女中さん「お帰りになられていたんですね」
女中さん「はい、今すぐにでも夕餉のご準備を致しますので」
女中さん「その間にお風呂になさいますか?」
女中さん「すぐにお湯を張って参りますね」
元スレ
女中さん「あら、旦那様」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1430604553/
女中さん「お湯加減はいかがですか~?」
女中さん「お着替えはこちらに置いておきますので、お使いください。バスタオルも同じところに置いておきますね」
女中さん「お背中お流しいたしましょうか?」
女中さん「うふふっ、冗談です」
女中さん「あ、お上がりになられたんですね」
女中さん「あぁ、また旦那様ったらちゃんと髪を乾かさずにお上がりに」
女中さん「少しお待ちください。ドライヤーと新しいタオルを持ってまいりますので」
女中さん「もう、ちゃんと乾かさないでいると風邪ひいちゃいますよ?」
女中さん「ちゃんと任せてください。旦那様に任せるとどうせ中途半端な生乾きで済ませようとしますし」
女中さん「はい、じっとしててくださいねぇ~」
女中さん「よし、これでもう大丈夫です」
女中さん「きちんと髪を乾かさないと髪が痛んで禿ちゃいますよ?」
女中さん「さ、準備はもう出来ておりますのでお夕餉に致しましょう」
女中さん「一週間お疲れ様です、旦那様」
女中さん「今日は腕に縒りを掛けて作りましたよ」
女中さん「秋刀魚の塩焼きに、ほうれん草のお浸し。豚のお味噌汁にはちゃんと旦那様の好きな短冊切りのお大根も入れましたよ」
女中さん「ご飯は飯田さんから頂いた新米なんです」
女中さん「それとお隣の寺島さんかららっきょうも頂いたので召し上がってください」
女中さん「では、いただきます」
女中さん「ふふ、旦那様も奇特な方ですねぇ」
女中さん「女中と一緒にお食事だなんて……」
女中さん「まぁ、旦那様とお食事をするのは楽しいので好きですけど」
女中さん「うふふふっ」
女中さん「あ、旦那様ったら、口の横にご飯粒がついてますよ?」
女中さん「拭き取りますからじっとしててくださいね……んしょ」
女中さん「はい、取れました。ふふっ」
女中さん「あら、もう完食ですか? ……ふふ、お粗末さまです」
女中さん「食器は後で洗いますのでお台所に引いておいてくださいな」
女中さん「……はい、食後はいつものあれですね? 畏まりました」
女中さん「はいはい、お待たせいたしました、旦那様」
女中さん「では食後の耳かき、始めましょうか」
女中さん「明日はお休みですものね。旦那様に気持ち良く休日を迎えていただくために、少しばかりのお手伝いです」
女中さん「膝枕になさいます? それとも添い寝ですか?」
女中さん「畏まりました。本日は膝枕コースですね?」
女中さん「はい、ではまず外側を向いて右耳から始めさせていただきますね」
女中さん「まずは入口の方からから」
女中さん「……ん、しょ。ふふっ、くすぐったいですか?」
女中さん「ゆっくりと、中に」
女中さん「はい、右耳はこれくらいですね」
女中さん「あんまりやりすぎるとお耳の中荒れちゃいますから」
女中さん「最後に……ふぅーっ」
女中さん「これ、病み付きみたいですねぇ、旦那様」
女中さん「では左耳も始めますので、お腹の方、向いてくださいな」
女中さん「……この体勢、何だか恥ずかしいですね。ふふっ」
女中さん「ではさっきと同じように、入口の方から順番に始めさせていただきますね」
女中さん「かり、かり……っと」
女中さん「……」
女中さん「ふふっ」
女中さん「……こうやって旦那様の温もりを膝に感じるの、好きなんです」
女中さん「母性、ってものなんでしょうかね?」
女中さん「……はい、左耳もおしまいです」
女中さん「ふぅーっ……」
女中さん「……こうしていると、なんだか、その、ですね」
女中さん「新婚さん、みたいだなぁ……なんて思っちゃったり」
女中さん「あっ、いえいえ! 何でもありません、何も言ってませんよ!」
女中さん「……ふふっ」
女中さん「はい、お疲れ様でした、旦那様」
女中さん「今日はゆっくり、お休みくださいね……」
~fin~