
友「あんたら、一体・・・」
男「まぁ、あなたにとっては救世主か、はたまた断罪者か、てところ?」
女(また適当なことを・・・)
友「何の用、っすか」
男「内心分かってるくせにぃ。とりあえず、助けに来た、ってところかな~」
女「はぁ・・・」
友「・・・?」
男「キミたち三人が今どういう状況にあるか、知ってるってことだよ。とても困ってるんじゃない?」
女「・・・」
女(ふざけてるんだか真面目なんだか・・・)
友「あんたら、一体・・・」
男「おっと、俺はただの傍観者、というか斡旋人、というか。ヒーローはこっち、この子」
友「はぁ・・・?」
女「・・・とりあえず一通り話は聞いている。三日前何が起きたのか、話してくれ」
友宅 204号室内
友「・・・大体はあんたらの知ってる通りだよ。誰から聞いたのか知らないけど」
男「それはほら、依頼者のプライバシーってやつで秘密」
女「お前しばらく黙ってろ。・・・ともかく、今の話に相違はないか?」
友「ああ。信じらんねーかもしれないけど、クラクションは鳴らないしドアは開かないしで、俺も参ったんだ」
男「クラクションにドアがねぇ・・・」
友「でも彼女倒れたら嘘みたいに開くし、あの後検査に出しても何の問題もなかったんだ」
女「・・・」
友「であんたら結局なんなんだ?こんなこと聞いてどうするんだよ」
女「ん?ああ・・・。ちょっとした探偵みたいなもんだ。安っぽく聞こえるかもしれんが」
友「探偵・・・?」
女「ただの物好きだ、そんなに気にするな」
男「ちなみに俺は、」
女「で、さっきの話・・・。その女らしきモノの話だが」
男「・・・」
女「キミはなぜ、それを女だと思ったんだ?」
友「なぜ?」
女「質問を変えよう。女と判断した根拠は何だ?」
友「根拠・・・」
女「それほどまでにはっきり見えたのか?」
友「・・・いや、むしろ姿はボンヤリして、半透明っつーか、霞がかってるて言うか・・・」
女「ふむ?」
友「・・・。髪、かな」
男「髪?」
友「男にしては長かったし。あとは、姿形っていうか。線が細く見えたから」
女「なるほどね・・・」
男「ぼんやりしてるのにそう見えるとは、これいかに」
友「さぁ、俺にだってわかんねぇよ。けど彼女ちゃん倒れたのは間違いないんだ」
女「・・・」
車中
女「どうみる?」
男「ありゃ彼女いない暦=年齢だね。明らかにお前を意識してた」
女「ばか、そういうことじゃない。やつの証言だよ」
男「ん~?ああ、そうねぇ・・・」
男「今のところおかしくはないんじゃない?ただ、誰もあいつの証言を証言できない、てとこだね」
女(食えないやつめ・・・)
女「気がついていたか」
男「まぁね。クラクションの件、ドアの件。それに女の件も、あいつの証言でしかないじゃん?嘘かもしれないじゃん?」
女「イケメンとやらには見えなかった女、か・・・」
男「でも、彼女ちゃんは『何かいる』て言ったんだよね。イケメンの証言では」
女「らしいな。疑い出したらきりがないが、勿論これにも信憑性がないぞ」
男「おやおや、探偵様、冗談はいけませんぜ。なんでイケメンが嘘つかなきゃならんのですかい」
女(こいつ・・・)
男「彼女ちゃんがどんな可愛い子か知らないけど、少なくとも『肝試しに連れ出していちゃつきたい』レベルだったんでしょ」
女「らしいな」
男「ならイケメンが嘘つく理由にゃならないさぁね」
女「・・・今のところは、な」
男「んで?行くのかい、イケメンのところ」
女「そうだな。近いのか?」
男「少し時間かかるぜ。遠くはないけど」
女「・・・行こう」
友宅→イケメン宅 移動中
女「キミはどう見ている?この騒動を」
男「ん?どうって?」
女「何が起きたんだと考えている?」
男「あぁ、例の『彼女ちゃんが憑かれたのには理由がある』って話かい?どうなんだろうねぇ」
男「真面目に考えても、現状じゃ情報不足だよね。でもまぁ、自分が自殺したところでカップルがイチャイチャしてたら、ぶち殺すねぼかぁ」
女「年間何組殺す気だよ」
男「そこなんだよね、問題は。なぜかあのカップルだけが憑かれた。あんたの言うとおり、何か理由があるんだろうけど」
女「問題は、その理由・・・」
男「僕チンなら、『死ね!!リア充死ね!!』ってだけで立派な理屈になるけどね」
女「お前を殺すぞ」
男「三分の一冗談だよ。でも彼女ちゃんが憑かれたのはどうやら間違いないんでしょ」
女「過半数が真面目だったわけだ。ああ、確認したが、確かに中央病院に彼女ちゃんは入院している」
男「なら狂言の線は薄いわな~。今回はその原因を調べることがメインになりそうだね」
女「毎回毎回暗号ばかりじゃ疲れるからな・・・」ボソ
男「え?なんて?乙女の独り言?」
女「セガが次のハード出すまで黙ってろ」
作注・でも暗号あります
イケメン宅 前
男「着いたね。アポなし訪問だね」
女「そう思うなら連絡の一本くらい入れておけ」
男「なんてさ。『すいませんこちら心霊探偵のものですが』て?まるで宗教団体だぜ」
女「はぁ・・・。なんでもいいんだよ、とりあえず在宅確認くらいできるだろ。宅配便でも何でも」
男「嘘は泥棒の始まりだぜ姉御」
女「構成分の半分以上が嘘の男が今さらナニを・・・」
ピンポーン
・・・
男「出ないね」
女(言わんこっちゃない・・・)
がちゃ・・・
イケメン「・・・」
男「お、なんだいるじゃん。すぐに出ないなんていけずぅ」
女(・・・ずいぶんやつれた顔をしているな)
イケメン「・・・誰」
男「あなたは神を信じますか?」
女「はぁ・・・」
イケメン「神、か・・・」
イケメン「神なんてのも、いるのかなぁ」
男「その反応は予想外だぜ」
女「頼む黙れこのアホ。イケメン、って名前だったな」
イケメン「・・・?俺の名前・・・」
女「三日前、××橋で何か困ったことに出くわしていないか?」
イケメン「!?」
女「話してくれ、そこで何があったのか」
イケメン宅 アパート一室
イケメン「ああ、友のところにも行ったんだ」
女「ああ。大まかな状況は把握しているが、詳しく聞きたい。それも当事者の口から」
男「あれだよ、逆転裁判も、何回か話聞いてるうちにピンと来るジャン」
女「・・・」
イケメン「橋に着いて、二人で車から降りたんだ。ちょうど夜中の一時くらいだった」
女(一時・・・。深夜だな)
イケメン「橋の中ごろまで進んだとき、あいついきなり、『あそこに何かいない?』って、先を指差すんだ。けど、そこには・・・」
女「何もいなかったし、何もなかった」
イケメン「・・・ああ。俺を驚かそうとしてるんだと思ったんだ」
女「・・・それで」
イケメン「何もないから行こう、て言った。そしたら―――」
イケメンの証言 三日前 ××橋
彼女『・・・ねぇ、そこに・・・誰かいない?』
イケメン『え?・・・おいおい、誰もいねぇよ。びびらせんな」』
彼女『・・・嘘、いるじゃんほら・・・』
イケメン『分かった分かった、じゃあ引き返すか?』
彼女『!?』ビクッ!!
イケメン『お、おい、どうした?』
彼女『い、いや、来ないで!!こっち来ないでぇぇぇぇ!!』
女「・・・それで?」
イケメン「・・・いきなり、あいつが倒れた。弛緩?ってああいうのを言うのかな」
男「弛緩・・・。崩れ落ちた、てことかね」
イケメン「・・・」コクン
女「なるほど・・・。やはり、その時そこには何かがいたんだろうな」
男「例の『霞がかった女』か」
女「便宜的にそう呼ぼうか。その『女』が何かをしでかしたのは間違いないだろう」
男「願わくば、生きてる女にナニかされたいもんだけどね・・・」
イケメン「・・・ところで、あんたたち誰なんだ?」
男「今更だねぇ。まぁ、早い話が、」
男「この人には、『見えないものが見えている』んだよ」
序章 完
55 : 1 ◆.zeSrWjK2c - 2011/09/01(木) 23:55:20.94 I1cBLaM40 34/86
・・・てわけで
改めまして『女「ねぇ、天秤座今日何位??」男「12位」』書いたやつですこんばんわ
占いのやつは支援感謝です。調子乗って心霊ミステリ第二弾です
今回もできれば最後までお付き合いください
男「んで?何かわかったかい探偵さん」
女「・・・。一つ、気になっていることがある」
男「ん?」
女「例の自傷行為だが」
男「ああ・・・。髪、顔、胸ってやつ?」
女「ああ。ピンポイントだと思わないか?」
男「っていうと?」
女「普通、自傷行為ってのは手首とかにするものじゃないのか」
男「どうなんだろうね・・・。けど、確かにまともな状態ならそうかもね」
女「まとも?」
男「錯乱状態ならあり得るんじゃないの、てこと」
女「(・・・。錯乱しているなら、なおの事他の場所を傷つけそうなものだが・・・)
男「取り憑かれてるんなら、そういうこともあるんじゃないの?」
女「逆だろ。憑かれているなら、自傷行為にも意味がありそうだと思うが」
男「・・・そういう考えもあるね」
女(・・・しかし、いずれも推測の域を出ないか)
男「ともかく、聴取は終わりでいい?」
女「いや、彼女の家にも向かってくれ」
男「え?彼女ちゃんは病院だよ?手がかりなんて・・・」
女「前提条件は覆せ、と昔教わったからな・・・。行ってくれ」
イケメン宅→彼女宅 移動中
男「それで、どうする気?」
女「どうする、とは?」
男「彼女ちゃんの家に行って、どうするんだ、て話よ」
女「そうだな・・・。とりあえず、家族に話を聞きたい」
男「おいおい、マジですかい?『すいません心霊探偵の者ですが、娘さんに憑いてるモノについて聞かせてください』て?」
女「さながら悪徳商売だな」
男「俺にもそう聞こえるね。どうするの」
女「ま、私に考えがある」
男「・・・?」
作注・この「男」は前の「男」ではないです
彼女宅 前
男「で、考えって?」
女「キミは深く気にするな。行けば分かる」
男「・・・?」
ピンポーン・・・
男「・・・やっぱりすぐには出ないな」
女「いつものことだろ」
ぶつっ・・・
?『誰?』
女「すいません、あたし彼女ちゃんの友達なんですけど、彼女ちゃん、その後どうですか?
男(何この口調!?似合わなっ!)
?『友達ぃ?あの子の?・・・。ちょっと待ってて』ブツン
男「・・・ずいぶん若い声だったな」
女「母親ではないのではないか?」
男「え?それって・・・」
がちゃり
彼女姉「あんたら二人が彼女の友達?」
男(なんだ、このケバイお姉さん・・・)
女「はい。彼女のお姉さん、ですね」
彼女姉「なんだ、知ってるの?」
女「ええ、前に彼女から聞いてます」
彼女姉「ふーん。こっちの男も?」
男「あ、は、はい。初めまして」
彼女姉「へぇ・・・」ジロジロ
男(なんだ、この視線・・・)
女「あの、彼女、今は・・・」
彼女姉「ああ、入院してるよ。中央病院にね。でも面会は出来ないと思うよ」
女「それはどうしてですか」
彼女姉「病院の決まり、てとこじゃない?精神科だし、あの子相当キてたから」
男(・・・?)
女「あの、噂で聞いたんですけど・・・。自傷、したんですか」
彼女姉「あれ、知ってるんだ。そうそう、すごかったんだから。あの暴れっぷり」
女「暴れ・・・?」
彼女姉「髪掻き乱して叫んだかと思ったら、それ引き抜きだすんだもん。さすがに驚いたわ」
女「そんなことが・・・」
彼女「そうかと思えば今度はハサミで自分の顔切ろうとするし」
女(・・・)
彼女姉「で、最後には胸よ胸。いくら大きいからって、それはないわよね」
女「そうですね・・・。それはおかしいですよね」
彼女姉「だからまともじゃなかったんだって。あそこまで凄まじいの見たの初めてだし」
女「・・・」
彼女姉「まぁほら、あいつ真面目じゃん?だから反動じゃない?肝試しなんて行くくらいだし」
女「肝試し?」
彼女姉「ああ、三日前にね。その前日くらいに、あたしに相談してきたけどね。行っていいのかな、なんてさ」
女「それで、なんて答えたんですか?」
彼女姉「ああ、『行きたいなら行けば?イケメン君もいくんでしょ』て返したけど」
女「そうですか・・・。色々ありがとうございました」
彼女姉「いーのよ、気にしないで」
男「・・・」
車中
男「俺はああいう女が大嫌いだ」
女「ああいう女?」
男「実の妹が大変な状態だってのに、なんであんなに平気そうなんだ」
女「・・・」
女「・・・なぁ。実は考えていることがあるんだが」
男「なんだ?」
女「今回の件、事件性が見えてきたような気がしてきた」
男「事件?元々事件じゃないか」
女「いや、そういう問題じゃない」
男「は?」
女「犯人がいるような気がする」
男「犯人」
女「それも、生きているやつが、だ」
男「どういうことだ?」
女「橋の連中が彼女ちゃんに憑く理由が分からない」
女「なら、そもそも彼女ちゃんに憑いたのは橋のヤツなのか、と考えたんだ」
男「ほう?」
女「もしも、誰かが意図的に彼女ちゃんにナニかが憑くように仕向けた、としたら・・・。しっくりこないか」
男「待った。誰がそんなことするんだよ」
女「そりゃあ・・・」
女「イケメン、友、彼女姉、てところじゃないか?大穴でチャラ男、の可能性もあるが」
男「おやおや・・・。ずいぶん革新的な推理だね」
女「肝試しをした者に憑く、てのは珍しい話じゃない。だが、ここまでするのは異常だ」
男「錯乱、それに自傷か?」
女「ああ。これじゃ強烈な悪霊だ。そんな凄まじいのが憑いていたら、私が気がつく」
男「つまり?」
女「誰かが彼女ちゃんを呪った、ていうところだろうな」
調査二日目 喫茶店「エクネイシス」
男「昨日の今日なんだが・・・。俺の家のポストに、こんなものが入ってました」
女「見るからに怪しい封筒だな」
男「中身は、なんと脅迫文」
女「・・・」
男「おどろおどろしい字で、『調査をやめろ、さもなければお前に不幸が訪れる』的なことが」
女「またよくある展開だな」
男「はっきりしたのは、誰かが俺達の調査を嫌がっている、てことだな」
女「のようだな」
女(・・・封筒は、私のところにも来た。だが・・・。中身は脅迫ではなかった)
女(しかし・・・またか、って感じだな)
女宛の手紙(?)
55 111111 22 12 888 121212 1111 3 12 3333
女(なんだろう、何年か前にも、こんなことがあったような・・・)
男「どうしたい、ボーっとして」
女「・・・いや。私の考えすぎだな」
女(確かに状況は似ている。あの時は占いだったが・・・)
女(いや、あの事件は終わった。占いサイトも消えた。関係があるわけが・・・)
?『あの写真、誰が撮ったんだ?』
女(・・・まさか、な)
女「ともかく、脅迫している以上、誰かが犯人なのは間違いない」
男「そうだな。今回はあんまり怖い目に合わなくて済みそうだ」
女「・・・だと、いいがな」
男「どうしたんだよ」
女「・・・少し、気になることがあるんだが・・・。いや、気のせいだろう。忘れろ」
女(もう済んだことだ。それはない)
男「つれないねぇ、話してくれてもいいじゃんか」
女「・・・」
数年前
?『だって、おかしくないか?あの子が腹を切る様を、誰が撮ったんだ?』
女『・・・確かに。妙ではあるが、しかし、誰が・・・』
?『おっさん、じゃないしな。自分で撮れるわけもないし・・・』
女『・・・』
女(それを言ったら・・・。あのサイトは、誰が立ち上げたんだ?)
女『・・・済んだことだ。気にしても仕方ないだろ』
?『そう・・・かな』
女「さて、脅迫文の犯人は即ち彼女ちゃんを呪った人物である、ということで間違いなさそうだな」
男「んだろうね。問題はそれが誰か、ってところじゃね」
女「ふむ・・・。イケメンには一見動機がないように思えるな」
男「他は?友と彼女姉」
女「友は、例の証言だ。クラクションも鳴らせず、ドアも開かない。少し都合がよすぎると思わないか?」
男「まぁ・・・確かに」
女「彼女姉は、あの態度だ。妹がこんな状況で、あそこまで平然としているのは不自然だろ」
男「ふーん。なるほどね」
男「んで、今日はどうすんの?どこを攻める?」
女「そうだな・・・。唯一家にお邪魔できなかったところにするか」
男「と言うと、彼女姉のところか」
女「ああ。彼女の状況を聞くには、一番手っ取り早いし」
男「何より、怪しい」
女「・・・それはお前の主観だがな」
移動中 車内
女(・・・)
女(やはりあれは暗号・・・なのか?)
女(あの時と同じように?)
女(・・・)
男「思い悩んでるね」
女「あ?ああ、いや、少し考え事をな・・・」
男「今日はそればっかりだねぇ」
女「・・・。そうかもな」
彼女宅 前
ピンポーン
男「やっぱりアポなしだな」
女「・・・」
?『誰?』
女「あ、すいません。昨日もお邪魔した月島ですけれど」
?『ああ。何の用?』
女「ええ、実は、彼女ちゃんに貸しているものがあって、それを返してもらいに」
?『え、マジ?何借りてんの?』
女「ええと、確か部屋にあると本人に前聞いたのですが」
?『ちょっと待ってて』ブツッ
女「・・・こんなもんか」
男「お前、女優にでもなれば?」
女「いいとこ詐欺師だろ」
姉「お待たせ、上がっていいよ」
女「え、いいんですか」
姉「仕方ないじゃん。大事なものなんでしょ、それ」
女「ええ、あんまり大声で言えるものではないんですけど」
姉「そうか、まぁいいよ」ニヤニヤ
男(何を想像してるんだろうな・・・)
彼女宅 彼女の部屋
女「あ、男君は席外して」
男「え?なんで」
女「女の子の部屋に、勝手に入るもんじゃないでしょ」
男(・・・おいまさか)
姉「あー、その間、あたしとリビングいたら?」
男(・・・やっぱり)
彼女の部屋
女「・・・意外と殺風景だな。私の部屋より寂しい。・・・いや、片付けられているだけか?」
女「机の上には、テレビのチャンネル。それに、ノートパソコンか・・・」
女「すまないが、少し荒らさせてもらうぞ」
同 リビング
姉「男君て、彼女いるの?ていうか、あのこと付き合ってる?」
男「え?いやいや、あいつとはそういう仲じゃないですよ。ただの友人、いえ、ビジネスパートナーです」
姉「えー、何それ。違うんだ」
男「そりゃ勿論」
男(この女ホントに苦手・・・)
女「・・・モノがない。よって手がかりもない・・・。まるで牢獄みたいな部屋だな」
女「これは彼女ちゃんの写真、か・・・。ふむ、始めて見たような気がしないな。前にどこかで・・・?」
女「ん?この教科書は・・・。彼女ちゃんてまだ高校生なのか?男め、まるで大学生かのようなことを・・・」
女「残るは、このパソコンだけか」
男「飲み会ですか?まぁ、それなりに行きます」
姉「合コンとかは?モテるでしょ」
男「いやまったく。俺の魅力に誰も気がつかない」
姉「あははは。でもあたしはかっこいいと思うよ」
男「ありがたいですねぇ」
男(今の葉冗談なんだがなぁ)
女「デスクトップさえ殺風景だな。アイコンがこれしかない」
女「インターネット。ブクマは・・・なしか」
女「こりゃお手上げだな・・・。本格的に、ここには手がかりがないのか・・・」
女「・・・そうだ、履歴くらいのこってるんじゃないか?」カチカチ
男「でも実際、彼女いませんし」
姉「もったいないよね。あたしなら絶対狙うのに」
男「お上手ですね」
男(俺狙われてる。すげぇ分かりやすい、俺狙われてる!)
姉「あはは、よく言われるよ。いろんな意味で」
男 ぞわぁぁ
男「い、意味深な発言ですね」
男(早く戻って来いバカやろう!)
女「履歴・・・。これは、結構見てるんだな。最後に見たのは、五日前か。肝試しの前の日だ」
女「とりあえず、この日だけ調べよう」
男「し、しかし遅いですねあいつ。何やってるんだか」
姉「・・・そうね。でも少しありがたいかも」ボソッ
男(聞こえてるから!聞こえてるから!!)
男「あ、で、電話だ」
姉「・・・」パシン
男「!?携帯が・・・。何をするんです!?」
姉「ねぇ、男君・・・。あたしって綺麗?」
男「・・・は?」
姉「ダメかな、キミと一緒になりたいんだよ」
男「なにを・・・」
姉「ねぇ・・・」
姉「『僕』と一緒にならない?」
女「次でラスト、か・・・。時間的にもギリギリだな。ここまでは当たり障りないサイトばかりだし、やはり外れか」カチ
女「・・・」
女「・・・!?」ガタッ!!
女「これ・・・このサイトは・・・!!!」
パソコン画面『占います。あなたの明日』
女「占いのサイトだと・・・?」
女(偶然・・・?偶然、だよな?」
女「―――!」ピクッ
女「この気配・・・?一階から?」
男「なにいって、」
女「僕、必要、キミ。キミ、ホシイ」
男(おいおいおいおい、冗談!何だよこれ何が、!?)
男(体が動かない・・・!嘘でしょちょっと!)
男(金縛り、ってやつ!?)
姉「キミ、ホシイ。オマエ、イイ」カクン
男(やばい、イッてる!目イッてる!涎垂れてるし!!)
姉「ヒヒ、ヒヒヒヒヒヒヒヒ」
男(冗談じゃないよ、どうなってんのこれ!)
ドタドタ!
バタン!!
女「これはっ・・・!?」
姉「」
男(金縛り)
女「やはり、これは・・・!あの事件の続きなのか・・・!?」
姉「アー、ウーッ・・・」
男(え、エクソシスト!!エクソシストみたいになってる!!)
女「なんだ、これは・・・!あのときの比じゃない!こんな憎悪の塊っ、なぜ実在できる!」
姉「」ガクン、ドサッ!!
男「ぷっはっ!!あ、れ。動ける・・・。どうなってんのこれ、いきなり倒れたけど」
姉「・・・っ・・・」
女「!男下がれ!!」
姉「っ・・・。ふ・・・っく・・・ふ・・・ひはは・・・」
男「!?」
姉「ひ、ひはははははははははハハハハハはハハハハハ!!ぎひひひはははは!!!」
女「くそ・・・。なんてこった・・・」
女「終わってなかったのか、何もかも・・・っ」
男「お、おい・・・」
姉「ゲラゲラゲラゲラ!!!!ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!!!!」
女「どうなってるんだよ、一体・・・!!!」
姉「ひひひひひひひ!!」ブチ、ブチブチっ・・・
女「!?まずい、こいつ髪を抜き始めた!!」
男「えぇ!?くそ、この、止まれっ!!」
姉「あひひひいひひ、うへへへへへへ」ブチブチ、ブシャアッ!
女「止めろ!!頭皮ごと引きちぎっている!!」
男「この・・・っ!!」ガシッ!
姉「ひひひひひひ、あははははhhh」バタバタ
女「離すなよ!今離したら何をしでかすか!」
男「無茶言うぜ!!この!!」
姉「ひひ」ガクン
男「おっと!?m、また脱力して・・・!?」
姉「」
男「大人しくなった、のか・・・?」
姉「」
女「気をつけろ、まだ・・・」
姉 ガバッ!!
女「!?」
姉「オ、マ、エ、ヲ、コ、ロ、ス」
女「・・・」
姉「殺す殺す!!殺してやる!!あはははは、殺してコロス!!殺す殺す!!あはははははははははhhhhhhhh」
男「・・・こいつぁ・・・」
女「・・・。そうか・・・。次の標的は、私、か・・・」
姉「」
男「今度こそ・・・?」
女「ああ・・・。気配が消えた。直に目を覚ます。その前に、私達は退散しよう」
男「・・名案」
車中
男「さて、さすがにはなしてもらうよ。これはどういうことだ?あの事件て、何だよ」
女「・・・」
女「・・・数年前の話になる」
「数年前、私の姉と、その彼氏が巻き込まれた事件があった。占いサイトから始まった、心霊事件だ。
簡単に言えば、突然パソコンに表示された『〆: ♀』、即ち、『絞め殺す、女』を阻止しようとした。
期限は一週間。その間に何とかしないといけなかった。その占いを逆手にとって、戦った。
そして、それが私の変死した親友に関わる事件だと判明し、彼女が主犯だと思っていた。
だが違った。主犯というか黒幕は、彼女が自身の父親に蹂躙されて出来てしまった子供だった。
彼女、杏子が死ぬ直前、自ら腹を割いて取り出したわが子。憎しみを一心に受けたその子は、呪い子となった。
だがその呪い子は、杏子が父親を赦した事で消えた・・・はずだった」
女「かいつまんで話せば、こういう話になる」
男「呪い子・・・。そのときの被害者は・・・?」
女「杏奈ねえさんは無事だった。今もそう・・・なはずだ。連絡はしていないが、な・・・」
女「あの時、確かにサイトは消えたし、呪い子も消滅したと思っていた。だが、さつきのアレは・・・」
男「呪い子・・・。どういう存在だ?」
女「怨念で出来たヒトガタ・・・とでも言うべきか。存在自体が忌み嫌われる、呪いのカタチ」
男「そんなのが、まだ・・・?」
女(くそ、消えたんじゃなかったのか・・・?どういうことだよ、杏子・・・っ)
男「なぁ、もしかしてそいつが、彼女ちゃんを・・・?」
女「・・・恐らく。しかし、なぜ彼女ちゃんを・・・?」
女「!」
男「どうした」
女「・・・そこにいる。うっすらだが、強烈なナニかが」
男「!?ど、どこ!!」
女「・・・私には見えてるぞ。何なんだ、オマエは」
?『』
女「なぜまた呪い子が現れた。あれ以上の惨劇も、悲劇もなかったはずだ」
?『』
女「杏子の子・・・。今度こそ、送ってやる」バタン!
男「おぉい!俺を残して降りるなよ!!」
?『ネェ、アソボウヨ、オネエチャン』
女「くどい!失せろ、忌み子!」
?『アソボ、ネ?』フッ・・・
女(!?消えっ・・・。どこに!?)
?「アソボウヨ」
女「っ!?後っ―――」
ズァァァ・・・
女「!?私の体を突きぬけて・・・!?」バッ!!
・・・
女「いない・・・。消えた・・・?」
女(なんだ・・・?私の体を通り抜けただけか・・・?くそ、本当に遊びに来ただけか・・・?)
男「おおい、無事か?」
女「・・・。ああ。平気だ」
女(しかし・・・。この違和感は・・・なんだ?)
同日 夜 女宅
女「恐らく・・・、私は何かを見落としているんだな」
女「あの時、終わったと思っていた・・・。だが、終わってなどいなかった」
女「・・・もしかして、あの時から?あの時からそれを見落としていたのか?」
女「そうだ、私は何か見落としているんだ・・・」
カタン
女「・・・ラップ音。誰かいるのか」
カタン、カタン。
女「・・・?音はするが・・・。見えない・・・?」
カタン!!ガタン!!
女「!?」
ガタガタガタガタガタ!!!!!
女「ポルターガイスト!?しかし、一体なにが!?」
女「!!ま、さ、か・・・っ」
女「見え・・・ない・・・?見えなくなって・・・?」
女「バカな、たかが幽霊に透明化なんてそんな力あるはずが・・・!」
女「―――!」
女「違う・・・。透明なんじゃない・・・」
女「私が・・・見えないんだ。杏子が死ぬ前みたいに・・・。戻って、しまったのか・・・」
女(しかし、何が原因で・・・)
女(まさか、忌み子のあの通り抜け・・・!)
女「くそ、やられた・・・!」
女「見えない・・・っ!!ヤツが、杏子の心残りがっ・・・!!」
ガガタガtガタガタガタgタガtガタgタgt
第一部 完
119 : 1 ◆.zeSrWjK2c - 2011/09/02(金) 03:23:43.20 oJ8j9+6D0 73/86
これまでのお話
女(月島夕葵)→『見える』人。数年前の事件が終わっていなかったことを知る。『見えなく』なってしまった
男(本名未詳)→謎多き男。基本ふざけるがすごい切れ者。女をビジネスパートナーと呼ぶが・・・?
杏子(津上杏子)→他界。『見える』人だった。自身の身に宿した子を自ら引きずり出し、呪い子にしてしまった
彼女ちゃん(本名未詳)→入院中。呪い子の仕業と思われる錯乱状態
彼女姉(未詳)→呪い子が憑いていたが、離れた様子。
イケメン(未詳)→彼女の彼氏。憔悴中の様子。肝試しの発案者
友(未詳)→イケメンの友人。憔悴中の様子。肝試しの証言を疑われている
杏奈(月島杏奈)→「占い事件」の被害者。
・・・
女「止んだ・・・。もう朝だ・・・」
女「くそ、見えないだけでこうも・・・。塩、塩を盛るしか・・・」ススッ・・・
女「呪い子・・・。ここまで強烈に・・・」
パソコン(起動音)
女「・・・。起動した覚えは・・・ないのだがな」
ピンポーン・・・
女「こんな朝早くに・・・?」
第二部 オマエヲコロス
女(・・・覗き穴から見ても、誰もいない)
女(いたずら・・・?)
女「パソコンは・・・」
パソコン画面『あなたの一日、占います』
女(占いサイト・・・)
ピンポーン・・・
女「また・・・」
女「外の様子は・・・」
ウラメシゲナカオヲシタオンナ「」
女「っ!?」バッ!!
女「今のは・・・?」
バン!!バンバン!!
女「ドアをたたくな!!やめろ!!」
女「くそっ・・・」
パソコン画面『クリックするだけで、今日の運勢分かります!!』
女「ハァ、ハァ・・・。しない。占いなんてしない」
携帯(バイブ音)
女「携帯・・・。メール?」
From
題名 なし
本文
うしろ
女「っ・・・」
女「塩、効いてないのか?」
塩(真っ黒)
女「・・・ダメなんだな、もう・・・」
女「占い・・・。見るしかないのか」カチ
パソコン画面『アゲル』
女「・・・?」
女(何を・・・?)
携帯(バイブ音)
女「また・・・」
From
件名
本文
(URL)
女「しかし・・・どこの?」カチ
同じ頃
男「はぁ・・・。昨日の今日で嫌な感じだなぁ・・・。早く起きちまった」
男「金縛り何ざ二度とごめんだ」
ピンポーン・・・
男「・・・客?こんな朝にか?」
女「これは・・・グーグルマップ?ここは・・・S市、実家の近くだな・・・」
女「この矢印・・・GPSか?」
女「ここがなんだっていうんだ・・・?」
女「ヒント・・・?まさかヒントか?」
ガタン
女「!?」
女「テレビのリモコン・・・?そういえば、彼女ちゃんの部屋にもリモコンがあった」
女「これもヒント・・・?しかしなんの・・・?」
女「・・・あり得るのは、これだな」
55 111111 22 12 888 121212 1111 3 12 3333
女「これのヒント・・・」
女「・・・おいまさか、リモコンか?」
女「リモコンのあいうえお入力機能・・・。これに従って・・・」
に ん き ゛ よ (小文字化) さ ゛ せ
女「・・・」
女「人魚を・・・指せ?目指せ?探せ・・・?」
女「もしかして人形?人形か?」
?『杏子ちゃんの最後の写真に、こいつが写ってた。宝物だったんじゃないのか?』
?『・・・ああ・・・。これは、私が、あの子が三歳のときに・・・』
女「間違いない・・・。あの事件関連の人形はあれだけだ。呪い子は最後、あの人形と対称の姿にもなった・・・」
女「・・・帰るしかない。もう一度、あの町に」
女「そこに、ヒントがある」
女「・・・、あいつに、連絡しておくか」
女(コール)
女「男・・・、出ないな。留守電入れるか」
女「・・・あとは・・・」
同じ頃
?「はいはーい。失礼しますよ」
?「・・・だから窓から侵入すんのやめろっての。いちごましまろじゃないんだ」
?「ええ?いいじゃん、付き合ってるんだし」
?「答えになってない。つーか、杏奈さ、朝早すぎ」
杏奈「え?」
?「俺今起きた。つか、お前に起こされた」
杏奈「あらー、失礼しました・・・」
?「はぁ・・・。で、何よ。朝から」
杏奈「あー、なんかね、今日夕葵、帰ってくるって」
?「は?」
コンコン
おばさん「男くん、回覧板よ」
おばさん「男くん?」がちゃ・・・
おばさん「開いてる・・・?男くん?」
おばさん「男くん、寝てるの?鍵開いてるよ?」
おばさん「男く」
おばさん「」
男「」
おばさん「おとこ・・・くん・・・?」
キャアアアアアアア!!
第二部 完
137 : 1 ◆.zeSrWjK2c - 2011/09/02(金) 04:30:07.50 oJ8j9+6D0 85/86
さて、妙な方向に話が進んできましたね
一応真相は決めてありますが、そこに至る道は見えません
というか、前の話の伏線(というか突っ込みどころ)を回収してるだけですねこれじゃ
でも真相は、伏線として一応張ってあるんです。つまり分かる人には分かるかもしれません
とりあえず今日はここまでにしたいと思います
支援感謝です
139 : 1 ◆.zeSrWjK2c - 2011/09/02(金) 04:38:32.69 oJ8j9+6D0 86/86
あ、仮に落ちてしまった場合ですが
そのときはこの話はそこまでにしようかと思います
で、真相は別なSSでサラッと触れようかと思います
要は、落ちたら違う話書くんで、そこでネタバラししますって形にしようかと思うんですがどうでしょう