剣士「大きくはないが他より装丁がしっかりしてる、希少品でも入ってるのか?」
女剣士「高く売れる品だから箱にもこだわったらしい」
剣士「あんま意味ないだろうに、で中身は?」
女剣士「ノジュ鉱石というものらしい」
剣士「ああ、あの術に耐性があるっていう」
術士「魔獣が来ました!数は3!」
女剣士「来たか、出るぞ!」
元スレ
剣士「この箱は何が入ってるんだ?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1494249979/
剣士「来たかって……来ない方がいいだろうに」
女剣士「ぐだぐだ言うな!」
剣士「へいへい、あんたは馬車の護衛をしてくれ」
術士「3体ですよ!1人で大丈夫なんですか!?」
剣士「大丈夫だ、何かあったら術でフォロー頼む。そのためにあんたは護衛なんだ」
女剣士「くっ、雇われ風情が」
商人「いいじゃねえか、腕は確かだしな」
剣士「行くぞ!」
魔獣「グオォ!」
女剣士「3体を相手に真正面から突っ込んだだと!?」
魔獣達「グアアァ!」バタッ
商人「一瞬で3体を……」
術士「見えましたか?」
女剣士「ま、まあな……」
女剣士(なんなんだこいつは……)
商人「ここまでとはなぁ」
夜
女剣士「交代だ」
剣士「そうか、じゃあゆっくり寝させてもらうわ」
剣士「ふあぁ……」
剣士(今日は馬車で寝るか)
剣士「Zzz……」
ガサッ
剣士「誰だ!」カチャ
術士「ひっ!すみません……」
剣士「ん、あんたか悪い」
術士「強いんですね。あんなの初めて見ました」
剣士「まあな」
剣士「なんで起きて来たんだ?」
術士「逃げて来たんです」
剣士「ああ」
女剣士『ほらもっと腰振りなさいよ!ああっ!そう、その調子』
術士「やっぱり馬車まで聞こえるか……」
剣士「君がやってる時のも聞こえてくるけどね」
術士「えっ、聞こえてたんですか!?///」
剣士「どっちが本妻かは知らないけどこんなとこに雇われるとは思わなかった」
術士「次の目的地は最近魔獣が多いらしいので3人だと不安だったんです」
剣士「だからってこれはちょっとな」
術士「すみません」シュル
剣士「なんで脱ぐ?」
術士「お詫びです、今日だけですけど……」
術士「ああっ!凄い、こんなの初めて!」
剣士「そっちがヤりたかっただけじゃないか、このスケベ術士」
術士「言わないで……だってあの人のあんな激しいの聞いちゃったら身体が……んあっ!」
剣士「そんな大声出すと外の2人に聞こえると思うんだけど」
術士「じゃあキス、キスして!キスしたままパコパコしてイカせてえ!」
剣士「だから声大きいっての」チュ
術士「Zzz……」
剣士「1回イッたら終わりだと思ったのに性欲強すぎだろ」
剣士「明日起きれるのかコイツ?」
剣士「ふあぁ……俺も寝ないとな」
数日後
商人「ありがとよ、あんたのおかげで無事に辿り着けた」
剣士「良いってことだ、仕事だからな」
術士「ありがとうございました」
女剣士「1対1なら私の方が強い」
剣士「はいはい、じゃあな」
剣士(さてと、別件の方に行くか)
剣士「ここがレンゴさんの屋敷か?」
「そうだが、なんだお前は」
「レンゴさんはな昔はこの街の支配者だったんだぞ!お前みたいのが会える様な人じゃないんだぞ」
剣士(昔はって……)
剣士「そのレンゴさんご所望の品を持って来たんだだよ、依頼でな」
「なにっ?」
剣士「確認してみてくれ」
「待ってろ」
「すみませんでした。まさかレンゴ様のお客様とは」
剣士「いいよ、見張りとしては間違ってない」
メイド「ご案内いたします」
剣士「あっどうも」
剣士(メイドか、緑髪……凄い魔力を持ってるはずだが……)
剣士(あと服の丈短すぎだろ)
剣士(スカートの中が普通に見えそうだぞ)
メイド「どうしました?」
剣士「おかまいなく」
爺「見張りが悪かったな」
剣士「報酬さえもらえればどうでもいい」
褐色「……」ジーッ
剣士(目つきの悪い女だな)
爺「彼女が何か?」
剣士「白髪を護衛にするなんて珍しいなと。魔力無いのに」
爺「魔力は無くとも剣は一流でね」
剣士「そうですか」
剣士「これが依頼の品だ」スッ
爺「中身は?」
剣士「見るなって事だったので見てない」
爺「報酬を」
執事「はっ」
執事「どうぞ」
剣士「どうも……っとちょっと話より多いんだけど」
剣士「通信術の失敗?じゃないか」
爺「今日の事を忘れてくれればそれでいい」
剣士「OK、忘れた。じゃあ俺はこれで」
爺「ふふ」
剣士「宿はどこにあるんだこの街」
女剣士「見つけたぞ!」
剣士「なんか用か?」
女剣士「とぼけるなよ、お前大事な商品を盗んだだろ!」
剣士「じゃあ持ってるか調べるか?その前に宿を見つけたいけど」
女剣士「ふん、その必要は無い!タアッ!」
剣士「ちっ」
剣士(術士がどっかで見てるみたいだけど、街中で術を使えば大問題になる可能性があるし邪魔はしてこないだろう)
女剣士「どうした!手も足も出ないか!」
剣士「そういうのは俺に一太刀浴びせてから言え」
女剣士「生意気な!」
剣士「ふん!」カキーン
女剣士「なっ!?剣が」
剣士「お前の負けだ」
女剣士「まだだ!」
ドスッ
女剣士「ガハッ……」ガクッ
剣士「素手なら尚更俺の方が強い」
剣士(さて、いつもならこういう時は女だったら犯すんだけど)
剣士「見てるんだろ?出て来いよ」
術士「あの……すみませんでした」
剣士「気にしないでいい、荷物を調べる?」
術士「必要ありません」
術士「あなたは持って無いような事は言ってますけど、盗んでないとは言わないので」
術士「そういうことなのかなと」
剣士「それは自分の妄想に都合よく解釈しすぎでは?」
術士「そうかもしれませんね」
術士「彼女は私が見てますのでどうぞ行ってください」
剣士「そうさせてもらうよ」
剣士(さて、宿も見つけて風呂でさっぱりしたし仕事でもするか)
冒険者ギルド
剣士(朝着いたからまだ昼だし時間潰せそうなのがいいな)
剣士(狼型魔獣の3体の討伐か、道中倒しまくってたしこれなら楽だ)
剣士「すみません、この依頼なんだけど」
受付「はい、お1人ですか?」
剣士「そうだけど」
受付「あなたの星はいくつですか?」
剣士「はいこれ、2つ星だ」
受付「すみません、3つ星以上の方でないとお1人では受けれない依頼です」
剣士「なんだと」
剣士「じゃあ他に簡単で楽でゆっくり出来る依頼はないか?」
受付(この人2つ星なのにさっきの依頼楽だと思ってるんだ)
受付「そうだ!ちょうどいいのがあるんですよ!」
受付「南の平原への護衛なんですけど」
剣士「それは1人でいいんだ」
受付「あっちの方は弱い魔獣しか出ませんので2つ星なら問題ないかと」
剣士「じゃあそれで」
「いやー、依頼を受けてくれる人がいてくれて助かりましたよ」
「誰も受けてくれなくて」
剣士「退屈そうだからな。俺はそういうの好きだけど」
「そうなんですか?」
剣士「時間は余ってるし楽に金がもらえるならそれでいいのさ」
剣士「このまま馬車に乗ってるだけでいいなら更にいいんだがな」
「場所についたら色々と歩いて調べたいのでそれは無理ですね」
剣士「平原でか……花でも探してるのか?」
「いえ、大昔の砦の跡と言われてる所を調べて当時の痕跡を探します」
剣士「それは大変そうだ」
「着きましたよ」
剣士(こんなとこに何かあるのか?理解できないな)
「じゃあ護衛お願いしますね」
剣士「ああ」
剣士(予想以上に暇だ)
剣士(まあいいけど)
「これは!」
剣士「何かあったのか?」
「見てくださいこれ!」
剣士「破片?」
「そうです!これは教会の飾りガラスの破片です間違いない!」
「ほらここで赤と青に分かれてるでしょ?」
剣士「確かに……」
「つまり1000年前にこの辺りに存在していたアレサ王朝は砦に教会を作っていたということなんです!」
剣士「これだけで決めるのは早計なんじゃないか?」
「ですね、だからこの辺りを掘ります」
剣士「掘るのか」
「はい、この魔具を使えば簡単に掘れるんです」
「魔力を流すと魔具に土が吸い付いて簡単に掘れるっていう寸法です」
剣士「それって土がいっぱい付くと重いから体力もけっこう使いそうなんだが」
「確かにちょっとキツイですね使用回数が多いと魔力の消費もバカになりませんし」
剣士(大変そうだ)
「はあ、疲れた……」
剣士「成果無しか」
「ですね」
剣士「ちょっと休んでろ、俺がやる」
「ただ掘れば良いというわけではないんですよ」
剣士「やり方は見てたから分かる」
剣士「ほっ、よっと、せい」
「凄い……冒険者の人って凄いんですね」
剣士「人によるよ」
剣士「にしても面白いなこれ」
剣士「呪文が刻んであってそれに魔力を流すことで誰でも同じ効果が得られるってわけだ」
剣士「つまり術符と一緒だ」
「なんかそうらしいですね、よく分かんないですけど」
剣士「っと、調子乗って掘り過ぎたな」
「腰までって……ペースが僕と違いすぎる……」
剣士「なんか変なもんがあったんだけど」
「えっ、これは!」
「教会の装飾品ですよ間違いない!」
剣士「今の教会と違って色々作ってるんだな」
「そうなんですよ!同じ地域に存在した王朝なんですけど今の僕らの宗教と違ってですね」
剣士(あ、変なスイッチ入ったなヤベえ)
剣士「ちょっと待てこれどうするんだ?」
「あっ、そうでした。今は教会の話よりこっちの方が重要ですよ」
「これは持ち帰ります」
「そして今回はこれで良いので穴を埋めてください」
剣士「分かった……ん?」
「どうしました?」
剣士「いや、これ重そうだし俺が馬車に持っていく」
剣士「穴埋めるまで近くで待っててくれ」
「分かりました」
剣士「でも、なんで埋めないといけないんだ?」
「この穴が魔獣の住家になったりもしますからね」
「なるべく影響がないように出来る限り元に戻すんです」
剣士「そうか」
「いやー、埋めるのも早いですね」
剣士「そりゃどうも」
剣士「ちょっと馬車の後ろでドタバタするかもだけど気にせずに振り向かないでくれ」
「えっ、これは傷つけないでくださいよ」
剣士「絶対に見るなよ、命に関わる」
「えー」
「さ、乗ってください」
剣士「ああ、安全に頼む」
ブンッ
剣士「ふん、甘いな」
褐色「何!?」
剣士「剣の腕は良いらしいが小さい馬車の中ではどうかな」バッ
褐色「くっ、この!」
ドタッ バタッ
「後ろで何が起きてるんだ……」
褐色「私が組み敷かれるだと、があぁあああ!!」
剣士「相手を痺れさせる術の刻まれた術符だ」
剣士「使い捨てとはいえお前もこういうの持っとけよ」
褐色「このっ」
剣士「まさか術符を使う魔力すらないのか?」
褐色「お前には関係無いだろ」
剣士「そうだな」
剣士「だからこれから俺がすることもお前には関係ないから大人しくしてろ」ズルッ
褐色「服を脱がせておいて関係無いだと」
剣士「俺は襲って来たやつが女だったら犯すことにしてるの」
剣士「好みじゃなかったらしないけど」
褐色「ゲスが」
剣士「安心しろお前にも楽しませてやる」
褐色「んほぉぉおお、こんなのダメ……ダメぇ……」
褐色「私は、私はルイ以外とはあ……」
剣士「なるほど、レズか道理で処女なのに感度が良いわけだ」
剣士「声は外に聞こえないようにしてあるから気にしなくていいぞ」
褐色「黙れゲスが」
剣士「殺しにきといてよく言うぜ、まっ、街まで楽しもうや」
褐色「殺してやる……んあっ!殺してやるぅぅああんっ!」
剣士「良いよ、どんどん来い。その度に気持ちいことしてやるからな」
褐色「おのれぇ……」
「ありがとうございました」
剣士「いえいえこちらこそ」
剣士「ついでにコレ運びますよ」
「はい、ありがとうございます」
剣士(その間にちゃんと逃げとけよ褐色女)
酒場
剣士「ぷはぁー、中々いけるじゃんこの地酒」
マスター「そうだろ?なんてったって昔からある物の中でレンゴの息のかかってない数少ないものだからな」
剣士「街の発展の立役者とか聞いたけど嫌われてんの?」
マスター「色々悪いことしてるみたいだからな」
マスター「いまではレンゴと関係ない産業が大分育ってるから街での発言力が無くなってきてるのさ」
剣士「へー」
女戦士「よし!諸君、明日は頼んだぞ!」
「オオー!!」
剣士「あれは?」
マスター「明日、魔獣の討伐にいくらしい。あの女戦士さんは街の自警団の人でこの街の守りの要だ」
剣士「へー」
剣士「ねえ、女戦士さん。その討伐任務、まだ人募集してる?」
女戦士「人手は多い方がいいが腕に自信は?」
剣士「この街に来る途中、商人の護衛をしてたけどこの通り無傷さ」
剣士「ちなみに南じゃなくて西から来たからな」
女戦士「ほお」
「どうせ大人数だったんだろ」
剣士「3人だ、術士1人ともう1人も剣士」
「じゃあ他の2人が腕利きか運が良かったんだろ!」
剣士「運は良かったな、最大で熊型4体だったし」
女戦士「何!?あいつは固くて剣士は不利だろ!お前の仲間は生きてるのか?」
剣士「今日揉めて1人ぶっ飛ばしたけど流石に街中では死なないだろ」
「術士が頑張ったんだろ」
剣士「もー、なんでもいいから雇ってくれよ。金が欲しいんだ」
剣士「稼げる時に稼いどかないとな」
「冒険者か、星は?」
剣士「ほら、2だ」
「2かよ!剣士で2つ星とか足手まといだろ」
剣士「楽な仕事しかしないから星が増えてないんだよ」
女戦士「分かった、テストしよう」
剣士「ほう」
女戦士「私と腕相撲で勝負だ」
剣士「OK」
剣士「で、これは魔力使っていいのか?」
女戦士「無論だ、私も使う」
剣士「分かった。怪我しないようにな」
「姐さん相手に生意気なこと言いやがるぜ」
「よし、いくぞ……レディ…………ゴー!!」
女戦士「はあ!」ドッ
剣士(くっ、すげえ力だ。魔力で身体能力を強化するのは得意ってことか)
女戦士(コイツ、私と互角だと!?)
「こいつ、姐さん相手に10秒持ちやがった!」
「それどころか互角じゃねえか」
剣士「うおおっ!」ゴッ
「嘘だろ!姐さんが押されてる!?」
女戦士(明日もあるし温存するつもりだったが)
女戦士「負けるかぁー!!」ドドッ
ミシッ
剣士「っ!?」バッ
「逃げた!」
女戦士「どういうつもりだ」
剣士「いや、テーブル壊れそうだったから」
女戦士「確かにな」
女戦士「……認めよう、明日は頼んだぞ」
剣士「任せろ」
爺「失敗したのか?なんのためにお前の様なゴミを飼ってやってると思ってる」
褐色「申し訳ありません」
爺「まあいい、チャンスをくれてやる」
褐色「ありがとうございます」
爺「執事に勝てたらな」
褐色「はい……」
執事「参りますよ」
褐色(ルイ……)
翌日
剣士「その魔獣ってこっちにいるの?」
女術士「そうらしいです」
女術士「街に向って移動してるらしいから入れ違いになるかもですけど」
剣士「不安そうだね」
女術士「はい、なんでも凄く巨大な魔獣らしくって……」
剣士「どんなにデカくても術士がこれだけいれば楽勝だろ」
女術士「だといいんですけど……」
剣士「心配するな、俺が守ってやるよ」
女術士「えっ」
剣士「同じ依頼を受けた縁だからな」
女戦士「ヤツが来たぞ!気をつけろ」
「なんでだ、予想ではもっと遠くにいるはず」
「移動速度を上げたのか」
女戦士「術士は一旦下がれ!弓士は援護射撃!」
剣士「行くか」ダッ
魔獣「ゴオオォ!!」ブンッ
剣士「尻尾か」ヒョイ
「うわぁー!!」
剣士「このぉ!!」ザシュ
魔獣「ウウゥゥ」
剣士「ちっ、これくらいじゃビクともしないか」
女戦士「離れろ!術士の攻撃が来るぞ!」
剣士「了解」
ドッゴーン
「やったか」
魔獣「ゴアアァア!!」
「なん……だと……」
女戦士「馬鹿な……ありえない……」
「突っ込んで来るぞ!逃げろ!」
女術士「えっ……」
剣士「ちっ、間に合え!」ダッ
女術士「嫌あぁーーーー!!」
剣士「大丈夫か?」
女術士「はい……」
剣士「倒せなかったが効いてないわけじゃない」
剣士「もう一発頼むぞ」
女術士「はい!」
女戦士「ぐおおっ、私達が抑えてる間に体制を立て直せ!」
剣士(力自慢達が頑張ってるな)
剣士「なら、俺は切るだけだ!」ゴッ
「なんだアイツの剣、光ってるぞ!」
「呪文が刻んであるぞ!」
剣士「でりゃあ!」ザシュ
魔獣「ギィアアア!!」
「やった!尻尾を切ったぞ!」
魔獣「グオオォオ!!」
女戦士「うわぁーーー!!」
「姐さん達が吹っ飛ばされた!?」
剣士「術士!行けるか?」
術士達「任せろ!!」
「爆発で吹っ飛ばせないなら氷漬けにしてやる!」
カッチーン
「ダメだ!アイツの手足は凍ったけど身体は凍ってない!」
剣士(身体に何かあるのか?なら!)
剣士「喰らえーー!!」ズシャァ
剣士(ん、体内に何か固い物が)
魔獣「ガアアァア!!」パリーン
「危ねえ!!」
女戦士「させるかー!」
「よっしゃあ!姐さんの投げた斧が頭に直撃だー!」
剣士(そうか、頭を切り落とす!)
「また突っ込むのか!無理するな!」
女術士「援護します!」
「なんだアイツは、術が消されてるぞ!」
「だからあんまり効いてなかったんだ」
「術を消す魔獣なんて効いたことないぞ」
剣士「近づければ十分だ!」
剣士「その首貰ったー!」
魔獣「グオォォオオオオ!!」バタン
「やったのか?」
「起き上がって来ないぞ」
「じゃあ……」
女戦士「我々の勝利だ!」
「うおおおおおおおおおおお!!」
「やったーーー!!」
剣士「ふう」
剣士(そういえば腹に何か入ってたな)グサグサ
剣士「これか……石だな」
「こいつはバラして街に持って帰ることになってる。あんまり勝手にいじるなよ」
剣士「すまん」
「なんだその石」
女戦士「ノジュ鉱石だな。こんなものを食ってたのか」
女戦士「恐らくこれのせいで術が効かなかったんだろう」
剣士「そんな凄いのか」
「こんなデカイのは見たことねえな」
「高く売れるぜ」
剣士「だ、そうだ。あんたの方で処理してくれ」
女戦士「いいのか?」
剣士「それで新しい斧でも作ってもらえよ」
「そうですぜ!」
女戦士「みんなすまない、そうさせてもらおう」
酒場
剣士「騒がしいな」
マスター「仕方ないさ恐ろしい魔獣を討伐出来たんだからな」
マスター「死者はいなかったらしいし」
マスター「そういえばあんたも一緒に討伐して来たんだろ?」
剣士「ああ、でもあのノリはちょっと……」
女術士「あの……」
剣士「君は」
女術士「今日はありがとうございました」
女術士「本当に守って貰えて嬉しかったです」
剣士「約束は守るさ」
女術士「お礼させてください」
剣士「俺も戦闘中助けられたしチャラだ」
女術士「それじゃあ私の気がすみません!」
剣士「そうか、分かったよ」
女術士「じゃあついてきてください」
剣士「分かった」
剣士「ここは?」
女術士「私の家です。友達と同棲してるんですけどきっとまだ帰ってきませんから」
剣士「宴会か」
女術士「はい、彼女も魔獣討伐に参加してましたから」
剣士「友達も無事で良かったな」
女術士「はいあなたのおかげです」
女術士「ズボン脱がせますね」
剣士(礼ってやっぱそういうことか)
剣士(でもそういうキャラには見えないよなあ)
女術士「これは……」
剣士「ああ、俺は身体に呪文を刻まれててさ」
剣士「気持ち悪かったらいいよ」
女術士「そうじゃなくて、男の人のってこんななんですね」
剣士「初めて?」
女術士「はい」
剣士「ならこんなことしなくていいのに」
女術士「良いんです。私の初めて、あなたに貰って欲しいんです」
剣士「分かったよ」
女術士「ん、んちゅ……ぐぽ、ぶちゅ、じゅるる、んん……」
剣士「いきなり口で」
女術士「知識はあるんです」
女術士「胸でするのも良いんですよね?」
剣士(パイズリ久しぶりだ。一生懸命で可愛いな)ナデナデ
女術士「あうぅ……///」
剣士「撫でられるの好き?」
女術士「えっと……なんかキュンってしちゃって……」
剣士(可愛い)
女術士「胸からはみ出た部分は口ですればいいんですよね?」
女術士「あむ……んちゅ、れろ、じゅぶ……」
剣士「んっ、気持ちいいよ」
女術士(私で気持ちよくなっててくれてる、嬉しい)
女術士(お股濡れてきちゃった)
剣士「出る……精液出すぞ!」
女術士「はい、口で受け止めます。いっぱい出して」
剣士「出る!」ドピュ
女術士「んっ!んんっ!?」
女術士(凄い……いっぱい出てる……)
剣士「ありがとう、気持ちよかったよ」
女術士「まだこっちが残ってますよ」クパァ
剣士「それだれかに教わった?」
女術士「いえ、自分で考えました」
剣士「エッチすぎるよ」
女術士「うぁ……///」
女術士「あぁ……気持ちよかったです」
女術士「あなたの精液いっぱいかけられてあなたの物にされちゃいました」
剣士「俺はそのうちどっかに旅に出るから中に出さなかっただけだよ」
女術士「そうですか……でもまた機会があったらシてくれますか?」
剣士「もちろん!」
女術士「ありがとうございます」
剣士「こっちこそありがとう、気持ちよかったよ」
剣士(宿に戻って風呂入って寝よ)
メイド「あの」
剣士「え」
メイド「私を買いませんか?」
剣士「君メイドだよね?」
メイド「そうですけど」
剣士「売春するなんて給料貰ってないの?」
メイド「これは趣味です」
剣士「趣味か……」
メイド「買ってくれますよね?」
剣士「俺、巨乳の方が好きなんだよね」
剣士「あんま大きすぎてもアレだけど」
メイド「どんなことでもしますから!お願いします!」
剣士「わ、分かったよ」
剣士「まあ可愛いから買うつもりだったけど」
メイド(ちっ)
メイド「ここに泊まってるんですね」
「おいあんた、騎士様がお待ちだぞ」
剣士「騎士?魔獣退治にいなかったからこの街にはいないのかと」
騎士「騎士の仕事は領内の街の治安維持だからな」
剣士「で、その騎士様が何の用で?」
騎士「それは君が我が領主の領内の治安を乱したからに決まっている」
剣士(あの箱の事か?)
騎士「君は昨日、人を殺しただろ?」
剣士「はあー!?」
騎士「とぼけるのか?」
剣士「身に覚えがないから説明して欲しいんだけど」
騎士「これを見たまえ、術によって紙に風景を写したものだ」
剣士「この褐色は……」
メイド「……」
騎士「知っているだろ?」
剣士「まあ」
騎士「彼女を殺したのは君だろ?」
剣士「なんでそうなる!」
騎士「ここに彼女が血で旅の男と書いているだろ?」
剣士「確かにそう読めなくもない」
騎士「なので旅の男全員を調べた」
騎士「結果みなの無実が証明された」
騎士「残るは君だけ、つまり犯人は君だ」
剣士「ちゃんと調べれば俺の無実も証明されると思うんだが」
騎士「言い訳するな!見苦しいぞ」
剣士「おい」
メイド「立て込んでるみたいなので私は帰りますね」
騎士「君は?」
メイド「この人と売春する予定でした」
騎士「領主の許可の無い売春は罪だぞ」
騎士「来てもらおう!」ガシッ
剣士「マジか……」
牢屋
剣士「まったく……なんなんだよ」
剣士「褐色を殺したのは間違いなくあの爺だ」
剣士「俺を殺し損ねたからか、随分厳しいことだ」
剣士「で今度はその死体を利用して俺を嵌めようとしてると」
剣士「信用出来ないなら最初から頼むなっての」
剣士(箱の中身と同じと思われる物が魔獣から出てきたりと何かあるよな)
剣士(俺としては面倒だからほっといて欲しいんだけどどうなるか……)
メイド「すみません」
剣士「君は」
メイド「メイドです」
メイド「私のせいでこんなことになったので助けに来ました」
剣士「見張りは?」
メイド「騎士っていうのはだいたいが怠け者なので見張りなんていないですよ」
メイド「だからあなたも犯人にされてるわけですけど」
剣士「説明どうも」
ガチャ
メイド「開きました」
剣士「ありがとう」
剣士「さて、帰って寝よ」
メイド「宿に戻るつもりですか?」
メイド「また捕まりますよ」
剣士「他にあてもないし」
メイド「でしたらいい所があります
メイド「ついて来てください」
剣士「街外れに地下室があるとはね」
メイド「レンゴ様が昔使っていたようです」
剣士「へー、で、どうする?」
メイド「買ってくださるんですよね?」
剣士「ああ」
剣士「服脱がすぞ」
メイド(今っ!)バッ
メイド「がはっ……なんで……」
剣士「あのさあ……あの爺は俺を始末しようとしてるみたいなのにそこのメイドを信用するわけないだろ」
メイド「助けてあげたでしょ!信用してよ!」
剣士「そう言われてもな」
メイド「くっ、リザごめんなさい。あなたの仇取れなかった」
剣士「リザ?」
メイド「殺されたいんですか?」
剣士「理不尽だろ」
メイド「あなたに殺された褐色の女剣士よ!」
剣士「彼女か……」
剣士「って俺が殺したんじゃないだろ」
メイド「あなたのせいで死んだんじゃない!」
剣士「ああそう、とりあえずお前犯すわ」
メイド「やっぱり男ってクズ」
剣士「襲ってきた女は仕返しに犯すことにしてるんだ」
メイド「クソみたいなポリシーね」
メイド「んっ、うあぁっ!こんなの全然……」
剣士「感じてるみたいだけど?」
メイド「私がどれだけ快楽責めされてきたと思ってるの?」
メイド「こんな快楽は不快なだけ」
剣士「知るかよ」
剣士「どんなのなら気持ち良いんだ?」
メイド「それはもちろんリザとnって何言わせるの!」
剣士「なるほど、じゃあやっぱりお前がルイか」
メイド「なんで……」
剣士「レズカップルだったんだなお前達」
メイド「まさかリザにも!?」
剣士「したよ、そういう信条で生きてるからな」
メイド「このっ!やっぱり殺す!絶対殺す!」
剣士「縛られてるから今は無理だろ」
メイド「魔力さえ使えれば」
剣士「そういえばその髪の色なのに全然魔力を感じないな」
メイド「本当なら人間なんかに屈しないのに」
剣士「そういう系の人か……」
剣士「でも魔力を使えないって事は……」
メイド「脱がさないで!私の身体を見ていいのはリザだけなの!」
剣士「やっぱりな、魔力封じの呪文だ」
メイド「うぅ……」
剣士「これで力を封じられてあいつのメイドをさせられてたのか」
メイド「メイドなんかじゃない、ただの飼い犬」
メイド「リザも私もヤツに飼われていたの」
剣士「あいつもか」
メイド「私は幼いころに拾われて」
メイド「リザは魔力が無いから捨てられて、その後ヤツに拾われたらしいわ」
メイド「リザは剣の腕が上達したおかげで私みたいに性欲処理の道具にはされなかったけど」
メイド「最初は飼い犬どうしでの傷の舐めあいだった」
メイド「でも次第に私達の心が繋がっていって」
メイド「そして結ばれたの」
剣士「いきなり何を語ってるんだお前は……」
メイド「そんなことよりよくも私の身体を……」
剣士「屋敷の男共に見られてるんだろ?」
メイド「それでも嫌なものは嫌」
剣士「そうか、じゃあお詫びに」
メイド「え?」
メイド「んぐぅ!?これがお詫びぃ!?んあぁ!」
剣士「気持ちいいだろ?」
メイド「不快だって、言った、でしょぉ……」
剣士「ならもっと頑張るから気持ちよくなってくれ」
メイド「はあ?バカなのっ?んんっ」
剣士「それでリザも気持ちよくなってくれたぞ」
メイド「リザのこと気安く呼ばないで……」
メイド「ダメっ、こんなやつに、こんなやつにぃ……」ビクン
剣士「イッたみたいだな」
メイド「うるさい……よくも中に……」
剣士「お前も失敗して処分されるから関係無いだろ」
メイド「失敗?これはあの男の命令じゃない」
剣士「尚更まずいだろそれ」
メイド「知らない、リザのいない世界なんてどうでもいい」
剣士「俺の事狙って来たくせに」
メイド「うるさい!もうどうでもいいの」
剣士「そうか、お前の愛もその程度か」
メイド「どういうこと」
剣士「俺は殺せなくても爺は殺せるだろってことだ」
メイド「あの執事がいる限り無理」
剣士「お前には無理でも俺には出来る」
メイド「は?」
剣士「俺を雇えよ」
メイド「頭おかしいの?」
剣士「俺を雇えば仇のどっちかは死ぬことになるだろ?」
剣士(本当は俺は仇じゃないけど)
メイド「確かにそうだけど」
メイド「あなたになんの得があるの?」
剣士「成功報酬でお前を貰う」
メイド「は?」
剣士「心配するな、冒険者ギルドの依頼以外にも何でも屋として色々やってきた腕がある」
メイド「そういうことじゃなくて、なんで私があんたなんかに」
剣士「もうどうでもいいんだろ?だったらいいじゃないか」
メイド「……」
メイド「それもそうね」
剣士「決まりだな」
メイド「それでなんで私を更に縛ってるの」
剣士「逃げられないように」
メイド「雇い主になんて仕打ちなの」
メイド「このクソ何でも屋」
剣士「依頼成功率は100%だ安心しろ」
メイド「相打ちするようにお願いします」
剣士「そうきたか……」
爺の屋敷
剣士「案外簡単に忍び込めたな」
剣士(あいつはどこだ)
ヒュン
剣士「おっと」キーン
執事「今のを凌ぎますか」
剣士「この暗がりで正確に攻撃してくるとか只者じゃねーな」
執事「ふふ」シュン
剣士「くっ、はええ」
執事「昔、戦争があったのはご存知かな?」
剣士「え?」
執事「30年ほど前までこの大陸を統一しようと領主達が日夜争っていたのです」ヒュン
剣士「くっ」
執事「あれはまさに地獄だった」
執事「その地獄を生き抜いてきた私に!」シュン
剣士「ぐあっ」
執事「たかが冒険者風情が勝てるものか!」
剣士「くそっ、致命傷を防ぐのでやっとか」
執事「あなたは遅すぎる」
剣士「目がいいようだな、だったら」サッ
ピカァッ
執事「残念でしたね」
執事「目潰しなどは想定の範囲内」
執事「それに対抗する術符くらい用意していますよ」
ブンッ
執事「くっ」
執事(さっきより早い?)
執事(違う……私の動きが読まれている)
執事(だがいくら動きが読めようとも私の方が速い!)
剣士「……」ブンッ
執事「ちっ、だが」ヒュン
剣士「……」サッ
執事(こいつめ!目を瞑ったままでよくも」
執事(まさかさっきの術を自分も喰らったのか?だがそれならば何故)
ドン
剣士「うあっ」ドサッ
執事(無警戒で壁にぶつかって倒れただと!?)
執事(だがこれはチャンスだ)ヒュン
剣士「くっ」カキン
執事(計算どおり、そしてこれに対してお前は突きで応戦する!)
剣士「……」ブンッ
執事(この突きをかわして)
執事「もらったー!!」
ガシッ
執事「な……に……」
剣士「この術符で終わりだ」
執事「ぐああぁああーーーーー!!」
執事「何故……」
剣士「今の俺は目も耳も使えないがきっと疑問に思ってるだろうから答えてやる」
剣士「俺は昔、質の悪い魔女に飼われててな」
執事「自分語りですか、ゴホッ……」
剣士「簡単に言うとそいつの楽しみのために色々な呪文を刻まれていて」
剣士「そのうちの1つに五感の使えなさに比例して第六感的なのが強くなるってのがあるんだ」
剣士「ちなみにあの目眩ましの術符は五感全部を奪う光だ」
執事「バカな……」
剣士「あいつは俺が転んだり壁にぶつかりながら必死に逃げるのを見るのが好きだったらしい」
剣士「酷い話だろ?」
執事「」
剣士「やっと感覚が戻ってきたな、執事あんたは強かったよ」
執事「」
剣士「死んだか」
剣士「爺はどこにいるかな?」
剣士「ここか?」
ガチャ
グサッ
爺「ははっ、私の勝ちだ。このナイフには猛毒が」
剣士「そうか」ザシュ
爺「ぐああ!!」ドサッ
剣士「足の腱を切っただけなのに情け無い悲鳴をあげるな」
剣士「あんたもそこの執事と同じで戦争を生き抜いてきたんだろ?」
爺「執事?」
執事「」
爺「貴様ぁ!」
剣士「罠とか対策に持って来てた。そしたら上手い事ナイフを防げた」
爺「血も涙も無いやつめ」
剣士「お前が言うか」
剣士「ところで聞きたいんだが」
剣士「あの魔獣を操ってたのはお前か?」
爺「なんのことだ?」
剣士「とぼける気か、魔獣の体内にノジュ鉱石が入っていた。俺に依頼した箱の中身だろ?」
爺「お前箱の中を!」
剣士「聞いただけだ、見てはいない」
剣士「今の反応からして間違ってないな」
爺「ふん、そうだ。この街は私の街なのだ」
爺「なのに愚民共はそれを分かっていない」
爺「私のおかげで発展したというのに!」
爺「だから滅茶苦茶にしてまた私が発展させてやろうと思ったのだ」
爺「そうすれば奴らはまた私を崇めるからな」
爺「そのために戦争中に開発した技術で魔獣を強化して操った」
爺「ノジュ鉱石で術対策も完璧だったはずなのに、なのに!」
剣士「人間を舐めすぎたな、自分以外を見下しすぎだ」
爺「さあ、騎士に突き出すがいい」
爺「私の負けだ」
剣士「何か勘違いしてないか?」
爺「何?殺人者の汚名を晴らしたいのではないのか?」
爺「私がお前を嵌めてやったからな、騎士共も馬鹿ばかりだ」
剣士「違う、依頼で殺しにきただけだ」
剣士「俺を消そうとした事もムカつくけどな」
爺「なんだと、いったい誰が」
剣士「メイドだよ、あんたのとこのな」グサッ
爺「がはっ……このナイフ……」
剣士「さっきあんたが執事に刺したやつだよ」
爺「ど……が……」
剣士「ということで終わったよ。証拠に首取ってきた方が良かったか?」
メイド「バカなの?そんなものいらないわ」
剣士「信用するのか?」
メイド「その怪我で何もしてなかったとは誰も思はなでしょ?」
剣士「そうか、ちょっと眠ってろ」ピッ
メイド「術符……」ガクッ
メイド「うっ……ここは?」
剣士「俺の泊まってる宿だよ」
メイド「なんで?って裸!?」
剣士「ヤるために決まってるだろ」クチュ
メイド「んっ……」
剣士「気持ちよくなってくれ」クチュクチュ
メイド(この人の指、今までので1番……)
メイド「あれ?何これ、へその辺りに」
剣士「呪文を刻んどいた」
メイド「は?」
剣士「俺も昔は人に飼われててな。そいつが戯れに色々教えてくれたんだ」
メイド(だから私に無駄にかまってたというの?同じような境遇だったから)
剣士「これはいっぱい気持ちよくなれる呪文」
メイド「嘘、呪文での強化効果は弱いはず」
剣士「バレたか、マイナスじゃないと効果弱いからな」
メイド「じゃあこの呪文はなんなの?」
剣士「秘密だ」
メイド「最低」
剣士(背中にも刻んであるのも秘密だ)
翌日
剣士「おはよう、メイドなのにご主人様より朝遅いんだな」
メイド「ご主人様が激しくするから」
メイド「ちなみに今昼過ぎだけどご主人様はいつ起きたの?」
剣士「さっき起きた」
メイド「だと思った、胸を揉まれてて私がずっと寝てるわけがない」
剣士「昨日夜更かしだったからな」
メイド「色々やったのはご主人様でしょ」
剣士「さっきからなんでご主人さま呼びなの?」
メイド「ご主人様の物になったので」
剣士「その呼び方やめてくれ」
メイド「分かったわ。それにしても騎士のところから脱獄したのに呑気ね」
剣士「脱獄させたのおまえだろ」
剣士「飯食えます?」
「あ、あんたは!?」
騎士「見つけたぞ脱獄犯!」
騎士「やはり住処に帰ってきたな!待ち伏せてたかいがあった」
剣士(とっくに帰ってきてたんだけどな)
女戦士「何が脱獄犯だよ、殺人犯扱いしておいてさ」
騎士「脱獄は脱獄だ!」
剣士「鍵が開いてたので帰っていいのかと」
騎士「そんな馬鹿な!」
剣士「でも俺は開けてないのに開いてたし」
メイド(私が開けたから)
女戦士「そもそも牢にいれたのが間違いなんだからいいだろ」
騎士「くうぅ……すまなかった」
剣士(いいんだ)
騎士「昨日の殺人について真実は明らかになった」
剣士「え」
騎士「別の殺人事件があってな、そこから色々分かった」
騎士「それを伝えに来た。すまなかったな」
騎士「というわけでその事件の調査にいかねばならない、さらばだ!」
剣士(そっちの犯人が俺だ……)
女戦士「この街の人間が悪かったね」
剣士「あなたが騎士を説得してくれたんですか?」
女戦士「碌でも無い調査をしてたって聞いたからね」
女戦士「でも文句言いに行ったら別の事件がおきててさ、それでてんてこまいさ」
剣士「そうですか」
女戦士「その子は?」
女戦士「ああ、死んだレンゴのとこのメイドか」
メイド「あそこで働くのが嫌になったので逃げるのを手伝って貰おうと思って」
メイド「それで夕べから……」
女戦士「夕べから……何をしてたんだ?」
剣士「あんま気にしないでくれ」
女戦士「ああ、なるほどな。男と女だもんな」
剣士(ヤったから間違ってはない)
剣士「さて、旅に出るか」
メイド「え?」
剣士「ほんとは身体が重いから今日は寝てたいんだが」
剣士「思い立ったが吉日っていうしな」
メイド「何故?」
剣士「なんだよ、旅をしてればお前の呪文を消せるやつが見つかるかもしれないぞ」
メイド「それが理由なの?奴隷にいらない気を使うのね」
剣士「奴隷じゃない相棒だ」
メイド「っ///」
剣士「案外照れ屋だな」
メイド「うるさい、私に寝首をかかれないように気をつけるのね」
剣士「はいはい」
剣士「褐色の墓参りに行ったら出発するぞ」
メイド「墓参り?」
剣士「知らないのかよ!……ずっと飼われてたんじゃしょうがないか」
剣士「俺が教えてやるよ、行くぞ」
メイド「分かった」
終わり