1 : 以下、\... - 2017/02/17 16:56:09.985 KghPJFA1d 1/11

先輩「み、みなさ~ん、こんにっちわ~♪」

先輩「お姉さんは奇術の国からやってきたスーパー奇術師《マジシャン》! そしてこのお兄さんは私のお手伝いをしてくれる――」

先輩「ってあれあれ~? 助手のお兄さんがいないぞ~? どこに行ったのかなぁ?」

先輩「よーしみんな! 元気な声で助手のお兄さんを呼んでみよう! せーのっ」

先輩「じょ゛しゅ゛の゛お゛に゛い゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!」

元スレ
手品先輩「ハァハァ」 助手「ハァ」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1487318169/

2 : 以下、\... - 2017/02/17 17:01:39.508 KghPJFA1d 2/11

ガチャリ

助手「やめてください校庭まで響いてましたよなんですかお兄さんって」

先輩「! さ、さすが、助手っ、ナイスッ、タイミンッ」ハァハァ

助手「とりあえず息が整うまで喋らなくていいです」

数分後

先輩「助手! 助手助手!」

助手「なんですか」

先輩「見て! どう?」プルン

助手「え? 見ていいんですか?」ゴクリ

3 : 以下、\... - 2017/02/17 17:03:23.713 KghPJFA1d 3/11

先輩「息、整ったでしょ? 喋るよ!」

助手「ああ⋯息⋯ドウゾ」

先輩「ハァ⋯フゥ⋯ハァ⋯ファフッ⋯ゲホゴホ」

助手(また息が⋯)

数分後

先輩「な、なんと! とうとう我々奇術部の初公演が決まりました! 拍手~」

助手「おー」パチパチパチ

先輩「これがその依頼書です」フンス

助手「こ、これは⋯!」

4 : 以下、\... - 2017/02/17 17:05:05.471 KghPJFA1d 4/11

『やさしいおにいさんとおねえさんとあそぼう! 種無幼稚園』

先輩「お姉ちゃんがくれたの、私にしかできない大仕事だって」ニヘラ

助手「へー」

先輩「あ、ちゃんと依頼料ももらったよ、はいコレ助手の分」チャラ

助手「マジすか!」チャラ

先輩「なんでもジャスコって国の通貨らしいよ」

助手「⋯」ジ-

先輩「貴重な古い銀貨だから大切にしなさいって」

助手「⋯そっスか」

8 : 以下、\... - 2017/02/17 17:06:04.305 KghPJFA1d 5/11

先輩「助手はまだ助手だから三割の2枚ね」フフン

助手「⋯(つーか持って帰っちゃダメだろ先生)」

先輩「あっ、でも、今回の公演次第では取り分アップするから、その」アタフタ

助手(ジャスコ懐かしいなぁあの頃は何時間居ても飽きなかったよなぁ)

先輩「や、やっぱり私は優しくて公平な先輩だから仲良く半分こ⋯あ、でも奇数だしどーしたら⋯」グルグル

助手(ボーリングや釣りのミニゲームで稼いでからアヒルレースで勝負が鉄板だったなぁ)

先輩「(そ、そうだこんな時は⋯!)じ、助手!」

助手「え?」

14 : 以下、\... - 2017/02/17 17:07:50.548 KghPJFA1d 6/11

先輩「このコップを見てください、まずここに依頼料のコインを入れます」チャラャラ

助手(急に手品が始まった⋯1234⋯よし5枚入れたな)ジ-

先輩「そして~この布を被せて~こ、こうやると~」グググ

助手(あ、いまあからさまに1枚抜いた)

先輩「ジャジャ~ン! なんとコインが6枚に――」

助手(6枚! マジか!)

先輩「ってあれ!? 4枚しかない!? なんで!?」

助手(⋯一瞬でも期待してしまった自分が恥ずかしい)

15 : 以下、\... - 2017/02/17 17:09:17.235 KghPJFA1d 7/11

先輩「あわわわわわ、きちゅっ、貴重なコインなのにっ、どこに⋯この下かな⋯」ペロ-ン

助手「(今日はウサギさんか⋯じゃないっ)先輩、落ち着いてください」

先輩「だ、だって~」ウルウル

助手「こういう時は冷静に最初から思い出しましょう、メダ⋯コインは何枚あったんですか?」

先輩「え、えっと⋯7枚かな」

助手「なるほど、じゃあそのテーブルにある4枚と俺の2枚を足して6枚なので、1枚足りないんですね」

先輩「え、んん?⋯ふむ、なるほど⋯イ、イッタイドコニイッタノカナー」

助手「なら手分けして探しましょう、部室のどこかに必ずあるはずです」

先輩「オ、オウ!」

16 : 以下、\... - 2017/02/17 17:10:53.804 KghPJFA1d 8/11

1時間後

助手「ぜ、絶望的にない」ハァハァ

先輩「探すついでに目についたホコリ掃除してたらいつの間にか部室がピカピカに⋯」ハァハァ

助手「途中から掃除がメインになってましたね」

先輩「ま、まあコイン1枚で部室がピカピカになったと思えば!」

助手「お買い得ですね」

先輩「いや~、綺麗な部室だと奇術にも一段と輝きがでるよっ」ヨッホッ

助手(とにかく先輩の機嫌が治って良かった)

17 : 以下、\... - 2017/02/17 17:11:42.768 KghPJFA1d 9/11

先輩「助手~今から我が右腕バハムートを召喚するよ~」

助手「へーい」

バハムート「クルッポ-」パタパタ

先輩「あ、待ってまだ出ちゃ⋯」

助手「(なんでスカートの下から⋯)ん? なんか咥えて⋯」

バハムート「クルッポ-」キラ-ン

先輩「あ(しまったー!」」

助手「あ(そうだったー!)」

19 : 以下、\... - 2017/02/17 17:12:48.054 KghPJFA1d 10/11

先輩「そ、そういう奇術でした~」パチパチパチ

助手「⋯」

先輩「そう、バハムートも私たちの大切な相棒、取り分を得る権利はあるのです」

助手「⋯」

先輩「え、え~と⋯そ、そうだ! はいコレ助手の取り分」チャラン

助手「⋯え、4枚も?」

先輩「せ、先輩は寛大な先輩なので助手の取り分が先輩の取り分を上回ることも場合によっては無きにしも非ずで~」アタフタ

助手「⋯ハァ」

先輩「!?」ビクッ

20 : 以下、\... - 2017/02/17 17:13:50.375 KghPJFA1d 11/11

助手「流石に先輩よりは貰えませんよ、せめて半分こにしましょう」

先輩「じょ⋯」ウルウル

助手「初公演、頑張りましょうね」ニコ

先輩「助手ぅ~!」ダキッ

助手「ちょ、先輩っ」ア-

バハムート「クルッポ-」キラ-ン


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