1 : 以下、5... - 2017/11/01 23:26:24.476 lHT9UsmJ0 1/100

勇者「お前を倒して世界を征服してやる!」

魔王「ちょっとまて」

勇者「お嬢際がわるいぞ!」

魔王「いまなんと?」

勇者「お嬢際がわるいぞ!」

魔王「今世界征服するとかいったよね?!」

勇者「何を言ってるんだ!」

魔王「聞き間違えか?」

勇者「お前を倒して世界を征服してやると言ったんだ!」

魔王「おい」

勇者「いくぞ!」

魔王「ちょちょちょちょ、一旦落ち着こ」

勇者「なんなんだ!」

魔王「いや、なんなんだじゃなくてさ」

魔王「世界を征服したいの?」

勇者「そうだ」

魔王「勇者なのに?」

勇者「勇者だからだ!」

魔王「なるほど、世界を征服して争いのない世界を作るということか」

勇者「ちがうそんな単純な話じゃない!!!」ギンッッ!!

魔王「な、こやつ‥‥!?」

元スレ
勇者「お前を倒して世界を征服してやる!」魔王「ちょっとまて」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1509546384/
【続編.ss】勇者「お前を倒して世界を征服してやる!」魔王「ちょっとまて」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1509623691/

2 : 以下、5... - 2017/11/01 23:26:52.804 lHT9UsmJ0 2/100

勇者「男子禁制の勇者王国を作るのだ」

魔王「いや、思考は至極単純!」

勇者「単純なことがあるか!!」

勇者「俺は勇者だぞ!どこの街に行ってもお目付け役がいるんだ!」

魔王「そりゃあそうだろうな、勇者様だし」

勇者「女の子と触れあえない!!」

魔王「なに!?」

勇者「パフパフもろくに行けんのだぞ!」

魔王「は、はぁ」

魔王「恋人でも作ればよいではないか」

勇者「お前に勇者のなにがわかるんだ!」

魔王「はぁ?」

勇者「どこに行っても大勢が一目見ようと群衆が集まってくるんだぞ!」

勇者「そんな中女の子と話せるか!?純粋な子供の前で女と触れあえるか?!」

勇者「否ッッ!!」

3 : 以下、5... - 2017/11/01 23:27:20.419 lHT9UsmJ0 3/100

勇者「やれ、キャー勇者様よー!」

勇者「だとか」

勇者「私たち一般人じゃ無理よ」

勇者「だとか」

勇者「あいつら勇者の何を知ってるっていうんだよ!!」

勇者「なにが勇者様は厳格じゃのう‥‥だよッッ!!」

勇者「節穴じゃねーかくそ村長!」

勇者「頭の中はあんなことやこんなことしかねーよハゲ!!」

勇者「はぁっはぁっ」

魔王「おおおお落ち着け」

魔王「一旦落ち着け」

勇者「だから決めたのだ!人類の希望だとか!」

勇者「性欲などない聖人だとかそういうのはもういい!」

勇者「魔王を倒して俺が世界を征服する!!」

勇者「そして女の子だらけの世界で平和に暮らすんだ!!」

魔王「うーむ、意味がわからん」

魔王「ただ今のお前に殺られるのだけは絶対にごめんだ」

勇者「なんだとぉ!!」

魔王「そもそも仲間はどうしたのだ?歴代勇者は仲間と共に」

勇者「男は嫌いなんだよ!!もう見たくもない!」

魔王「な、ならば女の‥」

勇者「耐えられるかぁ!!」

4 : 以下、5... - 2017/11/01 23:27:43.578 lHT9UsmJ0 4/100

勇者「耐えられるわけないだろ!」

勇者「常に一緒だぞ!?手を出したくなるだろぉ!?」

勇者「そしたらそいつが言いふらしたらもう終わりだ!」

勇者「かといって自家発電したらしたで、見られたらどうする!?」

勇者「どちらにせよ終わりだ!!!」

勇者「なら魔王城くらいソロ攻略だクソヤロウ」

魔王「お、お前の熱意はわかった」

魔王「というか、ソロ攻略されたのかよ魔王城」

魔王「普通にへこむわそれは」

勇者「だから‥‥たのむ!俺のために死んでくれ」

魔王「それは無理だ」

勇者「なにい!?きさま俺の話をちゃんと聞いていたのか!?」

魔王「いや、その上で無理だ」

魔王「というか、結局くだらない内容じゃねーか」

勇者「く!なら実力行使で!」

魔王「そんなに女が好きか?」

勇者「好きだ!!」

魔王「ほう‥‥」

魔王「どういうタイプが好みだ?」

勇者「性別がメスならなんでもいいに決まってるじゃねーか!」

魔王「いや、それはどうかと‥‥」

魔王「よし決めた」

勇者「あ?」

5 : 以下、5... - 2017/11/01 23:28:03.540 lHT9UsmJ0 5/100

魔王「ワシの婿養子になるがいい」

勇者「はぁーー!?!」

魔王「私には娘がおる」

魔王「貴様は言ったな、メスならなんでもいいと」

魔王「ならば魔族の血筋でもいいということだろう?」

勇者「あぁもちろんッッ!!」

勇者「じゃなくて!!勇者のとしての義務を果たさねば!!」

魔王「どうせ征服するのだろう」

魔王「ならば魔王軍の跡継ぎになるのが一番最短ルートだと思うが」

勇者「ぐぬぬ!」

勇者「し、しかし」

魔王「無理ならば無理でちゃんと決着をつけてやる」

魔王「娘とあってみないか」

魔王「それに幸い一人旅」

魔王「今日魔王城に来ていることは誰も知らんのだろう」

魔王「ならばしばらく姿を消しても誰も気づくまい」

勇者「そ、それなら‥‥でへへ」

魔王「ただし条件がある」

勇者「なに!?」

魔王「人類最強のお前が義息子になるのは私としても心強い」

魔王「しかしだ、私の最愛の娘なのだからには」

魔王「婚約するまでは絶対に性行為はゆるさん!!」

勇者「なんだとー!!?!?」

6 : 以下、5... - 2017/11/01 23:28:19.642 lHT9UsmJ0 6/100

魔王「しかし逆に言えば婚約を決めれば‥‥」

勇者「ちょっと婚姻書類とってくる!」

魔王「またれい!!」

勇者「なんだよ!印鑑もつくらなきゃ」

魔王「ちゃんと娘にあって話してくれ!娘の同意もないと結婚はゆるさん!!」

魔王「愛をもった結婚をするのだ!!」

勇者「そんな‥‥女性と愛し合うなんて魔王城攻略より難しいぞ!?」

魔王「そんなことはない!!バカにするな!」

勇者「しかしお義父さん‥‥」

魔王「気が早いな」

勇者「とりあえず娘にさんに合わせてください‥‥!」

魔王「いや、今さらキャラを変えられても洗いざらいみちゃってるからな」

魔王「いやはや、しかし」

魔王「これで平和になるのなら」

勇者「あぁ、願ったりかなったりだ」

魔王「では娘達に伝えるからしばし待たれよ」

勇者「達!?」

魔王「うちには三姉妹がいるからな」

勇者「一夫多妻!!」

魔王「きさま!許さんぞ!」

8 : 以下、5... - 2017/11/01 23:28:39.773 lHT9UsmJ0 7/100

~~魔王 応接間

勇者「魔王応接間で会おう、魔王応接間で会おう、魔王応接間で会おう」

勇者「魔王幹部は滑舌がいいんだな」

魔王執事(以下執事)「そのような決まりはありませぬぞ」

勇者「そうか?ゴロがいいと思うけどな」

執事「さようですかな、気にいってもらえて結構です…ふぉっふぉっ」

ガチャン

魔王「待たせたな…」ボロボロ

執事「ま、魔王様!?」

勇者「なんだ!?敵襲かお義父さん!?」チャキッ

魔王「まだお義父さんではないし、人間切るのか貴様」

魔王「ちょっと揉めてなぁ…ゴホンゴホン」

魔王「さぁ、入るがいい娘達よ」

勇者「(゜∀゜ 三 ゜∀゜)」

長女「お初にかかります、勇者様」ペコッ

勇者「死ぬほどきれいだぁ!?ホントに血つながってんのかお義父さん!」

魔王「義父になるかもしれん相手にむちゃくちゃいうな、まだお義父さんじゃないし」

次女「…なんでお義父さんとか呼んでるんだよ、バカ勇者」

勇者「な!?」

次女「さっきまで殺し合おうとしてたのによく言えるよな!このくず人間!!」

勇者「……ッッ!!」プルプル

魔王「こ、こら次女!いい加減にしないか!」

次女「いい加減にするのは勇者の方でしょう、ふざけた態度とっちゃって…」

勇者「うおおおおおおおおッッ!!」

次女「なにッッ!?」ビクンッ

10 : 以下、5... - 2017/11/01 23:29:03.588 lHT9UsmJ0 8/100

勇者「そんなむげに扱われるのは初めてだあああ!!」

次女「はぁ?」

勇者「俺に足りなかったのはこれなのかもしれない!?」

勇者「もっと言ってくださいいいいいいい!!」

次女「ひぃっ」

三女「あは!面白いおにーちゃんだね!」ピョコッ

勇者「お、次女の後ろから妖精さんかな?」

三女「ちっちゃいけど妖精じゃないよ!三女だよ!」

勇者「三ちゃんっていうのかぁ!かわいいなぁ!」

勇者「いくつ?」

三女「んーと、手の指がたりないや」

三女「100!!」ビュンビュンビュンビュンビュン

勇者「ひぇ…」

勇者「手の動きが早すぎて100本くらいに見える」

魔王「魔王の血筋は十年で人の一歳くらいだからな」

魔王「魔王城のような閉鎖的空間では心もゆっくりしか育たんのだ」

魔王「あとの二人の歳は…」

勇者「あー!いいですいいです!聞きたくないです!」

勇者「22くらいと16くらいだな!」

魔王「おお、それに十をかけr」

勇者「あー!あー!あー!」

次女「うるさいやつだな」

三女「面白ーい!」

長女「ふふ、楽しくなりそうね」

11 : 以下、5... - 2017/11/01 23:29:28.031 lHT9UsmJ0 9/100

~~次の日

勇者「ふぁあ、よく寝たぜ」

執事「お早うございます」

勇者「うわぁ!?」

勇者「ずっと起きるまでスタンバってたの!?」

執事「いえ、今来たところです」

勇者「そりゃそういうよな!」

執事「朝食に参りましょう」

勇者「おう!」

執事「まずは魔王様と姫様たちと朝食をとってもらいます」

勇者「なるほど、コミュニケーションのジャブみたいなものか」

執事「ふぉっふぉっ、面白い例えですな」

執事「コミュニケーションを格闘で例えるとは」

勇者「人はいろんな例えをするんだぜ」

勇者「鬼に金棒とかな」

執事「?」

執事「鬼に金棒とは当たり前ではないですかな?」

勇者「ちがうちがう!そもそも強いのに、金棒もったらさらに強いだろ!まぁ、そんな感じだったような意味だったような?」

執事「なるほど、でしたら今の勇者様は金棒ってことですな」

勇者「まぁ、一応人類の希望だしね!はっはっはっ」

執事「ふぉ、ふぉ」

執事「………」

12 : 以下、5... - 2017/11/01 23:29:43.140 lHT9UsmJ0 10/100

~~魔王城居間

勇者「神よ、この食事に感謝します」

次女「よく、お父さんの前で神に祈れるわね」

長女「ふふ」

勇者「じゃあなんて言うんだ?」

三女「いただきまーすだよ!」

勇者「それは誰に言ってるんだ?」

長女「私たちの供物になった動物や作って頂いた方達にですよ」

勇者「なるほど!短くていいな!頂きました!」モグモグパクパク

次女「……さいてー」

魔王「ふむ、しては皆聞いてくれ」

魔王「三人のうちから勇者と婚約すべく親愛を深めてもらう」

長女「はい…」

次女「…っち」

三女「こんやく?」

勇者「さ、三女と結婚はいかんだろ!」

魔王「100だから大丈夫だ」

勇者「そ、そうだった」

三女「結婚!わたし結婚するー!」

勇者「しよう!」

魔王「こら!真の愛のある結婚だと言っただろう!まったく!」

魔王(そのてん三女が一番高難易度ともいえるな)

長女「ふふ、三女に先を取られそうね」

次女「いやいや…」

勇者「みんなよろしくな」

次女「く…」

13 : 以下、5... - 2017/11/01 23:29:57.643 lHT9UsmJ0 11/100

~~

勇者「いやあ、楽しかった」

執事「ありがたいですな、では次に」

勇者「え、昼寝でもしようかと」

執事「昼にはまだかなりありますぞ」

勇者「夕方に寝てもぎりぎり昼寝って言うじゃん?じゃあ早めに寝てもさ」

執事「昼寝は疲れた後にした方がよろしくはないですか?」

勇者「たしかにその方が気持ちいいな!ありがとうお義爺ちゃん!」

執事「執事ですじゃ、血は繋がっておりませんぞ」

勇者「なーんだ!羊系の魔物か!でもあんた体毛がないよな!」

勇者「季節の変わり目とかか?まさか抜け毛じゃ…」

執事「それでは長女様と一緒に庭の散歩でもどうですかな?」

勇者「いいね、昼飯の前に!」

執事「さきほど朝食を取られたばかりですが…」

勇者「いってくるわ!」

シュバッ

執事「あっ!………はやい…」

執事「やれやれ…ヤンチャなお方だ…」

執事「この城の未来を担っているのに」

14 : 以下、5... - 2017/11/01 23:30:38.282 lHT9UsmJ0 12/100

~~庭

長女「~♪」

勇者「や、やぁ、またせたね」

長女「ちょうど来たところですわ…」

長女「ってバカ!」

長女「ふふふ、待ち合わせはしてませんよ?」

勇者「なんかゾクゾクっときた」

長女「あら?風邪ですか?」

勇者「お、俺、女の子とあんまり話したことなくてさ…」

長女「あら、達者な方かと」

勇者「大人数なら喋れるんだけどね…一体一は……その、」

長女「ふふふ、いえいえ安心しましたわ」

勇者「え?」

長女「私たちも殿方とはあまり話したことがありませんの」

勇者「そ、そうなの?」

長女「ええ、お父様はお堅い人で殿方との接触は厳格に禁じられてましたから」

勇者「そうなのか…?」

15 : 以下、5... - 2017/11/01 23:31:00.996 lHT9UsmJ0 13/100

勇者「俺は結婚を申し込まれたけどね!」

長女「ふふふ」

勇者「あ!お義父さんに俺が申し込まれた訳じゃないからね!」

勇者「そういう事じゃなく君たちと仲良くしてくれってそういう!」

長女(それだけ御父様が追い詰められているってことですわ…勇者さま…)

勇者「それにしてもここらへんずっと空が曇ってるよね」

長女「空からの奇襲を防ぐための特別な雲ですわ」

勇者「へー、普通に正面玄関から入ったけど」

長女「えー!すごいです!」

勇者「え?そ、そうかな!?あはは」

長女「さすが勇者様ですわね」

キャッキャッ

次女「……あいつ」

18 : 以下、5... - 2017/11/01 23:36:26.503 lHT9UsmJ0 14/100

~~

勇者「もう昼飯か?」

執事「まだまだ気が早いですじゃ」

勇者「魔王城の一日はいったい何時間なんだ!!魔法か!?!」

執事「………24時間ですじゃ」

勇者「あぁ……じいや……」

執事「まだまだボケてはいませんぞ、きっちり24時間ですじゃ」

執事「お暇でしたら三女様に会われてはどうです?」

勇者「三ちゃんか!久しぶりに会いたいな」

執事「時間感覚をどこに落とされたのですか?」

勇者「三ちゃんはどこにいるの?」

執事「はい、それでしたら…」

執事「ってもういない!」

執事「ふぉっふぉっ………」


21 : 以下、5... - 2017/11/01 23:50:06.742 lHT9UsmJ0 15/100

~三女 自室
三女「ひまだな~」
三女「勇者こないかなー」

バァンッッ

三女「ひうっ!」

勇者「来たよ!」

三女「勇者のお兄ちゃん!」

勇者「ビックリした?」

三女「ぜんぜん!」

三女「それよりちょうど暇してたの!(。>ω<)ノ」

勇者「それは良かった、愛を育もう!」

三女「うーん、なにそれ」

勇者「ふへへへ、仲良くなるってことだよ」

バァン

執事「勇者様!!」

勇者「お、じいや」

執事「お気を付け…」

三女「仲良くなるっていいね!じゃあまず殺しあいゴッコしよう!!」

勇者「あぁ、いいぞ!」

執事「勇者様ッッ!!」

三女「くらえ!」ヒュボンッッ

勇者「ほっ」フワッ

三女「おりゃおりゃおりゃー!」ズドドドドドド

勇者「おー!つよいつよい!」スッスッスッ

執事「ッッ!?」

執事(まるで流れるように!?)

22 : 以下、5... - 2017/11/01 23:50:47.602 lHT9UsmJ0 16/100

執事(この強さ…心配はいらなかったようですな…)

勇者「あはは~、かわいいなー」

三女「たのしー!こんな(相手が生きてた)の始めてー!」

執事「さすが勇者様ですな、昼食は後程に…」

勇者「え?昼食?」チラッ

三女「はっ!」

ゴチーン

勇者「~~~ッッ!?」

三女「あれ?どうしたの?」

執事「あぁ、勇者様の勇者様が!!」

勇者「ご、ご褒美…です…!」

26 : 以下、5... - 2017/11/02 00:07:58.892 tprT3NzG0 17/100

~~

勇者「あとは次女ちゃんを食べるだけかー」

勇者「昼食と会いたいな~」

執事「ふぉっふぉっ、ごっちゃになってますがそれはそれで…」

勇者「次女ちゃんは部屋?」

執事「えぇ…………」

勇者「あの部屋?」

執事「…」

勇者「なんだこのテープ、キープアウト?」

勇者「どういう意味?」

執事「今は…後で来いってことですじゃ…」

勇者「そうか…」トボトボ

執事「ふぉっふぉっ…」



次女「あきらめて帰ったみたいね…」

次女「キープアウトの意味は後で来いじゃないけどね」

バァンッッ

次女「ひゃっ!!」

勇者「おかえり!!」

次女「いや、なんで窓から!?!」

次女「ただいまでしょ!?」

次女「いや、ただいまでもないけど!!」

勇者「鋭いツッコミすき」

27 : 以下、5... - 2017/11/02 00:08:35.027 tprT3NzG0 18/100

次女「ここ4階だぞ!!」

勇者「登った」

次女「あ、後で来いって」

勇者「結構まったけど?」

次女「いやいや…」

勇者「会いたかったんだ、君に」

次女「はぁ?」

勇者「あんまり見れなかったからさ

次女「どうでもいいでしょ、そんなの」

勇者「こうしてみるとやっぱり綺麗だなぁ」

次女「は、はぁ!?」

勇者「窓からの景色サイコー!」

次女「………」

勇者「どうかした?」

次女「うるさいな、帰ってよ」

勇者「え、もう?」

次女「あんたなんて赤ちゃんからやり直しなさい!!」

勇者「原点回帰!?!そこまで!?」

次女「だいたいお姉ちゃんだってお父様の為に話してるだけなんだからね!!」

勇者「まじ……でか……」

次女「そうよ…お父様を殺す存在と結婚なんて……」

勇者「お前、日記にヤバイこと書いてんな」

次女「なにみてんのよ!しね!!」ドカァン

勇者「うわぁ!!落ちる~!!」ヒューン

勇者「あ、でも景色いいな」

ドカァン!

執事「大丈夫ですか?」

勇者「肩こり治ったかも」

勇者「ってここでスタンバってたの!?」

執事「今来たところですじゃ」
勇者「うっそーん」

30 : 以下、5... - 2017/11/02 00:19:12.915 tprT3NzG0 19/100

~~昼

勇者「じいや、お父様は?」

次女「お父様呼びはやめなさい!」

勇者「え?みんなお父様って」

執事「魔王様は私用で出られています」

勇者「いや、魔王外出すんのかよ」

勇者「俺きたとき居なかったらどうしてたの?」

執事「お待ち頂きます」

勇者「客か!! 」

執事「よろしければ軽食も出しますよ」

執事「誰も手をつけませんけどね」

勇者「なんでだ!もったいない!」

次女「あんたよくいままで生き残ったわね」

三女「勇者はつよいから大丈夫なんだよー!」

勇者「あぁ、大丈夫だ!」デレデレ

次女「毒殺に強いもクソもないでしょ」

三女「強いから大丈夫だよ!」

勇者「あぁ、大丈夫だ!」デレデレ

次女「ためしに毒殺してやろうかしら」

長女「うふふ、ずいぶん仲良くなったようね?」

次女「はぁ?なんであんなクソと」

長女「ふふふ」

次女「ちょっと!やめてってば!!」

執事「ふぉっふぉっ」

31 : 以下、5... - 2017/11/02 00:27:53.425 tprT3NzG0 20/100

~~荒野

魔王「うおおおお!」

ズハァァァァン

魔物の群れ

「「「ぎゃああああ!?」」」

魔王「ふぅ」

魔物「クケケ、あのお方にはさから…えない…ぞ……」

魔物「ふん」ぐしゃ

魔王「もう、時間がないようだ…勇者よ」

~~魔王城

勇者「お義父さんディナーにも帰らないなんて…」

次女「お義父さんっていうなよ!」

勇者「なんと呼べば!?」

次女「親愛なる魔王様とか」

勇者「腐っても勇者だぞ…」

長女「うふふ、それより4回目のディナーは美味しい?勇者様」

勇者「じいやの飯ならいくらでも入るな!」

じいや「お口にあって良かったですじゃ」

三女「私も食べる~!」

長女「あんまり食べると太るわよ」

次女「ごちそうさま…」

長女「あら、もういいの?」

次女「ふん…」

長女「あら…」

勇者「?」

執事「お任せください」

長女「」コクッ

32 : 以下、5... - 2017/11/02 00:33:18.905 tprT3NzG0 21/100

~~夜

勇者「よーし!早寝早起きは基本だよな」

勇者「それにしてもこんなに女の子と接したのは初めてだ…」

※ほぼ殴られただけです

勇者「だれと結婚しよう……」

勇者「長女は一番キレイでタイプのお姉さん…」

勇者「次女は性格が一番好きだ…」

勇者「もちろん可愛いし、ツインテールが愛らしい」

勇者「三ちゃんは、未来に期待できるし、合法ロリ……ぐへへへ」

勇者「まぁ、ゆりかごから墓場までストライクゾーンは広いしな」

勇者「ともあれ、寝るか」モフン

~~しばらく

ギギィ

勇者「…」パチッ

勇者(ん?だれか、きた)

勇者(いったい?)

33 : 以下、5... - 2017/11/02 00:37:29.511 tprT3NzG0 22/100

スッスッスッ

勇者(だれ…か………)バクンバクン

勇者(布団の中に…?)

「ゆうしゃ…さま…」

勇者(耳元に吐息が!!!)ゾクゾクゥ

「起きてますよね?」

「はぁっ」フゥ

勇者「うっ」ゾクゾクゥ

勇者「は、はい、長女…さん…?」

長女「私…ガマン…できません…///」

ピトッ

勇者(あぁ!柔らかい感触が背中に…)ギンギン

34 : 以下、5... - 2017/11/02 00:42:02.445 tprT3NzG0 23/100

勇者「あ、あの」

長女「お願いします……わたしを…」

「だ い て … く だ さ い … …」

勇者「え!?ふぁ!」

長女「そういう条件なんですよね?」シュルシュル

長女「勇者さま」ギュッ

勇者「ひはっ!」バクンバクン

勇者(いいのかー!長女でいいのかー!)

勇者(正直もう好きだ~!!)

長女「勇者様」サワサワ

勇者「くっ」

勇者(理性が…もうどうなってもいい、ありったけ……)

35 : 以下、5... - 2017/11/02 00:45:15.759 tprT3NzG0 24/100

~~

「だいたい……お姉ちゃんだって…お父様の為に……」

~~

勇者「長女ぉぉ!!」ガバァ

長女「きゃっ///」

勇者「はぁ、はぁ、」

長女「いいですよ、来て下さい」

勇者「長女…」ガシッ

長女「ひゃ//」ビクン

勇者「ダメだ……出来ない……」

長女「…………え?」

勇者「出来ないんだ………」

38 : 以下、5... - 2017/11/02 00:49:44.913 tprT3NzG0 25/100

長女「なぜ……ですか…?」

長女「私に悪い所がありましたか?」

長女「こう言っては何ですが人間より何倍も美しいです!顔も…!体も…!」

長女「無礼があったなら謝ります…だから……」

勇者「ちがう!ちがうんだ!!」

勇者「長女に魅力が無いわけじゃない!!」

長女「?」

長女「ならば……なぜ?」

勇者「むしろ好きだよ、キレイだし」

勇者「抱きたくて仕方ないよ…」

勇者「でもさ、これは本当に君の本心か?」

長女「…!?」

長女「それ……は…」

勇者「話してくれないか?全部…」

長女「……」

39 : 以下、5... - 2017/11/02 01:01:28.416 tprT3NzG0 26/100

長女「あなたは魔界を知ってますか?」

勇者「魔界…?」

長女「世界は神界、人間界、魔界の三つに分類されます…」

長女「これは人間も一部の王族なら知っているかも知れません」

勇者「そ、そうなのか」

長女「問題は魔界です」

勇者「…」

長女「魔物はおよそ400年前魔界から現れました」

勇者「それは知っている」

長女「その時同時に来たのが、魔王、私のお父様です」

勇者「そして、世界を征服しようとした…」

長女「それは違います……」

勇者「なにが…ちがうんだ?」

長女「お父様は人間界を守るために来たのです」

勇者「はぁ?」

長女「魔界には何千年もまえからの支配者、魔神というものがいるのです」

勇者「魔神?」

長女「しかし、魔神は息たえるときに二人の子を産み落としました」

長女「それは二人の魔王です」

長女「魔王は二人揃えば魔神並みの力を有します」

長女「二人は子供ながら圧倒的力でふたたび魔界を統治しました」

勇者「なるほど」

長女「しかし、ある日兄である魔王がお父様に言ったそうです」

長女「人間界がほしいと……」

勇者「!?」

40 : 以下、5... - 2017/11/02 01:10:43.496 tprT3NzG0 27/100

長女「お父様は魔神には魔界があると猛反対したそうですが、すでに多くの兵を懐柔されていたらしく」

長女「数千の魔物と闘いましたが結局兄の魔王の方がわずかに強かったそうです…そして……お父様のわずかな仲間と共に…」

勇者「人間界に逃げて来たと…」

長女「はい、そしてこちらに来たお父様は魔界と人間界を繋ぐゲートの上に」

長女「魔王城を建てて結界を張りました…」

長女「お父様はそれから三百年にかけて魔王軍を強化してきました」

長女「最終的には人間界を征服し、人間と魔界に対抗するために…」

勇者「そ、それならもっと和解の方法も…」

長女「そんなの何百年も前に試されました…しかし…」

長女「魔界の者に耳を貸すものなど…」

長女「そればかりか人間は!!父を殺すために神に頼み勇者の一族を作り出したのです!!!」

勇者「…」

長女「あ、すいません!そんなつもりじゃ」

43 : 以下、5... - 2017/11/02 01:23:02.977 tprT3NzG0 28/100

勇者「いや、いいんだ続けてくれ」

長女「…それでも父は人間界を守るために征服を試みていました」

長女「強い部隊で制圧すればいいという話ではありません」

長女「大戦になり潰しあえばどちらが勝つにしろ双方の兵力が弱体化し、それをきに魔界から攻め行ってきます」

勇者「なるほど」

長女「ですから、お父様と人間は今まで均衡状態を続けていたのです。どうにか人間を征服をするために」

長女「しかし、あなたが現れました」

勇者「…」

長女「お父様はあなたを見て明らかに他の勇者とは違うと見抜いたそうです」

勇者「だろうな!」

長女「そしてその強さ…単体で魔王クラスだと…」

勇者「……」

長女「覚えていますか?」

長女「魔王は二人で魔神並みの力を発揮する」

長女「お父様はあなたと二人で魔界の王…魔界王を倒すと決めたのです!」

長女「それに人類最強のあなたが魔王の娘と婚約すれば、人間とも円滑に同盟が進めれると思ったのでしょう」

勇者「なるほどな…」

長女「お願いです…お父様は…魔王は何百年も一人で闘い続けているのです!」

長女「時間は残されていないのです!お父様を助ける為に私と…!」

勇者「わかった」

長女「よかった……なら、わたしを…」

勇者「助けてやるが、今じゃねぇ!」

長女「…へ?」

45 : 以下、5... - 2017/11/02 01:33:33.891 tprT3NzG0 29/100

勇者「そんな理由じゃお前を抱けねぇ!!」

長女「そんな…理由ですって!?」

勇者「あぁ、そんな理由さ」

勇者「お前本心の熱意も伝わった、俺も勇者だからな」

勇者「その話を信じて世界を助けるさ」

勇者「しかしな、お前の、長女の気持ちを無視して抱くことはできない」

勇者「俺に抱かれたいなら」

勇者「本当の意味で愛してくれ」

長女「勇者…さま…」

勇者「なんてな、かっこつけすぎたかな」

勇者「まぁ任せとけって」

勇者「それに魔王に言われてるんだ」

長女「?」

勇者「本当に愛し合って…結婚して…」

勇者「そのときに娘をやるってな!」

長女「ゆうしゃ…さ……ま…」

長女「うわぁぁぁぁん」ガバ

勇者「よしよし」ポンポン

勇者「よく耐えたな、ごめんな、気づけなくて」

勇者「抱くことはできないが」

勇者「抱き締めることはできるからさ」

長女「~~ッッ」



勇者「寝たか…」

長女「すー、すー」

勇者「外で夜風にでもあたるか…」

ガチャ

執事「こんばんわ」

勇者「あ!じいや!」

46 : 以下、5... - 2017/11/02 01:38:47.177 tprT3NzG0 30/100

勇者「い、いつから!」

執事「最初からですじゃ…」

勇者「す、スタンバってたのか…」

執事「はい…」

執事「かっこよかったですぞ、勇者様」

勇者「な、盗み聞きか!」

執事「ふぉっふぉっ、頼みましたぞ」

執事「我々《魔王軍》の未来も、あなたにかかっておるです…」

勇者「あぁ」

執事「ふ、その目…安心しました…」

勇者「そろそろ朝飯だよな」

執事「ふぉっふぉっ!!」

執事「夜食でいいのならお作りしますが」

勇者「おー!ありがとうじいや!」

勇者「じいやは男だけど好きだぜ~!」

執事「それはどういう?」


47 : 以下、5... - 2017/11/02 01:45:08.276 tprT3NzG0 31/100

~~次の日 朝食

長女「はい、勇者さま…」

トクトクトクッ

勇者「お、ありがとな」

勇者「ゴクゴク」グイ

三女「私もお水つぐー!!」

勇者「お、ありがとうな三ちゃん」

次女「なんかおかしい…」

次女「いきなりお姉ちゃんがこんなベタベタするなんて…」

次女「勇者もなんか大人びた感じするし」

次女「昨日の夜…やっぱりなんかあったんじゃ…」

次女(もしかして私のかわりに…あんなこととか…///)

次女「まさか!!ないない!」

次女「うーん」

長女「まぁ、こぼしてますよ勇者様」

フキフキ

勇者「あ//そこは自分で拭くから!」

48 : 以下、5... - 2017/11/02 01:49:16.573 tprT3NzG0 32/100

~~魔王城 廊下

勇者「にしても迷路みたいだよなー」テクテク

執事「まぁ、戦闘区と居住区は別れておりますが、ここも念のため複雑になっておるのですじゃ」

勇者「お、次女の部屋だ」

勇者「今日はテープないな」

執事「さようで」

勇者「まぁ、今日はいいか」

執事「そうですかな?」

バタンッッ

次女「鍵開けてるんだからはいれー!」

勇者「えぇ!?」

執事「し、失礼しますじゃ」

勇者「まって!逃げないでじいや!!」

勇者「じいやぁぁぁぁぁ」

ズリズリズリズリズリ

バタンッ!

51 : 以下、5... - 2017/11/02 01:52:28.396 tprT3NzG0 33/100

次女「はぁ、あんたさ」

勇者「は、はい」

次女「なんで正座してんの?」

勇者「なんとなく…」

次女「まぁ、いいや」

勇者「はい…」

次女「単刀直入に聞くけどさ」

次女「あんた、お姉ちゃんになんかしたでしょ?」

勇者「……」

勇者「…いえ」

次女「なに!?今の間なに!?」

勇者「な、なにもしてないですよー?はは」

次女「はー?隠してるわよね?」

勇者「う…」

次女「な、なにしたのよ?いって見なさいよ?」

次女「ほら、はやく、いいなさい」

グイグイ

勇者「う…」

52 : 以下、5... - 2017/11/02 01:59:41.648 tprT3NzG0 34/100

勇者「な、なんというか…夜中に長女が俺の部屋に…」

次女「はぁ!?どういうこと!?なんで行ったの?」

勇者「いや、その…なんででしょうねー」

次女「あんたまさか変なことしてないでしょうねー?」

勇者「…はい」

次女「あやしい!ちゃんと話さないと痛い目見せるわよ!」

勇者「ヒェッ…」

勇者「えーと、なんというか…まず薄着の長女がベッドに入ってきて…」

次女「べべべベッドに!?」

勇者「そして、少しささやかれて…」

次女「///!?」

勇者「それからしばらく声を掛け合いながら身を寄せあったというか…」

次女「なななななななな///!?!?」

勇者「あ、でも最後はちゃんとこれからの事を話し合って抱きしめといたから」

勇者「大丈夫ですよ」グッ

次女「人の姉に何してんだお前はー!!」

ドゴォォォン

勇者「結局こうなるんかーい!」ヒューン

ズドン

勇者「いて!」

執事「ごきげんよう」

勇者「じいや!?」

55 : 以下、5... - 2017/11/02 02:13:38.117 tprT3NzG0 35/100

~~又々 次女 自室
次女「なーんだ、そういうことなら早く言いなさいよね」

勇者「いや、言ったよね?俺言ったよね?」

次女「あんたが変な表現ばっか使うからでしょ!」

勇者「す、すいません///」

次女「なんで罵られて赤くなってンのよ気持ち悪い」

次女「まぁ、事の発端を聞いたなら話は早いわ」

勇者「あぁ」

次女「すぐに消えて」

勇者「あぁ…」

勇者「えぇ!?」

次女「聞こえなかった?」

次女「魔王城から出ていってって言ったの」

勇者「いや、なんでそうなるんだ?」

次女「これはモトはと言えば全て魔界の問題よ」

次女「私がなんとかしてみせるし」

次女「そもそもあんた達人間には関係の無いこと」

次女「だからあんたの協力もいらないから」

次女「まぁ、勇者が人間かも怪しいけどね、神の作り物らしいし」

勇者「…おい」

次女「な、なによ」

勇者「お前今なんて言った?」

次女「は?」

次女(神の作り物って地雷だったのかしら?まぁ、関係ないけどね…)

次女「あんたなんて神の…」

勇者「それじゃねぇよ!」

次女「?」

勇者「あんた達人間の手はいらない?」

勇者「私が片付けるから?」

勇者「お前ごときに何が出来るんだよ!!」

次女「わ、私だって修行してるんだから!!!」

56 : 以下、5... - 2017/11/02 02:14:03.319 tprT3NzG0 36/100

勇者「はぁ?」ガシッ

次女「きゃっ」

勇者「ほら、振りほどいてみろよ」

ギリギリギリギリッッ

次女「ッッ!!」

ギリッ

次女「痛!」

勇者「」バッ

次女「ッッ」バタンッ

次女「くっ、」

勇者「それが…限界か?」

次女「……によ…」

勇者「は?」

次女「なによ!!あんたに私たちの何がわかるって言うのよ!!」

勇者「…」

次女「何百年もこの不毛荒れ地に!この城に閉じ込められて!」

次女「助けようとしてる人間に裏切られて!」

次女「そのつぎは勇者!?」

次女「今度はお父様を殺すためにあんたをつくってさ!!」

次女「人間なんてだいっきらいなのよ!!!」

57 : 以下、5... - 2017/11/02 02:21:42.388 tprT3NzG0 37/100

勇者「……」

次女「そして、最後の挙げ句には…」

次女「人間のために勇者と結婚?」

次女「こんなの本当に…」

次女「ばか……げてるじゃ……ない…?」

次女「なんで私たちがここまで尽くさなきゃならないのよ!」

次女「なんで心までねじ曲げられなくちゃならないのよ!!」

次女「なんでなんでなんでなんでなんで!!!」

次女「私たちには…ただ平穏にくらす…」

次女「たった…」

次女「たったそれだけも…許され…ないの?」ツー

勇者「確かにな」

次女「な、何がたしかによ!!バカにするな!!」グッ

ブンッ!!

勇者「」ガシッ

次女「!?」

勇者「バカになんてしてないよ」

勇者「ただ確かに人間はバカだ」

勇者「バカでどうしようもないクズばっかりで、お前らの事を知りもしないのに」

勇者「魔族だからって理由で話を聞こうともしなかった」

勇者「助けたい相手に…」

勇者「何百年も蔑すまれて、恨まれ、憎まれ」

勇者「そんな重圧俺だったらとっくに耐え切れないと思う」

勇者「すげぇよ、お前は」

59 : 以下、5... - 2017/11/02 02:28:03.947 tprT3NzG0 38/100

勇者「いや、お前らは、何より魔王はさ」

次女「…ッ!」

勇者「でもさ、今はいるじゃねーか」

勇者「ここに…お前の目の前にいるじゃねーかよ」

勇者「お前の話を、想いを、何もかもぶつけれる相手が!!」

勇者「俺がいるじゃねーかよ!!」

次女「ッッーー!?」プルプル

勇者「お前一人で抱え込むなよ、お前だけでどうかしようなんて思うなよ!!」

勇者「俺は何があってもお前を支えるから!!絶対に離れないから!!」

勇者「お前の、お前らの為にも戦わせてくれよ!!!」

次女「ゆう…しゃ…」

勇者「ちょっとは…信用しろよな…」

勇者「確かに俺は魔族じゃない…」

勇者「人間でも…」

勇者「俺は弱いものの味方」

勇者「勇者だぜ?」

次女「うわぁぁぁぁぁ!」ガバッ

勇者「ほんとに…なんで魔族ってこんな頭が固いのかね…」

勇者「もう、お前は一人じゃないんだぞ……次女……」

60 : 以下、5... - 2017/11/02 02:36:05.018 tprT3NzG0 39/100

~~

次女「ズズッ」

勇者「落ち着いたか?」

次女「……とう」

勇者「え?」

次女「ありがとうって言ったの!!」

勇者「あ、あぁ」

次女「もう部屋から出でいって!」

勇者「えぇ!?」グイグイ

バタンッ!

~~廊下 次女 自室前

勇者「えぇ~…」

次女「」ギィ

勇者「なに覗いてるんだよ」

次女「今日の事…」

次女「みんなに言ったら殺すから…///」プイッ

バタンッ!

勇者「……」

勇者「女性経験が無さすぎて意味がわからん」

執事「かっこよかったですぞ」

勇者「じいや!?」

勇者「じいやここに居たっけ!?」

執事「今来たところですじゃ」

勇者「足音もしなかったし…て言うか今きたのになんで知ってるの!?」

執事「見えていますからなぁ…ふぉっふぉっ」

勇者「あ、そういえば」
「「昼食はまだかな?」」

勇者「え?」

執事「」ニコ

執事「ただいま用意いたしますじゃ」

勇者「強キャラの匂いがするぜー、じいや…」

61 : 以下、5... - 2017/11/02 02:38:00.356 tprT3NzG0 40/100

~~上巻 fin ×

続く

3 : 以下、5... - 2017/11/02 20:55:50.192 tprT3NzG0 41/100

~~次の日 魔王城 廊下

勇者「さて、どうしようかな」

執事「どうされましたかな?」

勇者「いやさ、俺が魔族と婚約したとして、果たして人間が手を貸すかって話さ」

勇者「勇者が魔族に懐柔させられたと思われておしまいじゃないかと思ってさ」

執事「まぁ、十分に考えられることですな」

勇者「だったら当初の予定通り力で統治するのがいいんじゃないかと思う」

執事「人と…大戦を…すると…」

勇者「いや、考えたらさ魔王と勇者が力を合わせればそれこそ世界を変えるほどの力があると思うんだよ」

執事「それはそうでしょうな、魔王様もそう考えられておりますじゃ」

勇者「圧倒的力を見せれば人類をひれ伏させる事が出来ると思わないか?」

執事「ふぉっふぉっ、勇者様らしかぬ発言ですな」

執事「しかし、圧政を強いた王は長く栄えた試しがありませぬ」

執事「魔王様のカリスマがあってこそ、我々魔王軍も人間界までついて行っておるのですじゃ」

執事「人間はいずれきっと…何らかの形で…」

5 : 以下、5... - 2017/11/02 20:56:27.248 tprT3NzG0 42/100

勇者「はは、そんな難しい話じゃないさ」

勇者「魔界王をやっちまえば、あとは人間に王権を返してやればいい」

勇者「これなら俺と魔王が揃えばとりあえずいつでも実行できるしな」

勇者「それに難しいかもしれないが、魔界王を倒したあとの魔界を、今度はちゃんと魔王にまた治めてほしいと思うしな」

勇者「それに関しては俺が尽力して手を貸すさ」

執事「勇者様…」

勇者「そして魔王が支配した世界で魔王の婿養子として可愛い女の子達をはべらかす!!」

執事「勇者…さま…」

勇者「魔族っ子ってなんかよくないか!?」

勇者「ケモみみ少女を筆頭に!人間の百倍くらい多種多様な魔族のおんにゃのこ達と過ごすんだ!」

執事「勇者さま…魔王様の息女とご結婚なさるのでしょう…?」

6 : 以下、5... - 2017/11/02 20:57:30.283 tprT3NzG0 43/100

勇者「あ、忘れてた…ぐぬぬ」

勇者「でもケモミミは外したくない…!」

執事「ふぉっふぉっ、まぁ三人の誰とご結婚なされても、魔界は楽しくなりそうですじゃ」

勇者「そうだ!魔界の王子になったら女の子はみんなケモミミを着用するという国民の義務を作ろう!」

次女「そんな下らない決まりは作らせないわ!」

勇者「お、次女」

次女「なんか馴れ馴れしいわね…別にいいけど……」

次女「それよりさ、お父様はまだ帰られないの?」

執事「はて、確かにおかしいですな…ちょっと見てみます」

勇者「お、ついにじいやの能力発動!?」

執事「」シーン

勇者「じいや?」

執事「」

勇者「おい、じいや?」

ユサユサ

執事「」

勇者「し、しんでる…!!」

勇者「じぃやああああああああ」ガバァ

8 : 以下、5... - 2017/11/02 20:58:25.992 tprT3NzG0 44/100

執事「死んでませんぞ」

次女「大袈裟ね…」

次女「どうだった?」

執事「まだ帰られて…なッッ!!?」

勇者「どうした!?」

次女「なんなの!?」

執事「事態は急を要しますぞ!早くこちらに!!」

~~魔王城 地下

タタタタ

勇者「はぁ、はぁ、じいや足早すぎるぜ」

執事「魔王様!!」

バァンッッ

魔王「」

次女「お父様!?」

勇者「ど、どうしたんだよ!?」

魔王「し、執事……」

魔王「ゲートを…閉じ…ろ…」

魔王「グフッ」

執事「はっ!すぐに!」

執事「」ギューン

勇者「魔王が大怪我してるし…いったいなにが…!」

次女「勇者、お父様を運ぶの手伝って!!」

勇者「あ、あぁ!わかった!」

9 : 以下、5... - 2017/11/02 20:58:58.734 tprT3NzG0 45/100

~~魔王 寝室

魔王「」

三女「お父さまぁ…うぅ…」

長女「いったいなにがあったの…?」

次女「わからない…」

執事「私めが気づいたときには、手傷をおわれた魔王様がゲートから戻られる所でしたが……」

勇者「いったい誰が……」

次女「それは……おそらく…」

魔王「魔界王だ…」

勇者「魔王!!」

長女「気がつきましたの!?」

三女「お父様ぁぁ!」

魔王「ふふ、大丈夫だ……」

次女「お父様…」

魔王「すまんな…勇者…」

魔王「迷惑をかけたようだ……」

勇者「きにすんなよ、孫見せるまでは死なせねぇぞ」

魔王「ふはは…ずいぶんと…気が早いじゃないか」

魔王「ならばもう娘の中から相手を決めたのだろうな?」

勇者「そ、それは…決まってない…が!」

勇者「覚悟は決まってるさ」

魔王「ほう、ならば話さねばなるまいな、向こうでなにが…あったのか…」

勇者「……」

魔王「皆も、聞いてくれ」

コクン

10 : 以下、5... - 2017/11/02 20:59:24.673 tprT3NzG0 46/100

魔王「私はいつものように魔界とのゲートを開こうとする魔物を倒しに行ったのだ」

~~回想 魔界 ゲート前

魔王「うおおおお」

ズドオオオオオオオン

魔物「ひ、ひいいいなんて剣技だ!?」

魔物「俺達じゃ前に立つことすら敵わん!?」

魔王「はぁぁぁ!」

ズドオオオオオオオン

ズドオオオオオオオン

ズドオオオオオオオン

魔物「逃げろー!もうゲートなんか見たくもねぇ!!」

「「「オオオオ!」」」

魔王「ふぅ、今日はこのくらいにしておくか、しばらくはゲートに近づかないだろう」

魔王「帰るとするか」クルッ

ゴオオオオオオ

魔王「!?」

ズドオオオオオオオン

バキィィィィィン

魔王「この巨大な氷塊…魔力……」

魔王「もしや!?」

???「ふふふ、気づいたか…魔王よ…」

11 : 以下、5... - 2017/11/02 20:59:44.860 tprT3NzG0 47/100

魔王「あ、兄上…なのか!」

魔界王「そうだ、久しいな」

魔界王「なぜここに…!」

魔界王「分かっておるだろう?魔界の王になったのだ」

魔界王「次は人間界を手に入れる」

魔王「業が深いぞッッ!兄上!」

魔王「まだ飽きぬか!」

魔界王「業が深いとは笑わせる、ゆえに魔族なのだ」

魔王「この広い世界を手にいれてもまだ欲に眩むか!」

魔界王「まだだ、まだ渇きが癒えぬのだ」

魔界王「人間界の次は、神界も我が物にしようぞ!!」

魔王「ならばよい!ここで四百年に渡る因縁もろとも打ち砕いてくれるぞ!」

魔界王「ほう、四百年前に負けた事を忘れたか?」

12 : 以下、5... - 2017/11/02 21:00:09.806 tprT3NzG0 48/100

魔王「四百年ただ王座に居座った貴様とは違うのだ!」

魔王「四百年の結晶を見せてくれるぞ!!」

魔王「うおおお!!」

ズドオオオオオオオン

魔王「………」

魔王「やったか?」

「ふはははははは」

魔王「な!」

魔界王「ただ四百年もの間、座していたと思うか!?」

魔界王「余はそんなにつまらない魔王ではないのだ」

魔王「なに!」

魔界王「ついに父上の亡骸を見つけた」

魔王「な、まさか」

魔界王「そう、我々の…魔王の父上…」

魔界王「魔神の亡骸だ」

魔界王「魔神の亡骸はそれはそれは深い所に何重もの結界のうえ封印してあった」

魔界王「四百年はそれを見つけ解くには十分な期間だったと言えよう」

魔王「まさか、貴様父上を!?、」

13 : 以下、5... - 2017/11/02 21:00:28.438 tprT3NzG0 49/100

魔界王「喰らった」

魔界王「そして、全盛期の魔神と同等以上の力を手にいれたのだ!!!」

魔界王「魔王は二人で魔神と同等の力を持つ…だったか…」

魔界王「それも今日までの事!!」

魔界王「魔神の力を手にいれた余は魔界王…」

魔界王「否ッッ!!」

「 魔 神 王 と 名 乗 ろ う ぞ !!!」

魔王「ま、魔神王…!!」

魔王「きさま!森羅万象すら手にするつもりか!!」

魔神王「終わりだ、弟よ」

魔神王「実に楽しい五百年だったぞ」

魔神王「貴様を討ち、この世の全てを手にいれるのだ!!!」

バチバチバチバチバチッッッッ

魔王「く、このままでは…」

魔王「せめて少しの間だけでもゲートを守らねば…」

魔王「この身が砕けようとも!!!」

魔王「うおおおおおお!!」

魔神王「消えろおおおおおお」

ドゴオアアアアアアアオオオオオオオオッッッッ!!

14 : 以下、5... - 2017/11/02 21:00:51.877 tprT3NzG0 50/100

~~現在 魔王 寝室

長女「そんな…事が…」

次女「…」

勇者「魔界…王…」

執事「…」

三女「?」

魔王「こうなっては誰も止められはしない…だろう…」

魔王「皆、席を外してくれないか…」

魔王「勇者と二人きりにしてくれ」

執事「ご所望とあらば…」

ギィ

バタン

勇者「魔王…」

魔王「すまぬな…勇者よ…」

勇者「何言ってるんだよ、ほんとに」

勇者「あんたが自分で言ったんだぜ?」

勇者「魔王クラスが二人で力を合わせれば魔神にすら対抗できる力になるってな」

勇者「俺は勇者、特に俺は魔王にすら勝てる実力の持ち主なんだからよ」

魔王「ふはは、頼もしいな…」

魔王「これで全てを任せられる…」

勇者「は?何言ってるんだよ?」

魔王「もう、私には時間がないのだ」

勇者「な!?」

16 : 以下、5... - 2017/11/02 21:01:16.995 tprT3NzG0 51/100

勇者「そ、そんな怪我くらいあんたならすぐに治るだろう!?」

魔王「そう…だな…」

魔王「しかし魔界側のゲートを封印してきたのだ」

魔王「全ての魔力と引き換えに」

勇者「そんな…」

魔王「今の私に大怪我を治す余力はないのだ」

魔王「それに生半可な魔力では、魔神王の足止めにすらかなわんだろう…」

勇者「じゃあ、魔法で…治せば…」

魔王「それも無駄だったのだ」

魔王「すでにここに来るまでの間、次女に最大回復魔法をかけ続けてもらったが…」

勇者「……」

魔王「ふぅ…」

魔王「孫の顔くらい見たかったぞ…」

魔王「魔族と…勇者の…」

魔王「まさに、人間界と魔界の架け橋」

魔王「希望の光となるべき者をな…」

勇者「…魔王…やめろよ…そんな話…」

勇者「聞きたくねえよ…」

魔王「このような事お前にしか頼めんのだ…お前だからこそ…」

勇者「やめろって!!」

18 : 以下、5... - 2017/11/02 21:02:36.276 tprT3NzG0 52/100

勇者「あんたは…いつも勝手だよな…」

勇者「人の事全部勝手に決めて、全部一人で背負いこんで…」

勇者「なんで魔族はそんな頭が固いやつしかいないんだよ!!」

魔王「ふは…は…」

魔王「それもお前が変えて…くれるさ…きっと…」

勇者「…」

魔王「願いを聞いてくれるか?」

勇者「なんだよ…」

魔王「逃げてくれ…」

勇者「…」

魔王「せめて…娘達を…魔王軍を…」

魔王「頼む…」

勇者「あぁ…」

魔王「よかった…」

魔王「」すっ

勇者「おい!」

20 : 以下、5... - 2017/11/02 21:02:55.325 tprT3NzG0 53/100

執事「大丈夫ですじゃ」

勇者「は!?」

執事「お疲れになったようで、眠られているだけですじゃ」

勇者「そう…なのか…」ほっ

勇者「全部…」

執事「えぇ、聞いていました…」

勇者「そうか…」

執事「さぁ、出ますぞ」

執事「この部屋の時間を遅らせますゆえ…」

勇者「じ、時間を!?」

執事「えぇ、私はこの城の全てを司っていますじゃ」

勇者「…なるほどな…」

執事「私たちに時間はもう、残されていませぬ」

勇者「あぁ…」

~~魔王城 居間

「「「「…………」」」」

バタンッ

次女「あ、勇者!」

勇者「…」

21 : 以下、5... - 2017/11/02 21:03:47.971 tprT3NzG0 54/100

長女「勇者さま…」

次女「すぐに準備しなさい!」

長女「え?」

次女「仇討ちにいくわよ!!魔神王だかなんだか知らないけど私たちでそいつを!!」

長女「次女……」

次女「な、なによ?私たちと勇者で一斉にかかれば…」

次女「ねぇ?勇者!そうでしょ!!」

勇者「………」

次女「そん…な…」

次女「くっ」ダダダッ

長女「次女!!」

バタンッ!

勇者「……」

長女「勇者さま…」

勇者「すまねぇ…魔王との…約束だから…」

22 : 以下、5... - 2017/11/02 21:04:09.445 tprT3NzG0 55/100

ギィ

執事「準備が整いましたので…」

長女「執事さん…」

勇者「どういうことだ?」

執事「逃げましょう」

勇者「あぁ、そういうことか…じゃあ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッ

勇者「な、なんだ!?いったい!?」

長女「……」

勇者「おい!じいや!?」

執事「」

勇者「じいや…?」

執事「」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ドスンッ…ドスンッ…ドスンッ

勇者「城が…動いてる…」

長女「執事さんは、魔王城なのです」

勇者「つまりどういう?」

23 : 以下、5... - 2017/11/02 21:04:29.690 tprT3NzG0 56/100

長女「四百年前こちらがわに来たときに、一番の側近だった執事さんをお父様が魔王城にしたのです」

長女「ゲートの結界として…」

勇者「…」

長女「そして執事さん自身も望んで城になることを選びました」

長女「二度と城の敷地内から出られないと知りながらも」

勇者「そうだったのか」

勇者「だから全て見えていたんだな」

勇者「この、イスや食器…一つ一つすら…」

長女「それは、買ったものですわ」

勇者「………そうなの?」

24 : 以下、5... - 2017/11/02 21:05:17.453 tprT3NzG0 57/100

~~

ドスンッ…ドスンッ…

長女「どこに行かれますか?ここは大陸の北の果てですよ」

勇者「じいや…聞こえるか…」

勇者「このまま南極を目指そうとおもう…」

勇者「少し住みにくいとは思うけどよ、あの絶氷の大陸の中なら」

勇者「魔神王の手も届かないと思うんだ」

ギギギギギギギギ

ドスンッ…ドスンッ…

勇者「進路が変わった」

長女「庭の花も…枯れちゃいますね…」

勇者「まぁー、しかたないさ」

勇者「もう終わりだ」

勇者「何もかもさ」

長女「……」

25 : 以下、5... - 2017/11/02 21:12:18.006 tprT3NzG0 58/100

~~魔界 ゲート

魔神王「はぁぁぁ!!」

バキバキバキィィィィィン

魔神王「はぁ、はぁ、最後に手間をとらせおって…」

魔神王「できの悪い弟を持つと…ふふ…」

魔神王「さぁ、ゲートは開いた!!」

魔神王「とるぞ!!人間界を!!」

魔神王「この世を!!」

魔物「「「「ウォォォォォォォ」」」」

~~魔王城

ガグンッッ

勇者「おっとっと」ふらふら

勇者「城が止まった」

執事「すいませぬ、あまり長距離の移動は…」

勇者「いいさ、これだけ進めればあと二週間もたてば」

執事「はい…そうですな」

執事「姫様たちは?」

勇者「はは、何でも見通すんじゃないのか」

執事「すいませぬ」

勇者「いいよ、休んでくれ」

執事「ご昼食は……」

勇者「飯より、先にやることもあるさ…」

執事「ゆ、勇者さま…?」

26 : 以下、5... - 2017/11/02 21:20:34.795 tprT3NzG0 59/100

~~次女 寝室 前

勇者「ふぅ…」

勇者「入るぞ」

ガチャ

次女「…」

勇者「次女……」

次女「勝手に入って来ないでよ…」

勇者「キープアウトのテープはなかったぞ」

次女「…」

勇者「入れって言ったり入るなって言ったり、騒がしいなお前は」

次女「なんでよ…」

勇者「ん?」

次女「なんで戦わないのよ」

勇者「…それは」

次女「私の助けになるって言ったじゃない…」

次女「支えになってくれるんじゃなかったの…」

勇者「…助けたいからさ」

次女「そんな助け私はいらない!!」

勇者「お前の親父に言われたんだよ!!お前らを頼むって!!」

次女「…!?」

勇者「お前らを死なせるわけにはいかないんだよ!!」

次女「…」

勇者「分かってくれよ…頼むから…」

次女「わかんないよ」

勇者「な」

次女「だって知ってるんだもん」

次女「お父様がもう長くないって」

勇者「なぜそれを…!」

27 : 以下、5... - 2017/11/02 21:25:45.263 tprT3NzG0 60/100

次女「私が回復魔法をかけてたのよ…気づかないわけないでしょ…」

次女「全然治癒していかないんだもん」

勇者「……だったら」

次女「わからないよ!!」

勇者「な!?」

次女「わかんないよ!お父様が死ぬっていうのに逃げろって!?」

次女「どこまで逃げても結局魔神王の手の内なんだよ!?」

次女「それに勇者のあんたが数百年生きる私たちをいつまで守っていれるって言うのよ!!」

勇者「…それは」

次女「誰も来ないところでこそこそ隠れて生きたとして…」

次女「それって…」

次女「本当に生きてるって言えるの…?」

28 : 以下、5... - 2017/11/02 21:30:59.692 tprT3NzG0 61/100

~~魔王城 庭

勇者「…」

「お待たせ…」

勇者「………」

長女「もう!待ち合わせなんてしてないよっていうところですよ」

勇者「…わるい」

長女「考え事…ですよね…」

勇者「あぁ」

勇者「次女にしかられちゃってよ」

勇者「頭にきちゃってさ…」

長女「おきになさらずに…」

長女「あの子は口が悪くて…」

勇者「いや、頭にきたのは自分自身にさ」

勇者「あいつの言ってることは正しいと思ったよ」

勇者「なにも言い返せやしなかったんだ」

長女「勇者さま…」

勇者「でもな、俺も守りたいんだよ」

勇者「お前らを死なせたくないんだよ」

勇者「戦えばきっと全力を尽くしても死ぬ」

勇者「人類が今さら立ち上がってももう遅いんだ…」

勇者「魔王はもう戦えない」

29 : 以下、5... - 2017/11/02 21:34:25.957 tprT3NzG0 62/100

勇者「じゃあどうすればいい?」

勇者「俺は人類も救いたいよ」

勇者「でもな…」

勇者「もう人類よりもお前らのほうが大切なんだ」

勇者「勇者のくせにさ…人類を見捨てて」

勇者「人類を囮にして誰もいない南極まで逃げようって言うんだよ」

勇者「笑ってくれ」

長女「…笑いませんよ」

勇者「いや…」

長女「笑えませんよ!!」

勇者「…」

長女「私は…」

長女「勇者様の事を憎んでました…」

勇者「…」

長女「今までも勇者の一族は何度も父を殺しに来てたんですよ…」

長女「許せるわけないです」

30 : 以下、5... - 2017/11/02 21:39:08.997 tprT3NzG0 63/100

勇者「悪かった…」

長女「そんな言葉を聞きたいんじゃありませんッッ!」

勇者「…」

長女「でもですね…あのとき…」

長女「誰でもない《あなた》に話を聞いてもらったとき……」

長女「私は思ったんですよ…」

長女「救世主だって…」

長女「これが本当の勇者なんだって…」

長女「種すら越えた希望の光だって!!」

長女「だから悪かったなんて言わないでください!!」

長女「また、笑って助けてやるって!」

長女「微笑んでくださいよ!抱き締めてくださいよ!」

長女「私は…あなたの事を…」

勇者「約束なんだ…魔王との…」

長女「…くッ」

タタタッ

31 : 以下、5... - 2017/11/02 21:46:47.230 tprT3NzG0 64/100

勇者「はぁ…」

執事「いけませんなぁ…」

勇者「じいや…」

執事「可愛い可愛い姫を二人も泣かせましたか…」

勇者「みたいだな」

執事「私もね、3人が生まれた時から何百年もお仕えしておりますじゃ」

勇者「…」

執事「迷惑かも知れませんが…自分の娘と孫のような気持ちすらいだいておりますじゃ」

勇者「幸せ者だよ、あいつらは」

執事「ふぉっふぉっ、もったいなきお言葉ですじゃ」

執事「私は…」

執事「《あなた自身の決断》に添い遂げましょう」

執事「たとえ、それが修羅の道だろうと、この命は捧げます」

勇者「ありがとう」

執事「当然ですじゃ」

執事「この城の次期城主となられるお方ですからな」

執事「それとももうそういう気はありませんか?」

勇者「いや、それもいいさ…」

勇者「あんたの城の時間を伸ばす能力なら長くあいつらを守れそうだしな」

執事「ふぉっふぉっ…」

執事「それも可能ですが…」

執事「老いぼれの言葉は聞かぬほうがよいでしょう…」

執事「全ては運命のままに…」

勇者「そうだな、じゃあ飯だ!!」

執事「はい、ただいま」

32 : 以下、5... - 2017/11/02 21:55:30.530 tprT3NzG0 65/100

~~数日後 魔王城 居間

勇者「ここも寂しくなったな…」

執事「そうですな…」

勇者「みんなでワイワイ食べてたのが懐かしいよ」

勇者「にしても三女は来そうなもんだけどな?」

執事「大人のピリピリした空気を感じ取っているのでしょう…」

勇者「悪いことしちゃったな…」

執事「しかたありませんよ…」

勇者「まぁ、これから氷の壁に閉じ込めようってんだから」

勇者「もっと酷いことをするんだけどな…はは」

執事「…」

勇者「笑えないか、俺も面白いボケ思い付かないや」

執事「それはいつものことですじゃ…」ボソッ
勇者「え?なんて?」

執事「魔王城は遠くまで見えましてな…」

勇者「あ、あぁ」

執事「魔神王の進行が始まり、北方の国はもうありません」

勇者「そうか…」

執事「進行は遅くなったものの大陸全土にてが回るまで時間は無いでしょうな…」

勇者「間に合うのか?」

執事「五分と五分ですじゃ…」

勇者「そっか…」

勇者「一つ約束してくれるか?」

執事「はい」

勇者「もしもの時は俺が囮になる」

執事「…」

勇者「1日…いや3日くらいはもたせる…
勇者「まぁ、無理かも知れんが」

勇者「すぐに逃げてくれ」

執事「…」

勇者「たのんだぞ」

33 : 以下、5... - 2017/11/02 22:04:40.905 tprT3NzG0 66/100

~~どこかの国

魔物「「「「ガアアアッッッ」」」」

「「「うわぁ!にげろぉ!!!」」」

「「「助けてくれぇぇぇ」」」

ドガアアアアアアアン

ズドオオオオオオオン

「勇者は…どこだよ…」

「そうだ…勇者様は…」

「もう…終わりじゃ…」

「まもなく…世界は終わる…」

ドガアアアアアアアン

~~魔王 寝室

勇者「来ちゃった!」

シーン…

勇者「返事しろよお義父さん!」

勇者「ってむりか、さすがに」

勇者「…」

勇者「悪いな…毎日押し掛けて…」

勇者「俺が気づくのが遅すぎたんだ」

勇者「もっと早く協力してたら…」

勇者「あるいはハッピーエンドもあったかもな」

魔王「スー…スー…」

勇者「…まだ…死ぬんじゃないぞ…」

34 : 以下、5... - 2017/11/02 22:04:50.168 tprT3NzG0 67/100

勇者「じゃあ、また来るから!」

勇者「ここに花置いとくぞ」

勇者「って、庭の長女が育ててる花むしってきたんだけどね」

勇者「怒られるかな?」

勇者「怒ってくれねぇかなぁ」

勇者「じゃあ、ほんとうに帰る…また来る」

ガチャ

勇者「あっ」

次女「」

勇者「あ、悪い」

次女「……」

スッ

バタン…

勇者「嫌われちゃったな…」

勇者「ってじいや!!?」

勇者「なんてね、いないか」

35 : 以下、5... - 2017/11/02 22:08:51.129 tprT3NzG0 68/100

三女「」コソコソ

勇者「あっ」

勇者「三ちゃん!」

タタタッ

勇者「おいかけっこか!」

勇者「よーし!いいだろう!」

タタタッ

ガチャ

勇者「ここに入ったな?」

勇者「って三女の自室か」

三女「……」

勇者「どうした?」

三女「んー、つまんない」

勇者「そうか?」

三女「みーんな難しい顔してるし、お姉ちゃん達も遊んでくれないの」

勇者「そっか」

勇者「なにして遊ぶ?」

三女「遊んでくれるの?!」

勇者「もちろんさ!」

三女「じゃあご本読んで!」

勇者「いいぞ」

勇者「むかしむかしあるところに…」

36 : 以下、5... - 2017/11/02 22:15:29.155 tprT3NzG0 69/100

勇者「おしまい!」

三女「もっとー!」

勇者「もっとってもう夜中だよ、ふぁぁ」

勇者「なん十冊も読んで喉がからから…」

三女「えー、私はやりたいことをやりたいこと時にするの!」

勇者「あー、わがまま!」

三女「わがままでいいもーん」

三女「だって自分に嘘ついて生きるくらいなら」

三女「死んだ方がずっとましじゃん!」

勇者「…死んだほうが」

三女「そうだよ!」

三女「魔族はルールとか約束とかより自分の気持ちを優先していいんだよ!」

勇者「…」

三女「勇者のお兄さんちゃんも、好きに生きたら?」

三女「私たちを守らなくても私も強いし」

シュシュッ

勇者「強いな…三ちゃんは…」ガシッ

三女「なに!苦しいよ!」

勇者「強いよ、三ちゃんは…」

勇者「勇者なんかより…ずっと…ずっと…」

三女「泣いてるの…?勇者のくせに!」

勇者「勇者だって…泣くさ…」ズズ

三女「ふーん、じゃあ泣かないように強くならなきゃね」

勇者「あぁ、ありがとう三ちゃん」スッ

三女「?」

三女「いいよ」

勇者「俺は…決めたよ…」

37 : 以下、5... - 2017/11/02 22:18:52.451 tprT3NzG0 70/100

~~魔王城 居間

勇者「じいや」

執事「これはこれは勇者様」

執事「こんな遅くに…」

勇者「」ズズッ

執事「…よい顔つきになられたようで」

勇者「そうだろう?勇者には笑顔が似合うのさ」

執事「笑顔にしては少々醜いですな」

勇者「あー!毒舌じいや!レアだ!」

執事「ふぉっふぉっ」

勇者「みんなを…呼んでくれ…」

執事「かしこまりました…」

38 : 以下、5... - 2017/11/02 22:24:58.507 tprT3NzG0 71/100

~~

執事「遅いので三女は寝かせております」

勇者「あぁ、いいよ」

長女「…」

次女「なによ、こんな遅くに…」

次女「くだらない事言ったら…」

勇者「悪いけどッッ!」

次女「ひっ!」ビクンッ

勇者「今から言うのは全部くだらない事だ」

次女「はぁ?」

勇者「俺はこの世界を俺のハーレム天国にするために旅を続けてきたんだ」

次女「そんな酷い理由だったの…」

長女「…」

勇者「そして我らが親愛なる魔王様に出会ったってわけだ、最終決戦!」

次女「このっ!」

勇者「それがよ…どういう運命のいたずらか」

勇者「お前らのうちの一人と結婚するために」

勇者「短い間だったけど一緒に過ごした」

勇者「俺は楽しかったぜ」

次女「…」

長女「…」

39 : 以下、5... - 2017/11/02 22:28:55.678 tprT3NzG0 72/100

勇者「正直最初はエロい事しか考えてなかった」

シーン…

勇者「だけどそれからいろんな事実を聞いて」

勇者「それが真実で、んで正直三人の事がすごおおおおおく好きだ」

勇者「愛してる!」

勇者「一人を選べって言われてもなかなか選べない!優柔不断でごめんな!」

次女「はぁ?そんなの…どうでも」

長女「ふふふ…ふふふふ」

長女「あははははははっ」

次女「お、お姉ちゃん!?」

勇者「ははっ…」

勇者「んで、今回の事があって氷の世界にお前らを閉じ込めようって算段だったわけだ」

次女「はぁ!?そんな事しようと!?」

勇者「それでよ…三ちゃんに気づかされた…」

40 : 以下、5... - 2017/11/02 22:33:01.183 tprT3NzG0 73/100

勇者「いや、決めたんだ」

勇者「愛してやまない三人を」

勇者「あと、じいやも」

執事「ふぉっふぉっ」

勇者「そんな所に閉じ込めるのは可哀想だって」

勇者「そんな所で生涯を終えてほしくない」

勇者「幸せな人生をおくってほしい!」

次女「…」

勇者「だからよ…俺は」

勇者「魔王との約束は破る!!」

次女「え!?」

長女「ふふ」

勇者「みんな死んじゃうかもしんない!すまん!」

勇者「だけど俺は魔神王と戦うって決めたんだ!」

勇者「だけど俺一人じゃ絶対無理だしな」

勇者「すこーしだけ力を貸してくれないか?」

次女「あ…あの…」

長女「ふふふ…やっぱり勇者様は面白い人ですね」

長女「もちろん私は賛成ですよ」

勇者「よっしゃ!!」

41 : 以下、5... - 2017/11/02 22:36:46.424 tprT3NzG0 74/100

執事「私がいないと魔神王の所まで遠いですからな」

執事「勇者様の意見の添います」

勇者「やったぜ!じいや獲得!」

勇者「そしてー?」

ジー

次女「…!」

次女「私が一番初めに戦うっていったんだからね!!」

勇者「…」ジー

次女「わかったわよ!もちろん賛成!!!」

勇者「よっしゃー!」

勇者「じゃあ、魔王軍もとい勇者一行は!」

勇者「世界を救うため…いや!」

勇者「幸せな結婚をするために魔神王をぶっ倒しに最後の冒険をするぞ!!」

長女「おー!」

執事「おー!」

次女「なんだそれ…!」

44 : 以下、5... - 2017/11/02 22:57:37.585 tprT3NzG0 75/100

~~中央都市 王都

ズドオオオオオオオン

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

「まさかここまで魔王の手が来るとはな」

大臣「勇者は死んだのでしょうか?」

「これだけ姿を見せんのだ…」

「今回の勇者もダメだった」

「そういうことだろう」

大臣「くっ…」

~~城下町

兵士「こっちにもいるぞー!」

「何言ってるんだよ!そこらじゅうにいるだろ!」

魔物「「「ガルルルルル」」」

女の子「うぇぇぇぇん!!」

兵士「くそぉ!!」

魔物「ガァ!!」

兵士「危ない!」

ズシャアア

兵士「にげ…ろ…」

ドサッ

女の子「ふぇ、ふぇぇぇぇん!おにいちゃああん!!」

兵士「あぁ………」

地 獄 だ …

46 : 以下、5... - 2017/11/02 23:02:46.539 tprT3NzG0 76/100

~~

魔神王「聞こえるかー!人間!!」

魔神王「我は魔王を越えし者」

魔神王「魔神王!!」

魔神王「もうすぐ終演を迎えることになる」

魔神王「泣け!叫べば!狂え!」

魔神王「全ては私の物となるのだ!」

「「「「ふはははははは」」」」

~~

「もう…終わりだ…」

「世界最強の軍が…ほれ見ろ…」

「まるで虫けらじゃろ?」

大臣「せめて…王だけでも…」

「どこに行ってもかわらんさ」

「死ぬのが早くなるか遅くなるか…」

大臣「…くっ」

「外を見てみろ、城壁の外には見たことのないほどの軍勢がまだ構えておる」

「場内すら埋め尽くされておるのに…」

47 : 以下、5... - 2017/11/02 23:06:15.452 tprT3NzG0 77/100

大臣「じきにここにも…」

「あれは…」

「ふっふっふ、ワシは狂ったか?大臣」

大臣「あ、あぁ…」

「ワシには巨大な城が魔神王のもとへ突っ込んでいるように見える…」

大臣「おおおおお王!!」

「城の上に…ワシは目には自信があったのだが」

「物々しい城の上に勇者っぽいのが…」

大臣「王!!勇者は遠すぎて見えませんが城が動いてます!!」

「なに!?」

48 : 以下、5... - 2017/11/02 23:13:25.270 tprT3NzG0 78/100

~~魔王城 テラス

勇者「じいや、拡声魔法ってちゃんと声聞こえんの?」

『いま、しますじゃ』

勇者『うわっ!!声でか!!』

『って俺の声もでかいな!!』

『うわ…これも聞こえてる…』

魔物「「「ウワオオオ!?!」」」

人々「「「あぁ、この声はまさか!」」」

『みんな!!しっかり俺の声を聞いてくれよ!!』

『勇者様が助けに来たぞ!!』

『わりとヤバイことになってるみたいだな』

魔物「ま、魔神王様」

魔神王「ふん…」

『だが、俺が来たからにはもう安心しろ』

『俺と魔王一家で助けてやるからな』

『ちょ、ちょっと!それ言ったら!』

『いいんだよ!こんな時じゃないと聞かないだろ』

『わりとチープなお話になるけどよ』

『実は魔王は悪くありませんでしたー!』

『そして実は魔神王が黒幕でしたー!』

『ってなわけ』

ザワザワ

『まぁ、ようやくすると…』

『みんな…助けてやるから諦めんな』

『希望を持て…』

シーン……………

………………

………


49 : 以下、5... - 2017/11/02 23:15:06.907 tprT3NzG0 79/100

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

魔神王「なんだこの地鳴りは?」

魔物「に、人間の声…ですかね」

魔神王「ぬん!!」

魔物「ピャッ」ブチュンッッ

魔神王「ふざけた奴だな、勇者とは」

50 : 以下、5... - 2017/11/02 23:17:13.547 tprT3NzG0 80/100

「「「勇者様だ!」」」

兵士「希望が見えてきた!」

兵士「最後まで戦おう」

兵士「もちろんだ!!」



「なんと…うっ…」

大臣「お、おう…助かりそうです… 」

「すぐにまだ生きている国民と兵を城にかきいれろ!!」

大臣「は!?」

「籠城じゃ!!猫一匹逃すな!」

大臣「はい!!!ただいま!!!」

51 : 以下、5... - 2017/11/02 23:25:58.747 tprT3NzG0 81/100

~~魔王城 テラス

勇者「ふう、魔神王も面食らってるだろうな!あははっ」

次女「はぁー…そうね」

長女「次の算段は?」

勇者「んー、戦う」

次女「おい!!」

勇者「じいや!城の戦闘区から魔王軍を放って城壁内の国民を助けさせろ!」

次女「はぁ!?あいつらそんなのに従わないわよたぶん!!」

勇者「魔神王を倒した後のために、今のうちにとことん人間に恩を売るって名目でどうだ?」

長女「ふふふ、もしかしたら行けるかもしれませんね」

『わかりましたぞ』

勇者「じいや!声がでかい!!」

~~魔王城 正門

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

魔王軍「クソ人間どもに恩をうってやろうぜー!?」

「もちろんだ!!一生使役してやるからな!!」

「同盟結ばせるぜ!?ひゃっはー!」

ドドドド

勇者「おー、居住区にはいなかったけど、あんなにいるんだな」

次女「あたりまえでしょ、魔王城なんだから」

三女「たのしそー!!お祭り!?」

勇者「そうだぞー!」

勇者「三ちゃん、力を貸してくれるか?」

三女「もちろん!!」

勇者「よーし!城内の敵をボッコボコにするんだ!」

勇者「あ、人間はだめだよ?」

三女「わかったー!!いってくるー!!!」

ピョン

勇者「オイイイイイ!!下まで百メートルはっっ!」

長女「大丈夫ですよ、小さいこは体が柔らかいんです」
勇者「猫じゃないんだから」

52 : 以下、5... - 2017/11/02 23:30:50.900 tprT3NzG0 82/100

長女「それでは」

次女「私たちは、城壁外の魔神王とその仲間ね」

勇者「そうだが…」

長女「?」

次女「どうしたの……こんな時に…」

勇者「魔王に…会ってくるよ」

長女「ふふ、わかりました」

次女「先に行ってるからな!!」

勇者「あぁ、死ぬなよ」

次女「だれが!!」

ピョン

長女「それではお先に…」

ピョン

勇者「…」

勇者「俺はテラスから飛び降りないからな」

勇者「正面玄関からでるぞ」

53 : 以下、5... - 2017/11/02 23:35:53.241 tprT3NzG0 83/100

~~魔王 自室

ガチャ

勇者「よう、魔王」

魔王「…」

勇者「毎度の如く、今日も来たぜ」

勇者「わるいなー、ゆっくり寝かせてやれなくてさ」

勇者「それに…」

勇者「あんたとの約束も破っちゃったよ」

勇者「逃げなかった…」

勇者「俺は俺の意思を貫く」

勇者「たとえあんたが世界の半分をくれるって言ったってな」

勇者「なんたって…」

勇者「俺は勇者…だからさ…」

勇者「それじゃ、この勇者の剣でどこまで生けるか…」

勇者「命に変えても守るから…」

ガチャ

「まて……」

勇者「!?」

勇者「ま、まおう!?」

魔王「ゴホッ…あぁ、魔王だぞ」

勇者「もう意識は戻らないかと…」

魔王「ふふふ、こんなときだからな」

54 : 以下、5... - 2017/11/02 23:42:57.335 tprT3NzG0 84/100

魔王「お前の声は……全部…聞こえていたぞ…」

勇者「な、は、はずかしいな…」

魔王「まったく…最後の…願いすら…」

魔王「守って…くれんのだな…」

魔王「ゴホッ」

勇者「おい!もうしゃべるな!」

魔王「だがな…それでこそ…」

魔王「勇者だ…」

勇者「魔王…」

魔王「ふふふ、勇者たるもの…涙を流してはならん」

勇者「あぁ」

魔王「勇者たるもの…私の娘を…幸せにせねば…ならん…」

勇者「あ…あぁ…」

魔王「勇者たるもの…魔王を越えねば…ならん」

魔王「勇者たるもの…魔王との約束は破らねばならん」

勇者「あ…ああ…わかった…」

魔王「これが本当に最後の願いだ」

魔王「約束ではない」

勇者「な、なんだ!あいつらなら幸せにする!!」

魔王「残念だが…私にはもう魔法力…が残っとらん…」

勇者「……」

魔王「だが、莫大な魔力がまだある」

勇者「ッッ!?」

魔王「私の魂だ」

勇者「いやだ…」

魔王「私が…剣となり…貴様に手助けをしよう」

勇者「いやだ!!!」

魔王「そう悲しい顔をするでない…」

56 : 以下、5... - 2017/11/02 23:46:47.780 tprT3NzG0 85/100

魔王「ただの…願いだ…」

ポワァンファァァ

勇者「いやだ、消えないでくれ!」

勇者「待ってくれよ!!俺はまだ!」

魔王「言っただろう…二人で…魔神を越える力を…手に入れれる…とな…」

勇者「そんな…」

魔王「本当にもう時間はないのだ…」

魔王「剣となり…自我は失うが…お前が果てるまで寄り添うとしよう…」

勇者「…うう」

魔王「孫の顔を見たかったなぁ…」

魔王「たのんだぞ…全てを…」

魔王「息子よ…」

勇者「お父さん!!!」

57 : 以下、5... - 2017/11/02 23:51:41.205 tprT3NzG0 86/100

~~戦場

「「「「ガルルルルル」」」」

長女「はぁ、はぁ」

次女「倒しても倒しても減らない……」

長女「もう…」ガクッ

次女「お姉ちゃん!!」

魔物「ウガアアッッッッ」

ズドオオオオオオオン

次女「……!」

長女「うぅ…」

勇者「待ったか?」

次女「待たせ過ぎよ……」

次女「に、二刀流なの?」

長女「その…剣は…まさか…」

勇者「これは…俺たちの希望だ…」

勇者「くらいな魔物どもおおおッッッ」

ズドオオオオオオオオオオッッッッ

次女「くっ!!」

長女「すごい…一降りで半分以上を…!」

勇者「俺はもう、勇者も魔王も越えた…」

魔神王「ほう…」

勇者「ただお前を倒す者だ…」

58 : 以下、5... - 2017/11/02 23:56:58.629 tprT3NzG0 87/100

魔神王「やれるならやってみろ!!」

魔神王「私こそ全てを越えし者なのだ!!」

魔神王「研ぎ澄まされた一撃!膨大な魔力!」

魔神王「もはや貴様の一撃など」

ズドオオオオオオオン

魔神王「な!?」

勇者「おしゃべりが長いんだよ」

勇者「いくぞおおおお」

ズドドドドドドガアアアアアアアン

魔神王「なるほど…!貴様!!」

魔神王「糧にしたな!?魔王を!!」

魔神王「しょせん貴様も余と同じようだな!!」

勇者「あぁ!糧にしたさ!!この剣は俺達の希望なんだ!」

勇者「お前とは違う!!」

ズドオオオオオオオン

魔神王「くッッ強いな!しかし!」

魔神王「余はお前とは違うからこそ勝てるのだ!!」

勇者「なにを!!」

魔神王「王都を最大火力で吹き飛ばす!!」

魔神王「もういらぬわ!!」

59 : 以下、5... - 2017/11/03 00:01:13.580 5l47NYOr0 88/100

勇者「なッッッッ!?」

魔神王「さぁて?どうする」

ギュオオオオオオオンッッッッ

魔神王「はぁ!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ

勇者「ふ、防ぐしかないだろう!」ビシュンッッッ

魔神王「ほう!やはり貴様が盾になるか!」

勇者「うぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ」

ドドドドドドドドドド

勇者「もってくれ!!俺の体ぁぁぁぁ!!!」

長女「勇者様!!!」

次女「無理よ!!離して逃げて!!!」

次女「あなたが死ねばもともこも無いでしょ!?」

勇者「だめだ!!譲れねぇ!!」

勇者「こんな球止めてやる!!」

勇者「任されたんだ!!全てを!!」

勇者「うぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ」

カッッッッ!!

ズドオオオオオオオオオオオオオ…

60 : 以下、5... - 2017/11/03 00:03:21.970 5l47NYOr0 89/100

ゴゴゴゴ……

長女「なんて爆発なの…」

次女「勇者…!!」

勇者「」

次女「勇者!!起きてよ!!」

勇者「」

次女「勇者ぁぁぁぁぁぁぁ!!」

長女「そ…んな………」

魔神王「ふはは…ふははは…」

魔神王「最後の希望とやらもずいぶん脆いなぁ?」

魔神王「あれだけの魔力を込めたのだ…死んだだろう…」

61 : 以下、5... - 2017/11/03 00:07:20.734 5l47NYOr0 90/100

次女「絶対に殺させない…」

ポワァァアン

魔神王「回復魔法か?死んだやつに使えるわけがないだろう」

次女「いやだ…もう失いたくないの…」

次女「私の手のなかで散っていかないでよ…」

長女「……次女…」

次女「貴方まで死んだら私たちはどうなるのよおおおおお!!」

勇者「」

魔神王「ふふふ、念のために勇者の亡骸ごと王都消し飛ばすか」

魔神王「もちろんお前らもだ」

長女「さ、されるものですか!!」

魔神王「余もこれだけの力をやすやすと撃てるわけではない」

魔神王「だが、最後の一発をくれてやるにはちょうどよき時だろう?」

長女「くっ」

次女「勇者…勇者…きて…」

ポワァァアン

62 : 以下、5... - 2017/11/03 00:12:53.729 5l47NYOr0 91/100

魔神王「さぁて、これでフィナーレだ」

ギュオオオオオオオン

魔神王「跡形もなく消し飛ぶがいい」

長女「」ばっ

魔神王「お前が盾になると?」

長女「そ…そうよ…」ガクガク

魔神王「その震えた細い体でか!?」

魔神王「ふはははは!」

魔神王「貴様ごとき消し飛ぶだけだ」

魔神王「なにもかわりはせん」

魔神王「どけ、貴様なら余の側室として生かしてやろう」

長女「……だれが」

魔神王「ん?」

長女「誰があんたみたいな魔族の面汚しの物なんかになるものですか!!」

長女「私は勇者様のモノになるって…ッッ」

長女「もう決めているんですからッッッッ」

魔神王「ならば消えろ」

ズドオオオオオオオン

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ

次女「お姉ちゃん!!」

長女(あぁ…ここで…私は…)

長女(いえ…後悔はありません…)

63 : 以下、5... - 2017/11/03 00:13:56.603 5l47NYOr0 92/100

ドスンドスンドスンドスンッッッッ

魔神王「な!?魔王城が!?!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ズドオオオオオオオオオオオオオオオ…………

………


64 : 以下、5... - 2017/11/03 00:16:14.915 5l47NYOr0 93/100

長女「そん…な…」

次女「じいや……」

ゴゴゴゴ……

パラパラ…

魔神王「いやはや、城が動くとは実に面白い…」

魔神王「主君関係を叩き込むのが実にうまいな」

魔神王「やはり、魔族は残酷……」

魔神王「これに限る…」

「そんなんじゃねぇ…」

魔神王「!?」

65 : 以下、5... - 2017/11/03 00:20:38.438 5l47NYOr0 94/100

次女「勇者!!」

勇者「てめえが魔族を語るなよ」ガクガク

魔神王「ほう、死に損ないか」

勇者「最後の最後に格好つけすぎなんだよなぁ…」

勇者「じいや…」

勇者「あんたの無償の愛は伝わってるはずだ」

勇者「ぜったいに…」ツー

魔神王「なんだ、泣いておるのか?」

勇者「あぁ、泣くさ…勇者だって」

次女「うわぁぁぁん…」

長女「うぅ…」

勇者「てめぇには無いだろうな…」

魔神王「あぁ、ないさ」

勇者「だからおまえは魔族ですらねぇ」

勇者「ただの落ちこぼれなんだよ」

魔神王「ほう?これだけの強さをもち落ちこぼれとは…」

魔神王「相当頭がわるいようだな?」

66 : 以下、5... - 2017/11/03 00:27:50.188 5l47NYOr0 95/100

勇者「あぁ、俺は頭が悪いさ」

勇者「だが失敗作じゃねぇ、お前とはちげぇ…」

勇者「それを教えてやるよ!」

ズドオオオオオオオン

魔神王「くっ!」

魔神王(くそう!魔法力がさっきので!!)

ズドオオオオオオオン

魔神王「泣きながら戦ってくるとは…」

勇者「こわいか?」

魔神王「!?」
ズドオオオオオオオン

魔神王「ぐぅッ」

勇者「そうだろう?」

勇者「お前には無い感情だろうからな?」

魔神王「ほざくなぁッッ!!」

ズドオオン

魔神王「な!?」

勇者「効かねぇよ…そんな薄っぺらい攻撃は」

勇者「おらぁ!」

ズドオオオオオオオンズドオオオオオオオン

魔神王(お、重ィィィィィィ!!)

魔神王(一撃一撃が真に迫るような重みだ!!)

勇者「到底到達できねぇよ、お前じゃ」

魔神王「なんなのだ!?貴様は!?」

魔神王「なにがそこまでお前を強くするのだ!!!」

勇者「俺もわかんねぇよ…」

魔神王「な!?」

勇者「ただ、俺には…帰りを待ってくれてる三姉妹がいるから…」

魔神王「シネエエエエ!!」

勇者「俺は負けられねえええんだよおおお!!」

ズドオオオオオオオオオオオオオオオ…

67 : 以下、5... - 2017/11/03 00:30:46.791 5l47NYOr0 96/100

………………………………………………

…………………………………

…………………

………



次女「勇者!!」

長女「勇者様!!」

タタタッ

勇者「…」

次女「大丈夫!?」

長女「生きてますか!?」

勇者「」

次女「そんな…」

長女「こんなのって……」

勇者「美女二人に…囲まれてるな…」

勇者「ここは……天国ですか…」

次女「勇者!!」

長女「よかっ…た…!」

「ただいま…」

68 : 以下、5... - 2017/11/03 00:40:27.447 5l47NYOr0 97/100

まもなくして、魔王軍率いる三女に王都内の敵も殲滅され…また平穏が戻った

~~???

勇者「イテテ、まだ治らねぇなぁ」

三女「私の活躍褒めてー!!!」

勇者「三ちゃんサイコー!!よく頑張ったね!!」よしよし

三女「~♪///」

次女「はぁ、デレデレしちゃって…」

長女「あら、焼きもちかしら?」

次女「んなわけないでしょ!」

次女「ってことも…ない…けど…///」

次女「それよりあんたどうすんの!?」

勇者「え?」

次女「北の都市は壊滅、王都の再建もまだおぼつかないし」

次女「魔界だって魔王二人を失って混乱状態よ!」

勇者「ふーん…」

次女「ちょっと、聞いてるの?」

勇者「え?なにが?」

次女「もう!」

長女「ふふふ、少し休ませてあげれば?」

魔王軍魔物「勇者様!!」

勇者「う、またか」

魔物「えー、人間の使いが来て勇者を出せと言っております!」

魔物「救世主に休む暇はないぞとのことで…」

勇者「はぁ…」

勇者「使いを出してくれ…」

魔物「は、はぁ?よろしいので?」

勇者「たぶんねー…」

魔物「はっ!!」

バタンッッ

勇者「はー、執事としての作法がなってないね。じいやの足元にも及ばない」

69 : 以下、5... - 2017/11/03 00:44:29.141 5l47NYOr0 98/100

次女「そりゃあ、そうでしょ」

長女「ふふふ」

勇者「まぁ、仕方ないけどな」

勇者「とりあえず人間がこない魔界にいって、しばらくバカンスでもしよーぜ」

次女「いいわね!」

三女「やったー!!」

長女「あらあら…ふふふ」

勇者「よーし!そうと決まれば移動だ!!じいや!!」

執事「かしこまりました…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

~~外

王の使い「うわぁ!!城が動いた!?」

「また逃げ出す気だな勇者様は…」

「まぁ、しばらくはよいでしょう」

「魔王城も半分くらいの大きさになったが、壮観だなぁ」

71 : 以下、5... - 2017/11/03 00:48:42.629 5l47NYOr0 99/100

~~

勇者「魔界にも海あるの?」

執事「ありますじゃ」

勇者「よーし、じゃあ目指すは海だな!」

執事「勇者様…」

勇者「なに?」

執事「戦いはまだ終わってないようですぞ?」

勇者「え?どういうことだ?」

三女「私が勇者と遊ぶのー!!」

次女「いつもあんたばっかりじゃない!!」

長女「あらあら、二人とも子供ね」

長女「勇者様にはやはり私がふさわしいと思うわ…」

次女「なんですってぇ!!?」

勇者「あぁ…なるほど」

執事「ふぉっふぉっ、楽しくなりそうですなぁ」

勇者「そうかな…」

執事「そうですじゃ」

勇者「そうだな!!」

~~fin ×

73 : 以下、5... - 2017/11/03 00:49:53.733 5l47NYOr0 100/100

ありがとうございました!!まだ見てる人いるかな…

長くなりましだがこれで終わります!!乙でした!!

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