1 : VIPに... - 2013/06/03 19:10:38.72 UNtTFIRa0 1/75

人魚「この中に、伝説の宝珠が……!」

「こら、何をやっとる」

人魚「! お、お婆様!」

「……」

人魚「わ、私は別にそんなどろぼうとか!」

「……人魚の宝珠、人魚の体を人間に変える」

人魚「申し訳ありません、でも! 私はあの方と添い遂げたいのです!」

「……」

人魚「……」

「持っていきな」

人魚「!」

元スレ
人魚「人間に恋をしてしまいました」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370254238/

2 : VIPに... - 2013/06/03 19:11:47.73 UNtTFIRa0 2/75

「ただし! その男を必ず婿にすること! 人魚族は男不足なんだからね!」

人魚「任せてください!」

「よし行け!」

人魚「ラジャー!」

3 : VIPに... - 2013/06/03 19:15:24.94 UNtTFIRa0 3/75




僧侶「まってください、勇者様!」

勇者「あのな、街中で大声で呼ぶな!」

僧侶「えへへ……」

勇者「役に立たないようなら即置いて行くからな」

僧侶「大丈夫です、任せてください!」

僧侶「(人魚の高い魔力で回復魔法を習得! 若干押し売りに近い形だったけど、パーティに入れてもらえた!)」

4 : VIPに... - 2013/06/03 19:16:01.63 UNtTFIRa0 4/75





勇者「zzz」

僧侶「」コソコソ


5 : VIPに... - 2013/06/03 19:16:44.73 UNtTFIRa0 5/75





「なに、男なんぞ既成事実を作ればOK!」

人魚「き、きせいじじつ! つまりあの卵とあの子をくっつけると!」




6 : VIPに... - 2013/06/03 19:18:15.41 UNtTFIRa0 6/75

僧侶「(よし、いざきせいじじつ!)」

勇者「zzz」

僧侶「……」

勇者「zzz」

僧侶「」

僧侶「人間はどうするのかわからない!!」ガーン!

7 : VIPに... - 2013/06/03 19:19:48.48 UNtTFIRa0 7/75

海。

勇者「なんだ? 海に行きたいってのは」

僧侶「ちょっと待っててください!」





僧侶「」ピィー!(人魚の笛

「どうした」

僧侶「あのですね、きせいじじつをあれしようと思ったんですが人間はどうすればいいのか!」

「? 産卵管から卵を」

僧侶「人間体の体には産卵管がないんです!」

「な、なに!?」ガガーン!

8 : VIPに... - 2013/06/03 19:20:48.44 UNtTFIRa0 8/75

「それではわしにもわからん!」

僧侶「そ、そんな……」

「ク……いや、あきらめんでもよい! 勇者殿の方は知っているはず! つまり勇者殿からするように仕向ければよい!」

僧侶「な、ナルホド!」

9 : VIPに... - 2013/06/03 19:23:00.90 UNtTFIRa0 9/75

僧侶「勇者様、このあたりで一休みしませんか?」

勇者「何甘えたこと抜かしてんだ? じゃあ俺は先行くからゆっくり休んでな」ズカズカズカ

僧侶「じ、冗談です! まだまだ元気です!!」テテテ!

10 : VIPに... - 2013/06/03 19:26:35.36 UNtTFIRa0 10/75

魔物「ガァァ…」バタ

勇者「ふん、死ぬために出て来てんのか、テメーら」ビュン!(刃の血糊を振り払った

残りの魔物たちは逃げ出した!

勇者「チッ……仲間の仇討つ気概もねーのか……おい、回復!」

僧侶「は、はい!」ポウ!(回復の光

勇者「んじゃさっさと行くぞ」

僧侶「す、すこし休んだほうが……」

勇者「は? お前は戦ってねーだろ」

僧侶「い、いえ勇者様が……」

勇者「お前俺があんくらいで疲れると思ってんのか?」

僧侶「い、いえ!! 早く行きましょう!」

僧侶「(なんてストイックで一匹狼でハイペースなマイペース! 一人旅になるわけだ!)」

11 : VIPに... - 2013/06/03 19:30:03.47 UNtTFIRa0 11/75

出会い


人魚「や、止めてください! その子を離して!」

人魚妹「お姉ちゃん……」

「んー、放してやってもいいぜ? お前が人魚の国の場所を教えてくれるんならなぁ」

人魚「!」

人魚妹「きゃあ!」グイ!

「さあどうする、俺は別にコイツ一人うっぱらうだけでも……」

人魚「……に、人魚の国のはぶべ!?」スコーン!

人魚妹「! 鞘がお姉ちゃんの頭に!?」

「だ、誰だテメー!?」

勇者「テメーらはよ……」

「!?」

勇者「そういうことは俺のいないところでやれってんだ!!」

ドカバキメキ!!

12 : VIPに... - 2013/06/03 19:30:32.62 UNtTFIRa0 12/75

人魚妹「あ、ありがとうございます」ビクビク

人魚「ありがとうございまう……」クラクラ……

勇者「うるせえ! 魔物のクセに人間一人倒せねーのかこの雑魚!」

人魚「」ビク!

人魚妹「」ビク!

人魚「あ、あの」

勇者「さっさと消えろ!」

人魚「はいっ!」ピュー!



出会い・完

13 : VIPに... - 2013/06/03 19:39:14.09 UNtTFIRa0 13/75

海。

人魚妹「お姉ちゃん、どんな感じ?」

僧侶「うう……この一ヶ月、取り付く島もないのよう……」

僧侶「あの人、朝起きてご飯食べて剣振って歩いて戦って歩いて戦って戦ってご飯食べて寝るだけなの……」

僧侶「交わす会話は回復! はい! だけよ? それ以外のこと言ったらすっごく不機嫌そうになるの……」

人魚妹「……逆だよお姉ちゃん! きっと勇者さん、人一倍愛情に餓えてるよ!」

僧侶「そうかな……」

人魚妹「そうだよ! 根気強く笑顔振りまけばきっと振り向いてくれる!」

僧侶「・・・・・・そうね! 私やる!」

14 : VIPに... - 2013/06/03 19:43:38.20 UNtTFIRa0 14/75

勇者「回復!」

僧侶「はいっ!」ニコニコ

勇者「飯にするぞ」

僧侶「はいっ!」ニコニコ

勇者「回復!」

僧侶「はいっ!」ニコニコ

勇者「寝るぞ」

僧侶「はい」ニコニコ





僧侶「ダメだ!」

人魚妹「忍耐だよ!」

15 : VIPに... - 2013/06/03 19:50:09.19 UNtTFIRa0 15/75

魔物「グルル!」ブン!

勇者「そこそこやるじゃねーか!」ガキン!

魔物B「グルル…」

僧侶「! 後ろから!」

僧侶「勇者様!」バッ!

勇者「!」

バリッ!



僧侶「だ、だめ……気絶したら置いて行かれる……」パタ……

16 : VIPに... - 2013/06/03 20:03:23.25 UNtTFIRa0 16/75

僧侶「置いて行かれる!」ガバ!

僧侶「あ、あれ勇者様? ここは宿屋?」

勇者「魔物の巣のど真ん中に置いていかれるってお前からして俺はどんだけ鬼だよ」

僧侶「あ、いや! あはは! そうですよね!」

勇者「……それに、俺と組んで2ヶ月持ったやつも居なかったしな……」

僧侶「」

勇者「背中は痛むか?」

僧侶「え? いえ! 全然平気です!」

勇者「……そうか……ありがとう、助かった」





僧侶「これは効いてる!」ヨッシャ!

人魚妹「でしょ!」

17 : VIPに... - 2013/06/03 20:15:16.77 UNtTFIRa0 17/75

勇者「あの山に竜が?」

村人「はい、毎夜食べ物を要求して……もうこの村の食料は……」

勇者「あそう」

村人「え! いやちょっと……」

僧侶「た、助けてあげないんですか!?」

勇者「倒さなくても、村から逃げるっていう選択肢もある。それに見ず知らずの旅人に訳話して命張らせようって言う根性が気に入らん」

僧侶「あ、あんまりで」

勇者「」ギロ!

僧侶「」ビビクゥ!

18 : VIPに... - 2013/06/03 20:18:08.01 UNtTFIRa0 18/75




勇者「」コソコソ





僧侶「(……何も一人で行かなくても……)」コソコソ

19 : VIPに... - 2013/06/03 20:27:52.41 UNtTFIRa0 19/75

「私を殺しに来たか」

勇者「そうだ」チャキ

「……好きにしろ」

勇者「何?」

「私はすでに病に犯されている……人間から食物を巻き上げるなどという、情けないことをせねばならんほどに」

勇者「……」

「ならば、いっそ楽にしてくれ」

勇者「……」カシン

「……どうした」

勇者「俺も剣士の端くれだ、無抵抗の相手を斬れるか」

「……」





人魚「」コソコソ

20 : VIPに... - 2013/06/03 20:30:28.09 UNtTFIRa0 20/75

翌日



僧侶「勇者さーん! これ見てください!」

勇者「?」

僧侶「万病を治すという「人魚の生き血」!」

勇者「!」バシ!

勇者「これをどこで手に入れた!?」

僧侶「へ!? え、えーと……買いました」

勇者「……だよな……」

僧侶「そ、その、どうしたんですか……?」

勇者「人魚ってのは好戦的な連中じゃねえ、生き物の中でも清くてやさしい心を持ってる連中だ」

僧侶「え、いやぁそれほどでも……」

勇者「だがな、あくどい人間はこうやって人魚から生きたまま血を抜くんだよ!」

僧侶「え」

勇者「こんなくだらねぇことで……」ポロポロ

僧侶「(え、えええ!!?)」

勇者「あ、わ、悪い。お前が悪いわけじゃねえのに……」

僧侶「い、いえ……」

21 : VIPに... - 2013/06/03 20:35:01.77 UNtTFIRa0 21/75

勇者「」

僧侶「あ、あのう……」

勇者「もう一泊するぞ」

僧侶「は、はいっ!」

22 : VIPに... - 2013/06/03 20:35:37.92 UNtTFIRa0 22/75





「これは……」

勇者「……どうやって手に入れたかは、聞かないでくれ……」

「……」

勇者「細かいこと考えなきゃ、ただの薬だ」

「……お前自身は、そう思っているようには見えん」

勇者「……」




僧侶「(な、なんかいたたまれない!)」

23 : VIPに... - 2013/06/03 20:36:20.01 UNtTFIRa0 23/75

朝。



勇者「……すまん、あの薬、つかっちまった」

僧侶「え、あ、はい」

勇者「いきなり風邪をひいたからだ」

僧侶「え、は、はあ……」

勇者「風邪をひいたからだからな!」

僧侶「わかりましたって!」

24 : VIPに... - 2013/06/03 20:38:25.11 UNtTFIRa0 24/75





戦士「私は旅の女戦士だ」

勇者「何の用だ」

戦士「仲間に入れろ」

勇者「断る。足手まといにしかならねえよ」

戦士「ふん、私より強いというのか、お前は」

勇者「……」チャキ ビュン!

ゴン!

戦士「剣の腹ではなく、切っ先を振り下ろすことだ」

勇者「!」

僧侶「勇者様の剣を止めた!」

戦士「でやぁ!」ブン!

僧侶「か、片手でつかんで投げた!」

勇者「」バン!(受身

戦士「細かな体の傷を見ればわかる、そろそろ戦いが厳しくなってきたのだろう?」

勇者「……」

戦士「自分自身の命はともかく、連れまで殺すつもりか?」

勇者「……」




戦士・パーティ加入

25 : VIPに... - 2013/06/03 20:42:57.10 UNtTFIRa0 25/75



戦士「」コソコソ

僧侶「なにやってるんですか」

戦士「」ビク!

戦士「……なんだ、化生か」

僧侶「! わ、私の正体を……!」

戦士「害意がないところを見ると、大方あの男に惚れて変化したのだろう?」

僧侶「!!」

僧侶「あ、あなたはどうなんですか!」

戦士「!?」

僧侶「た、たとえば、竜とか!」

戦士「! な、何故わかった!?」

僧侶「(当たってたんだ! ていうかメスだったんだ!)」

26 : VIPに... - 2013/06/03 20:44:24.20 UNtTFIRa0 26/75

戦士「……ふん、寝込みも襲えん小心者が……」

僧侶「わ、私だってやり方知ってれば!」

戦士「なんだ、知らんのか」

僧侶「あなただって! 人間と魔物はやり方がちがうんですからね!」

戦士「ふ、教えてやろう! 竜と人間のやり方はそう違わん!」

僧侶「そ、そんな!」ガーン!

27 : VIPに... - 2013/06/03 20:53:54.81 UNtTFIRa0 27/75

戦士「ではな! 私は行ってくる!」

僧侶「い、行かせません!」

戦士「ふん、お前ごとき障害にもならん!」

僧侶「なら! ここで相打つ覚悟!」

勇者「……テメーらうるせーぞ……」






結局この日は無理だった。

28 : VIPに... - 2013/06/03 20:57:31.33 UNtTFIRa0 28/75

勇者「はあ!」ビュン!

戦士「甘い!」ガキ!

朝の特訓




勇者「お前強いな……!」

戦士「ふ、ふん、お前こそ、その程度でいっぱしの剣士を名乗るとはな」

勇者「ああ、まだまだだ! まだ相手してもらうぜ!」

戦士「来い!」




僧侶「……」ゴゴゴゴゴ!

29 : VIPに... - 2013/06/03 21:12:56.90 UNtTFIRa0 29/75

僧侶「悔しい! 私なんてマトモに話すのに2ヶ月だよぅ!?」キー!

人魚妹「お、落ち着いて!」

僧侶「だって!」

人魚妹「お姉ちゃんのほうがリードしてるのは間違いないんだから!」

僧侶「そうかなぁ……そもそも勇者様、私を女と見てないような……」

人魚妹「大丈夫! 日常にさりげない女をちりばめるんだよ!」

僧侶「さりげない女……!」

「(耳年増め……)」

30 : VIPに... - 2013/06/03 21:24:26.49 UNtTFIRa0 30/75

僧侶「」フワ

勇者「? なんだこの匂い」

戦士「! (香水……!)」




勇者「? なんか僧侶、変わったか?」

僧侶「ええー? いえ別にー! 私が変わったというより勇者様の私を見る目が変わったという可能性がー!!」

戦士「(口紅頬紅……!)」

31 : VIPに... - 2013/06/03 21:33:26.31 UNtTFIRa0 31/75




僧侶「いい感じ! かなり手ごたえアリ!」(だと思う)

人魚妹「よし、じゃあこの伝説の「しょうぶぱんつ」を!」

僧侶「なにそれ!」

人魚妹「なんでも、人間の男と女の戦いの必需品、かつ最強の武器とかなんとか!」

僧侶「見た目防具なのに! 守備力低そうなのに!」

戦士「……なるほど、お前は人魚だったのか」

僧侶「!」

人魚妹「!」

僧侶「あ、こ、こ……」

戦士「……(なら、あの血は……)」

戦士「……来い」

僧侶「な、何を……」

戦士「人間のやり方を教えてやる」

僧侶「!」

32 : VIPに... - 2013/06/03 21:39:40.13 UNtTFIRa0 32/75

戦士「この穴にだな」

僧侶「あ、卵管が出てくるんですか?」

戦士「そこから離れろ。男のほうには同じような位置にこの穴を埋めるでっぱりが付いていて、それを入れればOKなのだ」

僧侶「はー……でもこの穴、なにか入れるにはけっこう小さいですよ?」

戦士「それなりに広がるはずだ、私の知るかぎりでは」

僧侶「……あの、なんで教えてくれるんですか?」

戦士「……借りは返す、あの血はお前のものだったのだろう?」

僧侶「……」





その後3ヶ月、三人の旅は続いた。
しかし、僧侶も戦士もなんとなく互いに遠慮し、勇者に手が出せないでいるのだった。

33 : VIPに... - 2013/06/03 21:42:07.60 UNtTFIRa0 33/75

魔法使い「私は旅の女魔法使い」

勇者「……で?」

魔法使い「仲間に入れるがいい!」

勇者「断る。仲間はもう十分だ」

魔法使い「剣士に戦士に僧侶……魔法使いが欲しいところだろう!」

勇者「いらねえ」

僧侶「戦士さんが入って、だいぶ楽になりましたもんね」

戦士「いきなり仲間にしろ、などという奴は信用ならんしな」

僧侶「(……私はそうでした)」

戦士「(……そういえば私もそうだった)」

34 : VIPに... - 2013/06/03 21:47:03.91 UNtTFIRa0 34/75

魔法使い「ククク……仲間、というのは後ろの二匹のことか?」

勇者「匹だぁ?」

僧侶「!(ば、ばれてる!?)」

戦士「(この魔法使い、何者だ!?)」

魔法使い「そいつらがどんな企みを持っているかは知らんが、お前のためにならんぞ」

僧侶「(あ、あわわ……って戦士さん!?)」

戦士「(これ以上妙なことを言う前に張り倒……)」

バチン!

魔法使い「」

勇者「」

35 : VIPに... - 2013/06/03 21:47:53.12 UNtTFIRa0 35/75

魔法使い「き、きさ……」

勇者「俺の仲間を侮辱するんじゃねえ」ギロ!

戦士「(こ)」

僧侶「(怖い!!)」

36 : VIPに... - 2013/06/03 21:49:38.61 UNtTFIRa0 36/75

魔法使い「こ、この……」

勇者「」

魔法使い「う、うう……」

勇者「」

魔法使い「……ゆ、勇者のバーカ!」ダッ!




勇者「チッ……胸糞悪い」

37 : VIPに... - 2013/06/03 21:55:04.04 UNtTFIRa0 37/75

僧侶「あ、あの、勇者様」

勇者「なんだよ」

僧侶「あの人が言ってた事って、実はアレで、私は人魚だったりするんですが……」

戦士「……私は竜だ」



僧侶「せ、戦士さんまで正体を言わなくても!」

戦士「……これ以上、私たちを信頼している勇者をだますのは気が引ける……。お前も、だからこそ正体を明かしたんだろう?」




勇者「お前らな、魔物だからなんだ? 俺は人間だから一緒に旅してるんじゃねえ、お前らだから信頼してるんだ」

僧侶「ゆ、勇者様!」

戦士「勇者……」

38 : VIPに... - 2013/06/03 21:55:56.87 UNtTFIRa0 38/75





僧侶「もう我慢できません!」

戦士「あそこまで言われた、今日こそ良き日よ!」

しかしやることは夜這いである

39 : VIPに... - 2013/06/03 21:57:36.15 UNtTFIRa0 39/75

勇者「zzz……」

僧侶「ふふふ、よく眠っています」

戦士「手早く静かに脱がせ!」

42 : VIPに... - 2013/06/03 22:12:59.68 UNtTFIRa0 40/75

僧侶「あ、あれ?」

戦士「どうした?」

僧侶「勇者様に、でっぱりが付いてないんです!」

戦士「!!?」

勇者「zzz」

43 : VIPに... - 2013/06/03 22:16:28.82 UNtTFIRa0 41/75


僧侶「せ、戦士さん! これは一体!」

戦士「く、私も人間の男の体はよく知らん! 別の位置についているのかも……」

僧侶「でも、入りそうなものといったら指くらいですよ!?」

戦士「……よ、よく見ろ……」ブルブル……

僧侶「?」

戦士「勇者に、胸がある……」

僧侶「!!!!」

戦士「布で押さえつけていたようだが……」シュルリ(解いた

僧侶「!!!!!????」

戦士「き、胸筋! 鍛えられた胸筋だ!」

僧侶「そ、そうですよね! なんて立派な」プニ

戦士「」

僧侶「」

戦士「」プニ

僧侶「」プニ

44 : VIPに... - 2013/06/03 22:29:42.28 UNtTFIRa0 42/75

勇者「あー、よく寝た」


僧侶「」ズーン……

戦士「」ズーン……

45 : VIPに... - 2013/06/03 22:32:31.95 UNtTFIRa0 43/75

戦士「……女……だったな……」

僧侶「はい……」

戦士「まあ、なんか女っぽいとは思ってた。瞳大きいし顔つき丸っぽいし……華奢だし……」

僧侶「声もボーイソプラノというにはアレでしたしね……」



僧侶「でも! なんで宿屋でわざわざ別の部屋取ったりお風呂に一緒に入らなかったりするんですか!?」

戦士「あの喋り方もどうかしている! ああもう紛らわしい!」



僧侶「」ズーン…

戦士「」ズーン…

46 : VIPに... - 2013/06/03 22:43:04.72 UNtTFIRa0 44/75

僧侶「……でも、私は勇者様についていきます」

戦士「……当然だ」

僧侶「だって、仲間ですもんね!」

戦士「ああ! こうなれば、全力で勇者の旅の目的を果たさせてやる!」

47 : VIPに... - 2013/06/03 22:43:46.75 UNtTFIRa0 45/75

僧侶「ところで、勇者様の旅の目的って何でしたっけ?」

戦士「え?」

僧侶「……」

戦士「……」

49 : VIPに... - 2013/06/04 00:45:20.40 2j8/VG4t0 46/75

勇者「え、まさか知らずに付いてきてたのか!?」

僧侶「ま、まさかあ! 昨日あんなことがあったじゃないですか! 今ここに、新たに決意表明をアレしようって事です!」

勇者「……そうだな」

50 : VIPに... - 2013/06/04 00:47:46.50 2j8/VG4t0 47/75

勇者「魔物には、二つの勢力がある。一つは人間を滅ぼし、魔物だけの世界を作ろうとする勢力。もう一つは、人間との共存を望む勢力」

勇者「俺は人間を滅ぼそうとする勢力の長、魔王を倒し、もう一方の勢力に魔物の覇権を握らせたい」

僧侶「い、いろいろ考えてたんですね」

戦士「(こ、コラ! うかつなこと言ったら私たちが何も考えてなかったことがバレる!)」

51 : VIPに... - 2013/06/04 00:49:17.51 2j8/VG4t0 48/75

……

魔法使い「……馬鹿者が……」

バサ!

魔王「あのまま、おとなしくしていれば苦しまずすんだものを……」

52 : VIPに... - 2013/06/04 00:50:18.01 2j8/VG4t0 49/75

新たな目標が出来た僧侶と戦士は、半ばヤケクソ気味に勇者とともに旅を続けた。

53 : VIPに... - 2013/06/04 00:51:06.41 2j8/VG4t0 50/75

魔王城前


勇者「……よくここまで付いてきてくれた。俺は、お前らに黙ってたことがある」

僧侶「……(よく知ってます)」

戦士「……(よく知ってる)」

勇者「魔王との戦いで、お前らも知ることになると思う……。……だが、何があっても俺に付いて来てくれるか?」

僧侶「私は、勇者様についていきます!」

戦士「私もだ、当たり前だろう」

54 : VIPに... - 2013/06/04 01:09:09.30 2j8/VG4t0 51/75

魔王城・玉座の間


魔王「再び会い見えたな、勇者」

勇者「いますぐ軍を解体し、投降しろ」

魔王「人類抹殺ははるか祖先からの夢、私が止まるわけにはいかない」

勇者「……」

魔王「あのときと同じ事を聞こう、私につけ、勇者。お前は好きだ」

僧侶「!」

戦士「!」

僧侶「(わ、私たちが言いたくても喉から出てこなかったセリフをあっさりと!)」

戦士「(さ、さすがは魔王、といったところか……)」ゴクリ

僧侶「(……あれ、でも女同士で?)」

戦士「!(そうか、奴は勇者の性別を……!)」

55 : VIPに... - 2013/06/04 02:19:24.61 2j8/VG4t0 52/75


勇者「虫唾が走る」ビュン! 

魔王「……愚か者が」ガッ!

勇者「!」ピキパキ!

魔王につかまれた手首から、凍結が始まる!

魔王「眠りにつくがいい、勇者。次起きたとき、すべては終っている」

凍結魔法!

56 : VIPに... - 2013/06/04 02:21:52.39 2j8/VG4t0 53/75

勇者「こ、の……やめやがれ……!」ピキピキ!

戦士「止めろ! 貴様は知らんのだろうが、勇者は女だ!」

僧侶「待ってください戦士さん! 妹がなんか女同士でもオッケーな人がいるとか言ってました!」

魔王「誰がだ! お前たちのように勇者にちょっかいを出すやつがいるから私は……」

勇者「なに深刻そうな顔してやがる! 女にするなんてくだらねー事しやがって!」

僧侶「……え?」

戦士「……は?」

魔王「黙れ! 貴様が私の言うことをおとなしく聞いていれば!」

勇者「なんで初対面の上人類滅亡掲げてる奴の求婚受けなきゃならねーんだ!」

魔王「し、初対面だと!?」

57 : VIPに... - 2013/06/04 02:22:51.12 2j8/VG4t0 54/75

僧侶「あのー、話が見えないんですけど」

魔王「知れたこと! その男はあろう事かこの私の夫になる栄誉を蹴り、反乱を起こした! だから私は罰を与えたのだ! 女に変わる呪でな!」

58 : VIPに... - 2013/06/04 02:23:34.55 2j8/VG4t0 55/75

僧侶「つまり」

戦士「奴を倒せば勇者は男になる?」

勇者「戻るだ」

59 : VIPに... - 2013/06/04 02:24:19.68 2j8/VG4t0 56/75



人魚「魔力全開!」

「地上最強の力を見せてやろう!」




魔王「え、ちょ……」

60 : VIPに... - 2013/06/04 02:25:09.04 2j8/VG4t0 57/75

こうして魔王は倒され、散り散りになった滅亡派は共存派に徐々に吸収されていった。
しかし、魔王は死んだのか生きているのか、行方もわからないのであった

61 : VIPに... - 2013/06/04 02:26:20.73 2j8/VG4t0 58/75

魔王「う、ううー! だ、だって! 勇者が悪いんだ!」グスグス!

勇者「俺がなにしたっつーんだ」

魔王「や、約束したのに! 私の夢を手伝ってくれるって!」

勇者「……………………! 近所の森に住んでた魔人!」

魔王「いまさらおもいだしたのか!?」

僧侶「な、なんで勇者様の近所の森に?」

魔王「私は子供の時、魔族同士の対立の激化から、領地から離れたところ、つまり勇者の近所の森に隠されていた! あの日、人間どもに見つかって追われているところを助けられたとき!」

62 : VIPに... - 2013/06/04 02:27:50.45 2j8/VG4t0 59/75



赤く燃える木々から小さな手と手をつなぎ合わせ、魔王を引っ張っていた勇者。

魔族「姫様!」

魔王「」グス……

勇者「よかった、もう大丈夫だよね?」

魔王「やだ! 勇者と一緒にいる!」

勇者「……みんなを困らせちゃだめだよ」

魔王「……じゃあ、約束して! どんなに離れても、大人になっても、勇者は、絶対私の味方だって!」

勇者「わかった」

魔王「絶対、絶対だよ!」



63 : VIPに... - 2013/06/04 02:28:30.06 2j8/VG4t0 60/75

魔王「なのにお前は……」

勇者「人類滅亡なんて味方できるわけねーだろ!」

魔王「嘘つき! うそつきぃぃ!」ビービー!




生死行方不明であった

64 : VIPに... - 2013/06/04 02:29:43.09 2j8/VG4t0 61/75

・・・・・・・



僧侶「勇者様、ご飯できましたよ」

勇者「ああ、戦士、休憩入れるか」

戦士「そうだな」



あの後、勇者は魔王をかくまいひっそりと生活を始めた。
魔王には自活力が無く、しかも未だ人類滅亡を望んでいたのである。

65 : VIPに... - 2013/06/04 02:30:24.75 2j8/VG4t0 62/75

勇者「でもお前ら、俺ももう旅止めたんだしいつまでもここにいなくても……」

戦士「何を言っている、お前一人ではいざというとき魔王を止められないだろう」

僧侶「そうですよ」

勇者「でも、縛り付けてるみたいでな……」




僧侶「(心配しなくったって)」

戦士「(今日から縛り付けられるのは勇者だからな)」

66 : VIPに... - 2013/06/04 02:31:10.29 2j8/VG4t0 63/75





勇者「zzz」

戦士「どうだ!?」

僧侶「ああ! 胸がちゃんと無くなってます!」

戦士「」ヨッシャ!

僧侶「し、下も行きますよ!」ドキドキ!

67 : VIPに... - 2013/06/04 02:31:50.07 2j8/VG4t0 64/75

魔王「ゆ、勇者に何をやっている!?」

僧侶「自然現象ですよ!」

魔王「なにが!?」

僧侶「ある種自然現象でしょう! その手を放してください!」

戦士「」ガシ!

魔王「!」

僧侶「戦士さんナイス!」ガシ!

魔王「……」

68 : VIPに... - 2013/06/04 02:32:37.90 2j8/VG4t0 65/75

魔王「……ふ、好きにするがいい。勇者と私の絆は、そんなことではどうにもならん」

僧侶「」ピタ

戦士「」ピク

僧侶「……どういう意味ですか……」

魔王「勇者は私と婚約している、だから貴様らが何をやろうと、勇者は私のものだ!」

僧侶「こ、婚約!?」

戦士「惑わされるな! どうせこいつが泣きついただけだ!」

魔王「ふん! これはあいつから言ってきたんだ!」

69 : VIPに... - 2013/06/04 02:33:16.13 2j8/VG4t0 66/75




魔王「ぐす……みんな、私を怖がる……寂しいよう」

勇者「だ、大丈夫! 僕がそばにいるから!」

魔王「一生?」

勇者「一生!」



70 : VIPに... - 2013/06/04 02:36:01.12 2j8/VG4t0 67/75

戦士「なにが婚約だ!」

魔王「どう解釈しても婚約だ!」

僧侶「幼馴染権限も大概ですよ!!」



ギャーギャー!



勇者「……あいつら毎晩元気だよな……」ゴロ



おしまい

71 : VIPに... - 2013/06/04 02:42:53.63 2j8/VG4t0 68/75

・・・・・・・・・


魔王「」ボロ……

戦士「はあっ! はあッ!」

僧侶「や、やった! 今日こそ!」

戦士「」ビュン!

僧侶「」サッ!

72 : VIPに... - 2013/06/04 02:43:39.46 2j8/VG4t0 69/75

僧侶「……なるほど、私たちの蜜月もこれまで、ということですね」パキパキ!

戦士「元は敵同士……決着をつけようか」







人魚「はぁぁ!」

「オォォ!」

73 : VIPに... - 2013/06/04 02:44:29.87 2j8/VG4t0 70/75


「ふん、竜が負けることなどありえん!」

人魚「それはどうでしょうね!」ザク! チュー!

「! じ、自分で自分の血を!」

人魚「ふふふ、これで私は全回復! しかし竜さんは魔王さんのダメージを合わせて相当なもの!」

「く、負けるか! 一撃で砕いてくれる!」

人魚「はああああ!」

74 : VIPに... - 2013/06/04 02:46:06.49 2j8/VG4t0 71/75



「」ボロ……

人魚「か、勝った……!」



人魚「さあ勇者様、御開放と……」

勇者「……んー……皆……」

人魚「!」

75 : VIPに... - 2013/06/04 02:46:44.12 2j8/VG4t0 72/75

人魚「(今にして思えば……これは勇者様の信頼を裏切る行為なのでは!?)」(いまさらである

勇者「zzz……」

人魚「……」

人魚「(既成事実を作れば、私のものなのかもしれない。でも、私がほしいのは……)」

76 : VIPに... - 2013/06/04 02:47:10.93 2j8/VG4t0 73/75

勇者「zzz」

人魚「」ポフ


人魚「zzz」

77 : VIPに... - 2013/06/04 02:49:48.07 2j8/VG4t0 74/75

魔王「きっさまぁぁ! よ、よくもやりおったな!!」

人魚「あーもう、なにもやってませんよ!」

「何が何もやってないだ! 勇者と同じベッドに裸で寝ておいて!」

人魚「この姿で服着てるほうが不自然でしょ!」



ギャーギャー!



勇者「……朝っぱらから元気だなあいつら」フアア……(今起きた




ほんとにおしまい

78 : VIPに... - 2013/06/04 02:58:50.48 2j8/VG4t0 75/75

人魚姫をもじった恋愛ファンタジーを書こうと思ったら、なんの原型もとどめなくなってしまいました
調べてみると水中放精ではない卵胎生の魚も多いようですが、このお話ではまあ、シャケみたいなものだと思ってください
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。では。

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