1 : 以下、\... - 2016/07/28 21:54:10.847 oEcb0Pcq0 1/44

「呪いのビデオだよ、一時話題になったろ?」

「ああ、そんなんあったな」

「見たら死ぬってやつ」

「あー、俺そーゆーの信じねーから」

「信じて無いなら見てくんね?俺怖くてさ」

「はあ?」

「なんも無かったら写真撮って見せてくれよ、明日飯奢るから」

「言ったな?ったく・・・」

元スレ
友「俺さ・・・呪いのビデオ?ってやつゲットしたんさ」男「なんだそれ」 ー完全版
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1469710450/

2 : 以下、\... - 2016/07/28 21:54:40.923 oEcb0Pcq0 2/44

「めんどくせえけど・・・飯のためか、再生再生っと」



テレビ「ジー・・・カタカタ・・・・・・・・・・・・・・・・ズッ、ズズッ、ドサッ、ズル、ズル・・・・・・・・」

「井戸か。女が出てくるまでと、典型的だなあ」



テレビ「・・・・・・・・ズル、ズル、ズル」

「近づいてくる・・・」



テレビ「ザッ、ザザザザザ、ズッ、ーーーーーーー」

「何だ・・・?砂嵐になったぞ?終わりか?」

4 : 以下、\... - 2016/07/28 21:55:23.672 oEcb0Pcq0 3/44

「つまんね、写真撮って寝るか」

「えーと、スマホスマホ・・・」

テレビ「」


ドサッ

「・・・」

「な・・んかリアルな音したな」

ズル、ズッ、ズズッズル

「き、きき気のせいだろ、・・・・・・・・とびっきり高い飯奢らせてやる」


ズルズルズルズル・・・・・・・・ズッ

(音が・・・近くにきてから止まった・・・・・・・・)


ビシイイイイイッ
(肩を掴まれたッ!?)「ひいいい!?!?」

7 : 以下、\... - 2016/07/28 21:56:46.348 oEcb0Pcq0 4/44

「うおわあああああああ!?!?!!!!?!?」
ガン

(ビビって手元のラジオで殴っちまった・・・)

???「・・・グフウッ・・・・・・・・」

「・・・?気絶してんのか・・・?」

「見た目で言うと・・・貞子?いや、こんな髪短かったか・・・?」

「いやあ・・・ワンピース着てるし、前髪なげえし、貞子だよな・・・?」

「いやいや、テレビから出てきた証拠ねーし、不審者かもしれねえ、縛っとこう」

8 : 以下、\... - 2016/07/28 21:58:44.907 oEcb0Pcq0 5/44

~数分後~

???「・・・!」キョロキョロ

「おい、不審者。目え覚めたか?」

???「に・・・にんげ、わた、あっ、しまった・・・!ウ・・・ヴォォオオオオ!!」

「もうおせーよ」



???「はう・・・」

???「解りました、このまま私をあの井戸に帰させてください、誰にも言わないなら呪いませんから」

「井戸?呪い?じゃあやっぱお前・・・」

???(しまった・・・正体がバレてしまった・・・!?)

???(私もお姉ちゃんの二の舞に・・・)ウルウル

「何でお前が泣いてんの!?」

10 : 以下、\... - 2016/07/28 22:00:12.022 oEcb0Pcq0 6/44

「・・・泣き止んだか?」

???「ひっく、うっ、うえっ・・・ごめんなさい・・・」

「・・・何か知らないけど、俺もごめん」

???「謝るならほどいてください、きついです」

「あほかお前」




「とりあえずお前、名前は」

???「恭子といいます」

「んで?あの井戸から出て来たのか?」

恭子「はい・・・」

「これ・・・本物だったのか・・・」

恭子「偽物があるんですか」

「本物があるのがおかしいんだよ・・・」

11 : 以下、\... - 2016/07/28 22:01:57.172 oEcb0Pcq0 7/44

「・・・ほどいてやろうか?」

恭子「! いいんですか?」

「とりあえず不審者じゃないっぽいしいいよもう」
スルスル

「ほら」

恭子「ありがとうございます」

「おう、気をつけて帰れよ」

恭子「はい、では。」

・・・
恭子「テレビをつけてくださいませんか」

「え?あ、は?」

恭子「帰る場所ですので」

「・・・スッと消えたりできないの?」

恭子「あれは透明になってるだけで、家は皆徒歩で帰りますよ」

12 : 以下、\... - 2016/07/28 22:03:06.521 oEcb0Pcq0 8/44

「・・・」ポチ

恭子「ありがとうございます、おやすみなさい。」

「お、おう」ポチ

テレビ「バンッ」ガタンッ、ガタガタガタガタ

「っせーよ!!」ポチ

テレビ「暗いです」

「元々ビデオテープだぞ!?テレビに移住できただけ有難いだろ贅沢言うな!!」

テレビ「・・・すみません・・・」ショボン



「ああっ、くそ!!おやすみ!!!」

テレビ「! ありがとうございます!!」

13 : 以下、\... - 2016/07/28 22:04:24.302 oEcb0Pcq0 9/44

「・・・朝か」
チュンチュン
「・・・」

「学校行くか・・・」



「おい、行ってくるぞ」

テレビ「・・・」

「おい、こら!!」

テレビ「・・・・・・・うるさいです」

「行ってくるぞ」

テレビ「行けばいいじゃないですか」

「せめて井戸から出てきて挨拶くらいしろ、居候だぞお前」

テレビ「・・・眠いんですが」

「顔だけだすな、全部出ろよ」

テレビ「・・・行ってらっしゃい」

「チッ・・・、おう」

16 : 以下、\... - 2016/07/28 22:07:51.366 oEcb0Pcq0 10/44

「どうだったよ、写真撮れたか?」

(さすがに言うのはな・・・)

「ああ、わりい、忘れてたよ」

「ったく」

「根性なしめ」

「っせーよ!見てねーならお前も一緒だ!」



「そういえばお前、勉強は?」

「は?」

「今日テストだぞ」

「しまった・・・」

「ばーか」

「せえよ・・・今から詰め込むか・・・」

18 : 以下、\... - 2016/07/28 22:10:37.049 oEcb0Pcq0 11/44

「最悪だ・・・何だこれ」

「・・・」

これは、ア、ですよ

「・・・?声が・・・」

答えはア、です

「・・・何かの才能に目覚めたかな、ア、っと」

「うおおおおお!?あってんじゃん俺!!」


「はあ?今日の難しかったぞ?当日詰め込んで合ってるわけ・・・」


「97点!?」

「どーよ、才能☆」

「おかしいんじゃねーのお前、やってられっかよ」



「さて、帰るわ、じゃーな」

「ういーす」

19 : 以下、\... - 2016/07/28 22:13:52.525 oEcb0Pcq0 12/44

「ただいまー」

恭子「あ、おかえりなさいです」バリッバリ

「俺のポテチ勝手に食うんじゃねーよお前、居候の分際で」

恭子「次はコンソメをお願いできますか」

「俺はのりしお派なんだ、おら、返せ」

恭子「や、やめてください!このっ、呪いますよ!」

「お前みたいな半端な悪霊っ、呪えるもんならやってみろ!」

恭子「このっ」

「おらあ!!」バリッ

恭子「ああっ!!たくさんこぼれてしまいました!!」

「このやろう!!カセットごと捨てるぞ、こら!!」

恭子「呪いますよ!?そこそこ力のある悪霊なんですからね!?」

「っせーよ!おら、井戸に帰れ!」

恭子「きゃああ!?触らないでください、このっ、この!!」

「効かねえな!おら、帰れ!」ガン、ポチ

テレビ「電気を消さないでください、出れません、暗いです!!」

「ははは、ばーかばーか!」

20 : 以下、\... - 2016/07/28 22:17:12.675 oEcb0Pcq0 13/44

「さて、課題終わらせるか」

テレビガンガンガンガタガタガタガタガタガタガタガタガン


「えーと、129ページの資料4を参考し・・・」

テレビガンゴンゴンガタンガタンガタガタガタガタ


「・・・」

テレビゴンゴンガンゴトガンゴトゴトガタガタガタガタ


「せーよ!!!!!!」ポチ

恭子「私の力が解りましたか、男さん。」

「しね!くそが!」

恭子「もうしんでます」

「あああああああああああああ!!!」

恭子「あっ、やめ、テレビを捨てようとしないでください、男さん!!!」

21 : 以下、\... - 2016/07/28 22:19:52.836 oEcb0Pcq0 14/44

~数ヶ月後~

「ただいまー。」

恭子「おかえりなさいです、コンソメ買ってきてくださいましたか?」

「ほら、のりしおだ」

恭子「・・・ありがとうございます。」

「うまいだろ?」
バリッバリ
恭子「コンソメください」
バリ、バリ
「こっちんがいいよ、コンソメより」
バリッバリ
恭子「こちらも美味しいです。でもコンソメの方が上です」

・・・・・・
「ねえ、お前何でいんの?」

恭子「はい?居間にいてじゃまなら井戸に行って食べますよ」

「いや、持っていかせねーよ、そうじゃなくて・・・」



「この家に、だよ」

22 : 以下、\... - 2016/07/28 22:23:07.177 oEcb0Pcq0 15/44

「霊には霊の居場所があるだろ?」

恭子「・・・どういう事ですか」

「もう、成仏・・・した方がいい。お前のためにな」


恭子「・・・・・・・嫌です」

「何でだよ、お前だっていつまでもこうしてたんじゃ・・・」

恭子「男さんは・・・私が嫌になっちゃったんですか・・・?今まで、ずっと一緒で・・・」

「・・・お前のためだよ、色々考えたんだ。」

恭子「私のためって、私は、ここにいたいです。嫌と言っていただければ納得もできますが、私のためと言われても・・・」

恭子「せめて正直に・・・嫌に、なったと、言ってください」ポロポロ

「お・・・おい・・・」

恭子「ごめんなさい・・・そうですよね・・・居候に、邪魔なんて言えない程男さんが優しいのも、知ってます・・・」

恭子「お世話に・・・なりました」スッ

「おっ・・・おい!!」



窓バアン!!

「あいつ・・・・・・・・」

23 : 以下、\... - 2016/07/28 22:24:18.304 oEcb0Pcq0 16/44

「・・・」

「よー、おはよー。」

「ああ」

「今日テストだぜ、勉強したか?」

「・・・」

「おーい??」


「わかんねえな・・・」

「そうだ、前のテストの時・・・」

これは、ア、ですよ

答えはア、です

「あいつの・・・声だったよな・・・」

「・・・くそっ・・・!」



「・・・」

「何点だよ?うっわ、5点?やっぱ前のは偶然か!ははは!!」

「悪い、もう、帰るわ」

「お、おう・・・」

27 : 以下、\... - 2016/07/28 22:28:05.636 oEcb0Pcq0 17/44

「・・・ただいま・・・」

テレビ「」

「・・・くっそ!!」



「おい!どこいったんだよ!!出てこいよ!!」

近所のおばちゃん「あら、男くんじゃない、おっきくなって」

「! あの、白いワンピースの、黒髪を短く切った女の子、見ませんでしたか!?」

近所のおばちゃん「?? 彼女さん?若いっていいわねえ」

「あの!!」

近所のおばちゃん「見なかったわよ?」

「くそ・・・!」

(そういえば、あいつ透明になって逃げてんのか・・・!)

28 : 以下、\... - 2016/07/28 22:30:25.018 oEcb0Pcq0 18/44

「そうだ・・・!」

「おい、友!あの呪いのビデオ、どこで拾った!!」

スマホ「は?いきなりどうしたんだ?」

「教えろ!どこだ!」

スマホ「ああ、A町の、河原だよ。いったいそれがどうし」

「悪い、サンキューな!」ピッ



「ハアッ、ハア・・・ハアッ!」

「おい、いるんだろ!出てこいよ!!!」

「かえってこいよ、恭子!!!」

29 : 以下、\... - 2016/07/28 22:31:21.308 oEcb0Pcq0 19/44

ダキッ
恭子「男さん・・・・・・・・」

恭子「やっと・・・、名前で読んでくれましたね」クシャッ

「恭子・・・ごめん。帰ってきてくれ」

恭子「うっ・・・うあああああん!わたしっ、男さんとっ、離ればなれになりたくなくてっ・・・」

恭子「でも、男さんが迷惑って、優しいから、そう言わないんだって・・・」


恭子「うぇえええん!!」

「・・・ごめん。ごめんな、恭子。迷惑なんて、思ってないよ」

「帰って・・・来てくれるか?」


恭子「ひっ・・・ん・・・ありがとうございます・・・男さん」

30 : 以下、\... - 2016/07/28 22:36:00.637 oEcb0Pcq0 20/44

「何か欲しいもんあるか?」

恭子「・・・コンソメ」

「は?そんなもんでいいのか?」

恭子「コンソメ、食べたいです」

「わーった、買ってやるよ。二人で食べようぜ」

恭子「ありがとうございます、男さん」

「おう、店の前で待ってろ」


恭子「わあ・・・こんなに買ってきてくれたんですか?」

「お前、好きなんだろ?」

恭子「はい・・・大好きです!」

31 : 以下、\... - 2016/07/28 22:38:38.380 oEcb0Pcq0 21/44

恭子「美味しいです!」
バリッバリ
「ふむ・・・案外・・・」
ベリッ

恭子「はい、美味しいでしょう?私、大好きなんです・・・」

「なんか、含みのある言い方だな」

恭子「昔、まだ生きてた頃、お姉ちゃんがよく買ってくれてたんです」

「じゃあ、その、結構最近なんだな」

恭子「はい、5年前、11の時にに交通事故で・・・」

「そっか・・・」

恭子「お姉ちゃん、結構有名人なんですよ、わかりますか?」

「まさか・・・」

恭子「貞子って言います!」

「やっぱか・・・」

32 : 以下、\... - 2016/07/28 22:40:30.378 oEcb0Pcq0 22/44

恭子「お姉ちゃん・・・」

「会えないのか?」

恭子「はい、有名になりすぎちゃって、徐霊されちゃいました」

「・・・」

恭子「でも、きっと、いつか会えるって信じてます。男さんは、どう思いますか?」

「会えるよ、きっと」

恭子「・・・グスッ・・・えへへ・・・」

「俺も、最大限協力するから、な」

恭子「はい・・・ありがとう・・・ございます」ニコッ

36 : 以下、\... - 2016/07/28 22:43:19.553 oEcb0Pcq0 23/44

「おい、貞子の方の呪いのビデオ知らないか?」

「持ってるわきゃねーだろ、大体なんだ、貞子じゃない方があるのか」

「知らんか、役立たずめ」

「いやおかしいだろ!」



「呪いのビデオ、検索っと」

恭子「何してるんですか?」

「お前の姉ちゃん探しだよ」

恭子「でも・・・もう成仏しちゃってるんですよ?」

「あそこまでの悪霊改め、話題の有名人がそんな簡単に成仏してたまるかよ」

恭子「そういうもんですか?」

「そういうもんだ」

38 : 以下、\... - 2016/07/28 22:46:22.452 oEcb0Pcq0 24/44

「ん?貞子が封印されている山・・・?」

恭子「あれ?S町の山じゃないですか、故郷ですよ」

「ここの山に貞子が封印されているらしい」

恭子「・・・」

「さすがに成仏は無理だったんだな・・・。どうする?」

恭子「これ以上、男さんに迷惑をかけるわけには・・・一人で、行きます」

「俺も行くよ」

恭子「でも・・・っ」

「恭子のお姉さんに、挨拶もしたいしな」

恭子「でも、相手は悪霊ですよ?もしかしたら、説得できないかも・・・」

「お前も悪霊じゃねーか、大丈夫だよ」


恭子「お姉ちゃんは、人を殺しました」

恭子「人食らったんです、もう、私の言葉なんて耳に入らないかも・・・」

「ああ・・・でも、お前を一人で行かせはしない。な」

恭子「・・・はいっ」

40 : 以下、\... - 2016/07/28 22:50:45.132 oEcb0Pcq0 25/44

「電車のキップは・・・二人分、だな」

恭子「でも私・・・普通は見えないんですよ?」

「俺が買いたいんだよ。さ、乗ろうぜ」

恭子「はい、ありがとうございます。・・・本当に、男さんには感謝してばかりですね」

恭子ニコッ



「ここでいいか?」

恭子「5年前とはやっぱり違いますね」

恭子「あそこのコンビニで、コンソメをかってもらいました」

恭子「あそこ、前は床屋さんだったんですよ?」

恭子「この学校、まだあったんですね、見ていきませんか?」

41 : 以下、\... - 2016/07/28 22:53:37.845 oEcb0Pcq0 26/44

恭子「ここ・・・私の家でした」

「ぼろぼろだな」

恭子「・・・」

「でも、楽しかった、って。思い出があるのはわかるよ」

恭子「・・・はい!」


恭子「楽しいです。ありがとうございますね」


「この山・・・だよな」

恭子「お姉ちゃん・・・!」

42 : 以下、\... - 2016/07/28 22:54:59.449 oEcb0Pcq0 27/44

「この石だよな。奉られてる」

恭子「はい・・・お姉ちゃん・・・紐をほどくと、封印も解けるはずです」


「ゴクッ」

恭子「・・・」

スルッ

44 : 以下、\... - 2016/07/28 22:57:01.456 oEcb0Pcq0 28/44

ズッ!!!!!

「急に・・・空気がっ・・・」

恭子(もし、お姉ちゃんに声が届かなくても・・・男さんだけは助けます)

恭子「お姉ちゃん!!」

トケタ
フウイン、トケタ

「声・・・か?」

46 : 以下、\... - 2016/07/28 23:02:52.519 oEcb0Pcq0 29/44

貞子「・・・」

恭子「お姉・・・ちゃん・・・?」

「ゴクッ」

恭子「お姉ちゃん!」

貞子「恭・・・子?」

恭子「ごめんね、お姉ちゃん。私をかばったせいで、お姉ちゃんまで死んじゃって・・・」

貞子「・・・トラックにひかれそうだったから」

貞子「かわいい妹を見殺しにするわけがないでしょう」

「・・・」

恭子「ごめん、ごめんね・・・」グスッ

貞子「いいのよ。男さん、封印を解いてくれてありがとう」

「・・・ああ」(悪霊って感じはしないな・・・)

47 : 以下、\... - 2016/07/28 23:07:28.077 oEcb0Pcq0 30/44

貞子「・・・悪霊って感じじゃない、って思った?」

「正直、ちょっと思います」

貞子「私は、人を殺してしまった。そして、名のある僧に封印された」

貞子「ある思いとともにね」

恭子「・・・」

貞子「この石には、‘‘赦しの神’’が奉られている」

貞子「邪気、といえばいいのかしら。赦しの神は、それを吸いとってくれた」

貞子「でも、もう限界ね」

恭子「お姉ちゃん・・・?」

貞子「戒めを解かれた以上、ここにはいられない」

貞子「人を喰らった。その事実に従えば、地獄に堕ちるのが道理よ」

48 : 以下、\... - 2016/07/28 23:08:21.818 oEcb0Pcq0 31/44

貞子「お迎えが来たようね・・・」

「待ってくれ!!」

恭子「男さん・・・?」

50 : 以下、\... - 2016/07/28 23:12:37.781 oEcb0Pcq0 32/44

「お姉さん、恭子を・・・俺にください!!」

「恭子が・・・霊でも、俺、恭子を幸せにしますから!!」

貞子「・・・成仏は、霊としての正解」

「・・・っ」

貞子「でも、正解すれば幸せとは限らないわ」

貞子「姉として願うのは、妹の幸せ」

貞子「男さん。恭子をー」
パアアアアア
よろしく、ね。

恭子「・・・っ」ポロポロ

「お姉さん・・・俺、絶対恭子を・・・っ」ポロ

51 : 以下、\... - 2016/07/28 23:17:37.775 oEcb0Pcq0 33/44

「恭子」

恭子「・・・はい」

「受け取ってくれ。お前のために買ったんだ」

恭子「指輪・・・ですか・・・?」

「ああ」

恭子「で・・・ですが、私に人としての幸せを望む権利なんて・・・」

恭子「それに、私では、男さんに・・・何もしてあげられません」

「恭子、俺には。お前がいてくれるだけで幸せなんだ」

「頼むよ。ずっと、一緒にいてくれ」

恭子 ポロポロ「・・・っ・・・・・・はいっ。男さん」ニコッ

「ありがとう」ダキッ

53 : 以下、\... - 2016/07/28 23:20:06.277 oEcb0Pcq0 34/44

「よう、友!」

「お、おう」

「今日いい天気だな!!」

「いやまあ晴れてるけど・・・お前、どうした?」

「なんでもねーよ!はははは!!」

「・・・?」

54 : 以下、\... - 2016/07/28 23:23:35.597 oEcb0Pcq0 35/44

「恭子、ただいま!」

恭子「おかえりなさいです」バリバリ

「今日学校でさ・・・ー」

恭子「そうなんですか?・・・はい。あははっ」

・・・
・・・・

55 : 以下、\... - 2016/07/28 23:24:48.532 oEcb0Pcq0 36/44

「ただいまー」

「恭子?・・・恭子っ!!」

「恭子、恭子!どうしたんだ!?」

恭子「・・・ごめんなさい、男さん・・・だるくて・・・」

「・・・大丈夫か・・・?」

恭子「もしかしたら・・・テレビ・・・つけてください」

「あ・・・ああ!」ポチ

「・・・!?井戸の光景に・・・ノイズが・・・」

恭子「やっぱり・・・」

「・・・どういう事・・・だよ・・・?」


恭子「ビデオテープが、劣化してるんです・・・」

56 : 以下、\... - 2016/07/28 23:26:57.333 oEcb0Pcq0 37/44

「!?」

恭子「ずっと、ビデオテープは回しっぱなしでしたよね」

恭子「私にとって、あの井戸は力の根源で・・・あれが無くなると・・・」

「消える・・・だと・・・」

「そんなん・・・認められるかよ!!!」

「嫌だ・・・嫌だよ!!」

恭子「・・・ごめんなさい、男さん・・・約束守れないかもしれません・・・」

恭子「指輪・・・せっかくもらったのに・・・無駄に・・・」

「ばかなこと言うな!!」

57 : 以下、\... - 2016/07/28 23:28:31.786 oEcb0Pcq0 38/44

「そうだ・・・そうだよ!修理すれば、また・・・」

恭子「無理ですよ・・・」

恭子「このビデオは、データとして、じゃなく」

恭子「私の存在がデータに誤認識をあたえ、映像を映しています」

恭子「・・・映像が消えれば、私も消えてしまいます」

「何で・・・なんだよ、それ・・・」

58 : 以下、\... - 2016/07/28 23:29:30.095 oEcb0Pcq0 39/44

「他のビデオテープに引っ越すのは・・・」

恭子「もう、そんな力残ってません・・・」

恭子「テープは・・・あとどのくらいもちそうですか・・・?」



「まだ・・・確かにノイズは走ってるけど・・・大丈夫だよ!!」

恭子「そうですか・・・ありがとうございます」

59 : 以下、\... - 2016/07/28 23:30:39.464 oEcb0Pcq0 40/44

(テレビに映る映像は、日に日に劣化している)

(すでに、ほとんど砂嵐で、今にも消えてしまいそうだった)


恭子「学校、いかなくて大丈夫なんですか・・・?」

「・・・ああ」

恭子「でも・・・さぼっちゃだめですよ、男さん」

「・・・」

恭子「・・・男さん、男さんにはいつも感謝してばかりでした」

恭子「お話しましょう、男さん。もう、耳もよく聞こえないけど・・・」

「・・・ああ・・・そうだな、恭子。楽しい話をしよう」

60 : 以下、\... - 2016/07/28 23:31:14.262 oEcb0Pcq0 41/44

恭子「覚えてますか?あのときだって、男さんは・・・」

「ああ、そうだったな・・・」

恭子「私、昔住んでた家での話なんですけどね・・・」

「あはは・・・それもそうだな」

61 : 以下、\... - 2016/07/28 23:33:41.898 oEcb0Pcq0 42/44

(もう、映像が途切れ途切れに見えるだけだ)

(・・・諦めたくなんかない)


恭子「男さん、そこに・・・います、か・・・」

「ああっ、いるよ!ここだ、ここにいる!!」

恭子「手・・・握ってくれてるんですね。ありがと・・・うございます・・・」

「恭子っ・・・!!」

恭子「男さんと一緒に食べたコンソメ・・・とても美味しかったです・・・」

恭子「また、食べたいな・・・」

「待ってろ!すぐに、すぐ買ってきて・・・!!」

恭子「お姉ちゃんの時も、男さんは、必死になってくれて・・・」

恭子「指輪・・・とても嬉しくて・・・」

恭子「一緒に、もっと、楽しい事を・・・」

「ああ!!一緒に、一緒にな!そうだ、遊園地とか行きたいな、恭子・・・恭子っ・・・」

恭子「ありがとうございました・・・男さん」

「過去形にすんなよっ・・・これからも・・・二人でっ・・・!!」

62 : 以下、\... - 2016/07/28 23:34:55.236 oEcb0Pcq0 43/44

恭子「・・・男さん」

恭子「私のこと、忘れないで欲しいです・・・」

「忘れるわけねえだろ!!なこと言うな!!!」

恭子「幸せに、なってくださいね・・・」

「嫌だよ・・・お前がいないと・・・俺・・・!!!!」

恭子「ありがとうございました・・・さよならです」

「恭子・・・!!」ポロポロ

恭子「なかないで。男さん・・・」スッ・・・

「恭子・・・恭子おお!!!」

男さん、ずっと、私は側に・・・

63 : 以下、\... - 2016/07/28 23:35:22.624 oEcb0Pcq0 44/44

「・・・恭子、行ってくるよ」

(恭子の死・・・消失から2年。就職に成功し、俺は仕事に出る)

「・・・」

(恭子に、笑われないように。今日も死んだように働き、家に帰り)

(いつか、また会える事を信じて)



end,

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