1 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 18:11:45.12 de/CgI3T0 1/23

~牢屋~

勇者「くっ、一体ここは?」


全くもって不思議なのだ。これまでは順風満帆に旅をしていた筈

それなのに朝起きたら牢屋にいる


勇者(魔族の仕業か、それとも...?)

???「目覚めましたね」

勇者「!?」

元スレ
【安価】何故か捕らえられる勇者
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513761104/

2 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 18:13:59.38 de/CgI3T0 2/23

下2>>???の正体
下3>>その立場や動機

4 : 以下、名... - 2017/12/20 18:15:13.51 IvWDXmG/0 3/23

さす兄系パラディン

6 : 以下、名... - 2017/12/20 18:15:35.76 3hAPxYWOO 4/23

実は魔王

10 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 18:23:27.84 de/CgI3T0 5/23

勇者「誰だお前は!」

パラディン「まさか僕の顔を忘れたのかな?」

勇者「何!?いや...まさかそんな事」

パラディン「そのまさかさ!僕がやったんだ!」ハハハ

勇者「...ッ」


勇者にとってはとても信じがたい出来事だった

彼は優しい心を持ち、動植物を労り、皆を守るパラディンだった

特に孤児なんかには親や兄同然の存在だった

...しかし今勇者を捕らえ不敵にも笑っている

11 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 18:31:03.44 de/CgI3T0 6/23

勇者「嘘だ!お前は偽物だ!」

パラディン「ククク、ちょっと良い子ぶり過ぎちゃったか?」

パラディン「お前が信じたそれは!そう、この僕こそが!」

パラディン「魔 王 な ん だ よ」

勇者「そうか、じゃあ潔く信じるのは諦めるとしよう。だが」

勇者「俺は勇者だ!目の前に魔王がいるならぶっ殺す!」

パラディン「その中でかァ!?面白いな!腹筋がバキバキになっちまうよ!」

勇者「俺は...」

12 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 18:31:57.76 de/CgI3T0 7/23

下2>>勇者はどうする?

14 : 以下、名... - 2017/12/20 18:34:44.77 uesD06j+0 8/23

あきらめる

15 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 19:08:18.02 de/CgI3T0 9/23

勇者「諦める!」

パラディン「...は?」

勇者「やはり俺には無理だ!」

パラディン「スペランカーかよ」

勇者「俺は疲れたからな」

パラディン「ふん、まあいいか」

16 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 19:10:58.34 de/CgI3T0 10/23

下2>>その三年後の様子

18 : 以下、名... - 2017/12/20 19:21:57.04 KfrK1FpLO 11/23

核の炎に包まれている

19 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 19:41:21.74 de/CgI3T0 12/23

世界は核の炎に包まれた!!

魔王「やらかした」

勇者「お前アホか。兵器開発はやめろと言ったろ?」

魔王「うぐ...」

勇者「いいか、こういう時はな、お話みたいなのが実力を示して武力支配すべきなんだ」

魔王「...ああ、そうするとも」

20 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 19:43:43.10 de/CgI3T0 13/23

~数ヶ月後~

魔王「色々取り戻した」

勇者「そうか」

魔王「まだここから出る気は無いのか?」

勇者「そんな事はどうでもいい」

魔王「フン、良くわからん奴だ」

21 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 19:45:03.76 de/CgI3T0 14/23

下2>>さらに十年後の様子

23 : 以下、名... - 2017/12/20 19:51:03.84 iadNbNgh0 15/23

核の冬が来た

24 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:18:47.64 de/CgI3T0 16/23

核の冬がやってきた!!

魔王「またやっちゃった」

勇者「...俺は十年以上前に忠告した筈だが」

魔王「安全に行っていれば問題ないだろうとたかをくくっていた」

勇者「やはり短絡的だなお前は」

勇者「とにかく、今回で多少の飢餓はあるかもしれないがどうしようもない」

勇者「安定した開発を望むなら何より宇宙を活用すべきだろうな」

25 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:23:08.21 de/CgI3T0 17/23

~数年後~

魔王「宇宙開発で安定した作物供給に成功した」

勇者「そうかい」

魔王「なぁ勇者よ」

勇者「なんだ」

魔王「僕の側近に置いてやろうか?待遇は保証するが」

勇者「どうでもいい。あと僕っての辞めろ。威厳がない」

魔王「君の前での癖みたいな物さ」

勇者「...その待遇で十分かもな」

魔王「?」

26 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:25:06.94 de/CgI3T0 18/23

下2>>さらには二十年後の様子

28 : 以下、名... - 2017/12/20 21:26:12.41 psQPHEOTO 19/23

勇者残して人類滅亡

29 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:51:58.24 de/CgI3T0 20/23

魔王「勇者」

勇者「いつになく神妙だな」


しかし、その中には誇らしげな表情も伺える


魔王「ああ、お前を残して人類は滅んだ」

勇者「...そうかい。悪いが俺は既に『人間』じゃない」

30 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:55:09.56 de/CgI3T0 21/23

魔王「そうかもね」

魔王「まぁ、精々余生をそこで過ごすといいよ」

勇者「...ふん。分かってるじゃねぇか」

魔王「君のような狂った奴の心情を察しても役には立たないのにね」

勇者「ああ」

31 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 21:59:46.01 de/CgI3T0 22/23

~~~~~~~~~~~~~~

魔王「...君は天才だよ」


そこには、勇者の亡骸があった


魔王「こんなに後味の悪い死に直面するのは初めてだ」

魔王「なぁ、勇者よ____」

魔王「僕の力ではもう無理だ」

魔王「僕は死ぬ」

魔王「君は真の意味で人魔勇者だ」

魔王「後悔はない」

32 : ◆7M0syXftfg - 2017/12/20 22:02:33.28 de/CgI3T0 23/23

少しの気まぐれで世界を崩壊させた二者

決して赦される事のない友情がそこにあった

まるで神と邪神のようだったとかなんとか


END

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