幼馴染「しってるよー、ふるい付き合いだし、○○のことはなんでもわかるよっ」
幼馴染「もしかして、気になっちゃってるの? やっぱり」
幼馴染「たぶんだけど、あの女子はそんな風に考えてないと思うよ」
幼馴染「理由? もうそれくらいわかってよ、どんだけ付き合い長いと思ってるの?」
幼馴染「ただの勘だよっ」
幼馴染「ぼくの勘って結構当たってるでしょ、今までの事思い出してみてよ」
幼馴染「当たってるよね」
幼馴染「当たったんじゃないかなぁ……」
幼馴染「4回に1回はてきちゅうしているもんっ」
幼馴染「でも、今回は当たってるよね、そうだよねっ!」
幼馴染「そうだ、買い物したいから放課後付き合って――」
幼馴染「……え、今日はだめ?」
元スレ
男の娘幼馴染(♂)「さっき隣のクラスの女子と仲良く話してたでしょ」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1525181440/
幼馴染「い……いつも、一緒に帰ってるよねぇ」
幼馴染「今日は当番も、部活も、委員の仕事もないはず」
幼馴染「おばさんからお遣いでも頼まれてるの? いいよ、ぼくも行く――」
幼馴染「違う? ……そぅ」
幼馴染「じゃあ……なんで?」
幼馴染「いつも一緒だったじゃん、幼稚園のころから一緒だったじゃん」
幼馴染「ぼくが遅くなっても待っててくれたし、○○が遅くなっても待ってたよね」
幼馴染「どちらかが休む時以外、ずっと一緒だったのに……」
幼馴染「なんで、ぼくわるいことした? いつもどおりに接してたよね」
幼馴染「それともいつも通りだから悪かったの? どうしたらよかったの?」
幼馴染「ねぇ、何で? わかんないよ! おしえてよ!」
幼馴染「ねぇ!」
幼馴染「え? さっきの女子に誘われて?」
幼馴染「へぇ……気付かなかった」
幼馴染「……そうなんだ」
幼馴染「……」
幼馴染「へぇ……」
幼馴染「……」
幼馴染「……じゃあ、仕方ないよね」
幼馴染「だって、ぼくたち……ただの幼馴染だもんね……」
幼馴染「別にやきもちとか……やいてなんか……ないよ……」
幼馴染「ぼくが君に……抱いている気持ちはライクだもん……」
幼馴染「ラブとライクは……違うもん……」
幼馴染「ライク……だよね……」
幼馴染「……」
幼馴染「ずっと一緒だったのに……」
幼馴染「今までずっと一緒だったのに、お互いの事なんでも知ってると思ってた」
幼馴染「○○と一緒にいる事が心地よかった、君はぼくがなにも言わなくてもいつも傍にいてくれた、だからぼくのおもいと同じ事を考えているんだと」
幼馴染「同じでなくても近い想いである事だと、そうだと信じて疑わなかった、一方的な信頼だった、○○は別の人に心を惹かれていた」
幼馴染「ただ誘われて行くだけ? 僕が君の半端な言い訳に騙されるような人だと思ってるの? ふざけないで、今までそんな事あった?」
幼馴染「なかったよね、いつも一緒に帰ってた、誘われても断ってたよね、それなのになんで」
幼馴染「何でそんな見え透いた嘘を付くの……」
幼馴染「何でぼくは、わかってなかったの……」
幼馴染「今までずっと一緒だったのに、いつも一緒なのに気付かなかった」
幼馴染「ねぇ、誰のせいでこんな女々しくなったと思ってるのかな?」
幼馴染「誰のせいで女装が正装になったのかな?」
幼馴染「誰のせいで女子用制服で学校に行くようになったのかな?」
幼馴染「誰のせいでこんな依存しきっているのかな?」
幼馴染「……どこ行くつもり? 逃がさないよ」ガシッ
幼馴染「今逃げたところでどうするの? そのまま一生あわないつもり? そんなの絶対許さない」
幼馴染「今、逃がしたら今までのぼくの想いが全部無になっちゃう、君はほとぼりが冷めるまで僕と距離を置くだろうけど……」
幼馴染「ここで明白にしておかないと僕の熱は燃え続けたまま、君を焦がす事になる」
幼馴染「今、○○があの女子を選べば君を追い続けることになる、下手したらあの子殺しちゃうよ?」
幼馴染「君に迷惑をかけたくないしあの子も殺したくない、ぼくにとって大切な人だから、長年の思い出や関係を壊したくない」
幼馴染「だから聴いてほしい」
幼馴染「……君は僕の好意をただの幼馴染として、友として受け取り、冗談として流した」
幼馴染「覚えてくれているかな、小さい頃から女顔だっていじめられて」
幼馴染「それを○○が守ってくれた」
幼馴染「でも君の意見といじめっこたちの意見がおなじで」
幼馴染「きみはちょっかいを出すわけでなくまるでぼくが女の子であるかのように可愛がったよね」
幼馴染「おままごとの時だって、妻役の子をほっといて、お二号さん役にされたぼくばかり愛でてさ」
幼馴染「それで、ぼく自身なにか出来ないかって、思った結果……」
幼馴染「女装だった」
幼馴染「守られているだけは嫌だった、恩を返せないのが辛かった、何も出来ずただ守られている自分が惨めだった」
幼馴染「当時その状況を覆す手段をせっぱつまったぼくは思いつくことが出来ず、せめて君の役に立ちたくて、可愛がってくれる君の気持ちに答えたかった」
幼馴染「君も『似合う』『かわいい』って誉めてくれた」
幼馴染「あの時は本気でそう言ってくれているのだと思っていた、社交辞令のような見え透いたお世辞とは感じなかった」
幼馴染「ぼくが望んでいた答えを、まるで心を見透かしたように、やさしくて安心する声が耳に入ってくるから」
幼馴染「ぼくはどんどんエスカレートしていってこうなった」
幼馴染「冷静になっても、おそらく冷静だっただろうけど、これはふつうじゃないと考えた事もあった」
幼馴染「でも君はおかまいなしにいつものように接してくれて、この姿のぼくを愛でてくれて、やさしく頭をなでてくれた」
幼馴染「削られた疑心は、君のために、この姿の正当性で埋まり、それがぼくになった」
幼馴染「これがふつうになった……」
幼馴染「でも○○は……ぼくをすてていっちゃうんだね……」
幼馴染「こんな仕上がりにしたのに……」
幼馴染「なんで……なんで……」
幼馴染「ひどいよ……ひどいよ……」
幼馴染「……」
幼馴染「……これがいっぽうてきなさかうらみなのはわかってる」
幼馴染「……けどぼくにはこれしか出来なかった」
幼馴染「これ以外思いつかなかった」
幼馴染「……ごめんね」
幼馴染「……」
幼馴染「ひゃっ!?」ナデラレナデラレ
幼馴染「うう……、撫でられるのは……悪い気がしないよ」ナデラレナデラレ
幼馴染「ずっとそうしてもらいたいくらい……♪」
幼馴染「でももう子供じゃないんだよ、そもそも同い年だよ」
幼馴染「○○は遅生まれでぼくは早生まれだけど」
幼馴染「もういいよ、なんとかなりそう」
幼馴染「騒いでごめんね」
幼馴染「待ってる人がいるんでしょ、王子さまがお姫様を待たせるものじゃないよ」
幼馴染「……今のは少しくさかったね、うん」
幼馴染「それじゃっいってらっしゃい、また明日ね、ばいばぁい」
幼馴染「……」
幼馴染「……」
幼馴染「……」
幼馴染(○○に頭を撫でられるのも、これで最後か……)
幼馴染「……○○―」
幼馴染「……うぅ……」
幼馴染「……やだ……○○……」
幼馴染「……うっ……うぐっ……」
幼馴染「……○○……ぼく……きみのこと……」
幼馴染「……うぐっ……」
幼馴染「うああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!!」
幼馴染(驕りだった)
幼馴染(女装した僕をよく思わずちょっかい出してくる人への対策で)
幼馴染(おばさんから護身術を習い、実行し、敵を倒した)
幼馴染(その行動を材料に弱い自分から卒業したと思い上がっていた)
幼馴染(弱い自身を否定するための詭弁でしかなかった)
幼馴染(自分の本心を受け入れないための開き直りだった)
幼馴染(結局ぼくはただ○○を困らせ)
幼馴染(ぼくがほしかったきみは、ぼくの前から去っていく)
幼馴染(君はぼくをかわいがってくれた)
幼馴染(お弁当をあーんしてくれたし、傘を忘れた時相合傘をしてくれた)
幼馴染(ぼくの事を受け入れてくれると思っていた)
幼馴染(だからもし、○○が意思をはっきり口にしてくれたとしたら)
幼馴染(ぼくは必ず傍にい続ける事を誓う)
幼馴染(……それが)
幼馴染(……それが驕りだったんだ)
幼馴染(いつも○○からでぼくは受けてばかり)
幼馴染(けどたまに手料理や、掃除も手伝った)
幼馴染(それで返したと自分に言い聞かせた)
幼馴染(自分から行動したとこじつけて)
幼馴染(こんな状況になってまで、ぼくは○○から言ってくれると待っていた)
幼馴染(羞恥と畏れから、目の前で離れていく君に本心を伝えられず)
幼馴染(あまつさえ『ラブとライクは違う』等と鳴きちらし)
幼馴染(今まで受け取ってきた好意を後ろ盾に、攻め立て、押し付け――)
幼馴染(重荷を背負わせようと……)
幼馴染「……」
幼馴染(だったら……せめて――)
幼馴染「おっはよー、○○」
幼馴染「昨日はうまくいった?」
幼馴染「……ん? どうしたの?」
幼馴染「何って、おれは性別相応な学生服を着てるだけだよ」
幼馴染「男子が男子用の学生服を着るのは当たり前でしょ」
幼馴染「……もたもたしてたら遅刻するよ」
幼馴染「ねっ、早く行こっ」
28 : 以下、5... - 2018/05/01(火) 23:51:53.68 LdbXfdtD0 15/16みたいなのを某男の娘マイナーラノベで妄想する事が止まらないんだけどどうすりゃいい?
29 : 以下、5... - 2018/05/01(火) 23:55:28.67 rnZP4q/+M 16/16>>28
続きはよ