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元スレ
男「あー、俺に>>5できる能力があればなぁ・・・」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1277646377/
5 : 以下、名... - 2010/06/27(日) 22:48:35.79 R8q3xxq70 2/149
他人の夢に入れる
男「あー、俺に他人の夢に入れる能力があればなぁ・・・」
男「こんな退屈な人生からもおさらばなんだろうけど」
男「いまだにかめはめ波だってでないし、もうこのまま詰まんない人生を送るんだろうな」
男「いいや、もう寝よう。…大学行きたくねぇよ」
男「…zzz」
~~~~~~~
男「よぉ女、俺に何の用だ?」
女「好きですつき合ってください」
男「うんおっけー」
女2「ずるい!!わ、わたしだって」
男「おっけーおっけー」
うふふあはは
~~~~~~
チュンチュン
男「……大学、行きたくねぇなぁ…」
男「いってきまぁす」
テクテク
男「……」
男「……」
テクテク
男「…あ、あれは」
幼馴染「…」
男(うっわぁ…大学に入ってからあんま会ってなかったのに、話しかけづれぇ)
幼馴染「…!あ、おはよー」
男「お、おぉ!おはよーでーす」
男(なんだ今のタラオみたいな挨拶…)
幼馴染「今から学校?」
男「うん、そーそー」
幼馴染「男くんって確か丸大だったよね」
男「お、おー知ってたんだ」
幼馴染「まぁねぇ」
男(たしかこいつは角大だったな…なんかへこむわ)
幼馴染「あ、ごめんねひきとめちゃって、学校がんばってね」
男「お、おぉ…じゃぁ…」
男「…」
男「会話スキルねぇな…俺…」
男「ただいま~」
妹「…」
男「ただいま」
妹「あ、おかえり」
男「何見てんの?」
妹「テレビ」
男「いや、番組」
妹「冬のソナタ」
男「へぇ面白い?」
妹「別に笑いたくて見てるんじゃないから」
男「あ、そう…」
男「……」
男「うわ…姉ちゃんどうしたんだよその格好」
姉「あーおとこー久しぶりー」
男「久しぶりー、じゃないよ。なんで下着姿なんだよ!」
姉「だってー最近あついんだもーん」
男「だからって姉ちゃんも女なんだからさー」
姉「へへーわかってますよー」
男(こんな女が人気女優とは片腹痛いな…)
男「さてと」
男「もうこんな時間か…」
男「さすがに寝るかな…明日も学校だし…」
モゾモゾ
男(そういや幼馴染に明日会ったらどうしようかな…)
男(せめて今日よりましな挨拶をしよう…)
男(いくらなんでも…今日のは…ひど…)
男(……)
男「…zzz」
~~~~~~~~
男「ん…ん~…」
男「…ここは…あー夢ん中だなこれ」
男「たまにあるよな~今は夢だってわかるパターン」
男「それにしても奇妙だな…なんか頭がすっきりしすぎなくらいだ」
男「それにこの夢って…白い部屋に閉じ込められてるのか?」
男「出口は…あれか………ん?」
男「『幼馴染の夢』…??表札みたいだけど…なんなんだ、これ…」
ガチャ
男「なんだここ…学校か?…あー中学校だ。俺が通ってた」
男「なつかしいなー。もう放課後なのかな」
男「せっかくだし、俺のいた教室に行ってみよう」
男「それにしてもしっかりできてるなぁ。こんな感覚初めてだよ」
男「あーここだここ。3年6組。うっわー懐かしい」
ガラララ
男「あ……」
幼馴染「あっ……」
幼馴染「男くん…」
男(幼馴染…なんで制服着てるんだよ)
男(っていうか、今日あったから影響されてんのかな…だって)
男(見た目は成長してんのに、まるであのころみたいな…)
幼馴染「ひ、久しぶり…!」
男(あーやっぱり、今日の朝の挨拶の再現だなこりゃ)
男「よっ!元気してた?」
幼馴染「え…あ、う、うん」
男(…やりすぎた。…気持ち悪いくらい爽やかだったな)
幼馴染「あ、で、でも今日の朝にあったよね?」
男「え…?あ、あぁ」
男(そういうことになってるのか)
幼馴染「嬉しかったなぁ。男くんに久しぶりに会えて」
男「…」ドキ
幼馴染「だからかな…久しぶりに男くんと夢でもあえた」
男(俺の夢、願望強すぎだろ…!!はずいわ…!!)
幼馴染「男くん、私男くんのこと…幼稚園の時から…」
男「うおおおおおおお!!!!!!!!」
~~~~~~~~~~~
バッ
男「……」
チュンチュン
男「……」
男「…うっわ…恥ずかしい~…妄想しすぎだろ…」
男「おはよー」
妹「…」モグモグ
男「おはよ」
妹「もはよー」モグモグ
男「姉ちゃんは?」
妹「寝てりゅ」モグモグ
男「俺の飯は?」
妹「ある」
男「冷蔵庫?」
妹「…」モグモグ
男「…でしょ?」
妹「…そー」モグモグ
男「……」
男「姉ちゃん」
姉「ん~」モゾモゾ
男「おい、姉ちゃん。おれもう学校行くから」
姉「ん~わかったぁ~」ゴロゴロ
男「飯は母さんが冷蔵庫に入れておいてくれたし、それ食べてね」
姉「はぁ~い…いってらっしゃ~い」
男「いってきます」
男「…午前中には起きそうもないな」
ガチャ
男「いってきまーす」
テクテク
ガチャ
幼馴染「いってくるねー」
男「あ…」
幼馴染「あ…男くん…」
男「おはよー…」
幼馴染「え…あ、う、うん。おはよー。…へへ、また会ったね」
男「2日連続…だねー」
幼馴染「昨日はびっくりしたよー」
男(夢での出来事のほうがびっくりしたとは言うまい)
幼馴染「だから…かな。今日の夢に、男くんが出てきてさ」
男「へ…?」
男「ただいまー」
妹「…」ピコピコ
男「ただいま」
妹「あー」ピコピコ
男(ついにおかえりすら言わなくなった…)
男「またテレビか」
妹「ゲーム」ピコピコ
男「なんのゲームだ?兄ちゃんにもやらせてくれよ」
妹「…ははん」ピコピコ
男「……」
男(…なんだ今の笑い方。ニヒルすぎるだろこの妹)
男「あれ?姉ちゃん、今日仕事じゃないんだ」
姉「う~ん…そぉなんですよね~」
男「まぁ先週までドラマの撮影あったしね」
姉「そぉなの~いまはハーフタイムなのですよ~ロスタイム突入だ~」
男「へ~何?その最近のW杯に乗じて知ったような言葉は」
姉「あれ?こういう使い方じゃないの?間違ってた~?」
男「ハーフタイムはあってたよ」
姉「あ~んおとこ~、どこいくの~」
男「部屋に戻るんですよ」
男(これ以上会話すんのも疲れるしな)
男「ふぅ……」
幼馴染『だから…かな。今日の夢に、男くんが出てきてさ』
男『へ…?』
幼馴染『中学校の教室で何と男くんと二人っきり…えへへ、意味わかんないよねぇ』
男『え…?あ、あぁ、そうだね』
幼馴染『…でも…さ』
男『何?』
幼馴染『…ううんなんでもない。学校がんばってね』
男『あ、あぁ…また明日…』
男「……」
男「偶然か…?」
男「久しぶりに会った幼馴染が偶然俺と似たような夢を見た…」
男「…ただそれだけ…」
男「…あの…白い部屋…」
男「表札のように書いてあった文字…」
男「そして俺が前から望んでいた…」
男「他人の夢に入れる能力…」
男「幼馴染と出会う前まではそんな力が発揮されたことなんてなかった」
男「やはりただの偶然…」
男「いや…もしかして発動に何かしらの条件がいるんじゃないか?」
男「だから今まで発揮されなかった…だとしたら」
男「だとしたら条件は何だ?特異なことではないはずだ。きっと何かしらの要素が」
男「…もう一度…もしもう一度あの『他人の夢に入れる能力』が発動したら…」
男「昨日の事実と重ね合わせることで共通項を見出すことができるかもしれない」
男「それが発動の『条件』だ…」
~~~~~~~~~~~
男「…」バッ
男「…白い部屋だ…」
男「…扉…!!」
男「…あった…けど…」
男「2つに増えてる…」
男「ひとつは『幼馴染の夢』…」
男「昨日の出来事から察するに、ここを開ければその人の夢に入れるはずなんだ」
男「つまり、ここに入れば幼馴染の夢に入れるってわけだ」
男「しかしわからない…なんでだ…」
男「なんでこの扉が増えてるんだ…いったいどうして…」
男「……『妹の夢』……か」
男「幼馴染の夢なら…昨日の出来事の続きが起こるかもしれないし」
男「もしかしたら現実世界でフラグが立つかもな…」
男「しかし、せっかくなら妹の夢も見てみたい…」
男「なんせ現実があれだからな…どんな夢見てるのか…」
男「う~ん…」
男「とりあえず>>57に入ってみよう」
57 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 00:26:51.95 uCiZVlbZ0 26/149
妹
男「とりあえず妹の夢に入ってみよう」
男「幼馴染の夢は…ちょっと心の準備がな…彼女なし人生のおいらにはハードすぎる」
男「妹の夢か…」
男「なんかすっごい無機質そうな予感がするよ」
男「あいつまだ中学生なのに変に低テンションだからなー」
男「とか言って、すっげーファンシーな夢見てたら笑うわ」
男「よし、行こう」
ガチャ
~~~~~~~~~~~~
モンスター「てやーーーー!!!」
男「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
ズザザーーー
男「うわ!え?な、何こいつ!!」
モンスタ「よ、よけられたぁー!!」
モンスター「こんな薬草しかもってないようなやつに!!」
男「えぇ!!どんなモブキャラだよ!!妹の俺に対する感覚ってなんだよ!!」
妹「モンスターはっけん」
男「おぉ妹!!」
モンスター「ぎゃぁぁぁーーーー!!!!勇者だぁぁぁぁ!!!!」
男「えぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!???」
妹「ていっ」
モンスター「めぶふっ!!!」ボーン
男「死んだぁぁぁぁ!!!」
妹「兄ぃか。まさか次のパーティが兄ぃだとは」
男「いやいや、妹のこんな姿みた俺の感想に比べたらそんな驚き小さなもんだよ!?」
妹「ははん」
男「ちょ…何その笑い。やめてほんと」
妹「…ついてこい」
男「いいけど、その顔やめてホントお願いだから」
男「それに、実は俺全くこの世界について知らないんだけど」
妹「いい気味だ」
男「言葉の上での間違いなら次からホント気をつけたほうがいいよ」
男(あっ、こいつレベル99だ…)
男「て言うか何?今からなにしに行くの?」
妹「何って…また魔王を倒しに」
男「コンビに行く感覚で言うなよ。しかも2回目かよ。もう勘弁してよ」
妹「なーに私くらいの猛者になれば後はどのくらいきれいにコンプリートできるかが問題なのでね」
男「聞いてねぇよ…そんなこと聞いてない…ダメだこれ…早く帰りたい…」
妹「大丈夫…私を信じて…けほっ」
男「ん…?」
妹「ついてこ…けほっ」
男「ど、どうした妹…いもうとぉぉぉぉぉぉおおお!!!!!!!」
~~~~~~~~~~~
ガバッ
男「なんだ今の…」
男「これで妹が同じ夢じゃなかったら俺がバカみたいだな…」
男「とりあえず妹に確認してこよう」
ガチャ
コンコン
男「妹~入るぞ~?」キィ
男「…な!!」
男「どうしたお前!!すっごいパジャマはだけて!!おでこ熱いぞ!」
妹「…勝手に入らないでよ」ケホッ
男「いいからちゃんとシーツかぶって寝てろ!!お前はほんとに…」
妹「…がっこういかなきゃ」
男「今日は休め。咳も出てるし熱も結構ある。完全に風邪ひいてるんだから」
妹「……」ケホン
男「まだ母さんいるだろうから呼んでくる。待ってろ」
妹「…ん」
男「いってきまーす」
バタン
男「妹が風邪をひいた…これはあれか」
男「夢の最後の咳が実際にあいつがしていたものと重なってるわけか」
男「いよいよ真実味を帯びてきたぞこの力」
男「他人の夢に入れる能力…か」
男「ただいまー」
妹「…」ケホ
男「妹、ちゃんと寝てなきゃだめだぞ」
妹「……」
男「……まぁ、だいぶよくなったみたいだけど」
妹「なんで部屋に入ったの…」
男「え?…あ、あぁ、ほらあれだ、お前がなんか苦しそうにしてるみたいだったから気になってさ」
妹「…」ジトー
男「いやー…無事で何より」
妹「怪しい…」
男「ははははは」
男「姉ちゃん、いるー?」
姉「あ、おとこじゃーん。なにぃー?」
男「いや、今日は妹の世話してくれたみたいだったからお礼をと思って」
姉「なんでよぉー。私だって妹のお姉ちゃんなんだからあたりまえじゃない」
男「まぁそうなんだけどさ…」
姉「おとこが風邪ひいてもちゃんと看病してあげるからねぇ―ふふー」
男「ありがと。ま、今はそれだけだから」
姉「なんだ、つまんないのぉー」
男「それじゃ」
姉「はいはーい」
男「今日は幼馴染に会えなかったな」
男「それにしても…」
男「昨日と今日の共通点は何だ?特にこれといって特別なことをしたわけでもないはずなのに」
男「いったい何が…この能力を発動させてるんだ」
~~~~~~~~~~~
男「白い部屋だ…発動したってわけだな。能力が」
男「しかし扉はひとつだけか…『幼馴染の夢』…」
男「なぜ妹のほうは出てきてないんだ?」
男「わからない・・・。とにかく入ってみるか」
ガチャ
男「…?…ここは」
男「…>>77か」
77 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 01:17:25.46 Vsl8bS2i0 38/149
小学校
男「…小学校か」
男「なんでまたこんな懐かしいところを…」
幼馴染「あっ、男くん!」
男「…幼馴染」
幼馴染「…ごめんね遅れちゃって」
男「…え?」
男(一応形式上は俺が会いに来てるんだけどな…待ち合わせしてた設定なのか)
幼馴染「二人で小学校に来るなんてなんか不思議」
男「…うん」
幼馴染「ねぇ…中に入ってみようよ」
男「そうだね」
幼馴染「この下駄箱もなんか懐かしいね」
男「うん…やっぱり低いんだね。昔はそんな風に思ってなかったけど」
幼馴染「成長しましたね」
男「お互いにね」
幼馴染「ねぇ、まずはどこに行く?」
男「どこでもいいよ」
幼馴染「えー、どこがいいかなぁ」
男「…じゃぁ、まずは>>87に行こうか」
87 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 01:30:57.68 dcTHWzY9O 41/149
図書室
男「…じゃぁ、まずは図書室に行こうか」
幼馴染「図書室?」
男「だめ?」
幼馴染「ううん。構わないけど、なんでかなぁと思って」
男「だって、あそこには思い出があるからね」
幼馴染「思い出…?」
男「うん。幼馴染との思い出が」
幼馴染「・・・?」
ガララ
男「本棚も低いなぁ」
幼馴染「私、放課後によくここで本読んでた…。懐かしい」
男「…あの時も」
幼馴染「…?」
男「あの時も幼馴染は一人で本を読んでてさ」
男「俺と違って友達も多かったのに、毎日毎日、放課後になると必ずここにいた」
男「俺はあの日、気になって幼馴染に聞いたんだ」
男「幼馴染は、どうしていつもここで本を読んでるの?って」
幼馴染「…その時、私はなんて答えたの?」
男「…うん。君はあの時」
~~~~~~~~~~~~
ガバ
男「……」
チュンチュン
男「……」
男「…君は」
男「だっていっつも男くんがいるんだもん、って」
男「言ってくれたんだ…」
男「おはよー」
妹「あ、兄ぃ」
男「おはよ」
妹「今日は学校に行くよ」
男「風邪治ったのか?」
妹「冷蔵庫」
男「あぁ朝ごはんがね」
妹「ごちそうさまー」
男「あ、ちゃんと器片づけて…」
男「俺の声、聞こえてないのかな…」
男「いってきまーす」
姉「あ、おとこー学校ぉ?」
男「そうだよ。これでも一応学生なんでね」
姉「学校は楽しい?」
男「そうでもないかな。サークルもなんか微妙だし」
姉「友達はいるの?」
男「?…まぁ多くはないけどね」
姉「そう…大事にしなよぉー友達といられる時間をさぁ―。それじゃいってらっしゃーい」スタスタ
男「…いってきます」
男「…どうしたんだ姉ちゃん…」
ガチャ
男「…いってきまーすよっと」
幼馴染「男くん…!」
男「うわびっくりしたぁ!!…幼馴染かよ」
幼馴染「え、あ、ご、ごめん」
男「いや、いいけどさ」
幼馴染「あの、急で悪いんだけど…男くん小学校の図書室のこと覚えてる?」
男「図書室…?」
男(やっぱりあの夢のことか…)
幼馴染「実はね…また、夢に男くんが出てきてね…その夢がね…なんていうか、夢だけど夢じゃない感じで」
男(夢だけど夢じゃない…か)
幼馴染「夢で男くんが図書室に…その…思い出があったみたいで…そう言ってて」
幼馴染「でも…あれ?夢だから私の勝手な想像?だけど…なんか夢って感じじゃなくて…」
男「…まぁ言いたいことはわかったよ」
男(て言うか知ってるしな…)
男「図書室か…確かにあるなー。小学生の時はよくあそこにいたし」
幼馴染「そ、そうだよね!」
男「あそこでこっそり家から持ち込んだ漫画を読んだのはいい思い出だよ」
幼馴染「え~!?そ、そういうのじゃなくて…あーそういえば私もよく図書室にいたなぁ~」
男(聞きたくて必死だな…でもなんでそんなに聞きたがるんだ…わからん)
男「また夢で俺が出てくればわかるんじゃないの?」
幼馴染「えぇ~…」シュン
男「そんな覚えてないよ…それ以前に俺の中で幼馴染といる思いでなんて図書室だけじゃないんだし」
幼馴染「え?た、例えば?」
男「sぁね、夢で逢えたらわかるんじゃない?」
男「ただいま~」
ばたんがたばっきンガタコン
男「なんだ今の音…」
男「ただいま~…」
妹「おかえり兄ぃ」
男「なんで正座してんの」
妹「日本の礼儀だから」
男「そんなに重んじてたっけ」
妹「昨今の日本女性の西欧化の波にあらがいたくなる年頃なので」
男「そんな年頃は存在しない…なんか隠してないか?」
妹「…」
男(やけに饒舌なのがまた怪しいんだよな…)
~~~~~~~~~~~
男「…白い部屋…発動」
男「結局どういう理屈で発動してるのかは定かではないが、今日もまたやってこられたわけだ」
男「さぁて扉は…」
男「なっ……!!」
男「3つ…???3つになってるってのか!??」
男「3つ目はいったい誰の…」
男「『姉の夢』…姉ちゃんの夢の扉…」
男「いったいどうなってるんだ…」
男「他の二つは今まで通り幼馴染と妹か」
男「幼馴染は今までのやり取りがあるし」
男「妹は俺に何か隠してるのが気になる…まさかまたあんなふざけた夢でもないだろうし」
男「姉ちゃんは…いつもはどこか抜けてる人だけど…」
男「今朝の感じ…なんか引っかかるんだよな…それに…」
男「もしかしたらこれで発動の共通点が見えるかもしれないし…」
男「だけど…幼馴染や妹の夢も気になる…」
男「う~ん…」
男「…迷っていても仕方がない。今日は>>107に入ろう。
107 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 02:29:31.07 QE6VPvjq0 52/149
妹
男「…迷っていても仕方がない。今日は『妹の夢』に入ろう」
男「姉ちゃんはもう少し様子を見てからのほうがいいかもな」
男「幼馴染は…もやもやさせちゃうことになるかも知んないけど」
男「今は妹が隠してた秘密のほうが気になる…」
男「よし、入ろう」
ガチャ
男「ここは…」
男「家じゃないか…」
男「すさまじく変な気分だな、知らない扉から家に入るってのは…」
男「リビングから明かりが…」
男「この声は…妹の声か…?」
妹「またやってしまった…」ハァ
男(何か落ち込んでるように見えるな…少し様子を見てみるか…)
妹「なぜだろう…どうも最近になって兄ぃが私にかまってきているようだ」
妹「できるだけ距離を置こうという乙女心がわからないのだろうか、あの童貞は」
男(………)
妹「しかしそれも仕方あるまい…あんな対応をしては嫌われていると思ってしまうだろう」
妹「さすが、兄ぃはやさしい…」
男(これは…日記を書いているという夢なのか…?)
妹「兄ぃは今日も私の体を心配してくれた」
妹「本当は治っていたけれど、心配してもらいたくてまぁまぁと言っておいた」
男(うそだったのかよ…)
妹「ここ数日…どうも気持ちのコントロールがうまくいかない」
妹「まさかこれが恋慕だとは思いたくないが」
妹「学校で特に親しい友達のいない私にとって兄ぃは唯一自然体で接することのできる異性」
男(あれ自然体なんだ…)
妹「おかしなことだとは分かっているけれど…」
妹「兄ぃのやさしさに触れるとどうもわからなくなってしまう…」
妹「いつかは……いつかはこのような関係もなくなるというのに…」
男(……妹…)
~~~~~~~~~~~~~
男「………」
男「………」
男「…ふぅ…」
男「まったくもってかわいい妹だよ…」
妹「…」モグモグ
男「おはよー」
妹「…」モグモグ
男「おはよ」
妹「んー」モグモグ
男「…まったく、挨拶くらいしっかりしろよな」
妹「…ふぁいふぁい」パクッ
男「はいは一回」
妹「むぅーい」モグモグ
男「ふっ…」
妹「……」モグモグ
男「なぁ…今度映画にでも行こうか」
妹「……」ピタッ
男「まぁなんでもいいんだけどさぁ」
妹「いつ」
男「ん?」
妹「いつ」
男「あー…そうだなぁ…いつか行こう」
妹(5日…?)
男「そんなすぐに決めなくてもいいじゃん。いつか行こうよどっかに」
男「俺たちはいつまでたっても仲のいい兄妹なんだからさ」
男「いってきまぁーす」
バタン
男「…ふぅ」
男「…朝からお兄ちゃんいい空気作っちゃったよ」
男「よっし、今日も一日がんばるぞー」
幼馴染「…出てこなかった」ガーン
男「他人の夢に入れる能力…」
男「わからない…その条件は何だ?」
男「幼馴染、妹、姉ちゃん…」
男「3人がそれぞれ俺ととった共通行動は…」
男「わからない…」
男「いったい何が……」
~~~~~~~~~~~~~
男「扉は二つ」
男「『幼馴染の夢』、そして『姉の夢』か…」
男「姉の夢は唯一入ってないから、まだどんな夢見てんのか想像つかないな」
男「幼馴染尾のことも放置はできないだろうし」
男「………」
男「よし、>>131だ。どちらに優劣をつけるわけじゃないんだけどな…」
132 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 03:34:17.25 BdTfZA1c0 63/149
姉
男「よし、『姉の夢』だ。どちらに優劣をつけるわけじゃないんだけどな…」
男「この前の姉ちゃんの表情…」
男「いつもがやんわりした人なだけにどうもな…」
男「もしかしたら何か考え事でもあるのかもしれない」
男「幼馴染ごめん…でも姉ちゃんのことはほっておけないよ」
ガチャ
幼馴染(枕の下に男くんの写真入れておこう)ソワソワ
男「なんだここ…荒んでる…」
男「空が重い感じだ…これが姉ちゃんの夢…?」
男「…嘘だろ…」
男「……あれは…女の子だ…」
男「…泣いてるのか?」
少女「グスン…グスン…」
男「もしかして…姉ちゃんなのか…?」
男「姉ちゃん……」
姉「グスン…ふぇ…お兄ちゃん誰…?」
男「俺だよ…男だよ、姉ちゃん」
姉「お姉ちゃんなんて知らないもん。どこかに行っちゃったの…疲れちゃって、どこかに行っちゃったの」
男「どこかに行っちゃった?そのおねぇちゃんがどこにいったかしらない?」
姉「わかんないわかんない!あたしがしりたいくりゃいなんだかりゃ~!!」
ピカァ
男「うっ…!」
男「……あれ?女の子は…?」
男「さっきのは…間違いなく子供のころの姉ちゃんだ……。姉ちゃん…」
~~~~~~~~~~~~~~
ガバ
男「……」パチ
男「!!!!!」
男「姉ちゃん…!!」
ガチャ
妹「あ、兄ぃおはよー」
男「おはよ」ダタタタ
妹(いい挨拶が出来た…仲良しっぽかったかな…)
ガチャン
男「姉ちゃん!!!!」
姉「あれぇ~おとこじゃ~ん。おはよぉ~」
男「……大丈夫なの?」
姉「ん…?」
男「わかんないよ。わかんないんだけどさ…」
男「心配なんだよ…姉ちゃん。もしかして…なにかあったの…?」
姉「ん~…どうかな」
姉「わたしにも…よくわかんないやぁ~」
男「今日さ…大学もないし…よかったら出かけない?」
姉「おでかけかい?」
男「うん」
姉「いいね~。…行こうよ…私の秘密、教えてあげる」
男「……」
姉「いやぁ、家でごろごろもいいけど、たまに外に出るのもやっぱり悪くないねぇ」
男「久しぶりだよね。こんな風に二人で出掛けるのって」
姉「私は大学でてすぐに女優の道選んでたし、男は学校で忙しかったもんね」
男「それに、姉さんは幸運にもすぐにデビューしちゃったからね」
姉「そうだねぇ。本当に久しぶり…」
男「…何か飲み物買ってくるよ」
姉「大丈夫…私も行く…。男といたほうが人に見られにくいと思うし」
男「…そっか…」
男「…教えてよ…話したくないなら…それでもいい」
姉「ううん…。ホントはきっと…誰かに話したかったんだと思う」
姉「だからさ…聞いてくれる?」
男「……うん」
姉「どこから話そうかなぁ…」
姉「私が…初めて女優として世間から注目されて、本当に世界が大きく変わった」
姉「最初はそれが望んだことだと思ってたし、私の世界だと思ってた…」
姉「だけどね…世間が私を認めれば認めるほど、私の生活が難しくなっていったの」
姉「わがままだったんだと思う…。私はただのわがままなお子様だった…」
姉「だから神様は私に最高の運を与えて女優としての私を作ってくれた…」
姉「天罰だったのかなぁ…私はほしいものをほしがり過ぎてしまった」
姉「街を歩けば指をさされて声をかけられる」
姉「女優の間でもぽっと出の私と仲良くしてくれるような人はいない」
姉「しまいには体で仕事を寝とったとか、あることないこと書かれて」
姉「ほんと…こんなことになるとは思ってなかったんだけどなぁ…」
男「……」
姉「もう…疲れちゃったのかなぁ…」
男「…姉ちゃんは…頑張ったよ」
姉「………」
男「俺の知るなかで最高の女優だ…誰にも文句なんか言わせない」
姉「おとこ……」
男「もういいじゃん…やりたいことやってさ…先に見えたものが思ったものじゃなかったんだろ…?」
男「じゃぁ引き返しちゃおうよ…もうその場で頑張る価値がないんだったらさ」
姉「…ん…。そんなものなのかもね…」
男「俺は家でゴロゴロしてる姉ちゃん…嫌いじゃないよ」
姉「それもなんだかなぁ~」
男「はは…また家族みんなでどっかに行こうよ。そんなサングラスなんかなしでさ」
男「あーどんどん俺の中の正義感があふれてくるよ!!」
男「これがわが異能力『他人の夢に入れる』力の相互作用!!!」
男「っていうかせっかく夢に入れるのにエロい事してねぇぇ!!!!」
男「て言うか入れる夢2/3が身内だぁぁぁあ!!!」
男「マジで条件なんだぁぁぁぁああ!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~
男「さぁて…」
男「残る扉は後ひとつか」
男「なんだかんだで一番入ってるんだけどなぁ…」
男「この能力の発動条件…そして消えた扉…」
男「もしかしたらこういうことなのかもしれない…」
男「もしこの考えがあっていたなら…」
男「俺はもうこの能力が使えないように生きていこう…」
男「さて…入りますか」
男「幼馴染の夢の中へ」
ガチャ
男「ふぅ…何度通っても白い部屋からこういうところに出るのは違和感あるな」
男「ここは>>170か…。はてさてどうしたものか…」
男「まずは幼馴染に会わなくちゃな」
170 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 04:57:01.82 aw4x5HQM0 77/149
幼なじみの大学
男「ここは幼馴染の大学か…。はてさてどうしたものか…」
男「まずは幼馴染に会わなくちゃな」
男「ん…?あれは…」
幼馴染「~~~」キョロキョロ
男「誰かを捜してるのか?」
幼馴染「~~…!!」
タタタタ
幼馴染「お、お待たせ!」
男(なんで俺はいつも待たされてる設定なんだ…)
幼馴染「ふふ、こうやって会うなんて夢みたいだね…お互いこの大学に入ってさ」
男「…あぁ」
男(…なるほどね…俺も奇跡的に入学できた設定か。OK…)
男「苦労…したからね…」
幼馴染「何いってんのぉ~入試1位のくせしてぇ~」
男(あ、そうなのぉ-?なんか評価高ぇー)
幼馴染「男くんはもう大学慣れた?」
男「あ、いや…まだ全然。幼馴染は?」
幼馴染「私はばっちりだよ!えっとねぇ、あっちが旧管理棟、あっちが体育館」
男「あれは…?」
幼馴染「あぁ…あれは去年立てなおしたばかりの新館だね」
男「言われてみれば」
男(角大すげぇな…俺の大学って…)
幼馴染「そうだ!ねぇ、ちょっとついてきて!!」
男「え?どこに行くの?」
幼馴染「>>178!!」
178 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 05:22:16.03 a7tdY/2dO 80/149
図書館
幼馴染「図書館!!」
男「図書館?」
幼馴染「えへへ、ここの図書館はすごいのよ。読みたい本は全部揃ってるんだから」
男「なーるほど」
幼馴染「あと…お、男くんが私との…」
男「ん?」
幼馴染「な、なんでもない…です…!」
男「?」
ガララ
男「すごい本の量だね…」
幼馴染「そうでしょ!」
男「もうなんか本は読んだの?」
幼馴染「じ、実はまだ…」
男「そうなんだ…」
幼馴染「そ、そんなことはどうでもいいの!なんか思い出さない?」
男「え?」
幼馴染「ほら!私と、図書館と、男くん!」
男「あぁ…」
幼馴染「…」ドキドキ
男「まぁ、それは置いといてさ」
幼馴染「えぇぇ!!?」
男「俺は幼馴染とは高校に上がるまで一緒だったじゃん」
幼馴染「…うん」
男「高校生になってからは全く会わなくなったよね」
幼馴染「学校の方向逆だったしね」
男「うん…だからさ、この前久しぶりに会った時は驚いたよ。なんて声かければいいんだろうってさ」
幼馴染(道理で…)
男「幼馴染はどうだったの?普通っぽかったけど」
幼馴染「う、うれしかったよ…私は…」
幼馴染「久しぶりに会ったらなんか男くんのことがその…」
幼馴染「こ、恋しくなっちゃって…!」
幼馴染「小学生の時とか、昔から男くんはやさしかったし、私こんな性格だからあまり男友達もいないし」
幼馴染「その日から男くんのことばっかり考えてて…」
幼馴染「高校に入ってからはあきらめていたつもりだったのにな…」
男「ありがとう…よかったよ…」
男「俺はこれからもっと周りを見て生きていかなきゃいけないみたいだ」
幼馴染「え…?」
男「世界はつまらないものだと思ってたけど…案外簡単に変えられるものなんだな」
幼馴染「お、男くん…!」
男「…幼馴染…。夢が覚めたらまた会ってくれるか?」
男「待ってるよ…明日、小学校の前で」
幼馴染「男くぅぅぅぅぅぅぅん!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~
ガバ
男「…さて」
男「なるほど…『他人の夢に入れる』能力…」
男「発動条件は『相手を意識し、意識されていること』また『相手の心に入りこめるだけの隙があること』か…」
男「妹は自責、姉は疲弊、幼馴染は混乱…」
男「さらに全員が数日前かその状態に陥っている…恐らく、その状態が極度に陥ることで俺の発動条件がそろうってわけだ」
男「困った時に現れるのが能力を持ったヒーローだもんな…」
男「……」
幼馴染「…男くん…」
男「よ!…なんか無償にきたくなっちゃってさ。幼馴染も?」
幼馴染「うん…。…ううん。私は…」
幼馴染「私は男くんに会いたくって来たの」
男「…うれしいな」
幼馴染「中に?」
男「あぁ。入ろうか」
男「久しぶりな気がしないな…不思議な気分だ」
幼馴染「私も…同じような感じ」
男「小学生の時…君がここにいるときに、僕は君になぜいるのか尋ねた」
男「そしたら君は僕がいつもいるからだと言ったんだ」
幼馴染「…うん」
男「だけど僕は思ったよ」
男「俺も幼馴染がいるから行ってたんだ。行けば会えるってのは知ってたからさ」
幼馴染「ほんと…?」
男「うん」
幼馴染「…そうだったらうれしいな」
幼馴染「なんだか夢みたい…こうして男くんと二人でまたこうして話をしているなんて」
男「ほんとだよ。俺なんて最近夢と現実の区別がついてないからさ。もしかしたら今も夢の中なんじゃないかと思ってる」
幼馴染「そうじゃないといいけど…」
男「問題ないさ…」
幼馴染「…え?」
男「俺は『他人の夢に入れる』能力を持ってるからさ」
「いつでも会いに行けるよ」
完
200 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 06:36:27.29 XwYZ2Pyk0 90/149
男「俺は『他人のアソコに入れる』能力を持ってるからさ」
だと台無しになる不思議!
安価が >>5 でよかった! 完走>>1乙!
幼馴染「・・zzz」
男「――。」
幼馴染「むにゃむにゃ・・」
ゴソゴソ
男「――お~い、朝だぞ~」
幼馴染「むぅ~・・ぅるさぃ~」
男「あ~もう・・お き ろ って!!!」
ビクン
幼馴染「――ひゃうっ!?☆・・え? え?・・いま、男クンの声が・・夢?」
男「ここだ~」
幼馴染「え?」 ガサゴソ 「――ええええええっッ!?な、なんでッ!?」
男「はろお」
・・・・
幼馴染「ふえぇ~~~っ!? なんで私のアソコから男クンが生えてるのッ!?☆」
男「ふっふっふ、俺は『他人のアソコに入れる』能力を手に入れたのさ」
幼馴染「な、なにそれぇ!? なんでそんなことできるようになっちゃったの!?」
男「いやあ、それが昨日寝るまえに、幼馴染のことを考えながらオナってたら・・」
幼馴染「えっ?」
男「だからさ、幼馴染のなかに入りたいな~ってシコシコしてたら、なぜか叶っちゃったよ! ビバ超能力!」
幼馴染「えっ、えっ?それって・・」 カア~ッ/// 「ばっ、馬鹿ああぁっ!!」
ビタァン!!
男「あふん☆」
幼馴染「ひゃふっ!?」
男「ふっふっふっ、忘れたのかね幼馴染クン? 俺の下半身はキミのアソコと一体化しているんだよ?」
男「しかもなんと! 漢のロマン! 腰から下は無数の触手としておまえの局部に潜り込み根を生やしている」
男「その1本1本がチ○コのような性感帯ッッ!!」
男「俺の身体への衝撃は俺への快感という名のご褒美! そしておまえにも刺激として伝わる!」
幼馴染「ふええぇっ!?」
男「――さあ! めくるめく快感を分かちあおうぞッッ!!」
幼馴染「いやあああああああああああぁぁっっッッ!?☆」
~~~~~~~~~~~
男「・・・・く・・首絞めは反則・・」
幼馴染「ぜえぜえ・・はあはあ・・えっちなのは・・禁止っ・・!!」
男「ふっ、俺からエロさをとったらなにが残るという――ああっ! アタマ潰れるッ!!潰れるっ!?」
幼馴染「い・い・か・ら! とっとと出てってよ! 学校行くんだから」
男「いやあ、それがさ・・アノ、幼馴染サン、怒ラナイデ 聞イテクダサイネ?」
幼馴染「ふぇ? ま、まさか・・」
男「YE~~S!! 入リ方モ戻リ方モ、サッパリ分カリマセ~ン☆ HAHAHA!!」
幼馴染「」
男「あれ? そういやおまえの通ってるのって、女子校だったよな? ウフフ、このまま乙女の園を拝け――グフッ!?」
幼馴染「冗談じゃないよぉ! 抜いて! 抜いて!」 グイッ グイッ 「ひゃふんっ!?」
男「あはん☆ あん、あんっ! 痛いっ! ケドっ! キモチいいっ!!」
幼馴染「ひゃんっ! 痛っ! ぐすん! もうっ! やだあああぁぁあひゃふひゃんっ☆」
幼馴染「ううっ、こんなんじゃ学校行けないよぉ・・しかも男クン、なんか硬くなってるし・・」
男「説明しようッ! 現在わたくし、男の身体は、いわゆる男性器と同じく、海綿体で形成されているッ!!」
幼馴染「ふぇ?」
男「そして下半身の触手で繋がることで、幼馴染の血流が俺の身体のなかを循環しているッ!!」
男「・・いや、いまはじめて知ったんだけどね? なんか全身ドクドクいってるし」
男「だが、ということは、俺が硬くなってるってことは、つまり――」
ニヤリ
幼馴染「つ、つまり・・?」
男「――おまえがコーフンしてるってことさ☆」
幼馴染「――っ!? ~~~~~~~~ッッ!?#$%&」
男「あれぇ? なんだか俺の触手が埋まってるあたり、びしょびしょになってきてるんだけど?」 ニヤニヤ
幼馴染「!!」
男「もしかして、感じちゃったりしてましたぁ? 幼馴染さぁん!」
幼馴染「~~~~~~~!!」 ジタバタ///
男「ふっふ~ん♪ 俺のコト普段エロいとかスケベとか散々いってるけど、幼馴染もなんだかんで・・」
ポタリ
男「え・・」
幼馴染「・・ぐすん・・ひっく・・」
男「あ、えと・・その・・」
幼馴染「男クン、ひどいよぉ・・私、えっちなんかじゃないよぉ・・」
男「・・・・」
幼馴染「私は、男クンとはもっと、手をつないだり、ぎゅってしたり――このままだと、男クンと、キスもできないんだよぉ?」
男(キス・・この場合、セルフフェラになるのか? 幼馴染にもっと身体を柔らかくしてもらえばッ!!)
男 (とはいえ、エロ大魔王を自認する俺でも泣いてる幼馴染を見るのは正直ツライ)
男 (いまは幼馴染を泣き止ませないと)「あの、えと・・ゴメン」
幼馴染「・・ひくっ・・」
男「おまえのいうとおり、俺、馬鹿だからさ――おまえの気持ち、無視してた・・」
幼馴染「・・・・」
男「おまえの気持ち・・俺のこと、つまり、そういうこと・・だよな?」
幼馴染「――っ!!」 ビクッ
男「キスしたいほど、俺のこと好きだ、って、ことなんだよな?」
幼馴染「ふえっ!? あ、あああぁぁ――はわわっ☆そっ、それはっ!!」 ///
幼馴染 (ああああっ! わ、私、なんてことっ!? はにゃらわひゃあっ☆)
男「俺も――幼馴染が、好きだ」
・・・・
幼馴染「・・ほえっ?」
男「・・・・」 ジィ~ッ
幼馴染「ふぁ・・ふぁ・・ふ、――ふにゃはろめひゃっ!?☆」
男「――好きだッッ!」
幼馴染「――ふぁふんっ!」 ビクッ
男「・・幼馴染、おまえが好きだ! おまえの彼氏になって、おまえとキスしたい! 抱きしめたい!」
幼馴染「ひゃ・・ひゃふぅん・・お、男クンと、キス・・ぎゅ~~・・」 クラクラ
男「ああ、幼馴染をぎゅっとしたい! 抱きしめて、キスをして、舌をいれて、幼馴染の舌も歯茎も頬の裏もぺろぺろ舐めまわしたい!」
幼馴染「ふぁ、キス・・ちゅ~~、ぺろ・・え、ぺろ?」 Σハッ
男「幼馴染の隠れ巨乳なおっぱいも揉みしだきたい! 形が変わるまで捏ねしだいて、むしゃぶりつきたい!」
幼馴染「え・・あ、あれ? あれれれれ? ふぇ、ちょ、ちょっと・・」
男「耳たぶもうなじも脇腹も太ももも、足の指から頭のうなじまで舐めまわして、撫で尽くしたあとで、おまえの中に入りたい!」
幼馴染「は、はわわわわわわ・・」ガクブル
男「こんな俺でごめん、幼馴染。でも、これが俺なんだ。だからって無理やりする気はないけど、両想いなら、いいよね?☆」
幼馴染「――なにがっ!?」
男「理解ったんだ、俺が能力に目覚めた意味が! この触手の可能性が!」
ニュル
幼馴染「ひぃっ!?」
男「さあっ! 受け取って、マイ・LOVE! マイ・テンタクルス!」
幼馴染「ふにゃああぁぁぁっッ!? な、なんか伸びてくるよぉ! 身体の裏側、這いまわってるよぉ!」
男「そう! これは幼馴染と身体の内側からひとつになるための能力さ、マイ・ラバー!」」
幼馴染「ひゃふんっ!? やぁ・・おっぱいのなか、動きまわって・・はふぅん・・」
男「驚くのはまだ早いよ、キャシー」
幼馴染「ふにゃっ!? ち、乳首の先から、にゃ、にゃんか、出てきてりゅぅ~~!!」 ビクンビクン
男「そう! 感じてボクのエクスカリバー! そしてこの触手は自由に形を変えることもできるから――」
幼馴染「ふみゅ? 男クンの顔になった・・はむッ☆ ふひゃら!? ちゅむ・・れろ・・」
男「――幼馴染の唇をこうして奪うこともできる。さあ、いまこそ、幼馴染のアソコを全身で味わうとき!」 ズブズブ
幼馴染「――ふみょろひゃみれひほっッ!?#$%&
男「ああ・・幼馴染のなか、あったかいナリ――では、いっただっきまぁ~~す!!」
幼馴染「っ!!!!!!」
ズブリ
~~~~~~~~~~~
幼馴染「・・え~と」
男「「・・・・」」
幼馴染「なんか、私の乳首から出てきた触手さんから、もう一人の男クンができて・・」
男(等身大)「HAHAHA! これでキミとデートもキスもできるね!」
幼馴染「でも、私のアソコにも小さい男クンは生えたままで・・」
男(股間)「俺と幼馴染はいつも一緒ダヨ☆」
幼馴染「う~~ど、どっちが本体なの?」
男(股間)「あ、一応、俺」
男(等身大)「でも、意識と感覚は共有してるYO?」
幼馴染「ふぁわぁ・・まぁ、男クンに処女も奪われちゃったわけだし」
男(等身大)「ああ」
男(股間)「これからは・・」
幼馴染「晴れて恋人どうし・・」
「「「イチャイチャ・ラブラブ・しよっ☆」」」
END
227 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 12:27:53.02 XwYZ2Pyk0 100/149
最初の構想ではもっと純愛寄りだったんや・・
女子校のガチレズ先輩との三角関係のなかで、男の性欲に反応して触手が移動したりして、
幼馴染の嫉妬を引き出すとか、たしかにそういうプロットで書きはじめたはずなんや・・
ど う し て こ う な っ た
スレ汚しマジすんませんorz
226 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 12:24:12.91 +AAm47Vl0 101/149
なるほどね…
女「あー、私に>>236できる能力があればなぁ・・・」
236 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 13:13:12.51 Ov3Wch8NO 103/149
手から唐揚げ
女「あー、私に手から唐揚げが出る能力があればなぁ・・・」
女「……」
女「…何をばかなことを言ってるんだ私は…あほか…」
友達「やっほー女おっはよぉー!」
女「あら、女さん、ごきげんよう」ニッコリ
友達「さすがお嬢様…朝から完ぺきなスマイルだぜぇ」
女「そんな…恥ずかしいですわ」オホホ
友達「ねぇ女、今日の昼休み、男たちと一緒に屋上で食べない?」
女「え?男さんたちと?」
友達「男友の奴がどうしても女と食べたいってうるさいんだよー」
女「そんな…私とお食事なんてしても楽しくなんて…」
女(まぁ…悪くないかな…)
男友「じゃぁいっただっきまーす!」
友達「いただきまーす!」
男「いただきます」
女「いただきます」
友達「あれ?今日女のお弁当にあれ入ってないんだね」
男友「あれ?」
友達「そうそう。唐揚げ」
男「唐揚げ好きなの」
女(友達のやつぅ~!!!)
女「えぇまぁ」
友達「いっつも絶対入ってるんだけどねぇ」
男友「へぇ~意外と普通なんだぁ」
女「!!!」グサッ
女(くっ…このままじゃ入学からコツコツと地味に築きあげた地位が崩壊する!!)
女「じ、実はお父様が大の唐アゲストでして」
男友「唐揚げ…え?何て言ったの今」
女「毎日唐揚げを食べては私のお弁当に入れる始末…ホント舞いってしまいますわ」オホホ
友達「へぇ~そうだったんだ~。初めて聞いたわぁ」
男「すごいお父さんだね」
女(せ~~~っふ!!!あっぶなかったぁぁ!!)
女(ホントは何よりも唐揚げ好きですすみません)
女(昨日なんて手から唐揚げが出る能力があればとか考えてました)
女「本当に迷惑してしまいますよぉ」
放課後
女「……」
女「唐揚げ食べたい……」
女「8時間以上唐揚げを食べない時間が続いているなんて…あ、脈弱くなってきた…」
女「…やっばい。もう限界かも知んない…」
女「はぁぁぁ……」
ポン
女「……ん?」
女「この香り…この感触…この手の中にあるものは…」
女「…!!!!!」
女「…唐揚げだ…」
女「それも衣の厚み、温度、大きさ、肉質、香り、香辛料、すべてが完璧」
女「いったいどこから…」モグモグ
女「…」モグモグ
女「…」モグモグ
女「…」ゴックン
女「…」
女(あぁぁぁぁぁ!!!!これ超能力だぁぁぁぁあああ!!!!)
女「…案外、嬉しさとかないんだな…」
ガララ
男「あれ?女さんじゃん。何してんのこんな時間まで」
女「お、男さん!!」
女(言えない…!!!唐揚げパワー不足で動けなかったなんて…)
女「え、えっと…!!」
女(お、お嬢様っぽい返しをするんだぁ!!)
女「ぽ、ポエムを書いてましたの」
男「…」
女「…」
男「…え?あぁポエムね…」
女(はずしましたーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!)
男「でも意外だな…女さんも”こっち側”だったんだね」
女「…え?」
男「隠さなくていいよ。別に恥ずかしいことじゃない」
女「かく…え?」
男「”ポエミスト”…なんでしょ?女さんも…」
女「…」
男「…」
女(なんか言いだしたーーーーーーーーーーーーーー!!!!!)
249 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 14:54:43.32 ekD5+hHdO 112/149
おい
250 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 15:01:17.95 +AAm47Vl0 113/149
>>249
ごめんな
猫「吾輩は猫である」
読んだらもう唐揚げなんて書いてられなくなっちゃった…
251 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 15:13:13.05 ekD5+hHdO 114/149
>>250
俺はあんたの書く文嫌いじゃないぜ
252 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 15:21:00.18 +AAm47Vl0 115/149
>>251
じゃぁなおのことごめん
また今度安価スレはやめて建てるよ。もう唐揚げなんて書きたくない
おわり!!
255 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 16:10:21.54 raTMQyVZ0 116/149
戦犯 →ID:Ov3Wch8NO
258 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 16:39:48.82 Ov3Wch8NO 117/149
>>255
え?俺?
――そう、私と男はポエムによって結ばれた”盟友”と書いて”ポエミスト”と読む……
女「え…?」
友達「愛に満ちた空が私に落とす影~♪ それがサンシャイ~ン♪」
女「と、友達!? あ…あんた、いったい…!?」
男「僕は愛の風を翼に変えるエンジェ~ル♪ 友達をやさしく包み込む~♪」
女「……え? えっ? えっ?」
男「どうしたんだい、女さん~♪ きみも”ポエミスト”なんだろ~♪ さあ、恥ずかしがらないで~♪」
女 (なになになに? なにが起こっているの? だから”ポエミスト”ってなんなのー!?)
友達「あらあら女さん~♪ ポエムはどうしたのかしら~♪」カツカツ
女「ち、違うの! 私は”ポエミスト”なんかじゃ…」
友達「……えぇ、そうよね――」
グイッ
友達 (――あたしの男に色目使ってんじゃねーよ、ブス。てめーにはデブでキモオタの男友が似合いなんだよ)ボソ
女「えっ…と、友達、さん…!?」
友達「男、こいつは”ポエミスト”じゃないわ。あたし達を引き裂き、ポエミィなハートを汚す、呪われし”カラエゲスト”よ」
男「”カラエゲスト”…? まさか、女さんが…本当に…?」
女「ちがうの! 男さん、私はっ…」
ポロポロ
男「お…女さん、その唐揚げは…!?」
女「!!」
友達「そう、唐揚げ召喚――手からこぼれし唐揚げがなによりの証」
男「がっかりだよ。きみが、やがて世界の全てのポエムを唐揚げで埋めつくすという、あの”カラエゲスト”だったなんて…」
女「し…しらない、私、”カラエゲスト”なんて、しらない…」ポロポロ
友達「へぇそぅ…なら、女は、唐揚げよりポエムを、愛することができる?」
女「――っ!?」
男「……やっぱり、きみのポエム愛はいつわりだったんだね…いこう、友達――」
友達「えぇ、男――」
カツカツ…
女「う、ううぅ…」
ポロポロ
女「……目からの涙も、手からの唐揚げも、止まらない…」
女「……そっか、この、能力は…」
女「……私の、落ち込んだり、哀しい気分を、唐揚げに変える能力なんだ…」
女「ううぅっ…」モグモグ
女「こんなに哀しいのに…胸が苦しいのに――」パクパク
女「――なんでこんなに美味しいのよう…」パクパク モグモグ ムシャムシャ
~~~~~~~~~~
女「ただいま…」ガチャ
父「おお、女か。大変なことになった――父さんの会社が、倒産した」
女「――!?」
~~~~~~~~~~
女「あれから3ヶ月…」
女「私達家族は、住んでいた家を売り払い、小さなアパートに引っ越した…」
女「当然、通っていた学校も辞めることになった…」
女「家族総出でパートに出て…それでも借金の利子は全然減らなくて…」
女「でも、さいわい、私達家族は、食べるものにだけは困らなかった…」
女「なぜなら私には、あの、呪われた唐揚げ能力が――」
??「おいっ――出てこいっ!!」ドンドンッ
女「――っ!!」ビクッ
ガラッ
借金取り「今日こそ、耳をそろえて返して貰おうか、あぁ~ん?」
女「だから、違うんです! 本当に我が家のお金は、こないだ払ったもので全部なんです!」
借金取り「あぁ~ん?」
ビシィッ
女「あっ――」
借金取り「しらばっくれてんじゃねぇ! 金がないのにそんなにブクブク太るわけがねぇだろが!」
女「違うんです、これは――」
女 (そう…唐揚げ主体の食生活は、この3ヶ月で私の身体をすっかりふくよかにしたわ…)
ポロポロ
借金取り「ほれみろ、なんだその唐揚げは――」
女「だから、これは私の能力で…」
借金取り「かぁ~っ、ぺっぺっ! そんなン買って食って豚みてぇに太りやがるから、風呂に沈めることもできやしねぇ」
女「……」
借金取り「まあいいさ。最近ようやく、ツテを探してデブ専の風俗を見つけたんだ」
女「えっ…で、デブセン、って…」
借金取り「おまえみてぇな豚でも抱いてくれる、ありがた~いお客サンのいるとこだよ!」
グイッ
女「い…いやっ…私、はじめては…お、お父さん! お母さ~ん!!」
母「ごめんね、女…」
父「すまない…」
女「と、父さん!? 母さん!?」
借金取り「おめぇはなァ~、実の親に売られたんだよぉ~?」
女「なんで!? どうして!? 私、お父さんたちの食費だって助けてるのに…」
父「……」
母「……」
父「……それが、問題なんだよ……」
女「えっ?」
父「……女の出してくれる唐揚げは、美味しすぎるんだ…」
母「……だから私たちも、ついつい食べすぎちゃって…」
父「……でもな、女。こんなに太ると…パートでもなかなか採用してくれないんだよ…」
母「……制服も特注になるし、疲れやすいし、すぐ息切れするし、めまいや居眠りも多くなったし…」
父「……汗臭いとか暑苦しいとかの同僚の苦情で、解雇されたことすらあるんだ…」
母「……おねがい、女、もう、私たちをその唐揚げから解放してちょうだい…」
女「……」
女 (やっぱり私、呪われた”カラエゲスト”なのかな…)ホロリ
~~~~~~~~~~
ガチャ
店員「はい、女ちゃん、指名入った。」
女「はい…」
店員「初めてだっていってあるから、そんなにハードなプレイはないよ。初仕事、頑張ってね?」
女「はい…」
~~~~~~~~~~
女 (男さんのこと…私、まだ、吹っ切れてないのかな…)
女 (でも、こんな身体になった私を、好きになってくれるはず、ないわよね…)
女 (友達さんのほうがお似合いだよ…それに、ポエムって嘘を最初についたのは私…)
ポロポロ
女 (……だめ! 哀しいこと考えちゃ駄目っ…唐揚げが出ちゃう!)
女 (……そうよ。もう戻れない過去は忘れて、これからくるお客さんを精一杯もてなさないと)
ガチャ
女「いらっしゃいま――えっ!?」
男友「よろしく…初めてなんだって?」
女「は…はい」
女 (嘘っ、男友くん!?)
女 (大丈夫…ばれて、ないよね? 私、あの頃とはすっかり変わっちゃったし…)
男友「どうしたの? 緊張してるの?」
女「い、いえっ、大丈夫ですっ。こ、こちらに…」ギクシャク
――てめーには、デブでキモオタの男友が似合いなんだよ――
女 (ううっ、友達さんがあんなこというから、意識しちゃう…)
女 (でも、たしかに、いまの私には、男友くんがお似合いなのかも…)
女 (やさしく…してもらえるのかな…?)
トスン
女「は…はじめてなんで、その、や、やさしくしてください…」
男友「うん。わかった…」スッ
女「――っ!」ピクッ
女 (……ああぁっ、私いま、男友くんに、さわられちゃってる!?)
女 (……でも、すごくやさしい。私のこと、気遣ってくれてるのがわかる…)
女 (……この、ふわふわした感じ――いやじゃ、ないかも…)
男友「そろそろ…いいかな?」
ビクッ
女 (……いい…よね?)コクリ
男友「じゃあ…」スッ
女 (……私のはじめて、男友くんにあげるんだ…)
女 (……男友くんの腕のなかで、女にしてもらえるんだ…)
女 (……そしたら…そしたら私、きっと、男さんのことも、忘れられて…)
女 (……男友くん…)ドキドキ
ポロポロ ポロリポロリ
女「――!?」ビクッ
女 (……な、なんでっ!?)
女 (……私、私は、男友くんに抱かれるって、ちゃんと納得して、望んでるのに!?)
ポロポロポロ…
女 (……なのに――なんで手のなかの唐揚げは止まってくれないの…!?)
女 (……なんで…どうして…!?)
ポロポロ ポロリポロリ
女 (……私が、私が嘘をついているっていうの…?)
女 (……私の、本当の気持ちが…)
ポロポロ ポロ…
女「う、ううぅっ…」ポロポロ
男友「……」
男友「……やっぱり、やめようか?」
女 (――!?)ビクッ
女「だ…駄目っ!!」
女 (……このままじゃ…)
女 (……私、一生、男さんのこと、忘れられない…)
女 (……お母さん達とちがって、私はこの唐揚げの呪いから解放されることはできない…)
女 (……だから、せめて、男さんから解放されなくっちゃ、私…)
女 (……でないと、きっと私はもう、どこにも進めない…)
ポロポロ ポロリポロリ
女 (……そうしないと、この唐揚げも、止まらない…)
女「あ、あのっ…お願いします! 最後まで、やらせてください!」
男友「……だって、震えてるよ。怖いんでしょ…?」
女「でも、でもっ、私っ、あなたに抱いてもらわないと、私…」
男友「無理しなくていいよ。だって――」
――まだ、男のことが好きなんでしょ?
女「!?」
女「……どう…し、て――?」
男友「……わかるよ。ずっとみてれば、女ちゃんが好きな人なんて、ばればれだもん」
女「そっ――そうじゃなくて! 私のこと、ちゃんと! 女、だって――」
男友「いったでしょ? いつも女ちゃんをみてた、って…大好きな人を、まちがえるはず、ないよ」
女「ううぅ、男友くん、そんなに思ってくれてるのに、私…、私…」
ポロポロ
男友「いいよ、わかってる。僕だって、しらないふりして女ちゃんのはじめてもらっちゃおうって、ずるいこと考えてた…」
女「私こそ…私のほうこそ、ごめん、ごめんなさい…」
女 (……そんな男友くんの心を利用しようとした、私のほうが、全然、ずるい…)
男友「ううん…いま、わかったんだ。僕の大好きな女ちゃんは、男のことをみている女ちゃんだったんだって…」
女「!!」
男友「僕は、笑っている女ちゃんみたいんだ。だから、男の所に女ちゃんをつれてってあげる」
女「……男さんの…所に――?」
男友「うん。大丈夫、女ちゃんの借金も、いますぐ僕が肩代わりしてあげるから」
女「駄目…だめっ――絶対っ!」フルフル
男友「大丈夫だよ。毎月買うフィギュアとエロゲーを、しばらく半分にすればいいだけだから」
女「ちがうの! 私はもう、男さんに嫌われてるの!」
男友「そんなことないよ!」
女「そんなことあるのよ! 私はもうこんな身体だし、それに、それに、男さんには…」
男友「――男には、友達ちゃんが、って?
ピクッ
男友「そのことを話したいんだ。僕達は――男のことを、友達ちゃんから取り戻さないといけない」
女「え?」
男友「女ちゃんにも、その目で確かめてほしいんだ――」
男友「――いま、僕達の学校がどうなっているか…」
~~~~~~~~~~
ゴウンゴウンゴウンゴウン
女「こ、ここが…私のいた、あの学校…なの?」
男友「そうさ。でもいまは学校ですらない」
男友「……”ポエミスト”たちの聖地、ポエミスト大神殿さ」
生徒A「ポエェ~♪」
生徒B「ポエェ~♪」
女「ひいっ!? な、なにっ!?」
男友「友達ちゃんに洗脳された、哀れな”ポエミスト”たち…」
男友「自分の意思をなくして、毎日ポエムを奏でるだけの、生きたオルゴールたちさ」
女「ひ、ひどい…」
男友「女ちゃんがいなくなってからすぐだった」
男友「友達ちゃんが”ポエミスト”活動を表立って行うようになって、先生も、生徒も、みんな”ポエミスト”にされていった…」
男友「僕も、女ちゃんがいない悲しみでネトゲの世界に逃げ込んでいなかったら危なかったよ」
女「私が、いなくなって…から――?」
――がっかりだよ。
――きみが、やがて世界の全てのポエムを唐揚げで埋めつくすという、
あの”カラエゲスト”だったなんて…」
女 (……もしかして)ガサゴソ
男友「あれ? さっき手に握ってた唐揚げ、持ってきてたの?」
男友「ていうか、いくら唐揚げが好きでも、なんであんなところに…」
女「――いいからみててっ!?」
ビシュッ ビシュッ
生徒A「ポ…ポエァアアアっっ!?」
生徒B「ポエァアアアっっ!!」
シュウウウウゥゥ
女「やっぱり!!――この唐揚げには、”ポエミスト”のポエムを拒絶する力があるんだわっ!!」
友達「どうやら、気付いちゃったみたいねぇ――”カラエゲスト”の力に?」
女「友達さん! 男さんはどこ!?」
友達「目の前にいるわよ」
女、男友「「――っ!?」」
男「俺と友達は虹と太陽~♪ おまえがいるから俺も輝けるのさ~♪」
男「ザ・ワールド・イズ・ポエミィ~♪ 世界はポエムに満ちている~♪」
女「は、白鳥の湖を踊りながらヘヴィメタル…!?」
男友「ああ…男のやつ、しばらくみないうちにますますひどいことに…」
友達「さあ、男! 太陽たるあたしが、虹のあなたに命ずるわ!」
友達「あたしたちのポエムを壊すあの女を排除しなさい!」
男「ヘイル、ロックンロオオオォーーーール!! ポエェ~♪」
女「男さん、正気にもどって!」
女「えいっ! えいっ!」
ビシッ ビシッ
男友「き、効いてないっ――!?」
友達「――無駄よ。彼こそは”ポエミスト”のなかの”ポエミスト”の素質をもつ人間っ!!」
友達「――3ヶ月まえ、あなたの唐揚げを前にしても、男の洗脳は解けなかったっ!」
友達「――彼の魂がポエムを呼んでいるのよっ! 諦めなさいっ!」
女「そ、そんな…ぐっ…」
男友「やめろっ! 女ちゃんをはなせぇ――ぐべらばっ!?」
女「男友くんっ!?」
友達「体重だけしかとりえのない貧弱キモオタデブが、運動部のエースの体力にかなうと思ったのぉ?」
男友「お、女ちゃん…」ガク
男「ポエェ~♪ デスメタル・マッドネス・ポエミィ~♪」グググ
女 (ああ…目の前が真っ白に…私、このまま男さんに殺されちゃうのかな…)
女 (……このまま負けるの、残念、だな…)
女 (……最後に、正気の男さんに、想いを伝えたかった…)
女 (……ずっと、ずっと、あのときからずっと、好きだったって…)
女(幼少時)――えぇ~ん…えぇ~ん…
男(幼少時)――うるさいなー、なに泣いてんだよ、おまえ
女(幼少時)――ピヨ吉が…ピヨ吉が…動かないの…
男(幼少時)――ああん? て、祭りのヒヨコじゃん。こういうのは最初からすぐ死ぬんだよ
女(幼少時)――知らない…私そんなの知らない…はじめてだったんだもん
男(幼少時)――祭りがはじめてぇ? どこのお嬢さまだよ――ったく…ちょっと貸せ
女(幼少時)――ふえぇ…えっ?
女 (……男さんはきっと、覚えてない…)
女 (……でも、高校で再会した私はすぐに、あのときの男の子だってわかった)
女 (……一緒にピヨ吉のお墓を作ってくれた、私がはじめて好きになった、男のひと…)
~~~~~~~~~~
女 (……真っ白な、世界…)
女 (……ここはあの世…? 私、死んじゃったの?)
――そうじゃないピヨ
女 (――!?)
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
女「ピ…ピヨ吉…?」
――女ちゃん、やっとボクの声が届いたピヨ
女 (……ヒヨコなのに、なんでこんなに大きいの???)
――女ちゃんには、まず謝らないといけないピヨ
女「……謝る? なにを?」
――あの唐揚げのことだピヨ
女「どういう…こと?」
――ボクは、唐揚げの神なんだピヨ
――あのときボクは、間違えて地上のヒヨコに転生してしまったピヨ
――あわててすぐに天上界に転生しなおしたんだけど、そのとき一人の女の子を悲しませてしまったピヨ
女「……」
――あのときのボクには、その女の子をなぐさめる方法が他に思いつかなかったんだピヨ
――神であるボクの一部、天界の唐揚げを食べさせることしか…
――女ちゃんが哀しんだり落ち込んだりすると唐揚げが出るのはそのためなんだピヨ
――でも、やがて女ちゃんが立ち直って、ボクの唐揚げも不要になったピヨ
――だからボクは、女ちゃんの唐揚げ召喚の能力とその記憶を封印したんだピヨ
女「封印? でも…」
――そう。封印は完全じゃなかったピヨ 天界や魔界の大きな力にさらされると不安定になってしまうピヨ
――それに、能力は封印しても、神であるボクが関与した証は女ちゃんに残ってしまったんだピヨ
――その祝福が魔神ポエミィの邪魔をして、やつらに目をつけられてしまったんだピヨ
女「……魔神…ポエミィ…友達さんが、そうなの?」
――そうだピヨ あの子は魔神の本体の、男くんはその使徒の転生体だピヨ
女「――っ!?」
――並みの”ポエミスト”なら、ボクの力の残滓にあたるだけで魔神の影響を追い出せるピヨ
――でも、男くんは前世で、魔神ポエミィの刻印を魂に宿していたピヨ
――だからボクの唐揚げをぶつけたくらいじゃ、男くんを元には戻せないピヨ
女「そんなっ――それじゃ男さんは、ずっとあのままなの?」
女「……そんなの…やだ…」
――……。
――手はある、ピヨ
女「えっ!?」
――そのためにここに呼んだんだピヨ さあ、いまから女ちゃんの祝福を少し、書き換えるピヨ…
~~~~~~~~~~
ハッ
女「……う…ぐっ…げほげほ」
男「ポエェ~♪」
女 (……どのくらい気を失っていたの? 私、まだ、男さんに首をしめられてる…)
グググ…
友達「男、さっさとケリをつけろよ! そしてあたしたちのポエムで、めくるめくこの世界を染め上げるんだぜ!」
女「……!」ギロリ
友達「な…なに睨んで…?」
女「男さんは…男くんは、あなたには渡さない!」
友達「なッ――!?」
グイッ
――哀しみの力じゃ、ボクの一部だけしか召喚できないピヨ
――でも、別の力なら…そのために必要な力は、もう女ちゃんのなかにあるピヨ
女 (……男さん男さん男さん――っ!!)
女 (……男くん男くん男くん――っ!!)
女 (――大好きっ!!)
女 (……だから、私のファーストキス――受け取って!!)
――身体中に力が満ちてくる
――心の奥から力が湧き出てくる
――好き! 大好き! その気持ちを両腕にこめて、男くんの頭を引き寄せる
――私の胸の奥、いちばん大事なところから、想いが光になってあふれてくる
女 (……この力は無敵だ。魔神や前世なんかに負けるはずがない)
――恋する私の十年分のこの想い、男くんのなかに注ぎ込めっッ――!!
友達「ちょ、あたしの男になにして…がはぁっ!? こ、この力はあァァァ――っっ!?」
男友「す、すごい…女ちゃんが男にキスしたと思ったら」
男友「男の口のなかから、光が――??」
友達「そ、そんなっ!? 光のなかに…馬鹿なッ!? これは唐揚げ神のッ――!?」
友達「あいつは天界にいて、地上には干渉できないはずじゃ――」
男友「……巨大な…ニワトリ…?」
女「ピヨ吉……!!」
――それは、校庭を覆いつくすようなニワトリの姿
――羽ばたきながら跳躍したピヨ吉は
――屋上のてっぺんで、魔神に歪められたこの世界を引き裂く、大きな声をあげた
コ ケ コ ッ コ オ オォォォォォ~~~~~~~~!!
…………
ハッ
女「あ…あれ? 私、また気絶して…ピ、ピヨ吉は? 男くんは!?」
男友「ピヨ吉…あのニワトリなら、友達ちゃんと一緒に光の中に消えたよ」
男友「操られていた”ポエミスト”たちも、みんな次々と目を覚ましていってる」
男友「たぶん、あのニワトリの鳴き声のせいだと思うけど」
女「そ、それで、男くんは…」
ツンツン
女 (……へっ…?)
女「あ…ああああぁぁ――っ!!」
男「女さん、おはよう」
女「うわあぁっ…ひっ、膝枕ぁ……っ!?」
男「急に学校辞めたから、心配したんだよ。それにあれからずっと、長い夢をみていたみたいに頭がぼうっとしてて…」
男「その夢の中で僕、女さんに無理やりキスされて…」
女「~~~~~~~~ッッ!?#$%&」
男「あれ、本当に夢だったのかな?」
男「もし夢じゃないなら、女さんの口からぜひ、もう一度聞きたいんだけど」チラリ
女「だ…だって、あのときは勢いで…それに、私じゃ男くんに釣りあわないし…」モジモジ
男友「むしろお似合いすぎて、みてて妬けるくらいなんだけど」
女「でもいまの私、こんなに太って――」
男「太った? どこが?」
女「へっ? え、えぇっ!?」ペタペタ
男友「これもあのニワトリの奇跡…かな?」
――女ちゃんの悲しみは、ボクが全部もっていってあげるピヨ
女 (……ピヨ吉、ありがとう)
男「ねえ、ところであの夢…」
女「う~…」シドロモドロ
…………
女「じゃ、じゃあ…もう一度いうわよ?」
男「うん」コクリ
男友「」ニヤニヤ
女「わ、私、女は、お、男くんのことが――」
手から唐揚げ編 ~END~
304 : 以下、名... - 2010/06/28(月) 23:20:41.00 XwYZ2Pyk0 149/149
再度のスレのっとり失礼しました