1 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:45:49.76 7j7LKG7/0 1/152


「いやー、それにしても変わってないねー」

「うるせーよ」

「何で怒ってるの?」

「別に怒ってないっての」

「そうかな?」

「・・・・・・・」

「?」




元スレ
男「・・・・・おかえり」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1310571949/

3 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:47:13.73 7j7LKG7/0 2/152


「・・・こっちに戻ってくるなら連絡くらいよこせよ」

「そんなことで怒ってるの?」

「・・・・・・・・」

「・・・連絡っていっても連絡先交換してなかったから知らないし」

「・・・はぁ・・・・」

「・・・・・もういいわ・・・・」


俺と話しているこの女。
実はほんの20分前に転校生としてうちの学校にやってきたのだ。
それなのに何故親しげに会話をしているかって?
まあそのわけには色々とあって・・・・・・


5 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:48:03.48 7j7LKG7/0 3/152


「んー?」

「・・・・・・」


全ては朝から始まっていたのかもしれない。
話は2時間程前まで遡る――



ピピピピッ
「・・・・・・・」

「・・・・・朝・・・」


6 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:49:13.99 7j7LKG7/0 4/152


時刻は5時30分。

「よいしょっと・・・」

「あー・・・・」

「だる・・・」

身体が信じられないほど重いのも当然。
なぜなら今日は夏休みが終わって久しぶりに学校がある日。
休みの間不規則な生活をしていたこともあって、早起きはかなり応えてるらしい。


8 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:50:21.78 7j7LKG7/0 5/152


「ふあぁ・・・ねむ」

「おう」

部屋を出てリビングに着くとそこには兄が居た。

「あれ・・・兄貴、なんか久々に見た気がする」

「俺も結構久しぶりに見た気がする」

それもそのはず。うちの兄貴は大学1年生。
だから朝は遅くまで眠っているし、夜はどこで何をしてるのか知らないが真夜中に帰ってきているらしい。
まったく大学生はいいよな・・・。


9 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:52:22.60 7j7LKG7/0 6/152


「・・・で、なんでこんなに早く起きてるわけ?」

「ん?別にいいだろ。たまには俺も早く起きる」

「やめろよ・・・霰とか雹が降ってくるだろ」

「お前な・・・逆だろ逆」

「普段しないことをしたから今日は何かいいことが起きるぞ?」

「は・・・?何それ、聞いたことねーし」

「まあいいから顔洗ってこいよ。寝癖もひどいぞ」

「おう・・・」


10 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:54:27.51 7j7LKG7/0 7/152



ガチャ
「えっ」

「」

バタン

何か居た気がする。寝起きだし目もしっかり開けてなかったからよく見えなかったけど。
でも何か居た。

「・・・・・・・」

「よし、朝飯たーべよっ」

「おい待てこらぁ!」

洗顔を後回しに再びリビングに戻ろうとしていると、
その何かが声を上げながら勢いよくドアを開けて追いかけてきた。


11 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:55:42.36 7j7LKG7/0 8/152


「なんだよ・・・」

「ひ、他人の裸見といて謝らずに行くとかっ」

「別に姉弟なんだしいいだろ・・・」

「よ、よくないわっ!」

「はいはい、すいませんでした」

「全く誠意が感じられないんだけど・・・」

とりあえず下着だけ付けて俺に文句言ってきてるこの人は俺の姉。
大学2年生。歳は・・・まだ19歳だっけ?たぶんそう。
姉貴もこうやって朝に顔を合わせるのは結構珍しい。
うちの家族は一体どうなってるんだって時々自分でも思う・・・。


12 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:56:31.37 7j7LKG7/0 9/152


「・・・姉貴もなんで今朝は早いんだよ」

「んー?なんとなくかなっ」

「・・・・・・・」

「・・・絶対今日は何かが起こる」

「なっ!失礼だよ!私が早起きしたら悪いか」

「別に・・・。ただ兄貴も起きてるからなんか嫌な予感がするだけ」

「へ~、珍しいこともあるもんだねー」


13 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:57:42.41 7j7LKG7/0 10/152


「・・・・・・・」

「あのさ、いいから服着てどいてくんないかな。顔洗いたいんだけど」

「あ・・・ご、ごめんごめん」

そう言って姉貴はささーっと服を着て洗面所から出て行った。

(裸はダメで下着ならOKって・・・それも変な話だな)

(・・・・・・・・)

(とりあえず今朝は交通事故とかに気をつけよう・・・)

―――――
―――



14 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 00:59:15.04 7j7LKG7/0 11/152


TV「○○の最高気温は37度です。まだまだ暑い夏が続きます。水分補給はこまめに取るようにしてください」

「うわぁ・・・・」

「家出たくねー・・・・」

「何いってんだよお前。真夏の高校とか最高じゃねーか」

「あんたの方が何言ってんだよ・・・。暑さで頭やられたの?」

「いやだってほら、夏は暑いだろ?」

「うん」

「汗かくだろ?」

「うん」

「シャツが透けるだろ?」

「・・・・うん」

「あとは分かるだろ?」

「・・・・・・・」


15 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:00:01.73 7j7LKG7/0 12/152


「くだらなすぎ・・・」

「大学行ってると思うんだって。あー高校に戻りてーってさ」

「分かるけど・・・」

「でもそんなことのためだけに・・・?」

「まあこれだけじゃないけどさ」

「なら代わりに行ってくれよ・・・・」

「行けるもんなら行きたいす」


16 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:00:58.62 7j7LKG7/0 13/152


「・・・・・・・」

「それより今日二人とも家にずっといんの?」

「いや俺はいない」

「私はいるよ~」

「ふぅん」

「え、何?何かあんの?」

「いや別にないけど」

「なんだよそれ」

「・・・とりあえずそろそろ時間だし行ってくるわ」

「おう」

「頑張ってね~」

「さよなら・・・快適な日々・・・」


17 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:02:27.50 7j7LKG7/0 14/152


ガチャ

「うわ・・・暑すぎ・・・」

「あ~・・・行きたくねー・・・帰りてー・・・」

男友「家出て早々何言ってんだよ」

「・・・・・・ん?」

「・・・なんだ・・・お前か」

男友「『なんだ』ってお前な・・・」

家の前で遭遇したのはクラスでも一番付き合いが長い友達。
一年の頃からクラスが同じで、毎日のように俺の家で遊ぶ仲だ。


18 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:03:30.18 7j7LKG7/0 15/152


男友「いやー、久しぶりの学校はわくわくしますなー!」

「お前学校好きだよな」

男友「いやだってさ、夏は暑いじゃん?」

「・・・・・・・・」

男友「汗かくじゃん?」

「シャツが透ける・・・」

男友「おお!わかってんじゃんお前!さすが!」

「お前は兄貴と思考回路が同じなのか・・・」

男友「ん?何か言ったか?」

「なんでもねーよ・・・」


19 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:08:06.47 7j7LKG7/0 16/152


「・・・まじで暑い・・・」

男友「そんなに暑いか?」

「お前これが暑くないとかどんな身体してんだよ・・・」

男友「暑くないことはないけどな」

「・・・・・・・」

男友「あ!」

「・・・ん?」


20 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:09:03.12 7j7LKG7/0 17/152


男友「そういやお前知ってるか?」

「何を」

男友「今日うちの学校に転校生が来るらしいぜ!」

「えっまじで」

男友「まじまじ。女子だったらいいな~・・・」

「ってかなんでそんなこと知ってるんだ?」

男友「ん、俺も噂として聞いただけだから詳しくは知らん」

「なんだ・・・噂か」

俺自身転校生の性別はどっちでもよかったが、転校生が来るという噂は事実であって欲しいと思った。
マンネリ化した学校生活に何か新しいことが起きてもいいだろうと思ったから。
まあ転校生一人来たくらいで学校生活に変化があるとは限らないが・・・。

―――――
―――



22 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:11:36.90 7j7LKG7/0 18/152


男友「わくわくっ」

「男だったらどうするんだ?」

男友「全力で友達になる」

「結局お前もどっちでもいいのか」

「・・・・・・・」

先生「夏休み明けで身体がだるいとは思うが授業はしっかり受けろよー。いいな」

先生「・・・よし、まず初めにだな」


23 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:13:44.50 7j7LKG7/0 19/152


先生「転校生を紹介する」

男友「きたっ!」

「お」

どうやら噂は事実だったみたいだ。
転校生という言葉にクラスがざわついている。まあどんな人だろうって期待をするのも当然だと思う。
さっきまで転校生にあまり興味が無いそぶりだった俺も、
いざこれから転校生が教室に入ってくるという場面に直面するとなんとなく落ち着かなくなった。

先生「こら、静かにしろ」


24 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:14:47.37 7j7LKG7/0 20/152


先生「・・・入ってきていいぞー」

クラスが静まり返り、先生が声をかけた教室の入り口に視線が集中する。
一体どんな人が―――

「・・・・・・」

教室に入ってこちら側に向きなおった少女を見て俺は

「ぇええええっ!?」

驚きのあまり声を上げてしまっていた。

先生「なんだ男、急に大声を出して立ち上がって」

「え・・・だ、だって」


25 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:15:57.15 7j7LKG7/0 21/152


先生「まだ自己紹介の途中だ。座れ」

「・・・はい」

「ふふっ」

俺の声に少女は初めは少し驚いた素振りだったが、すぐにくすっと笑って見せた。

「・・・・・・・」

(どどどどうして女がここにいるんだーっ!?)

男友「お前どうしたんだよ急に。汗すげえぞ」

「あ、ああ・・・大丈夫・・・」


26 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:17:15.95 7j7LKG7/0 22/152


先生「えー、じゃあ軽く自己紹介をお願いしようかな」

「あ、はいっわかりました」

「えと・・・はじめまして。女と言います」

「仲良くしてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いしますっ」

男友「か、可愛いくね・・・?」

少女の自己紹介にクラスが騒然となる。男子生徒からは「やべえ」だとか「可愛い」とかいう声が上がっている。
もともとうちの学校には女子が少ないから需要が高いというのもあるけれど・・・

「これは・・・・・」


27 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:18:00.86 7j7LKG7/0 23/152


先生「仲良くしてやれなー」

先生「よし、それじゃ席なんだが」

「はい」

先生「見ての通り4つ後ろの席が空いてるんだがどこでも好きな場所を選んでいいぞ」

「・・・・・・・」

「えーと・・・あそこで」

「・・・・・・!」


28 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:19:04.05 7j7LKG7/0 24/152


(やはりそうきたかっ・・・)

少女は俺の隣に空いている席を選んだ。選ぶときに目が合ったのは気のせいじゃないはず・・・

先生「男、授業中教科書とか頼んだぞ」

「・・・はい」

男友「お前っ!ずるいぞ、俺と席代われよ」

「代われるもんならな・・・」


31 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:19:51.84 7j7LKG7/0 25/152


スタスタスタ

「・・・・・・・」

「久しぶり!」

隣の席に着席してから少女は俺に向かってそう言った。
懐かしい声のトーン、どこか見覚えのある顔。
どうやら間違いじゃなかったみたいだ。
やっぱりこいつは・・・


3年前に引っ越していったはずの女だったんだ。



先生「じゃあこれでHRは終了だ。起立」

―――――
―――



34 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:26:56.96 7j7LKG7/0 26/152


という感じで今に至る。

「何か起きると思ってたんだよ今日は・・・そしたらこれだ・・・」

「これって?」

「お前が転校してきたことだ!」

「大体どうして戻ってきたんだ?確か3年前お前は外国へ・・・」

「またお父さんの仕事の都合でこっちに戻れることになったんだよ」

「・・・・・・・・」


35 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:28:59.87 7j7LKG7/0 27/152


「なんでそんな嫌そーな顔するの!もうちょっと歓迎してくれたっていいじゃんっ!」

男友「そうだぞ男!まずは俺にその子を紹介しろカス」

「カスは余計だろ。こいつは・・・・今の話の通りだ」

「私は男と3年前まで一緒の中学校に通ってたの」

「だからこの街には3年ぶりに戻ってきたことになるかなー」

男友「・・・それだけ?」

「え?それだけって・・・?」


36 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:30:56.93 7j7LKG7/0 28/152


男友「男と付き合ってるんでしょうか?」

「てめえ何聞いてんだ!」

間髪容れず突っ込んだ。

男友「いやだって親しげに喋ってるからさ・・・」

「あはは。男とはそんなんじゃないよ」

「中学校の頃は毎日男の家で遊んでたけどねー」

「・・・・・・・・」

「あの頃は楽しかったな~」


37 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:33:46.79 7j7LKG7/0 29/152


「今でも男の家エッチな本散らばってたりする?」

「なわけねーだろ!」

「えー。だって前はお邪魔するといっつも廊下とかに落ちててさ~」

「私が『こんなとこに置いとかないで』って言うと『読め』とか言ってきたりしてさ」

「おいもうそれ以上言うな」

男友「お前そういう趣味あったのか・・・」

「違う!趣味とかじゃなくて!・・・わ、若気の至りだっ」


38 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:34:28.87 7j7LKG7/0 30/152


「ふふっ。ま、あんま気にしてなかったけどねー」

「男の家には男子がよく集まってたからね」

「お前だけだったな、女子なのに男子とつるんでばっかな奴」

「だって男と一緒に遊んでる方が楽しかったんだもん」

「・・・・・っ」

「なんで目逸らすの」

「う、うるせー」


39 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:36:19.74 7j7LKG7/0 31/152


男友「んー、まあこれからよろしく!」

「うん、よろしくねっ」

「・・・・・・・・」


女の性格は変わっていない。喋り方も前と一緒。
ただ中学校の頃とは違って・・・少し雰囲気が大人びた感じがする。
俺が女と話すのに少し抵抗があるのには理由がある。
それは女がこの街を離れる日に俺がある事を言ったから――



40 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:37:10.62 7j7LKG7/0 32/152




『・・・・・・・・』

『・・・・・・・・』

『・・・忘れ物とかは?』

『ないよ。全部お母さんたちに渡したし』

『そっか・・・・』

『うん・・・・』

『・・・・・・・・』

『・・・・・・・・』

沈黙。いつもはあんなに喋ってるのに。


41 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:37:51.12 7j7LKG7/0 33/152


少し前に外国に行くことになったってことを聞いたときは「お前英語しゃべれんのかよ」とか言ってからかったりもしたのに。
いざこういう局面になると言葉が見つからなかった。
女も普段とは違って黙ってばっかりだ。俺と同じような状況なんだろうか。

何て声をかけたらいいか分からず考えていたら女の母親がやってきて女に声をかけた。

女母『そろそろ時間よ』

『うん・・・』

『・・・・・・』

女母『それじゃあ男くん、またね。この子と仲良くしてくれてありがとう』

『い、いえそんな・・・』


42 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:38:37.39 7j7LKG7/0 34/152


『・・・・・・・』

『・・・・・・・』

『・・・元気でな』

『・・・男もね』

女母『それじゃいこっか』

『うん・・・・』

『・・・・・・・・』


43 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 01:39:20.21 7j7LKG7/0 35/152


だめだ。行ってしまう。何か他に言うべきことがあるはずなのに。
まだ彼女に伝えていないことがあるのに。
このままじゃいけない。伝えないといけない。

母親の言葉に促されて遠ざかっていく彼女の後姿に俺は

『お、俺っ、お前のことが・・・』

『ずっと好きだったんだ!!』

想いを伝えた。

混雑するホームで中学生が告白。自分でもらしくないことをしたとは思っているが、勢いで言ってしまっていた。
すると俺の声が聞こえたんだろうか。彼女は人混みの中こちらに振り返り、「ありがとう」と言ったように見えた――



55 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:36:06.42 7j7LKG7/0 36/152


(なんか「やってやったぜ・・・」って感じな回想だったけど・・・)

(ありがとうってどういうことなんだよ)

(今までずっと引っかかってたけど結局俺は振られたんだよな!?だってそうだろ?)

(気持ちは嬉しいってことだったんだろ?)

(最悪だ・・・今でも思い出すと恥ずかしい)

(俺の見解だとこうだ。告白して振られて離れ離れ。世間ならこういうのをBADENDというんだろう)

(BADENDで終わればまだよかったんだ・・・。でもあいつは・・・)

「また戻ってきた」

「戻ってきました」


56 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:36:47.05 7j7LKG7/0 37/152


「はぁ・・・・」

「ちょっと、人の顔見て溜息つくのやめてよ」

(きっとこいつはあの時のことなんか微塵も覚えてないんだろうな・・・)

(だからこんなに気軽に・・・)

考えてたら益々嫌になってきた。次第に女と喋ることに慣れるといいが・・・。

「ねえ、それより教科書見せてくれない?」

「あ、ああ・・・悪い悪い・・・」

「ふふっ」

「・・・なんで笑うんだよ」


57 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:37:30.94 7j7LKG7/0 38/152


「いや~なんかさ、ぎこちないから」

(いきなりそこに突っ込んできやがったよ・・・)

「そ、そうか?」

「昔ってもっとこうズバーッて感じだったなぁ」

「ズバー・・・?」

「うんっ。なんでも物事をストレート言う感じ」

「ま、まぁそうだったかもな・・・」

「昔と変わらない感じで接してくれていいのに」

「いや急には無理があるだろ」

「えーどうしてー。私もその方が話しやすくていいのに」

「まあ努力はする・・・」

「うんっ」


58 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:38:25.15 7j7LKG7/0 39/152


「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「ねえ男」

「・・・なんだよ」

「男って見た目変わったね」

「お前最さっき変わってないって言ってただろ・・・」

「あれは違うよ。声とかそういうの」

「それじゃ何が変わった?」

「顔とか雰囲気とかかな」


59 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:39:16.65 7j7LKG7/0 40/152


「・・・・・・・・」

「・・・そりゃ3年も経てば変わるだろ」

(てか現にお前も変わってるし・・・)

「それもそっか。かっこよくなっちゃって」

「はいはい」

「あ、あてにしてないな?言っとくけどほんとだよ?」

「そりゃどーも」

「じー」

「・・・・・・・」


60 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:39:57.07 7j7LKG7/0 41/152


「なんだよ・・・」

「なんでもない」

「わけわかんね・・・」

「あ、そうだ」

「ん?」

「お兄さんとお姉さんは元気してる?」

「ああ、大学生活を満喫してるみたいだぞ」

「へ~、いいなー大学」


61 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:40:37.40 7j7LKG7/0 42/152


「お前中学の時も高校いいなとか言ってなかったっけ」

「えへへ。そうだったかも」

「ころころ変わるな・・・。まあ俺も高校は勉強だらけだしもういいけど」

「でも高校も楽しいじゃん」

「そうか・・・?」

「うんっ」


62 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:41:36.19 7j7LKG7/0 43/152


「何が楽しいんだか・・・」

「私は今日から楽しくなるなー」

「・・・・・そうなるといいな」

「うんっ、絶対そうなる」

何をそんなに自信たっぷりに言える根拠があるのかは分からないが、女はそう言って楽しそうに笑った。



63 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:42:17.31 7j7LKG7/0 44/152




先生「えー、次の皇帝はイヴァン4世といって、この人は『雷帝』とも呼ばれていたんですね」

先生「それで何故『雷帝』なのかと言うと――」

(あっつ・・・クーラー入れてくれよ・・・)

(相変わらず世界史はつまらないな・・・)

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「授業真面目に受けるのな」

「・・・ん?当たり前じゃん」


64 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:42:57.83 7j7LKG7/0 45/152


「中学ん時はよく寝てただろ」

「そういえばそうだったね」

「俺が起こしてたくらいだ」

「・・・・・・・・」

「・・・懐かしいなぁ~」

「ん?」

「よく男と遊んだなーって思って」

「・・・そうだな」


65 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:43:38.16 7j7LKG7/0 46/152


「・・・また一緒に遊んでくれる?」

「・・・・・・・」

「あ、当たり前だろ」

「ほんと?」

「ほんとだ」

「やった!約束だよっ」

「へいへい・・・」

ほんとにこいつは昔と変わらない。あの時のままの屈託のない笑顔を見せた。
でもどこか大人びた雰囲気があって・・・思わず見惚れてしまう。


66 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:44:18.54 7j7LKG7/0 47/152


「・・・・?」

「な、なんでもないっ」

「・・・俺ちょっと寝るわ。教科書使っていいぞ」

「え、ほんとに?じゃあ男の分までノート取っておくね」

「いや別にいいから」

「いいのいいの」

「・・・・・・・」

「・・・おやすみ」

「ん。おやすみ~」

―――――
―――



67 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:45:05.58 7j7LKG7/0 48/152


・・・・・・・・
・・・・・

『お邪魔しまーす』

『家誰もいないぞ』

『あ、そうなの』

『兄貴と姉貴はまだ高校』

『いいなぁ~高校生』

『そうか?たぶん勉強ばっかでしんどいぞ』

『ん~、でも青春!って感じするじゃん』

『青春か』


68 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:45:57.66 7j7LKG7/0 49/152


『うん』

『青春ってなんなんだろうな』

『・・・・・なんだろう』

『お前も分かんないのかよ』

『あはは』

『高校生になったらさ、青春しようよ!』

『青春が何だか分からないのにどうやってすんだよ』


69 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:46:38.27 7j7LKG7/0 50/152


『ん~・・・・』

『・・・・・・・・』

『・・・で、どうする?他の奴呼ぶか?』

『ん、どっちでもいいよ』

『まぁ今日は時間も遅いしいいか』

『そうだね。んじゃ適当にこの漫画の続きでも――』

『・・・何コレ』

『あ』


70 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:47:19.26 7j7LKG7/0 51/152


『エッチな本・・・』

『そ。エロ本』

『・・・男もこういうの・・・読むの?』

『まあな!お前も読むか?』

『・・・はぁ!?読むわけないじゃん!』

『こんなとこ置いとかないでよっ!』

『読めって。色々と勉強になるぞ』

『わ、私は女の子だからこういうの読まないっ!』


71 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:47:59.88 7j7LKG7/0 52/152


『なんだよそれ。いつも男と同じようなことばっかしてるくせに』

『う・・・・』

『・・・ま、いいけど』

『あ、麦茶でいいか?』

『うんっ』

『おっけー。待ってろ、持って来る』

『・・・・・・・』


72 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:48:40.27 7j7LKG7/0 53/152


『・・・と見せかけて!』

『っ!!』

『なんだお前やっぱり見たいんじゃん。そうならそうって言えよ』

『ち、違うっ!』

『だってお前今』

『ただ男たちがいつも面白そうに見てるからっ』

『私だけ知らないのもあれかなーって思って・・・』


73 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:49:20.72 7j7LKG7/0 54/152


『まあ確かに俺んちに来たら絶対あいつらこれ見てるよな』

『うん・・・』

『お前も混ざればいいじゃん』

『え・・・それってなんか変じゃない?』

『そうか?あんまり気にすんなよ』

『う、うん・・・』

―――――
―――



74 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:50:01.16 7j7LKG7/0 55/152


「・・・・・・・・・」

「・・・・おーい」

「・・・・・・・・・」

「男~、朝だぞー遅刻しちゃうぞー」

「・・・えっ!何時っ!?」

「4時前っ」

「・・・・・・・」

「寝すぎ。もう最後の授業終わったよ?」


75 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:50:41.73 7j7LKG7/0 56/152


「やばいな・・・2時間くらいぶっ通しで寝てたのか」

「あんまりにも幸せそうな顔で寝てたから起こせなかった」

「いや、そこは起こしてくれ」

「なんか寝言言ってたよ?」

「え、なんて」

「うーん・・・『青春・・・・・するんじゃなかったのかよ・・・』って感じ?」

「・・・・・・・・・・」

「どんな夢見てたの?」


76 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:51:22.11 7j7LKG7/0 57/152


「・・・・・別にいいだろ」

「え~・・・」

「・・・・・・・・・・」

(・・・・・・・・・・・)

(・・・懐かしい感じの夢だったな・・・)

男友「男、帰ろうぜー」

「ん、そうだな。帰るか」

「あ、私も一緒に帰る~」


77 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:52:02.61 7j7LKG7/0 58/152


男友「お、まじで?んじゃ男、俺女ちゃんと帰るからさ」

「ええっ!?さ、三人で帰ろうよ!ねっ、男?」

「おう」

男友「しょぼん・・・・」

「ね、今日男の家に行ってもいい?」

男友「なん・・・だと・・・」

「いやそれ俺のセリフだろ」


78 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:52:44.04 7j7LKG7/0 59/152


「・・・で、なんでだよ」

「3年ぶりだしさ。久しぶりに行ってみたいんだけど・・・ダメ?」

「まあいいけど・・・」

「やったー!ありがと!楽しみだな~」

「言っとくけどなんも変わってねーぞ」

「エッチな本が落ちてるのも?」

「だからそれはもう言うなって・・・」



79 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:53:25.61 7j7LKG7/0 60/152


男友「お前だけずるい・・・」

男子「くっ・・・なんで男だけ・・・俺も行きたい・・・」

「・・・・・・・」

「はぁ・・・・・お前らも来るか?」

男子「いくいく!」

男友「さすが男!わかってんじゃん!」

「しゃねーなー・・・」


80 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:54:26.78 7j7LKG7/0 61/152


男友「うへへ。よし、んじゃ行くぞ!」

男子「おー!」

というわけで男友を含めた男子数名も俺の家に来ることとなった。

「相変わらず男の家って溜まり場みたいなのになってるの?」

「まあ週3くらいでな・・・」

「あはは、そうなんだ」

「うむ・・・・」

「俺自身賑やかなのは嫌いじゃないからいいんだけどさ」

―――――
―――



81 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:55:09.85 7j7LKG7/0 62/152


「おいおい、そんなに買わなくていいぞ」

男友「いいじゃんいいじゃん。せっかく女ちゃんの歓迎会なんだからさ。そう固い事言うなって」

「歓迎してくれるんだ!嬉しいな~」

「歓迎会って誰が言ったよ・・・」

「・・・男は歓迎してくれないの?」

「いや・・・するけどさ」

「えへへ」

「・・・・・・・」


82 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:56:05.65 7j7LKG7/0 63/152


男友「おっし、こんだけありゃ十分だろ」

男友「買ったぞ~」

「どう見ても買いすぎだろ・・・」

「うわぁ・・・こんなにいいの?」

男友「いいっていいって!男の奢りだしさ」

「俺のかよっ!?」


83 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:56:50.90 7j7LKG7/0 64/152


「男ありがとっ」

そう言って軽く俺の腕を掴みながら言ってくる。

見上げられる感じからこんなに伸張差あったかなーなんて思ったりするけど、3年の間に俺が伸びてるって考えれば当然か。

(・・・・そういう顔見せられるとなんとも言えないんだよな・・・)

「まぁ行くか」

歓迎会(?)に必要な食料を買った俺たちはコンビニを出て俺の家に向かった。

―――――
―――



84 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:57:42.52 7j7LKG7/0 65/152


男子「お邪魔しまーす!」

男友「先に部屋あがってるぞ」

「おう」

「お邪魔します」

「うわぁ、この匂い懐かしい~」

「匂いって・・・」

「それにほんと何も変わってない!」

「リフォームとかしない限り変わらないだろ」


85 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:58:22.97 7j7LKG7/0 66/152


「んー、そうだね。でもほらこれとか」

そう言って女が手に取ったのは玄関に飾ってあった写真立て。
その中身の写真は中学生の頃の俺と女が写っている。

「まだ飾ってたんだね~」

「まあな」

「ふふっ」

「おま、笑うなよ」

「なんとなく嬉しいなっ。私のこと覚えててくれたって感じで」


86 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:59:03.70 7j7LKG7/0 67/152


「当たり前だろ・・・」

「・・・・・・」

「・・・ありがと」

「は?」

「なんでもないっ。それじゃお邪魔させてもらうよ~」

最後何て言ったのかはよく聞き取れなかったが、女は靴を脱ぐと慣れた足取りで二階へと上がっていった。


「あれ?」

「あっ」


87 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 02:59:55.53 7j7LKG7/0 68/152


「もしかして・・・女ちゃん・・・?」

「お久しぶりです、お姉さん!」

「ほんと久しぶりだね~!元気してた?」

「はい!」

「今度ゆっくり海外の話とか聞かせてよ!」

「はい、是非っ」

「それより・・・ほんと可愛くなって~」

「い、いえそんな・・・」


89 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:00:36.29 7j7LKG7/0 69/152


「モテモテだったでしょ?」

「全然そんなことないですよ・・・」

「ふふっ。まあゆっくりしていってね」

「はい、ありがとうございますっ」

「・・・・・・・・」

姉貴と女の会話が終わったところで俺も後から部屋へ入ろうとしたところ、姉貴に肩を掴まれて引き止められた。

「ちょっと待てっ」

「・・・・・何」


90 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:01:16.84 7j7LKG7/0 70/152


「あんたあんな可愛い子を男共の中に混ぜるとかどういう神経してるの」

「いやこれは仕方なくて・・・」

「仕方ないってあんたね」

「いい?何かあってからじゃ遅いんだからちゃんと守ってあげなよ?」

「俺の友達信用されてなさすぎだろ・・・」

「わかった?もし何かあったらその時は」

「はいはい・・・」

(何かあるって大げさな・・・)


91 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:01:57.19 7j7LKG7/0 71/152


そう思いながら部屋の扉を開けると

男友「女ちゃんはどんなタイプの男が好きなのっ!?」

男子「それとそれと、初エッチはいつですかっ!」

女が男共に囲まれて質問攻めに遭っていた。

「え、えと・・・好きなタイプは優しい人で・・・・・・・初エッチは・・・まだ、です・・・」

男子「うひょおおおおおお」

「おめーらいきなり何聞いとんじゃ!」

男子「あいだっ」

男友「いでっ!お前いきなり叩くことないだろ」


92 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:02:46.41 7j7LKG7/0 72/152


「おかしいだろ!お前はまだ許す!でも初エッチとかそういうのはダメだ!」

男子「さーせん」

「というか女も何馬鹿正直に答えてんだよ」

「い、いやぁ・・・あはは・・・」

「ったく・・・高校生なんだからちょっとは恥じらい持てよ」

「は、恥ずかしいに決まってるじゃんっ」

「・・・・・・・」

男友「悪い悪い。んじゃ早速歓迎会始めますか」

男子「いいね!」

「反省してんのかお前ら・・・」

何はともあれこうして歓迎会が始まった。

―――――
―――



93 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:03:27.28 7j7LKG7/0 73/152


「お前らそんなにウイイレやって飽きないのか?」

男友「全然」

男友「・・・・っしゃあ」

男子「うあああまた負けた」

男友「お前まじ弱すぎ。チェンジ」

男友「おい男俺と勝負しろ」

「いや俺は見てるだけでいいわ。腐るほどやったし」


94 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:04:13.47 7j7LKG7/0 74/152


男友「あ、お前逃げんのか」

「別に逃げるわけじゃねーよ。ただお前にはレクレアティーボ・ウエルバを使っても勝てる自信がある」

これが俗に言う持ち主最強説だ。

それを悟ったのか男友は女をゲームに誘い始めた。

男友「・・・・・・・・」

男友「んじゃ・・・女ちゃんできる・・・?」

「え、うん。できるよー」

男友「それじゃ一緒にやろっか!」

「いいよー」

「・・・・・・・」

だがその選択は間違いだったとすぐに気付くことになるだろう。
なぜなら女は持ち主の俺より強かったから・・・



95 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:05:10.85 7j7LKG7/0 75/152


男友「え、ちょっ・・・女ちゃん強すぎ・・・」

「えへへ」

「女は俺より強かったからな」

男友「ゲームの持ち主が最強という説は何処へ・・・」

「中学の時は毎日ここでこのゲームやってたからね」

「そういうことだ」

男友「くっ・・・・・」



96 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:05:52.87 7j7LKG7/0 76/152



「あ、ねえ男」

「ん?」

「もうすぐ9時だしお風呂入りたいな」

男子「風呂っ!?」

「今日学校でも汗かいちゃったし流石に・・・」

「いやでも・・・・」

確かに今日は猛暑だったし、ましてやこの小さい部屋に人が何人か居ればと考えると風呂に入りたい気持ちも分からないでもない。
でも男友と男子たちがいるこの家で女に風呂を貸すのは何かとてつもなく危ない気がする。
直感的にそう思ったが、結局何か他にいい案もなく、許可せざるを得なくなった。
俺の厳重な見張りを条件に・・・


98 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:07:11.34 7j7LKG7/0 77/152


男友「なあ・・・ちょっとくらいいいだろ・・・?」

「だめだ」

男子「頼むっ・・・」

「だめ」

男子「3000円!」

「安い」

風呂場の前で椅子を置いて見張る俺に中に入れてくれと懇願する男子達。
姉貴に一応このことを伝えておいたら死んでも通すなって言われた。
きっとここで許したら俺の首が飛ぶだろう。だから絶対死守。


100 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:08:31.57 7j7LKG7/0 78/152


「~~♪」

風呂場から能天気な鼻歌が聞こえてくる。

(幸せなやつめ・・・)

絶対に動かないという俺の態度に男子達は諦めたのか、買出しにいくと言って出て行ってしまった。

でもいざ一人になると色々とやばい。
扉の向こう側から身体を洗う音や、シャワーの音が聞こえてくるとどうしても意識してしまう。
予想以上の精神攻撃に俺はうろたえた。

しばらくして風呂場から女が出る音が聞こえたからその場を離れようとしたところ女の声が聞こえてきた。

「しまった・・・服がない・・・」

「えっ・・・・」


101 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:09:15.12 7j7LKG7/0 79/152


「男ー、服がないっ!どうしよう・・・」

「どうしようってお前・・・ちゃんと考えてから入れよ・・・」

「うう・・・」

「・・・ったく・・・ちょっと待ってろ。何か適当な服探してくる」

「・・・うん」

とりあえず適当なスウェットを持ってきた。
俺が着てた奴だから多少サイズは大きいだろうがここは我慢してもらうしかない。

「・・・って持ってきたはいいけどどうやって渡すんだ」


102 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:09:55.53 7j7LKG7/0 80/152


「え・・・普通に開けていいよ?」

「いやだめだろ」

「タオル巻いてる私は気にしないけど」

「・・・・・・・・」

「・・・・・開けるぞ」

「うん・・・」

開けた瞬間中からシャンプーの匂いかボディーソープの匂いか知らないが、とりあえず良い匂いが飛び出してきた。
次に目に飛び込んだのはタオル一枚の女の姿。


103 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:10:36.17 7j7LKG7/0 81/152


「う・・・こ、これ・・・・」

「あ、ありがと・・・」

「・・・んじゃ部屋戻ってる」

「・・・わかった」

俺は逃げるように洗面所から出た。

(やばっ・・・すげえドキドキした)

(凄く肌が白くて・・・頬が少し赤くなってて・・・)

思い出すと余計な部分に血液が集中してくる。

(・・・・・・・・)

(だ、だめだっ早く忘れよう)

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・


104 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:11:16.66 7j7LKG7/0 82/152



男友「戻ったぞ~」

「・・・・・・・・」

男友「お?どうした?そんな深刻そうな顔して」

「あ、いや・・・別に何も・・・」

男子「さてはお前・・・風呂覗いたな・・・?」

「んなわけねーだろ!!」

男友「流石に男はそういうことしないだろ。な?」

「お、おう・・・」

(正直似たようなことはしてしまったけどな・・・)


106 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:11:57.18 7j7LKG7/0 83/152


男友「あれそういえば女ちゃんは?」

「ん、そろそろ戻ってくると思うぞ」

「ふぅ~気持ちよかった~」

「ほら」

男友「・・・・っ!」

男子「・・・・ごくり」

「・・・・・・」

「・・・・?どうしたのみんな」


107 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:12:43.57 7j7LKG7/0 84/152


男子「カ、カワイッスネ!」

「えっ・・・・・」

「・・・・あ、ありがと・・・」

男友「まじで女ちゃん付き合ってくんねーかなー!!!」

(こいつら完全に風呂上りの女にやられてる・・・)

(まあ分からんでもないが・・・)

「・・・・・・・・・」

「とりあえず俺は姉貴に風呂空いたってこと伝えてくるわ」

「はーい」




109 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:15:50.60 7j7LKG7/0 85/152


「姉貴ー、風呂空いたぞ~」

「はいはーい」

「・・・・・・・」

「はっ・・・・しまった・・・・」

姉貴に伝えてからふと思った。風呂上がり直後の女をあの部屋に放置する方がまずいと。
急いで戻り部屋の扉を開けると

男友「ん?」

「なになに?」

「・・・・・・・」

男子達と女がびっくりした表情で俺の方を見てた。


110 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:16:33.25 7j7LKG7/0 86/152


(まあこの短時間では何もないよな・・・)

何も無かったことに安心しながら、俺も部屋の中に入り男子達が買ってきた飲み物を飲もうとして――

「これ酒じゃねえか!」

男友「だからどうしたんだよ」

男子「歓迎会だしいいだろ」

「お前ら・・・」


112 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:17:13.48 7j7LKG7/0 87/152


男友「大体お前もいつも結構飲むじゃん」

「いや、そうだけどさ・・・」

「ぷはぁ!おいし~!」

「女って酒大丈夫なのか?」

「うん?馬鹿にしてるな~?こんなの全然平気だって!」

「嫌な予感しかしないぜ・・・」

―――――
―――



113 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:18:06.31 7j7LKG7/0 88/152


それからしばらく経って、案の定・・・

「うぅん・・・ねむい」

「こら、しがみつくな眠たいならベッドで寝ろ!」

男友「女ちゃん俺がベッドになってあげるよ・・・ほら・・・おいで」

「嫌・・・」

男友「そんな・・・はっきり言わなくても・・・・ううっ・・・」

「お前らもほら、早く寝ろ。馬鹿みたいに飲むから酔うんだぞ」

「ったく、明日学校あんのにどうするんだよ・・・」


114 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:18:46.77 7j7LKG7/0 89/152


男子「久しぶりに美味かったぜ~・・・」

そう言いながら男子達は眠っていった。

「んぅ・・・」

「あとは女か・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・すー・・・すー・・・」

「おい座ったまま寝んな」

「ふぇっ・・・」


115 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:19:27.11 7j7LKG7/0 90/152


「ほら、こっち。ここで寝てくれ。夏だからって言っても風邪引くかもしれないだろ?」

「ん・・・」

「・・・・なんだよその手は」

「連れてって・・・」

「・・・はぁ・・・仕方ないな・・・」

差し出してきた手を握ってベッドまで誘導してやった。

「おやすみな」

「・・・ん。おやすみなさい・・・」


116 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:20:18.79 7j7LKG7/0 91/152


「・・・・・・・・・・」

「・・・・すー・・・すー・・・・」

ベッドに寝かせると女からすぐに寝息が聞こえてきた。

(寝顔・・・可愛いな・・・)

「・・・・・・・・」

「結局俺だけか飲んでないの・・・」

「眠れそうにないな・・・。風呂でも入るか」

とりあえず俺は汗を流すべく風呂場へ向かった。



117 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:20:59.17 7j7LKG7/0 92/152



「あ~、しかし今日はびっくりしたなー」

「転校してきたのが女だなんて・・・今でも信じられないな」

「・・・・・・・」

「しかもすっげえ可愛くなってて・・・」

「・・・・・・・」

女の事を考えてるとどうしてもさっきのタオル一枚の姿が思い出されてしまう。

「・・・・さっさと洗ってあがろ」

―――――
―――



130 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:41:19.51 7j7LKG7/0 93/152


「すっきりした~」

「これで気持ちよく眠れそうだな」

風呂からあがって気分も身体もさっぱりして部屋に戻ろうとしたその時。
誰かに服を掴まれた。

「ひっ・・・!」

「・・・・・・・・」

「・・・なんだ女か・・・。びっくりさせるなよ」

「なんで起きてきた?」


131 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:42:49.11 7j7LKG7/0 94/152


「・・・といれ」

「は・・・?」

「・・・トイレ、着いてきて・・・」

「いや、自分で行ってくれよそれくらい・・・」

「こわい・・・」

「あぁ・・まだお前暗いとこダメなのか・・・・」

昔っからこいつはそうなのだ。
中学生のときも泊まった日は毎晩叩き起こされて着いてこいって言われたもんだ。

高校生の女の子のトイレに付き添うのも何か気が引けるが仕方ないだろう。


132 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:43:48.29 7j7LKG7/0 95/152


「先に戻ったりしないでね・・・?」

「ああ、わかってるって」

「・・・・・・・」

俺が戻らないことを言うと安心したのか女はトイレの中に入っていった。

「鍵くらいかけろよ・・・どんだけ無用心なんだ」

いくら仲が良かったって言っても高校男児だ。
少しくらい警戒してもいいんじゃないかと思う。


133 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:46:02.13 7j7LKG7/0 96/152


「・・・・・・・・」

それでも黙って待っているとしょろろろろ・・・というなんとも淫らな効果音が聞こえてきた。
聞いてると気がどうにかなってしまいそうな気がしたから耳を塞いでやり過ごす。

・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・

「・・・・なげえ」

しばらく経っても一向に出てこない。

あまりにも気になったので耳を塞ぐのをやめて聞き耳を立ててみると中からすーすーと寝息が聞こえてきた。


135 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:47:31.84 7j7LKG7/0 97/152


「寝てる・・・」

「・・・・・・・」

「おい、女。起きろ」

ひたすらノック。だがしかし女が起きる様な気配はない。

「女っ!・・・・・くそ・・・・どうすんだよこれ・・・」

このまま放置するわけにもいかない。自分で気がついて起きて部屋に戻ってくればいいが、もし朝まで起きなかった場合トイレを使おうとした奴と鉢合わせだ。

それはできない・・・というかさせたくない。


136 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:49:04.11 7j7LKG7/0 98/152



「・・・・・ごめん女。入るぞ・・・」

扉を開けるとそこにはパンツを下ろしたままの状態で眠る女が座っていた。

未だ嘗て生で見たことが無かった女子の部分を見て僅かながら反応してしまった自分が恨めしい。

「・・・すー・・・・」

「おい・・・起きろ」

一度見てしまったが、それ以上は見ないようにしながら女を揺すって起こす。

「ん・・・男・・・?」


137 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:50:00.84 7j7LKG7/0 99/152


「は、早く部屋戻るぞ」

「・・・・うん・・・わかった・・・」

寝ぼけているのか酔いがまだ抜けてないのかは分からないが、俺がトイレに入ってきたことには何も言わず素直に応じてくれた。

(助かった・・・)

ここで悲鳴でもあげられていたことを考えるとぞっとする。

「ん・・・」

「はいはい」

また差し出された手を握って部屋まで誘導してやる。
まったく世話の焼ける奴だ。そこも昔と全く変わらない。


140 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:51:22.14 7j7LKG7/0 100/152


なんとか誘導も終わり、これでようやく俺も眠れると思ったのが甘かった。

「・・・・・・・・」

「ここがお前の寝床だ」

「・・・こっち」

「そこは俺の布団」

「私もそこで寝るの・・・」

「・・・・・・」

「まあいいけど・・・じゃあ俺はベッド使うわ」

そう言って俺がベッドに入ろうとすると何故か一緒に女もベッドに入ってくる。

「だからなんで一緒に入ってくるんだよ!」

「んん・・・」

「だだこねたってダメだ。俺は布団で寝る」

そう言って起き上がろうとしたら、女に掴まれてしまった。
掴まれたというか正確には抱きつかれたんだが。


141 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 03:52:57.89 7j7LKG7/0 101/152


「おまっ・・・離れろっ」

「・・・・・・・」

だが女はしっかりと抱きついていて離れてくれそうにない。

(このままじゃヤバイ・・・)

身体が緊張し過ぎているせいでよく分からないが、色々と柔らかいところが身体に当たっている気がするのだ。

男ならば喜ぶべき事態なんだろうが、生憎俺はそんな余裕は持ち合わせていなかった。


145 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:05:40.79 7j7LKG7/0 102/152


「・・・た、頼む・・離れてくれっ」

「・・・すー・・・」

「えっ」

「・・すー・・・すー・・・」

「寝・・・た・・・・・」

抱きついたまま寝息を立てていた。

「・・・・・・・・」

「・・・・終わった」


幸せそうな寝顔を見ると叩き起こすわけにも行かず、
この時俺は今夜は寝れないということを覚悟した。




146 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:07:10.18 7j7LKG7/0 103/152



―――――
―――

チュンチュン

「・・・・・・・・・」

外が僅かに明るい。大体5時くらいだろうか。

結局俺はあのまま眠ることができなかった。途中女の腕が離れてから移動すればいいとか考えてたが・・・
・・・こいつ寝返り打たない。俺を抱き枕か何かと勘違いしてるかのようにずっと抱きついたまま眠っていた。

おかげで睡眠不足で眠い。


147 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:07:59.85 7j7LKG7/0 104/152


「はぁ・・・・」

男友「・・・ぐごご・・・・」

「・・・・すー・・・すー・・・」

「・・・・幸せそうに寝やがって・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・すー・・・・・んっ・・・」

「・・・・ん?」

「んん・・・・あれ・・・・・ここは・・・?」

「俺んち」

「・・・男の・・・・・・」


148 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:09:23.11 7j7LKG7/0 105/152


「・・・・・・・・」

「・・・・・・・っ!??」

「ど、どどどどうして私が男と同じベッドで寝てるのっ!??」

「それに私っ・・・もしかして・・・・えっ・・・ええっ!?」

「・・・・・・・・・」

(完全に混乱してるな)

(・・・・ちょっとからかってやるか)

「昨日は凄かったな」

「えっ!?何が・・・?何がすごかったの?」


149 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:10:22.39 7j7LKG7/0 106/152


「いやぁ色々と凄かった。これは忘れられないな」

(ある意味まじで忘れられないけど)

「だから何が・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・もしかして私・・・やっちゃったんだ・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・くくっ・・・」

「ふぇっ・・・・?」

「あはははっ、まじで頬染めてやがんの」

「え・・?だって・・・・」


152 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:11:31.72 7j7LKG7/0 107/152


「冗談。別に何もないって。お前はただ俺の横で寝てただけ」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・ん?なんだ?怒ったか?」

「・・・・ばかっ!」

そっぽを向かれてしまった。

(性質の悪い冗談だったか)

「悪い悪い。ちょっといきすぎた冗談だったな」

「・・・・・・男だったら別に・・・」

「は・・・?」

「私は別に男だったら・・・よかったって・・・」

「・・・・っ!?」


153 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:12:56.92 7j7LKG7/0 108/152


「男・・・・・」

「おん・・な・・・?」

女がこっちに向き直り徐々に二人の間隔が縮まる。
息がかかるほどまでお互いの顔が近くなって・・・・

「目、充血してる」

「っ・・・ま、まじで・・・?」

「もしかして・・・寝てない・・・?」

「ああ、寝てない・・・」

(俺っ、今女と何を・・・)

「私のせい・・・だよね・・・」

「・・・まあ正直に言えばそうなるな」


154 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:13:52.83 7j7LKG7/0 109/152


「ごめんね・・・迷惑かけちゃって・・・」

(うっ・・・そういう顔されると・・・)

「お前・・・いつからそういう表情できるようになった・・・?」

「えっ・・・?」

「あ、いや・・・なんでもない・・・」

「別にあんまり気にしてないからいいぞ」

「でも・・・・」

「ほら、男友とかが起きたら厄介だ。このままだとまじで勘違いされるぞ」

誰だって男女が一つのベッドの中に寝てたらそういう風に勘違いするだろう。


155 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 04:14:41.68 7j7LKG7/0 110/152


「あっ・・・ごめん・・・」

「さてと・・・学校行く準備すっかー。こいつらは風呂も入ってないし一旦家帰らせないとな」

「男はお風呂入ったの・・・?」

「おう、入ったぞ。後は着替えるだけだ」

「それじゃ・・・私も一旦家に戻って着替えてから学校にいくね?」

「おう。またあとでな」

「うん・・・・」


201 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 09:53:24.66 7j7LKG7/0 111/152


「・・・・・・・・・」

「・・・・・どした?」

「男、ごめんね・・・」

「だからもう良いって言ってんだろ。ほら早く戻らないと遅刻するぞ?」

「うん・・・・」

女は申し訳なさそうにしながら部屋を出て行った。

それからいつまでも寝ている男子達を叩き起こして自分達の家へ戻ってもらった。

「・・・・・・・・・・・・」

「眠いけど、とりあえず学校にはいくか・・・」

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・


204 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 09:58:05.41 7j7LKG7/0 112/152


―――――
―――


「あ~・・・ねみい~」

「むぅ・・・謝ってるじゃん・・・」

6時間目が終わり休憩時間、隣に座っている女がふてくされた様に言う。

「そういうことじゃないって。ただ単純に眠いだけ」

「・・・・・・・・」

「・・・それよりあいつら結局来ないな」

「・・・男友くんたち?」


205 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:00:53.11 7j7LKG7/0 113/152


「そ。まぁ大体予想はついてたけどな」

「でも男友くんたちも寝てたよね?」

「爆睡だったな」

「・・・・・・・・」

「さてと、俺も眠いけど最後の授業くらい頑張って受けるかなー」

「・・・今までずーっと寝てたのに」

「誰のせいかなぁ・・・?」

「うっ・・・・・ごめんなさい・・・・・」

女をからかっているうちに先生がやってきて、最後の授業が始まった。





207 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:04:23.05 7j7LKG7/0 114/152


―――――
―――


先生「えー、ここは昨日の続きになるのだが――」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「あのさ」


209 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:05:09.99 7j7LKG7/0 115/152


「・・・・・・・・・」

「なんかさっきからずっと見られてる気がするんだけど。気のせいか?」

「・・・きっ、気のせいじゃないかな!?」

「何テンパってんだよ」

「テンパッテナイヨ?」

「バレバレだっつの・・・。そんなに俺の顔が面白いか?」

「そんなことないけど・・・・」


214 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:16:09.07 7j7LKG7/0 116/152


「バレバレだっつの・・・。そんなに俺の顔が面白いか?」

「そんなことないけど・・・・」

「じゃあなんでそんなに見るんだよ」

「え・・・別にいいじゃんっ・・・」

「まさかお前俺が寝てるときも・・・」

「・・・・・・・・・」

「まじかよ・・・・」

「・・・・・・・・・」

(まぁ俺もお前の寝顔見たしお相子か・・・)





217 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:21:53.37 7j7LKG7/0 117/152


先生「ここは過去完了形で書くのが正しいのは分かるか?時制の問題は――」

「・・・・・・・・・」

眠さに耐えながら授業を受けているとまた隣から声をかけられた。

「・・・あのさ、男」

「・・・・ん」

「今日も男の家行っても・・・いい・・・かな・・・?」

「えっ・・・・」

「やっぱり・・・だめ、かな」

「・・・いや、別に・・・」


218 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:24:04.31 7j7LKG7/0 118/152


不意に今朝のことを思い出してしまっただけで、毛頭断るつもりなんてない。
むしろ歓迎したいくらいだった。

「今度はもう寝ないようにするからさ・・・」

「何、泊まるの?」

「明日休みだし・・・だめ?」

「・・・いいけど」

「やった・・・ありがとっ」


219 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:28:08.80 7j7LKG7/0 119/152


「ただし、今度はちゃんと風呂とかも入ってから来てくれな」

「うんっ。わかった」

「・・・・・・・・・」

昨日に続いて女が俺の家に来ることになった。

(まるであの時みたいだな・・・・)

ふと中学の頃を思い出す。毎日女が俺の家に遊びにきていてとても楽しかった記憶が鮮明に蘇る。

またいつかあの時のように・・・・・

それは女がこの街を去ってから俺がずっと望んでいたこと。
それが叶っている気がして今が充実しているように思えた。



221 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:30:36.88 7j7LKG7/0 120/152


―――――
―――


ピンポーン

午後9時過ぎ。玄関のチャイムが鳴った。

「来たか。・・・はいはい今でまーす」

ガチャ

扉を開けると制服ではなく、軽い格好をした女が立っていた。

「やっ」

「おっす」

「お菓子とかジュースとか色々持ってきたよ~」

「おう、サンキュ。・・・風呂は入ってきたか?」


222 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:33:37.26 7j7LKG7/0 121/152


「うん、ばっちり!なんなら匂いかいでみる?」

「かぐわけねーだろ」

「ふふっ」

「・・・あがれよ」

「うん、お邪魔しまーす」

「今日は誰もいないぞ」

「えっそうなの?」


223 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:34:43.32 7j7LKG7/0 122/152


「ああ。朝出るとき姉貴も今日は帰らないって言ってた。兄貴はいつも通りだろ」

「お兄さんいつも帰ってきてないの・・・?」

「帰ってくる日の方が珍しいって感じ」

「へ、へぇ~・・・」

「で・・・何するよ・・・」

「なんでもいいよ~。ゲームとか、テレビとか?」

「んー・・・・俺はもうゲームはいいわ・・・」

「テレビ見るか」

「うんうん」

そう言って俺たちはリビングのテレビの前のソファーに腰掛けた。


228 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:45:37.54 7j7LKG7/0 123/152


「何かやってねーかな~・・・」

ポチポチとテレビのリモコンのボタンを押して番組を幾つか切り替えたうちで、面白そうな番組が一つ見つかった。

TV「心霊特集」

「ええっ!やだやだっ、他の番組にしてよ!」

「えー、他の番組で面白そうな奴やってないし」

「わ、私こういうの苦手で・・・って男知ってるでしょ?!」

「おう、知ってる」

「じゃあやめてよーっ!」


229 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:51:30.03 7j7LKG7/0 124/152


「まあたまにはいいだろ?夏なんだしさ、気分的に涼しくなるし」

「うう・・・・」

最初は文句を言っていたが、結局女も一緒に心霊番組を見たのだった。
途中何度か女が悲鳴を上げて飛び掛ってきたりもしたが・・・。

なんとかしているうちに番組も終わった。

「怖かったぁ・・・」

「俺はどっちかっていうとお前の悲鳴にだな・・・。でも少しは涼しくなっただろ?」

「わかんない・・・」


230 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 10:52:17.97 7j7LKG7/0 125/152


「・・・・・・・」

(なんかテンション下がらせちゃったな・・・)

(TV見るのは失敗だったか・・・)

(何か他に・・・・)

「お」

「・・・?」

「これいいな」

「あー花火!」

リビングをうろうろしていると家庭用の花火セットを見つけた。
姉貴か兄貴が使った余りなんだろうか。封が既に開いている。


231 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:00:15.87 7j7LKG7/0 126/152


「・・・やるか?」

「うんうんっ!」

さっきまで暗い顔をしていたのが花火をやると分かった途端明るくなった。

(子供みたいな奴だな・・・)

「ねっ、早く外いこ!」

「お、おい待てよっ!・・・ったく」

花火を持ち出して早々と行ってしまった。
バケツに水を汲んで、蝋燭も用意して俺も外に出た。

早速蝋燭に火をつけ、そこから花火に火を付ける。余り物だったせいで残っている本数も少なく、多く残っているのは線香花火くらいだった。


232 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:01:12.10 7j7LKG7/0 127/152


「わぁ・・・こういう花火ってすごく久しぶりにやるような気がする・・・」

花火を見ながら女が言う。

「中1の時にやったな」

「あれ?そうだっけ?」

「・・・覚えてないのかよ」

「あはは・・・」

「・・・・・・・・・・」

(あんなに前のことを覚えているのも俺だけなのかもな)

(そう考えるとなんか寂しいけど・・・)


235 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:07:03.12 7j7LKG7/0 128/152


「綺麗~・・・・ふふっ」

「・・・・・・・・・」

楽しそうにしている女の姿を見ているとそれだけで俺は満足だった。
たとえあの時のことを覚えていなくてもこうしてまた一緒にいられるだけで俺は・・・

「ねえ、男」

不意に線香花火に目を向けたまま女が話しかけてきた。

「・・・ん?」

「もしさ、私がまた海外へ行くことになったら・・・男はどうする・・・?」


236 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:07:45.52 7j7LKG7/0 129/152


「え・・・・」

「・・・・・・・・」

「お前・・・もしかしてまた・・・」

「ふふっ、もしもの話だよ」

「・・・・・・・・・」

「もしもまた私がここを離れないといけなくなったら・・・」

「・・・・・・・男はまた・・・・・・『好きだ』って告白、してくれるのかな・・・・」

「・・・・・・っ」


238 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:08:32.56 7j7LKG7/0 130/152


「・・・お前、そのこと覚えて・・・」

「当たり前じゃん・・・忘れるはずないよ」

「・・・・・・・・・・・」

「あの時ね、私びっくりしちゃって」

「男が私のことそんな風に思ってくれてるなんて知らなかったから」

「・・・・・・・・・・」

「ほんとはね、あの時ちゃんと答えたかったんだよ?」

「私の気持ちを・・・」


243 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:21:38.66 7j7LKG7/0 131/152


「・・・・・・・・・・・」

「でもあの時私はまたここに戻ってこれるなんてこと思ってもいなかった」

「今でも信じられないくらいだもん」

「・・・・・・・だから・・・『ありがとう』しか言えなかったの・・・・」

「もし私の気持ちを伝えてしまったらもっと別れるのが辛くなるだろうって思って・・・」

「女・・・・・・・」

「・・・・でも私は今こうしてまた男と一緒にいる」

「だから男・・・・もし男の気持ちがあの時と変わらないなら・・・・・・・」


244 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:22:32.20 7j7LKG7/0 132/152


私と付き合ってくれませんか――


女が消え入りそうな声でそう言い終えたかどうか分からないうちに・・・・
俺は彼女を抱きしめていた。

「っ・・・!」

「えっ・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「何も・・・何も変わらない・・・・」

「俺もあの時から・・・ずっとお前のことが・・・・」

「男っ・・・・・・」

「好きだ・・・・」

「・・・うんっ・・・・」

抱きしめている腕の力が緩み、見つめ合う。


245 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:23:15.80 7j7LKG7/0 133/152


「ん・・・・」

女が目を瞑り、少し背伸びして顔を近づけてきた。
俺も顔を近づけほんの触れるだけのキスをする。

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「ありがと・・・・」

「お、おう・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」


246 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:23:56.29 7j7LKG7/0 134/152


気まずい沈黙。そんな中女が口を開く。

「あの、さ・・・もう一つお願いがあるんだけど・・・」

「・・・ん?なんだ・・・?」

「まだ言ってもらってないことがあるんだよね・・・」

「え・・・?」

「・・・・・・・・・」

「『おかえり』って・・・」


248 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:24:36.77 7j7LKG7/0 135/152


「・・・・・・・・・」

「そんなことか」

「そんなことって・・・!これは大事なことだよっ!」

「・・・そういえばまだ言ってなかったっけ」

「うん・・・だから・・・」

「分かった」

「・・・・・・・・」

俺は再び女の顔を見てその一言を言おうとして―――





252 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:27:31.21 7j7LKG7/0 136/152



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。


―――ピピピピッ

「はっ」

聞き覚えのあるけたたましい目覚ましの音に驚いて目を開ける。

「・・・・・・・・・・・」

見慣れた天井。俺の部屋だ。

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・夢・・・・・」

時刻を見る。5時30分。
デジタル時計に示されている日付は丁度夏休みが終わって学校が始まる日。


254 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:29:27.16 7j7LKG7/0 137/152


「・・・・・・・・・・・」

とてつもなく長く幸せな夢を見ていた気がする。
はっきりとは思い出せないが、女と一緒に過ごしていた夢。

一緒に花火をして・・・・
最後は確か・・・何か大切なことを言おうとしていた。

「・・・・・・あんな夢どうして・・・」

全く今更である。女がこの街を去ったのはもう3年前の出来事。
何をもってこんな夢を見たのかわからない。

しかもよりによって学校が始まる日の朝に。


257 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:32:20.10 7j7LKG7/0 138/152


「はぁ・・・・・・・」

「・・・・準備、するか」

今までに体験したことのないような喪失感に苛まれたが、いつまでも夢だったことを悔いても仕方がない。
それに初日から遅刻するのも御免なので登校の準備を進めることにした。

「・・・・・・・・・・・」


リビングに着くといつも通り誰も居なかった。
朝はいつも俺だけ。俺には兄貴と姉貴がいるが二人は普段遅くまで寝ているか、もしくは帰ってきていない。
大学生って羨ましい。

適当に洗顔をして寝癖を直してからテレビを付け今日の天気を確認する。
これもいつも通り。学校に行く日の朝はいつもこうしていたことを思い出す。

TV「○○の最高気温は37度です。まだまだ暑い夏が続きます。水分補給はこまめに取るようにしてください」

8月末の猛暑。それにまたあの代わり映えしない学校生活に戻るのだということを考えるとますます家を出たくなくなる。

「うわぁ・・・行きたくねー」

そんなことを言いつついきなり休んでいいはずもなく、一人準備を終えた俺は家を出たのだった。


258 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:33:28.17 7j7LKG7/0 139/152


ガチャ

「うわ・・・なんだこれ・・・」

久しぶりの外気にうろたえてしまう。

「・・・帰りてー・・・」

男友「家出て早々何言ってんだよ」

「・・・なんだ・・・お前か」

男友「『なんだ』は失礼だろ・・・」

家の前で偶然通りかかったのはクラスメイト。
一年の頃からクラスが同じだし、結構付き合いの長い友達だ。故によく家で遊んだりする。


261 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:34:32.27 7j7LKG7/0 140/152


男友「久しぶりの学校だなー!」

「正直行きたくないわ・・・。何がそんなにお前の意欲を駆り立ててるんだ?」

男友「ん?・・・いやだってさ、夏は暑いじゃん?」

「おう」

男友「汗かくじゃん?」

「・・・・おう」

男友「シャツが透けるじゃん。最高じゃん」

「あほくさ・・・」

男友「ばっか、こういうのは高校生のうちに楽しんどくもんだろ」

「・・・・まぁそうかもな・・・」

男友「そうだそうだ」

男友は満足気に笑って見せた。


264 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:35:31.43 7j7LKG7/0 141/152




「・・・・・・・」

「ほんと暑いな・・・」

男友「そんなに暑いか?」

「お前暑くないのかよ・・・」

男友「いや暑くないことはないけどさ。言うほどでもなくね?」

「どういう身体してんだか・・・」

男友「お前どうせ夏休みの間ずっと涼しいとこにいたんだろ」

「うっ・・・」


265 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:36:35.80 7j7LKG7/0 142/152


男友「いいよなー、部活やってない奴は」

男友「お前運動神経いいんだし何かやればよかったのに」

「いいんだよ。面倒くさい」

男友「お前1年の時からそうだもんな・・・」

「ほっとけ」

男友「・・・・あっ!やべっ」

学校の敷地内に入ったところで突然男友が声を上げた。

「ん?」


266 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:39:06.61 7j7LKG7/0 143/152


男友「今日の朝に部室前に集合かかってたんだった」

「忘れてたのかよ・・・」

恐らく男友の部活だろう。
グラウンドの反対側に20人ほど整列しているのが見える。

男友「わりい先行くわっ。また後でな」

「おう」

男友はそう言うと慌てた様子で走っていった。

こんな暑いのにご苦労なことだ。


272 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:49:31.28 7j7LKG7/0 144/152


「・・・・・・・・」

「面倒面倒って言って避けてきてたけど・・・」

「俺も何かやっとけばよかったかなー・・・」


男友が走っていく後姿を見て不意にそんなことを思う。
別に自分の運動神経を活かしたいというわけではない。
やはりこのマンネリ化した学校生活にもう飽き飽きとしているのだ。

何か新しいことでも起きてくれたら少しは変わるかもしれない。
ちょっとやそっとのことで学校生活に変化があるとは限らないが、それでもやはり何もないよりはましだろう。


例えば・・・・・・

そうだな、転校生でも来てくれたら――――


 「あの、すいませんっ。職員室ってどちらに・・・」


273 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:50:32.74 7j7LKG7/0 145/152


変なことを聞く奴もいたもんだ。学校の生徒なら職員室の場所なんて聞かずとも分かるだろう。
それでもほんとに困っているような声だったので俺は振り返って教えようとして

「職員室はあっち――」

「え・・・・・・」

目を疑った。職員室の場所を尋ねてきた少女はどこか懐かしい雰囲気が漂う。それもかなり最近見たような顔だ。

まるで夢の中で会った女のような・・・。

しばらく彼女の顔を見て固まってしまっていた俺に彼女が口を開いた。


 「もしかして・・・・・・・おと・・・こ・・・・?」

「お前・・・嘘・・・だろ・・・。女がここにいるはず・・・・」


274 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:51:38.55 7j7LKG7/0 146/152


「・・・・・・・っ!」

「やっぱり男なんだよね?・・・・嘘じゃないよ・・・・・私だよ・・・・戻ってきたんだよっ・・・!」

俺の顔を見て少し涙目になりながら言う。

「こんなこと・・・ありえないっ・・・」

「大体なんで戻ってきたんだ!?」

「えっ・・・それは・・・・」

「お父さんの仕事の関係で・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「それに私・・・男のことが忘れられなくて・・・っ」


275 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:52:34.20 7j7LKG7/0 147/152


「・・・・・・っ」

「辛くて・・・・向こうへ行ってからもずっとずっと・・・」

「・・・・・・忘れようとしたこともあった・・・・・・・・でもっ・・・」

「そんなこと・・・・できなかったのっ・・・・」

「・・・・女・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「それに・・・・答えてなかったから・・・・」

「え・・・・?」


278 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:53:57.62 7j7LKG7/0 148/152


「男の気持ちに答えてなかったから・・・っ!」


信じられなかった。これもどうせ夢なんだろ?きっとそうだ。そうに違いない。

心の中ではそう思っているのに・・・・・

それでも俺は確かめたくて


「喩えまた・・・・夢だったとしてもいい・・・・」

「教えてくれ・・・・・・お前の・・・・答えを・・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「私は・・・・」

「・・・私は男のことがずっと――」




――好きでした






279 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:55:39.44 7j7LKG7/0 149/152


「・・・・・・・っ」


その一言で全てが報われた気がした。一度も聞くことのなかった答え。

今までずっと隠してきたはずの感情が一気に溢れ出す。

俺は堪え切れず彼女を抱いていた。


「ふぇっ・・・?男・・・?急にそんな・・・」

「俺も・・・俺もあの時から気持ちは変わらない」

「・・・・・・・」

「もう・・・・もう絶対に・・・離さない、から・・・・っ」


283 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:57:33.57 7j7LKG7/0 150/152


「男・・・・」

女も俺の背中に腕を回してくる。

力を入れれば同じように返してくれる。伝わってくる確かな温もり。

そこで初めて思った。これは夢ではないと。

人目もあったかもしれない。だがそんなこと今はどうでもよかった。



286 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 11:59:20.72 7j7LKG7/0 151/152




「女・・・・・・・・」

「うん・・・・・・」

腕の力を緩め女の顔を見る。

そして俺は言った。
夢の中で言いそびれたあの一言を――――








      「・・・・・おかえり」









                         The END


294 : 以下、名... - 2011/07/14(木) 12:01:54.50 7j7LKG7/0 152/152


一応これで終わりとなります。
拙い文章力でしたがここまで付き合ってくれた方には感謝しています。
ありがとうございました!



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