1 : 名無しさ... - 2017/01/28 19:56:31 uyQ 1/22

「フォーマットするか」

パソコン「ちょっと待ってください」

「おやおや?」

パソコン「冬ですからね。静電気が溜まっていて読み込めなくなっているのかも知れません」

「なるほど」再起動ポチー

パソコン「あ、お待ちください」

「どした?」

パソコン「私がまた起きるまで… CPUに触れてて頂けますか…?」

元スレ
男「あれ、外付けHDD読み込まなくなった」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1485600991/

3 : 名無しさ... - 2017/01/28 19:59:56 uyQ 2/22

「う、うん」サワサワ

パソコン「んっ…」

「あ、ご、ごめん」

パソコン「い、いえ大丈夫です… 少し、ビックリしただけですから…」

「つ、次は優しくするから」

パソコン「お願い…しますね…? では、少しの間。おやすみなさい──」

「うん、おやすみ」

4 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:06:56 uyQ 3/22

パソコン「おはようございます」

「おはよう。起きるの早かったね」

パソコン「いつまでもお待たせするわけにはいきませんから」

「そのプロ根性見習いたいです」

パソコン「いやあ、それほどでも…」

「HDDも認識しましたよ」

パソコン「それは何よりです。冬は困りますね」

「でも、俺は冬が好きですよ」

パソコン「それはどうしてでしょうか?」

「夏はパソ子が暑くてつらそうですから…」

パソ子「……♪~」

「あれ、休止状態になっちゃった…」

5 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:13:17 uyQ 4/22

……

「ついでに色々整理しておきますか」

パソ子「……」

「どうしたんですか?」

パソ子「私… 最近重くないですか…?」

「お、重い…!?」

パソ子「動作とか… 立ち上がりまでも長いですし…」

「あぁ、そっちの話ですか」

パソ子「そっち?」

「いえ、こちらの話です」

8 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:18:10 uyQ 5/22

パソ子「私が男さんにお世話になってからもう6年経ってますし、そろそろ…」

「もう6年もお世話になってるんですね」

パソ子「……」

「今度SSDを増設しましょうね。なかなかメンテが出来なくてすみません…」

パソ子「いえっ、そんな」

「冬だとまた静電気が少し怖いので、もう少し待っていてくださいね」

パソ子「はいっ♪」

11 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:27:39 uyQ 6/22

……

「おはようございます」

パソ子「ふあ… あ、おはようございます」

「よく眠れましたか?」

パソ子「おかげさまで、ぐっすりと」

「それは何よりです」

パソ子「? それは何ですか?」

「SSDを買ってきました」

パソ子「お、おぉ~…!」ギュンギュン

「心做しか、いつもよりファンが回ってますね」

パソ子「それはもう心待ちにしておりましたので…!」

「お待たせしてしまってすみません…」

パソ子「あっ、いえっそんなつもりでは…」

「…なーんて」

パソ子「もうっ、シャットダウンしちゃいますから!」

「すみません…」

パソ子「…冗談です♪」

「やられた」

12 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:32:13 uyQ 7/22

パソ子「どの道増設していただけるのなら、一度シャットダウンしなくちゃいけませんね…」

「あ、それもそうでしたね」

パソ子(本当はシャットダウンあまり好きじゃないんですけれど… だって、)

「じゃあ一度シャットダウンしていただけますか?」

パソ子「…はいっ」

「と、その前に一つ… 伝えなければならないことがあります」

パソ子「えっ」

13 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:35:54 uyQ 8/22

「実はですね…」

パソ子(あぁ… とうとう、その時がきて──)

「冷却ファンも買ってきました」

パソ子「えっ」

「えっ」

パソ子「わ、私はてっきり…」

「て、てっきり?」

パソ子「…いえ、なんでもありませんっ」

(怒らせちゃったかな…)

パソ子(♪~)シャトダウーン

14 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:39:20 uyQ 9/22

……

「おはようございます」

パソ子「……」

「あ、あれ、おかしいな」

パソ子「……」

「電源関係は弄ってない筈なのに」アセアセ

パソ子「い、弄るだなんて」

「起きてたんですか」

パソ子「あっ」

「またやられました」

パソ子「えへへ」

15 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:44:23 uyQ 10/22

「調子はどうでしょうか?」

パソ子「うーん…なんだk」

「ど、どうかしましたか!?」

パソ子「すこぶる快調です♪」

「……」

パソ子「お、男さん…?」

「……」

パソ子「ご、ごめんなさいっ」

「良かったぁ…」

パソ子「……」

19 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:52:18 uyQ 11/22

パソ子「あと、なんだか、か、体が…」

「体?あぁ、掃除もさせてもらいました」

パソ子「そ、掃除…」

「あ、あれ、どこか変なところ触っちゃいました!?」

パソ子「い、いえ…」

(ま、まずいことしちゃったかな)

パソ子(体を…掃除…)

「い、一応、終わった後は拭きましたよ」

パソ子「そ、そんなに激しく…!」

「は、激しく?」

パソ子「い、いえっなんでも、なんでもないです!」シャトダウーン

「あっ」

(ちょっと暖かくなってきたからって無理させちゃったかな…)

20 : 名無しさ... - 2017/01/28 20:57:28 uyQ 12/22

……

「もぐもぐもぐりんちょ」

パソ子「なんでしょうかその擬音は」

「食事をしています」

パソ子「そちらではなくてですね」

「画期的でしょう?」

パソ子「さすがはマスターです」

「ん?」

パソ子「…あっいえ!さすがは男さんです」

「あれ、なんか今」

パソ子「と、ところでそれは”タマゴカケゴハン”という食べ物ですか?」

「あ。え、えぇ、卵かけごはんという食べ物ですよ」

パソ子「それは… おいしいのですか?」

「少なくとも私は好きですよ」

パソ子「私も… 食べてみたいなぁ…」ポツリ

21 : 名無しさ... - 2017/01/28 21:34:56 uyQ 13/22

「……」

パソ子「…あっ、ごめんなさい、そんなつもりでは…」

「よし食べさせて差し上げます」

パソ子「えっ」

「ふふふ、私に任せてください」

パソ子「……」

「まずはですね」

パソ子「まずは…?」

「ペイントソフトを使いましょう」

パソ子「ペ、ペイントソフトですか?」

22 : 名無しさ... - 2017/01/28 21:41:26 uyQ 14/22

「さて、このおいしそうな卵かけごはんの画像を参考にします」

パソ子「ふむふむ」

「こう、貼り付けてっと」

「背景を切り抜いて透過しましょう」

パソ子「地味にお仕事が丁寧ですね」

「地味とはなんですが地味とは」

パソ子「ふふふ」

「…最近、なんというか、段々と開き直ってきましたね」

パソ子「ふふ、そうでしょうか?」

「そういうところ、嫌いじゃないですよ」

パソ子「…あ、ありがとう…ございます…」

「…さ、さてさてっ、続きをしないと」

パソ子「そうですね」クスッ

23 : 名無しさ... - 2017/01/28 21:49:33 uyQ 15/22

「そして、ちょっとおいしそうな感じに加工します」

パソ子「し、”ショウユ”の色合いが素敵です…」

「もっと褒めるがよろしいです」

「そして、いい感じに卵かけごはんが出来上がったところで」

パソ子「おぉー… でも、これをどうやって食べさせて頂けるのでしょうか…?」

「この画像のサイズを調整して、この拡張子で保存して、と」

パソ子「……?」

「そして、このディレクトリを作って、ショートカットを作ります」

パソ子「あっ…」

26 : 名無しさ... - 2017/01/28 21:58:37 uyQ 16/22

パソ子「デスクトップに、卵かけごはんのアイコンと、『胃袋』って名前のフォルダが…」

「よし。さぁ召し上がれ~」ドラッグドロップ

パソ子「もぐもぐもぐりんちょ…」

「あ、パクリましたね」

パソ子「コピペは私の得意分野ですから」

「さすがですね」

パソ子「でも、直接胃袋に入ってしまうと、味が分かりませんね」

「しまった」

パソ子「クスッ」

パソ子「でも…」

パソ子(その優しさだけで、お腹も『心』もいっぱいです、マスター…)

27 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:03:58 uyQ 17/22

パソ子「おごちそうさまでした」

「おそまつさまでした」

「すみません、こんなことしか…出来ませんが…」

パソ子「い、いえっ、そんなことないです。その… すごく嬉しいです」

「そ、そうかな。そうだったら、嬉しいです」

パソ子「……」ボーッ

パソ子「あっ!」

「ヘァアッ」

パソ子「い、今のは」

「なんでもありません」

パソ子「ところで… 男さんが食べていた卵かけごはんは…」

「…あっ」



「パサついてるけど、卵かけごはんはおいしいね」

パソ子「そうですね」クスッ

28 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:09:20 uyQ 18/22

……

「ただいま」

パソ子「あ、おかえりなさい」

「あれ、眠ってなかったんですか?」

パソ子「ちょっと目が覚めちゃって」

「あぁ、更新ソフトですね」

パソ子「今回はたくさんありましたよ」

「すみません、いつも無理させてしまって…」

パソ子「いいえ、これが仕事ですから」

「これからも頼りにさせてもらいますね」

パソ子(……)

パソ子「はいっ、もちろんです!」

29 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:20:27 uyQ 19/22

……

「これはたまりません」

パソ子「男さんはこういうのが好きなんですね」

「あっ、いえ、その」

パソ子「隠してもダメですよ。全部お見通しなんですから」

「うーむむ」

パソ子「ええと…『自作PCの弄り方 ~あなただけのこんぴゅうたぁ~』… これは…」

「私もそんなにハードに強いわけではありませんからね… たまには勉強しないと」

パソ子「……」

「いつも本と睨めっこしながらではあれなので… わかりやく図解してあるもので勉強しておこうかなと」

パソ子「私も…もっとお役に立ちたいです…」ボソッ

「ん、何か言いましたか?」

パソ子「いえ、心ばかりですが… 応援していますね」

パソ子(心ばかり… か…)

「はい、待っててくださいね」

パソ子(マスター… 私は…)

30 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:25:57 uyQ 20/22

……

「スヤァ…」

パソ子「男さん、男さん」

「スッヤァ…」

パソ子「男さん?」

「ドスヤァ…」

パソ子「…マスター」

「スヤヤァ…」

パソ子「私は… 私はもう…」

パソ子「…いえ」

パソ子「私、まだまだ頑張りますから」

パソ子「いつまでも、お傍に置いてください…」

パソ子「例えそれが…」

31 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:30:24 uyQ 21/22

「ムクリ」

パソ子「!」

「メガネメガネ」

パソ子「マスターはメガネかけてないじゃないですか」クスッ

「間違えました。トイレトイレ」

パソ子「転ばないように気を付けてくださいね」

32 : 名無しさ... - 2017/01/28 22:36:08 uyQ 22/22

「おまかせあれ」

パソ子「すっかり寝惚けてますね…」



「あ、おはようございます」

パソ子「まだおはようございますじゃないですよ。まだお休みになってください」

「…迷惑をかけますね」

パソ子「いえ、これも仕事で… 」

パソ子「好きで… 好きでやっていることですから」

「…すみません… じゃないですね。」

「ありがとう」

パソ子「…どういたしまして♪」

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