1 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:35:11.14 TEczpdFzo 1/259

ガララ

「おーい友、一緒に帰ろうぜ」

「あ、ごめん。今日部活なんだわ」

「えー?2年になったんだし、ちょっとぐらいサボってもいいんじゃね?」

「そうもいかないって。階級下げたからさ、休んだらその分減量がきつくなるからね」

「へ?… ってことは…57kg級か?大丈夫なのか?」

「まあね。前の階級は3年の先輩に譲るわ。それに軽い階級ほどかわいい子が居るしね♪」

「それかよ!…お前の根性には頭が下がるわ」

「あはは、男も部活、続けてたらよかったのに」

「あー無理。俺はお前ほど根性ないし」

「そっか…おっと時間だ。行ってくるわ」ノシ

「おう、がんばれよ」ノシ

元スレ
男「…へ?」 女「だ、だから!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316093710/

2 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:36:05.44 TEczpdFzo 2/259

「さて…と。金もないし、バイトの時間まで適当にぶらついて帰りますか」

カサカサ

(ん?ポケットになにか…あ、今朝下駄箱に入ってた手紙か…)

(そういや読んでなかったな…どれどれ?)

「『放課後、体育館の裏で待ってます』か…」

(差出人の名前もなし…紙もレポート用紙か…こりゃ完全に罠だね。いや、罰ゲームか?)

「ま、暇だし、行ってみるか」

3 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:37:47.83 TEczpdFzo 3/259

~体育館の裏~

「さて…着いたのはいいが…どこにいるんだ?」キョロキョロ

「…お、男さん?」

「むっ!殺気!!」シュタ!

女 ビクッ!

「…あれ?」

「…え?」

「…いや、ホントにオンナのコが来てるとは思わなかった…」

「…」

「…罰ゲームかなんか?」

「…アホらし!真面目に考えて損した!!」

「は?」

4 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:39:50.17 TEczpdFzo 4/259

「手紙なんて書くような人だから、きっと純情なんだろうなぁって思ってたのにさ」

「手紙?チョットマテ」

「何このアホ!罰ゲーム?なにそれ?調子に乗ってんじゃないわよ!!」

「まあアホなのは認めるが。それより手紙って何だよ」

「まだ惚けんの?ほら!あんたがあたしの下駄箱に入れた手紙!!」ポイッ

「どれどれ…『放課後、体育館の裏で待ってます 男』って、バカの一つ覚えみたいに同じ文章だな」

「もうやめてよね。こんなの…」

「俺も同じ手紙持ってんよ」

「…え?」

5 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:40:45.38 TEczpdFzo 5/259

「ほれ、俺の下駄箱に入ってた手紙。名前こそないけどな」カサッ

「…『放課後、体育館の裏で待ってます』って…なにこれ?」

「ほら、な?」

「筆跡も内容もまったく同じじゃん…」

「最初は罰ゲームだとと思ったけど、あんたのほうにも手紙が入ってたってことはつまり…俺たち…」

「…はめられた?」

「ピンポーン。御名答♪」

「茶化さないで!…でも誰が?何のために?」

「さあ?心当たりは?」

「まったく。この学校に転校してまだそんなに経ってないし」

6 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:41:32.14 TEczpdFzo 6/259

「え?あんた転校生だったのか?」

「そうよ。…まあ、クラスが違えばわかんなくて当たり前よね」

「そう…なのか?」

「で?あんたのほうは?」

「あー…ないことはないな…」

「じゃあ決まり!あんた、何とかしなさい。あたしにとばっちりが来ないようにね!!」

「そんなこと言って、…えーっと、名前、何だっけ?」

「女よ」

「ああ、ありがと。女のほうこそ気付いてないだけでさ、恨みかってんじゃない?」

「そ、そんなことは…」

「…言い切れないところを見ると、心当たりが?」

「ないわよ!そんなのあるわけないでしょ!!」

7 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:43:04.25 TEczpdFzo 7/259

「ぁゃιぃ…」ジトー

「ちょっ!そんな小声でジト見しないでよ!!あたしが悪者みたいじゃないの!!!」

「ま、冗談はともかく、犯人がターゲットにしてんのは俺のほうだろうな」

「へ?」

「だってな、女のほうの手紙には俺の名前が書いてあって、俺のほうには無い。つまり…」

「つまり?」

「はぁ…ちょっとは頭使えよ。オトコ側のターゲットは決まってて、オンナ側のターゲットは誰でもよかったってことじゃね?」

「あ…」

「ってことで、女は関係ないだろうし、帰っていいよ」

8 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:44:39.21 TEczpdFzo 8/259

「…あのさ」

「ん?」

「心当たり…あるの?」

「ありすぎて困っる」

「…ぷっ。だろうね。ふふっ」

「笑える余裕があんなら大丈夫だろ。じゃあな」ノシ

「あ、ちょ!ちょっと待った!!」

「まだなんかあんの?面倒だから早く帰りたいんだけど…」

「あ、ごめん…なんかさ、あたしも腹が立ってきてさ。犯人にガツンと言ってやりたいんだけど…」

「あー…あ゛ー…」

9 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:45:19.45 TEczpdFzo 9/259

「…なにその本気で嫌そうな返事」

「だってさあ、実害なかったし、このまま放置するつもりだったのに…」

「はあ?あんた、腹が立たないの?」

「別に?腹は減るけど」

「…じゃあさ、あたしの腹の虫が治まんないから、しばらくあたしに付き合いなさい」

「え?そんな…いきなり付き合えだなんて//…私達、まだ出会ったばっかりなのに…//」

「…あんたに襲われたって泣き叫びながら職員室に駆け込んでやろうか?」

「すんません私が悪うございました」

「分かればよろしい。じゃ、これからあたしとあんたは付き合ってることにするから」

「え゛え゛ーっ!!」

10 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:46:37.43 TEczpdFzo 10/259

「…いっぺん死んでみる?」

「待った!これだけは反論させろ!!何で俺が女と付き合わなきゃなんねーんだ!!!」

「このいたずらを仕掛けたヤツをあぶりだすためじゃん。はめるつもりだった二人が付き合い出したら、仕掛けた奴はトンだお間抜けさんでしょ?」

「断る!」

「スカートもブラウスも破いちゃおっかな~」

「わあいうれしいなあ女さんとお付き合いできるなんてぼかぁ幸せもんだあ(棒)」

「分かればよろしい」

「はぁ…どうしてこうなった…」

11 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:48:22.09 TEczpdFzo 11/259

~下校中~

テクテクテク

「…なあ」

「ん?」

「なんで一緒に帰ってんの?」

「付き合ってんだから、当たり前でしょ?」

「周りの視線が…恥ずかしいんだけど…」

「あ、あたしも恥ずかしいわよ!//」

ドキン!

(真っ赤になって俯きながら上目遣いの女を可愛いと思ってしまった…)

12 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:49:10.37 TEczpdFzo 12/259

「…どうしたのよ?」

「いや…こうやって見るとその…女って結構かわいいのな」

「え!?…ば、馬鹿ぁ!!急に何言うのよ!!」バシバシ

「いたい、いたいって!」

「…なんであの二人が?」

「あ、あたしんちそこを右に曲がるんだけど」

「や、奇遇だなー。俺んちはそこを左に曲がるんだ」

「…いやな奴」

「だったらさっさと帰ろうぜ?んじゃな」ノシ

「ふん!こっちこそ!!べーだ!!」

「…」

13 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:53:34.80 TEczpdFzo 13/259

~週末・友の教室~

隣女「…と、友さん」

「ん?…誰?」

隣女「え?き、去年同じクラスだった隣女だけど…」

「えーっと…ごめん、覚えてない…」

隣女「うぅ…」

「ごめんごめん。で?なんか用?」

隣女「あ、あのさ、ちょっと聞きたいんだけど…友さんってあたしのクラスの男君と仲がいいよね?」

「うん、小学校からの付き合いだけど?」

隣女「で、でね?その…男君ってさ…このクラスの女さんと…付き合ってるの?」

「へ?あー…いや。そんな話は聞いたことないなぁ…」

14 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:54:19.73 TEczpdFzo 14/259

隣女「そ、そうなの?」

「あいつとは長い付き合いだからさ、そういうことは真っ先に言ってくるはずだけどね」

隣女「で、でも!今週はほとんど毎日一緒に帰ってたよ?」

「え?マジ?ってか、なんで隣女さんがそんなこと知ってんの?」

隣女「え!?」ドキッ

ガラッ

「友―!飯行こうぜ!」

15 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:55:06.79 TEczpdFzo 15/259

「あら男。今日はお昼、一緒に食べない?」

「げっ!」

「…ちょっとそれ、どういう意味よ」

「油断した…今週は友が誘いに来てくれてたのに、今日は遅いから来てみたら…」

隣女 ジロリ

(な、なんか…友さんの隣の女の子に鬼の形相で睨まれてるんだけど…)

「おい男」

「ん?」

「お前に聞きたいんだけどさ…女さんと付き合ってんの?」

「え?あ、それはだな、つまり…」

隣女「…」

16 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:55:41.55 TEczpdFzo 16/259

「…男、説明できそう?」

「…あー、わりい。女、説明してやって」

「はあ?なんであたしが?」

「俺が説明したらほぼ100%の確立で誤解が生じるだろうから」

「…とりあえず屋上に行こう。ほら、隣女さんも」

隣女「う、うん…」


17 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:58:19.85 TEczpdFzo 17/259

~屋上~

「そういうことだったのか」

隣女(よかったぁ~)ホッ

(ふーん?この子…)

「まったく・・・いい迷惑だぜ」

「ほ~?あたしのことかわいいって言って喜んでたくせに」

隣女「「え?」」

「いやいやいやいや、ここでそれ持ち出してくるか?」

「ちょっと何よそれ!」

隣女「でもかわいいって言ったのは…」

「しっかりこの耳で聞きました。ねえ?」

「はあ…めんどくせえ…」

18 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 22:59:09.14 TEczpdFzo 18/259

「…ま、まあまあ。で、犯人の目星は着いたのか?」

「それがぜーんぜん!」

「おいこら!あんたはもっとやる気出せ!!」ペシッ

「ってえなぁ…」

「まあ、こうして付き合ってるフリしてたら向うから近づいてくるんじゃないかって思ってたんだけどねー」チラッ

隣女「!?あ、あああ、あたしじゃないですよ!!」

「分かってるよ。あんた、分かりやす過ぎ」クスッ

隣女「あぅ…//」

19 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:01:55.18 TEczpdFzo 19/259

「じゃあ、そろそろ教室に戻ろうか」

「だな。昼飯くわねーと」

「あ、あんた達先に帰ってよ。あたしは隣女さんと話があるから」

隣女「え?」

「「おう」」ノシ

「…行ったかな?」

隣女「あ、あの…」

「…あんた、男のことが好きなんでしょ?」

隣女「…//」

20 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:02:29.61 TEczpdFzo 20/259

「おーおー、真っ赤になってうつむいちゃって。なんであんな奴のことが好きなの?」

隣女「なんでって…かっこよかったから…」

「は?あいつが?…隣女さん、目医者さんに行ったほうがいいよ?」

隣女 ギロリ

「そ、そんな睨まなくてもいいじゃん…」

隣女「女さんが失礼なことを言うからです!」

「で、でもさ、あいつのどこがかっこいいの?」

隣女「あ、あのね…男君はあたしを助けてくれたんです…」

22 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:03:39.95 TEczpdFzo 21/259

隣女「2ヶ月ほど前、校舎裏でいじめられてたとき…上から突然水が降ってきて…DQN女さんたちに掛かったんです」

隣女「それで、上を見上げたら男君がいて、DQN女さんたちが男君を追いかけていったんです」

「でもさ、あんたも濡れたんじゃないの?もっといい方法で助けりゃいいのに…」

隣女「で、でも!確かにあたしも濡れたけど、そのあとDQN女さんたちに絡まれなくなったし…きっと男君が彼女達を説得してくれたんだと思うんです」

「へぇ~、でも信じられないなぁ…」

扉の影:スッ…

「!?」

24 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:06:12.92 TEczpdFzo 22/259

隣女「…どうしたんですか?」

「…あんた、誰かに後をつけられたりしたことある?」

隣女「え?あ、あの…」

「…あるんだね?」

隣女「…はい。以前、同じクラスの隣男君に告白されたことがあって…家の前で待ち伏せされたり…」

「…これで分かったよ。放課後、またここに来てくれる?」

隣女「え?は、はい」

カキカキ

「それから、男にこのメモ渡して」

隣女「え?は、はい//」

(きっと…これで解決だね)

25 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:07:01.76 TEczpdFzo 23/259

~放課後・屋上~

「で?連れてきたけど?」

「男に手伝えって言われたけど…」

隣男「…これからも毎日教室で顔を合わせるのに、逃げたって無意味だろ…」

「まあ、おとなしくついてきてくれて助かったよ。手荒な真似はしたくなかったしね」

「じゃあ、いきなりなんだけどさ、これの手紙ってアンタが書いたんだよね?」

隣男「…」

「で、ちょっと聞きたいんだけどさ」

「隣男君、隣女さんのことが好きだよね?」

隣男「!?」

26 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:09:58.79 TEczpdFzo 24/259

「ほほう?」

「で、隣女さんは男が好き」

隣女「…//」

「ほうほう……はあ?」

「男は黙ってて!だから男に彼女が出来れば隣女さんが自分のほうを向いてくれるはず」

隣女「そんな!なんで…」

隣男「だって学校一の変人だぞ!そんなのに負けて納得できるかよ!!」

「え?」

27 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:10:38.96 TEczpdFzo 25/259

隣男「だから!あんただったら転校生で何にも知らないからいけると思ったんだよ!!」

「ふーん…でも、思惑は外れて、隣女さんは今まで以上に男を見るようになった。で、焦った君はあたしらの事を監視してた」

隣男「…」

「ばっかじゃないの?こんなことして、あたしが男と付き合うって本気で思ってたの?」

隣男「…チッ」

28 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:13:05.82 TEczpdFzo 26/259

「…認めるなら開放するけど?」

「え?ちょっとあんた!」

「いいじゃん、実質被害は出てないんだしさ。それに、隣女さんのことが好きでやったことなんだろ?」

「だからって、やっていいことと悪いことがあるでしょ!」

「まあまあ。人を好きになったら周りなんて見えなくなってもしょーがねーだろ?だから許してやれよ」

「でも…」

隣女「あ、あたしからもお願いします」ペコッ

隣男「!?」

29 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:15:56.82 TEczpdFzo 27/259

隣女「こ、今回のことはあたしにも責任があります。あ、あたしも一緒に謝りますから…許してあげてください」

「…分かったわよ」

「だってさ。もう行っていいよ」

隣男「…かっこわりぃ」ダダダダ…

「さてっと。これで終りだな」

隣女「あ、あの!」

「ん?なあに、隣女さん」

隣女「お、男さん!ああ、あたしと付き合ってください!」

30 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:16:54.12 TEczpdFzo 28/259

「ぶへっ!」

「いきなりだね…」

「勘弁してくれ!俺は面倒なことが嫌いなんだ!!」

隣女「好きなんです!」

「なんで俺なの?他にもいい男がいるだろ!」

隣女「2ヶ月前、DQN女さんたちに絡まれてるあたしを、男君は救ってくれました!」

隣女「だから、あたしにとって男君は、白馬に乗った王子様なんです!」

(ぷっ、王子様って…この子、どこまで乙女チックなの?)

隣女「だから男君!付き合ってください!!」

31 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:17:26.20 TEczpdFzo 29/259

「2ヶ月前?………あ、それ勘違いだわ」

隣女「…え?」

「…」

「それ、友がやったんだ」

隣女「え?ええっ?」

32 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:20:34.14 TEczpdFzo 30/259

~~~~~~~回想~~~~~~~

  「昼飯食って日向ぼっこ。ん~!最高のひと時!!」

  「ははっ、お前は暢気だね…ん?」

  「どうした?」

  「いや…下のほうから女の子の声が…あ」

  「あー、ありゃカツアゲだな。ま、俺には関係ねーけど」

  「と、言いながら防火用水のバケツを持ってくるお前が好きだ」

  「べ、別にあんたのためじゃないんだからねっ!//」

  「ははっ。ツンデレ乙」

  「ま、俺がするのはここまでだな。あとはお前の好きなように」

  「うん。…せーのっ!」サバァアア!

33 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:21:32.73 TEczpdFzo 31/259

  「おおーすげーすげー。見事的中じゃん」

  「はっはっはー。まっかせっなさーい!」

  「なんかこっち見てんぞ。…あ、走り出した」

  「じゃ、ちょっといってくる」

  「『寝技の友』の本領発揮か…『百合の友』だっけ?」

  「両方だよ。ふっふっふ。腕がなるわ♪」ジュルリ

  「相手がかわいそうに思えてくるな…にしても、お前も面倒なことに首をつっこむの好きな」

  「そういうわけじゃないけど、バケツを持ってくる奴が居るからね?」

  「ははは。ま、俺はお前のそういうおせっかいなところ、嫌いじゃないけどな」

  「ははっ。同じく。じゃあな」ノシ

  「おう。くれぐれもヤりすぎるなよ」ノシ

~~~~~~~~~~~~~~~~

34 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:23:17.73 TEczpdFzo 32/259

「…とまあ言うわけで、隣女さんを助けたのはとm」
隣女「で、でも!バケツを準備したのは男さんですよね?だったらやっぱりあたしは男君に助けられたんです!!」

「いや、そうじゃなくてな?…友、お前もなんか言ってくれよ」

「いや、こういうの苦手なんで…」

隣女「男君、あたしと付き合ってください!」

(これは困ったぞ…めんどくさいからイヤだって言っても納得しないだろうし…あ、そうだ!)

35 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:24:16.87 TEczpdFzo 33/259

「隣女さん」

隣女「は、はい!」

「俺は女のことが好きだから」

隣女「…はい?」

「え?…あたし!?…え?…ええーっ!」

「だから隣女さんとは付き合えません」

「おー、そう来たか」

36 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:26:38.84 TEczpdFzo 34/259

女 パクパク

隣女「で、でも!友さんに聞いたけど、男君は女さんとは付き合ってないんでしょ!!」

隣女「だったらあたし、男君のこと絶対諦めません!!」

「んなこと言われてもなぁ…どーすりゃいーの?」

隣女「じゃあ、女さんのことが好きだって言う証拠を見せてください!でないと信じられません!!」

「…しゃーねえ。女、ちょっと目、つぶって前髪上げて」

「え?あ、こ、こう?」

チュッ

38 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:27:32.13 TEczpdFzo 35/259

「え?…えっ?」

「これでどう?でこチューで不満なら…」

隣女「…うぅっ…うわぁぁぁあああん!」タタタタ…

「おいおい…あの子、マジ泣きだったよ?」

「ま、いいんじゃね?」

「…なにがいいのよ…」

「は?」

「何であんなことしたのよ!理由を言いなさい理由を!」

「え?だって俺達付き合ってることになってんだろ?」

「だからそれは!真犯人をあぶりだすためで!!」

「え?もう終わってたの?」

「あったりまえじゃない!」


40 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/15 23:29:16.73 TEczpdFzo 36/259

「…まいっか」

「よくなーい!」

「まあまあ、そんなに怒るとせっかくのかわいい顔が台無しだぜ?」

「なっ!あ、あんたっ!!//」

「…喧嘩するほど仲がいいって言うやつ?」

「「ちがーう!!」」

47 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:20:48.42 98Vup7pro 37/259

~週明け・女と友の教室~

ガララ

「おはよう」

ヒソヒソ ヒソヒソ

「?」

ヒソヒソ ヒソヒソ

「おはよー」

「あ、おはよう」

ヒソヒソ ヒソヒソ

「…チッ」

48 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:21:24.57 98Vup7pro 38/259

「どうしたの?」

「…女さんが来たときからこんな感じだった?」

「なにが?」

「教室の雰囲気…」

「…そうね、こんな感じだったよ」

「そっか…おい!」

モブ女子「は、はい!」

「お前ら、何話してたんだ?」

モブ女子「えっ!えっと…」


49 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:21:58.77 98Vup7pro 39/259

「柔道場に来るか?」ニッコリ

モブ女子「いっいえ!あ…あの…」

「早く言えよ!」

モブ女子「は、はいっ!女さんと隣のクラスの男君が付き合ってるって…」

「はあ?」

「…その話、誰から聞いた?」

モブ女子「え、えっと…今朝来たら何人かから…女さんと男君がその…キスしてたって…」

「!!」

50 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:22:36.96 98Vup7pro 40/259

モブ女子「もっもちろん!あたしは信じてませんよ?お、女さんはきれいでかわいいし…モテそうだからその…お、男君と付き合うなんて無いと思うし…」

「…なんでそう思うんだ?」

モブ女子「え?あ、あの…」

「なんで女さんと男が付き合うわけがないって思うんだ?」

モブ女子「え、えっと…それは…」

チャラ男「まあまあ、熱くなんなって。男ってよ、変人で有名じゃねーか。だからじゃね?」

「…変人?」

チャラ男「だってよぉ、友みたいなのといつも一緒にいるしよ、何考えてんのか分かんねーしな」

「え?」

友 バンッ!

51 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:23:22.32 98Vup7pro 41/259

チャラ男「おーこわっ。退散退散っと」

「あっ…」

「…ふん」

「あ、あの…友さん」

「なに?」

「これって先週のこと…だよね?」

「…だね」

「どうしよう…どうやったら誤解が解けるんだろ?」

「そうだね…おいっ!」ドン!

クラス一同 ビクッ

52 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:23:56.68 98Vup7pro 42/259

「女さんは男とは付き合ってない。噂は嘘だ。以上!」

「え?それだけ?」

「これ以上グダグダ言ってもどうにもならないからね。あとは流れに任せるしかないよ」

「そんな…」

「男にも連絡しなきゃ」

  To:男
  From:友
  SUB:噂のこと
  本文:女さんとのことが噂になってるけど、そっちはどう?

「送信っと」Pi

「ん?友からメールか…んー…」

  From:男
  SUB:Re:噂のこと
  本文:スルー

男Pi

54 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:24:23.98 98Vup7pro 43/259

「おっと返信…やっぱりね…女さん、男はスルーだって」

「ちょっ!男のせいでしょうが!!何とかしなさいよ!!!」

「文句は直接男に言ってよ」

「今から言ってくる!」

「次の休み時間にしたら?もう授業が始まるよ?」

「もうっ!」

56 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:28:54.07 98Vup7pro 44/259

~昼休み~

ガララ

「おーい、友。めs」
ガシッ
「あんた!休み時間ごとに逃げ回ってないで、この状況を何とかしなさい!!」

「は?」

「は?じゃないわよ!もう学校中に噂が広まってるじゃないの!!」

「噂?…あー、あれか、ちゅーのことか?別にいいんじゃねーの?事実だし」

ザワッ!シーン…

女 パクパク

「女、何やってんだ?…友、飯行こうぜ」

「…長い付き合いだけど…いまだに男が何考えてるかわかんないときがあるわ…」

57 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:29:24.27 98Vup7pro 45/259

ピンポーン ピンポーン

『2年○組の男君、2年□組の女さん、今すぐ生徒指導室に来なさい。2年○組の~~~』

「あ、ほら、お呼びだよ。二人とも行っておいで」

「ちっ、めんどくせーな…」

「あぅ…」フラフラ

「女さん、生徒指導室までたどり着けるかな…」

58 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:30:08.20 98Vup7pro 46/259

~生徒指導室前~

ガチャッ

「お、どうだった?」

「どうもこうも…でこチューしただけだって言うのにさ、同棲してることになってたんだぜ?」

「はい?」

「まったく…親に電話されてさ、嘘だって証明されたからよかったものの…」

「…」ドヨーン…

「…も、もしもし?女さん?」

59 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:30:56.00 98Vup7pro 47/259

「…男…」

「へ?」
ガシッ!
「あんたのせいで!あたしまで親に連絡されたじゃないのよ!!電話の向うで父さん泣いちゃったじゃないの!!どうしてくれんのよ!!」

「ど、どうって」

「あ゛―もう!!男!あんたのせいよ!!」

「女さん!噂は男のせいじゃないでしょーが!!」

「男のせいでしょ!!」

「じゃあ聞くけど、そもそも女さんが恋人のフリをしようなんて言わなきゃこんなことにならなかったんじゃないの?男はスルーするつもりだったって言ってたし」

「そ、それは…」

「だったら男ばっかり一方的に責めるのはおかしいんじゃない?」

「…」

60 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:31:34.56 98Vup7pro 48/259

「まあまあ。とりあえず飯にしようぜ。腹減った」

「そうだね。女さんも一緒にいく?」

「…いい…男…」

「ん?」

「やっとわかったわ、あんたが変人だって言う理由。…あんたといると碌なことがない。だからもう二度とあたしに近づかないで。お願いだから」テクテクテク…

「ちょっ、ちょっと女さん!」

「…いいよ、友。行こうぜ」

「う、うん…」

61 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:32:19.15 98Vup7pro 49/259

~数日後・帰り道~

(まだ誰も話しかけてこない…一人ぼっち…)

(なんであたしがこんな目にあわなきゃいけないのよ…)

(…男のせいよ。男があたしを…男が…)

~~~~~~~~~~

  「なんで一緒に帰ってんの?」

  「付き合ってんだから、当たり前でしょ?」

  「周りの視線が…恥ずかしいんだけど…」

  「あ、あたしも恥ずかしいわよ!//」

~~~~~~~~~~

62 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:32:53.79 98Vup7pro 50/259

(…馬鹿で変わった奴だったけど…)

~~~~~~~~~~

  「いや…こうやって見るとその…女って結構かわいいのな」

  「え!?…ば、馬鹿ぁ!!急に何言うのよ!!」バシバシ

~~~~~~~~~~

(あんなのでも…居たほうが寂しくないのかなぁ…)ポロッ

  「ニー…」

「…え?猫?」キョロキョロ

63 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:33:21.82 98Vup7pro 51/259

  「…ニー…」

(どこだろう…あっ!コンビニの端っこに!!)トテトテトテ…

子猫「…ニー…ニー…」

「よしよし…お前、迷子なの?」ヒョイ ナデナデ

子猫「グールル…」グッタリ

「…え?」

子猫 ハッ…ハッ…

「ど、どうしよう…病気かも…」オロオロ

64 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:34:10.65 98Vup7pro 52/259

~コンビニ・ATM~

「今月は…おっし!2万5千円入ってる!!バイトがんばった甲斐があったぜ!!」

ガー

「♪~…ん?あれは…女か?」

女 オロオロ

「…なにかあったのか?見に行ってm」

~~~~~~~~~~

  「だからもう二度とあたしに近づかないで」

~~~~~~~~~~

「…帰るか」

65 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:34:52.81 98Vup7pro 53/259

テクテク… チラッ

女 オロオロ

「あー…あ゛―!!…ったく、めんどくせーなぁ…」

クルッ テクテク

「おい」

「え?…あっ!」

「何してんだ?」

「この子、病気みたいなの!どうしよ!?」

(おおぅ!そんな泣きそうな目でこっち見んな!)ドキドキ

サッ

「え?」

66 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:35:22.39 98Vup7pro 54/259

「…なんだよ。女が言ったんだろ?近づくなって」

「あ…」

「…で、だ。どうしようって言われても俺は何にも出来ないぞ?」

「何それ、どういうこと!?この子、死にかけてるんだよ!!」

「…野良だろ?俺のペットじゃねーし、関係ないじゃん」

「なっ!この薄情モノぉ!!冷血漢!!!」

「なら女がやれよ!!」

ビクッ

67 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:36:00.96 98Vup7pro 55/259

「…え?」

「なにも出来ないんなら最初から手を出すんじゃねえ!」

「手を出したからには最後まで面倒見ろよ!どうしたらいいか分からないなんて言うんなら最初から手を出すんじゃねえ!!…期待させて裏切るなんてサイテーじゃねーか…」

「そんな言い方しなくても…」グスッ

「女はもうその猫にかかわってるんだ。だったら自分が出来ることを考えろよ」

「うぅ…ご…ごめんねぇ…」グスッ ナデナデ

「…謝るだけかよ…ったく、世話の焼ける…」Pi Pi Pi…

「検索っと…ほれ。ここから一番近い動物病院だ」

「!!」

68 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:36:54.58 98Vup7pro 56/259

「連れて行く気があるなら電話をかける。見殺しにするなら俺はこのまま帰る」

「…電話…かけて…お願い…」グスッ

「…」Pi Pi Pi…
  ・
  ・
  ・
獣医「食あたりですね。たぶん腐ったものでも食べたんでしょう」

獣医「あと、便秘です。綿棒で優しく肛門を刺激してやってください」

「…よかった…」

獣医「様子を見るため、入院しましょう。二日後に引き取りに来てください」

「はい。あっ…うちマンションだから飼えない…」

「…ちっ」

バタン

69 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:38:23.05 98Vup7pro 57/259

(え?…帰っちゃった?…)

(…でもしょうがないよね…男の言うとおり、これはあたしの問題だもん)

獣医「治療費は引き取られるときでいいですよ」

「あ、はい。お世話になりました」

ガチャ

「…あれ?」

「はい、はい。じゃあ明々後日そっちに行きますから」Pi

「…まだ居たんだ」

「今帰るとこだ」

「うん…あ、さっきはありがと…」

「ん…」ノシ

(はぁ…治療費に子猫の飼い手に…これは大変だわ…)

70 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:39:20.02 98Vup7pro 58/259

~二日後・動物病院~

トボトボ

(治療費は父さんに借りたけど…飼い手が見つからない…)

(…とりあえず今日は家につれて帰って…明日また探そう…)

ガチャ

「…すみませーん、子猫を引取りに来ましたー」

受付「はーい…あら?あなた…」

「…二日前に子猫を連れて来た者ですけど…」

受付「ええ、その時の子猫ですよね?もう連れて行かれましたけど?」

「…え?」

71 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:40:16.99 98Vup7pro 59/259

受付「ほら、あなたと一緒に居たオトコのコ。あの子が引き取っていきましたよ?」

「はい?」

受付「治療費の支払いも退院手続きも全部済ませて、大分前に帰っていかれましたけど?」

「…そ、そうですか…ありがとうございました」ペコッ

バタン

(なんで男が…どういうこと?)

72 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:40:57.46 98Vup7pro 60/259

~その頃・友の家~

「すまねーな、友」

「いいっていいって。ちょうど古いのがあったからさ」

「こういうとき頼りになるのは友だけだわ」

「はは。そのキジトラちゃんも気に入ってくれたみたいだし、返してもらわなくてもいいからね」

「恩に着る…友んち猫飼ってるし、猫用キャリーを貸してもらえたらって思ってきたんだけどな」

「しっかし男も損な性格だよねぇ。治療費、高かったんじゃない?」

「ああ、今月のバイト代のほぼ全額だぜ?…ったくこいつのせいで」ナデナデ

(ほっときゃいいのにほっとけないんだよねぇ…ホント、お人よしなんだから)

73 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:41:35.78 98Vup7pro 61/259

「あ、友」

「ん?」

「俺、明日学校休むわ。連絡よろしく」

「ん、分かった。ちなみに…」

「ああ、こいつのせいだ」ナデナデ

「そっか」

「じゃあな。おやすみ、友」ノシ

「おやすみ~」ノシ

74 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:42:20.67 98Vup7pro 62/259

~翌朝・男の教室の前~

女 キョロキョロ

「…女さん、何してんの?」

「あ、友さん」

「ここ、男の教室だけど、誰に用なの?」

「あ…その…」

「まさか男に用が?そんなことないわよねえ?『近づくな!』って言い放ったんだもん。ぜーったい!そんなこと無いよねえ!!」

「うっ…」

「…男は大事な友達なんだ…なのにあんたはあんなひどいこと言って…許してないんだよ!」ジロッ

「…ごめんなさい…」

「謝るなら男にだろ?……はぁ、男なら今日は休みだよ」

「え?」

75 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:42:47.18 98Vup7pro 63/259

「そろそろ教室に行かないとHR始まるよ?」

「う、うん…」

(昨日のこととか、今の友さんの態度とか…あたし、ひょっとして男のこと、誤解してる?)

76 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:43:24.21 98Vup7pro 64/259

~昼休み~

「さーって、今日は寂しく独りご飯かぁ」

「と、友さん…」

「ん?なに?」ジロッ

「そんな睨まなくても…ちょっとお話したいんだけど…いいかな?」

「こっちは話すことなんかない」スタスタスタ…

「あ、ま、待って」トテトテトテ…

77 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:44:07.94 98Vup7pro 65/259

~屋上~

友 パクパク

「…」

友 モグモグ ゴックン

「あ、あの!」

友 シーシー

「…あたし、男のこと…誤解してるのかも…」

「何にも聞こえないねー」

「…あたしね、転校ばっかしてたから…人を観察する癖がついちゃってるの…」

「だ、だけどね?男って…周りのこと全然気にしない、何も考えてないで行動する変人だって思ってたけど…違うような気がしてきて…」

「今から考えたらさ、最初に出会ったときにふざけてたのも…最初から悪戯だってわかってたからかなって…」

「…」

78 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:44:41.22 98Vup7pro 66/259

「隣女さんのときも…必要以上に傷つけたくないからあんなことしたのかもしれないって…」

「…それで?」

「!?…子猫のことも…突き放すようなこと言って…でも…治療費も出して引き取ってるし…」

「んー!…さーってと、教室に戻るかな~」

「あっ!と、友さん!!」

「…あんたさ、早く戻らないとお弁当食べ損ねちゃうよ?」

「あ、うん…あの!男って…多重人格者なの?」

「は?」

「だ、だって!やることが極端なんだもん…」

79 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:45:20.67 98Vup7pro 67/259

「…ぶ…わははははは!!」

「…そんなに笑わなくたって…」

「っはあ。…で?」

「え?」

「聞きたいことがあるんだろ?」

「あ、うん…友さんは男をどんな人だと思ってるの?」

「…男はすごくいい奴だよ…それだけだよ」

「は?なにそれ?全然わかんないじゃん」

「まあまあ。男の事ちゃんと見てれば分かるよ」

「…すっきりしないよ…」

80 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:45:55.31 98Vup7pro 68/259

~電車の中~

「もうすぐ着くぞー」

子猫「ニー」

「…怖くないからな?」

(怖いのは俺のほうか…)

81 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:46:33.29 98Vup7pro 69/259

~~~~~昨夜~~~~~

  子猫 ニー

  男母「きゃあっ!なにこれ!?かわいい~~♪」モフモフ

  「今日、病院から引き取ってきたんだ」

  男母「…けど、うちのマンションじゃ飼えないよ?」

  「うん、だから明日、学校休んでその…爺ちゃんと婆ちゃんの家に…」

  男母「…ん、わかった。いってらっしゃい」

  「うん…ごめん」

  男母「いいのよ。あの人たちにとって男はかわいい孫だもん。たまには顔見せたほうがいいよ」

  「…か、母さん!あ、あのさ…母さんも一緒に…」

  男母「あたしはやめとく。あの人たちの反対を押し切って結婚した手前、顔、合わせづらいからさ…」

  男母「ま、あの人たちの目利きが正しかったんだけどねー。あいつ、ほとんど家に帰ってこなかったし、たまに帰ってきたと思ったら酒飲んで暴れるし、挙句の果てにあんたが小学校のときに結局女作ってトンズラしちゃって最後は…」

  「でも!…もういいだろ?母さんも十分苦労してきたんだし…親子じゃないか!!」

  男母「…心配してくれてありがと。やさしいねー男は!あははは」ナデナデ

~~~~~~~~~~

82 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:47:15.15 98Vup7pro 70/259

(母さんのこと、爺ちゃんと婆ちゃんになんて言おうか…)

アナウンス『間もなく○○駅です~』

「お、次降りるぞ」

子猫「ミャン」

83 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:47:58.88 98Vup7pro 71/259

~男の祖父母の家~

「…こんにちは…」

「あらあら、いらっしゃい」

「すみません、無理いっちゃって…」

「いいのよぉ…久しぶりだねぇ、3年ぶりかしら…あら、その子?」

「あ、はい…あの、お爺さんは…?」

「奥で休んでるわ。朝早くからキノコ狩りに行って疲れたんですって」

「そうですか…」

「ふふ。あの人ねぇ、男ちゃんに食べてもらうんだって張り切ってたからねぇ」

「…」

84 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:48:36.02 98Vup7pro 72/259

ニャア

「あらあら、さっそく主が子猫ちゃんを見つけたみたいねぇ」

ガリガリ

「あ、今出すからちょっと下がって」

ニャー

「…ほら。主、かわいがってくれよ?」

ニー チョイチョイ ニャーオ スタスタ トテトテ…

「主、受け入れてくれたみたいね。ほら、子猫ちゃんも主についていってるわ」

「よかった…です」

「さあさ、上がって?今日はゆっくりできるんでしょ?」

「あ、はい。10時の電車に乗って帰るつもりですから」
  ・
  ・
  ・

85 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:49:31.47 98Vup7pro 73/259

一同「「「いただきます」」」

「男、一杯いけ」

「あ、おr…僕はまだ…」

「あらあら、ダメですよお爺さん。男ちゃんはまだ高校生なんですから」

「心配するな。“のんあるこおるびいる”ってやつだ」

「あ、じゃあいただきます」

「もう、お爺さんったら…男ちゃんがあのオトコみたいに酒飲みに…あ」

「あの男の話はよせ!」

「…」

86 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:50:10.31 98Vup7pro 74/259

~~~~~男回想・中学の頃~~~~~

  「ただいま」

  「ヒック…あ、男。お帰りなさい。晩御飯の用意するね」トテトテトテ…

  (母さん泣いてたよね?…なんで…新聞?)カサッ

  新聞の記事:『酔って口論、男性刺され死亡』

  トン

  「!?」クルッ

  「…見たのね…」

  「…うん」

  「そっか…家を出てもう6年…いつか改心して戻って来るかもって思ってたけどなぁ…」

  「あんな奴、こうなって当たり前なんだ!母さんを泣かせた罰があたったんだ!!」

  パシッ

  「あ!ごめん!…ごめんね…」

  「…いいよ。俺のほうこそ言いすぎたよ…ごめん…」

~~~~~~~~~~

87 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:50:50.19 98Vup7pro 75/259

「…あ!このキノコのてんぷら美味しい!!」

「「!?」」

「お爺さん、なんていうキノコですかこれ?」

「あ、ああ。これは舞茸って言うんだ」

「そうですか。お爺さんはやっぱりすごいなー」

「そ、そうか?ははっ」

「あ、お爺さん、グラスが空いてますよ?はい」

「お、こりゃすまんな。おっとっとっと」

「男ちゃん…」
  ・
  ・
  ・

88 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:51:46.22 98Vup7pro 76/259

「じゃあ今日は…ありがとうございました」

「そんな他人行儀な。男ちゃんはあたし達の大切な孫だもの。いつでも来てちょうだい。ね、お爺さん?」

「ああ、主も子猫も待っとるしな」

「ありがとうございます。それと…母さんのことなんですが…」

「「…」」

「…もう許してやってもらえませんか?母さん、十分苦しんで、十分苦労してきました」

「まだまだ子供の僕がこんなこと言うのも変ですが…もう…」

「男」

「はい」

「母はきちんと務めを果たしておる。それはお前を見ればわかる」

「…ありがとうございます」

89 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:52:25.98 98Vup7pro 77/259

「…わしらはとっくに許しておる。ただ、母も頑固者だからな…」

「…キッカケが必要なんだと思うよ?」

「…」

「わしらと母に共通するキッカケがな」

「そうですか…でも、お爺さんとお婆さんが母を許してくれたことが分かって…嬉しいです」

「…母のこと…よろしくお願いします」フカブカ

「分かりました。それじゃ…」

「…次はいつ来るの?」

「…子猫のこともありますので、近いうちにまた…」

「そう。それじゃ楽しみにしてるわ」ニコッ

「…失礼します」ペコッ

(キッカケか…)

90 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:52:59.95 98Vup7pro 78/259

~次の日・登校中~

テクテク

(はあ…昨日は疲れたなぁ…)

「おっはよー!」パシッ

「!…ってえなあ。お前、ちょっとは手加減しろよ…」

「何言ってんだ、このさぼりやろうが」

「いいだろ、別に…」

「まあ、ね。…で、昨日はどこに行ってたんだ?」

「…爺さんちに行ってた」

「え?」

91 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:54:30.90 98Vup7pro 79/259

「…」

「…そっか。お疲れさん」ポン

「ああ…サンキューな」

「べ、べつにあんたのこと心配してるんじゃないからね!!//」

「ははっ、ツンデレ乙。でもなぁ…」

「ん?」

「こう言っちゃなんだが…友がしても、ちょっとしか可愛いくないぞ?」

「そうか?…やっぱりもっとかわいいほうがモてるのかな…」

「んー、俺は百合じゃないから分からん」

「それもそっか。あははは」

「…友」

「ん?」

「…心配してくれてありがとな」

「…ん」

92 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:55:46.27 98Vup7pro 80/259

~男の教室の前~

「…ん?あれ?」

「…あ」

「…もうすぐHR始まるぞ?早く教室に戻れよ」

「あ、うん…聞きたいことあるんだけど…」

「ん?…あ、女さあ、俺に近づくなって言ったじゃん。なんで近づいてくる?」

「あ…あのときは…ごめん」

93 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:56:17.72 98Vup7pro 81/259

「…ま、いいけど。で?何が聞きたいって?」

「あ、あの…子猫…引き取ってくれたんだよね?」

「…何のことだ?うちはマンションだからペット禁止なんだけど」

「え?…じゃ、じゃあ、子猫は?」

「猫鍋にしました」

「…」

「おいしく頂きました」

「……嘘…だね」

「…」

94 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:56:46.92 98Vup7pro 82/259

「…で、ホントはどうしたの?」

「三味線屋に売りt」
「嘘!」

キーンコーン…

「お、チャイム。じゃあな」

「あ、男!」

ガララ ピシャ

「…もう!」

95 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:57:18.68 98Vup7pro 83/259

~昼休み~

ガララ

「おーい友」

「あーおとk」
「男!」

「うわっ!しつこい!!」

「ちゃんと聞いたことに答えてよ!」

「友!今日は一緒に食えねえ!!」タタタタ…

「あ!ちょっと待ちなさいよ!!」トテテテテ…

「…いってらっしゃ~い」

96 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:57:50.56 98Vup7pro 84/259

~放課後~

友・男 テクテク

女 テクテク

「あー…あ゛―!もう!!」

クルッ

「なんで後をつける!」

「だってまだ子猫のこと聞いてない!なんでちゃんと話してくれないの!?」

「ちゃんと話しただろ!」

「あんなの嘘っぱちでしょ!子猫をどうしたか、ちゃんと話してよ!あたしが拾ったんだから、どうなったかぐらいは知る権利はあるでしょ!」

「だからそれは!」

「はいはーい。二人ともストップ!」

97 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:58:31.26 98Vup7pro 85/259

「男、もう正直に話しちゃいなよ。でないと家にまで押し掛けられるよ?」

「わかったよ…」

「…」

「はぁ…子猫は俺のじいさんちに預けてきた。古参の猫にも気にいられたみたいだから大丈夫だろう」

「そっかあ!よかったぁ!!」パァァ

「「!?」」

「そっかぁ…男、治療費まで出したのに、ちゃんと答えてくれなかったからさぁ。はぁ~よかったぁー!」

「だったら付け回さなくてもよかったんじゃねーの?」

「男がちゃんと答えてくれたら追いかけなかったわよ」

「まあまあ。けど女さんも変わってるねぇ。一歩間違えたらストーカーだよ?」

「そうだそうだ」

「どうせあたしは変人ですよーだ」

「「!?」」

「ん?」

98 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/16 23:58:58.74 98Vup7pro 86/259

「…今のはどういう意味だ?」

「あ…なんでもないよ、あはは…」

男 ジー

「…」

「…ちょっと落ち着けるところにいこっか」

99 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:00:25.29 bJ7mKUDjo 87/259

~マ○ドナルド~

「…それで、さっきの『変人』ってどういう意味?」

「…」

「…男も関係あること?」

「…」

女 チラッ コクッ

「どういうことか、話してみ?」

「…学校で男と噂が立ったでしょ?あれから…誰も話しかけてこなくなったの…」

「え?でも教室で話してるとこ見たよ?」

「あれは授業に関係することだけだよ…学校の外じゃ避けられてるし…」

「…」

100 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:01:00.25 bJ7mKUDjo 88/259

「…あ!でも!!そんなの全然平気だよ?転校ばっかしてるとさ、こんなのしょっちゅうだしね。あはは…」

「そうなん?」

「まあ、ね。オンナってさ、派閥を作ってまとまっちゃうから、新参は派閥の末端に入るか自分で派閥を作るしかないもんね。それができなきゃボッチかイジメしか…あっ、もしかしてイジメとかは?」

女 フルフル

「まだそこまでは行ってないか…うーん…じゃあさ」

「?」

「…この3人でグループ作っちゃおっか?」

「「え?」」

「どうかな?」

「ちょ、ちょっと!友さんはともかく、なんでこんなやつと一緒にいないといけないのよ!」

「みんな変人だしいいじゃん♪」

「…」

102 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:01:45.85 bJ7mKUDjo 89/259

「ちょっと男!あんたも黙ってないで、なんか言いなさいよ!!」

「…とりあえず、赤外線いっとく?」

「はぁ?」

「まあ、面倒なことは置いといて、何かあったら電話する相手が居てもいいだろ?」

「だってさ。ほら、女さんもケータイ出して」

「え?あ、こ、これ」

「ちょっと貸して?…はいこれで送信っと」ピッ

「…受け取ったよ」

「…おっけー。じゃあ、次は男ね」

「…友、頼むわ」

「ん、ケータイ貸して…女さん、行くよ」ピッ

「…はい…これでOK?」

「…おっけー。はい、男」

「ん」

104 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:04:33.74 bJ7mKUDjo 90/259

「これで何かあっても何とかなるでしょ」

「だな」

「…じゃあ」

「あ…ひとつ聞いてもいい?」

「ん?なにかな?」

「…友さんはなんで男といっしょに居るの?」

「友でいいよ。…男、話してもいいかな?」

「…友の好きなように」

105 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:06:54.56 bJ7mKUDjo 91/259

「じゃあ…男とは小学校5年からの付き合いなんだ」

「当時ね、好きな子が居てさ…水泳の時間に嘘ついて見学して」

「みんなが泳いでる間にその子のパンティー、盗んじゃったんだ」

「え?パンティーってまさか…女の子の?」

「そ。で、先に教室で待ってたらみんなが大騒ぎしながら戻ってきて…」

「持ち物検査をするって言うから、とっさに近くの机の中に押し込んだんだ。それが男の机でさ…」

「で、当然問題になるよね?男の机からパンティーが出てきて…」

「男、職員室に連れていかれてさ、その日は結局教室には戻ってこなかったんだ…」

(うわあ…)

106 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:07:58.93 bJ7mKUDjo 92/259

「で、次の日、教室で男に謝ったんだけどさ、何にも言ってくれなくて…HRの時に言おうとしたら男に止められて…」

「だって友がそんなことした理由が分からなかったからな。まずは理由を教えてくれって友に言って…」

「で、理科準備室に二人で行って、理由を男に言ったんだ。そしたら男、なんて言ったと思う?」

「…わかんない…」

「パンツも買えないくらい貧乏なのかと思ったって」

「ぷっ!あははは。なにそれ~?」

「笑っちゃうよねぇ。実際二人とも笑っちゃったんだけどさ。そしたら男が自分のことを話してくれてさ…」

「え?」

107 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:09:13.25 bJ7mKUDjo 93/259

友 チラッ

「いいよ」

「ん…男んち、小2年の時に親父さんがオンナ作って離婚したんだ。で、その時にさ…」

「友達の親がね…男んちは変わってるから、もう一緒に遊んじゃだめだって…」

「それで男、友達居なくなっちゃったんだって」

「…」

「だから、今更みんなに嫌われたところで全然平気だからって、友が嫌われるより全然いいじゃんって」

「…」

「…そしたら友が恐ろしいくらいに怒ってさ」

「当たり前じゃん。男、何も悪いことしてないんだよ?そんなの理不尽じゃん」

「…わかる」

108 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:16:57.70 bJ7mKUDjo 94/259

「「え?」」

「うちも転勤族でしょっちゅう転校してたでしょ?それで都会に引っ越した時にね、田舎者だからって理由で近所の人から…」

「「…」」

「あ、ごめんね?話、続けて?」

「あ、ああ」

「…で、怒ってるあたしに男が言ったんだ。“友も僕から離れたほうがいい”ってさ」

「…」

「男さ、自分は他の人とは違うらしいからって…だから友も一緒にいると変わり者だって思われるからってさ…」

「その時思ったんだ。男は自分のことより人のことを優先する、いいやつなんだってね」

「…だからさ、あたしは男に友達にしてもらったんだ。あたしも変わってるから、友達にしてほしいってね」

「そうなんだ…」

109 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:17:43.37 bJ7mKUDjo 95/259

「あたし、男と友達になってすごく良かったって思ってるよ」

「中学の時に百合だってことがバレたときも、他の友達はみんないなくなっちゃったけどさ、男だけは変わらずに友達でいてくれたし…ね?」

「だって俺の友達は友しかいないから、しょーがねーじゃん?」

「ぬかせ!あははは」

(…あたし、男のこと誤解してのかも…)

110 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:18:26.37 bJ7mKUDjo 96/259

~金曜・夜~

「キャベツと人参と玉ねぎと…お父さん、ジャガイモとってきて」

女父「はいはい」

「あとは…」

女父「…」

「ん?どうしたの?」

女父「あ、いや…買い物をしてる姿がお母さんに似てきたなって…」

「そう?」

女父「ああ。母さんが死んで、お前をちゃんと育てられるか心配だったけど…お父さんは嬉しい!」グスッ

「また?もうそれ聞き飽きたよ…」

111 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:18:58.83 bJ7mKUDjo 97/259

めるめるめるめる…

「あ、メール」Pi

  To:女
  From:男
  SUB:子猫
  本文:見たいか?

「え?そ、そりゃあ…」

  From:女
  SUB:Re:子猫
  本文:見たいよ!

「…送信!」

めるめるめるめる…

  To:女
  From:男
  SUB:明日行く
  本文:いっしょに行くなら明日○時に駅前に集合

「明日?…お父さんちょっと」

女父「ん?どうした?」

112 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:19:28.18 bJ7mKUDjo 98/259

「明日ね、友達といっしょに子猫を見に行きたいんだけど…いいかな?」

女父「ああ、いいよ。行ってきなさい…ちなみに友達っていうのはこの間子猫を連れて行った男って言う子?」

「う、うん…」

女父「そうか!」パァァ

「え?」

女父「いやあ、女ももうお年頃だもんな!彼氏ぐらいできて当然だよな!!」

「ち、ちがうし!彼氏じゃないし!!」

女父「照れるな照れるな♪よーし、明日はおめかししなきゃな!それから手作り弁当で彼氏のハートをガッチリつかむんだ!!」

「聞いてないよ、この人…」

(あれ?そう言えば男子と二人でお出かけって初めてじゃない?…え?なんでドキドキしてるの?)

113 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:20:12.71 bJ7mKUDjo 99/259

~翌日・駅前~

(もう30分も過ぎてる…なんかあったか?…あ)

「ごめーん、おまたせー!」

「遅いぞ!もう30分も…あれ?」

「ん?どうしたの?」

「あ、いや…女…だよな?」

「はあ?何言ってんの?あたしに決まってるじゃん」

男 ジー

「な、なによ…」

114 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:21:48.45 bJ7mKUDjo 100/259

「…うん、やっぱり女だ。すっげー可愛いから分からなかったよ」

「!?ば、ばかあ!!//」ペシペシ

「痛い、痛いって」

「恥ずかしくなるようなこと言うからよ!」

「ははは。と言いながら写メ!」カシャ

「ちょっと!何してるのよ!!」

「友に送ってやろうと思ってな。ははは」

「そう言えば…なんで友を誘わなかったの?」

「ああ、あいつは今日も部活なんだ。昨日ボヤいてた」

「そっか」

「はは。さ、行こうぜ。荷物かしなよ」

「あ、ありがとう…」

(さりげなく優しいんだ…)

115 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:22:26.93 bJ7mKUDjo 101/259

~電車の中~

男 チラッ

「…なに?」

「いや、今日の女、すっげー可愛い。どうしたんだ?」

「もう言うな!恥ずかしいってば!!//」

「化粧か?…けどしてるようには見えないな」

「化粧はしてないって。髪型と服装変えただけじゃん」

「なるほど、そのポニテのせいか」

ガタンッ!

「あっ!」グラッ ドン

「はうあ!」

116 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:22:56.48 bJ7mKUDjo 102/259

(こ…股間に女の手が直撃…!)

「あ!ごめん!!」

「そ…そんなに触りたいなら言えよ。こんな手荒なのはもうやめてくれ…」

「わ、ワザとじゃないから!//」

「うぅ…」

「…ごめんね?」

(うおお!困った顔で謝る女が可愛い!!)

「だ、大丈夫だって。はは…」

「…体、震えてるよ?ホントに大丈夫?」サスサス

「大丈夫。もうすぐ治まるって…」
  ・
  ・
  ・

117 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:23:23.38 bJ7mKUDjo 103/259

アナウンス『間もなく○○駅です~』

「お、次だ。荷物かして」

「うん」

118 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:23:55.42 bJ7mKUDjo 104/259

~○○駅前~

「ここから歩いて15分ぐらいのところだから」

「はーい」

キョロキョロ

「はは、田舎だろ?」

「ううん、思ったより建物が多いね」

「そりゃあな。人が住んでるんだから」

「そっかー、そうだよね」
  ・
  ・
  ・

119 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:24:52.88 bJ7mKUDjo 105/259

(大分歩いたけど…古い家並みと田んぼと畑と林がチラホラ…)

「ここだ」

「あ、うん」

ガララ

「こんにちわー」

「はーい。あらあら、いらっしゃい」

(あ、優しそうなお婆さんだ…)

「すみません、今日は…」

「いいのよ、遠慮しなくても。…あら?そちらのお嬢さんは?」

「あ、は、初めまして。私、女です」ペコッ

「あらあら、いらっしゃい。可愛らしいお嬢さんねぇ。…おや、その荷物は?」

「あ、これ…着くのはお昼過ぎになるって聞いてたから…男と食べようと思って…お弁当です」

「あらあら、しっかりしたお嬢さんだねぇ」

「い、いえ、そんな…」

120 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:25:36.05 bJ7mKUDjo 106/259

「…お婆さん、子猫は…」

「ああ、今縁側で主と日向ぼっこしてるわよ」

「分かりました。…女、行こうぜ」

「あ、うん。お邪魔します…」

「男、来たのか?」

「あ、はい。お爺さん」

(わっ!怖そうなお爺さん…)

「そうか。今日はゆっくりできるのか?」

「あ、今日は女も一緒なので8時の電車に乗って帰るつもりです」

「そうか。ま、とにかく上がった上がった。…おや?」

「は、初めまして。女です」ペコッ

121 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:26:13.09 bJ7mKUDjo 107/259

「これはこれは…」

「女、ちょっと待ってて。仏壇に手を合わせてくるから」

「あ、あたしも」

「へ?なんで?」

「あ、こういうのは礼儀だってお父さんが言ってたから」

「そうなのか?…まいっか」

女・男 ナムナムナム…

「…ほう?」

122 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:26:57.44 bJ7mKUDjo 108/259

「…じゃ、縁側に行くぞ」

「うん」

「お嬢さん」

「は、はい!」

「男のこと、よろしくお願いします…」フカブカ

「い、いえ!こちらこそよろしくお願いします」フカブカ

「ちょ!二人とも!!違うって!!」

「何が?」キョトン

「何がって…はぁ…もう疲れたよ…」

124 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:27:32.71 bJ7mKUDjo 109/259

「猫だったな?ほら、あそこで寛いでるぞ」

「あ、ホントだ!」トテテテ

主 フギャア!

「ひっ!」

「あー、言い忘れてたけどな、主は初対面の人間には警戒するから、むやみに手を出さないほうがいいぞ?」

「先に言ってよー!」

「まあまあ。子猫を連れてくるからちょっと待ってな」

「主、子猫、借りるぞ?」ヒョイ

主 ナーオ

「ほら、女」

126 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:30:32.96 bJ7mKUDjo 110/259

子猫 ミー

「ん、ありがとう…前に見たときより毛艶が良くなってるね」ナデナデ

「ああ、飯もよく食べるようになったし、主が毛づくろいやらなんやら、いろいろ面倒見てくれてるみたいだしな」

「そうなんですね。ありがとう、主」

主 ゴロン

「…縁側に座ろうぜ」

「うん」ナデナデ

「…」

女 ナデナデ

(女、やっぱ可愛いよな…しかし・・・不思議だな。こうして二人で縁側に座ってるって…)

主 ナーオ

「ん?主も撫でてほしいのか?」ナデナデ

主 ピョン! ノソノソ…

子猫 ミー ピョン トテトテトテ…

「あ…」

127 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:31:11.55 bJ7mKUDjo 111/259

「…散歩に行ったんだろ」

「そっか…子猫ちゃん、ここでの生活に馴染んでるんだね…」

「…俺達も散歩するか?」

「そうだね」

「よし!」

グゥゥ~

「…ぷっ」

「そういや昼飯まだだったな」

「あ、お弁当…」

「そういやなんで弁当なんだ?」

「お父さんが作っていけってうるさいから…」

「そっか…じゃあ、散歩の途中で食おうぜ」

「うん!」

128 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:31:51.97 bJ7mKUDjo 112/259

~近くの神社~

「はあ…はあ…まだぁ?」

「もうすぐそこだって。ほら、手、出して」

「はあ…はあ…」

「ほら、着いたよ」

「はあ…はあ…うわぁ…結構大きな神社だね」

「ああ、ここに来るのは…2回目だな」

「へぇ…」

「…中学の時にさ、ちょっと荒れてな…で、爺さんちに家出してきたときにさ、主の後をついてったらここに来たんだ」

「そなんだ…」キョロキョロ

129 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:33:08.24 bJ7mKUDjo 113/259

「…なにやってんだ?」

「あ、主達がいないかなって…」

「はは。まだ子猫が小さいからここまではこないと思うぞ?」

「そっか…残念」

「…女、ちょっと振り返ってみ?」

「どれ?…うわあ!すごい!!町中が見えるよ!!」

「ああ、前にここに来たときにこの景色を見てさ、いろんな人が生活してるんだなって思って…そしたら急に母さんの顔が浮かんでさ…」

「…」

「ま、それだけなんだけどな」

「ちょっと!続きがあるのかって思って待ってたのに!」

130 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:33:44.88 bJ7mKUDjo 114/259

「あははは。ごめんごめん。…ここで昼飯にしないか?」

「うん、いいよ。あ、荷物かして」

「はい」

「んーと、はいこれ」

「お、サンキューな」

「「いただきます」」

パカッ

131 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:34:14.11 bJ7mKUDjo 115/259

「おー!すげーな!!これ、女が作ったのか?」

「そうだよ。お口に合うかな?」

「モグモグ…ん!すげーうまい!!」

「ほ、ほんと?」

「ああ、びっくりだな。女がこんなに料理がうまいなんてさ」

「ちょっと。それどういう意味?」

「いや、今の女は見た目もかわいいし、生活感?って言うのがないから、イメージ的にな?」

「これでも家事全般できますよーだ。…うち、お母さんが小さいころに死んじゃったからさ…」

「あ…ごめん」

「ううん、いいの」

「でも、冗談抜きでいい嫁さんになれるよ。うん」

「…え?そうかな?えへへ…」
  ・
  ・
  ・

132 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:35:05.68 bJ7mKUDjo 116/259

「…そろそろ戻るか?」

「そうだね、子猫ちゃん、帰ってきてるかな?」

「ははっ、荷物かして」

「はい、お願い」

「階段、足元気をつけろよ?」

「子供じゃないですよーだ。…あっ!」ズルッ

「やべっ!」ガシッ

「「…」」

「…大丈夫か?」

「う、うん…ありがと」

(ん?この柔らかいものは…)モミモミ

「!?きゃああ!!!」ドンッ

「…え?」グラッ

「あ」

「…うわああああぁぁぁぁ…」ゴロゴロゴロ…

「…えっとぉ…と、とりあえず階段降りなきゃ」

133 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:35:49.73 bJ7mKUDjo 117/259

~祖父母の家~

「いてて…」

「はい、これでおしまい」

「ご、ごめんね?あたしが落ちそうになったのを助けてくれたのに、突き飛ばしちゃって…」

「大丈夫よぉ。擦り傷とうち身だけだからすぐに治るわよ」ニコッ

「…すみません、お婆さん」

「いいのいいの。あ、そうだ」

「晩御飯の支度の途中なんだけど、食べるわよね?」

「え?いえ…今日は女が居るから早めに…」
「あ、いただけるんですか?いいんですか?」

「いいわよ。食事はにぎやかなほうが楽しいし。ね?」

「うわあ、ありがとうございます」ペコッ

134 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:36:18.82 bJ7mKUDjo 118/259

「おい、女…」

「せっかく準備してくれてるのに、断るほうが失礼だよ。ね?」ニコッ

(くそっ、女かがわいく見えちまう!しかもさっきの手の感触…あ、いかん…)

ゴロン

「どうしたの?」

「ちょっと寝る」

「そっか。じゃあ、あたし、お婆さんのお手伝いしてくるね」トタタタ

(おい倅よ!今のうちに静まれ!!)
  ・
  ・
  ・

135 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:36:58.73 bJ7mKUDjo 119/259

「男ぉ、御飯できたよー」

男 zzz…

「あ、寝ちゃってる…」

(やっぱり男はいいやつだなぁ)

「…さっきはありがと」ナデナデ

「ん…zzz…」

(よく寝てるなぁ…あ、そうだ)

スッ

(助けてくれたんだし…お礼…ほっぺに…)

男 ゴロン

「ん!」

136 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:38:06.81 bJ7mKUDjo 120/259

男 zzz…

(ど…どうしよ…唇にしちゃった…//)ドキドキ…

男 zzz…

(…ま、しょうがない…か)

「…ん…ん?…女か?」

ドキッ

「う、うん…//」

「…?どうした?顔真っ赤だぞ?」

「な、なんでもない!あ、御飯できたよ!!」

「お、そうか」ヒョコ

(ばれて…ないみたい…)ホッ

137 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:42:55.10 bJ7mKUDjo 121/259

~帰りの電車~

「遅くなったな。悪かった」

「ううん、楽しかったよ?」ニコッ

「そうか?あんな田舎のどこが楽しかったんだ?」

「…あたしね、しょっちゅう転校しててさ、こんな風に誰かと出かけることなんてなかったの」

「だからね、今日は誘ってもらえてすごく嬉しかったんだよ?もう、ドキドキして寝られないくらい!」

「ははは。なんだそりゃ?遠足前日の子供か?」

「あははは。そうかもね。遠足自体、行ったことないんだけどね」

「そっか…」

138 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:43:23.97 bJ7mKUDjo 122/259

「…ね!また連れてってよ!もう一度あの神社にも行ってみたいし。ね?」

「…もう突き飛ばさないって約束するんならな」

「うん!ありがとう、男♪」ニコッ

(…やっぱ可愛いなぁ…なんか胸もドキドキするし…)

(男、やっぱり優しい…)

ギュッ

「へ?」

「駅に着いたら起してね?」

コテン

「…スゥ…スゥ…」

(早っ!しかも女のいい匂いが!ヤバいヤバい!倅よ静まれい!)


139 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:44:02.65 bJ7mKUDjo 123/259

~週明け・学校~

「でね?みんなで晩御飯を食べて、帰ったの」

「いいなぁ…まだ男のお爺さんちに行ったことない…」

「あははは。また機会があったらいっしょに行こうよ。ね?」

「そだね」

(女さん、すごく楽しそうに話してた…何かあったのかも…)

「女さん」

「なあに?」ニコッ

(あー…、いい顔してる…野暮なことはしないでおこう)

「ううん、なんでもない」

「そう?変な友。あ、そうだ!」

「なに?」

「友、あたしのこと、女さんって呼ぶのやめようよ。ね?」

「今度からは女って呼び捨てでいいから」ニコッ

「…そうだね。ありがと」ニコッ

140 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:44:37.54 bJ7mKUDjo 124/259

~昼休み~

ガララ

「おーい、飯にしようぜー」

「…ぷ…あはははは!!!何それ~!!!包帯と絆創膏だらけじゃん!!」

女 クスッ

「何って…しょーがねーじゃん、怪我してんだし…」

「てか女まで笑うことないだろ!?お前のせいなんだし」

女ごめんごめん。友が笑うからつられちゃって…ぷ」

「まあまあ、名誉の負傷じゃん。堂々としてなよ。な?」

「ったく…屋上行こうぜ?」

「「はーい」」

141 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:45:25.36 bJ7mKUDjo 125/259

~屋上~

一同「「「いただきまーす」」」

「お、女の弁当のミートボール、旨そうじゃん」

「あ、食べる?はい」

「お、さんきゅー。ん…うん、うまい。代わりにこの焼きそばパンを一口あげよう」

「あ、ありがとう」

(いい雰囲気だね…やっぱりなんかあったんじゃない?)

「ん?友、どうしたんだ?」

「ん?いや、なんでも?」

「そう?あ、男、それからさ~~~」ポンポン

「そうか?ま、女がそう言うなら~~~」クシャッ

(あの二人…明らかにスキンシップが増えてるわ…ふむふむ)
  ・
  ・
  ・

142 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:46:29.96 bJ7mKUDjo 126/259

「さて、そろそろ教室に戻るか」

「あ、もうこんな時間?早いよねー」

「…さ、戻ろう」

143 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:47:01.57 bJ7mKUDjo 127/259

~教室~

「あ、女、ちょっとちょっと」

「なあに?」

『女、男のこと好きなんじゃない?』コソコソ

女 ドキン!

『さっきさ、すごくいい雰囲気だったじゃん。休みの間に何があったか知らないけどさ』コソコソ

「え?や!あの…」

「いいじゃん。男はいい奴だもん。あたしの親友だけあってね♪」

「あぅ…//」

144 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:47:33.02 bJ7mKUDjo 128/259

「なんなら仲介しよっか?」

「ちょ!ちょっとまって!!」

「なんでよ。心配だってーの?」

「ちがっ…違うこともないか…」

「信用無いのね…」

「そ、そうじゃなくて!友は信用してます!!」

「じゃあ何が心配なの?」

「う、うん…まだ自分でも分かんないんだ…ホントに男のことが好きなのか…」

「へ?」

「そ、それにね?お、男の気持ちが…」

「あー…うん。わかった。そっちは男に聞いとくわ」

「え?いやあのっ!」

「女はさ、その気持ちがホントなのか、ちゃんと整理してなよ」

「あぅ…//」

「ま、泥舟に乗った気分で待ってなって!あははは」

(泥舟って…沈むだけじゃん…)

145 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:48:21.58 bJ7mKUDjo 129/259

~夜~

ぴろぴろぴろ…

「ん?…友からか」Pi

「もしもし?」

『あ、男?寝てた?』

「いや、勉強してたけど。なんかあったか?」

『いや、聞きたいことがあってな』

「聞きたいこと?スリーサイズか?」

『そんなもんどうでもいいわ。あのさ、女のこと、どう思ってる?』

「どうって…可愛いとは思うけど…」

『それだけ?』

「ああ、あとは結構天然だったり…」

『ホント―に、それだけ?』

146 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:49:02.03 bJ7mKUDjo 130/259

「…」

『…聞きたいこと、わかるよね?』

「ああ…どうしても答えなきゃだめか?」

『…男、これはあんただけの話じゃない。女も悩んでるんだよ?』

「女が?」

『そう。だから真面目に答えてよ』

「…女ってさ、かわいいよな?家事もできるし…天然のとこもあるけどさ」

『うん』

「…俺はイケメンでもないし、変人って言われてて、いいとこ無しじゃん?だからさ…自身がないんだ」

『自信?』

「だってさ、俺なんかよりい男はいくらでもいるだろ?だから…」

147 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:49:45.01 bJ7mKUDjo 131/259

『こらっ!』

「な、なんだよ、いきなり大声出すなよ。びっくりするじゃねーか…」

『情けないこと言うからだよ!男、あんたにはいいところがちゃんとある!』

『確かに顔はイケメンじゃないし、バカみたいなこともするけど、まじめで優しいし、やる時はちゃんとやってくれる、困ったときには頼りいなるいいオトコだよ!!』

「…」

『…ホントにもう!あたしが百合じゃなかったらほっとかないよ?』

「…友」

『あんまりグダグダ言ってると愛想尽かすよ?もっと自信を持ちなって。な?』

「…ああ」

『じゃあ、いいね?あんたは十分いい男なんだから、自信を持つんだよ?じゃあね。おやすみ―』

プーッ プーッ プーッ 

「…ありがとう、友」

148 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:50:32.65 bJ7mKUDjo 132/259

~数日後・学校~

「次は…数学…と」ゴソゴソ

同男「女さん、今日もかわいいねぇ♪」

「え?あ、あの!いえ…//」

同男「どう?今日の帰りにさ、俺らとつきあわね?」

「え?ええー?」

同男「ホントは二人っきりがいいんだけどさぁ、いきなり二人っきりだと引いちゃうでしょ?」

「あ、あの…」

同男「ま、今日言ってすぐにってのは無理だよね。だから都合のいい時があったら教えてよ。ね?」

「…」

同男「じゃ、待ってるからね~♪」ノシ

(男に電話…いや、やめとこう…これは二人が接近するチャンかもしれない…)

149 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:51:04.78 bJ7mKUDjo 133/259

~放課後~

「おまたー…どうした?」

「え?」

「なんか暗いぞ?何かあったのか?」

ドキッ

「う、ううん、なんでもないよ?」ニコッ

(無理してるな…作り笑いがヒクヒクしてる…よし!)

「女、ちょっと付き合ってくれっか?」

ドキッ

「え?そ、そんな!!いきなり付き合ってくれだなんて…//」

「はあ?…いやいや!そうじゃないから!!ゲーセンに一緒に行こうっていう話だから!!」

「…え?げーせん?…あ、ゲーセンね!あはははは。いいよ」

(女…一体どうしたんだ?)

150 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:51:35.65 bJ7mKUDjo 134/259

~ゲーセン~

「…しゃあ!拓海ブッチしたぜ!」

「すごーい!運転上手じゃん!!」

「はっはっは。まっかせっなさーい!」
  ・
  ・
  ・
「…あー!またダメだー!!」

「あ、あの…女さん?もうやめたほうが…」

「だってあの人形、可愛いじゃん!絶対持って帰りたいもん!!」

「わかったわかった。とってやるから代わってみ?」

「いけー!やれー!!」

「うるさいっての!」
  ・
  ・
  ・

151 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:52:20.74 bJ7mKUDjo 135/259

「あー、疲れたー♪」

「はは。女も楽しんでくれたようで。ほれ、ジュース」

「…えへへ、ありがと」

「いえいえどういたしまして…あ、そうだ。これ…」

「え?なに?…あ」

「お婆さんがケータイ買った記念に送ってきたんだ。子猫と主の写真」

「…大分大きくなったね。足のソックスもはっきりしてきたし」

「ああ…」

「どうしたの?」

「あ、いや…あのとき女が子猫を助けなかったらさ、今こうやって話してることもなかったのかな…ってな?」

「そうだね…」

152 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:52:57.15 bJ7mKUDjo 136/259

「まったく…子猫に感謝だな」フッ

ドキン!

「ん?どうした?」

「う、ううん?なんでもないよ?」ニコッ

(やっと分かった…)

(悩むことなかったんだ)

(男と一緒だとこんなに楽しいんだもん)

(あたし、やっぱりこの人が好きなんだな…)

153 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:55:16.27 bJ7mKUDjo 137/259

~帰り道~

「はぁ~、楽しかったぁ♪」

「はは、そりゃよかった。さっきは元気がないから心配してたんだぞ?」

「ん…実はさ…」

「お?真面目な話か?」

「うん…今日さ、同男君がいっしょに帰らないかって誘ってくれて…で、どうしようか迷ってたんだけどさ」

「…いいじゃん、一緒に帰ればさ」

「え?」

「女みたいにかわいいオンナが、彼氏もいないってのは勿体無いって」

「なんで?なんでそんなこと言うのよ!」

「同男ならイケメンだしさ」

「だから!」

「俺なんかといるより、よっぽどいいんじゃね?」

「違うってば!!」

154 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:55:45.66 bJ7mKUDjo 138/259

「なに怒ってんだ?」

「だって!!」

「なんだよ」

「…だって…あたしはお、男が…好きなんだもん…」

「!?」

「…好きに…なっちゃったんだもん…」

「「……………」」

「…なあ、女」

「はい…」

「…お前と一緒に居るとき、俺はふざけてばっかりだよな」

「うん…」

「で、結局言い合いになってさ」

女 グスッ

「いつもそんななのにさ…どこがいいわけ?」

155 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:56:28.57 bJ7mKUDjo 139/259

「…あたし…こんなに言いたいこといえる人って…初めてなの…」

「…だってしょっちゅう転校してたから…仲良くなっても上辺だけだったりしてさ…」

「…」

「男はさ…最初から…ちゃんと自分の意見をあたしにぶつけてきたじゃん…」

「…」

「それに…男は優しいし…」

「そんなことない」

「ううん…初めて会ったときから…あたしを気遣ってさ…」

「子猫の時だって…メアド交換した時だって…階段から落ちそうになった時だって…」

「…いつも男が気を使ってさ…助けてくれたじゃん…」

「初めてなんだよ?…こんなに優しくされたのはさ…」

「…」

「…だからだよ…」

「…だから一緒に居たいって…ずっと居たいって…」

156 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:57:15.54 bJ7mKUDjo 140/259

「…あー…あ゛―!」ボリボリ

「…ゴメン…迷惑だよね…」

「そうじゃなくてな…あーもー!」

グイ

「え?ん!」

チュッ

「俺も女が好きだ!…これでいいか?」

「…う」

「う?」

「うわぁああああん!!!」

「な、なんだ!だめなのか!?」

「そうじゃない!ヒック…そうじゃないの…うれしいの!!」

「そ、そうか!」

「グスッ…ありがとう、男」

「俺のほうこそ、ありがとう」

157 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:57:43.02 bJ7mKUDjo 141/259

~その夜~

『そっか!やったな!!』

「ああ、友にも心配かけたな」

『まったくだよ。ま、これであたしも肩の荷が下りたわ』

「…すまなかった、友」

『いいっていいって。二人とも大事な友達じゃん。ね?』

「ああ、そうだな」

『じゃあ、そろそろ切るよ?明日は朝連があるからさ』

「ありがとな。おやすみ」

『おやすみ~』Pi

「…さて、と」

Pi Pi Pi…

「…あ、もしもし?女?いや、なんでもないんだけど~~~」
  ・
  ・
  ・

158 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:58:28.26 bJ7mKUDjo 142/259

~2ヶ月後~

ガララ

「男ー、一緒に帰ろ?」

「あ、わるい。バイトなんだ」

「ええー!?またあ?」

「ああ、ごめんな?またバイトが休みの時にいっしょに帰ろう?な?」

「…うん、わかった!バイト、頑張ってね?」

「ああ、じゃあな」ノシ

「…いってらっしゃい…」ノシ

159 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:59:04.17 bJ7mKUDjo 143/259

「…あ、女、男は?」

「あ、友…バイトに行っちゃった…」

「はあ?」

「…男、頑張ってるから…応援しなきゃね!」ニコッ

「女…作り笑いが痛々しいよ。何やってんよ男は!せっかく女が迎えに来てるって言うのに…あんたたち、最近ちゃんと話してる?」

「う、うん…夜になったらケータイで話してるよ?」

「…今日はさ、部活が休みだからいっしょに帰ろ?」

「…うん!」

160 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 00:59:39.35 bJ7mKUDjo 144/259

~帰り道~

「ったく、男の奴…女を一人っきりで帰らせようなんて…」ブツブツ

「いいの、男は男で頑張ってくれてるし」

「何をがんばってるのさ」

「例えば…流行りの服とかコーディネートとかを雑誌で研究したり…それでバイトを増やして服を買うんだって…」

「はあ?」

「あ、あとね?鞄の中が見えた時にさ、デートプランとかプレゼントとかの雑誌が見えたこともあるし…」

「はあ…女さ、我慢するのもいいけど、もっと気持ちを出したほうがいいと思うよ?」

「で、でも…男、あたしのために頑張ってくれてるんだし…あたしが我がまま言うのはずるいと思うんだ…」

「でもっ!」

「いいの、あたし、待ってるからさ」ニコッ

「女…」

(こういう場合、どうしたらいいんだろ…)

161 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:00:15.74 bJ7mKUDjo 145/259

~夜~

てるてるてるてる…

「お、友から電話?…もしもし?」

『おとこぉ!!!』

「おわっ!声でかすぎ!落ち着け。な?」

『落ち着いてるわ!あんた、今日も女を一人で帰そうとしてたよね!』

「あ、ああ。今日もバイトだったから」

『あんたねえ!バイトと女、どっちが大切なのよ!!』

「そりゃあ、女だけど…」

『だったら!なんで女に寂しい思いさせてんのよ!!』

「…え?」

『あんたが雑誌とかでかっこいい男になろうとしてるのはわかるよ?でもね、女をほったらかしにしてるなんて…何考えてんのか答えなさい!!』

162 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:00:44.26 bJ7mKUDjo 146/259

「…」

『…どうした』

「…あのさ…」

『おう!』

「…俺さ、変人だって言われてるじゃん?」

『…お、おう』

「だからさ、このままだと女まで変人扱いされるじゃん?」

『…ぉぅ…』

「だからさ、誰が見てもいいオトコに見られるように頑張ってるんだ」

『…』

「雑誌を見てさ、服を買ったり、おしゃれな店に二人で行くのも金がかかるじゃん?」

『…うん』

163 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:01:20.96 bJ7mKUDjo 147/259

「服だけでも結構金がかかるんだぜ?バイトもさ、今までやってたシフトじゃ全然金が足りねーんだもん…」

「だからさ、女には悪いんだけど、もう少し我慢してほしいんだ…」

『…男の考えてることは分かった。でもさ、好きな者同士、一緒に居るのがあたりまえだと思うよ?』

「だからさ、この先ずっと一緒に居るために、今頑張ってるんじゃん」

『あ…』

「じゃあな。今日もバイトで疲れてるんだ。おやすみ、友」

「…」

(この二人…何かが根本からずれてる…その何かが分かれば…)

164 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:01:54.45 bJ7mKUDjo 148/259

~数日後・友の家の夕食時~

(いくら考えても分からない…どうすればあの二人を…)

友父「あ、母さん。そろそろ秋物の服、準備しといて」

友母「そうねぇ、着れそうな服、見ておくわ。それだけじゃ足りないと思うから週末にでも一緒に買いに行きましょ♪」

友父「ありがと、母さん♪」

友母「どういたしまして」

(お父さん…お母さんに頼りっぱなし…)

165 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:02:36.76 bJ7mKUDjo 149/259

友母「あ、お父さん」

友父「ん?」

友母「ちょっとこれ見て?」

友父「なんだ?」

友母「ゲルマニウム美顔ローラー。広告の品でね、半額なの♪」

友父「…¥5,000円か。いいんじゃない?」

友母「ありがとー、お父さん!お酌するわね♪」

友父「おーっとっとっとっと」

(お母さん…お父さんのゴキゲンとって…ん?)

友父「じゃあ母さんも♪」

友母「じゃあ、遠慮なく。おーっとっとっとっと」

「…」

166 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:03:22.48 bJ7mKUDjo 150/259

友母友父「「かんぱーい!」」

「…」

友母「うふふ。…あら?友、どうしたの?」

「…そっか」

友父「え?」

「…これだ!!」

友母・友父 ビクッ

167 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:03:52.33 bJ7mKUDjo 151/259

~翌日・マ○ドナルド~

「二人とも、今日は急に呼び出してごめんね?」

「まあ、友が大事な話があるって言うからな」

「うん。なんか切羽詰まった感じだったしね」

「うん…ごめんね?ところでさ、あんたたち、最近二人でデートした?」

「いや、バイトが忙しくてな」

「うん…あ!でも、昨日は一緒に本屋に行ったよ?」

「本屋?」

「ああ、学校帰りにな。ファッション雑誌を買おうと思ってさ」

「…で、そのあとは?」

「バイトに行ったけど?」

168 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:04:53.61 bJ7mKUDjo 152/259

「女は?」

「あたしは晩御飯の買い物して帰ったよ?」

「晩御飯の?」

「うん。…あ、友には言ってなかったっけ?うち、父子家庭なんだ」

「やっぱりそうか…あのさ、これからお節介な話をするよ?」

「たぶん腹が立つことも言うかもしれない。それでも最後まで、我慢して聞いてほしい」

「…友がそこまで言うって言うんなら…うん」

「…分かった」

169 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:05:23.35 bJ7mKUDjo 153/259

「ありがと…それじゃあ、まず、男と女の今の状態はさ、あたしから見ても異常なんだ」

「いきなりだな」

「あんまり余計なことは言いたくないからね。で、その原因をあたしなりに考えてみたんだけどさ…」

「二人とも、考え過ぎなんだよ」

「考えすぎ?」

「そう。二人とも、相手のことをね」

「なんでだよ。好きな相手のことを思いやって、何が悪いんだよ」

「うん、あたしもそう思う」

「黙って聞いて。さっきあたしは考え過ぎだって言ったけど、男は“思いやって”って言ったよね?そこがまず問題なんだ」

「あたしが思うにさ、二人とも力が入りすぎてるんだと思う。自分ががんばらなきゃってさ。もっと自然体でないと長続きしないよ?」

「「!?」」

170 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:06:30.31 bJ7mKUDjo 154/259

「…女はさ、自然体の男を好きになった。違う?」

「…うん」

「男もそうでしょ?普段から言いたいことを言い合える女を好きになった」

「…そうだな」

「おっけー。じゃあ今の二人はどう?お互いがお互いを好きになったときと比べてさ?」

「「…」」

「…男、女はさ、前の自然体の男が好きだったんだ。だから無理していいオトコになる必要はないんだよ」

「だってさ、女が惚れた時点で男はもういいオトコだったんだからさ」

「けど、それじゃあ俺は変人のままじゃねーか!それじゃ女がかわいそうだろ!!」

「ほほう?“いいオトコになる”ことを理由に女をほったらかしにしてるやつが、よく言うね?」

「ぐっ…」

「…男、それって本末転倒じゃない?よく考えて」

「…」

171 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:07:02.23 bJ7mKUDjo 155/259

「さて、次は女だよ」

「は、はい!」

「女、あんたはもっと自分の気持ちを男に伝えたほうがいいよ」

「え?でも…」

「なに?」

「…男はあたしのために色々頑張ってくれてるんだから…それを邪魔したくないじゃん…」

「…女、それってさ、全然男のためになってないよ?」

「え?」

「そんなに我慢してるとさ、男のほうが女と距離をとっちゃうよ?」

「!?」

「最悪、別れちゃうかもしれない…それでもいいの?」

「…」

172 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:08:05.22 bJ7mKUDjo 156/259

「…これは言い辛いことなんだけどさ…二人とも、ドラマや小説・漫画の読み過ぎなんじゃない?」

「「え?」」

「実際の恋愛ってさ、もっと泥臭いもんなんだ。ドラマや小説に書かれてる恋愛ストーリーなんてさ、ただのおとぎ話みたいなもんなんだよ?」

「そんなおとぎ話を理想の恋愛と勘違いしたら、うまくいくわけないでしょ?」

「…そんなことよく言うな。友だって恋愛なんかしたことないくせに!」

「言えるさ。あたしはずっと両親を見てきたからね」

「「!!」」

「…気分を害するだろうから、ホントは言いたくなかったんだけど…二人とも、身近に同性の大人が居なかったからそうなったんじゃないかな?」

「「…」」

173 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:08:38.45 bJ7mKUDjo 157/259

「…あたしはね、ずっと両親を見てきたから、恋愛をして結婚して…って言うのも、ある程度はわかるよ?」

「うちのお父さん、服や靴を選ぶときはさ、お母さんに相談してる。男、なんでか分かる?」

「いや…」

「…それはね、お父さんは、お母さんがかっこいいと思うオトコになろうとしてるからだよ?」

「!」

「…思うんだけどさ、男がかっこいいオトコになろうとしていることは間違いじゃないんだ。だけどさ、それって誰にとってかっこいいことが前提なの?」

「それは…女がかっこいいと思うオトコになろうと…」

「だったらさ、雑誌なんかじゃなくて、女の意見を真っ先に聞くべきじゃない?」

「…」

174 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:09:26.45 bJ7mKUDjo 158/259

「それから女」

「は、はい!」

「女はさ、男に何をしてほしい?」

「…え?」

「あたしのお母さんさ、何か欲しい時とかどこか行きたい時って、お父さんにおねだりするんだよ」

「まったく…いい年をした大人がだよ?娘の前でさ、恥ずかしげもなく甘えた声出してビール注いだりなんかしてさ…」

「…」

「女はさ、男が自分のために頑張ってるんだから我慢してるって言ってたけどさ、そんなことしたって男は不安になるだけだよ?」

「え?そんな…」

「…」

175 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:10:07.42 bJ7mKUDjo 159/259

「男にしてみたらさ、女が何にも言わないから、自分のやってることがいいのかどうか、判断できないと思う」

「そしてなにをしたら女が喜ぶのか分からなくなって…男は女と距離を置くようになるよ?」

「…だからさ、女はもっと男に自分が思ってることを言って甘えなきゃ。ね?」

「…でも、どうやって…」

「さっき言ったでしょ?服を一緒に選んだり、行きたいところがあったら甘えてみたり…そう言うことだよ」

「…わかった」

「…確かに、そうやって女が甘えてくれたほうが、俺も女が何考えてるか分かって動きやすいもんな」

「よかったぁ!!分かってくれたんだ!!」

「…で、まだ言いたいことがあるんだけど…続けていいかな?」

女・男 コクッ

176 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:10:45.75 bJ7mKUDjo 160/259

「じゃあ…と言っても、言いたいことはあと少しなんだけどね」

「男、あんたは女を泣かせない努力をしなさい。そして女、あんたは男に甘える強さを持ちなさい」

「泣かせない努力…」

「甘える強さ…」

「そう。もしそれができないんならさ、二人で協力すればいいんだよ。黙っていても気持ちは伝わらない。だからさ、言いたいことは言おうよ。そしてお互いに納得するまで話し合えばいいじゃん。ね?」

「「…」」

「…どうかな?」

「…そうだな。女、寂しい思いさせて悪かった…ごめん」

「ううん、あたしのほうこそ…男に気持ちを伝えなくてごめんなさい」

「…よし!じゃあ男!!改めて女に告白しなさい!!」

「え?…ええーっ!!」

177 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:11:28.59 bJ7mKUDjo 161/259

「女に寂しい思いをさせた罰です!…これぐらいで済んでありがたく思いなさいよ?」

「…わかったよ…女?」

「は、はい!」

「…俺はお前が好きだ!」

「あ、あたしも!…男が好きです!!」

「やれやれだわ…」

178 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:12:00.39 bJ7mKUDjo 162/259

「…女、好きになってくれてありがとう」

「…うん」

「けど…本当にこんな俺でいいのか?」ナデナデ

「………………やだ!!」

「…へ?」

「だ、だから!」

「あ、あたしが!…男をいいオトコにするんだもん!!」

「お、おう!頼むぞ?」ナデナデ

「…うん!だから…ずっと一緒にいようね?」

「ああ、ずっと一緒だ」

「やれやれ…手のかかる二人だわ…」

「友…」

「ん?」

「ありがとな」

「ありがとう、友」

「…ん」

179 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:16:04.58 bJ7mKUDjo 163/259

【エピローグ】

~3年後~

「よっと…座席確保!あ、お茶とってこなきゃ」

モブ男「あ、女さーん。ここ空いてるよ。一緒に食べようよー」

「あははー、いつも誘ってくれてありがとー。でも先客が居るから、またいつかね♪」

タタタタ…

「おまたせー、いやー、あの教授、時間が来てもなかなか終わってくれなくてさ」

「あたしもさっき来たところだよ。今お茶とって来たところなんだ」

「そうなんだ。じゃ、あたしも食べ物とって来るから、女はここで席番してて」

「はーい」

180 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:16:34.98 bJ7mKUDjo 164/259

後輩女「あ、あの…女さん、ご一緒しても…いいですか?」

「あ、いいよ」

後輩女「ありがとうございますー♪」

「いえいえ…あの」

後輩女「はい?」

「ごめん…どこかで会ったことあったっけ?」

後輩女「直接お話しするのは初めてですよ」

「そなんだ…じゃあs」
「おまたせーって、あれ?」

後輩女「あ!友さん!!」

「えっとぉ…誰?」

後輩女「あ、後輩女です。よろしくお願いします!」ペコッ

「あ、ああ…」

181 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:17:04.90 bJ7mKUDjo 165/259

「え?友の知り合いじゃないの?」

「あれ?女の知り合いじゃ…」

後輩女「あ、すみません。あたし…友さんに憧れてて…」

「…はい?」

「…つかぬことを伺いますが…友がその…アレだと知ってて?」

後輩女「はい!だからその…」モジモジ

「…女、こういう場合、どうしたらいいと思う?」

「うーん、受け入れるか、拒否するか、はっきりしたほうがいいんじゃない?」

「え?そんなこと言われても…うーん…」

182 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:17:32.25 bJ7mKUDjo 166/259

後輩女「あたしじゃ…ダメですか?」ウルウル

「あ、いや、そうじゃないけど…だってまだあんたのこと良く知らないし…」

後輩女「だ、だから!お互いよく知るために勇気を出してこうやって…」

「う、うん。気持ちは分かった。とりあえず…食べようよ。ね?」

後輩女「はい!」

「友、モてるね~」ニヤニヤ

「ば、バカ!!//」

「遅くなった、わるいわるい。教授に荷物運びやらされてさ…何やってんだ?」

「!な、なんでもないって!あはは…」

後輩女「あははは♪」

「…女、どうなってるんだ?」

「さあ?あははは」
  ・
  ・
  ・

183 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:18:05.73 bJ7mKUDjo 167/259

~帰り道~

「ぶわはははは!!!」

「男!笑いすぎ!!」

「あー…わるいわるい。そっかー、友に彼女か」

「い、いや、まだ付き合うって決めたわけじゃないけど…」

「いーんじゃね?なあ、女?」

「そうだね、良かったじゃん」

「…いいのだろうか…」

「あ、そうだ。女、どこの店に行くんだっけ?」

「とりあえずはユ○クロに行ってみようよ。そこで男に合う服がなかったらショッピングモールの専門店街にいこ♪」

「で、そのあとは映画か?」

「うん!」

184 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:19:26.49 bJ7mKUDjo 168/259

「…あんたら、ホント馬鹿ップルだねぇ…」

「なんだよ、友がそうしろって言ったんじゃん」

「いや、そうだけどさ…」

「ふふっ、今、すごく幸せだよ♪ありがと、友」

「あー…いや…」ポリポリ…

「友も一緒に来るか?」

「遠慮しとくわ。最近忙しくてさ、道着やらなんやら、洗濯物がいっぱい溜まってて…一人暮らしは辛いね!」

「だから遠慮せずに持ってくればいいのに」

「そうだぞ?俺達のアパートまで持ってこいよ。二人分洗うのも3人分洗うのも変わりないもんな」

「男、それ、あたしの台詞なんだけど?」ジトー

「えっと…ごめんなさい」

「よろしい」

「はは、もしどうにもならないようなら持っていくわ。じゃあな」ノシ

「「また明日―」」ノシノシ

185 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:19:59.58 bJ7mKUDjo 169/259

「…二人っきりになったし、二人乗りしていくか?」

  --いつも相手を思い遣っていた

「え?いいの?」

  --相手のために出来ることを考えていた

「何遠慮してんだよ」

  --したいことがあっても相手のために我慢していた

「だってさ、いつもは疲れるから嫌だって…」

  --いつしかそれがあたりまえだと思っていた

「たまにはいいかなと思ってさ」

  --相手が言わないのに自分が言うのは我儘だと思っていた

「…うん!」

  --だけど

186 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:20:26.66 bJ7mKUDjo 170/259

「しっかり掴まれよ?」

  --言わなきゃ伝わらないこと

「…密着させて何する気?」クスクス

  --傍にいないとダメなこと

「な!なにもしないって!!」

  --大事な人に甘えることた

「はいはい。…乗ったよ」

  --大事な人とずっと触れあっていること

「…なあ」

  --大事な人に相談すること

「どうしたの?」

  --そうやって一緒にすることが大切なんだと知った

「…女、いいたことがあるんだ」

  --それが恋愛だと知った

「なあに?」

  --だから…


「女に出会えてよかった」

「…あたしも♪」


~END~

187 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:21:10.20 bJ7mKUDjo 171/259

これで終わりです
このような駄文に付き合っていただき、ありがとうございます

191 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/17 01:32:01.26 bJ7mKUDjo 172/259

それではそろそろ寝ます
なお、過去作品はこちらにあります

 http://blog.livedoor.jp/ssdobin64/

興味のある方は訪ねてみてください
それでは、おやすみなさいノシ

208 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:29:45.01 76b0vocxo 173/259


>>1です
ちょこっとおまけwww

>>178から




~放課後・校門~

「あ、女。ごめんごめん」

「いいの。待ってる時間も楽しいよ?」ニコッ

(お、女の破壊力が増してる!平常心平常心…)

「そっか、じゃ、帰るか?」

「うん!」


209 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:30:25.62 76b0vocxo 174/259

テクテクテク…

女 チラッ チラッ

(女、さっきからこっちをちらちら見てるな…)

「…なに?」

「あ!うん…ないでもない」

「いいたいことがあったら、遠慮なく言ってくれよ?」

「う、うん。じゃあ…手」

「分かった」


210 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:31:26.40 76b0vocxo 175/259

ギュッ

「あ」

「これでいいか?」ニコッ

「うん!ありがとう、男!!」

「はは。可愛いな、女は」

「ば、バカぁ…//」

(まだぎこちないけど…甘えるのって照れくさくって、でも嬉しい!ありがとう、男)



211 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:32:09.42 76b0vocxo 176/259

~デート中~

(そろそろ30分か…そろそろ…あ)

「あ、男ー」タタタタ

(おおう!今日もかわいいじゃねーか!!)

「お待たせー…」

「おそいぞ。…どうした?」

「ううん…男、その服…」

「ん?ああ、雑誌に載ってたのを参考にしたんだけど…」


212 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:32:36.46 76b0vocxo 177/259

「…うん、いい服なのはわかるよ?」

「…変か?」

「そ、そんなことない…かな?」

「…変…か。ごめんな?」

「ううん、そんなことないよ!あはは…」

「…女、正直に言ってくれ。俺はお前がかっこいいと思うオトコになりたい。だから…な?」

女…うん。正直に言うとね、男にはあんまり…」

「そっか…」


213 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/20 22:33:02.33 76b0vocxo 178/259

「…ねえ、ユ○クロいかない?」

「へ?今日は女の服を見にいくんだろ?」

「あたしの服も見るよ?でも、その前に男の服を見に行こうよ。ね?」

「…いいのか?」

「全然平気だよ」ニコッ

「そっか…ありがとな、女。やっぱ女を好きになってよかったよ」ニカッ

「ばっ!バカっ!!//」

(やっぱりいいオンナだ、女は。俺は幸せもんだな♪)


~【イチャイチャ編1】END~



222 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:00:45.12 tVQRbOZVo 179/259

【おまけ2】

エピローグの後

~学食~

「…」

「…どうした?」

「え?」

「いや、ボーっとしてたから…」

「あ、考え事してたの」

「そっか。それならいいんだけどさ…最近、なんかボーっとしてることが多いぞ?」

「ごめんごめん、気をつけるよ」ニコッ

「気になることがあるんだったら話してくれよ。仮にも俺は彼氏なんだしさ」

「男は仮じゃないよ?本物の彼氏だもん」ギュッ

ドキッ

「そ、そうか?」

223 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:03:52.31 tVQRbOZVo 180/259

「…男、将来のことって考えたこと…ある?」

「将来のこと?」

「そう。…どう?」

「どうって…子供はオトコとオンナの二人は欲しいな~とか?」

「飛躍しすぎだよ」クスッ

「じゃあ…結婚式には爺さんと婆さんを呼んで母さんと和解させたい…とか?」

「それも大事だけど、そうじゃなくてさ…男は卒業したら、どんな仕事をしたいの?」

「…へ?」

224 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:04:42.79 tVQRbOZVo 181/259

「…あたしは弁護士になりたい。男は?」

「え?…その…ごめん、正直そこまで考えてなかった…」

「まだ2回生だし、来年になってから考えようと思ってたからさ…」ポリポリ

「もう、しょうがないなぁ」クスッ

「あたしはさ、最初から弁護士になるつもりで法学部にいったんだけど、男は文学部でしょ?だから教員免許を取って先生になるんだと思ってたんだけどなぁ」チラッ

「ま、まあ、そのつもりではいたけどさ…」

(言えない…法学部が無理だったから友と同じ文学部を受けたなんて…)

「そっか。じゃあ、これからいろいろと考えなきゃね」ニコッ

(うっ…その笑顔…罪悪感が…)

225 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:05:16.86 tVQRbOZVo 182/259

「い、いろいろって?」

「今一緒に暮らしてるよね?で、家事は殆んどあたしがしてるじゃない?」

「うん」

「でね?あたしが司法試験に合格したらさ、司法修習があってその後はどこかの弁護士事務所に就職するとするじゃない?」

「うんうん」

「ここで質問です!そのとき男は何をしてるでしょう?」

「え?そりゃあ…仕事してると思うけど?」

「んー、半分正解…かな?」

「あのね、順調に行けばその頃男は先生になってると思う」

「う、うん」

「だからね、二人とも仕事をしてて、いつ結婚する?いつ子供を作る?」

「…」

226 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:05:44.87 tVQRbOZVo 183/259

「つまりね、二人の将来について、真剣に考えなきゃいけないときが来てるんじゃないかって思うの」

「だから、俺は女と結婚して…」

「結婚するまでにやらなきゃいけないことがあるでしょ?」

「し、就職とか?」

「就職するまでにすることは?」

「…無事卒業すること?」

「そう。あたしも男と結婚したいよ?だからさ、二人で協力して将来のこと考えようよ。ね?」

「お、おう」

キーンコーン…

「あ、午後の講義があるから、また後でね?」

「ああ、俺はもうちょっと休んだらバイトに行ってくるわ」

「はーい、じゃあ」ノシ

「おう」ノシ

タタタタ…

227 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:09:11.42 tVQRbOZVo 184/259

(将来のこと…か。真面目に考えたことなかったなぁ…)

「…はあ」

「…何盛大にため息ついてんの?」

「あ、友…と後輩女さん」

後輩女「あたしはついでですか!?…いいですけどね」イジイジ

「あー、拗ねない拗ねない。男がカフェオレ奢ってくれるから。な?」

「え?俺持ち!?」

後輩女「ごちそうさま~♪あ、お姉さまも飲みますよね♪」

「あ、あたしはいいわ。さっき飲んだから」

後輩女「じゃあ半分こしましょ。ね♪」

「はいはい」

「…おまえらなぁ…」

228 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:09:46.52 tVQRbOZVo 185/259

「まあまあ。で?何があったんだ?」

「あ、ああ…実はさ~~~」

【説明中】

「…あんた、ホントに考えてなかったん?」

「いや、おぼろげながら考えてはいたけど…」

後輩女「うわぁ…」

「なんで引く!」

「あのさ、男ももう二十歳じゃん?だったらさ、そろそろ将来設計しないとやばいと思うよ?」

229 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:10:13.70 tVQRbOZVo 186/259

「…だったら、友はどう考えてんだよ。自分の将来をさ」

「あたしは今さ、家庭教師やってんじゃん?それってさ、塾講師になるための下準備なんだよ?」

「へ?」

「あ、もちろん教員免許も取るよ。でもさ、いまは教師になるにしても空き待ちのところが多いじゃん?」

「だからさ、塾講師は教師になれないときのための保険のつもりなんだ」

後輩女「さすがお姉さま♪」ムギュ

「これこれ。人前でおっぱい押し付けるのはやめなさい」

後輩女「はーい」

(…やべーよ…俺、ホントに何も考えてないじゃん…)

230 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:10:56.20 tVQRbOZVo 187/259

「男はさ、どうするつもりだったの?」

「へ?…いや、まあ…教員免許を取って、そのまま教師になるつもりだったんだけど…さっきの友の話で、教師になれない可能性もなることを初めて認識したわ」

「はぁ…そんなとこだろうねぇ」

「面目ない」ポリポリ

「じゃあさ、男はこれからどうするつもり?」

「どうとは?」

「…女はさ、男に弁護士になるために頑張るって言ったんだよね?じゃあ、男は?」

「え、えっと…」

「…はぁ、やっぱバカップルを長くやりすぎた後遺症かなぁ…昔の男ならもっといろんなこと考えてたじゃん」

「う…」

後輩女「…お姉さま、私、向こうでカフェオレ飲んでますね」

「あ、うん」

トテテテ…

231 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:11:37.50 tVQRbOZVo 188/259

「…後輩女、気を回し過ぎだって」クスッ

「…いい子だな」

「あげないよ?」

「いいよ、俺は女一筋だから」

「…そういう台詞を吐くんなら、これからあたしが話すこと、最後までちゃんと聞きなよ?」

「ん」

232 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:12:38.82 tVQRbOZVo 189/259

「…あのさ、弁護士になるのってすごい大変なんだ。それは男もわかるよね?」

「うん」

「で、なったらなったで、精神的にも肉体的にも辛いと思うよ?だってさ、人の揉め事ばっか扱うんだもん」

「そう…だな」

「でさ、そんなときに男が教師になれてなくて無職って言うのはどうよ?」

「うっ…」

「…女さ、家庭的じゃん?家事とか男にやらせたことないんじゃない?」

「…うん」

「だからさ、仕事をしながらでも家事をこなそうとするんじゃないかな?それって休む暇ないよね?」

「仕事で精神的にも肉体的にも疲れて、家に帰ってきたら無職の夫が家事もせずにゴロゴロ…」

「うぅ…」

「これじゃあ女、病気になっちゃうよ?それでいいの?」

「い、いやだぁ!!!」

233 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:13:19.70 tVQRbOZVo 190/259

「しっ!声がでかい!!…だからさ、男も真剣に考えなよ」

「…女がそうならないようにするためには、どうしたらいいかをさ」

「…そうだな、今の話だと教師は人余りでなれない可能性が高いし…」

「そうなると塾の講師もそういう連中が集中するだろうから難しいだろう」

「うん。そうだね」

「女のほうも仕事のストレスで家事が負担になりそうだと…」

「きっとね」

234 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:13:52.00 tVQRbOZVo 191/259

「…とりあえず家事は今から女に教えてもらおう。あとは就職…か」

「…うん。あたしも人事じゃないけどね」

「…といってもいまさら他の進路は…」

「…あのさ」

「ん?」

「男さ、他の売りを身につけたらいいんじゃない?」

「へ?」

235 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:14:29.26 tVQRbOZVo 192/259

「男は教師になるつもりだったんでしょ?だったら教員免許は取ったほうがいいし、教師になるのが本筋だと思うけどさ」

「うん…」

「…塾の講師も視野に入れとけばいいと思うし」

「でもさ、塾の講師って人気商売じゃん?決して安定した収入って訳じゃないでしょ?」

「そうなのか?」

「うん。だからさ、えーっと…あ、あったあった」ガサガサ

「んーっと、あ、これこれ。男、これ、頑張ってみなよ」

236 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:14:57.53 tVQRbOZVo 193/259

「ん?どれどれ?…なっ!ちょっ!!おまっ!!無理だって!!!」

「大丈夫だって。男、いざとなったらすっごい頑張るじゃん」

「C判定だったこの大学に入るためにすごく頑張ったじゃん」

「だからさ、もう一度がんばんなよ、あのときみたいにさ」

「無理無理、無理だって!」

「やる前から諦めんな!」ドン!

ビクッ

237 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:17:06.96 tVQRbOZVo 194/259

「…あのさ、これは女のためにもなるんだよ?」

「女のため?」

「そ。男がここまで考えてくれてるって、頑張ってるって分かったら女も安心すると思うんだ」

「だからさ、女のために頑張ってみなよ。な?」

「女の…」

「…どう?」

「…わかった。やるよ」

「そう!それでこそ男だ!!あははは」バンバン

「痛い、痛いって。手加減しろよ…」

「あはは。ゴメンゴメン」

238 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:18:39.57 tVQRbOZVo 195/259

「まあ、教師になれりゃあ無駄になるんだけどな」

「いいじゃん。それはそれで計画通りなんだからさ。これはあくまでもバックアップ。でしょ?」

「バックアップにしてはハードルが高いんですが…」

「まあまあ」

「なにが“まあまあ”だよ、まったく…」

「…けど、いいよね、あんた達…」

「ん?」

239 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:19:16.30 tVQRbOZVo 196/259

「あ、いや。よくニュースなんかでDVとかあるじゃん?」

「ああ、あるな」

「そういうのってさ、ちゃんと甘えたり甘えさせたりって言うのが出来てないんじゃないかなーってさ」

「…」

「…男も女も、最初の頃はそれが出来てなかったもんね」

「友のおかげだよ。感謝してる」

「やめなよ、お尻がかゆくなる。ホント、今のあんた達、かんっぺきにバカップルだもんね」

「あはは。…なあ、友」

「ん?」

240 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:19:58.40 tVQRbOZVo 197/259

「俺さ、今の自分、嫌いじゃないぞ?」

「ん…」

「こんなこと言うと、お前はまたバカップルって言うだろうけど」

「…俺、どうしても欲しいものってそんなに無いって思うんだ」

「ん?どういうこと?」

「例えば、車はないと生活できないから、どうしても欲しいものとするだろ?だから計画的に貯金して買うだろ?」

「ふんふん」

「で、新しいパソコンがほしいと思うだろ?で、貯金してお金も溜まったと」

「でも、まだ今のパソコンでも十分やりたいことは出来てる」

「ふんふん」

「そういうときにさ、女に何か欲しいものがあったりするだろ?そうするとそっちに金を回してしまうのな」

「…」

241 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:21:22.22 tVQRbOZVo 198/259

「それで女が喜ぶと、俺もなんていうか…ほんわかしちまうのな//」

「俺にとって一番欲しいのは、女の笑顔かもな…」

「うわぁあああ!!!むず痒~!!!!」ボリボリ

「なっ!言ってるほうはメチャクチャ恥ずかしいんだぞ!!」

「…男、あんた女にベタ惚れだねぇ。このこのぉ」グリグリ

「痛いって」

242 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:21:54.10 tVQRbOZVo 199/259

~夜・女と男のアパート~

ガ ガチャ

「ただいま」

「あ、おかえりなさーい。お風呂にする?食事にする?それとも…あ・た・し?」

「あ、うん。女」

「え?…じゃあシャワー浴びてくる…//」

「そうじゃねーって!」

「ちがうの?」

243 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:22:19.39 tVQRbOZVo 200/259

「ちょっと話がある。ここに座って」

「…はい」チョコン

「…なぜに膝の上?」

(だって男、珍しく真面目な顔して話があるって言うから…怖いんだもん…)

「嬉しくないの?」

「いや、嬉しいけど…そっちに座って向かい合わせに…」

「うん…」

244 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:22:49.93 tVQRbOZVo 201/259

「じゃあ…」

「…」

「…」

「…なあに?」

「ちょっ、ちょっとまって。今話す順番考えてるから」

「う、うん」

「…よし!女」

「は、はい!」

「…いや、話し辛いからもっと力抜いてさ。リラックスして」

「うん、えっと…どんな話なの?」

「ああ、俺達の将来についてなんだけどさ」

女 ビクッ

245 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:23:41.59 tVQRbOZVo 202/259

「俺達…ちゃんと将来を考えたほうがいいんじゃないかな?」

女 ウルウル…

「いろいろあるけど、まずはさ、俺一人でも家事をこなせるように、女に教えて欲しいんだ」

「…いやあああ!!!」

「お、女?落ち着け!落ち着けって!!」

「なんで?なんでそんなこというの?今更独り暮らしするなんてどうして!?」

「は?…あ゛ー!なんでそうなる!!」

246 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:25:02.51 tVQRbOZVo 203/259

「え?だって…」キョトン

「あのなぁ、家事を覚えるのはお前の代わりにするためなの!」

「…へ?」

「女、弁護士になるとするだろ?そうすっとさ、帰ってくる時間も不規則になるだろ?仕事もなれないうちは精神的にも来るもんがあるだろうしな」

「…」

「だから、俺も家事が出来るようになってれば、女が疲れてる時とかに代わりにできるだろ?」

「あ…」

「そうやって分担しようよ。な?」

「…うん!でも…大丈夫?」

「大丈夫だって。女のほうこそ、だまって無理したりするんじゃないぞ?」

「うん…ありがと、男…」ウルッ

247 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:25:55.86 tVQRbOZVo 204/259

「それから、俺の就職のことなんだけどな…」

「え?男は学校の先生になるんでしょ?」

「うん、そのつもりで教員免許も取るけど…友と話したんだけどな、いま、先生も余ってるらしくてさ」

「…え?」

「それで、教師になれなかったら…友は塾の講師も考えてるって言ってた」

「俺もそうしようかと思ったんだけどさ、教師になれない連中が殺到しそうだろ?」

「うん…」

248 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:26:35.65 tVQRbOZVo 205/259

「で、だ。…俺、司法書士の試験を受けようと思う」

「…へ?」

「法律の勉強は女が教えてくれるだろ?」

「それは…うん…」

「まあ、教師になれたらそっちに行くんだけどな。司法書士の準備も今から始めようと思うんだ」

「司法書士だったらさ、女と一緒に仕事をすることもあるかもしれないだろ?」

「…」ポロッ

249 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:28:37.64 tVQRbOZVo 206/259

「え?なんで?…俺、なんか悪いことしたか?」アセアセ

「グスッ…ちがうの…嬉しいの…男がこんなに…真剣に考えてくれてたなんて…思ってなかったから…」

「そ、そうか?」

「うん…ヒック…だって、今日のお昼の感じじゃ…」

「あー、うん。ゴメン」

「…グスッ…あたし、やっぱり男が大好き!」ギュー

「痛いって。俺も女が大好きだよ」ナデナデ

250 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:29:29.19 tVQRbOZVo 207/259

~4年後~

「…よっし!かんせーい!」

「シャンパンも冷えてるし、ケーキも買ってきたし、風呂も沸かしたし…こんなもんかな?」

(女、もう駅についたって連絡があったし、友たちもじきに来るって連絡あったし…あ、座るとこ準備しないと)

ゴソゴソ

「うん…これでいいか」

ピンポーン

「あ、今開けるよ」

251 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:29:57.92 tVQRbOZVo 208/259

ガ ガチャ

「ただいまー!ん!」チュッ

「ん!…っぷはぁ!おかえり」

「司法修習終わったー!疲れたぞー!!ごはん食べるー!!お風呂入るー!!」

「はは。どっちも出来てんぞ」

「え?マジ?うそ!?」

「嘘ついてどうする。びっくりさせようと思ってな、黙ってたんだ」

「そうなんだ。どれどれ?…うわあ…」

「どうだ?自分ではいい出来だと思うんだけどな」

「…すごい御馳走だよ!男、ありがとー!!」ダキッ

「うぉっ!急に抱きついたら危ないだろ!!」

「いいの!」ギュー

252 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:30:35.55 tVQRbOZVo 209/259

「はは。でな、これ…司法修習も終わったことだし…安物なんだけど…」

キラッ

「…え?これ…婚約指輪?」

「小学校教師の安月給じゃこれぐらいしか買えなかったんだけど…つけてくれるか?」

「う゛ん…う゛ん!」ポロポロ

ガチャ

「おじゃまー!…あれ?女、泣いてんのか?」

後輩女「あー!サイテーですぅ!!」

「違うし!…いや、違わないけど違うし!!」

「おとこぉー!」バッ!

「やめてー!袈裟固めはやめてー!!」

後輩女「いけー!やれー!!」

253 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:31:43.25 tVQRbOZVo 210/259

「ちょっと!みんな!違うの!!あたしが泣いてたのはこれ!!」

キラッ

後輩女「「…へ?」」

「…女、それって…婚約指輪?」

「そう!だから嬉しくって…グスッ」

「そ、そうだったんだあ!やったね、女!!」

後輩女「おめでとうございます!」

「あ、男、ゴメン。早とちりしちゃって。ははは…」

「ったく…いいけどさ」

254 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:32:11.19 tVQRbOZVo 211/259

「まあまあ。婚約おめでとー!!」

「グスッ…ありがと…」

「…ありがとな」ポリポリ

後輩女「おー!男さんが素直にお礼を言ってるー!!」

「そりゃあ、な。友には今までいろいろ世話になったし…」

「あははは。今日は男が御馳走作ってくれてるし、派手に行こうぜ!」

後輩女「おー!!」

「「お、お手柔らかにお願いします…」」

255 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:32:51.06 tVQRbOZVo 212/259

キュッ

「…どうした?」

「ううん、なんかね、すごく幸せで…こうやって捕まってないと飛ばされそうなの」

「そりゃ大変だ。しっかり捕まえとかなきゃ」ギュッ

「ふふ。男、ちょっと痛い」

「あ、ゴメンゴメン。これでいいか?」

「うん、ありがと。…男」

「なn…ん!」チュッ

「…ぷはぁ!」

後輩女「「そこだー!押し倒せー!!」」

「やかましいわ!」

「あはは。…ねえ、男」

「ん?」

「男を選んでよかった♪」

「…俺も」ギュッ

~【後日談】END~


258 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/24 00:37:08.68 tVQRbOZVo 213/259

これでこのスレは終わりにします
このような駄文ですが、お付き合いいただきありがとうございます

それでは、またいつかノシ

267 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/28 22:53:23.67 SP57iEX/o 214/259

なんか…友と後輩女のストーリーが浮かびそう…
終了宣言したけど需要あります?

281 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:19:59.97 S0VYdyHAo 215/259

>>186から

バサッ

「よしっ!洗濯終了!!あとは床の上の…」

ゴチャゴチャ…

「…眺めてたってしょうがない!気合入れて片付けるか!!」
  ・
  ・
  ・
「お、終わった…」


282 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:21:38.03 S0VYdyHAo 216/259

バフッ

「ふぅ…」

「ヘトヘトになるまで体を動かしたらすっきりするかと思ったけど…」

「ははは…ダメだ、昼間のことが頭から離れないや…」

~~~~~~~~~~

  後輩女「あたしじゃ…ダメですか?」ウルウル

  「あ、いや、そうじゃないけど…だってまだあんたのこと良く知らないし…」

  後輩女「だ、だから!お互いよく知るために勇気を出してこうやって…」

~~~~~~~~~~

283 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:22:24.25 S0VYdyHAo 217/259

「…勇気…か」

(何のことは無い。勇気が無いのはあたしのほうだ…)

「はは…男たちのことは言えないなぁ」

(付き合うか…断わるか…)

フゥ…

(あたしは…どうしたいんだろう…)


284 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:23:30.51 S0VYdyHAo 218/259

~次の日・学食~

キョロキョロ

(…後輩女さん、いないみたいだな)ホッ

後輩女「とーもさん♪」ツンツン

「ぉわひゃ!」ビクゥ!

後輩女「あ!ご、ごめんなさぁい!!だだだ、大丈夫ですかぁ?」

「だだだ、大丈夫だから。あははは…」


285 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:24:58.82 S0VYdyHAo 219/259

「…なにしてるんだ?」

「あ!な、なんでもない!あはは…」

「あ、後輩女さん、こんにちは」

後輩女「こんにちは」ニコッ

「こ、こんにちは」デレッ

「…殺意を覚えるほどかわいいわね…」

後輩女「「「へ?」」」

「!…いやいや!俺は女一筋だから!!」

「どうだか…」ジトー…


286 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:25:30.42 S0VYdyHAo 220/259

後輩女「ああ、あの!ケンカはやめましょう!!ね?」

「…男、ちょっとお話があるんだけど?」

「は、はい!」

「…友、あたしたち、ちょっと席を外すから」

「あ、ああ…手加減してやれよ?」

「うふふふ…さ、行くよ」

「うぅ…はい…」

「ご愁傷様ー」


287 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:26:10.03 S0VYdyHAo 221/259

(…男たちのおかげで落ち着いてきた…)

後輩女「あ、友さん」

「ん?ああ、変な驚き方してゴメンな」

後輩女「い、いえ!あ、あたしが脅かしたのが悪いんです!!」

(いい子だよなぁ…かわいいし素直だし…いや、だからこそ!)


288 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:26:44.29 S0VYdyHAo 222/259

「あのs」
後輩女「メアド交換してください!」

「…へ?」

後輩女「昨日、家に帰ってから気がついたんです。だから今日は忘れないうちにと思って♪」

「へ?…あ、いや…」

後輩女「…ダメですかぁ?」ウルウル

(うわあ…ダメだ、その顔には逆らえない…)

「い、いいよ」

後輩女「ありがとうございます!」


289 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:28:23.04 S0VYdyHAo 223/259

「あ、ああ…どうやるんだ?」

後輩女「え?やり方知らないんですか?」

「う、うん。男たちのは直接入力したから…」

後輩女「じゃあ、あたしがします。ケータイ貸してください」

「ん、はい」

後輩女「えっと…赤外線で…はい、出来ました」

「ありがと。じゃ、ケータイを…」

後輩女 ジー…

「…後輩女さん?」

後輩女 ダキッ

「!?」

後輩女「…友さん…アドレス、少なすぎます…」グスッ

「ほ、ほっとけ!!」


290 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:28:56.02 S0VYdyHAo 224/259

~夜・友の部屋~

ガ ガチャ

「ただいま…」

バフッ

「あーあ…」フゥ…

(…結局ちゃんと話が出来なかった…)

(あの後、泣いてる後輩女さんをなだめて…後輩女さん手作りのお弁当を食べたら昼休みが終わっちゃった…)


291 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:29:59.36 S0VYdyHAo 225/259

ゴロン ジー

鏡の中の友 ジー

「…なあ、あんた…見た目はオトコみたいだな…」

鏡の中の友 ジー

「…けどさ、あんた本当は…オンナなんだよ?」

鏡の中の友 ジー

「…な…なんで…かわいくないのさ…グス…」


292 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:30:36.04 S0VYdyHAo 226/259

めるめるめるめる♪

ビクッ

「ヒック…後輩女さんからだ」

  From:後輩女
  To:友
  SUB:おやすみなさい☆
  本文:今日は泣いちゃってごめんなさい(ぺこり  明日また学校で会いましょう♪

「…」

(…いつまでもこのままじゃダメだ!明日こそちゃんと話をする!!)

「明日…学食で…待ってます…っと。これで送ろう…」Pi


293 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:31:05.79 S0VYdyHAo 227/259

~翌日・学食~

モグモグ

「後輩女さんのお弁当、やっぱりおいしいわ」

後輩女「そ、そうですか?えへへ…こう見えても家事は一通りこなせるんですよ?」

「へぇー、すごいね」

後輩女「ありがとうございます」ニコッ

友 ドキッ

(やっぱかわいい!ってか、あたしまた流されてる…)


294 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:33:35.51 S0VYdyHAo 228/259

「ごちそうさま」

後輩女「お粗末様です」

「…それでさ、聞きたいことがるんだけど…」

後輩女「なんですか?」

(うっ!首を傾げて微笑みながらまっすぐ見つめられると…)ドキドキ

「あ、あのさ、後輩女さんは…あたしのどこがいい訳?」

後輩女「…はい?」


295 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:34:27.29 S0VYdyHAo 229/259

「あ、あたしさ、かわいくも無いしキレイでもないじゃん?」

「だからさ、ちょっと気になって…」

後輩女「…最初は後姿に惚れたんです…」

「う、後姿!?」

後輩女「はい。友さんの後姿、凛としててかっこよくて、でもどこか寂しげで…それにお顔も逞しくて…」

「顔が逞しいって…」

後輩女「あ!ご、ごめんなさい!!」


296 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:36:23.78 S0VYdyHAo 230/259

「いや、いいけど。自覚してるし…で?」

後輩女「でも…最初はオトコだと思ってたから声はかけなかったんです」

後輩女「だけど2週間ほど前に、他の人が話してるのを聞いて…」

後輩女「友さんがその…百合だって…女性だって分かったから…//」

「そっか…」


297 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:38:48.93 S0VYdyHAo 231/259

後輩女「…友さん?」

「ん?」

後輩女「友さんは女性ですけど男前で…あたしの理想の人なんです。だから…」

キーンコーンカーンコーン

「あ、チャイム。あたし、午後からも講義があるから…」

後輩女「あ、はい。あたしもバイトがありますから」

「それじゃあ…」ノシ

後輩女「はい、続きはまた…」ノシ

(…男前?理想の人?…買いかぶりいすぎだよ…)


298 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:39:16.57 S0VYdyHAo 232/259

~夜・友の部屋~

「…後輩女さん…か」

(何してるんだ?後輩女さんならかわいいしキレイだし、お相手として申し分ないじゃん!!)

「…そうなんだけどなー…引っかかってるんだよなぁ…」

299 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:39:51.20 S0VYdyHAo 233/259

~~~~~友の回想~~~~~

  「お父さん、お母さん。大事な話があるの」

  友父「ん?どうした?」

  「…あのね?あたし…オンナの子が好きなの…」

  友母「あら、いいことじゃない?友達は多いほうがいいわよ」

  「そうじゃなくて…せせ、セッ○スの対象としてなの…//」

  友母友父「「!!」」

  「ごめんなさい!!恥ずかしい娘でごめんなさい!!!」ドゲザー


300 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:40:21.36 S0VYdyHAo 234/259

  友母友父「「…」」

  「…」

  友父「…仕方が無い…んじゃないか?」

  「…え?」

  友母「ちょっ!ちょっとお父さん!!」

  友父「…友だって好きでそうなったんじゃない。それに…それを俺たちに告白するのは勇気がいったことだろう…」

  友母「それは…」

  友父「むしろ褒めてやるべきじゃないか?友の勇気を…な?」

  友母「…でも…」

301 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:42:24.43 S0VYdyHAo 235/259

  友父「お前も母親なら、これからどうするかを考えようじゃないか。な?」

  友母「うぅ…」

  「…ありがとう、お父さん」グスッ

  友母「うぅ…あたしは孫を抱くのが楽しみだったのに…」

  友 ズキン

  友父「仕方ない…仕方ないんだ…」ナデナデ

  友母「うぅ…」

~~~~~~~~~~

302 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:42:54.05 S0VYdyHAo 236/259

「…」

(後輩女さんの御両親にあたしんちと同じ絶望を味合わせちゃいけない…)

(後輩女さんは普通にオトコと恋をするのがいいんだ!)

「…よし!」Pi Pi Pi

  From:友
  To:後輩女
  SUB:明日のこと
  本文:明日、学校が終わったらあたしの部屋でお話ししましょう

「…送信」Pi


303 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:44:14.69 S0VYdyHAo 237/259

めるめるめるめる♪

友 ビクッ

  返信:後輩女
  SUB:Re:明日のこと
  本文:わかりました。
      明日はゆっくりお話をするということでいいんですね?
      あたしもお話ししたいことがあります

(後輩女…鋭いね、この子。やっぱり今まで話をはぐらかしてたのも…ワザとだったんだ)

「んー!」パシッパシッ

「よーし!気合入れるぞー!!おおーっ!!!」

ドンドン!

「ひっ!すす、すいません!!」


304 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:46:10.81 S0VYdyHAo 238/259

~次の日・友の部屋~

ガ ガチャ

「ただいまー」

後輩女「こ、こんにちは…」

「あはは。そう固くならなくったって大丈夫だよ。とって食ったりしないからさ」

後輩女「は、はい。ありがとうございます…」


305 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:47:50.78 S0VYdyHAo 239/259

キョロキョロ

後輩女「シンプルでいい部屋ですね…」

「ん?ああ、はっきり言っていいよ、かわいげの無い部屋だってさ」

後輩女「あ!いいぇ、そうじゃなくて!!」

「いいよ、かわいげが無いのは自分でもよく分かってるからさ。はい、レモンティー」

後輩女「あ、ありがとうございます…」

「とりあえずさ、それ飲んで落ち着ついてから…」

後輩女「は、はい」ズズー


306 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:49:22.44 S0VYdyHAo 240/259

「…そろそろいいかな?」

後輩女「…はい」

「じゃあ…後輩女さんはいつ自分がその…百合だって気付いたの?」

後輩女「…正しくは百合じゃないかも…バイって言うんですか?オンナもオトコも好きになるんです…」

「…はい?」

後輩女「初恋はオンナの子でした。でも…成長するにつれて好きになるのがオトコだったりオンナだったり…」

(なんか…胸の奥がザワザワする…)

後輩女「でも…大学に入ってすぐ…オトコの人に怖いことをされて…痴漢されたり…無理矢理押し倒されたり…」

友 ザワッ


307 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:49:53.12 S0VYdyHAo 241/259

後輩女「あ!でも!!途中までで…最後までは行ってませんよ?」

「そっか…」ホッ

(え?あたしなんでほっとしてるの?)

後輩女「それに最後までなんて絶対行かないと思うし…」ボソッ

「え?」

後輩女「い、いえ!…それからあたし、男性が怖くて…だからその…//」

「…うん、わかった。ありがとう、話してくれて」

後輩女「いえ…」

(オトコが怖いのか…だけどオトコが好きだったり…じゃあ)


308 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:50:29.98 S0VYdyHAo 242/259

「…後輩女さん、あたしはあなたの告白を受ける気はありません」

後輩女「!!」

「…あのね、よく聞いて。後輩女さんは男と付き合ったことはあるの?」

後輩女 フルフル

「そっか…でも、好きになったことはあるんだよね?」

後輩女 コクッ

「あのね…百合ってさ、未来がないんだよ…」

後輩女「え?」


309 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:51:06.51 S0VYdyHAo 243/259

「だってさ、好きな人の子供も産めないし…何より親が悲しむよ」

後輩女「それは…」

「…うちのことなんだけどね、あたしが百合だってカミングアウトしたらさ…母さん泣いちゃってね」

「…母さん、孫を抱くのが夢だったんだって…でも、あたし、こんなのじゃん?だからさ…」

後輩女 ジー

「あたしはさ、こんな容姿だからオトコが見向きもしないでしょ?だけど後輩女さんは違う」

「後輩女さんはさ、清楚でキレイでかわいいじゃん?だからオトコが絶対ほおってないと思うんだ…」

「だから、後輩女さんはちゃんと結婚してさ、親に孫の顔を見せてあげなよ。ね?」


310 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:53:18.77 S0VYdyHAo 244/259

後輩女「未来がない…ですか?」

「うん、そう」

後輩女「…友さん、あたしも話があるって言いましたよね?聞いてくれますか?」

「え?…うん」

後輩女「じゃあ、えっと…見てもらったほうが早いので…ちょっと脱ぎますね?」

「え?…ちょっ!」

シュル パサッ…

「や、やめなさい!」グイッ

後輩女「きゃあん!」トサッ

(!?後輩女さんの体があたしの腕の中に!…柔らかい…いい匂いが…)


311 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:53:46.34 S0VYdyHAo 245/259

後輩女「…友さん、ちょっと離れてもらえますか?」

「え?…あ、ゴメン…」スッ

後輩女「…友さん、あたしを見てください」

「う、うん…え?……………………………ええーっ!!」

後輩女「こ、声が大きいですよ!…これがあたしが友さんに話したかったことです」

ブラーン

312 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:54:15.47 S0VYdyHAo 246/259

「そ、そそそ、それは…」

後輩女「はい、男性器です」

「わわわ、わかった!分かったから服着て!!」

シュルッ シュッ…

後輩女「…友さん、性同一性障害って知ってますか?」

「は、話には聞いたことあるけど…」


313 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:54:54.67 S0VYdyHAo 247/259

後輩女「…あたし、二十歳になったら申請を出して、性別変更をしてもらおうと思ってるんです」

後輩女「でも、やっぱり自分の子供が欲しくてその…手術とかは胸だけでこっちはその…戸惑ってるんです…」

「…」

後輩女「そんな時友さんの存在を知って…好きになって…

後輩女「だから…ちゃんと話して、それでお付き合いしてもらえなかったらその時は諦めようって…手術しようって…」

「…」


314 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:55:25.52 S0VYdyHAo 248/259

後輩女「…友さん?」

「は、はい!」

後輩女「友さん、さっき言ってましたよね?お母さんは孫を抱くのが夢だったって」

「う、うん…」

後輩女「…あたし、今ならまだ戸籍上はオトコだから、結婚できますよ?」

「!!」

後輩女「友さんは、オトコとなんてイヤだとは思いますけど…あたし、友さんとあたしの子供が欲しいです!」

「!?」

315 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:55:59.21 S0VYdyHAo 249/259

後輩女「もちろん、今すぐって訳じゃないけど…そして子供ができたら手術してその…女になります」

後輩女「ですから…結婚を前提に付き合ってもらえますか?」

「は、はい!い、いや!!ちょっと待って!!!えっと…いやその…」

後輩女「返事は今すぐじゃなくていいです!…お返事が決まったら…連絡してください」

「う、うん…」

後輩女「…じゃあ、今日はこれで失礼します」

「あ、うん」

後輩女 ペコッ トタタタ バタン


316 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:57:24.21 S0VYdyHAo 250/259

「…はぁ…」

(いきなりいろんなことがあり過ぎだよ…)

「…オトコだったんだ…」

(でも、この胸に倒れてきた後輩女さんは柔らかくていい匂いがして…オンナの子だった…)

~~~~~~~~~~

  後輩女「…友さん、性同一性障害って知ってますか?」

~~~~~~~~~~

(…後輩女さん、強いなぁ…洗いざらいさらけ出して…ははっ、あたしなんか足元にも及ばないや)

「男に相談…はやめておこう。これはあたしが後輩女さんにどう答えるか、なんだ」

(ちゃんと考えなきゃ…)

317 : ◆doBINqA5W6 - 2011/09/30 23:59:29.08 S0VYdyHAo 251/259

~数日後・学食~

後輩女 チビ…チビ…

「お嬢さん、お独りですか?」

後輩女「!?」

「ごめん、返事しに来たんじゃないんだ。知りたいことがあってさ」

後輩女「…知りたいこと?」

「うん…ここじゃ何だし、落ち着けるとこにいこっか?」

後輩女「…はい」


318 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:00:01.22 sl16sQngo 252/259

~学校近くの落ち着いた喫茶店~

後輩女「…いいところですね、ここ」

「うん、女に教えてもらったんだ」

後輩女「女さんに?」

「そ。あたしゃこういう洒落たとこ知らないからさ」


319 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:00:34.37 sl16sQngo 253/259

後輩女「そうなんですね…それで、どんなことを知りたいんですか?」

「うん、後輩女さんはこの先のこと、どんな風に考えてるの?」

後輩女「この先…ですか?」

「そう。例えば就職とか」

後輩女「…父が小さな会社を経営してるんです。だからそこで働くつもりです」

「ふーん…」


320 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:01:13.39 sl16sQngo 254/259

後輩女「…それだけですか?」

「あとさ、後輩女さんは一人っ子?」

後輩女「いえ、兄がいますけど…」

「お兄さんもその…」

後輩女「いえ、兄はいたって普通です」

「…じゃあさ、もし…もしだよ?あたしと付き合うことになって、あたしがその…アレを…手術して欲しいと言ったら?」

後輩女「!」


321 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:02:33.92 sl16sQngo 255/259

「…どうかな?」

後輩女「それは…子供を作らないって言うことですか?」じわぁ

「…」

後輩女「…わかりました。友さんにフられたら…どのみち子供は諦めなきゃいけないんですもん…手術します」

「わかった…今度はあたしの番」

後輩女「…へ?」


322 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:03:05.29 sl16sQngo 256/259

「あたしは我侭でさ、あたしのことをホントに好きになってくれる人がいい」

後輩女「え?あ…」

「あたしは一人っ子だから、もし結婚できるんなら、うちの親と同居してくれる人がいい」

後輩女「は、はい」

「…あたしが子育てで仕事が出来ないとき、ちゃんと稼いでくれる人がいい」

後輩女「はい!!」


323 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:05:11.01 sl16sQngo 257/259

「…後輩女さん、どう?あたし、めんどくさいオンナでしょ?」

後輩女「そんなこと無いです!!」

「…裏切ったら許さないよ?」

後輩女「友さんこそ!」ウルッ

「じゃあ…うちに嫁に来る?」

後輩女「はいっ!…グスッ、あ゛、あ゛りがどうございまずぅ~」

「不束者ですが、よろしくお願いします」ペコッ


324 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:05:42.89 sl16sQngo 258/259

~夜・友の部屋~

「ふぅ…」

(男も女も祝福してくれた…あとは…)

Pi Pi Pi

「あ、お母さん?…うん、元気だよ。あのさ、今度の日曜、二人とも家に居る?」

「え?いやその…なんつーか、ほら!母さんと父さんに紹介したい人がいるんだけどさ…」

「いや…うん、彼女ってーか…彼氏ってーか…」


~【友と後輩女編】END~


325 : ◆doBINqA5W6 - 2011/10/01 00:08:27.36 sl16sQngo 259/259

これでこのスレは本当に終わりです
このような駄文にお付き合いいただき、ありがとうございます
html依頼は来週の土曜日に出します
それでは、またノシ

記事をツイートする 記事をはてブする