1 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:06:19.14 NRcXdVnTo 1/368

カタカタッ カチッ カチカチッ

 PCの画面:『――神をお探しの方はこちらへ――』

少女 ジー…

カチッ カチッ カチッ

少女「…」

カチッ カチカチッ

少女「…っ!」

カチカチッ カチッ カタカタカタカタ…

少女「……………」フゥ…

カチッ

少女 ジー

カチッ カチッ チャラリン♪

 PCの画面:『送信完了』

少女「…」



元スレ
男「…へ?」 少女「だから…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329401178/

2 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:07:52.92 NRcXdVnTo 2/368

~とある会社~

キーンコーンカーンコーン…

「んーっ!やっと定時だあ!」

オツカレー オツカレサーン

「よっ、男!」

「あ?おお、友か。なんだ?」

「“なんだ”って…おいおい、忘れたんじゃねーだろーな?今日は俺の彼女を紹介するって言ったろ?」

「ん?えっと…あ、思い出したわ」

「なんだよ!忘れてたのかよ!!」

「はは。悪い悪い」


3 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:08:22.49 NRcXdVnTo 3/368

「来るんだろ?」

「ああ。…けどなぁ、俺が行ってもお邪魔虫じゃね?」

「あのなぁ…お前は親友だから紹介したいんじゃねーか」

「それによ、彼女がお前に会ってみたいって言ってんだよ。だから来てくんねーと俺の立場がねーだろ?」

「分かった分かった。着替えてくるわ。どこに集合?」

「会社の正門前で」

「りょうかーい」


4 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:09:27.53 NRcXdVnTo 4/368

~会社の正門前~

「ん、分かった。もう出てきてっから。男も一緒だ。じゃあ」Pi

「んで?」

「もうすぐ来るってよ」

「そっか。寒いから早く来てくんねーかな…」

「まあまあ。女は支度に時間がかかるんだって」

「そりゃ知ってるけどさ…」

「で、だ。店はいつものとこでいいよな?」

「…彼女がいいって言わねーと思うけどなぁ」

「いやそれがさ、あいつ、そういうとこでバイトしてたことがあるから、全然平気らしい」

「そうか?もっとおしゃれな店にしたほうが…イタリアンとかさ」

「まあまあ。そろそろ…あ!来た来た!!」

5 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:10:00.33 NRcXdVnTo 5/368

友カノ「ごめーん!途中でキャッチに捕まっちゃって」

「で、振り切ってきたと」

友カノ「そう!えへへー」

「あんま危ねーことすんなよなぁ」ナデナデ

友カノ「ごめんなさーい」テヘッ

「ったく…あ、男、コイツが俺の彼女で友カノだ」

友カノ「初めまして。友カノでーす♪」ニコッ

「…か」

友カノ「「か?」」

「かわいいじゃねえかあああああ!!!!」

友カノ ビクッ


6 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:10:35.03 NRcXdVnTo 6/368

「馬鹿っ!声でけえって!!」

「悪い悪い、思わず叫んじまった。…高校生?」

友カノ「あ、17っ!…です…」

「やっぱそうか!!俺、男です。よろしく」

友カノ「あ、よろしくお願いします」ペコッ

「…友カノ。今日は居酒屋でいいよな?」

友カノ「うん!あたしそういうとこのほうが楽で好きだよぉ」

「ほらな?」

「マジ?気を使ってるんじゃなくて?」

友カノ「はいっ♪」ニコッ

7 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:11:15.92 NRcXdVnTo 7/368

「マジか…こんないい子が世の中にはいるんだな…友、どこで捕まえたんだよ。こんなかわいい子」

友カノ チラッ

「それは…まあ…な?」

「なんだよそれ。全然わかんねーんだけど?」

「まあまあ、それより早く行こうぜ。体が冷えっちまう」

「だな」

友カノ「…」


8 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:12:00.52 NRcXdVnTo 8/368

~居酒屋~

店員「生中2つにウーロン茶ひとつですね?」

「はい、お願いします」

店員「かしこまりました」

「じゃあ、今のうちに食い物決めようぜ」

「そうだな。俺は…ホッケの開きにイカ大根に…」

「俺は焼き鳥のモモと胆と皮と…友カノ、お前は?」

友カノ「んーっと、鶏の唐揚げとポテトで」

店員「お待たせしました、ドリンクです」

「おーきたきた」


9 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:12:29.80 NRcXdVnTo 9/368

「あ、注文いいですか?」

店員「はい、どうぞ」

「じゃあ、ホッケとイカ大根と焼き鳥のモモと胆と皮と鶏の唐揚げとポテトで」

店員「はい…焼き鳥はタレと塩がございますが」

「塩で」

店員「かしこまりました」

「んじゃあ、乾杯しますか!」

「じゃあ…」

一同「「「かんぱーい!」」」
   ・
   ・
   ・

10 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:13:33.33 NRcXdVnTo 10/368

「でな?俺は男に言ってやったんだ。このままじゃ一生彼女なんて出来ねーぞってな」

「ぬかせ!大体、好きでもない女となんか付き合えるかってーの!!そんなの相手を傷つけるだけだろーが!!」

友カノ「あははー、男さん、優しいんだね」

「そ、そうか?」デレッ

「コイツの場合、優しいんじゃなくてヘタレなんだよ!」

「やかましいわ!お前も最近までコッチ側にいたくせに!!」

「俺はもうお前と同じサイドじゃねーもん。な、友カノ?」

友カノ「あーっ!そんなこと言うんだったら男さんに鞍替えしちゃうよ?」

「え?」ドキッ


11 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:15:51.75 NRcXdVnTo 11/368

「イヤそれやめてごめんなさい許してくださいお願いだから」

友カノ「よろしい」クスッ

(友のヤツ…完全に尻にしかれてんな。けどまあ、幸せそうだな…)

「いや、けどな?コイツ、サークルで知り合ったときは~~~」

友カノ「だーめ!そんなこと言ったら男さんに失礼でしょ!?~~~」

(友カノちゃん…17って言ってたよな?それにすげーかわいいし、俺なんかにも気ぃ使ってくれて…いい子だよなぁ…)


13 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:16:21.40 NRcXdVnTo 12/368

「うぅ…友カノがいぢめる…」

「友カノちゃん、そろそろ許してやったら?」

友カノ「えーっ?虐めてないよー?」

「そ、そうなの?」

「もう身も心もボロボロです…」シクシク

(そうは見えないから言ってるんだけど…)

友カノ「ふふふ…でもいいね、ふたりとも。羨ましいよぉ」

「「ん?」」


15 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:17:37.01 NRcXdVnTo 13/368

友カノ「だってさ、大学で友達になって…それで一緒の会社に入っちゃうんだもん。すごく仲いいよね♪」

「まあ…ふたりともいくつか受けたんだけど、受かったのがたまたま今の会社でこいつも一緒だったってだけなんだけどな」

「まさか大学出たのに工場勤務とは思わなかったけどな」

「贅沢言うなって。工場って言っても現場じゃなくて事務なんだし」

「そうだな。もうすぐ丸2年だもんな。この仕事にも大分慣れたし…」

「難点と言えば、おばちゃんはいるけど女の子がいないことだな。これじゃ出会いもありゃしないし…」

「羨ましいだろー♪」ギュッ

友カノ「えへへー♪」

「くそう!俺も彼女が欲しいぞチクショー!!」


16 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:18:22.66 NRcXdVnTo 14/368

「あははは。だったら…」

「ん?」

「…神待ち…してみねーか?」

「神待ち?なんだそれ?」

友カノ「…」

「簡単に言うと、家出した女の子を保護するサイトだ」

「わはははは。それなんてエロゲ?」

「…ま、参考までにメモして渡すわ」カキカキ

「んー。ま、気が向いたら見てみるわ。おーい、生中おかわりー!」
  ・
  ・
  ・

17 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:19:10.93 NRcXdVnTo 15/368

~翌朝・男の部屋~

「…んー…」ゴロン

「…ふぁあああ…何時だ?…10時か」

「着替え着替え…これしかねーのか?洗濯しないと…」

「ん?…PCの電源入ったままじゃん…」

(そういや昨日はメール見たっけ?…あー、ダメだ。どうやって帰ったかも思い出せない…)

(…チェックするか)

カチカチッ 

「…なんだ?広告メールが多いな…ん?」

 送信者:少女
 件名:ありがとうございます


18 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:19:42.39 NRcXdVnTo 16/368

「…これも広告だろ…」

カチッ カt

「…ね、念のため開いてみるだけだって。な?」

カチッ

 本文:少女と言います。プロフィールを見ました。私のお世話をお願いします。

「…プロフィール?…お世話って何だよ…ん?」

 送信者:神待ちサイト
 件名:ご登録ありがとうございます!


19 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:20:47.47 NRcXdVnTo 17/368

「…なんだよこれ…」

カチカチッ

 本文:こんばんわ。神待ちサイト管理人の○○です。このたびはご登録いただき~~~~
     下記の内容でプロフィールを公開します。

「…へ?神待ちサイト?…えーっとぉ…あっ!昨日友がくれたメモ!!」カサカサ

「…やっぱりそうか…昨夜酔っ払った勢いで登録しちまったんだ…」

「やっちまった…しかもこのプロフィール…」

 プロフィール:インドア派の社会人2年目。○○町に住んでまーす♪
 メアド:xxxxxxxx@xxxxxx.xx.jp


20 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:22:15.45 NRcXdVnTo 18/368

「…何このノリ…」

「…ってか、この少女ってナニモンだよ?サクラか?…いやまて。昨日友がなんか言ってたような…」

~~~~~~~~~~

 「簡単に言うと、家出した女の子を保護するサイトだ」

~~~~~~~~~~

「!?」


21 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:22:52.80 NRcXdVnTo 19/368

(つ、つまり…この少女って言う子は…家出娘?)

(“お世話をお願いします”って…つまり…どどど同棲!?)ドキドキ…

(このまま無視するのは無責任だし…かといって同棲って…同棲かぁ…)ニヘラ

(部屋に戻ったら“おかえりなさーい”なんて言ってさ…“御飯にする?お風呂にする?それとも…ア・タ・シ?”とか言われたりしてよぉおおお!!!!)

(そんで“お風呂”とか言って“やだもう!一緒に入るぅ♪”とか言いながら…)

(俺は裸になって風呂に入って待ってると…待ってると………)

「…」


22 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:23:35.14 NRcXdVnTo 20/368

(…まてまてまて!ドーテーの俺がいきなり同棲!?ハードル高すぎだろ!?)

「いや、でもなぁ…帰ったら女の子が迎えてくれるって言うのも魅力だし…」

「…あっ!大事なこと忘れてた!!」

 返信:男
 SUB:Re:ありがとうございます
 本文:教えてください。身長、年齢、体型、それと芸能人では誰に似てますか?

「送信っと…」

「なんか…ドキドキする…落ちつかねー!!」


23 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:24:44.57 NRcXdVnTo 21/368

~夜~

「えーっと、メールメールっと…」

カチカチッ

「…お、来てる来てる」

 返信:少女
 SUB:Re:Re:ありがとうございます
 本文:身長は155cmです。中学3年生。痩せ気味で顔は…あまり自信がありません…ごめんなさい

「…」

「ちちち中学3年生!?妹より小さいじゃねーか!!」

「…いや、確かに中3って言うと反抗期だし…家出する年頃っちゃそうなんだろうけど…」

「と、とりあえず…中学生に手を出したら犯罪だし…」

「断ったほうが無難だよな…」

カタカタカt

「…いや、ちょっと待てよ?今ここで俺が断ってもこの少女って言う子は…きっとほかのオトコのところに…」

「…」

24 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:25:23.24 NRcXdVnTo 22/368

カタカタカタ

 返信:男
 SUB:Re:Re:Re:ありがとうございます
 本文:ありがとう。俺でよかったらお世話します。

カチッ

「…」

(おおお送っちまったよぉおお!!!)

「…ま、送っちまったもんはしょうがねーな…」

「それに…登録してすぐにメールが来たって言うのもサクラって感じだしなぁ…」

「…ま、それならそれでいっか。久しぶりにワクワクさせてもらったから、それで良しとしよう!」

「…」

「…い、一応部屋を片付けておくか…」


25 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:25:53.70 NRcXdVnTo 23/368

~翌朝~

「…ん…んー…」ゴロン

「…ふぁあああ!!…朝か…」

「…片付け頑張りすぎだろ…何このきれいな部屋…」

「…起きるか」ノソッ

(ロフトの階段、朝は冷たいんだよな…)

「おっと、PCの電源を入れて…っと」カチッ フィーン…

カチカチッ

「メールはっと…無しか…」

「…朝飯にしよう」


26 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:26:24.80 NRcXdVnTo 24/368

~朝食中~

男 モグモグ

「しっかし…部屋を掃除したのはいいけど…このゴミ、どうすっかな?」

「月曜は可燃ゴミの日だから…空き缶やペットボトルだけでも何とかしないとな…」

♪てるてるてる♪

「お、電話。よっと」Pi

『よ、男。今日ヒマか?』

「あー、いや。部屋を片付けたらゴミがいっぱいでな、捨ててこないといけないんだわ」

『部屋を?なんでまた?妹ちゃんでも来るのか?』

「んなわけないだろ?あいつ、交通費と時間が掛かるからって来ねーし」


27 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:26:59.15 NRcXdVnTo 25/368

「じゃ…なんでだよ」

「ま、まあ…あんまりにも部屋が汚かったんでな」

『そっか』

「なんか用か?」

『あー、いや。ヒマならどっかいかねーかと思ってな?』

「もうやり始めちまったからな。今日は無理だわ」

『んじゃあ、しょうがねーな』

「ああ、せっかく誘ってくれたのに悪いな。ってか、友カノちゃんと出かければいいだろ?」

『そこはほれ、お前に俺達の仲のよさを見せ付けてやろうとだな』

「切るぞ。リア充氏ね」

『あ、おいまt』プッ プーッ プーッ…

「…空き缶とペットボトルをスーパーに捨てに行くか」


28 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:27:36.30 NRcXdVnTo 26/368

~夜~

「とりあえず部屋は片付いた」

「洗濯物も片付けた」

「布団も干した」

「風呂もキッチンもトイレもきれいにした。」

「…こんなに真面目に掃除をしたのは初めてだな。俺って実は出来る子だったんだ」

「…」

カタカタカタ カチッ

「…まだメールの返事が来ないな…」

「…どん兵衛でも食べて寝よう…」


29 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:28:09.21 NRcXdVnTo 27/368

~翌朝~

シャカシャカシャカ

(やっぱサクラだったんだろうな…)

ガラガラ ペッ

「…」

「…ま、万が一ってこともあるからな?」カチッ フィーン…

カチカチッ

「…っ!?来てる!!」


30 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:29:10.29 NRcXdVnTo 28/368

カチカチ

 返信:少女
 SUB:Re:Re:Re:Re:ありがとうございます
 本文:よろしくお願いします。日付や待ち合わせ場所はそちらに合わせます。

「…っしゃああああ!!!!」

「返信しなきゃ…えっと…な、なんて書きゃいいんだ?」

「やべえ、どうしたらいいかわかんねえ…そ、そうだ!友に聞けば!!」

「そうと決まれば会社に急げ!」


31 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:29:43.70 NRcXdVnTo 29/368

~会社・昼休み~

「で?話ってのは?」

「あ、ああ。この間神待ちのこと、なんか言ってただろ?それでちょっと聞きたいんだけどさ」

「お?ひょっとして登録したのか?」

「ちちち違うし!こここ後学のために聞いておきたいだけだし!!」

「…ま、いいけど。まあ、神になるつもりなら相当の覚悟をしとけよ?」

「へ?なんで?」

「仮にも人様の娘さんを預かるんだ。そこには責任が付いてくる」

「な、なるほど…」


32 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:30:23.31 NRcXdVnTo 30/368

「じゃあ、まずはサイトに登録して」

「あ、その辺はいいや。実際に相手とやり取りするときのことを知りたいんだけど」

友 ジー

「な、なんだよその目は…」

「いや…これは俺もネットで調べたことだからサイトによって違うところもある。それを頭に入れておいてくれ」

「お、おう」

「まずはプロフィールを確認する。メールで何回かやり取りしてTEL番とか写真とかを交換したりしたあと、ターゲットとランデブーする。以上」

「へ?」

「これ以上詳しいことは知らん。後は自分で調べてくれ。じゃあそろそろ職場に戻るわ」ノシ

「あ、サンキューな、友」ノシ

(TEL番と写真…か)


34 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:30:52.08 NRcXdVnTo 31/368

~夜・男の部屋~

カタカタカタ

 送信:男
 SUB:分かりました
 本文:日付はいつでもいいですからそちらで決めてください。
     それから、TEL番と、待ち合わせの時に確認できるよう写真を送ってくれませんか?
     一応、こちらの写真を添付しておきます。

カチッ カチッ

「…これで少女ちゃんの顔が分かるな」

「よしっ!あとは返信待ちだな!!明日に備えて寝よう!!」

「…」

「…」モゾッ

「…」

ガバッ!

「興奮して寝られねーっ!」


36 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:32:06.02 NRcXdVnTo 32/368

~翌朝~

PiPiPiPi…

「…ん…ふぉああああーっ!!」

(結局寝たり覚めたりで寝た気がしねー…)

「…起きるか」

(おっと、PCの電源を入れて…)カチッ フィーン…

カチカチッ

「メールは…来てないか…」

「…ま、明日には来るだろうから」

「…今日は帰ったらさっさと寝よう!」


37 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:32:35.28 NRcXdVnTo 33/368

~翌朝~

カチカチッ

「…まだ来てないな…」

(写真を要求したらメールが途切れるって…やっぱサクラだったのか?)

(…いや、サクラだったら拾い物のかわいい画像かなんかを送ってくるだろうし…)

「…やっぱ写真を要求したのがマズかったのかなぁ…」

「それとも嫌われたのかなぁ…プロフ、いい加減だったもんなぁ…」

(なんだよ…メールが来ないだけでなんでこんなに気分が落ち込むんだよ…)

「はぁ…仕事に行かないと…」


38 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:33:13.70 NRcXdVnTo 34/368

~定時後・会社~

「おい、どうしたんだよ」

「ん?なにが?」

「なにがって…お前、今日ミス連発だったじゃねーか。大丈夫か?」

「ははは。大丈夫だって。ただの寝不足だから」

「寝不足?なんでまた?」

「メールが…いや、なんでもない」

「ん?メール?メールがどうした?」


39 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:34:05.19 NRcXdVnTo 35/368

「…」

「深刻なことか?」

「違うって」

「じゃあ…やばいこととか?」

男 ピクッ

「…ひょっとして…神待ち?」

「…友のせいだ」

「…へ?」

「友があんなサイト教えなかったら!」

「ちょっ、ちょっとまて!落ち着け!!な?」

ガヤガヤ バイバーイ アハハハ

「…」


40 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:34:32.09 NRcXdVnTo 36/368

「…その…悪かった。トラぶったんだな?話してくれないか?」

「なにを今更…」

「何があったら話してくれたら力になれるかもしれないだろ?な?」

「…」

「…」

「…途中まではいい感じだったんだ…」

「!?…それで?」

「友が言ったように写真とTEL番を要求したら…メールが途絶えた」

「そうか…」


41 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:35:03.97 NRcXdVnTo 37/368

「…すまん、八つ当たりしちまった」

「いや…けどさ」

「ん?」

「次はきっと美味く行くさ。途中まではいい感じだったんだろ?あと少しじゃねーか!」

「…いや、もういいよ」

「なんで?」

「懲りた…って言うのかな?所詮俺には無理だったんだよ」

「んなことねーって!俺もっ!!」

「ん?」

「…いや、すまん…」

「…帰るわ。じゃあな」ノシ

「あっ」

「…」


42 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:35:50.50 NRcXdVnTo 38/368

~一週間後~

ヒソヒソ…ヒソヒソ…

「…男」

「ん?」

「少しは息抜きしろよ。ずっと無言で仕事されたんじゃ、こっちがまいっちまう…」

「そうか…」


43 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:36:16.44 NRcXdVnTo 39/368

「…お前、そんなにショックだったのか?」

男 ピクッ

「やっぱり…よし!今日は飲みに行こうぜ!!な?」

「パス」

「そういうなって。飲んで騒いだら気分も晴れるかもしれないしさ」

「気分が晴れる…か。…だったら」

「ん?」

「友カノちゃんが友達を紹介してくれるって言うんなら行ってもいいぞ?」

「…え?」


44 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:36:48.01 NRcXdVnTo 40/368

「友カノちゃん可愛いから、友達も可愛い子が多いんだろ?だからさ」

「いや、それは…」

「無理か?…無理だよなぁ。こんなヤツ相手にする女の子なんていないもんなあ!!」

「そうじゃないっ!そうじゃないけどっ!」

「だったらなんで紹介できないんだよ!」

「…すまん、それは言えない…」

「そうかい。やっぱりな」クルッ テクテクテク…

「あ…くそっ!!」


45 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:37:14.82 NRcXdVnTo 41/368

~夜・男の部屋~

「ただいま…」

カチッ フィーン…

「メール…」

(こないって分かってんのに…諦めわりーな俺)

カチカチッ

「…っ!?」

 送信:携帯
 SUB:少女です


46 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:37:51.44 NRcXdVnTo 42/368

男 ドキドキドキ…

(な…なんで?)

(いや…いくらなんでもおかしい。突然音信不通になって、今頃…しかもケータイからメールしてくるって…)

「考えろ考えろ考えろ…」

(これでもし会うことになったら会社の同期が“ドッキリ成功!!”とか言いながら出てくるとか?)

(それとも怖いお兄さんか?…いずれにせよ慎重に対応しないと…あ)

「本文見るの忘れてた」カチッ

 本文:たすけて


47 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:38:22.49 NRcXdVnTo 43/368

「…」

「TEL番も画像も無し…か」

(これは…ますます悪戯の可能性が高くなったな…)

(かといって無視するのも寝覚めが悪いし…)

「…ちょっと皮肉をこめて…」

カタカタカタカタ

 返信:男
 SUB:Re:少女です
 本文:どうしたの?
     助けてあげたいけどTEL番も写真もないんじゃどうにも出来ないよ?

「…送信っと」カチッ

(これではっきりするだろ。もし連絡がなければ悪戯だし、TEL番と画像が送られてきたら本物だ)

(けどなんで今頃…)

「考えても無駄だ!寝るっ!」


48 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:38:55.01 NRcXdVnTo 44/368

~翌朝~

「さて、出かける準備も出来たし…」

「どうせ来てないだろうけど…」

カチカチッ

「…へ?」

 返信:携帯
 SUB:Re:Re:少女です
 本文:今◇◇駅 090-xxxx-xxxx
     画像あり

49 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:39:45.05 NRcXdVnTo 45/368

「…◇◇駅!?隣町じゃねーか!!」

「…と、とりあえずケータイにメアドとTEL番を登録して…」Pi Pi…

「画像は…ぶれてるし背景の光が強すぎて顔が真っ暗だ…これじゃ分かんねーじゃねーか!…けど…」

(いつ撮ったんだ?真夜中みたいだけど…送信時間は?…!!)

「送信時間が5:30!?」

「今何時だ!?7:50?2時間ちょっとしか経ってねーじゃねーか!!」

(落ち着け落ち着け落ち着け…)

(もう少女は隣町に来ている。しかも俺に助けを求めている)

(少女ちゃんは俺の出した条件を守った。これで動かなかったら俺は…)


50 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:40:32.42 NRcXdVnTo 46/368

「…くそっ!090の…」Pi Pi Pi…

ピンポンパンポーン オカケニナッタデンワバンゴウハ…

「電源が切られてる…ちくしょう!」

Pi Pi Pi…プルルル プルルル…

『はい?』

「あ、友か?悪いけど今日は午後から出社するって言っといてくれ!!」

『あ?そんなの自分で言えよ』

「すまん、急用で今から出る。頼んだぞ!」

『お、おい!急用っt』ピッ コトン

「靴を履いて…急げ急げ急げ急げえ!!」ガチャ バタン


51 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:41:05.00 NRcXdVnTo 47/368

~◇◇駅~

(どこだ!どこにいる!!)

「あっ!そうだ!!ケータイで…あれ?あれ?…あっ!」

~~~~~~~~

 『お、おい!急用っt』ピッ コトン

~~~~~~~~

(あのとき!玄関に置いたままだ!!)

「と、とりあえず公衆電話を…あった!」


52 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:41:37.66 NRcXdVnTo 48/368

ギィ バタン

(落ち着け落ち着け…少女ちゃんの電話番号を思い出せ!)

「0…9…0…x…x…」ピッポッパッ

(頼む!繋がってくれ!!)

プルルル プルルル Pi

(繋がった!)


53 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:42:14.79 NRcXdVnTo 49/368

『…』

「もしもしっ!少女ちゃん!?」

『うぅ…』

「今◇◇駅に居るんだ!どこに行けばいい!?」

『…○○駅前…』

(○○駅前だって!?おれの住んでる町じゃねーか!!)

「どうやってそこまで!?」

『…あ、歩いて…』

(歩いてだって!?5km以上あるじゃねーか!!)

「わかった!今から行くから動かないで!!」

『…』プツッ プーッ プーッ

「急いで戻らないと!」


54 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:42:51.65 NRcXdVnTo 50/368

~○○駅前~

「はあ、はあ、はあ…こ、公衆電話は…あった!」

(と、とにかくTELしないと…)ピッポッパッ プルルル プルルル…Pi

「も、もしもし少女ちゃん!?」

『…』

「どこにいる?」

『…』

(警戒してるのか?このままじゃ埒があかねー…そうだ!)


55 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:44:18.73 NRcXdVnTo 51/368

「そこから公衆電話が見える?」

『…うん』

(よし!近くにいる!!周りを探せ!!)

キョロキョロ

「…あっ!今こっち見てるよね?手を振るから…分かるか?」ノシ

『…うん』

(あ、あのバッグを抱えてる子か?)

「ゴメン、左手あげてくれるか?」

少女 ノ

(あの子で間違いない!)

「今そっちに行くから!」ガチャ タタタタ…


56 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:44:51.94 NRcXdVnTo 52/368

「はあ、はあ、はあ…」

(黒髪ショートでおとなしそうな…けどなんだ?服はあちこち汚れてるし…ところどころ血の跡みたいな…)

少女「…」ビクビク

「はあ…少女ちゃん?」

少女 ブルブル コクン

「は、初めまして。男です」スッ

少女 ビクッ コソコソ…

(握手しようとしただけで後ずさりって…よっぽど信用ねーのな…やっぱ昨日のメールが原因か?)

少女 ブルブル

(さっきからずっと震えてる…1月だから寒くて当然だけど…怖いのか?)


57 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:45:32.95 NRcXdVnTo 53/368

「え、えっと…と、とりあえず俺の部屋に行こう?な?」

少女「…」チラッ

「じゃあ、ついてきて」

テクテク…

男 チラッ

少女 テクテク…

(まだ震えてるみたいだな…あ、自販機)

「あ、ちょっと待って。ココア買うから」チャリンチャリン…ガシャッ ゴトン

少女「…」


58 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:46:00.27 NRcXdVnTo 54/368

「よっと…はい」

少女「!?」ビクッ

「飲むとあったまるよ。持ってるだけでもいいし」

少女 ソー…

(恐る恐る手を伸ばしてる…)

少女 ギュッ

「はは。そうやって持ってれば暖かいだろ?」

少女「…」コクッ

「もうすぐ部屋だからね」


59 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:46:30.02 NRcXdVnTo 55/368

~男の部屋の前~

ガ ガチャ

「鍵あいたよ」

少女「…」

(さっきから階段に座って動かない…寒いだろうに…けど無理につれて入るってのもなぁ…)

少女「…」

(しょうがねーなぁ…食い物準備しといて…それから…)
  ・
  ・
  ・

61 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:47:17.73 NRcXdVnTo 56/368

バサッ

少女「!?」ビクッ

「あ、びっくりした?ゴメンな。俺のダウンジャケットだけど、羽織ってれば少しは暖かいと思うからさ」

少女 ジー

「まあ、部屋に入ってくれたほうが俺としては安心なんだけどな」

少女「…」

「カップ麺あるから。食べたほうが体があったまるよ?」

少女「…」

「…部屋に入ってくれないかな?でないと会社に行けなくてさ…」

少女 ピクッ


63 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:49:00.78 NRcXdVnTo 57/368

「もうそろそろ行かないとマズイ時間なんだ。頼むよ…」

少女「…」 ノソッ

(まだ警戒してるし、ちょっと距離を開けて…)

「さ、どうぞ」

少女「…あれ…食べて…いいの?」

(喋った!)「あ、どん兵衛だけどいい?」

少女 コクッ


64 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:49:31.40 NRcXdVnTo 58/368

「ごめんな?もっといろいろ買っとけばよかったんだけどさ」

少女 フルフル

「そっか。じゃあ俺は会社に行って来るから」

少女「…」

「…部屋から出るんなら鍵は外のポストに入れておくから、鍵を閉めたらまた同じところに入れておいて」

少女「…」

「…じゃあ、いってきます」

バタン

少女「…うぅ…」グスッ


65 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:49:57.45 NRcXdVnTo 59/368

~会社~

「はぁ…」

(少女ちゃんを部屋に連れてったけど…この先どうすりゃいいんだ?)

「よっ!」バシッ

「ってなあ…なにすんだよ」

「なにすんだよじゃねーだろ!何だよ朝の電話は!気になるじゃねーか!!」

「…なんでも…ってか、お前怒ってねーのか?」

「なにが?」


66 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:50:29.64 NRcXdVnTo 60/368

「最近…俺、なんか変だったろ?」

「あ?あー…まあ、誰だってイラつくことぐらいあるだろ?それだけじゃね?」

「…すげえなお前」

「まあ、親友なんだし、それぐらいは大目に見るさ。…で?」

「で?とは?」

「とーぼーけーんーなっ!急用って何だよ?」

「あー、いや、なんでもない」

「んな訳ねーだろ。昨日まで捻くれてたお前が、今は悩んでるように見えるんだが?」

男 ギクッ


67 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:51:00.28 NRcXdVnTo 61/368

「ななななんでもないって!」

「そうか?…まあ、話すだけでも気持ちが軽くなることもあるからさ。な?」

「…」

「…で?」

「…はぁ。実はな…JCを保護したんだけど…」

「はあ?」

「…どうすりゃいいんだろ…」

「…どうすりゃって…そのJCのことは何にもわかんねーのか?」

「ああ…」


68 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:51:31.24 NRcXdVnTo 62/368

「…家出か?」

「たぶん」

「警察に連絡すんのが筋じゃね?」

「そうなんだけどな…ちょっと様子を見たいって言うか…」

「…はっはーん?」ピーン

「ん?どうした?」

「ナンデモナイヨー」

「そうか?」


71 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:57:11.75 NRcXdVnTo 63/368

「それより!お前、女の子の面倒みれるのか?」

「妹がいるからある程度は…」

「細かいことはわかんねーだろ?だから友カノ連れてお前の部屋に行くわ」

「はあ?いやいや!ちょっと待ってくれ!!」

「今すぐじゃないさ。女は女同士のほうがいろいろと捗るだろうしさ」

「そりゃわかるけどさ…友カノちゃんが嫌がるんじゃね?」

「そりゃねーと思うな。TELしてみっけど」Pi Pi Pi

「…あ、俺オレ。ん?…ああ、ちょっと頼みたいことがあるんだ。…JCの面倒みてくんねーか?」

「…うん…いや、男の…うん…そっか、わかった。じゃあな。…え?塩鮭?わかった。買って帰るわ。じゃ」Pi

「友カノは是非!ってさ」

「いや、塩鮭は?」


72 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:57:44.06 NRcXdVnTo 64/368

「ん?ああ、明日の朝飯用に買って来いってさ」

「え?朝飯、友カノちゃんが作ってんのか?」

「へっへー。いいだろー」

「そ、そうなのか…ってか、お前同棲してんのかよ!」

「言わなかったっけ?」

「聞いてないよっ!」

「羨ましいだろー」ニヤニヤ

「べ、別に羨ましくなんかねーよ!!」


73 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:58:21.83 NRcXdVnTo 65/368

「とまあ言うわけで、友カノ連れて」

「だから待てって!少女ちゃんに説明してからじゃないと怖がるから!!」

「…」

「な、なんだよ…」

「…ケダモノ」ボソッ

「なっ!」

「だってそうだろ?怖がるってお前、どんなプレイしたんだよ!!」

「あほか!まだ手ぇすら握ってねーわ!!」


74 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:59:05.04 NRcXdVnTo 66/368

「じゃあ言葉攻めか?えげつない言葉をかけ続けたのかっ!」

「俺にそんな語彙があるかっ!…俺が保護する前になんか酷い目にあったみたいなんだよ!!」

「…なに?」

「はぁ…保護したときの格好なんだけどな、服はあちこち汚れてるし、ところどころ血の跡みたいなのが付いててさ…」

「もしかして…」

「ん?」

「…お前が前に言ってたメールの子か?」

「え?…ああ。なんでわかった?」

「お前、さっき名前呼んだじゃん?」

「え?…あ」


75 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/16 23:59:35.37 NRcXdVnTo 67/368

「ちょっとしたことでも怖がるような子が、初対面のお前にいきなり名前を教えるとは考えにくいだろ?」

「あ!しまった…」

「それより…いつならいい?」

「あ…もうちょっと落ち着いてからにしてくれ」

「なるべく早めにな。必要なものとかあるだろうし」

「…わかったよ」


76 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:00:14.49 RtPFJWufo 68/368

~男の部屋~

「ポストの中は…あ」チャラ

(鍵があるってことは…出てったのか…)

ガチャ

「あれ?ドアに鍵が掛かってない…まだいるのか?」

バタン

「電気も点けないで…おーい、少女ちゃん?」

シーン…

「…あれ?ロフトか?」

ミシッミシッ…

「あ」

少女 スー スー


77 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:01:02.38 RtPFJWufo 69/368

(布団に潜って丸まって寝てる…よかった…)

「…」モゾッ

(ち、違うからねっ!ね、寝顔を覗き見したいわけじゃなくて布団で息苦しくなってないか見るだけだからねっ!)

男 ソー…

少女「…スー…スー…」

(まだ幼さが残った顔して…これは…涙のあとか?)

「…」

(今はゆっくり休むめばいいだろ)

ミシッ ミシッ…

「さて、晩飯のおでんに取り掛かるか」
  ・
  ・
  ・

78 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:01:34.79 RtPFJWufo 70/368

カチャカチャ コトッ

「こんなもんか」

(けどテーブルが小さい…二人用のちゃぶ台でも買うかな?)

「あとはお茶を…ん?」

少女 ジー

「あ、起きたか?晩飯ができたからさ、一緒に食べないか?」

少女 サッ

「…じゃあ、おでんはコンロの上に置いとくから、俺が風呂に入ってる間にでも暖めて食べといて。御飯も適当に食べていいから」

シーン

(…顔も出してくれない…か)

「…いただきます」
  ・
  ・
  ・

79 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:02:28.71 RtPFJWufo 71/368

「じゃあ、俺はお風呂に入ってくるから」

シーン

「…30分は出てこないから」

シーン

「…じゃあ、入ってくる」

カチャ パタン

(タイマーをセットして…と)

ザッパァーン


80 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:03:00.26 RtPFJWufo 72/368

「ふぃー…やっぱ冬は暖かい風呂がサイコー!」

(けど…この先どうする?勢いで部屋につれてきちまったけど…)

ワシワシワシ

(話もまともに出来ないし…かといってこっちから近づいても逃げそうだし…)

ゴシゴシ

(やっぱ友の言うとおり、女は女同士のほうがいいのかも…)

ピピピ ピピピ…

「お、30分立ったな?そろそろ上がってもいいかな?」ザパァ

フキフキ

「いつもはパンイチで部屋に行くけど…今日はスウェットを着てから…よっと」


81 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:03:32.13 RtPFJWufo 73/368

カチャ

「おさきー」

少女「!?」トタタタ タンタンタン…

「いや、そんな慌ててロフトに上がんなくても…」

(晩飯は…食べたみたいだな。よかった…)

「少女ちゃん、お風呂空いたから入ってきたら?」

シーン

「はぁ…ネットでもするか…」カチッ フィーン…


82 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:05:19.34 RtPFJWufo 74/368

カチカチ カタカタカタ

「くくくくそう!IDスレかあああ!!!」

少女「?」

「ふんっ!ふんっ!…」

少女 ジー

「はぅ…次はエロサイトに…ん?」

少女 ジー

(しまった!ロフトからPCの画面が丸見えっ!)

少女 ジー

「…ネットする?」

少女 フルフル

「そ、そう…」


83 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:06:06.49 RtPFJWufo 75/368

カタカタ…

少女 ジー

(や、やりづらい…)

カチカチ チャラリロン♪

少女「…?」

「もう寝るわ。下で布団を敷くからロフトにいていいよ」

バサッ フサァ

「じゃあ、おやすみ、少女ちゃん」
  ・
  ・
  ・

84 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:06:32.89 RtPFJWufo 76/368

「zzz…」

ミシッ ミシッ

少女 ソー…

カチャ パタン

「…風呂に入ったか。今のうちに…」

ジャーゴボゴボ…

「…ふぅ。さて、寝るか」


85 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:07:09.99 RtPFJWufo 77/368

~翌朝~

(まだロフトの上かよ…)

「今朝はトーストだよ」

少女「…」

(返事もなし…か)

「あ。そうだ」

少女「?」

「俺が会社に行ってる間は部屋の中のものは勝手に使っていいからさ。PC以外は」

少女 ジー

「…じゃあ、会社に行ってきます」

バタン ガチャ

少女「…」


86 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:07:36.59 RtPFJWufo 78/368

~1週間後の週末・会社~

「それで?」

「初日からずっとロフトに篭もって降りてこない。」

「…ぷっ…あはははは!」

「なんだよ、人が悩んでんのに…なんてヤツだ…」

「はあ、はあ…いや、友カノが怒ったときにそっくりだなって思ってな」

「友カノちゃんが?」

「ああ、それで俺がいないときに飯食ったり風呂入ったりするんだぜ?」

「そ、そうなのか…」


87 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:08:09.96 RtPFJWufo 79/368

「…なあ、その少女ちゃんだっけ?…そろそろ関係改善を図らないと、ずっとそのままになっちまうぞ?」

「わ、わかってるよ…けど、少女ちゃん、返事もしてくんねーしさ…どうやったら会話できるのか…」

「だから友カノと話をさせてみなって。きっと女同士なら会話になるぜ?」

「…そうかな?」

「ああ。それともお前、自分の力で会話するところまでいける自信あるか?」

「…ない」

「だから今度の日曜にさ、友カノ連れて行って話しをさせようぜ。な?」

「わかった。少女に話してみる」


88 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:09:03.28 RtPFJWufo 80/368

~男の部屋~

少女「…畳めた…これで…おわり…かな?」

ブルッ!

少女「…っ!トイレっ!!」

トテテテ

バタン

少女「…あ」

少女「…きた」

ポロッ

少女「よかった…ヒック…よかっ…た…ヒック…」
  ・
  ・
  ・

89 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:09:42.51 RtPFJWufo 81/368

少女「これで…よし」

バタン

少女(おなか…いたい…)

ガチャ

「ただいまー」

少女「!?」

トタタタタ ミシミシミシ

(そんなに慌ててロフトに上がらなくても…ん?)

スッキリ

90 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 00:10:35.87 RtPFJWufo 82/368

「…へ、部屋が…きれいに片付いてる…あれは…洗濯物?」

「…すごい。アイロンまでかけて畳んである…あははは」

(これは…少女ちゃんが心を開いてくれたのか?)

少女 ノソッ

「ありがとう少女ちゃん。助かったよ」

少女「ご…御飯…もらってるし…お…お世話になってるから…」

「そんなの気にしなくていいのに。…あ、そうだ」

少女「?」

「今度の日曜にさ、友達が家に来るんだ。オトコとオンナ、一人ずつ。…いいかな?」

少女 サッ

(あ、隠れちまった…まずかったのか?)

少女(…いや…誰にも…会いたく…ない!)


105 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:33:34.33 RtPFJWufo 83/368

~日曜の昼前。男の部屋の前~

「…あ」

「お前…部屋の前で何してんだ?」

「いや、まあ…」

友カノ「おはよう、男さん♪」

「あ、おはよう友カノちゃん」

「で?なんでお前は部屋の前にいるんだ?」

「いや、実はさ…少女ちゃんに友達が来るっていったらロフトに篭もっちまっててな?」

「で、いっぺんに入ってきたら少女ちゃん、話も聞かなくなりそうだからとりあえずここで待ってたんだ」


106 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:37:42.59 RtPFJWufo 84/368

友カノ「えっと…ちょっと聞いていい?」

「ん?どうぞ?」

友カノ「少女ちゃん…だっけ?ずっとロフトに篭もったままなの?」

「いや、俺が会社に行ってる間は下に降りてるみたいだ」

友カノ「そっか。それで…男さんには慣れてきたみたい?」

「ああ。一昨日なんか部屋の掃除と洗濯までしてくれてたんだぜ?」

友カノ「えっと…それ、慣れたてきたからじゃないよ?」

「…へ?」


107 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:38:12.08 RtPFJWufo 85/368

友カノ「それってね、自分の洗濯物とかゴミとかがあったから、カモフラージュのためにしただけだよ?」

「カモフラージュ?」

友カノ「そう。自分のものを洗いたかったから。そうやって男さんの洗濯物も一緒に洗濯しておけば、勝手に洗濯機を使ってもバレないでしょ?」

「あ」

友カノ「ゴミもそう。部屋を片付けておけば、ゴミ袋が膨れてても気にしないでしょ?だから自分のゴミを真ん中に入れて…」


108 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:38:51.48 RtPFJWufo 86/368

「そうなのか…でも、なんでそんなに詳しいんだ?」

「そりゃあ友kふごぉ!」

友カノ「余計なことは言わなくていいのっ!」

「え、えっと…」

友カノ「…ねえ、あたしが少女ちゃんとお話しするよ。いい?」

「あ…ちょっとまって。少女ちゃんに聞いてくるから」

バタン


109 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:39:26.84 RtPFJWufo 87/368

「少女ちゃん、これから友達を連れてくr」
少女「いやっ!!!」

「いやその…友達といってもオンナノコなんだけど…」

少女 ソー

「あ、いや。まだ部屋の中には入ってもらってないんだ。少女ちゃんがイヤだって言うんなら帰ってもらうけど…」

少女「…」

(返事がない…けどロフトから顔を出したままで拒絶もしてない…こういうときは…肯定でいいんだよな?)

「じゃ、じゃあ、連れてくるから!」

ガチャ


110 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:40:03.57 RtPFJWufo 88/368

友カノ「どう?」

「とりあえずOKみたいだ」

友カノ「そう。じゃあ…」

「俺は?」

友カノ「…男さんと玄関で待ってて欲しいの」

「わかった。男もそれでいいよな?」

「友カノちゃんに任せるよ」

友カノ「じゃあ…男さん、最初は男さんが少女ちゃんに紹介してね?その後はあたしに任せて」

「わかった」

パタン


111 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:40:35.10 RtPFJWufo 89/368

「少女ちゃん、友達の友カノちゃんを連れてきたけど…」

少女「…」ジー

友カノ「初めまして。あたしは友カノって言うの。よろしくね♪」ニコッ

少女「…」

友カノ「男さん、ちょっと席を外してもらえるかな?」

「え?…あ、ああ」

友カノ『さっき言ったとおり、玄関で待機だよ!』

『ああ、わかってるよ』

コソコソ…


112 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:41:34.60 RtPFJWufo 90/368

友カノ「…そろそろいいかな?」

少女「…」ジー

友カノ「…少女ちゃん、あたし…家出中なんだ」

少女「「!?」」

「しーっ!」

『マジかっ!』コソコソ

『マジだ』コソコソ


113 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:42:00.51 RtPFJWufo 91/368

『お前…それを知ってたのか!』

『知ってるも何も…実は俺も…神待ちに登録してたんだ』

『なにぃいいい!!!!』

『黙っていたのは…いろいろあってな』

『そうか…知り合ったキッカケを教えなかったり友達を紹介してくれなかったのはそれでなのか?』

『ああ、そうなんだ…』

(そうか…それで…けど)


114 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:42:29.21 RtPFJWufo 92/368

『なんd』
『しっ!』

『なんだよ!』

『…これから友カノが話すこと、お前にもちゃんと聞いて欲しいんだ…』

『なんでだよ』

『いいから。お前も知っといたほうがいい』

『何だよ…』

友カノ「少女ちゃん、あたし、神待ちサイトでさ…ひどい目にあったんだぁ」

『!』


115 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:43:07.47 RtPFJWufo 93/368

友カノ「…今ね、神待ちに出会い系の奴らが流れ込んでてさ…あいつら…証拠を残さないようにメールとかネットの履歴を消させるんだ…」

友カノ「あいつら、ヤリ捨て目的だから…酷いことするんだよね…」

『…』

友カノ「しかもさ、あたしらって家出してるじゃん?だから警察に行ったりしないから…あいつらにとっては好都合なんだよね…」

友カノ「あたしは3人目で友と出会うことが出来たけど、それってすごく運がいいほうなのかもしれないんだ…」

友カノ「普通は出会い系の奴らばっかりにあたって弄ばれて捨てられて…また神待ちしての繰り返しで…」

友カノ「中にはそれでいいって言う子もいるよ?小遣い目的とか体目的とかさ。でも…殆んどの子はそうじゃない。だから…身も心も傷ついて…」

『…』ギリッ…


116 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:43:58.71 RtPFJWufo 94/368

友カノ「…もしさ、友に出会えていなかったら今頃あたし…死んでたかもしれない」

少女「「!!」」

友カノ「…少女ちゃん、あたしたちさ…家出仲間だよね?」

少女「…え?」

友カノ「降りてこれる?」

少女「…」

ミシッ ミシッ…


117 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:44:54.08 RtPFJWufo 95/368

友カノ「少女ちゃん…」

少女 ビクッ

ギュッ

友カノ「つらかったよね…怖かったよね…」ナデナデ

少女「!!」

友カノ「よく頑張った…よく頑張ったよ…」ナデナデ

少女「うぅ…うぇええ…うわああああん!!うわあああああん!!」

友カノ「よしよし…」ナデナデ


118 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:46:33.65 RtPFJWufo 96/368

(なんだよクソッ!俺、少女ちゃんのこと何にも考えてないじゃねーか!!)

(そんなに酷い目にあってたなんて…なのに俺はあんなに浮かれてっ!俺ってサイテーだ!)

(馬鹿だ…俺はとんでもない馬鹿野郎だ!!)

「男、その…すまなかった」

「なんでお前が謝るんだよ」

「実はお前に神待ちを教えたのは…友カノに友達を作ってやりたくてな」

「ん?よくわかんねーんだけど?」

「…友カノは家出してきたからさ…友達も家族も…もう連絡することもないんだ…」

「なんで?」

「連絡なんかしてみろ。捜索されちまうだろ?」

「あ…」


119 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:47:20.22 RtPFJWufo 97/368

(って言うことは少女ちゃんも…)

「だからお前に神待ちの話をしたんだ。それで…もしお前が女の子を世話することになったら…」

「…友カノちゃんに友達ができるかもってか?」

「そうだ…すまんっ!」

「なんだよそれ!!」グッ

「…お前が怒るのはもっともだ」

(でも…友のおかげで少女ちゃんが救えたのは事実だ。それに俺も…少女ちゃんがいる生活に慣れてきてるし…)


120 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:47:59.67 RtPFJWufo 98/368

「…」パッ

「…殴らないのか?」

「…今のところいい方向に進んでるだろ?」

「…」

「ま、結果論だけどな」

(そうだよ…友は俺との友情を失うかもしれないのに友カノちゃんのために…)

「…けど、友」

「ん?」

「べた惚れだな」ニヤッ

「ちょっ!おまっ!!何言ってんだよ!!」


121 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:48:39.85 RtPFJWufo 99/368

「ははは。…いいんじゃね?」

「え?」

「お前らが羨ましいってこと!」

「よくわからんけど…まいっか」

友カノ「二人とも、入っておいでよ」

「お、そっちも落ち着いたか?」

友カノ「うん。…そっちは?」

「こっちもなんとか…」


122 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:49:14.05 RtPFJWufo 100/368

友カノ「そっか…友の言った通りだね」

「ん?なにが?」

友カノ「あのね?友が、男さんは人の気持ちが分かるやつだからって。だからきっと分かってくれるって…」

「ふーん…」

「な、なんだよ」

「いや、信用されてんだなーって思ってな」

「あったりまえだろ?何年付き合ってるって思ってんだよ」

「…お前、いつの間に俺の尻掘ったんだ?」

「そういう意味じゃねえ!!」

友カノ「あははは」

少女「…」


123 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:50:22.74 RtPFJWufo 101/368

「少女ちゃん…大丈夫か?」

少女「…うん」

友カノ「…男さん。少女ちゃんね、ここに居たいって」

「へ?」

少女 コクン

「どうする?」

「そんなの…もうロフトは少女ちゃんの部屋だし」

少女「…」


124 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:51:01.93 RtPFJWufo 102/368

「狭いけど、それでいいなら…」

友カノ「だってさ。どうする?」

少女「…お願い…します」ペコッ

「あ、ああ。こちらこそ」ペコッ

友カノ「…よし!じゃあいろいろ準備しなきゃね♪」

「準備って?」

「一緒に住むとなると着替えとか日用品とか必要になるだろ?」

「ああ、なるほど」


125 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:51:30.99 RtPFJWufo 103/368

友カノ「男さん、お財布お願いしますね」

「へ?なんで?」

友カノ「…はぁ、これだからドーテーは…」

「どどどど童貞ちゃうわ!!」

「いやおまえDTだろ」

「やかましいわ!」

「…男、ちょっとコッチこい」グイッ

「な、なんだよ…」


126 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:52:06.91 RtPFJWufo 104/368

『いいか?少女ちゃんは今お金を稼ぐことが出来ないんだぞ?』コソコソ

『なんでだよ。バイトとかできるだろ?』コソコソ

『捜索願が出てるかもしれないのにか?』

「あ」

『それに業種も限られるだろ?コンビニやスーパーなんて警官が立ち寄るしな』

「…」

『だから、少女ちゃんの生活費はお前が出さないと…な?』

『…わかったよ』


127 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:52:55.38 RtPFJWufo 105/368

友カノ「…男さん、いい?」

「ああ、その…ATM寄っていいか?手持ちがなくてさ…」

少女「あ…あの…まだお金あるから…自分で買います…」

「あ、全然気にしなくていいよ。少女ちゃんのお世話をするって言ったろ?」

少女「で…でも…」

「ちょっとぐらいカッコつけさせてよ。な?」

友カノ「だってさ。じゃあ買い物に行きましょうか♪」

「友カノが張り切ってるのが怖いんですが…」

友カノ「どうしたの?あたしのお財布さん♪」

「やっぱり…」ガクッ

少女「…」クスッ


128 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:53:30.43 RtPFJWufo 106/368

~し○むら~

友カノ「これなんかいいんじゃない?」

少女「いえ…そっちのほうが…合うと思います…」

友カノ「おー、センスいいね、少女ちゃん♪じゃあこれとこれを…」ゴソゴソ

「なんでお前の服ばっか買ってんだよ!」

友カノ「だって少女ちゃん、ファッションセンスいいんだもん。だからつい…ね♪」

少女「…//」

「け、けど…」


129 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:54:05.14 RtPFJWufo 107/368

友カノ「…いつもジャージかスウェットだし…たまには違う服も着たいの…ダメ?」

「…っだよ、ずりーな友カノは。そんな顔されたら断われるわけないだろ?」

友カノ「やったぁ!友、ありがとー!!」

少女「…」

「少女ちゃん、どんな感じ?」

少女「あ…大体…揃いました…」

「じゃ、篭貸して。レジしてくるから」

少女「え?あ…あのっ!…//」ギュッ

友カノ「こら!」ペチン

「いてっ!」


130 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:54:36.79 RtPFJWufo 108/368

『お前バカか!篭の中には少女ちゃんの下着も入ってんだろーが!!』コソコソ

「あ」

『分かったら少女ちゃんに財布を渡す!』

「う、うん…少女ちゃん、財布渡すからレジしておいで?」

少女「…うん//」


131 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:55:32.20 RtPFJWufo 109/368

~ドラッグストア~

友カノ「歯ブラシ、生理用品、シャンプーとコンディショナー。それと…これ!」コンドーサン

少女「あ…」ビクッ

友カノ「まあ、今すぐ必要ってわけじゃないけど…もし男さんとそうなったときに…あると安心でしょ?」

少女「…」コクッ

友カノ「あたしは…こっちの3個パックにしよ♪」

少女「うわっ…//」

「女性用品買うから離れてろって言われたけど…あのふたり、楽しそうだな」

「ああ。けど財布がなぁ…」ウツー

「そうなんだよなぁ…」ウツー


132 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:56:29.29 RtPFJWufo 110/368

~auショップ~

「なんで?」

「じゃあお前、少女ちゃんのケータイはどうするつもりなんだ?」

「少女ちゃん持ってるだろ?」

友カノ「「はぁ…」」

「な、なんだよ!なんでそんな目で見る!!」

友カノ「…ゴメン、あたしムリ…友、お願い…」

「わかった…あのな、少女ちゃんが持ってるケータイは誰が契約したんだ?」

「え?そりゃあ…少女ちゃんの両親だろ?」

「じゃあ、請求書はどこに送られてくる?」

「当然両親のところに…あ」


133 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:56:59.46 RtPFJWufo 111/368

「請求書には通話記録が載ってるよな?」

「わかりました…」

「で、お前のケータイがauだからここに来たわけで」

「はあ」

「ここで少女ちゃんのケータイを買って、お前の家族割りに入れば比較的安く済むだろ?」

「あ、なるほど…ってか、家族って…」

「お前妹ちゃんがいるし?だから少女ちゃんが妹ちゃんのフリして契約すればいいだろ?」

「あ、なるほど」


134 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:57:38.65 RtPFJWufo 112/368

「…で、ひとつ確認しときたいんだけどな…男も少女ちゃんも、ケータイで話したことはないのか?」

「えーっと、少なくとも俺のケータイでは話したことはないな」

「え?じゃあ最初に会うときはどうしてたんだ?」

「あー。俺、ケータイ玄関に忘れててな、公衆電話で連絡取ってたんだ」

「じゃあ問題ないな。俺なんて友カノに会うときにケータイ使っちまったから番号ごと替えたもんな」

「え?お前あのとき番号変えたのって…そうだったのか?」

「ああ」


135 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:58:07.10 RtPFJWufo 113/368

「そっか…で、少女ちゃん達は?」

「あそこでケータイ見てるみたいだな」

友カノ「えー!?スマホにしなよー」

少女「いい!…こっちの…ケータイで…」

友カノ「これからはスマホだよぉ」

少女「スマホ…大きいし…それに…男さんに…悪いし…」

友カノ「…そっか!じゃあコッチのピンクのヤツなんてどう?」

少女「…こっちの…黄色いほうが…かわいい…よ?」

ワイワイキャイキャイ


136 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:58:32.98 RtPFJWufo 114/368

「…」フッ

「どうした?」

「ん?」

「いや、今なんか笑ってたような気がしたからさ」

「ああ、少女ちゃんが楽しそうにしてるの、初めて見たから…」

「そっか…」


137 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/17 23:59:55.93 RtPFJWufo 115/368

~定食屋~

店員「おまたせー。しょうが焼き定食とミックスフライ定食でーす」

「はーい、あと生中もういっぱい」

友カノ「飲み過ぎだよぉ」

「たまにはいいじゃん!な?」

「ほら、しょうが焼き定食」

少女「あ、ありがと…」

友カノ「デザートのバニラアイス追加していい?」

「え?あ、ああ。いいよ?」チラッ

「あ、えっとぉ…少女ちゃんも頼む?」


138 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:01:38.63 YZCWFqvqo 116/368

少女「え?あ、あたしは…」チラッ

友カノ「どうしたの?」

少女「お…男さんにお金…いっぱい使わせちゃったから…」

「そ、そんなに気にしなくて大丈夫!まだ貯金あるし!!」

友カノ「それにさあ、今日で必要なものは大体揃ったし…後はそんなに出費はないと思うよ?」

「そうなのか…それは助かるな…」

少女「え、えっと…その…ご、ごめん…ね?」チラッ

男 ドキッ

「大丈夫だって!これぐらいは想定の範囲内だしっ!!なんならもっと買い物してもっ!!」

友カノ「調子に乗るな!」ペチン

「…すみません」

(さっきの少女ちゃんの仕草がヤバかった!)


139 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:02:18.12 YZCWFqvqo 117/368

~夜・男の部屋~

TV:ナントイウコトデショウ!

少女「…」

(少女ちゃん…一緒にTV見てるのはいいけど…1mぐらい開けてるな…)

(とりあえずロフトに篭らなくなったのは前進だな)

少女(男さん…何考えてるのか…わかんない…けど…一緒に…いても…前ほど…怖くない…)


140 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:02:48.76 YZCWFqvqo 118/368

少女 ジー

「ん?」クルッ

少女「!?」ウツムキー

「…」

少女「…」ジー

(な、なんか…気まずい!)

男 スクッ

少女 ピクッ

「…風呂入ってくる」

少女「…うん」
  ・
  ・
  ・

141 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:04:03.52 YZCWFqvqo 119/368

「おさきー」

少女「…」

少女(お風呂から…上がったら…お布団…引いて…いつもの…パターン…)

「少女ちゃんも入ってきなよ。今なら流し場も暖かいぞ?」

少女「うん…」パタパタパタ…

「さて、布団を先に敷いとこう…ん?」

少女 ジー

「どうした?シャンプーでも忘れたか?」

少女「ううん?…入ってくる…ね」

パタン


142 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:04:47.06 YZCWFqvqo 120/368

(大分打解けてきたけど…まだ警戒してるんだろうな…助かるけど)

(俺は少女を押し倒す技なんて持ってないからな。なんせ経験が無いし…)

(それにしても…友カノちゃんが言ってた…家出した女の子たちのこと…)

(そのことを考えるとエッチな気分にもならねーや。ははっ…)

♪テルテルテルテル…


143 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:05:12.45 YZCWFqvqo 121/368

「お、電話。よっと」Pi

「もしもし?」

『おー、俺だ』

「リア充氏ね」

『いきなりだな。明日仕事が終わったら友カノ連れてそっちに行くから』

「お前のほうがいきなりだろ。まあいいけど」

『理由は聞かないのか?』

「友カノちゃんも来るんだったら少女ちゃん関係のことだろ?」

『そうだ。少女ちゃんに話しがあるんだってさ』

「ん、わかった。じゃあ切るぞ」

『おう』Pi


144 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:06:31.22 YZCWFqvqo 122/368

少女「…電話?」

「おわっ!」ビクッ

少女「ひっ!」ビクッ

「あ、ゴメンゴメン。友からだ。明日仕事が終わってから友と友カノちゃんが来るってさ」

少女「…友カノさん達が?」

「ああ、なんか友カノちゃんが少女ちゃんに話があるんだってさ」

少女「…そう…じゃあ…ロフトに…」

「ん。おやすみ」

少女「…おやすみ…」


145 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:07:02.98 YZCWFqvqo 123/368

ミシッ ミシッ…

「…そのパジャマ、かわいいな」

少女「!?」

タタタ…

(あ…もしかして今のもセクハラ?)

(あーっ!俺の馬鹿たれ!せっかく少女ちゃんがロフトから降りてきたのにっ!)

「…考えても仕方ない。PCでもして気分を変えよう!」

「ブラウザを立ち上げて…あれ?」

「…『以前のURLを復元しますか』って…おかしいな…ちょっと見てみるか」カチッ

「…あれ?最近youtubeは見てなかったのに…」

「…なんだこれ?明らかに俺の趣味じゃねーな…あっ!ひょっとして…」チラッ

(よく考えたら昼間ずっと一人きりなんだよな…といってこのPCを貸すのはいろんな意味でダメだし…特にHDDの秘蔵ファイルが)

「あ!そういえば確かここいらに学生のときに使ってた…あったあった!これを再セットアップして…」


146 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:07:50.80 YZCWFqvqo 124/368

~ロフトの上~

少女(び…びっくりした…まだ心臓がこんなにドキドキ言ってる…)

少女(ど、どうしたんだろ…怖いのかな?…男さん、優しいのに…怖がってる…のかな?)

少女(も、もう一度…男さんを…見てみないと…分からないのかな?)

少女 ソー…

男 カタカタカタ

少女(あれは…ノートPC?…仕事用かな?…いいなぁ…あたしのは家に…置いてきちゃったし…)

少女 ノソッ

少女(なんか…落ち着いてきたし…もう寝よう…)


147 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:11:34.47 YZCWFqvqo 125/368

~翌朝~

PiPiPiPi PiPiPiPi… カチッ

「んー…んあーっ!」

TV:7ジニナリマシタ ニュースセンターカラ…

「…ん?テレビ点けっぱなしだったか?」

ノソッ

少女「…お、おはよ…」

ガバッ!


148 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:12:03.44 YZCWFqvqo 126/368

「お、おはよっ!」

少女「…どう…したの?」

「いや、ロフトから声がしたから…顔洗ってから朝飯作るわ」

少女「…ごめん…なさい…」

「あ、いや。ちょっとびっくりしたけど…嬉しくてさ」

少女「…」


149 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:12:29.67 YZCWFqvqo 127/368

ピーッ ピーッ…

「ん?炊飯器か?」

少女「…御飯は…炊いといたよ?」

「え?…なんで?」

少女「早く目が…覚めたから…」

「そっか。ありがと」ニコッ

少女「…うん」

(びっくりした…御飯炊いて、TVのスイッチ入れてからロフトに戻ったのか…)
  ・
  ・
  ・

150 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:13:45.35 YZCWFqvqo 128/368

「じゃあ、そろそろ会社に行くけど…」

少女「?」

「えっと…はい、これ」

少女「…え?」

「俺が学生のときに使ってたやつなんだけど、まだまだ使えるからさ」

少女「…使って…いいの?この…ノートPC…」

「一応再セットアップして無線LANにも繋いである。ロフトでも出来るようにな」

少女「…ホントに?」

「ああ。但し!有料サイトや怪しいサイトには行かないこと!!」

少女「うん…ありがと…」ニコッ

(おお!少女ちゃんの笑顔がかわいい!)


151 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:14:25.55 YZCWFqvqo 129/368

少女「あのね?」

「ん?」

少女「ここに…来てから…男さんが…会社に行った後…暇だったの…」

「だったら外に遊びに行ったらよかったのに…」

少女「…外に出たら…お金…掛かるし…だから…」

少女「それで…お掃除したり…お洗濯したり…でも…退屈で…テレビも…飽きたし…」

少女「だから…ダメだって…怒られるって…思ったけど…男さんのPCで…」

少女「でも…怒られるって…思ってたのに…だから…すごく嬉しいの…」グスッ

「そっか。じゃあもっと早く出せばよかったな。ゴメンゴメン」

少女「グスッ…会社は?」

「え?…あっ!やべっ!!いってきまーす!!」

少女 ノシ


152 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:15:34.53 YZCWFqvqo 130/368

~夜・男の部屋~

「ただいまー」

友カノ「「おじゃましまーす」」

少女「…おかえり…なさい…御飯…炊いといた」

「おお、サンキューな」

「今日は最初から下に降りてるのか」

友カノ「少女ちゃんおひさー♪」

少女「友カノさん…昨日も…会いました…よ?」

友カノ「細かいことは気にしないの!それより御飯入れてくれる?あたしお惣菜テーブルに出してくるから」

少女「うん」
  ・
  ・
  ・

153 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:16:03.24 YZCWFqvqo 131/368

一同「「「「いただきまーす」」」」

(少女ちゃん、友カノにぴったりくっついてるな…)

友カノ「あ、少女ちゃんもエビチリ食べる?」

少女「は、はい…」

友カノ「じゃあお皿貸して。はい、どうぞ♪」

少女「あ、ありがとう…」

友カノ「かわいいなぁ。えへへー」

少女「そ…そう…かな?」


154 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:16:46.31 YZCWFqvqo 132/368

「あ、俺にもエビチリ」

友カノ「少女ちゃん、ご指名だよ」ニヤニヤ

「ちょ!ご指名ってなんだよ!!」

少女「…どうぞ」スッ

「あ、ありがと…いいのか?」

少女「…うん」

「少女ちゃんは優しいなぁ」

友カノ「あたしも優しいよ?ねえ?」

「コメントは控えさせていただきます」

友カノ「あーっ!裏切り者ーっ!!」ペシペシ

「痛いって」

(なんだかんだ言っていいコンビだな、あの二人)
  ・
  ・
  ・

155 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:17:18.39 YZCWFqvqo 133/368

一同「「「「ごちそうさまー」」」」

友カノ「じゃあ片づけるね」

少女「あ…あたしも…」

「…いい子じゃないか」

「ああ、なんで家出なんかしたんだろ?」

「男、それは少女ちゃんが言いだすまで聞かないほうがいいぞ?」

「ん?ああ…そうだな、そうするわ」


156 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:18:26.21 YZCWFqvqo 134/368

友カノ「なあに?なに話してたの?」

「あ、いや…」

「少女ちゃんはいい子だなって言ってたんだ。なあ?」

「あ、ああ」

友カノ「そうだね。それには同意するわ」

少女「…//」

友カノ「照れてる照れてる。あははは」

「あははは。あ、そう言えば友カノちゃん、少女ちゃんに話があるんだよな?」

友カノ「あ、うん…」


157 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:18:52.76 YZCWFqvqo 135/368

「ん?」

友カノ「少女ちゃん!あ、あのねっ!!」

少女 ビクッ

友カノ「と…友達になってくれないかな?」

少女「…え?」

友カノ「あのね?…あたし、家出してきたでしょ?だから…こっちに友達がいなくってさぁ…」

友カノ「休みの日はいいんだけど…ほら、友は会社があるでしょ?だから…平日は寂しくて…ね?」

「…」


158 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:21:12.32 YZCWFqvqo 136/368

友カノ「だから…少女ちゃんが友達になってくれると嬉しいんだぁ…」

「…少女ちゃん、どうする?」

少女「えっと…あの…」

友カノ「あっ!返事は今すぐじゃなくていいよ!!ゆっくり考えて…ね?」

友カノ「…一人でいるより二人でいたほうが楽しいと思うんだぁ…」

少女「…う…うん…」

友カノ「ありがとう少女ちゃん!」ギュッ

少女「あっ!」アタフタ


159 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:21:47.90 YZCWFqvqo 137/368

友カノ「あ、ごめんね?…えへへ、嬉しくってつい抱きついちゃった」テヘッ

「よかったな、少女ちゃん」

少女「…うん」

「はは。あ、そうだ。忘れてた」ゴソゴソ

少女「?」

「…はいこれ。この部屋の鍵」

少女「…え?」


160 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:24:51.82 YZCWFqvqo 138/368

「いや、少女ちゃん、ずっと部屋に篭りっきりだろ?だから外に出たほうがいいと思ってたんだ」

「でも今の鍵は俺が持ってっちまってるだろ?だから今日の帰りに作ってきたんだ」

「あ、それでホームセンターに寄ったのか」

「ああ。…少女ちゃん、どうかな?」

少女「…グスッ」

「あ!どうした?俺なんかやっちまったか?」オロオロ

「あんなに動揺しちゃって…これだからドーテ―は…」

友カノ「やあねぇ」

「やかましいわ!」

少女「…嬉しい」グスッ

「へ?」


161 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:25:18.28 YZCWFqvqo 139/368

少女「…男さん…あたしのこと…ペットだと…思ってるのかなって…」ヒック

少女「ずっと…この部屋から…出ちゃ…いけないのかなって…だから…外に…行けなくて…」ヒック

「あ…ゴメン…」

少女「…あたし…外に出たら…帰ってこないって…思われてるのかなって…」ヒック

「そんなことないって。でも俺もちゃんと話してなかったな。ごめんな…」

少女「…でも…外に…出ていいって…だから…嬉しくって…」グスッ

友カノ「「…」」


162 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:25:45.07 YZCWFqvqo 140/368

少女「…ありがとう…男さん」ニコッ

(はうぁ!少女ちゃんの泣き笑顔がかわいい!!)

友カノ「…よかったね、少女ちゃん」

少女「…うんっ!」

「やれやれ…」

(こんなに喜ぶなんて…もっと早く合い鍵を作っとけばよかったな)


163 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:32:10.20 YZCWFqvqo 141/368

~翌朝~

少女「「いただきます」」

(少女ちゃん、表情がちょっと明るくなったな。いつものトーストが3割増しで美味く感じるわ)

少女「…どうしたの?」

「あ、いや…なんか嬉しくってさ」

少女「?」

「…あー、なんでもない。忘れて?」

少女「…変なの?」
  ・
  ・
  ・
「じゃ、いってきまーす」

少女「…いって…らっしゃい」ノシ

(誰かに送りだしてもらうっていいなぁ!)ニヤニヤ


164 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:33:00.31 YZCWFqvqo 142/368

~会社~

(今日は早く帰るぞー!)ニヤニヤ

「おーっす!」

「ん?あ、友か。おーっす!」

「ん?今朝はえらく機嫌がいいじゃねーか」

「まあなー」

「…まいっか。あ、そうそう。今日から昼間は友カノが少女ちゃんといっしょにいるからな」

「あんまり振り回さないでくれよ?ずっと部屋に居てまともに運動してないんだからな」


165 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:33:47.49 YZCWFqvqo 143/368

「…」

「ん?どうした?」

「…能天気だな、お前」

「はあ?」

「あのさ…友カノから聞いたんだが…少女ちゃん、なんか異様に怯えてるだろ?」

男あ…ああ、それは俺も気になってるんだ」

「友カノが言うには…少女ちゃん、相当ひどい目にあったんじゃないか?家出した後にさ」

「え?」


167 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:34:12.91 YZCWFqvqo 144/368

「だからあんなに怯えてるんじゃないかって友カノが言うんだ。ほら、友カノ経験者だから」

「あ…で、でも、もとからそういう性格なのかもしれないぜ?」

「元からああいう性格だったら、家出なんてムリだろ?むしろ…自殺とかじゃね?」

「!?」

「…友カノはさ、それで少女ちゃんのこと心配して…だから友達になろうって言ったんだってよ」

「そんな…」


169 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:36:06.48 YZCWFqvqo 145/368

「もちろん友カノが寂しいって言ったのは本当だ。けど…前に少女ちゃんのこと聞いた時、ロフトに籠城してるって言ってたよな?その話を友カノにしたらさ…」

「少女ちゃん、そのままだったら引き篭もりになっちゃうよってさ…」

(なんだよ!俺、少女ちゃんといっしょに朝飯食ったくらいで浮かれて…少女ちゃんのこと真剣に考えてねーじゃねーか!!)

「そう言う訳だから、しばらくお前の部屋がたまり場になるけど…我慢しろよ?」

「ああ、わかったよ。…って言うか、むしろ歓迎するわ」


170 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:37:24.67 YZCWFqvqo 146/368

~週末~

「で?なんでショッピングモールに呼び出したわけ?」

少女「…」

友カノ「うん、この間少女ちゃんと話した時にさ、男さんのファッションセンスの話になってね」

友カノ「でさ、少女ちゃん、男さんの服を一組は揃えたいって言ってたの」

「へ?なんで?」

少女「…男さん…ジーンズと…ポロシャツしか…持ってないから…」

「…」


171 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:37:50.38 YZCWFqvqo 147/368

「それは俺もなぁ…前から言ってたんだけどな」

少女「だから…男さんに…似合う服…欲しいなって…」

友カノ「少女ちゃん、センスいいからねー」

(なんか…遠まわしにセンスが悪いって言われてるみたいなんだけど…)

少女「…だめ…かな?」チラッ

「あ、いや。そんなことはないけど…あんまり高いのは勘弁な?」

少女「…うん」

友カノ「じゃあいきますか」

「ああ」
  ・
  ・
  ・

172 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:38:28.00 YZCWFqvqo 148/368

少女「次は…これと…これで」

「また!?」

少女「まだ…気に入ったの…ないから…ダメ?」

(そ、そんな困ったような顔で見られたら断れないだろ…)

「…着替えてきます」

「…なあ…」

友カノ「…うん…あたしも疲れてきちゃった…」

「じゃあ…男!」

「ぁあ?」


173 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:38:53.30 YZCWFqvqo 149/368

「先に帰るわ」ノシ

友カノ「じゃあねぇ」ノシ

「あっ!おいっ!!」

少女「…どう…したの?」

「あ、いや…なんでもない」

少女「そう…じゃ次は…これとこれで…」

(まだやるんですかぁ!!!)


174 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:40:13.77 YZCWFqvqo 150/368

~翌日・男の部屋~

ガチャ

友カノ「ただいまー♪」

少女「…ただいま」コソコソ

「お帰りー。…少女ちゃん、友カノちゃんの後ろに隠れて…どうした?」

友カノ「ふふふ。きっとびっくりするよ?」

「お、その髪型…似合ってるな、友カノ。かわいくなったぞ?」

友カノ「…それ、褒めてないよ?今までが可愛くなかったって聞こえるからさ」

「あ、ゴメン…今までもかわいかったけど、さらに可愛さに磨きがかかったな!」

「えへへー。ありがと」


175 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:40:45.96 YZCWFqvqo 151/368

「で、少女ちゃんは?」

友カノ「ほら、前に出なさいって」グイッ

少女 オズオズ…

「「おお!」」

(バサバサだった黒髪ショートがまとまって…前髪で見えなかった目がはっきり見えるようになって…)

少女「…どう…かな?」


176 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:41:11.49 YZCWFqvqo 152/368

「見違えたよ。ホントに少女ちゃんか?」

少女「えへへ…//」

「ホントにかわいい…ありがとな、友カノちゃん」

友カノ「いいのいいの。あたしも久しぶりに美容院に行きたかったからね♪」

「…よし!今日は外食にしね?かわいい女性陣を連れてさ」

「お、いいねぇ。行きますか!」

(このまま…普通に暮らせていけたらいいな…)


177 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:49:52.92 YZCWFqvqo 153/368

~1ヶ月後の金曜の夜・男の部屋~

「もう10時か。そろそろ…」

少女「…ん」

ミシッ ミシッ…

「さて…PCの電源を入れて…」カチッ フィーン…

ミャーン ニャーオ…

(少女はロフトでyoutubeの猫の動画見てるのか…)

「メールを…ん?」

 送信者:叔父
 SUB:少女の叔父です

「!?」


178 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:50:28.21 YZCWFqvqo 154/368

(こ、これは!?少女ちゃんの叔父!?まさか…バレた!?)

(…いや待て。そもそもなんで俺のメアドが分かったんだ!?)

「…」

(少女ちゃんに…いや、今はまだ少女ちゃんには言わないでおくべきだ)

(…まずは本文を確認しないと…)カチカチッ

『開封通知を送信しました』

「あっ!」


179 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:50:58.01 YZCWFqvqo 155/368

ノソッ

少女「どう…したの?」

「あ、い、いや。なんでもない。ブラクラ踏んだだけだから」

少女「…ブラクラ?」

「あー、知らなくていいから」

少女「…ん」モゾ…

(なんで開封通知が設定されてんだ!)

「…と、とにかく本文を…」


180 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:51:25.93 YZCWFqvqo 156/368


 本文:初めまして。少女の叔父です。
     突然のメールで驚きでしょうが、至急連絡を取りたくメールしました。
     私は少女のPCの復旧をしています。

(PCの復旧?なんで…あ!)

~~~~~~~~~~

 友カノ「…今ね、神待ちに出会い系の奴らが流れ込んでてさ…あいつら…証拠を残さないようにメールとかネットの履歴を消させるんだ…」

~~~~~~~~~~

(少女ちゃんは家を出る時…メールやネットの履歴を消したのか…)


181 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:52:00.40 YZCWFqvqo 157/368


     WEBの履歴を復活させ、WEBメールのパスワードをクラックしてメールを確認したところ、
     男さんのメールを見つけました。

(それでメールを…ってか、パスワードをクラックするって…ハッカーか?)

     メールに書いてある最寄り駅と、添付画像の窓から見える建物から、
     ストリ-トビューで男さんの大体の住所も割り出しました。
     しかしそれらはまだ誰にも言っていません。

「…」


182 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:52:25.65 YZCWFqvqo 158/368

(な、何者なんだこいつは!?こんなこと本当にできるのか!?)

     私は少女と話をしたいと思っています。
     ですのでx月x日の昼頃そちらに伺います。

(あ、明日じゃねーか!!)

     なお、このメールには開封通知を設定しています。
     もし、男さんが不在の場合、メール開封後に逃走したと判断して警察に連絡します。
     それでは失礼します。

「…」


183 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:53:05.12 YZCWFqvqo 159/368

(…なんだよ!訳分かんねーよ!!いったいどうすりゃいいんだ!!)

「…考えても分かんねー…友に相談だ」Pi Pi Pi プルルル プルルル…

『なんだよ、こんな夜中に…』

「すまん、緊急事態だ!」

『どうした?押し倒したら少女ちゃんが怒ったか?』

「ふざけてる場合じゃないんだ!…俺のメアドに少女ちゃんの叔父からメールが来た」

『なにっ!』


184 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:53:31.91 YZCWFqvqo 160/368

「しかも明日、俺の部屋に来るって書いてある」

『マジか!…で、どうするつもりなんだよ』

「どうしたらいいか分かんねーからお前にTELしたんだ!知恵を貸してくれ!!」

『…わかった。今からそっちに行く』

「助かる。じゃあ」Pi


185 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:54:25.81 YZCWFqvqo 161/368

ノソッ

少女「…なあに?」

「…少女ちゃん。ちょっと降りてきてくれ」

少女「?」

トントントン…

「…少女ちゃん、ちょっとこのメールを見てくれ」

少女「…っ!」

少女「…」

少女「…!!」

「…心当たり、あるか?」

少女「…たぶん…叔父さん。…PCに詳しくて…変わり者の…」

「そっか…間違いないんだな?」

少女 コクッ


186 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:55:04.24 YZCWFqvqo 162/368

(間違いないみたいだな…)

少女「…どう…するの?」

「さっき友にTELした。今こっちに向かってる」

少女「…友さん?」

「ああ、これからどうするか、対策を立てるんだ」

少女「…ごめん…なさい…」

「いいんだ。気にするな」ナデナデ

少女「でも…」

「こういうこともあるかもしれないって覚悟はしていた。…だから大丈夫だ」ナデナデ

少女「…」


187 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:55:39.39 YZCWFqvqo 163/368

~深夜・男の部屋~

「…これで大体決まったな」

「そうだな」

少女「…」

(少女ちゃん、さっきから何か考えてるみたいだけど…)


188 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:56:16.96 YZCWFqvqo 164/368

友カノ「ねえ、やっぱりちゃんと話しあったほうが…」

「いや、これはどう考えても少女ちゃんを連れて帰るつもりだろ?」

「俺もそう思う」

友カノ「そう…なのかな…」

「だから、少女ちゃんは今夜から俺の部屋に移動する。友カノは少女ちゃんといっしょに待機」

「そしてこの部屋には俺と友の二人が残って、少女ちゃんの叔父さんと話をする」

少女「…」


189 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:56:47.47 YZCWFqvqo 165/368

「そして叔父さんが帰ったら…」

「俺が少女ちゃんを迎えに行く」

友カノ「うん…」

「じゃあ、さっそく友カノと少女ちゃんの二人は」

少女「…ちょっと待って」


190 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:57:20.41 YZCWFqvqo 166/368

「少女ちゃん?」

友カノ「どうしたの?」

少女「…叔父さん…なんで…メールして…きたんだろ…」

「え?そりゃあ少女ちゃんのメール履歴で見つけたからに決まってるだろ?」

少女 フルフル

「え?何言ってんだ?だって…」

友カノ「しっ!…少女ちゃん、話してみて?」

少女「…叔父さん…変わり者だけど…馬鹿じゃないから…メールしたら…どうなるかは…分かってるはず…」

一同「「「!?」」」


191 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:57:56.77 YZCWFqvqo 167/368

(そうだ…あのメールには簡単に書いてあったけど…)

「男?」

(PCを復活させたり、パスワードをクラックしたり…そしてメールの添付画像から俺の部屋を特定するなんて…普通の人に出来る芸当じゃない…)

少女「叔父さん…きっと何か…考えてる…」

少女「だから…あたしも…叔父さんに…会ってみる」

一同「「「!?」」」

「いや、それはリスクが高い。もし警察に連絡されてたら…」

少女「叔父さん…冗談は言うけど…嘘はつかないの…だから…メールに…書いてあることは…きっと本当」

「…」


192 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 00:59:00.94 YZCWFqvqo 168/368

少女「だから…叔父さんが…なにを考えているのか…あたしも聞きたい」

少女「それに…男さんと…友さんにだけ…危ない目に…あわすのは…あたしは嫌」

少女「お願い。ここに…居させて?」

「そんなことはd」
「わかった」

「おいっ!」

「少女ちゃんはここに居ればいい。そしていっしょに話をしよう」

「何言ってんだよ!そんなことしたら少女ちゃんが!!」

友カノ「…あたしも話を聞いてみたい」

「!?」


193 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:01:19.43 YZCWFqvqo 169/368

友カノ「だって!普通は警察に連絡して終わりだよ?」

友カノ「なのに警察にも誰にも言わないで会いに来るんだよ?わざわざメールまでしてさ!」

「…」

友カノ「こんなことする大人、あたしの周りにはいなかった!親も警察も連れ戻すことだけしか頭にないのに…」

友カノ「だから…少女ちゃんの叔父さんは何か違うと思うの!」

「友…」

「…わかったよ!作戦を練り直そう…」

「すまない、友」

「けど!どうなってもしらねーぞ!?」

「ああ」

少女「…うん」


194 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:02:07.38 YZCWFqvqo 170/368

~昼前・男の部屋~

「もうすぐ昼か…」

PC ピロリン♪

一同 ビクッ

「…メールだ」

 送信者:叔父
 SUB:少女の叔父です
 本文:近くまで来ています。もうすぐ着きます。

「…近くまで来てるって」

「窓から覗いてみる」ダッ

コソッ キョロキョロ


195 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:02:36.72 YZCWFqvqo 171/368

「…ケータイを持ったガタイのいいおっさんがこっちを見てる…」

「少女ちゃん…」

少女「…叔父さん…大きなバイクに乗ってるから…たぶんそう」

「間違いなさそうだな…」

「あっ!」パッ

「どうした!?」

「…目が合った」

PC ピロリン♪

「またメールだ…」


196 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:03:15.64 YZCWFqvqo 172/368


 送信者:叔父
 SUB:叔父です
 本文:今カーテンの陰から誰かが覗いていた部屋がそうですね。今から行きます。

「!?」

「見られてたみたいだな…」

友カノ「何やってんのよ!」

「すまんっ!俺のせいでっ!!」

「それより準備だ!俺と友は玄関に!!」

「お、おう」


197 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:03:49.00 YZCWFqvqo 173/368

友カノ「あたしは少女ちゃんといっしょに部屋の奥に居ます」

「頼む!」

少女「…みんな…ごめんなさい」

「気にするなって。みんなで決めたことだろ?」

友カノ「そうよ。何かあってもみんながいれば何とかなるわよ。ね?」

少女 コクッ


198 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:04:23.63 YZCWFqvqo 174/368

ピンポーン♪

「きたっ!」

「よしっ!友、覗き窓から覗いてみてくれ」

「…さっきのおっさんだ」

「わかった…友は下がってくれ。俺がドアを開ける」

「ああ」

(チェーンロックはかけたままで…)

ガ ガチャ

叔父「こんにちは」

「…」


199 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:04:51.28 YZCWFqvqo 175/368

(これが…少女ちゃんの叔父…)

叔父「…中に入れてくれないか?」

「…嫌だと言ったら?」

叔父「今すぐ警察に通報する」

「!?」

叔父「…手荒なマネはしたくない。頼む」

男 チラッ

少女 コクッ


200 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:05:19.80 YZCWFqvqo 176/368

「…ちょっと待ってください」

カチャカチャ チャラン

叔父「ありがとう」

「…どうぞ」

スッ

(白いものが目の前に!?)バッ

「男!どうした!!」

叔父「…地元の銘菓。手土産だ」

「…はあ?」

(…レジ袋を差し出しただけか)


201 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:05:47.29 YZCWFqvqo 177/368

~男の部屋~

(テーブルを挟んで向かい合ってから…一言もない)

(俺と友が叔父さんの正面にいるから、部屋の角のほうにいる少女ちゃんに手が出せないでいるのか…)

(なら…)

叔父「…とりあえず」

男・友 ピクッ

叔父「持ってきたお土産食おう!な!」

「「はあ?」」


202 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:06:21.55 YZCWFqvqo 178/368


ガサガサ ベリベリ パカッ

叔父「ほれ。回転焼きだからそのまま掴めるだろ?」

「あ、はい」

「男!」

「お前も食えよ。ほれ」

「いらん!」

友カノ「じゃあ…あたしにもちょうだい」

「友カノ!」

友カノ「いいじゃん。少なくとも今のところ友好的なんだしさ」

「…」


203 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:07:03.06 YZCWFqvqo 179/368

「ん。…少女ちゃんは?」

少女「…そっちの…白餡のほうを…」

「はい」

少女「…ありがと…」

叔父「…ほぅ?」

「…あ、あの」

叔父「男君」

「は、はい」

叔父「…ありがとう、少女の面倒を見てくれて」フカブカ

「ははは、はい?」

叔父「少女、よく無事でいてくれたな…」

少女「…」


204 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:07:42.19 YZCWFqvqo 180/368

叔父「…少女と話がしたいんだが、いいかな?」

「…俺たちも一緒なら…」

叔父「無論だ」

「じゃあ…少女ちゃん、こっちに…」

少女「…」トテトテ…

叔父「…少女、これからどうするつもりだ?」

少女「…男さんの…お世話に…」

叔父 チラッ


205 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:08:11.63 YZCWFqvqo 181/368

「俺が少女ちゃんの面倒を見ます。だからお引き取りください」

叔父「そう急くなって。少女、お前…学校はどうする?就職は?」

少女「…」

叔父「男君、その辺はどう考えてるんだ?」

「それは…その…まだ具体的には…」

叔父「はぁ…まいったな…」ポリポリ

叔父「…ちょっと確認したいんだが」

「なにをですか?」

叔父「いや、少女になんだが」

少女「…」


206 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:08:58.72 YZCWFqvqo 182/368

叔父「少女。お前…家に帰る気はないだろ?」

少女 コクッ

「…なんでそう思うんですか?」

叔父「簡単なこった。指示されたとはいえPCの履歴やメールも消して家出してるんだ。それなりの覚悟だったってことだろ?」

(指示されたって…誰が指示を?)

叔父「学校には行きたいんだよな?」

少女 コクッ


207 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:09:54.50 YZCWFqvqo 183/368

叔父「…帰る気がないのを承知で聞くが、もし帰るとしたらその条件は?」

少女「…」

叔父「…そうか」

少女「…叔父さん…」

叔父 ブツブツ…

(叔父さん、ブツブツ言って…なにを考えてるんだ?)

叔父「よし!飯にしよう!!」

一同「「「「はあ?」」」」


208 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:10:28.68 YZCWFqvqo 184/368

~ファミレス~

友カノ「おなかいっぱーい!」サスサス

「おいおぃ…」

少女「…けぽっ」

「少女ちゃんも満足か?」

少女「…うん」

叔父「じゃあ…男君、ちょっと…」

「…なんですか?」

叔父「二人だけで話しをしよう。あっちのテーブルに…」

「…わかりました」

「大丈夫か?」

「ああ、いざとなったら…」

「こっちは任せてくれ」


209 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:12:40.74 YZCWFqvqo 185/368

~ファミレス・離れた席~

叔父「腹は膨れたか?」

「あ、はい」

叔父「俺のおごりだ。遠慮せずにな」

「いえ、もう腹いっぱいですから」

叔父「そうか。しかし…これで一安心だ」

「はい?」

叔父「いや、最良の結果だと思ってな」

「?」


210 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:13:12.44 YZCWFqvqo 186/368

叔父「最初は…男君達に脅されている可能性が消せなかったんだが…」

「そんなことしません!」

叔父「分かってるさ。さっき食事の時の少女、あの女の子といっしょにメニューを見たりして…怯えてる様子もなかったからな」

「じゃあなんで…」

叔父「…実はな、3日前、別のオトコの所に行ったんだが…」

「それって…」

叔父「…最初に少女を保護したオトコだ」

「!?」


211 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:14:10.43 YZCWFqvqo 187/368

叔父「何とか少女の居場所を聞きだそうとしたんだが…」

叔父「シラを切るんで、警察に連絡すると言ったら少女に暴行したことを認めてな」

男 ガタッ!

叔父「落ち着けって。…念のため一部始終をケータイに動画で記録しておいた」

「…」

叔父「…そいつは、朝起きたら少女が出て行った後だったから本当に居場所を知らないて言ってな」

叔父「正直、最悪の事態も考えたんだが…男君のメールを思い出して」

「あ…」


212 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:16:54.85 YZCWFqvqo 188/368

叔父「ダメ元で来てみたんだが…ホントによかった」

「叔父さん…俺、こんなこと言える立場じゃないですけど…」

「…少女ちゃんは俺がちゃんと面倒を見ますから。いや、違うな…」

叔父「…」

「ここんとこ少女ちゃんといっしょに暮してて…なんて言うんだろ、それが当たり前になってるって言うか…」

「部屋に帰ると少女ちゃんが“おかえり”って言ってくれる…それだけで仕事の疲れも取れるって言うか…」

叔父「…」


213 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:17:22.51 YZCWFqvqo 189/368

「…俺、少女ちゃんが大切なんです。だから…これからも一緒に暮らして行きたいんです」

叔父「そうか…」

「だから…少女ちゃんの両親にも心配しないように伝えてもらえますか?」

叔父「いや、少女の両親には話さない」

「え?…なんで?」

叔父「…男くん、君だけに話すんだが…」

「…少女ちゃんには聞かせたくない話…なんですね?」

叔父「そうだ」

「わかりました…」


214 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:18:06.29 YZCWFqvqo 190/368

叔父「それじゃあ…少女の両親に話さない理由なんだが…いくつかあるんだ」

「はあ」

叔父「一つ目は、いま少女の両親に今日のことを話すと、あいつらがここに乗り込んできそうだからだ」

「それはまあ…十分考えられますね」

叔父「二つ目は…これは俺の憶測も含んでるんだが…少女の両親はおそらく、少女が家出した理由が分かっていない」

「え?」


215 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:18:37.60 YZCWFqvqo 191/368

叔父「そんなところに少女を連れて帰っても…」

「…また家出する…ですか」

叔父「だろうな。少女が家出した理由を、少女の両親が正しく理解して直さないと、少女はまた辛い思いをするだけだ。だから…」

叔父「男君、迷惑をかけるとは思うが…少女のことを頼みたい」フカブカ

「いえ、こちらこそ。…でも」

「なぜ叔父さんはそんな風に考えるんですか?普通なら無理矢理にでも少女ちゃんを連れ戻そうとするんじゃないですか?」

叔父「ふむ…」

「…」


216 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:19:12.48 YZCWFqvqo 192/368

叔父「…これも、少女には内緒にしておいて欲しいんだが…」

「言いにくいことなんですか?」

叔父「いや、まだ少女の耳には入れないほうがいいと思うんでな」

「…わかりました」

叔父「実は…俺も昔、家出しようとしたことがあってな…」

叔父「…だからな、もしかしたら少女が…俺が経験したような目にあってるんじゃないかと心配していたんだ」

「叔父さんが経験したことって…なんですか?」

叔父「それはまあ、後で話すよ。それで、少女の家出のことなんだが…」

叔父「…実は俺、少女の両親からは今だに何も聞かされていないんだ」

「ええっ!?」

叔父「しっ!声がでかい!!」


217 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:21:13.56 YZCWFqvqo 193/368

「あ、す、すみません…どういうことですか!?さっきのは…っ!それに…じゃあなんで叔父さんがここに?」

叔父「まあ、最初から説明すると、先週少女の両親から、間違って少女のPCの閲覧履歴やメールを消してしまったが何とかできないかって相談されたんだ」

「それで…どうしたんですか?」

叔父「ああ、PCを家に持って帰ってすぐに作業を始めた」

叔父「で、削除したデータの復旧はすぐに出来たんだが…閲覧履歴に神待ちサイトがあってな」

「あ」


218 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:21:43.92 YZCWFqvqo 194/368

叔父「で、まず少女に確認しようとしたんだ。これは間違って見たのか、それとも自分の意思で見たのかをな」

叔父「ところが、だ。全然少女に繋いでもらえないんだ。何回連絡してもな」

叔父「それでこれはなんか怪しいと思って、メールを復旧したら…あったんだ。二人の神からのメールが」

男 ドキッ


219 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:22:52.88 YZCWFqvqo 195/368

叔父「…ひとつは男くん、君だ。もうひとつは…」

叔父「そっちのほうは履歴やメールの削除方法のほかに、ケータイのTEL番や顔写真や待ち合わせ場所があったんだ」

叔父「それで、これはもうこいつのところに行ったと考えて間違いないと思ったんだ」

叔父「それで少女の家の隣に住むばあさんに確認したら、やっぱり少女が家出してたと。しかも一ヶ月ほど前に」

(少女ちゃんからのメールが途絶えたのは最初の神のところに行ったからなのか…)

叔父「ばあさんに聞いた話だと、書き置きもなかったらしい」


220 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:23:35.81 YZCWFqvqo 196/368

「…捜索願とかは…」

叔父「…家出人で捜索依頼を出しているらしい。つまり…少女両親は家出だと認識しているようだ」

「そうですか…」

叔父「そうなると…新たな疑問が出てきてな?」

「疑問?」

叔父「ああ。…なんで少女の両親は少女が家出したことを黙っているんだろうか?」

「それは…なんでだろう…」

叔父「俺にも子供がいるが、もし家出なんかしたら…形振り構わず探すだろうな」

「!!」


222 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:24:54.41 YZCWFqvqo 197/368

叔父「それこそ子供がちょっとでも立ち寄る可能性があるところには全部連絡するだろうし」

叔父「頼れる伝手はすべて使う。PCや新聞で未成年者の保護情報や、考えたくないが…」

叔父「…身元不明の遺体の情報なんかを探しまくるだろうな」

「…」

叔父「子供のことを思うなら…大事なら…絶対そうすると思うんだ」

「…わかります。なんとなくですが…」

叔父「だから俺はあいつらが少女より…もっと他のものを大事にしているような気がしてならないんだ」

「…」


224 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:27:11.17 YZCWFqvqo 198/368

叔父「そうなって来ると、書き置きの件も…あいつらが握りつぶした可能性もあるじゃんないかってな?」

「そんな!」

叔父「俺だって認めたくないよ。少女の父親とは兄弟なんだし…」

叔父「けどな、状況を整理すればするほど、そういう結果になっちまうんだ…」

叔父「だから俺は…今は少女は両親の元に帰らないほうがいいと思っている」

「え?」

叔父「もっとも、俺は変わり者らしいから、世間の常識ではこうはならないのかもな」

「そんなことないです!」ダンッ!


226 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:29:41.20 YZCWFqvqo 199/368

叔父「おいおい。落ち着けって。な?」

「すみません…けど俺、さっきの叔父さんの考え方、理解できます」

叔父「そうか?じゃ、君も変わり者だな。ははは」

「そうかもしれません。それと…なぜ少女ちゃんの両親にそれを言わないんですか?」

叔父「言ったさ」

「…へ?」


227 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:30:17.24 YZCWFqvqo 200/368

叔父「もし少女が家出をしているんならって前置きして言ったけど…あいつら、シラを切りやがるんだ」

「そんな!」

叔父「だからPCも返していない。まだ修復中だって言ってな」

叔父「俺の話はこれで終わりだ。あっちの席に戻ろう」

(なんだよ少女ちゃんの両親は!)

(けど…一番つらい思いをしたのは…少女ちゃんだ)

(俺なんかに何ができるかわからないけど…せめて少女ちゃんが笑えるような…)

(そんな暮らしを…させてやりたい)


228 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:30:53.44 YZCWFqvqo 201/368

~男の部屋~

叔父「それで、今後の方針なんだが」

「てめえ何仕切ってんの?」

友カノ「おい!」

叔父「…ほう?」

「俺は騙されないぞ!昼飯奢ってもらったくらいで信じられるもんか!」

「友っ!」

「男も男だ。さっきふたりでコソコソ話して、戻ってきたらなんだよ!『叔父さんと話をしよう』?お前、何懐柔されてんだよ!!」


229 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:31:33.76 YZCWFqvqo 202/368

「落ち着けよ、友」

「俺は落ち着いてるっつーの!お前らのほうが変なんだよ!!」

「じゃあ聞くけど、今ここで叔父さんと対立したらどうなると思う?」

「え?そりゃあ…」

「そんなことしたら警察に通報されて、それこそ完全に詰んじまうだろ?」

「うっ…け、けどっ!そいつが警察に連絡してない保障なんかねーだろ!!」

「それはないだろ。そんなことしてたらとっくに警察が来てるだろうしな」

「うっ…」


230 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:32:16.03 YZCWFqvqo 203/368

「じゃあ」

「けど!俺は完全に信用したわけじゃねーからなっ!」

叔父「用心深いのはいいが、うまく立ち回らないと敵を作るだけだぞ?」

「!!」

叔父「ま、そういう奴も必要だけどな」

「…そろそろ話を…」

叔父「おっと、そうだった」


231 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:32:46.47 YZCWFqvqo 204/368

「それじゃ…すみません、話の前に、叔父さんに聞きたいことがあるんですけど」

叔父「ん?」

「叔父さんは…どうして少女ちゃんのために、ここまでするんですか?」

少女「…」

叔父「…身内だから。じゃダメか?」

「…警察に通報すれば少女ちゃんは家に送り届けられるし、叔父さんが危険を冒して俺たちと話すこともない…」

「でもそうはせずに、ここに来た。なんでですか?」

叔父「…」

「その理由を…俺は知りたいです」

一同「「「「…」」」」


232 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:35:07.06 YZCWFqvqo 205/368

叔父「…俺も2回ほど、家を出ようとしたことがあるんだ」

少女「!」

叔父「…1回目は中3のとき。進路のことで揉めてな」

叔父「 “高校を出たら家を出て働け”。俺はそういわれて育ってきたから工業高校を志望したんだが…親父が反対してな」

叔父「で、家を出るつもりで準備してたらお袋が感づいて、結局親父が折れたから未遂に終わった」

(年齢的にかぶってるな…)


233 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:35:56.13 YZCWFqvqo 206/368

叔父「2回目は高3。また進路で揉めた。親父は俺に進学しろと言ってきたんだ」

(工業高校から進学!?それなんてムリゲ?)

叔父「…親父は親戚たちの子供が国公立の大学に行ってるのが気に入らなかった」

叔父「だから兄貴に期待していたんだが…兄貴は隣の県の無名私大に行くのがやっとだったんだ」

(ひでえ…)

叔父「で、こっちに矛先が向いて…進路希望も出せないまま就活時期が終わっちまってな」

叔父「で、俺は家を出ると言い放ったら…家を出てもいいからどこかの学校へ行けってことになって、二つ隣の県の専門学校に行った」


234 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:36:33.12 YZCWFqvqo 207/368

叔父「…これでどうかな?」

「…でも…理由にはなってない」

叔父「…」

「今のは叔父さんが家を出ようとした理由です」

「…少女ちゃんのためにここまでする理由ではないですよね?」

叔父「…ダブるんだよ」

「え?」

叔父「…少女には姉がいる」

「…」


235 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:36:59.29 YZCWFqvqo 208/368

叔父「少女の姉は両親の期待を一身に背負わされていたんだ」

「…」

叔父「けれど、高校受験に失敗してな」

友カノ「…」

叔父「そして…少女の両親の態度が一変した」

一同「「「!?」」」

少女「…」


236 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:37:27.24 YZCWFqvqo 209/368

叔父「俺はあんまり少女の両親とは係わり合わないようにしているんだけどな」

叔父「それでも年に数回は顔を合わす。あのとき少女の両親の興味は姉から少女に移っていた。傍から見てもわかるくらい露骨にな」

叔父「それまでは姉も少女に対して強気に出ていたのに、ずいぶんとおとなしくなっていた」

叔父「それと同時に、少女もおとなしくなっていた。前はすごく元気だったのに…」

叔父「…正月にお年玉を渡したとき、なんか雰囲気が違ってて気にはなってたんだが…」

少女「…」


237 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:37:58.05 YZCWFqvqo 210/368

叔父「…俺が分かっているのはここまでだ。…それから少女」

少女 ビクッ

叔父「…家出するほど辛いんなら…俺に相談して欲しかった」スッ

少女「あ…」

叔父「けど今は、少女のこれからのことを考えないとな」ナデナデ

少女「…」グスッ

一同「「「…」」」


238 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:40:45.88 YZCWFqvqo 211/368

叔父「…よし!そろそろやるか?」

「…そうですね!」

叔父「じゃあ…どんなことを解決しなきゃいけないか、だな」

「はい」

叔父「まずは衣食住。これは…」

「俺が保証します」

叔父「分かった。…少女、学校には行きたいんだよな?」

少女「…うん」

叔父「じゃあ…来年、受験してみるか?」

少女「…え?」

「あ、でも!保証人とかが必要なんじゃ…」

叔父「そのときは俺がなるって。…ほかには?」

一同「「「「…」」」」


239 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:41:14.72 YZCWFqvqo 212/368

叔父「…なら、決め事だな」

「決め事?」

叔父「ああ。定期連絡とか緊急連絡とかの決め事だ」

「…それは必要ですか?」

叔父「この先何があるか分からないからな。連絡は常に取り合っていたほうがいい」

「そう…ですね」

叔父「まず定期連絡。これは…」

「あ、俺がします。メールで」

叔父「うーん、少女の声も聞きたいところなんだが…」

「じゃあ…週1回、叔父さんにTELってことでどうですか?」

叔父「そうだな。少女もそれでいいか?」

少女 コクッ


240 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:41:40.59 YZCWFqvqo 213/368

「次は緊急連絡か…」

叔父「これはやっぱりここにいる全員に連絡すべきだと思うんだ。だから…」

「…友、お前のケータイも連絡網に入れたいんだ…」

「…いいよ」

「さすが友!」

「但しっ!これは少女ちゃんのためだかんな!!」

「それでも…サンキューな」

叔父「…」


241 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:42:26.30 YZCWFqvqo 214/368

「他には…ないですかね?」

叔父「…あとひとつ」

「なんですか?」

叔父「これは…みんな関係してくる話なんだが…」

叔父「少女は今、男くんと暮らしているけど、それは少女の両親は知らないよな?」

「は、はあ…」

叔父「だとしたら…もし警察に見つかった場合、男君は…未成年者誘拐で逮捕される」

一同「「「「!?」」」」

叔父「未成年者誘拐の定義は、“保護者の承諾なしに未成年者を保護者の目の届かないところへ連れて行くこと”だからな」

一同「「「「…」」」」


242 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:42:57.00 YZCWFqvqo 215/368

叔父「で、だ。そうならないための言い訳を考えたんだが…」

「…どんな内容ですか?」

叔父「じゃあ、このメモ書きを見ながら…」

「…このA、B、Cは?」

叔父「ああ、Aが俺、Bが男君、Cが少女だ」

叔父「まず、AとBはネットの仲間とする。そしてBは偶然Cを保護する」

叔父「で、Cの苗字がAと同じだったので確認したらAの姪だと判明」

叔父「Cはこのままここに居ると言うので、Aと相談した結果、BがしばらくCを預かることになった」

叔父「AはCの親からは何も聞いていないのと、Cが親にはナイショにして欲しいと言うので黙っていた」

一同「「「「…」」」」


243 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:43:53.24 YZCWFqvqo 216/368

叔父「そして…ここからは少女にはキツイ話かも知れないが…」

少女「…」

叔父「…Cはネットで知り合ったオトコを当てにして家出したが、そいつにひどい目に合わされて逃げ出して…」

少女「!」ギュッ

叔父「…電車に飛び込もうとしていたところをBに保護されたことにする」

「…」

叔父「そのためには、CとBが出会うまでのことを正確にすり合わせておく必要がある」

叔父「いつ、どこで、どこから、どこに向かって、どっち向きの電車に…というような細かいことまで4人ですり合わせて欲しい」


244 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:45:51.57 YZCWFqvqo 217/368

「…そんなことしたって無駄だろ」

友カノ「友!」

「警察だって馬鹿じゃねーって!そんな如何にもな作り話、信じるわけねーだろ!!」

叔父「…確かに警察は信じないかもしれん。けどな、100km以上離れた場所で、まったく同じ証言が取れて筋が通っていれば…」

叔父「警察は、それ以上のことは出来ないんだ。違う証拠を見つけない限りな」

「!」

叔父「警察は忙しい。だから家出人捜索にそれほど手間暇をかけたくないはずだ」

「…」

叔父「…続けていいかな?」

「はい」

叔父「で、さっき言ったことと矛盾しないよう、これからしばらく俺と男君がSNSで友達になって~~~」

(変わり者だけど…なんか…すごいな、この人)


245 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:46:28.99 YZCWFqvqo 218/368

~最寄り駅~

「そろそろ来ますよ」

叔父「ん…あ、ジュース忘れた。少女」

少女「え?」

叔父「これで買ってきてくれ。ペットボトルの炭酸のヤツ」

少女 タタタ…

叔父「…」


246 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:46:57.13 YZCWFqvqo 219/368

「叔父さん」

叔父「ん?」

「なんで叔父さんは少女を説得して連れて帰ろうとしないんですか?」

友カノ「え?」

「さっきの話の内容とか聞いてるとその…」

「…叔父さんだったら少女ちゃんを…自分の家につれて帰る方便だって簡単に思いつくんじゃ…」

「お、おい男!」


247 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:47:42.38 YZCWFqvqo 220/368

叔父「…価値観の違いだな。一人暮らしもしたことのない15歳の少女が真剣に考えて…」

叔父「…家族も友達も全て投げ出して…一人で生きる決意をしたんだ」

叔父「だから俺はそれを尊敬するし尊重もする。あと、頼ってくるなら出来るだけのことはする。それだけだ」

「そうですか…やっぱり叔父さんは変わり者ですね」

叔父「今頃気付くなんて遅すぎるぞ?はははっ。お、少女が帰ってきた」

少女「…はい、コーラゼロ」

叔父「お、サンキューな。じゃあ…元気でな」

少女「…うん!」


248 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:48:11.13 YZCWFqvqo 221/368

叔父「…あ、忘れるとこだった!」ガサゴソ

叔父「…ほれ。持ってけ」

少女「…え?」

叔父「少ないけど…小遣いだ」

少女「に、二万円も?」

叔父「じゃあなっ!」タタタ…

少女「あ、あのっ!…ありがとーっ!!」

叔父 ノシ

一同「「「「…」」」」


249 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:48:41.17 YZCWFqvqo 222/368

「…いい人だったな」

少女「…うん」

「変わり者だけどな」

友カノ「…そうだね」

「あ、ホームで手振ってるぞ」ノシ

少女 ノシ

友カノ「…あたしにもあんな叔父さんがいたらなぁ…」

「そしたら俺と出会えてねーぞ?」

友カノ「それは困るなぁ」

「だろ?」

「ホントこのバカップルは…しょーがねーなぁ…」

少女 クスッ


250 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:49:14.52 YZCWFqvqo 223/368

~夜・男の部屋~

「ふぁーあ…そろそろ寝るか…」

(布団を敷いて…っと)バサッ

ヒョコッ

少女「…ねぇ」

「ん?なんだ?」モゾモゾ

少女「…いっしょに…寝てもいい?」

「…へ?」

(これは…お誘いってやつか!?ついに俺にもチャンスが!)

「い、いいよ?」

少女「…うん。降りてそっちに行くね?」ミシッミシッ…


251 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:49:41.15 YZCWFqvqo 224/368


ドキドキ…

(抱きつくでもなく…微妙に距離を開けてるな…)

少女 ジー

「ん?」

少女 ジー

(お、俺の顔を直視してる)

「ど、どうした?」

少女「…あ…あのね?」

「お、おう」

少女「…あたし…小さいころから…虐められてたの…家の中で」

「!?」


252 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:50:11.17 YZCWFqvqo 225/368

少女「お父さん…かっこつけたがり屋で…お父さんの思った通りのことをしないと…頭ごなしに怒るの」

「…」

少女「…そんな人だから…あたしの意見なんて…聞いてもらえなかった…」

「そっか…」

少女「家の中のことも…叔父さんの言った通りで…今まではお姉ちゃんに期待して…可愛がってたのに…」

少女「受験に…失敗してからは…急に…態度が変わって…」

「うん…」


253 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:50:58.36 YZCWFqvqo 226/368

少女「最初は…あたしのことを…見てくれるようになったって思って…嬉しかったけど…」

少女「でも…友達が…うちの家族のこと…おかしいって言って…」

少女「それで…よく考えたら…本当は…お姉ちゃんを見捨てて…あたしに…期待してるんだって分かって…」

少女「それでもう…家族のことが…信じられなくなったの」

「そっか…」


254 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:51:49.05 YZCWFqvqo 227/368

少女「それで…受験日が近づいてくるとね?…お姉ちゃんが受験に…失敗したときのことを…思い出して…怖くなっちゃったの…」

少女「でもね?…あたしが…志望校に入学したら…お姉ちゃんの立場が…ますますなくなっちゃうって…」

少女「ホントに…どうしたらいいのか…わかんなくなっちゃって…」

「…そのことは両親には話したのか?」

少女 フルフル

少女「お父さんは…そんなこと言ったって…聞いてくれないし…お母さんも…」


255 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:52:38.70 YZCWFqvqo 228/368

少女「あたしの人生なのに…どうして…こんなに親や…周りの人の…ことばっかり気にして…言うことを聞かないと…いけないの?」

「…」

少女「これじゃ…ペットのほうが…よっぽどかわいがってもらってるよ…」

少女「このままだと…一生…お父さんの言うことを聞いて…生きなきゃいけない…」

少女「一生…お父さんの…操り人形じゃないといけないって…だから…だから…ね?」


256 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:53:03.77 YZCWFqvqo 229/368

少女「でも…家を出て…最初の神の人に会ったら…いきなり押し倒されて…無理やり…」

(やっぱりそうだったのか…)

少女「それで…オトコの人が怖くなって…男さんのことも…信じられなくて…でも…」

少女「男さん…正直で…あたしのこと…受け入れてくれて…ホントに…優しかった…」

少女「だから…男さんなら…信用…できるから…ここに…おいてください…お願いです…」

「そんなの…当然だろ?」


257 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:53:29.88 YZCWFqvqo 230/368

少女「…ホントに…いいの?」

「ああ」

少女「犯罪者に…なるかも…しれない…よ?」

「それでも…居てほしい」

少女「…あ…あり…ありがとう…男さん…うぅ…うぇえ…」

「…泣きたいときは泣けばいいから」ナデナデ

少女「うわぁあああん!!うわぁああああん!!!」
  ・
  ・
  ・

258 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/18 01:53:56.30 YZCWFqvqo 231/368

少女「…スー…ヒック…スー…ヒック…ヒック…」

「…寝たか…」

フゥ…

(それにしても…少女ちゃんはいろんなものを背負ってきたんだな…)

(中3か…こんなにいろんなことを考えて…何もかも捨てて…一人で生きる決心をして…)

(ははっ。俺なんて今でもそんな決心は出来ねーな)

(少女ちゃんはすげえよ…いや、そうなりたかった訳じゃないから言葉がよくないな…)

「…少女ちゃん、今までよく頑張ってきたね。えらいぞ」ナデナデ

「こんなヤツのところでよかったら…ずっと居てください。俺も頑張るからさ…」ナデナデ

少女「…スー…グスッ…スー…」


278 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:15:47.44 MpjtvEQPo 232/368

~休日・男の部屋の前~

「荷物持ったか?」

少女「…うん」

「じゃあ鍵をかけて…」

(けど、友たちには感謝だな…こもりがちの少女ちゃんの気分転換にって温泉までドライブなんて…)

少女「…友さんの車」

「お、来たか」


279 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:16:26.32 MpjtvEQPo 233/368


ブルルン ブルン

友カノ「お待たせー♪」

「お、おう…」

友カノ「どうしたの?」

「い、いや…今日はジャージじゃないのな」

友カノ「あ、これ?この間少女ちゃんに選んでもらったやつだよ。どうかな?」

「ああ、かわいい…」


280 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:16:58.48 MpjtvEQPo 234/368

「コラ男、手ぇだすなよな!」

「出さない出さない」

少女「…」ツネッ

「痛っ!ちょっ、少女ちゃん抓らないで!!」

友カノ「あははは。ヤキモチ焼いてる」

少女「…っ!」プクッ

「早く荷物積んで乗れよ」

ガチャ

「ああ、少女ちゃん、先に乗ってて」

少女「…うん」

バタン

「よし、乗ったぞ」

「じゃあ、温泉に向けて…」

一同「「「しゅっぱーつ!」」」


281 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:17:36.45 MpjtvEQPo 235/368

~温泉・男湯~

「ふぃー…暖まるなー」チャポーン

「ああ…」ポチャーン

「…すまねーな、友。気を使ってもらって」

「は?…ああ。最初は友カノと二人でって思ったんだけどな」

「友カノが“どうせなら少女ちゃん達も”って言うんでな」

「そっか…でも少女ちゃんにはいい気分転換になるだろうな。のんびりできるし」

「そうだな…友カノも気分転換になってりゃいいな…」


282 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:18:20.73 MpjtvEQPo 236/368

~女湯~

友カノ「うわーっ!ひっろーい!!」

少女「うわあ…」

友カノ「やっぱりネットの口コミって大事だねっ!思ってた以上にいいよ!!」

バシャッ バシャッ チャプン

少女「…あ゛ー…」

友カノ「あははは。温泉入ると変な声出るよねー」

少女「っ!//」


283 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:18:46.40 MpjtvEQPo 237/368

友カノ「…あ゛ー…」

少女「…ふふっ。友カノさんだって」

友カノ「い、いいじゃん、別に…あ」ジー

少女「…ど、どうしたの?」

友カノ「あ、いや…」ジー

  少女:オパーイ
  友カノ:チパーイ


285 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:19:13.96 MpjtvEQPo 238/368

少女「…っ!//」バシャ!

友カノ「…いいなぁ…」

少女「と、友カノさんも…まだ可能性は…あります…よ?」

友カノ「なんで疑問文!?」

少女「いえ…その…」

友カノ「いいもん!友に揉ませて大きくしてやるんだから!!」

少女「…//」ブクブクブク…


287 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:20:55.30 MpjtvEQPo 239/368

~帰り道~

「ふぁーあ…」

友カノ「大丈夫?運転できる?」

「あー、ちょっと休憩するわ。男、次頼む」

「ん、わかった」

少女「…大丈夫?」

「ああ、高速だけなら大丈夫だろ」

少女「…そう…」


288 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:22:00.79 MpjtvEQPo 240/368

「ホントは一泊できるといいんだけどな…宿帳に下手なこと書けないから…」

友カノ「ごめんね?少女ちゃんは男さんの妹ってことで誤魔化せるけど…」

「俺には姉妹はいないしな…」

「…しょうがないさ」

友カノ「いつか…みんなでお泊りできるといいね…」

一同「「「「…」」」」

「お、パーキングエリアだ」

「よし、運転変わるわ。次は高速降りてから起こすから休んでろ」

「ああ、頼むわ」


289 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:22:39.47 MpjtvEQPo 241/368

~翌朝・男の部屋~

「ふぁあああ…おはよう、少女ちゃん」

少女「おはよう…お味噌汁…インスタントだけど…できたよ?」

「さんきゅー…顔洗ってくるわ…」

シャカシャカ

(早く歯を磨いて…顔を洗って…着替えて…朝飯…ん?)

バッ!

「ししし、少女ちゃん?」


290 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:23:10.46 MpjtvEQPo 242/368

少女「…どうしたの?」

「あ、いや…なんでキッチンに居るの?」

少女「…あのね?」

「は、はいっ!」

少女「こ、これからは…できるだけ…家のことします…」

「…へ?あ、いや、あんまりムリしないでいいよ?」

少女「ううん…やりたいの…」

「いや、まあ、助かるけど…でもなんで急に?」

少女「…お、男さんに…お世話になってるし…男さんのお役に…立ちたいから…//」

「そ、そっか。じゃあ…あ、でも!」

少女「?」

「無理はしないでいいからね」

少女「…うん!」
  ・
  ・
  ・

291 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:23:37.57 MpjtvEQPo 243/368

「それじゃ、いってきます」

少女「いってらっしゃい。お仕事…がんばって…ね?」ノシ

「おう!」ノシ

バタン

(玄関で少女ちゃんにお見送りされて…み・な・ぎ・っ・てキター!!)


292 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:24:29.08 MpjtvEQPo 244/368

~会社~

「おはよー!」

「…おはよ」

「ん?なんか疲れてないか?」

「…ちょっとな」

「昨日の疲れか?」

「いや、そうじゃなくて…友カノがな?」

「友カノちゃんがどうかしたのか?」

「…昨日帰ってから…激しくてな…」

「リア充しね」


293 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:25:35.75 MpjtvEQPo 245/368

~1ヵ月後・少女の誕生日・買い物中~

「なあ、やっぱケーキはあの店のにしないか?」

少女「あそこのは…高いでしょ?」

「だって年に一度の誕生日なんだからさ、ちょっとぐらい贅沢しても…」

少女「でも…」

「だって俺も食いたいしさ。あそこのケーキ♪」

少女「…そ、そう?」

「決まり!じゃあ好きなの注文しておいで」

少女 ギュッ

「…へ?」ドキッ

少女「…い、一緒に…選ぼ?」

「お、おう」


294 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:26:23.98 MpjtvEQPo 246/368

(出かけるときは普通に手を繋げるくらいにはなったな)

「けど…このペースじゃ脱ドーテーなんていつになるやら…)

少女「生クリームのヤツにしたいけど…」

「あ、いいよいいよ。\1800だし」

少女「ホント?」

「ああ。すみませーん、この生クリームの12cmのやつ注文したいんですけど」

店員「はい。ありがとうございます。お誕生日ですか?」

「ええ」

店員「ではプレートにお名前をお入れしますので、こちらに記入していただけますか?」

「はい。…少…女っと」

店員「では5分ほどお待ちください」

「はい」


295 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:26:51.43 MpjtvEQPo 247/368

少女 クイクイ

「ん?どうした?」

少女「ありがとう…ね?」

「お、おう!」

(少女、最近明るくなってきたから、破壊力が上がってるっつーの!)


296 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:27:35.66 MpjtvEQPo 248/368

少女「男さん…あのね?」

「なんだ?」

少女「あの…そろそろ…“少女”って…呼んで?」

「…へ?」

少女「だから…」

少女「今日で16歳だし…今夜…しても…いいよ?//」


297 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:31:38.51 MpjtvEQPo 249/368

「…」

(こここ、これはお誘いと言うやつか?そうなのか?今夜で脱ドーテーなのか?)

少女「…男…さん?」

「え?あ、はい!なんでしょうか?」

少女「…なんで…敬語?」

「あ、いや…なんか…ごめん」

少女「…初めてが…嫌な思い出だから…男さんと…いい思い出に変えたいの…ダメ?」

「あ…」


298 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:32:12.56 MpjtvEQPo 250/368

少女「…い…いやなの?」ウルウル

「ち、ちがう!そうじゃなくて!!…すみません。こういうことは初めてなので挙動不審になってます…」

少女「?」

「…はぁ…嬉しすぎてどうリアクションしたらいいのか分からなくって…ごめん」

少女「あ、謝らないで!あたしのほうこそ…ごめんなさい」

「なんで?」

少女「だって…男さんを…疑うようなことして…」

少女「「…」」

「…ははっ」

少女「…ふふっ」

「俺たち、似たもの同士かもな」

少女「そう…かもね」


299 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:33:21.71 MpjtvEQPo 251/368

~男の部屋の前~

「えーっと、鍵は…」ゴソゴソ

「…少女さん?」

少女「え?」

「ん?少女の知り合い?」

少女「あ…」

「ん?」

少女「…やっと…呼んでくれた…“少女”って…」

「あ、ああ…ところで…」

「…」

「あの…すみません。どちらさまですか?」

「…警察です。お二人にお話を伺いたんですが」

少女「「!?」」


300 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:40:29.21 MpjtvEQPo 252/368

~3日後の夜・警察署前~

「んーっ!」ノビー

「男!」

「ん?お、友。来てくれたのか」

「ああ…その…」

「…まあ、その話は後でしようぜ。腹減った」

「…そうだな。ほら、後ろの席に乗って」

「はいよ」

ガチャ

友カノ「あ…」


302 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:43:29.66 MpjtvEQPo 253/368

「あ、友カノちゃんも一緒だったのか?だったら尚更早くここから離れたほうが」

「わかった。とりあえず発進するわ」

ブルルルン…

友カノ「…あの!」

「ん?」

友カノ「…大丈夫?」

「ああ」

友カノ「…それで…あの…」

「あ、先に飯にしたいんだけど。腹減ってるんだ」

「…わかった」


303 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:47:21.45 MpjtvEQPo 254/368

~定食屋~

「かんぱーい!」

友カノ「「…かんぱい」」

「…そんなに暗くなるなって。やっと出てきたのにさ」

「いや…」

「けど、二人が迎えに来てくれるとは思わなかったよ」

「…ありがとな、ふたりとも」

「何だよ、親友じゃねーか」

友カノ「そうそう」

「それでも…さ」

友カノ「「…」」


304 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:48:24.89 MpjtvEQPo 255/368

「け、けど、思ったより早く出てこれたな!」

友カノ「そうだよ!もっと掛かるのかと思ってたんだけど」

「ははは。叔父さんに感謝だよ」

「…そっか、あの作戦がうまくいったのか」

「ああ、ものの見事に、だわ。最初の神の人が全部悪いってことになって」

「…未成年者誘拐で起訴されるんだとさ」

「てことは、最初の神の人は捕まったのか?」

「ああ、俺たちより前に捕まったらしい」

友カノ「…そなんだ」


305 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:49:02.95 MpjtvEQPo 256/368

「…担当さんの話だと、俺と少女と叔父さんの話に矛盾がないし」

「少女も見たところ脅迫されてる様子もないから…追加調査はしないみたいだ」

(男のヤツ、いつの間にか“少女”って呼び捨てにしてやがる…)

友カノ「え?じゃあ叔父さんも捕まったの?」

「捕まったんじゃなくて参考人。で事情聴取されたんじゃないか?俺も捕まったわけじゃないって」

友カノ「なあんだ、心配して損しちゃった」

「損したって言うなー!ってか、俺じゃなくて叔父さんの心配かよ!!」

友カノ「あははは。男さんの心配もしてるよぉ。…ちょっとだけね」

「ちょっとだけかよ!」

「まあまあ」


306 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:49:54.34 MpjtvEQPo 257/368

「ったく…まあ、“少女を保護したのに警察に届けなかった”って言うんで注意されたけどな」

「会社のほうもヤバイかも…って思ったけど、今まで通りいけるみたいだし」

「ああ、お前は自殺しようとしたオンナノコを救ったんだって言いふらしてやったからな」

「恩にきるよ」

店員「はいよ。トン汁定食にアジフライ定食にカツ丼」ドンッ

友カノ「「カツ丼てwww」」


307 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:50:24.05 MpjtvEQPo 258/368

「いや、事情聴取中に出してくれるもんだと思ってたのにさ」

「でなかったのか?」

「いや、実費で頼むんだと」

友カノ「え?」

「タダじゃないのか?」

「ああ、それ聞いてやめたんだ。だけどカツ丼食いたくなったからな」

「ははっ。お前らしいな」

「だろ?」


308 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:50:50.42 MpjtvEQPo 259/368

友カノ「…あのさ」

「ん?」

友カノ「あの…少女ちゃんとは…その…」

「ああ。警察署に行ってすぐ別々の部屋になってな…」

友カノ「「…」」

「あとで聞いたんだけど、こっちで調書を取って、実家のほうの刑事さんに連れられて実家に向かったって」

「だから…会ってないんだ」

友カノ「そっか…」


309 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:51:17.87 MpjtvEQPo 260/368

「…あ、そういや叔父さんからTELがあったぞ」

「え?」

「少女ちゃん、今は実家にいるらしい。でも会わせてもらえないどころか、TELもダメらしいんだ」

「だから今は詳しい情報はないってさ」

「そっか…」

友カノ「「…」」


310 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:51:45.25 MpjtvEQPo 261/368


グゥウウー

友カノ「…ぷっ」

「ははは。すげえ腹の虫だな」

「しょーがねーだろ?昼からなんも食ってねーからさ」

「そうだな。食うか!」

友カノ「それじゃ、せーのっ」

一同「「「いただきまーす」」」


311 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:52:16.12 MpjtvEQPo 262/368

~夜中・男の部屋~

ガ ガチャ

「ただいまー」

  ―― 少女『あ…おかえり』 ――

「…もう居ないんだよな…」

バタン


312 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:52:49.14 MpjtvEQPo 263/368

「…」

(もう4月も半ばだって言うのに…この部屋ってこんなに寒かったっけ?)

  ―― 少女『…御飯…炊けてるよ』 ――

パカッ

「うおっ…さすがに三日も保温してたら臭うな…後で捨てなきゃ」

パタッ

「冷蔵庫の中は…このケーキは…警察に行く前に仕舞っといたんだったな…」

~~~~~~~~~~

  少女「生クリームのヤツにしたいけど…」

  「あ、いいよいいよ。\1800だし」

  少女「ホント?」

  「ああ。すみませーん、この生クリームの12cmのやつ注文したいんですけど」

~~~~~~~~~~


313 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:53:20.54 MpjtvEQPo 264/368


デロリーン

「…型崩れして…賞味期限も二日過ぎてるし…」

プーン…

「…生ゴミ用ネットから悪臭が…」

「…掃除しないとな…」

パチッ

「あー、洗濯物畳んでなかったなー」

~~~~~~~~~~

  「…すごい。アイロンまで当てて畳んである…あははは」

  (これは…少女ちゃんが心を開いてくれたのか?)

  少女 ノソッ

  「ありがとう少女ちゃん。助かったよ」

  少女「ご…御飯…もらってるし…お…お世話になってるから…」

~~~~~~~~~~


314 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:54:01.17 MpjtvEQPo 265/368

「…そういや最近はずっと少女が畳んでくれてたんだっけ…それにしても…」

シーン

「この部屋って…」

シーン

「…こんなに静かだったっけ…」


315 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:54:59.58 MpjtvEQPo 266/368

~ロフト~

「…」

  ―― 少女 スー スー ――

スンスン

「…少女の匂い…」

「…」

「…なあ…」

「明日からは普通に生活するからさ…」

「今日だけは…ここで寝ても…いいだろ?」


316 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:55:45.59 MpjtvEQPo 267/368

~翌朝~

「着替え完了!」

「さーって」

「っと、その前に」

PC:カチ フィーン

(昨日は結局あのまま寝ちまったからな…メールだけチェックして…)

カチカチッ カチッ

(…っ!叔父さんからだ!!)

  送信者:叔父
  SUB:大丈夫か?
  本文:今日警察に呼ばれた。少女のPCも持っていかれた。
      さっきまで警察に居たんで連絡できなかった。すまん。
      警察には例の話をした。あと、警察に少女の両親のことを話した。
      捜査に関係ないからといっていたが、何か考えていたようだ。
      迷惑をかけてすまなかった。
      少女は今実家に居るらしい。
      今は会うこともTELすらも禁止しているようだ。
      また何かあったら連絡する。


317 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:56:21.50 MpjtvEQPo 268/368

(日付は…昨日の夜…か)

「…」

カチッ カタカタカタカタ…

  返信:男
  本文:こちらは平気です。
      事情聴取を受けましたが、注意のみで済みました。叔父さんのおかげです。
      少女に会いたい、それがダメなら声だけでもと思っていますが、その様子では難しいみたいですね。
      じゃあ、仕事に行ってきます。

カチッ ピロリン♪

「…」

ガチャ

「…いってきます」

バタン


318 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:56:47.64 MpjtvEQPo 269/368

~数日後の週末・男の部屋~

(明日は仕事もないしのんびりするか…)

「じゃあ…今夜のうちにメールをチェックしますか」

カチッ フィーン…

(あれからメールが来ないな…叔父さん、どうしたんだろ?)

クリクリッ カチッ

「!?」

  送信者:少女
  SUB:少女です


319 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:57:29.76 MpjtvEQPo 270/368

ドキドキドキ…

(し、少女からメールだっ!)

カチッ

  本文:お元気ですか?

「ああ…ああっ!元気だよ!!」

      突然のメールでびっくりしていると思います。
      あれからあたしは地元の警察署に連れて行かれました。

「そっか…さよならを言う時間もなかったな…」

      叔父さんの作戦、びっくりするぐらいうまくいったね。

「ああ。おかげで俺も無事だよ」

      あのあと、叔父さんはあたしの両親と話をしてくれました。

「…え?」


320 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:58:06.74 MpjtvEQPo 271/368


      叔父さんはあたしをあの家から連れて出てくれました。
      今あたしは叔父さんの家にいます。

「…やっぱり少女の両親は…変わらなかったのか…」

      1年遅れちゃったけど、高校目指して勉強中です。

「よし…がんばれ!」

      あたし、頑張ってますよ?
      男さん、褒めてください。頭を撫でてください。

「褒めてやるよ…撫でてやりたいよっ!」


321 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:58:52.22 MpjtvEQPo 272/368


      今すぐ男さんに会いに行きたいけど、民生委員さんが時々確認しに来るので、
      叔父さんに迷惑が掛かるから、今は会いにいけません。

「ん?なんでだ?…あ、そうか…家出して警察のお世話になったからか…」

      男さん

      寂しいよ

      会いたいよ

      お話ししたいよ

「…俺もだよ、少女」


322 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 00:59:27.37 MpjtvEQPo 273/368


      あ、そういえばこのパソコン、モバイルだけどカメラ付きなんですよ。
      叔父さんが仕事で使ってたお古だそうです。
      でも、Skypeができるらしいのです。
      男さん、Skypeできますか?

「え?そうなのか?じゃあWEBカメラを買ってくればこいつでSkypeできるじゃねーか!」

      なんだかいろんなことが言いたいのにうまく言えなくて、もどかしいです。
      今日はこの辺にします。
      おやすみなさい。男さん。

「ああ、おやすみ、少女」


323 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:00:37.31 MpjtvEQPo 274/368


      P.S.男さんは大丈夫ですか?辛い目にあってませんか?
      叔父さんから聞いてはいるけど確かめたわけじゃないから…

「大丈夫だよ。心配しなくていいよ」

カチッ カタカタカタカタ…

  返信:男
  本文:少女へ。
      俺もいろいろ話したいけど、なにからどう話したらいいのか分からない。
      明日Skype用のWEBカメラを買ってくるからSkypeで話をしよう。
      それじゃ、おやすみ、少女

カチッ ピロリン♪

「…明日は早く起きないとなっ!」


324 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:01:39.98 MpjtvEQPo 275/368

~翌日・男の部屋~

「カメラの角度は…よし、こんなもんだな」

「…あ、逆光で真っ暗…そうだ!」

「ロフトにおいてたスタンドを…よし、どうだ?」

「…暑い」

「…ちょ、ちょっと離して…うん、こんなもんだな」

「よし、メールで何時からできるか聞いて…」

  送信者:男
  SUB:セットアップ完了
  本文:Skype、何時からできる?

クリクリッ カチッ

「これでよし…っと」


325 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:02:20.70 MpjtvEQPo 276/368


ピロリン♪

「返信早っ!」

  返信:少女
  本文:いまから!

「…よ、よーし。Skypeするぞ?アプリを立ち上げて…」

PC:少女『あっ!』

「おわっ!もう準備してたのか」

PC:少女『うん…』

「…元気そうだな」

PC:少女『うん…グスッ』


326 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:03:20.39 MpjtvEQPo 277/368

「え?ちょっ、なんで泣いてんだよ」アセアセ

PC:少女『ち、ちがうの…嬉しくて…グスッ』

「そ、そっか…俺も嬉しいよ…」

PC:少女『ふふ…グスッ』

「はは…ぶ…わはははは!」

PC:少女「え?えっ!?どうしたの?」

「わははは!うっ、うしっ、うしろ!!ぶわははは!!!」

PC:少女「え?うしろ?後ろに何が」クルッ

  叔父と息子は不思議なおどりをおどった
  男 は腹筋が崩壊した
  少女 は混乱している


327 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:04:40.83 MpjtvEQPo 278/368

PC:少女『ちょ…ちょっと叔父さんたち!なにしてるの!?』

PC:少女『お昼御飯?後で食べるから!ちょっと出ってって!!』

(ホント変わりもんだよな、叔父さん。でも…面白い親子だな。おかげで雰囲気が明るくなったよ)

PC:少女『ご、ごめんね?バタバタしちゃって…』

「あははは。やっぱ面白いな叔父さんは」

PC:少女『…ごめんなさい…』

「いやいや、怒ってるんじゃなくてさ…一緒に踊ってたのって叔父さんのお子さん?」

PC:少女『うん…息子君。小学5年生なんだけどお調子者で…ふざけたことばっかりして…』


328 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:05:09.11 MpjtvEQPo 279/368

「退屈しないな」

PC:少女『…うん。でも…時々うるさかったり…』

「でも、嫌じゃないんだろ?」

PC:少女『…うん。でも…勉強してるときは…ね?』

「あ、そう言えば今勉強してるんだったな。高校受験するってメールに書いてあったけど」

PC:少女『うん…今さらだけどね』

「いいことだと思うよ。俺も…少女がそうやって頑張ってるのが嬉しいしさ」

PC:少女『…えへへ』


329 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:05:37.63 MpjtvEQPo 280/368

「…おじさんは優しくしてくれるか?」

PC:少女 フルフル

「え?」

PC:少女『叔父さんち…優しいだけじゃなくて…みんなで助け合ってるの』

PC:少女『息子君は…お風呂の掃除。…叔父さんは…お布団敷いたり…』

「少女は何をしてるんだ?」

PC:少女『あたしは…洗濯物畳んだり…晩御飯を手伝ったり…』

「そっか」

PC:少女『それで…それをサボると…叱られちゃうの…』

「そ、そっか」


330 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:06:19.39 MpjtvEQPo 281/368

PC:少女『でもね?…あたしの言うこと…ちゃんと聞いてくれるし…』

PC:少女『やること…ちゃんとやってたら…後は自由にできるし…』

PC:少女『この家の人…あたしのこと…ちゃんと認めてくれてる』

「…」

PC:少女『…あたしね?この家に来て初めて…家族ってこういうことなんだって…分かった』

「…よかったな」

PC:少女『うん…でもね…』

PC:少女『…さびしい…男さんに…会えないのが…さびしい…グスッ』

「少女…俺も会いたい…」

PC:少女『…ヒック…こんなこと…言うと…男さん…困っちゃうのにね…ヒック…』


331 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:06:51.31 MpjtvEQPo 282/368

「…あのさ」

PC:少女『…ヒック…』

「…もうすぐGWだろ?だから…会いに行くよ」

PC:少女『…ヒック…ホント?…ごめんなさい…あたしが…泣いちゃったから…ヒック…』

「そうじゃないよ。俺が少女に会いたいんだ。だから…な?」

PC:少女『…うん…うん!…ヒック…』

「約束だ。だから…待っててくれるか?」

PC:少女『…うん…待ってるから…グスッ』


332 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:07:32.07 MpjtvEQPo 283/368

~GW・男が滞在するビジネスホテル~

「ええ、2泊で」

受付「はい。ではツインのお部屋で2泊のご予定ですね。2階の205号室です」

「ありがとう」

チャラ

(まあ、ツインしか空いてなかったんだし…しょうがないか。シングルの部屋と同じ料金にしてくれたし)


333 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:08:14.74 MpjtvEQPo 284/368

少女「…あの」

「ん?どうした?」

少女「…叔父さん…帰っちゃった…」

「…へ?」

少女「「…」」

少女「…ど、どうしよう…」

(どうしようったって…待て待て、落ち着け落ち着け…)

「ま、まあ、夜になったら迎えに来るだろうし…それまでこの町を案内してくれるか?」

少女「…うん!」
  ・
  ・
  ・

334 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:08:49.09 MpjtvEQPo 285/368

~夜・男が滞在するホテルのロビー~

(まあ、叔父さんが迎えに来るまで話をして…明日に備えて今日は早めに寝よう)

少女「…」

「ん?どうした?叔父さんと連絡ついたんだろ?」

少女「それが…叔父さん、お酒飲んじゃってて…迎えに来れないって…」

「はあ?」

少女「「…」」


335 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:09:14.03 MpjtvEQPo 286/368

(確信犯だろ、叔父さん…)

少女「…ど、どうしよう…」

「…いっしょに泊まるか?」

少女「…え?」

「あ、いや。俺の部屋ツインだし、ベッドはもうひとつあるからさ…」

少女 ジー

「…タクシーで帰るか?」

少女 ギュッ

(服の裾つかんでるよ!)

少女「…泊る…//」

「そ、そっか。じゃあ受付に断わっとかないとなっ」


336 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:09:40.98 MpjtvEQPo 287/368

~ホテルの近くのコンビニ~

「飲み物とつまみと…」ゴソゴソ

「あとは…ん?」

コンドーサン

「…」

(いやいや!これ買ったらエッチするために少女に会いに来たって思われるだろ!!)

少女「…どうしたの?」

ビクッ


337 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:11:20.18 MpjtvEQPo 288/368

「い、いやいや!なんでもない!!あははは…」

少女「…あたしのほうは…もう買ったよ?」

「そ、そっか。…着替え、あったか?」

少女「…うん…それと…これ//」コンドーサン

「…」

「え、えっと…これは?」

少女「…あの日…ダメだったでしょ…だから…いいよ?//」

(あの日?…警察が来た日か?けど…こ、これはお誘いか?そうなのか!?いや、でも…)

「…会計してくる」


338 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:12:00.81 MpjtvEQPo 289/368

~ホテルの部屋~

(ベッドに潜り込んだけど…隣のベッドから少女の視線が…)

少女 ジー

(そんな目で見ないでっ!だってどうしたらいいのか分からないし!)

少女「…男さん」

「ははは、はいっ!」

少女「…そっちに行っても…いい?」

「へ?…あ、い、いいよ」

少女「…うん」


339 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:12:27.87 MpjtvEQPo 290/368

モゾモゾ

少女「…あったかいね」

「…少女は冷たいな」

少女「シャワー浴びてから…時間…たってるし…」

「そっか…」ナデナデ

少女「ん…」キュッ


340 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:12:57.45 MpjtvEQPo 291/368

「…少女」

少女「はい…」

「…俺たち、不思議な縁だよな」

少女「…え?」

「神待ちに登録したのは酔った勢いだったんだ。そしたら少女がすぐに返事くれてさ」

少女「…」

「最初はサクラだと思ったんだ。けど、何回かメールをやり取りして…気になって…」

「それで少女が近所まで来て…保護して…いろんなことがあって…」

少女「…うん…」


341 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:13:32.07 MpjtvEQPo 292/368

「…俺さ、少女のこと、大事にしたい。だから…」

「…少女が18歳になるまで、エッチなことは…な?」

(それに警察にも注意されてるし)

少女「…グスッ」

「え?あ…ゴメン…」

少女「…違うの…男さんが…あたしのこと…大事にしたいって…」

「うん…」


342 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:14:00.61 MpjtvEQPo 293/368

少女「…ありがとう…男さん…グスッ」

(もったいないような気もするけど…これでいい…んだよな?)

少女「えへっ…男さん」

「なんd…ん!」

チュッ

少女「…おやすみなさい!」バサッ

(ファーストキス!俺のファーストキス!!う、うばわれたぁああ!!!)


343 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:14:26.90 MpjtvEQPo 294/368

~翌日・ホテルのロビー~

叔父「お、来た来た」

「あ、おはようございます」

少女「…」

叔父「ん?昨夜はお楽しみだったか?」ニヤッ

少女「「!!」」

「っんな訳ないでしょ!!」

少女「…」ジロッ

叔父「ありゃ。俺の負けか」

少女「「へ?」」


344 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:15:00.60 MpjtvEQPo 295/368

叔父「いや、友君と賭けてたんだ。俺は少女の積極性にかけて、友君は男君のヘタレに賭けた」

少女「「はあ?」」

(そりゃ確かに少女は積極的だったけど…)

少女「へ、ヘタレじゃないもん!男さんはあたしのこと大事に…してくれてるだけだもん…」

叔父「…なるほど。まあいい。それより少女、早く帰ろう」

少女「あ、うん…」


345 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:15:49.39 MpjtvEQPo 296/368

「え?どういうことだ?」

叔父「いや、今日は民生委員の人が来るから家に居ないといけないんだ」

「そうなんですか?少女はそんなこと…」

少女「…ごめんなさい…言うの…忘れてた…」

「そっか…」

叔父「じゃあ、行くぞ」

少女「…」ギュッ

「少女…」


346 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:16:16.86 MpjtvEQPo 297/368

(なんだよ!せっかく2泊部屋を取ったのに!!)

叔父「ほら、二人とも早く車に乗って」

少女「「え?」」

叔父「まさか男君、これで帰るなんて言うんじゃないだろうな?」

「一緒に行っていいんですか?」

叔父「当たり前だろ?」

少女「…ねえ…一緒に…来て?」

(うおっ!台詞がエロい!!)

「分かった分かった。一緒に行くよ。な?」

少女「…うん!」


347 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:17:14.50 MpjtvEQPo 298/368

~叔父の家~

(一緒に来たのはいいけど…)

襖の隙間:叔母・息子 ニヤニヤ

(見世物になってる!少女ぉおお!早く帰ってきてくれー!!)

叔父「民生委員さんが来たぞ」

民生委員「こんにちは。あら?」

少女「こ、こんにちは…」

「あ、初めまして」

民生委員「ひょっとして…あなたが少女さんを保護した…」

「あ、はい。男です」

民生委員「そう、あなたが…」ジロジロ


348 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:17:50.07 MpjtvEQPo 299/368

(なんだこのおばさんは…人をジロジロ見て…)

民生委員「…なるほどね。少女さんの自殺を止めたって言うからどんな人かと思ったら…」ニコッ

「はあ…」

民生委員「あ、悪い意味にとらないでね?悪い人じゃないみたいだから安心したの」

「そうですか…」

民生委員「…で、一緒に生活してどうでした?」

「は?」


349 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:18:16.22 MpjtvEQPo 300/368

民生委員「いえね、どうやって少女さんを元気づけたのかな?って思ってね?」

民生委員「私もいつそういう事態に直面するかもしれないし、参考までにね?」

「…そう言うのは少女に聞いてもらったほうがいいんじゃないですか?」

民生委員「んー。まあ、そっちは聞いてるしね…」チラッ

少女「…//」

(なんで少女が赤くなってんだ?)


350 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:18:49.05 MpjtvEQPo 301/368

「…まあ、誠心誠意…ちがうな」

民生委員「…」

「…あるがまま受け入れること…じゃないですかね?」

民生委員「はい?」

「…俺、少女のこと…いつも考えたんですよ」

「最初は失敗もしましたけど…これが少女なんだって分かってきたら…」

「それで…できることは全部やって…友達にも助言してもらって…そしたら少女のことが大事になってて…」


351 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:19:53.08 MpjtvEQPo 302/368

民生委員「でも、男さんが怒るようなこともしたんじゃないの?そんなときはどうしたの?」

「…信用もない時に怒っても、なにもいいことはないでしょう?

「それに…怒るようなことをするのも…何か理由があるんだろうし」

民生委員「ふーん…そうですか。分かりました」

「へ?」

民生委員「少女さんも運がいいわね。男さんみたいないい人に助けられて」ニヤニヤ

少女「…//」

(なんかちょっと恥ずかしいぞ?これって何の罰ゲーム?)

民生委員「じゃあ、お手数をおかけしました。ありがとうございます」

「あ、いいえ」

少女「…ごめんね?」

(だからその下から上目遣いでみられたら破壊力がすげえんだって!!)


352 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:20:29.14 MpjtvEQPo 303/368

~ホテルのロビー~

(で、また叔父さんは少女を置いてどっか行っちまったと)

少女「えっと…ごめんね?」

「いいさ、今日も泊るだろ?」

少女「…いいの?」

「いいよ。また夜通し話そうぜ。な?」

少女「…うん!」

(うおっ!少女の破壊力がすげえ!!…あとでトイレでヌこう…)


353 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:20:58.69 MpjtvEQPo 304/368

~翌日・駅~

「…あと10分か」

少女「…」ジー

叔父「…ちょっと一服してくる」

「あ、はい」

(叔父さん、気を使ってくれたんだな)

少女「…もう」

「ん?」


354 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:21:36.05 MpjtvEQPo 305/368

少女「もう…帰っちゃうんだね…」

「ん?ああ。今回のことで実家にも警察から連絡があったし、その説明もしなきゃいけないからな」

少女「…そっか」シュン

(そんな顔しないでくれ!罪悪感が…)

少女「…大丈夫?」

「なにが?」

少女「…ご家族…怒ってない?」

「あー、たぶん大丈夫じゃないか?一応人助けってことになってるし」

(それよりも少女のこと、根掘り葉掘り聞かれるんだろうなぁ…そっちのほうが憂鬱だわ…)

少女「そなんだ…」


355 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:22:11.98 MpjtvEQPo 306/368

「…またSkypeしような?」

少女「うん…」ポロッ

「…ごめんな?」

少女 フルフル

ダキッ

少女「!?」

「…また会いに来る」

少女「…ホント?」

「ああ、本当だ。だから…」

少女「…うん…わかった…」

チュッ


356 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:22:44.66 MpjtvEQPo 307/368

叔父「おーいそろそろ時間…おおっ!」カシャッカシャッ

少女「「!!」」

叔父「いやー、いい画が撮れたぜ!嫁さんに転送しなきゃ!!」

少女「だめぇえええ!消してぇええ!!」

「あはは…」


357 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:23:12.96 MpjtvEQPo 308/368

【エピローグ】

~2年後・○○駅前~

少女「…久しぶりだなー…」

少女(友さんと友カノさんが結婚か…)

少女(いいなぁ…あたしもいつか…男さんと…)

少女(その前に…もう18だし…今夜こそ男さんと結ばれて…//)

少女「…うん。早く行こう」

テクテクテク


358 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:23:38.69 MpjtvEQPo 309/368

少女(改札を出たところにいるって言ってたけど…)

キョロキョロ

少女「どこかな…あっ!」

男 ノシ

少女「男さーん…え?」

見知らぬ女 ノシ


359 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:24:04.52 MpjtvEQPo 310/368

少女(なんで?なんで男さんの横に見たことの無い女の人が…?)

「よく来たな、少女。荷物貸して?車に積んでくるから」ヒョイ

少女「あ…」

見知らぬ女「あ、車、ちょっと離れたところに止めてるから。歩くけど大丈夫?」

少女「あ、はい…」

トボトボ


360 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:24:34.78 MpjtvEQPo 311/368

少女(そうだよね…男さんだってオトコだもん…会えないオンナより身近なオンナのほうが…)

少女(でも…これはないよ…男さんに会えるって…すごく楽しみにしてたのに…)

少女(男さん…その人は誰?聞きたいけど…怖くて聞けないよぉ…)ポロッ

見知らぬ女「どうしたの?早く乗らないと間に合わないよ?少女ちゃん」

少女「…え?」

見知らぬ女「え?なんで泣いてんの?」

少女「…」

見知らぬ女「…」


361 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:25:04.28 MpjtvEQPo 312/368

少女「…あ、あの!」

見知らぬ女「ちょっと待って!兄貴、何も言ってないの!?」

「あっ!忘れてた!!コイツは俺の妹なんだ」

少女「…妹さん?」

「ああ」

少女「ほ、ホントに?」

見知らぬ女改め妹「ホントホント。てか、ちゃんと説明しとけよこの馬鹿兄貴!」

「ごめんごめん」

少女「…そっか…そっか…えへへ…」グシッ


362 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:27:01.85 MpjtvEQPo 313/368

「あ、マジ早く行かねーと着替える時間がないぞ?」

「そうだね。これも渡さなきゃいけないし」

「あ、そうだった。少女、今日のブーケ、妹が作ったんだ」

少女「そう…なんですか?あ…すごいきれい…大変だったんじゃ…」

「あははは。あたし、こういうの得意なんだ♪」

「…まあ、今日は仲間内だけの式だからな」

「招待客がこの3人だけだもんね」

少女「そうだね…」


363 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:29:20.91 MpjtvEQPo 314/368

「それに友カノがブーケに拘っててな。一生の思い出にするんだって言って」

「だからさ、“材料さえあれば作るよー”って言ったんだ♪」

「で、俺が材料費出すことになってな、財布にダメージが…」

「いいじゃん!親友の結婚のお祝いなんでしょ?だったらケチ臭いこと言わないの!!」

「はいはい。あ、少女、悪いけど後ろに座ってくれるか?」

少女「あ、はい。お邪魔します」


364 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:29:47.88 MpjtvEQPo 315/368

「何やってんのよ!少女ちゃんは助手席でしょーが!!ほら、早く乗った乗った」グイグイ

少女「え?で、でも…」

「彼女さんなんでしょ?だったら助手席に座らなきゃ。ね?ほら!馬鹿兄貴もさっさと助手席のドアを開ける!!」

「あ、ああ…ほら、少女」

少女「あ、うん」

「あたしゃ後ろの席に…よっと」

「乗ったか?じゃ、出発するぞー」


365 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:30:15.62 MpjtvEQPo 316/368

~教会~

神父「…では、誓いの口付けを…」

『ちょっ!お前ジャマ!』コソコソ

『なにいってんの!ジャマしてるのは兄貴のほうでしょ!』コソコソ

『お前はそんなだから23にもなって彼氏の一人もいないんだよ!』

『言うなーっ!だったら紹介ぐらいしろよ馬鹿兄貴!!』

少女(カメラ係の男さんとビデオ係の妹さん、ふたりで並んでとればいいのに)

少女(でも…仲よさそうで…いいな)

友カノ・友 チュッ

少女「…おめでとう!」パチパチパチ

「っしゃあ!バッチリだぜい!」グッ

「ビデオも完璧だぜい!」グッ

少女(ふたりとも同じリアクションだ)クスッ


366 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:31:31.76 MpjtvEQPo 317/368

~定食屋~

「ではではーっ!友と友カノちゃんの結婚を祝いましてーっ!!」

一同「「「「かんぱーい!!」」」」

「おめでとう、友」

「ありがとな、男」

少女「おめでとう…ございます…」

友カノ「ありがと、少女ちゃん♪」


367 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:32:36.97 MpjtvEQPo 318/368

「どうかな?それ」

友カノ「うんっ!すっごくキレイだよ!!ありがとね、妹さん!!」

「いいのいいの♪ブーケ作るの楽しいしね♪」

友カノ「あははは。あ、そうだ」

「ん?なあに?」

友カノ「妹さんのときはあたしが作りますよ。いつ頃になりそうですか?」

妹 ズーン

友カノ「あっ…」


368 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:33:28.62 MpjtvEQPo 319/368

「落ち込むなぁ…この中で女じゃ一番年上なのに彼氏がいないのはあたしだけかよぉ…」

友カノ「ご、ごめんなさい!そうじゃなくて…あの…」

少女「そ、そのうちいい人が現れますよ。ね?」

友カノ「そ、そう!そうですよ!!」

「…うおおおお!!!飲んでやる!食ってやる!!」

「おいおい」


369 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:34:08.95 MpjtvEQPo 320/368

「だいたい!なんで馬鹿兄貴のくせに彼女がいるのよ!!生意気だよ!おかしいよ!!」

「誰だコイツに酒飲ませたのは!コラ!おとなしくしろ!!」

「うるせー!飲まなきゃやってられっかー!」

友カノ少女「「「あははは」」」

「コイツは…ホテルまでちゃんと帰れよ?」

「わかってますよーだ!馬鹿兄貴は少女ちゃんと甘い夜を過ごしやがれってんだ!!」

少女「あ…//」


370 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:34:38.40 MpjtvEQPo 321/368

「ちょっ!大声でそんなこと言うな!!」

「はあ?“少女ももう18歳だしそろそろ…ぐふふふ”って涎垂らしてたのはどこの誰よ!」

「おまっ!飲みすぎだっ!!もうやめろ!!」

友カノ「男さんって…」

友カノ・友 ジトー

少女「…//」

「なにさ!あたしなんかさ、兄貴達に気を使ってホテルに泊まるっていうのに!!ちょっとぐらい言わせろー!!」

「わかったわかった。分かったからおとなしく飲もうな?」

「うー…」


371 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:35:11.94 MpjtvEQPo 322/368

「…いい妹じゃねーか」

「まあ、な」

「そうでしょ?あたし、いい女でしょ!?」

「あ、ああ…」

友カノ「あげませんからねっ!」

「お前も張り合うなって」

「…いつにも増して賑やかだ」

「そうだな。…それはそうとな」

「ん?なんだ?」

「もうひとつお目出度いことがあるんだ」チラッ

少女「「「?」」」


372 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:35:49.34 MpjtvEQPo 323/368

友カノ「えへへー。今3ヶ月なんだ♪」サスサス

少女「「「ええーっ!」」」

「おめでとう!」

少女「おめでとうございます!」

「まいったね…お祝い事がダブルで来やがったよ」

「へへへ。ありがとな」

「…もうふたりだけじゃないんだ!俺は頑張るぞーっ!!」

友カノ「頑張ってね、お父さん♪」

(ふたりとも幸せそうで…羨ましいぜチクショウ!!)

少女 フッ…

(少女の表情がヤバイ!)


373 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:36:15.60 MpjtvEQPo 324/368

少女「いいなぁ…」ボソッ

「…」

「…ほれ!馬鹿兄貴!!」

「わ、わかってるよ!」

少女「?」

「がんばれー」

友カノ「少女ちゃん、男さんがお話があるんだって♪」ニコッ

少女「…え?」


374 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:36:56.60 MpjtvEQPo 325/368

「し、少女」

 ――小さいころから虐げられていた

少女「…なに?」

 ――いつも怒られていた

「その…ちょっと手を貸して?」

 ――言うとおりにするしかなかった

少女「…いいけど?」

 ――自分が自分でなくなっていった


375 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:37:31.02 MpjtvEQPo 326/368

「あ、ありがと…えっと…」ゴソゴソ

 ――ひとつの失敗があった

少女「?」

 ――全てが変わったと思った

「んっおほんっ!…こ、これからもよろしく…」スッ…

 ――実は配役が変わっただけだった

少女「…え?こ、これって…婚約指輪?」

 ――さらに自由はなくなった

「デザインは変わってるけど…い、一応プラチナなんだぞ?」

 ――大人を信じられなくなった

少女「あ…」グスッ

 ――自分を取り戻したかった


376 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:38:11.90 MpjtvEQPo 327/368

「あっ!やっぱりそんなデザインじゃマズかったか!?」アセアセ

 ――そして家を出た

少女「ち、ちがうの!う…嬉しくって…」グスッ

 ――辛いことがあった

「そ、そうか…あせったよ。はは…」

 ――だけど出会いがあった


377 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:38:38.65 MpjtvEQPo 328/368

少女「ありがとう…男さん…」ニコッ

 ――助けてくれた

「い、いや…こちらこそありがとう…」

 ――優しかった

少女「…あたし、男さんにすごく感謝してます。あの時…あたしを見捨てず助けてくれて」

 ――大事にしてくれた

「俺も少女ちゃんにすごく感謝してるよ。俺みたいなヤツに惚れてくれて」

 ――自分を認めてくれた

少女「あはは。…二十歳まであと2年…」

 ――気がつくと好きになっていた


378 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:39:05.10 MpjtvEQPo 329/368

「ああ、待ってる」

 ――とても大切な人になっていた

少女「ありがとう、男さん…ねえ」

 ――そしてこの人に付いていくと決めた

「ん?」

 ――だから…


少女「…男さんに出会えてよかった」ニコッ

~END~


380 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 01:40:49.80 MpjtvEQPo 330/368

これで終わりです
最後まで見ていただき、ありがとうございました

なお、過去作品は↓に置いてますので、よろしければご訪問ください

http://blog.livedoor.jp/ssdobin64/


401 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:34:06.12 MpjtvEQPo 331/368

番外編、置いときますね

402 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:35:23.69 MpjtvEQPo 332/368

<友カノと友の出会い編>

~夜・友の部屋~

「…」

カチカチッ カタカタカタ…

「…駅前で待ち合わせ…か」


403 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:36:22.73 MpjtvEQPo 333/368

~駅前~

「…」

友カノ「…友さん?」

「ああ。友カノちゃん?」

(すげえかわいい!!出会い系に見切り付けて神待ちしてよかった!!)

友カノ ジロジロ

「な、なんだよ」

友カノ「…おなか空いた。なんか食べる」

「え?…そこのファミレスでいいか?」

友カノ「…ふんっ」

「…じゃ、行くぞ?」


404 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:38:38.70 MpjtvEQPo 334/368

~ファミレス~

(すげえ食いやがった…)

友カノ「…服欲しい」

「え?」

友カノ「ふーくっ!」

「えっと…ショッピングモールに行くか?」

友カノ「…」


405 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:40:34.69 MpjtvEQPo 335/368

~ショッピングモール~

(結局ジャージだけかよ…)

友カノ「…もういい」

「へ?」

友カノ「…行くよ」

「…へ?」

友カノ「あんたの部屋!」

「あ、ああ」


406 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:41:10.71 MpjtvEQPo 336/368

~友の部屋~

ガ ガチャ

「ただいま」

友カノ「…」

「えっと…荷物貸して。ロフトに上げるから」

友カノ「は?」

「ロフト、予備の布団敷いておいた。そこを友カノちゃんの部屋代わりに使っていいから」

友カノ「…したいんでしょ?」

ドキン


407 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:41:42.04 MpjtvEQPo 337/368

「…へ?」

友カノ「あたしとしたいんでしょ?!」ヌギヌギ

「いやちょっと待て!」

友カノ「オトコなんて!みんな体が目当てっ!!なんだからっ!!」ポイッ

「ちょっ!ちょっと外出てくる!!」

ガチャ バタン

友カノ「…え?」
  ・
  ・
  ・

408 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:42:38.83 MpjtvEQPo 338/368

友カノ「…ただいま…」

ガチャ バタン

「…風呂沸かすよ」

友カノ「…」

「あ、沸いたら先に入っていいから」

友カノ「…どうして…」

「あ、それから」

友カノ「どうしてっ!何もしないのよっ!!」


409 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:43:02.02 MpjtvEQPo 339/368

「…」

友カノ「痩せ我慢もいい加減にしなさいよ!抱けばいいでしょ抱けば!!」

友カノ「オトコなんてっ!みんなヤることしか考えてなくてっ!!だから神待ちに登録したんでしょ!!」

友カノ「今更何カッコつけてんのよ!!」

「…まあ、そうなんだけどさ」ポリポリ

「…俺はもう寝るから」

友カノ「っ!」


410 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:43:32.33 MpjtvEQPo 340/368

「もう夜中だし、静かにしててくれるか?」

友カノ「…アンタ馬鹿よ…こっちは…もう…」

友カノ「そ、それに…か、覚悟だって…できてるのにさ…」グスッ

「…そんな悲壮な顔されたんじゃそんな気になんねーって」

友カノ「!!」


411 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:44:05.19 MpjtvEQPo 341/368

「俺はさ、友カノちゃんのお世話をするって言ったろ?どこまで出来るかわかんねーけどさ…」

友カノ「…ふん」

「でもな、“お世話する”って言うのはなんか…ペットみたいでイヤなんだわ」

友カノ「…」

「…俺はさ、友カノちゃんと一緒にいろんなことしたいと思ってたんだ」


412 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:44:32.52 MpjtvEQPo 342/368

「一緒に買い物したり、飯食ったり、ゲームしたり…」

「そういう…日常っての?ふたりで楽しみたいってさ…」

「そのためには…友カノちゃんに甘えて欲しいんだ」

友カノ「…え?」

「これから一緒に暮らすんだしさ、どうせなら楽しくやってきたいじゃん?」

「だから…今みたいに気持ちが離れてるのは嫌なんだ」

ピクッ


413 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:45:01.50 MpjtvEQPo 343/368

友カノ「…ヤりたくないの?」

「今はね」

友カノ ジー

「そりゃあ…友カノちゃん、すんげえいい女だからさ、エッチな目で見ることもあるだろうけど…」

「…それぐらいは…堪忍しろよな?」


414 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/19 23:45:30.93 MpjtvEQPo 344/368

友カノ「…やっぱアンタもオトコだ」

「そりゃあね。性欲だって一人前にはあるさ」

友カノ「…でも…今までの男とはちょっと違う…」

「そうか?」

友カノ「…もうちょっとだけ…信じてみる」

「…へ?」

友カノ「だから…」

友カノ「…あ、甘えても…いい?」グスッ


~【友カノと友の出会い編】END~


427 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:01:07.14 Z5GOUV+Io 345/368

【後日談】

~2年後~

キー

「お待たせー」

「おう」

少女「大きくなりましたね」

友カノ「えへへー。ほら、ご挨拶して?」

友息子「こにちわー!」


428 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:01:33.39 Z5GOUV+Io 346/368

「お、ちゃんと元気よく挨拶できてえらいな。いくつだっけ?」

友カノ「1歳8ヶ月。もうね、言うこと聞かなくて困っちゃってるんだぁ」

「はは。男の子はそれぐらい元気なほうがいいって。なあ?」

「そうだな」

友カノ「お父さんは昼間は会社に行ってるからそんなことがいえるのよ!」

少女「そうですよ。お母さんはずっと子供と一緒にいるから大変なんですよ?」


429 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:01:59.22 Z5GOUV+Io 347/368

「まあまあ。だから今日は一緒に温泉に行ってのんびりしようってさ」

友カノ「…ありがとね。でも…うちのチビ助も一緒に行っていいの?」

「全然オッケーだって。な?」

少女「ええ。賑やかでいいじゃないですか」

「…よし!荷物も積んだし、早く行こうぜ!」

友カノ「はーい。じゃあ、あたしたちは後ろに…」

「みんな乗ったか?じゃあ、出発するぞ」


430 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:02:25.19 Z5GOUV+Io 348/368

~温泉~

キー

「ついたぞ」

「ここって…」

「ああ、前にお前たちに連れてきてもらった温泉だ」

少女「前は…泊まれなくてゆっくりできなかったでしょ?だから…」

「今回は泊りがけで、ゆっくりしようってな」

友カノ「そっか…」


431 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:02:52.30 Z5GOUV+Io 349/368

少女「…あの時…ホントに嬉しかったから…だから今回はあたしたちが招待しようって…ね?」

「ああ。けど、1部屋だからちょっと狭いかもしれないけどな」

友カノ「そんなの全然いいよ!」

「ああ、けどなぁ…」

「ん?」

「うちのチビ助、手がかかるけど…大丈夫か?オムツとか夜鳴きとか…」

「大丈夫だって。なあ、嫁?」

少女「ええ。あたしたちもいずれは子供ができるだろうし…ねえ、旦那さん?」

「だったらいいけど…けど、初々しいな。“嫁”とか言いやがって」

友カノ「うん。“旦那さん”とか言っちゃってさ」

少女「だって…新婚だし…//」

「そ、それより!早くチェックインしようぜ!」

「そうだな」


432 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:03:28.76 Z5GOUV+Io 350/368

~部屋~

友カノ「うわあ!ひろーい!!」

友息子「きゃっきゃっ♪」ダダダダ…

「こらこら、走り回るな」

友息子「ぶーっ!」

「あ、そんなことする子はお父さんが捕まえちゃうぞー!そりゃっ!」

友息子「きゃははは!」

「あははは。友のやつ、お父さんしてるじゃないか」

友カノ「ごめんね?うるさくって…」

少女「ふふ。いいじゃないですか」


433 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:04:31.12 Z5GOUV+Io 351/368

「なあ、ちょっと旅館の周りを散歩しねーか?こいつも運動足りてないみたいだしさ」

友息子 ジタバタ

「そうだな。今回はゆっくりできるしな」

友カノ「何があるの?」

少女「えっと…遊歩道があるみたいですね。ほかには…釣りができるみたいです」

「ああ、釣った魚はその場で焼いてくれるんだってさ」

「お、いいねえ。じゃあ、昼飯に釣った魚を食べて、その後遊歩道を散歩するってことでどうだ?」

一同「「「はーい」」」



434 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:04:57.63 Z5GOUV+Io 352/368

~釣り場~

「おーっし!また釣れた!!」ピチピチ

少女「すごいね」

「ん?惚れ直したか?」

少女「うん♪」ニコッ

(おお!嫁の破壊力が半端ねえ!!)

「おーい、こっちはもういいぞー」

「お、何匹連れた?」

「5匹だ」

「うちは4匹。じゃあ焼いてもらうか?」

友カノ「そだね。楽しみー♪」

少女「ですね」

友息子「おしゃかなしゃんだー♪」



435 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:05:24.84 Z5GOUV+Io 353/368

~遊歩道~

友息子「きゃっきゃ」トテトテトテ

友カノ「こらっ!待ちなさい!」タタタタ

少女「「「はあ…はあ…」」」

「…あ、あのふたり…元気だな…」

少女「ホント…ついて行くのがやっとです…」

「ちょっと…追いかけてくるわ」

「大丈夫か?」

「ああ…行ってくる」

「…俺たちはゆっくり行こうな。嫁」

少女「…うん、旦那さん」


436 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:05:51.63 Z5GOUV+Io 354/368

~温泉・男湯~

「ふぃー…」

「あ゛―…」

チャポーン

「…いい湯だ…」

「ああ…久しぶりだな、こうやってのんびりするのは…」

友息子「きゃはははは!」バシャバシャ

「おぼれるなよー」


437 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:06:28.83 Z5GOUV+Io 355/368

「ここの温泉、人が少なくていいな」

「不便だからじゃね?周りには何にもないしさ」

「そうかもな。だからこうやって友息子も放牧できるし」

「放牧って」

「この露天風呂、そんなに大きくないしな。友息子がどこに行っても目が届くし」

「そうだな。景色もいいしな」

友息子 バッシャーン

「あ」

「足を滑らしたみたいだな。どれ…」

友息子「きゃははは!」

「溺れかけてたのに…大物になるな、あの子」


438 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:07:27.35 Z5GOUV+Io 356/368

~女湯~

少女「気持ちいいですねぇ…」ホワーン

友カノ「そうだねー…」ホワーン

少女「息子さん、大丈夫ですか?」

友カノ「あははは。お父さんと一緒だからねー」

少女「…いいお父さんですね」

友カノ「まあね」ニコッ

友カノ「でもさぁ、男ってさぁ…オトコノコができると子供に戻っちゃうみたいでさあ」

友カノ「ほっとくとずっと一緒に遊んでるんだよ?信じられる?」

少女「ふふふ。そうなんですね」


439 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:07:53.83 Z5GOUV+Io 357/368

友カノ「…少女ちゃんとこは?」

少女「え?」

友カノ「予定はないの?」チラッ

少女「あ…まだ今の所は…」

友カノ「そっか。そうみたいだね…」ジー

少女「?」

友カノ「…今でおんなじくらいかぁ…」

  少女:オパーイ
  友カノ:オパーイ

少女「!?//」バシャッ


440 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:08:25.78 Z5GOUV+Io 358/368

友カノ「あははは。それがどれぐらい大きくなるか楽しみだわ♪」

少女「なんか…恥ずかしいんですけど…//」ブクブク

友カノ「相変わらずかわいいなぁ、少女ちゃんは♪でもさ…」

少女「はい?」

友カノ「大きいと肩こるよねぇ」チラッ

少女 ブクブクブク…


441 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:09:31.12 Z5GOUV+Io 359/368

~部屋・食事中~

友カノ「はい、あーん」

友息子「あーんむ」 モグモグ

「もう普通の食事なのか?」

「あとちょっとだな。もうすぐ乳離れすると思うんだ」

少女「そうなんですね」


442 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:09:59.54 Z5GOUV+Io 360/368

友息子「おかーた」ペチペチ

友カノ「ん?もういいの?じゃあ…」ポロン

少女「あっ!//」

男 ジー

「お、おい!男たちがいるんだぞ!!」

友カノ「おっと」クルッ


443 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:10:26.57 Z5GOUV+Io 361/368

「…見たか?」

「…ちょっとだけ」

友カノ「ごめんねぇ」

「いや、こっちこそ…」

少女「…//」

友息子 チューチュー

「あっ!嫁!!このテンプラうまいぞ!?」

少女「そ、そう?あ、ホントだ!」

少女((なんか…恥ずかしい…))


444 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:10:59.33 Z5GOUV+Io 362/368

~夜・布団の中~

友息子「スー…スー…」

少女「…かわいいなぁ」

「ああ…」

友カノ「ほしくなっちゃうでしょー」

「じゃあ俺たちも二人目を…」モゾッ

友カノ「こらっ!」ペチン

「すみません…」


445 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:11:26.16 Z5GOUV+Io 363/368

「ははは。俺たちもいつかは…なあ、嫁?」

少女「…そうだね、旦那さん」

「女の子にしろよ?そしてうちの息子と」

「娘はやらん!」

「んなこと言って、彼氏ができなきゃ心配するくせに」

「んなことはない!」


446 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:11:52.88 Z5GOUV+Io 364/368

友カノ「何言い合いしてるんだか…男って馬鹿だよねぇ」

少女「そうですね」クスッ

友カノ「さ、そろそろ寝ようよ。明日も朝湯に入るんでしょ?」

「そうだった。おやすみー」

「おう、おやすみ」

少女友カノ「「おやすみなさーい」」



447 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:12:25.35 Z5GOUV+Io 365/368

~翌日・友の家の前~

「じゃあ、今回はありがとな」

「前のお返しだから、気にすんなって」

友カノ「久しぶりにのんびりできたよ。ありがとね」

少女「いえ、こちらこそ楽しかったです」

「…じゃあ、そろそろ行くか」

「おう、じゃあな」

少女「はい、また」

友カノ「ありがとー。ほら、バイバイって」

友息子「ばいばーい」

「じゃあ、またな」

ブルルルン…
  ・
  ・
  ・

448 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:12:54.08 Z5GOUV+Io 366/368

少女「…楽しかったね」

「楽しかったな」

少女「友息子くん…かわいかったね」

「元気いっぱいだったな」

少女「そうだね…ねえ?」

「ん?」

少女「旦那さんは…オトコノコとオンナノコ、どっちがいい?」

「そうだな…オンナノコかな?」


449 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:13:32.32 Z5GOUV+Io 367/368

少女「…一緒にお風呂に入って、エッチなことしたいんでしょ…」ジトー

「んなっ!違うって!!オンナノコだったらもうちょっと大人しいかなって…そう思ったんだ」

少女「…そうだね。友カノさん、すごく逞しくなってた…」

「…俺は嫁にはずっとそのままでいてほしいからさ。だから最初はオンナノコがいいな」

少女「…そっか。じゃあがんばろうね♪」

「…へ?」

少女「だから…」

少女「こ、子供…つくろ?//」

~【後日談】END~


450 : ◆doBINqA5W6 - 2012/02/20 23:15:25.57 Z5GOUV+Io 368/368

これで全部終わりです
このような駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました

なお、html依頼は今度の日曜にでも出そうと思います

それでは皆さん、おやすみなさいノシ

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