1 : 以下、5... - 2017/11/11 01:09:17.118 ngFwN+TP0 1/13

魔理沙「どうやら地霊殿の連中がはじめたらしいんだ」

霊夢「へぇ、あいつらも暇ね」

魔理沙「取材にいった文の話によると他では味わえない地底の料理がたくさん食べられるそうだぜ」

霊夢「なんか変なもの食わされるんじゃないでしょうね」

魔理沙「文は腹が膨れるほど食べたって言ってたけどな。しかも初回はただで食えるらしい」

霊夢「……地底に行くわよ、魔理沙」

元スレ
霊夢「地底に新しいレストランができたですって?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1510330157/

2 : 以下、5... - 2017/11/11 01:09:31.588 ngFwN+TP0 2/13

~地霊殿~

「いらっしゃいませ~」

魔理沙「邪魔するぜ」

霊夢「文から話は聞いたわ。今日はお腹いっぱい食べるわよ」

さとり「伺っております。こちらへどうぞ、お座り下さい」

魔理沙「私たちは食通を自称しているんだが、もう地上にある美味といわれるものはもうすべて食べつくしちゃったんだぜ。なあ霊夢?」

霊夢「あんたいつから美食家になったのよ」

魔理沙「でも霊夢も並の料理じゃ満足しないだろ?」

霊夢「そうね。期待しておくわ」

さとり「はい、有難う御座います。お客様達に相応しい料理を提供しておりますので、どうぞ御楽しみ下さいませ」

3 : 以下、5... - 2017/11/11 01:09:49.793 ngFwN+TP0 3/13

さとり「それでは早速お料理へと参らせて頂きますが、その前に幾つか注意事項があります。
    当店は、完全会員制レストランで御座います。
    もしお客様が、ご友人を招待したいと思いましても、まず当方による確認が必要となりますので、それはご注意下さい。」

魔理沙「別にもったいぶる必要はないんじゃないか?」

さとり「あくまで決まりは決まりですので。そして、ここでの事は一切他言無用でお願いします」

魔理沙「わかったぜ」

4 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:02.113 ngFwN+TP0 4/13

さとり「次に、途中退場は一切認められておりません。例えどの様な料理が出て来ようとも、全て完食して頂けるまで、お返しする事は出来ません。
   
霊夢「なによそれ、なんかまずい物でも出すのかしら?」

さとり「冷やかしはお断りということです。こちらも一応商売でやっているので」

霊夢「変なもの出したら承知しないわよ」

さとり「味についてはご期待ください。それだけにお残しは一切禁止とさせて頂きます。
    もし残した場合は、ペナルティがありますので、そのつもりでお願いします。
    最後になりますが、先程も言いました様に、ここでの事は一切他言無用でお願いします。
    もしうっかり口を滑らせる様な事があれば、その時は命に関わる事になりますので、お願いしますね」

霊夢「どこまで秘密主義なのよ」

さとり「レシピとか真似されてはこちらとしては困るのですよ」

魔理沙「もう待ちきれないぜ!早く出してくれ!」

さとり「はい、畏まりました。お空、ウェルカムドリンクの準備を」

「はーい」

5 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:15.095 ngFwN+TP0 5/13

「お待たせしました。一品目のウェルカムドリンクでーす」

「それでは、どうぞ御楽しみ下さいませー」

魔理沙「おっ、本格的だな」

霊夢「早速いただくわよ」

ゴクッ

魔理沙「なかなかいけるな」

霊夢「でもやけに黄色くない?」

「天然ウランがちょっぴり入ってるからね。私の特製だよ」

魔理沙「ちょっと待て、それってヤバくないか?」

「大丈夫だよ、ほんのちょっぴりだから。さぁ飲んで飲んで」

霊夢(生きて帰れるのかしら……)

(天然ウランって要はアレのことなんだけどね……)

6 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:27.619 ngFwN+TP0 6/13

さとり「お待たせ致しました。二品目が、前菜になります。
    こちらはベジタブルスティックになりますので、特製ソースを付け、お召し上がり下さいませ」

魔理沙「これはうまそうだな。この赤っぽいソースは見たことないぜ」

霊夢「悪くないわね。ソースはちょっと鉄っぽい味がするけど」モグモグ

「どうでしょうか?お気に召されましたか?何しろ集めた死体から抽出した血液に独自の味付けを施したものだからねぇ」

魔理沙「あぁ、だから道理で……っておい!」

霊夢「どっかの館でも似たようなことしてたけどあっちは新鮮なものらしいわよ?」

「でも味付けはうまいもんでしょう?」

さとり「くれぐれも残さずにソースをいっぱいつけて食べてくださいね」

魔理沙「うう……」

「どうされましたかお姉さん?」

魔理沙「な、なんでもない」

「これ以上鮮度が落ちないうちにソースをつけて食べてよ。さぁさぁ」

7 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:38.800 ngFwN+TP0 7/13

魔理沙「何とか完食したぜ……」

さとり「前菜の方はどの様なお味でしたか?」

霊夢「そ、そうね、地底で新鮮な野菜が味わえるとは思わなかったわ」

さとり「ソースの方も好評いただいて有難う御座います。次は当店のメイン料理になります」

魔理沙(おいおい、お次はなんだ?)

9 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:47.946 ngFwN+TP0 8/13

さとり「お待たせしました。次はメインのハンバーグで御座います。当店特製のソースの味を存分にご堪能下さい」

霊夢「ソースはもしかして、さっきの野菜スティックにつけた奴の残りを?」

「その通り!このソースは何にでも合うんだよ」

魔理沙「見た目は普通のハンバーグみたいだが」

「キスメがくれた新鮮なお肉を使ってるから味はいいはずだよ。ちょっと柔らかいかもしれないけど」

魔理沙(なんかヤバそうな気がする)

さとり「お味の方はいかがでしょうか」

霊夢「ひ、久々に食べたお肉だから美味しいわ」モグモグ

霊夢(あの釣瓶落としから仕入れた肉ってことは間違いなくアレよね……)

「そちらのお姉さんはフォークの進みがちょっと遅いけど」

魔理沙「あ、味わって食べてるだけだ。気にしないでくれ」

「遠慮はしないでドンドン食べてね」

10 : 以下、5... - 2017/11/11 01:10:58.978 ngFwN+TP0 9/13

さとり「完食されたようですね」

霊夢「次は何かしら?」

魔理沙「イヤーオイシカッタナーハハハ」

「お待たせ、次の料理はこれだよ」

「当店特製、ミートソーススパゲッティだよ!」

「麺のツヤがいいね~私がかわりに食べたいくらいだよ」

さとり「ダメですよお燐、あくまでお客様にお出しするものなんですから」

魔理沙(この麺って……)

11 : 以下、5... - 2017/11/11 01:11:07.721 ngFwN+TP0 10/13

さとり「察しがいいみたいですね。そうです、この麺は取りたての土蜘蛛の糸ですよ」

霊夢「ち、地底ならではの料理ね、早速いただくわよ」

魔理沙「あ……あ……」

さとり「どうされましたか?」

魔理沙「ちょ、ちょっとトイレに……」

さとり「最初に説明したでしょう?途中退室は許されません」

「フォークが持てないならあたいたちが食べさせてあげるよ?」

「ほら、口あけて」

さとり「二人とも、大切なお客様ですから無礼がないようにね」

12 : 以下、5... - 2017/11/11 01:11:17.256 ngFwN+TP0 11/13

霊夢「オイシイワ……オイシイワ……」モグモグ

さとり「こちらはもう完食されたようですよ?」

魔理沙「勘弁してくれ……」

さとり「勘弁してくれと言うのは?私共のメニューにケチをつけるという事で、宜しいですかね?」

「遠慮は体に毒だよ?口あけて口」

さとり「最初に説明したでしょ?お残しは許しませんって」

魔理沙「うぅ……っぷ」

さとり「お客様、吐かれては、困りますので。どうぞ吐かないで下さい」

「これじゃ食通の名が泣くねぇ、お空もそう思うでしょ?」

「うんうん、かわりに私達が食べたいくらいだよ」

13 : 以下、5... - 2017/11/11 01:11:26.356 ngFwN+TP0 12/13

さとり「いよいよ最後のデザートですね。デザートは妹のこいしが作りました」

霊夢「これは……クリームプリンね?」

魔理沙「霊夢、やっとまともな料理が出てきたぜ」

こいし「えへへ、うまくできてるといいな」

霊夢「いつの間に」

さとり「当店特製のクリームプリンです。どうぞご賞味ください」

魔理沙「早速いただくぜ!」パクッ

こいし「どう?美味しい?」

魔理沙「うまいぜ!ちょっと変わった食感だけどな」

こいし「それは特製だもの。大変だったんだよ。食用にしてる妖怪の眼球をアレしてアレしたものだもの」

魔理沙「ヴォエエエエ!ヴォエエ!」オロロロロ

こいし「あぁ、もったいないよ。残したらダメだよ、ほら食べて食べて」

魔理沙「……」ピクピク

さとり「これはペナルティを覚悟しておいてくださいね……」

14 : 以下、5... - 2017/11/11 01:11:48.504 ngFwN+TP0 13/13

霊夢「食べたわよ……」

さとり「いかがでしたか?これこそが当店自慢の地底フルコースです」

「こんな料理、他のお店では食べられないでしょ?」

こいし「ほら、まだ残ってるよー、口あけてね?」

魔理沙「うふふふふふふ」

霊夢「帰ってもいいかしら?」

さとり「いいえ、幾つか当店の約束事を破ろうとしていましたね。このまま帰す訳にはいきませんね。ペナルティを受けて頂きます」

霊夢「ちょ、冗談じゃないわよ!私はもう帰るわ!」

さとり「お空、お燐。二人をあの部屋に案内してあげて」

「はいはーい」

さとり「二人には当店の裏メニューを心ゆくまで堪能してもらおうかしらね……」




おわり

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