犬娘「いえでも……してくれません」
男「……家でもしないよそりゃ」
男「だいたいお前はペットだろ? 主人とペットはそういうことをしないの」
犬娘「……」
犬娘「でもごしゅじんさまのよんでる本では交尾してました」しゅん
元スレ
犬娘「ご主人…交尾…」男「ここ公園なんだが…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328652730/
犬娘「あの本の人たちみたいにしっぽをふってますよ」
男「え?」
犬娘「よだれもいっぱいたらしてます」
男「……」
犬娘「ごしゅじんさまのこともだいすきです」
犬娘「交尾……したいです」
男「……あれはまた違うペットだから」
犬娘「?」
男「ていうか犬娘、勝手に僕の本読んじゃ駄目だろ!」ぽか
犬娘「あう」
犬娘「……くぅーん……(ごめんなさいごしゅじんさま)」
男「これ以上おかしなこと言ってると散歩続けないぞ」
犬娘「あ、それはいやです。さんぽしてください」
男「ならもう変なことは言わない?」
犬娘「はい」
男「……よし、ならもう少し散歩続けようか」
犬娘「はい そのあと交尾したいです」
男「……」
犬娘「?」
男「……帰ろうか」
犬娘「いやです、いやです」
犬娘「ごしゅじんさま、なんで今日はいじわるいうんですか」
男「犬娘がいうこと聞かないからだろ」
犬娘「きいてます、ごしゅじんさまのいうことはなんでもききます」
犬娘「ほんとです、ずっとそうしてきました」
男「じゃあ交尾をおねだりしちゃ駄目、わかった?」
犬娘「……」
男「……(あれ?)」
犬娘「……ちゃんとおりこうにしてます」しゅん
男「犬娘がお利口なのは知ってるよ」
犬娘「……」しゅん
男「……」
男(まいったなあ……急に交尾したいだなんて、もしかして発情期なのか?)
男(こういう場合どう処理してあげればいいんだろ……)
犬娘「……」
犬娘「……ごめんなさいごしゅじんさま」
犬娘「もういいません、交尾したいってもういいません」
犬娘「……ですからそんな顔しないでください、困らせてごめんなさい」しゅん
男「……」
男「ふう、犬娘はいい仔だね……散歩、続けようか」なでなで
犬娘「くぅ~ん♪」
男(……しかし本当に聞き分けのいい犬娘で助かった)
男(あのまま言われ続けたらどうしようかと思っちゃったよ……)ごくり
男「さて、公園はそろそろでr……」
カップル「あっ……はぁ、んんっ……! あぁ……っ!」
男「!?」
カップル「やぁ、ダメ! そんなとこ誰かに見つかった、はぁっ……ぁんっ!」
男「あわわわ……」
男「ほら行くぞ犬娘!」ぐい
犬娘「……」
男「ほら! 犬娘!」ぐいぐい
犬娘「……」
男(しまったさっさと公園を出ておけば……ちくしょう何てタイミングだ!)
犬娘「……ごしゅじんさま」
男「な、なんだ犬娘……?」どき
犬娘「はやくさんぽがしたいです」
男「お、おう、そうか……よし! 行くか! は、はは……」
男(えらいぞ犬娘! 帰ったらいっぱい遊んでやるからな!)
男「……」チラ
犬娘「……」てくてく
男(別に変わった様子もなし……発情期も一時的なものなのかもしれん)
犬娘「……」てくてく
男「……(うん、きっとそうだ……)」
犬娘「……」
男「? 犬娘、どうしたんだ歩くペースが落ちてるぞ?」
犬娘「……く、くぅ~ん……」
男「ど、どうしたどっか具合でも悪いのか?」
犬娘「……」ふるふる
男「……どうしたんだ? ちゃんと言わないとわからないぞ?」
犬娘「……せん」ぼそ
男「え?」
犬娘「いいません」
犬娘「やくそくしました。もういわないってごしゅじんさまとやくそくしました」
男「う……お前まさか……」
犬娘「……しました」じわ
犬娘「ぐすっ……」
男「う……」
犬娘「さんぽ、たのしいですごしゅじんさま」
犬娘「でも今日はなんだかつかれちゃいました、おうち……かえりたいです」
男「……もういいのか?」
犬娘「……はい」
男「……そっか、じゃあ帰るか……(犬娘……)」
犬娘「はい」
男「……」
犬娘「……」
―――
犬娘「大好きですごしゅじんさま」
男の自宅
犬娘(ごしゅじんさまはお風呂にはいってます……)
犬娘(暇です)
犬娘「……」
トテトテ
犬娘(あの本のつづきをよみましょう)
ぺら
犬娘「……」
ぺら
犬娘「……」
ぺら
犬娘「……」
犬娘(なぜでしょうちゃんと尻尾もついてます)
犬娘(ちゃんとごしゅじんさまを舐めてます)
犬娘「……おっぱいがないからでしょうか」
ぺら
犬娘(あ、でもこの人もおっぱいないですね……)
犬娘(でも……ちゃんとご主人さまに孕まされてます)
犬娘「……」
犬娘「くぅ~ん……(羨ましいです……)」
男「お~い、犬娘!」
犬娘「はいごしゅじんさま」とことこ
男「散歩から帰ってきてまだ身体洗ってなかっただろ」
男「ついでに洗うから服を脱いでこっちおいで」
犬娘「……う、うぅ……つめたくないですか?」
男「ちゃんと温かいシャワーだから……さあはやく、おいで」
犬娘「は、はい……!」
犬娘「きゅーん、きゅーん♪」ぬぎぬぎ ぽい
男「こら! 脱いだ服はちゃんと洗濯機に入れろって言ってるだろ!」
犬娘「ご、ごめんなさい。ちゃんといれます、ふくはちゃんとせんたくきにいれます」
男「…よし(とかいって明日には何故か忘れてるんだよな)」
犬娘「ごしゅじんさま、いっぱいあらってください」
男「うむ。ちゃんと目を瞑ってろよ、石鹸が入っちゃうからな」
ごしごしごし
犬娘「わふ、わふぅ……♪」
ごしごしごし
犬娘「わふ、くふぅ……」
男「……」
男「よし背中とお尻もだ、後ろ向いて」
犬娘「はい」くる
ごしごし
犬娘「……」
ごしごしごし
犬娘「……ゴクリ」
男「……よし!」
犬娘「……!」
犬娘「……」くる
男「……ん? どうした犬娘」
犬娘「うしろはおわりました、つぎはまえです」
男「う……確かにそうなんだが……」
男(今日はなんか前は洗えないぞ……というより何故か直視することもできん……!)
犬娘「ごしゅじんさま……」
男「ま、前は自分で洗いなさい! ほら石鹸!」ぽい
犬娘「……」
犬娘「……」しゅん
ごしごしごし
犬娘「……」
ごしごしごし
男(うぅ……何か可哀相になってきたな、もともと洗ってやるといったのは僕な訳だし……)
男「……」
犬娘「……ぐす」ごしごしごし
男「ちゃんと洗えてないじゃないか……ほら、石鹸貸してみろ」
犬娘「ごしゅじんさま……!」ぱああ
男「う、こら抱きつくなちゃんと大人しくして」
犬娘「はい」
男「……(う……)」
男(どうしよう……普段は何も考えずに強めにこするんだけど……)
男(普通、女の子(?)の胸とかそんなに乱暴に洗っちゃいけないよな……)
男「……(やさしく、やさしく……」
ごしごし
犬娘「……んっ」ぴく
男「……」
ごしごし
犬娘「……ん……っはぁ」
男「……(何も聞こえない何も聞こえない)」
ごしごしごし
犬娘「あぅ、ご、ごしゅじん……さま……はぁ、はぁ」
男「はいよし! 終わったぞ!!」
犬娘「……!」
男「あとは湯船に浸かって身体を温めなさい」
犬娘「……」
犬娘「ごしゅじんさま……まだです」
男「え?」どき
犬娘「……」もじもじ
男「『まだ』って……ちゃんと前も洗ったじゃないか……」
犬娘「……」もじもじ
犬娘「で、でも……いちばんよごれました」
男「は?」
犬娘「……いちばんよごれました」
犬娘「……」もじもじ
男「……(ダメだ……)」
犬娘「……」もじもじ
男(こいつはペットだ、それ以上でも以下でもない……)
男(なのになんで……)
犬娘「ごしゅじんさま、いぬむすめのここもあらってください」
男(なんでこんなにエロイんだ……!!)
男「じ、自分で洗え! バカ犬!」
バタン!!
―――
男「……」
男(『バカ犬』はいいすぎたかな……)
男(犬娘があんなこと言うからあせってしまった)
男(よく考えたら尻尾と耳もまだ洗ってやってなかったし……)
男(もしかしたら犬娘もそこを洗って欲しかったのかもしれない)
男(そうだよ、何を想像してるんだ僕は。アホか)
男(それにしても遅いな犬娘のヤツ……まだ入ってるのか?)
男「おーい、犬娘。いつまで……」がらっ
犬娘「ひっく……うぅ、えぐっ……うぇえ……」ぽろぽろ
犬娘「えぐ……ふぇ、ふええ……ふえええええん」
男「……」
パタン
男「……」
男(仕方ないじゃないか……僕はご主人さま、アイツはペットなんだ……)
男「……」
犬娘「……あがりました、ごしゅじんさま」
男「お、おう、そうか……」
男「……じゃあ乾かすからこっちおいで」
犬娘「はい!」
男「……」
ブオオオオオオ
犬娘「~♪」
男「……尻尾もちゃんと乾かさなきゃな、ちゃんと洗ったか?」
犬娘「はい。みみもちゃんとあらいました」
男「……そっか、偉いぞ」なでなで
犬娘「えへへ♪」にこにこ
ぶおおおおお
男「……」
男(……笑顔、か……)ズキッ
ぶおおおおおお
男「……」
犬娘「……」
男「はい、よくできました」
犬娘「ありがとうございますごしゅじんさま」ぷるぷるぷる
犬娘「くんくん……いいにおいがします!」
男「うん、ちゃんと洗ったからね」
犬娘「きれいになりましたか」
男「うむ、きれいになったぞ」
犬娘「……」
犬娘「……おふとんでねてもいいですか!」
男「布団? うーん、まあ別にいいけど……」
男「いつもの毛布じゃ駄目なのか?」
犬娘「……おふとんでねたいです」
男「まあいっか……ちゃんとお風呂も入ったし、たしか来客用の布団が余ってたな」
男「じゃあ今日は布団を敷いてやるからな」
犬娘「……」
男「……犬娘?」
犬娘「ありがとうございます……」しゅん
男「?」
男「さて、そろそろ寝るか」
犬娘「……きゅ、きゅんきゅん……」
男「ん? あ、そうだ……ちゃんと歯を磨かなきゃ」
犬娘「…きゅぅ~ん…」
男「ちゃんと磨かないと布団で寝れないぞ」
犬娘「……くぅ~ん……」しゅん
がしがしがしがし
犬娘「ぁぷ、ぁぷ……ぷ…」
男「お口ゆすいで」
犬娘「ぷくぷく」
男「ぺっ」
犬娘「ぺ」
男「ん~……はいよくできました」
犬娘「ぺ、ぺ、うー……」
男「さて……」
犬娘「……! ね、ねますかごしゅじんさま」
男「うん、僕も歯を磨いてね」
犬娘「……!」ぱたぱた
男「こら! ホコリが立つから家で尻尾をぱたぱたさせるなとあれほど……」
犬娘「……」ぱたぱた
男「……あれほど……」
男「……」
男(……寝ないぞ)
男(言っておくが、一緒に寝ないからな……何を期待してるのかは知らんが、絶対に一緒に寝ないからな!)
男「……」
犬娘「……」ぱたぱた
男(……なんて独りで思っても伝わらないか、犬娘に……)
男「……犬娘はここで寝るんだぞ」
犬娘「……」
男「せっかく布団を用意してあげたんだから、『ここで』寝なかったらさすがに僕も怒るよ?」
犬娘「……」
男「わかった?」
犬娘「……」こくん
男「……」
男「じゃあおやすみ、犬娘」
犬娘「はい、おやすみなさいごしゅじんさま」
男「……」す
犬娘「……っ!! ご、ごしゅじんさま……!」
男「……!」びく
男「……ど、どうしたの犬娘?」
犬娘「……」
犬娘「……あいしてます、ごしゅじんさま」
男「……!」
犬娘「……」
男「……お、おやすみ、犬娘」
犬娘「……はい、おやすみなさい」にこ
―――
男「……」
男(くそ、くそ……なんだよ! なんでこっちに来ないんだ!)
男(どうせしばらくしたら僕の布団にもぐり込んでくると思ったのに……!)
男(犬娘のアホ! バカ犬!)
男「……」
男(……もぐり込んできて……どうするんだ……?)
男(もぐり込んできたら……僕のいうことを聞かなかった犬娘を叱ってやるんだ……)
男(きっとあいつは叱られたら可愛い声を出して反省する……)
男(うん、犬娘は素直でいい仔だからな、ちゃんと反省するぞ……)
男(その後は、なんだかんだで僕が一緒に寝ることを許してやるんだ)
男(しゅ、主人の甲斐性ってやつだな……躾はちゃんと、でも優しいところも見せなきゃ)
男(女の子はそういうのに弱いんだ、雑誌にもそう書いてあったぞ……!)
男「……(女の子?)」
男「……」
男(今日はなんか疲れてるみたいだ、犬娘も大人しくしてるみたいだし……寝よ)
2時間後
男「……」(来る……来るぞ……)
男「……」(犬娘……絶対……)
男「……」(ほら……く……る……)
男「……」
zzzz~
カ チャ……
犬娘「……」
犬娘「……」
犬娘(ごしゅじんさま、よくねてます)
犬娘(ほんとうはいっぱいあまえて……ごしゅじんさまをこまらせて、いっぱい叱ってもらいたいですが……)
犬娘(おこしてはいけないのです)
犬娘(きょうはひさしぶりにごしゅじんさまのそばで寝られるので……犬娘は満足です……)
犬娘「……」
犬娘(ごめんなさいごしゅじんさま……)
犬娘(わたしたちの世界ではほんとうはお鼻をつけるのですが……あの本には……)
ちゅ
犬娘「……」
犬娘(きょうはちゃんと歯をきれいにしていただきました……おこらないでください)
犬娘「……」
犬娘(交尾……したくないですよね、わたしなんかと……」
犬娘「……」ぎゅ
男「んー……むにゃ、犬娘ぇ……」
犬娘「……! は、はいっ!」どきっ
男「……」
犬娘「……?」
男「……ぐぅ」
犬娘「……」
犬娘(寝言……というのでしょうか?)
犬娘「ごしゅじんさまもゆめをみたりするのですね……」
犬娘「……いぬむすめもみますよ、ゆめ……」
犬娘「ごしゅじんさまがずっとそばにいてくれるゆめ……拾っていただいたあの日からずっと……」
犬娘「……(でも、もう我慢できません)」
犬娘(やはりわたしはおばかないぬなんですね……)
犬娘「……」すぅ
犬娘「きゅん、きゅぅん……くふぅ~ん」
犬娘「きゅぅーん、きゅぅーん!」
男「……んん? なんだ? うるさいなあ……」
犬娘(……よなきのくせはなおりません)
男「んん? ……うわ!? 犬娘!?」がばっ
犬娘「きゃっ」どさっ
男「……! な、なんで犬娘が僕の布団にいるんだ……!」
犬娘「……そ、それは……」
男「ぼ、僕はちゃんとあそこで寝ろと言ったはずだぞ! 主人のいうことも聞けないのか!」どきどきどき
犬娘「……ご、ごめんなさい」
男「ご、ごめんなさいじゃ……なんのつもりでこっちにきたんだ!」
男(ああっ……違う、違うだろ……!)
犬娘「あ……あ……」
男「また『交尾』か? どうせ『交尾』したくて来たんだろう!」
犬娘「ち、ちが……(したいです、でも、いまはただ……)」
男「発情するなら勝手にしろ! 交尾したけりゃどっか他のヤツとしろ! アホ犬!!」
男「お前みたいな発情犬は出てけ!」
犬娘「……!」
男(……! 言ってしまった……!!)
犬娘「……」
男「……」
犬娘「……おこしてごめんなさいごしゅじんさま」
犬娘「……ちゃんとあっちでねるからゆるしてください」
男「……」
犬娘「えへ……おやすみなさ……い、ごしゅ、じん……」ぽろ
犬娘「さま……」
バタン
男「……」
男「……」
男(泣くなよ……人の気持ちも知らないで……)
男「くそ……いい気なもんだな犬娘は……」
男(お前からみれば主人は、僕は、ただのオスかも知れないけど……)
男(僕にとって、お前はお前は……ただのペット……)
男「……」
男(じゃないんだ……勘弁してくれ……)
男(頼む、無理に決まってるだろう、人間の女の子とだってまともに話できないのに……!)
男(あ、アイツが悪いんだ! 中途半端に人をその気にさせて!)
男(ちょっと叱ったらすぐに泣く……! 使えない! 使えない犬娘!!)
男「……」
男(こうやって……)
男(こんなこと考えて、もう何年たつんだろう……)
男(こうやって……)
男(今また、ドアの扉が開くのを待ってる自分が……情けない……!)
男(ペットになんか欲情するかと誤魔化して、結局アイツみたいな女の子ばっかり載ってる本ばっかり集めて……)
男(何回も……それこそ獣みたいに何回も慰めて……)
男(……)
男「したいな……」
男「犬娘と、交尾……したいな僕も」
男「……してやるか」
男「うん、犬娘も交尾したがってたし……主人としてはペットの要求に応えてやるのも必要だぞ」
男「……そうと決まればなんだろう、この憑き物が落ちたような爽快さ……」
男「ふ、ふふふ……(きっとアイツも喜ぶぞ……!)」
ガ…
ガチャ
男「あ……」
犬娘「あ……!」ビクッ
男「……!(な、なんでコイツがドアを……!!)」
犬娘「……」
男「な、なんだよ……まだ起きてたのかよ」
犬娘「あ、あの、あの……ごしゅじんさま……」
男「……なんだよ」どき
犬娘「あの……ごめんなさい……おしっこ……」
男「?」
犬娘「おしっこ、もれちゃいました……」
犬娘「ふとん……とってもつめたいです、つ、つめたいので……」
男「……」
犬娘「……おこられますよね……」
男「……おこりますよねって……」
男「怒るに決まってるだろバカ犬……」
犬娘「……」しゅん
男「せっかく布団を敷いてやったのに、さっそく粗相か」
犬娘「……ご、ごめんなさい……」
男「こ、これは! ……おしおきが、ひ、ひひひひひ必要だな!」かたかた
犬娘「……!(おしおき……! いたいのはいやです)」かたかた
男「も、ももももももう許さないからな! 許さん……と、とにかく……」かたかたかた
男「もう許さんからな!」
犬娘「ひっ!? う、うぅ……」かたかた
男「……と、とりあえずこっちの部屋に来い! さっさとしろ! 風邪ひくだろ!!」
男「……座れ」
犬娘「……」しゅん
男「……」
男「……違う、僕の膝じゃない、そっちに座れ……ふざけてるのか?」
犬娘「ご、ごめんなさい……(いつものくせで……)」
『座れ』
犬娘(こういってひざにすわらなかったらよくおこられてました……むかしは……)
犬娘「……」ズキ
男「……」
犬娘「……」
男(そ、そんな顔するなよ……き、緊張しちゃうだろ!)
男「あー……お仕置きなんだが……」
犬娘「……はい」
男「その、なんだ……(えーと、えーと……)」
男「と、とりあえずお仕置き方法を100個くらい考えている」
犬娘「……!」びくっ
犬娘「い、いたいですか……」
男「え? う、うんまあほぼ全部痛いかな」
犬娘「きゅ、きゅ~ん、きゅ~ん(い、いたいのはいやです、いたいのはいやです)」ふるふる
男「……ただ、僕は優しいご主人さまだからな……」
男「今回は……」ごく
男「今回だけは、い、痛くないお仕置きにしてやる……」
犬娘「……!」ぱああ
犬娘「ありがとうございますごしゅじんさま」
男「……」
犬娘「いぬむすめはおばかなことばっかりして、ごしゅじんさまにめいわくをかけてばかりです」
犬娘「いたくされてとうぜんなのに……やっぱりごしゅじんさまはやさしい……」
犬娘「いぬむすめは……ごしゅじんさまのペットで……しあわせでした」
男「……え?」
男「で、『でした』って……何だよそれ……(き、聞き間違いか……?)」
犬娘「……」
犬娘「……ごめんなさい、ごしゅじんさま」
男(な、何謝ってんだコイツ……)
犬娘「……だめなんです、もう……だめなんです」
男「……!」
犬娘「これが、さいごだとおもいます……」
犬娘「ごしゅじんさまにおしおきをされます、これがさいごの……おしおきです……ぐす」
男「意味が……え? 最後のお仕置きって……」
男「あは、あはははそうか、今後はいい仔になるから最後って意味だな!!」
犬娘「……もう……ひっく……たえれません……えぐっ」
男「た、耐えれないって……(ま、まさか……そんなにひどいことをしたか、僕が……!?)」
男「な、何が耐えれないのさ、ちゃんと……そういうこともご主人さまに言わなくちゃわかんないだろ」
犬娘「……ひっく……うぅ……ぐすっ」
男「ぼ、僕は……お前の主人なんだぞ……! だから……」
男「だから……」
(泣かないでくれ……)
男(『最後』とか、『耐えれない』とか……)
男「言わないでくれ……犬娘……っ!!」
男「僕が悪かった! 謝るよ! 犬娘のいうこと何でもきくから!」
男「聞くから……頼む、僕の、僕の傍から……」
男「はなれるな、この……バカ犬!!」
男「……お願いします……う、うぅ……離れないで下さい……」
男「頼むよ……離れないで……」
犬娘「……」
犬娘「……」もじもじ
犬娘「こ、交尾……できますか……」ちら
男「する! するから! 犬娘がしたいなら何回だってする!」
男「傍に……犬娘が傍にいてくれるんなら……交尾するぞ! 僕は!」
犬娘「あ…あ…」ぱたぱたぱた
犬娘「いたいです」
男「ぐすっ……え?」
犬娘「いぬむすめもごしゅじんさまのそばにいたいです、ずっとそばにいたいです」
犬娘「……ごしゅじんさま」
犬娘「ずっとごしゅじんさまでいてください」ぺこり
男「……!」
――――
男「……」
犬娘「……」
男(や、やっぱいざこうなると緊張するな……ごくり)
男(で、できるのか果たして僕に……交尾って……ハードル高すぎやしないか)
犬娘「……くぅーん……」
男(まずは優しく、寝かせてあげればいいんだよな……)
犬娘「わふぅーん……」コロ
男「……!(ああっ、勝手に寝ちゃった……!)」
犬娘「ごしゅじんさま、ごしゅじんさま」
男「は、はいっ!」どき
犬娘「おはなを、おはなをちかづけてください」
男「え……鼻? こ、こう?」すっ
犬娘「すんすん、すんすん」ぴと ぴと
男「……」
犬娘「えへへ♪」
男「……知ってるぞ今の、犬娘の世界では鼻と鼻をくっつけあってお互い『好き』っていうんだろ?」
犬娘「はい、たいせつな人としかしない『しんあいのあかし』です」
犬娘「なのでいぬむすめはごしゅじんさまとしかしないです」
男「……」
男「に、人間の場合はちょっと違うんだぞ……」
犬娘「?」
男「ちょ、ちょっと目を閉じてみて……」
犬娘「はい。こうですか」ギュ
男「そ、そう……そのまま……(は、初めてするのか……)」どきどきどき
ちゅ
男「……む」
犬娘「ん……ぅん……」
男「……こ、こんな感じだ、口と口でするんだよ、知らなかっただろ」どきどき
犬娘「……」
男「お、驚いたか……?」
犬娘「……はい!」ニコ
犬娘「ご、ごしゅじんさま、ごしゅじんさま」くいくい
犬娘「もっと、もっといっぱいきすをしてください」
男「う、うん……(犬娘のおねだりがこんなに可愛かったなんて、俺はなんで今まで!)」
男(……ん? キス? ……キスって名前は言ったっ――)
男「ん……んんっ!?」
犬娘「あぅ……ん……ちゅ、ぷは……っ……ぁん」
犬娘「ぅん……ちゅ、ちゅっ……はぁ…はぁ…」
犬娘「すき、すきぃ……すきですごしゅじんさまぁ……」
男(ま、まあ……何だっていいか///)
犬娘「ごめんなさい、ごめんなさい、いぬむすめはおぎょうぎがわるいです」だらだら
男「……ふふ、ご飯のときもいっぱいたらしてるだろ」ちゅ
犬娘「……ごしゅじんさま」ぎゅ
男「……」ドキ
犬娘「そ、そろそろ……」
犬娘「そろそろ、交尾……したいです」
男「……う、うん」がたがたがたがたがたがた
男「こ、こここここ交尾ね、うん」
男「そ、その前にお風呂入ろーかな」
犬娘「……」
男「そ、そうしよう。こういうことする前は体をちゃんと綺麗にしなきゃね、はは」
犬娘「……」
男「……てことで、ちょっと行ってきます!」
かぷ
男「おおぅ!? い、痛えええええ……!?」
犬娘「んー! んー!」ふるふる
男(言うほど痛くはないが、思わずそう言ってしまうほどの……甘噛み!!)
男「こ、こら離せ犬娘! 痛いじゃないか!」
犬娘「んんー! んんー!(おふろはさっきいきました、いぬむすめといっしょにいきました!)」
男「こら、離さないと、ご主人様のいうことを聞かないと……」スッ
犬娘「んんんー! んんー!!(はなしません、ぶたれてもはなしません!)」
男「聞かないと……ダメだよね、約束したもんな……」
男「犬娘とするって……」
男「……」
男「犬娘!!」
犬娘「……っぷは、きゃっ!?」
男(はっきりいって、僕の『ほう』はいつでも準備はできている……)ちら
犬娘「……」どきどき
男(犬娘、というか……女の子はどうなったら準備が整ったっていえるんだ?」
男「……」ちら
男(犬娘に……直接聞くしかないよな)
犬娘「……」どきどきどき
男「あのさ……犬娘……」
スッ
犬娘「……こ、ここです……」ふるふる
犬娘「ここに、ごしゅじんさまのを……ごしゅじんさまのそれを……きゅ、きゅ~ぅ……」
犬娘「いれて……くぅ~ん……くだ……さい」ふるふる
男(!? い、犬娘のアソコ……!! い、いっぱいよだれがでてる……!!)
男「ここに、俺のが……俺のを……入れるのか……」ごくり
犬娘「ごしゅじんさま、ごしゅじんさま、おあずけはいやです」
犬娘「あしたからちゃんとおあずけはがまんします、でもきょうはおあずけはいやです」
犬娘「はぁ…はぁ…はやく、ごしゅじんさまぁ……」
くちっ
犬娘「ぁ……」
犬娘「ぁ……か……ご、ごしゅじんさまのが……あ…」
犬娘「は、はいって……はいって、ぅん……はぁ、きま……したぁ……」ぞくぞくぞく
男「くぅ……!(もうちょっと、もうちょっとで全部……一気に!!)」
ずん
犬娘「あぐぅ……!? あはぁ……っああっ!!?」
男「犬娘……全部入ったよ」
犬娘「ぁ……ひぁ……ひゃぅ……」ぴくぴくぴく
男「……(聞こえてないみたいだな……そんなに気持ちよかったのかな)」
男(だとしたら、何かうれしいぞ。自信も沸いてきた!!)
男(よ~し、犬娘をいっぱい苛めてやる!!)
―――
男「(…と思ってたら)……ぜえ、ぜえ……」
男「し、死んじゃう……」バタ
犬娘「……きゅん、きゅん! ごしゅじんさま、もっと、もっとです」
男「犬娘……も、もうちょっと休憩を……させてくれ」
男(しぼりとられて限界です……)がく
犬娘「……くぅーん……」ぱたぱた
犬娘「……おつかれさまですごしゅじんさま」
男「……お、おう……ぜえ、ぜえ……」
男「ふーっ……」パタン
犬娘「……」
犬娘「いっぱいだしてくれました」
犬娘「ごしゅじんさま、ありがとうございます」ニコ
男(ま、まあ僕も初めてにしては頑張ったほうじゃないのか……どんだけ出したんだよ)
犬娘「いぬむすめはきっとはらみました、ごしゅじんさまにはらまされましたよ」ぱたぱた
犬娘「あかちゃん、できてます……きっと」
男「……」
男「……かもね(避妊もしてないし、可能性は十分にあるか)」
犬娘「あかちゃん、ですよ」
犬娘「ごしゅじんさまと、わ、わたしの……あかちゃん」ぽ
男「……犬娘」ぐい
犬娘「あ……は、はい……!」どきどき
男「一緒に、今日は一緒に寝ようか」
犬娘「……!」
犬娘「は、はい! わふ、わふぅ♪」
男「……」
犬娘「……」
男「なあ、犬娘……」
犬娘「……」
男「あの時……『最後に』って言ったのは……」
犬娘「……」
男「……なんでもない(寝ちゃったか……)」
犬娘「……」
男「……」
犬娘「ごしゅじんさま」ゆさゆさ
男「……」
犬娘(ねてますね)
犬娘「……覚えてますかごしゅじんさま」
犬娘「きょうは、いぬむすめがごしゅじんさまに拾っていただいてちょうど10年です」
犬娘「……さいきんからだが重くかんじてくるようになりました……」
犬娘「むかしみたいにいっぱいはしることもできないです」
犬娘「ときどきめもまえがまっくらになることもあります……」
犬娘「……」
犬娘「なんででしょうか……いぬむすめはこんな小さなからだをしてるのに」
犬娘「ほんとうは、もう……おばあちゃんなんですね」
犬娘「……10年です……10年ですよ、ごしゅじんさま」じわ
犬娘「いぬむすめのせかいではもういつてんごくにいってもおかしくないんです」
犬娘「……てんごくに、ごしゅじんさまのいないところに……う、う、うぅ……」
犬娘「……ひっく、ふぇ、え、えぇん……」
犬娘(だめです、ないちゃだめです)
犬娘(ないたらごしゅじんさまがおきちゃいます、おこられちゃいます)
犬娘「……」じわ
犬娘(でも、ごしゅじんさまはやさしいので、いぬむすめがないてるのをみてなでなでしてくれるんです)
犬娘(なでなで……)
犬娘(あしたあさおきたら、ごしゅじんさまになでなでをおねだりしましょう)
犬娘(ごしゅじんさまはいぬむすめのいうことを何でもきいてくれるとやくそくしてくれました)
犬娘(つぎのひはなにをおねだりしましょう……)
犬娘(つぎのひも……)
犬娘(まいにち、まいにち、ずっとです)
犬娘「……あいしてます、ずっと」ぎゅ
犬娘「あなたに拾われて……いぬむすめはとってもしあわせでした」
2年後
子「パパ! パパ! これみて!」
子「あー、ずるいぞ! それぼくがみつけたんだ!」
男「こらこら、二人とも仲良くしなさい」なでなで
子「わふ、わふ♪」
子「ずるいずるい! ぼくも! ぼくもなでなで!」
男「はいはい……」なでなで
子「……」
子「ねえパパ、ママはまだ帰ってこないの?」
子「おそいよねー、そんなにとおいところにいっちゃたの? ママ」
男「……」
男「……そうだね、確かにおそいね……」
男(ほんと、どこまで買い物に行ってるんだアイツは……!)
―――
犬娘「た、ただいまもどりました!」
子「おそい! おそいぞママ!」たたた
子「おやつはー?」だきっ
犬娘「ちゃんとかってあるわよ……ふふ、ちょっとまっててね」がさがさ
男「……何やってたのさ、こんな遅くまでかかって」
犬娘「あうぅ……(いえません、いえません)」
犬娘(いぬむすめのだいすきなおかしたべほうだいの店にひとりで行ってきたなんていえません)
男「……」
男「またお菓子か……」
犬娘「……!」
あの日、僕と犬娘が初めて結ばれてから2年
あれから犬娘が風邪をひいただけなのに自分の寿命がどうとか訳のわからないことをいいだして大変だった時期もあったけど
(ちなみに、犬娘の平均寿命は僕たち人間よりも長い)
今はこうして幸せな暮らしをしている
男「あれほどお菓子を食べ過ぎるなと言ってるのに!」
犬娘「うぅ……ごめんなさい、あなた」
子「あー、ママがパパにおこられてるー、わるいことしたんだー」
犬娘「きゅぅーん……(こどもたちのまえで、なさけないです)」
子「パパあんまりおこらないであげてね」
男「む……」
犬娘「そ、そうですよあなた、あなたはむかしからわたしにきびしいんですから」
男「……厳しかったっけ」
犬娘「……」
犬娘「……やさしかった、ですね……むかしも、いまも……」
犬娘「……」もじもじ
犬娘「あの、あなた……」もじもじ
男「ん? どうしたの犬娘」
犬娘「こんばん……その、ひさしぶりに……ごしゅじんさまのぺっとに……」もじもじ
犬娘「……」ちら もじもじ
男「……」
犬娘「……」もじもじ
男「子供たちを寝かしつけたら、な」
男「犬娘」ちゅ
犬娘「は、はい!」
犬娘「……あいしてます、ずっと」ぎゅ
犬娘「あなたのそばにいれて……いぬむすめはとってもしあわせです♪」
【完】