1 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:01:56.30 9sgPNG0h0 1/401


(男君の舌が、口の中に入ってくる……)

(キスで気持ち良くなるなんて、知らなかった)

(男君の手が、私の胸を触ってる……)

(服の上から触られたことはあるけど、直に触られたのは初めて)

(乳首が固くなってるのがわかる)

(恥ずかしいけど、触られると、とても気持ちいい)

(男君の手が、少しずつ下に行ってる……)

(お腹……おへそ……そして……)

「んっ!」

(パンツ、濡れてるよね……)

「直接……触って?」

「わかった」

「ひあっ……んん……」

(自分でするのとは、全然違う……)

(すぐにイっちゃいそうだけど……ずっと、されていたい……)




元スレ
幼馴染「やっと……男君と……ひとつになれた……」
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1339502516/

3 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:02:41.97 9sgPNG0h0 2/401


「男君……はうっ」

「気持ちいいの?」

「うん……とっても……ああっ……気持ちいいの……」

(だから、男君にも、気持ちよくなってほしい)

(男君のアソコ……すごく大きくなってる……エッチな形……)

「お、おい……!」

(ホントに固い……確か、先の方の裏側がいいんだよね……)

「ちょっ!そこ触られると……!」

(男君、ホントに気持ちよさそう……)

(あ、先の方から何か出てきた……透明で、少し粘ついてる)

(これをつけて、全体を握るように……)

「やばっ!なんで、そんなにっ」

「ネットで調べたり、友達に聞いたりして」

「納得……マジでやばい……」



4 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:03:39.93 9sgPNG0h0 3/401


「なあ、幼……もう、いいよな?」

「……うん。いいよ」

「本当に、ゴムは付けなくていいんだな?」

「うん。大丈夫な日だから。中で出しても、いいからね?」

「……わかった。じゃあ、入れるぞ」

「あ、ああ……入って……来る……!」

(男君の固くて逞しいおち○ちんが、私の中を押し広げてる……)

「たぶん……これ、処女膜だな……」

「私が痛がっても、やめないでね」

「わかった。ゆっくりやるから……」

(い、痛い……でも、我慢しなきゃ)

「ホントに、大丈夫か?」




5 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:04:20.36 9sgPNG0h0 4/401


「大丈夫……じゃないけど……キスして」

「ああ。わかった」

「ちゅ……うう……くちゅ……」

(もう少し……もう少しで……!)

「いっ!んんっ!んっ!……はあ……はあ」

(痛い、けど……奥まで届いてるの、わかる……)

「やっと……男君と……ひとつになれた……」

――――――――



6 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:05:07.73 9sgPNG0h0 5/401


――――――――

▼2ヶ月前

男友「よう、聞いたぜ。また振ったんだってな」

 「……相変わらず、耳が早いな」

男友「このリア充が……そこのベランダから飛び立ってしまえ」

 「背中に羽はついてないし、頭の上に光る輪っかもないぞ」

男友「そもそも、お前の第一の友人を自負する俺が知る限りにおいて」

男友「お前が女子に告白されて断った回数は、それぞれ7回だ」

男友「長期休暇の前や行事ごとの前後には、必ず告白された」

男友「んで、なんでいつも断るんだ?」

 「ノーコメント」

男友「ムッツリスケベだって、実名晒してもいいのか?」

 「やめろ。冗談に聞こえない」




8 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:07:21.44 9sgPNG0h0 6/401


男友「なら、教えろ。今日の相手を見る限り、顔や外見の問題ではないんだろ?」

 「何年か前に見たアニメに、視覚情報を盗み取るってナノマシンが出てたが、もしや……」

男友「SFは関係ない。俺は真実が知りたい」

 「……ちっ、わかった。次の休み時間、顔貸せ」

――――――――

9 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:08:04.37 9sgPNG0h0 7/401


――――――――

校舎屋上にて

 「お前、女さんと同じ委員だよな?」

男友「ああ、そうだけど……え、まさか」

 「違う。それは違う」

男友「じゃあ、誰なんだよ」

 「女さんの友達、幼さん」

男友「へえ……ふむ……うん?」

 「なんだよ?」

男友「いや、イマイチ、ピンと来ないというか、繋がらないというか」

 「家が向かい同士で、小、中も同じ学校なんだよ」

男友「んな!まさか、〝お〟から始まる関係か?」

 「幼馴染って言いたいのか?ああ、そうだ」

男友「全然、気づかなかった。っていうか、お前と幼さんが話してるとこなんて、見たことないんだけど」

 「色々と個人的で些末な事情があってな」




10 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:09:18.17 9sgPNG0h0 8/401


男友「ふ~ん。まあ、いいや。察するに、俺から女さんに頼んで、間を取り持ってくれ、と」

 「2人きりになれる状況を作ってくれるだけでいい」

男友「オーライ。丁度、明後日に委員会があるから、その時に話してみる」

 「サンキュー」

男友「1個、貸しだからな」

 「…………」

男友「ん?なんだよ」

 「いや。ああ、すぐに返すよ」

――――――――




11 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:09:59.20 9sgPNG0h0 9/401


――――――――

2日後の放課後

男友「やっと委員会、終わった~」

 「はいはい、お疲れ様。じゃあ、また明日ね~」

男友「あ、ちょっと待ってくれない?」

 「ん、何?明日のアンケート配布の打ち合わせ?」

男友「委員会は関係ない。ちょっと個人的な話」

男友「……ここじゃあ、あれだから、人のいないところに」

――教室にて

男友(……よくよく考えれば、女子と放課後の教室で2人きりだ)

 「それで、話って何?」

男友「ああ、ええっと、同じクラスの男のことなんだけど」

 「うん……」

男友(夕陽に映る女さん……綺麗だな)




12 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:11:22.48 9sgPNG0h0 10/401


男友「あいつ、幼さんに気があるらしい」

男友「んで、告白したいから2人きりになれるよう、セッティングをしてほしいんだと」

男友(告白……か)

 「へえ~、そうなんだ。男君が幼ちゃんを……なんか、意外だな~」

男友「あの2人、家が向かい同士で、幼馴染らしい」

 「え、そうなの?ああ、でも、そうか……なるほど」

男友「それで、頼める?」

 「うん。いいよ。いつがいいのかな?」

男友「早めがいいだろうけど、そっちの都合でいいってさ」

 「ふむふむ、わかった。何とかしてあげましょう」

男友「ありがと。あ、ケータイのアドレス教えるから、決まったら教えて」

男友(この流れ、不自然じゃないよな?)

 「は~い」

――――――――


13 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:12:16.28 9sgPNG0h0 11/401


――――――――

数日後の放課後

先生「今日は以上」

「起立!」「礼!」

男友「うお~、やっと終わった~」

男友「というわけで、30分したら起こしてくれ」

 「あん?」

男友「ぐーがーすーぴー」

 「全く……宿題でもするか」

 「女友ー、さっきの授業でわからないトコがあって~」

女友「はいはい。どこかしら?」

 「……とりあえず、待つか」

――30分後

 (教室には、俺と男友と、女さんと幼だけ……)

 「おい」



14 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:12:55.27 9sgPNG0h0 12/401


男友「ぐーがー」

 「起きろ」

男友「うがっ」

 「30分、経ったぞ」

男友「おう……よく寝た……ふあ~~」

 「顔でも洗って来い」

男友「そうだな……そうする」

 「いや~助かった!宿題も手伝ってくれて、持つべきものはやっぱり幼ちゃん!」

 「どういたしまして」

 「お礼にジュース買ってくる。ちょっと待ってて!」

 (見事に自然なタイミングで2人とも出て行ったな……)

 (さて、ここからが正念場か……)




15 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:13:45.19 9sgPNG0h0 13/401


 「あの、幼さん……」

 「ん、何?」

 「いや、その……こうして2人でいるのって、久しぶりだなっと思って」

 「そういえば、そうだね。小学生の頃は、よく一緒にいたのにね」

 「あ、覚えてくれてるんだ」

 「当り前だよ……6年間、登下校もクラスも一緒だったんだよ」

 「そうだよな……でも、中学に入ると、クラスが分かれたんだよな。登下校も一緒じゃなくなって」

 「仕方ないよ。お互い、部活とか勉強で忙しかったんだし」

 「高校生になって、同じクラスになって、久しぶりに幼さんを見て……俺、ちょっと驚いた」

 「何が?」

 「なんて言うか……その、大人っぽくなったっていうか……綺麗になったっていうか」

 「ふふ。ありがと」

 「それに、嬉しかった。同じ高校ってことが」

 「…………」

 「でも、なんか恥ずかしくて、なかなか話しかけられなくてさ」



16 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:14:28.36 9sgPNG0h0 14/401


 「それに、忘れられてるってことはないって思ってたけど、今さら図々しいかもしれないって、不安だった」

 「それで、2年になっても同じクラスになって、俺、決めたんだ……」

 「…………」

 「俺、お前のことが」

――数分前、教室外の廊下

男友「おお、マジでやってる」

 「何が起きるか知ってるだけに、こっちもドキドキしちゃう」

男友(俺も緊張してるが、それは女さんがすごく近くにいるからであって)

男友「幼馴染か……なんか憧れるな……」

 「ちょっと運命的だよね」

男友「そういうの、信じる?」

 「どうだろ。特に気にしないと思う。一目惚れはあるかもしれないけど」

男友「そうなんだ……」

 『それに、嬉しかった。同じ高校ってことが』

 「お、そろそろかな?」



17 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:15:07.06 9sgPNG0h0 15/401


男友「あのさ、女さん……」

 「うん?」

男友「俺……女さんのこと……」

 「…………」

男友「好きだ……付き合ってほしい」

 「えっと、その……本気にしても、いいの?」

男友「ああ、マジだ。雰囲気に流されたとか、そういうのじゃなくて」

男友「この前、夕陽に照らされる女さんを見て、確信した」

 「……そうなんだ。ありがとう……」

男友「そ、それで……どうかな?」

 「え?あ、その、実は私も、前から男友君のことが好きだったの」

男友「それじゃあ……」

 「うん。これから、よろしくね」




18 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:15:52.97 9sgPNG0h0 16/401


――教室内

 「……まさか、最後にどんでん返しとは……」

 「本当は女ちゃんの方から告白するはずだったのに……」

 「男友にもその気があったからこの計画に賛成したんだが……」

 「バレたら、ちょっと面倒なことになるかも」

 「これくらい、もう時効だよ。それに、いつか、こうなってたと思うな」

 「私たちは、ただ特等席にいたってだけ」

 「それより、この後はどうするんだ?計画は破綻したぞ」

 「じゃあ、私たちの方から何食わぬ顔で外に出るってのは?」

 「シンプルだが、それでいこう。鞄、取ってくる」

 「あ、私のも」

 「おっけー。ほいよ」

 「ありがとー」

 「俺の鞄も確保と。じゃあ、出るか。上手いことやれよ」

 「任せてっ」



19 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:17:04.51 9sgPNG0h0 17/401


――ガラガラガラ

男友「うおっと」

 「何やってんだ?」

男友「いや、えっと」

 「まあ、いいや。先、帰るから。んじゃ、女さんも」

 「また明日ね~」

男友「あ、ああ」

 「うん、ばいば~い」

――――――――

20 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:18:06.41 9sgPNG0h0 18/401


――――――――

帰り道にて

「いや~、一時はどうなることかと」

「計画通りに進む計画なんてないって聞いたことがあるけど、マジだな」

「でも、良いモノ見れたよね」

「それには同意」

(それにしても)

(女さんが男友に告白したいから仲を取り持ってくれってことで、久しぶりに幼と話したんだが……)

(本当に、大人になったって言うか、綺麗になったよな……)

(なんか、ミイラ取りがミイラになるみたいだが、言うしかないか)

「なあ、幼」

「え?」

「あの……教室で言ったこと、あれ、全部、本当のことだから」




21 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:18:53.01 9sgPNG0h0 19/401


「…………」

「それに、久しぶりに幼と話せて、嬉しかったし、楽しかった」

「だから、俺、幼のことが好きだ。付き合ってくれ」

(ああ、言っちまったよ……どうなっても知らねえぞ)

「……すごく、嬉しい」

「それって……」

「でも、返事をするには、ちょっと足りないかな」

「え?」

「私も、男君と同じ気持ち」

「中学の頃、一緒にいる時間が少なくなって、すごく寂しかった」

「高校が同じで、同じクラスになって、嬉しかった」

「今回の事で、たくさんお話しできて、とても嬉しかったし、楽しかった」

「だから、もし、男君に私の気持ちがわかるなら、私が何をしてほしいか、わかるよね?」




22 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:19:40.18 9sgPNG0h0 20/401


「目は、閉じてるから」

(……目は閉じてるから、って)

(男君、わかってくれるよね?)

(……答えは1つだけだよな、唇をちょっと前に出してるし)

(さん付けじゃなくて、小学生の頃みたいに名前だけで呼んでくれて、ドキッとした)

(いや、敢えて意表を突いて、耳元で愛を囁くとか)

(その時、気づいた)

(そのまま耳たぶを甘噛みして……)

(ずっと、好きだったんだって)

(……キスの方がマシだ)

(だから、お願い。私の思いに、気づいて)

「それじゃあ……」

(肩に、男君の手が……)

(顔を斜めにするんだよな)

(男君の息の音が聞こえる)



23 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:20:21.86 9sgPNG0h0 21/401


「ちゅ……」

(男君の唇……柔らかい)

(幼の唇……柔らかい)

「ん……正解……だったかな?」

「うん……これからもよろしくね、男君」

――――――――

6月下旬、屋上にて

(告白して1ヶ月)

(梅雨も明けて、毎日が夏日)

(梅雨の晴れ間を利用して、デートに出かけた)

(雨の日は、雨宿りをしながら色々なことを話した)

(今まで話をしなかった分を、互いのことをもっと知り合うために)

(でも、今からする話は、そんな子どもの遊びでは片付かない)

(一線を超える話だ)



24 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:20:59.81 9sgPNG0h0 22/401


「さ、お昼、食べよ」

「ああ」

(屋上には、俺達の他にも何人かいる)

(どれも、男女1人ずつの組み合わせで、それぞれのグループが距離を置いている)

「卵焼き、いつもと味付けを変えてみたんだけど、どうかな?」

「うん。甘くて、おいしいよ」

(辛うじて味はわかるが、緊張で上手く飲み込めない)

(他の彼氏も、こういう気分になるのか……)

「どうしたの?」

「ん、何が?」

「具合が悪そうだけど……」

「そんなこと、ないよ」

(小学生の頃を含めたら、本当に長い付き合いだ)

(下手に勘違いされる前に、話した方がいい)

(それに、幼に嘘を吐いたり誤魔化したりするなら、真実を言って嫌われた方がマシだ)



25 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:21:40.42 9sgPNG0h0 23/401


「あのさ、ちょっと込み入った話があるんだけど」

「聞いてるよ」

「来週から期末テストだろ」

「それで、それが終わったら、夏休みじゃん?」

「だから……夏休みに……」

「旅行に行かないか?2人だけで」

「2人……だけで……」

「それって……」

「はっきり言えば、幼と夜を過ごしたい……!」

「……そう」




26 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:22:13.22 9sgPNG0h0 24/401


(私、今、どんな顔をしてるんだろう)

(驚いて、でも、とても嬉しくて)

(それをちゃんと、表情に出せているかな?)

(変な顔して、男君を不安にさせてないかな?)

(心の整理ができて、思っていることをちゃんと伝えられるようになるまで)

(もう少しだけ、待ってね)

「ちょっと、待っててね」

「う、うん……」

(えっと、ケータイと手帳は……あった)

(私の記憶が正しければ……)

(……やっぱり、そうだよね)

(……ちょっと悪戯してみようかな?)




27 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:22:52.11 9sgPNG0h0 25/401


「あのさ……すごく嬉しいんだけど、夏休みはちょっと無理かな」

「そ、そうなんだ……」

(……やっぱり、そうなるよな)

(あ、落ち込んでる)

「だから!」

「夏休みが始まる前に」

「14、15、16日で、どう?」

「……え?」

「どう?それとも、ダメ?」

「あ、いや、そんなこと、全然ないよ!っていうか、その、ありがとうっていうか……」

(うおお~、よかったぁ~)

「でも、なんで、その日に?」

「それは、その日になったら、話す。ふふふっ!」

「旅行、楽しみだね!」

――――――――


28 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:24:01.69 9sgPNG0h0 26/401


――――――――

夜、男の家、食卓にて

 「急な話なんだけど……」

 「期末テストが終わったら、友達と旅行に行きたいんだよね」

男父「テストも始まってないのに、もう夏休みの話か」

男母「まあ、いいんじゃないの?夏休みなんだし」

 「あ、あの、厳密に言えば、夏休みじゃあ、ないんだけど」

 「14、15、16日で、1泊2日か、2泊3日か……」

男母「……テストが終わるの、5日よね?」

男父「本当に急な話だな。夏休みにはできんのか?」

 「友達の部活の都合とか、委員会の都合とかで、ちょっとね」

 「もちろん、テストは頑張るし、無茶はしないし」

男父「それは当然のことだ」

男母「行ってらっしゃいな。そういう経験も大切だもの」



29 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:24:43.53 9sgPNG0h0 27/401


男母「いいわよね?」

男父「母さんが、そう言うなら」

 「えっと、それで……財政支援があると、ありがたいかな、と」

男父「それは、テストの頑張りによる」

 「うん、わかった。ありがと」

男母(……ねえ、あなた?)

男父(……うん?ああ、わかった)

――夕食後、男の部屋にて

 (あれで、なんとかなったか?)

 (さすがに、向かいの幼と2人だけで、なんて言えないからな……)

 (でも、やっぱり正直に言った方が……)

 (とりあえず、勉強に集中しよう)

コンコンッ




30 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:25:20.54 9sgPNG0h0 28/401


男父「勉強中か?」

 「うん、そうだけど」

男父「適当なところで切り上げて、俺の書斎に来い」

 「え、うん、わかった」

 (……もしや?)

 (この問題解いたら、絞られに行くか……ははっ)

 「はああ~~」

――書斎の前

 (父さんの書斎、入るの久しぶりだな)

 (仕事の邪魔しないようにって、小さな頃に入らないようになったんだよな)

 (……嫌な汗が出てきた)

 (……弱気になるな、俺。ちゃんとやれよ!)

コンコンッ

 「入るよ?」

男父「おう」



31 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:26:03.15 9sgPNG0h0 29/401


 「失礼します」

 (……昔と変わってないな)

男父「まあ、そこに座れ」

 「うん」

 (このソファ、よくここに座って絵本を読んでもらったんだよな)

男父「さて、それで」

 「ごめん、嘘ついた」

 「旅行は、本当は向かいの幼さんと2人だけで行く予定」

 (……黙ってられなかった。黙っていたら、いけないと思った)

男父「ああ、そうなのか。うん」

 (あれ?)

 「あの、その話じゃなかった?」

男父「あ、いや、その話で合ってる。余りにもあっさり言うから、驚いただけだ」

男父(母さんからアイコンタクトされて、何か隠してると思って呼び出しただけなんだが)

男父(なんとなく想像はしてたが……なるほどな)



32 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:26:50.63 9sgPNG0h0 30/401


男父「まあ、お前も高校2年生だ。夏休みにクラスメートと旅行に行くくらい、問題ない程度には大人だ」

男父「だが、同い年の女子と2人だけで、となると、状況が変わってくる」

男父「ここ1ヶ月のことは母さんから聞いてるし、評価できる」

男父「だが、何かあった時、お前が親の指示に絶対に従わなければならない子どもであることは、忘れるなよ」

 「うん。わかってる」

男父「それから、俺の方から話は通しておくが、時間のある時に、一緒に向こうの家に事情を説明しに行く」

男父「当然ながら、あちらの返答が優先される。それもわかってるな?」

 「うん」

男父「向こうのお嬢さんも、今日ご両親に話をすることになってるのか?」

 「たぶん、そのはず」



33 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:27:34.20 9sgPNG0h0 31/401


男父「行先は?」

 「まだ決めてない。旅行の話自体、今日決まったことだから」

 「……支援の内容によるかな?」

男父「そして、それはお前の頑張りによる。テストだけではなく」

 「うん。頑張る」

男父「じゃあ、今日のところは以上だ。風呂は、先に入っていいぞ」

 「わかった」

 「……あのさ……ありがとう」

男父「礼を言うのはまだ早いぞ」

 「それもあるけど、今まで、全部」

男父「……それこそ、まだまだ早い」

 「うん。わかった。風呂、入ってくる」

男父(まだまだ子ども……とは言えないか)

――――――――



34 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:28:07.52 9sgPNG0h0 32/401


――――――――

14日、朝、玄関にて

 「それじゃあ、行ってきます」

男母「行ってらっしゃい。楽しんできてね」

男父「どうせだから、無茶して来い」

 「それ、父親の台詞とは思えないよ」

男父「漢としての台詞だ」

 「何それ……じゃっ」

ガチャ……バタン……

 「朝だけど、もう熱いな……」

 「さて、迎えに行くか……って、数歩先なんだけどな」

 (緊張で倒れそう……って、気をしっかり持て、俺!)

ピーン……ポーン……




36 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:28:55.01 9sgPNG0h0 33/401


 「は~い。男君、おはよう」

 「おはよう。おじさんも、おばさんも、おはようございます」

幼母「おはよう」

幼父「…………」

 (おじさんの視線が痛い……)

 「それじゃあ、行ってきます」

幼母「行ってらっしゃい。気を付けてね」

幼父「男君!」

 「あ、はい!」

幼父「通販でスタンガンでも買って娘に持たせようかとも思ったが……」

 「あ~、はい」

幼父「娘は、君が守れ。いいな?」

 「はい!お任せください!」



37 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:31:32.39 9sgPNG0h0 34/401


幼父「うむ。では、楽しんでこい」

 「はい。ありがとうございます」

 「じゃあ、行こうか」

 「うん。荷物、持つよ」

 「ありがとっ」

――――――――

38 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:32:29.93 9sgPNG0h0 35/401


――――――――

バス停→駅→駅のホームにて

「だいぶ、緊張がほぐれてきた」

「ふふっ、色々あったからね。昨日、眠れた?」

「2時間置きに目が覚めた。初めて目覚まし時計に勝った」

「私も、全然眠れなかった。ちょっとだけ、眠るのが怖かった」

「え、なんで?」

「目が覚めたら、全部が夢になっちゃうんじゃないかって、おかしいよね」

「…………」

「とっても幸せで、とっても不安」

「……そういうことなら」

「え?ちょっ……あう」

(優しい口づけ……)




40 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:33:01.66 9sgPNG0h0 36/401


「……今、こうしてここにいる俺と君は、現実だよ」

「……もう、いきなりキスして。そんなセリフ、どこで覚えてきたの?」

「う~ん、わかんない。似合わなかった?」

「そんなことないよ。かっこいいし、安心した」

「それは何より」

――――――――




41 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:33:31.07 9sgPNG0h0 37/401


――――――――

新幹線→駅→ホテルにて

(新幹線に揺られること1時間、送迎バスに揺られること30分)

(ホテル前に来たのはいいが……)

「すごい……素敵なホテルだね……」

「あ、ああ。そうだな」

(間違っては、ないよな)

(支援をどっちがどれだけ出すかで、父さんと幼の親父さんが話し合って)

(ホテル代は俺の父さんが出すってことになって)

(母さんがこのホテルに決めたらしいが、俺達2人には内緒になっていたわけで)

「とりあえず、入ってチェックインしようぜ」

「うん……」




42 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:34:07.77 9sgPNG0h0 38/401


ドアマン「ようこそ、いらっしゃいました。お荷物をお持ち致します」

「ど、どうも。あ、彼女の分だけで、いいので」

(本格的だな……おい)

「お願いします」

(こんなの初めて……!)

(ロビーもすごく綺麗……)

(フロントは……あれか)

「えっと、2泊3日で予約してた男と幼だけど」

フロント「お待ちしておりました。では、こちらにご記入を」

(ええっと、これでいいのかな?)

フロント「ありがとうございます。少々お待ちくださいませ」




43 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:34:38.76 9sgPNG0h0 39/401


フロント「はい、ご確認させていただきました」

「支払いは、済んでるよね?」

フロント「はい。基本料金はクレジット決済で完了しております」

フロント「追加分に関しては、チャックアウトの際にお願いします」

(マジだよ、おい……)

フロント「では、係りの者が部屋へご案内致します」

――部屋に到着

「わああ~、広~い!」

(父さんも母さんもやり過ぎだって……)




44 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:35:49.88 9sgPNG0h0 40/401


スタッフ「ジュニアスイートでございます」

スタッフ「部屋のカードキーはこちらになります」

「どうも」

スタッフ「ドアの施錠はオートロック式ですので、紛失のないよう、お願いします」

スタッフ「紛失の際には、速やかにお申し出くださいませ」

「わかりました」

スタッフ「明日の朝食は2階のレストランにて、ビュッフェ方式で、お時間は朝の7時から10時までとなっております」

スタッフ「それから、明日の夕食のお時間は、いかが致しましょう?」



45 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:36:29.00 9sgPNG0h0 41/401


「え?明日の?」

スタッフ「はい。展望レストランでの夕食が、プランに含まれております」

スタッフ「予約制となっておりますので、夜6時から9時の間で、お時間をお伺いしたいのですが?」

「ええっと、いつまでに決めた方がいいんですか?」

スタッフ「遅くとも、明日の朝10時までにお申し出ください」

「わかりました……決めておきます」

スタッフ「ありがとうございます。他に、何かございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。では、失礼致します」

「どうも、ありがとうございます」

「……ふええ。朝のビュッフェは聞いてたけど、展望レストランで夕食は聞いてないぞ」

「あ、でも、うちのお父さんから、ディナーに出られる服を持って行けって」




46 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:37:17.69 9sgPNG0h0 42/401


「俺もそう聞いて一応用意してたけど、冗談じゃなかったのか……」

「男君のお父さんには、感謝しなきゃね」

「2週間は肩たたきかな。後、ホテルを選んでくれた母さんのために、食器洗い2週間、と」

「親孝行だね」

「これぐらいは、一応。じゃあ、さっさと行こうか。あそこに」

(窓の外に見えるのは、大型テーマパーク)

(ちなみに、2人分の2日間フリーパスは、俺のお年玉貯金から出した)

――――――――




49 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:49:39.57 9sgPNG0h0 43/401


――――――――

テーマパーク内、レストランにて

「男君はやっぱりジェットコースターとか、そういうのがいい?」

「それはそうだけど、ご飯食べた後だから、しばらくしてからでいいよ」

「じゃあ、これと、あれと……」

「待ち時間も考えておけよ」

「わかってるよ」

「ねえ、覚えてるかな?小学生の時に、一緒に遊園地に行ったこと」

「3年生の時だっけ。地元のだろ?もう潰れちゃったけど」

「そうそう。男君の家族と一緒に」

「男君、帰り際に迷子になっちゃったんだよね?」

「それは……覚えてないな」




50 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 21:56:58.99 9sgPNG0h0 44/401


「私は覚えてるもん。迷子センターで大泣きしてたんだよ?」

「やめてくれ。俺も覚えてるから」

「男君が泣いてるとこ、初めて見た」

「俺だって、子どもだったからな」

「でも、私が頭を撫でて慰めてあげると、すぐに泣き止んだけどね」

「あーあー、聞こえないなー」

「とっても……可愛かったんだよ」

「……俺も、思い出した」

「幼に泣いてるとこ見られたのがすごく恥ずかしくなって、しばらく口きかなかった」

「はいはい、ごめんごめん」

「……頭、撫でられて……嬉しかった」



51 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:06:04.55 9sgPNG0h0 45/401


「また撫でてあげようか?」

「それは俺の役割だから」

「ひやっ!ちょっと~~」

(いきなり撫でるから、変な声出しちゃった……)

「変な声だな」

「言わないでよ~」

「お相子だよ。そろそろ出ようぜ」

「うん、わかった」

――――――――



52 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:06:32.49 9sgPNG0h0 46/401


――――――――

アトラクション待ちの行列にて

「うう……疲れた」

「ヒールのせいじゃないか?」

「否定できないのが悔しい」

「もうちょっと俺に寄り掛かったら?」

「いいよ。それじゃあ、男君が疲れちゃうじゃない」

「いいから」

「うん……」

(この靴、お気に入りなのに……)

「幼も、そういう靴、履くんだよな?」

「前から履いてるよ?」

「そうじゃなくて、そういう年頃になったっていうか」

「え……うん。まあ、ね」




53 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:19:45.77 9sgPNG0h0 47/401


「なんか、運動靴で走り回ってた印象しかないから、ちょっと新鮮でさ」

「いつ頃から、ヒールとか履くようになったの?」

「ええっと、15歳の誕生日プレゼントに買ってもらったのが最初だから、そのくらいからかな」

「今、履いてるのは、今年に入って買ったものなんだけどね」

「そうなんだ……」

(本当に、大人になったんだな……)

「うん……」

「…………」

「…………」

(って、物思いに耽ってたら、会話が続かなくなった)

(話題が切れちゃった。どうしよう……)

「…………」

(あのこと、聞くのはやっぱりマズいか……)

(前から気になることがあるんだけど、聞いてもいいのかな……?)



54 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:26:12.12 9sgPNG0h0 48/401


(でも、話のネタないし……軽いノリで)

(このままモヤモヤしたくないし、聞いちゃえ!)

「あのさ!」

「あの!」

「……」

(かぶった)

「……」

(かぶっちゃった)

「幼から、どうぞ」

「えっと、それじゃあ……」

「男君ってさ、今まで、お付き合いした人っている?」

「え?」

(俺と同じ、質問か……)

(まあ、気になるよな)

(中学の3年間と高校の1年間が丸々空白なんだから)



55 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:35:09.63 9sgPNG0h0 49/401


「幼が初めて。告白されたことは、何度かあるけど」

「本当に?」

「ああ。こんなこと言うのも恥ずかしいんだけど……」

「ずっと、心のどこかで、幼のことが気になってた」

「勝手な考えかもしれないけど、幼が傷つくんじゃないかって、不安だった」

「だから、告白されても、その場で断った」

(恥ずかしくて、幼の方を見れない……)

(こういう男って、女の人から見て、どうなんだろう……)

「そっか……すごく、嬉しい」

「私も……同じ気持ちだった」

「いつも一緒にいたのに、少しずつ思いが離れて行って」

「離れていることがわかるたびに、男君を避けるようになった」

「男君には男君の考えとか、人生っていうと大げさだけど、そういうものがあって」

「また、私が側にいると、邪魔になるんじゃないかなって」

「不安だった……」



56 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:45:21.90 9sgPNG0h0 50/401


(駅のホームで言ってたな、不安だって)

(今、ようやく、その意味がわかった)

「でも、やっぱり男君のことが気になって」

「私も、何度か告白されたけど、男君を裏切りたくなかったから、全部断ったの」

「そっか……」

(互いに、こういう思いをするとわかっていたら、中学の頃もずっと一緒にいたんだけど)

(よく考えてみると、綱渡りみたいな感じだな)

(どっちかの思いが消えていたら)

(今、ここに俺がいなかったかもしれないし、幼がいなかったかもしれない)

(それぞれの隣に、別の誰かがいたかもしれない)

「ありがとう。素直に、そう思う」

「ふふっ。恥ずかしい……」

「キス、してもいいか?」



58 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 22:58:22.80 9sgPNG0h0 51/401


「……うん、いいよ」

(幼の唇の感触さえ知らずに、大人になったかもしれない)

(幼の唇を、誰かに奪われていたかもしれない)

(それだけは、考えたくないな)

「……キス、上手になった」

「そ、そうか?」

「うん。そうだよ」

(……急に恥ずかしくなってきたぞ!)

「……感謝しないとな!男友と女さんに」

「あの2人がいなかったら、キスも上達しなかったわけだし」

「うん、そうだね」

「そういえば、今回の旅行、女さんに話した?」

「それが……さすがに恥ずかしくて……男君は?男友君に話したの?」

「俺も話してない。あいつ、テストの結果が悪かったから」



59 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:01:47.97 9sgPNG0h0 52/401


「あちゃあ…確か、追試って今日だよね?」

「いや、そこまで酷くはなかったから、大丈夫だろ。あいつらも、デートしてるんじゃないか?」

「メール、送ってみようか?」

「それ、アリだな。ほら、サメに食べられそうになってる写メあっただろ」

「おっけーい。どんな返事が来るかな~」

「……よしっ。送信完了!」

「俺も送った。あ、そろそろ俺達の番だぜ」

「そうだね」

「そう言えば、男君はさっき、何を聞こうとしたの?」

「それは……幼と同じこと」

「そっか……同じことか……ふふ」

(空白の時間があっても、ちゃんとお互いのことを思っていた)

(こういうことを、運命って呼ぶのかな?)

――――――――

62 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:14:00.28 9sgPNG0h0 53/401


――――――――

数時間後、レストランにて

(あれからアトラクションやパレードを楽しみつつ)

(男友の激怒メールに返信しつつ)

(女さんから励ましメールをもらいつつ)

(気づけば夜になっていたわけで)

「だいぶ、疲れてるみたいだけど、大丈夫」

「もちろん!全然、大丈夫だよ!」

「メニュー、逆さまだぞ」

「うう……」

(完全に、空元気ってやつだな)

(昨日、寝つけなかったから寝不足なんだろうし)

(俺はゲームや漫画で夜更かしは慣れてるが、幼はそうではないだろうし)



63 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:28:02.94 9sgPNG0h0 54/401


「ご飯食べたら、元気になるから!」

「夜は長いんだから、しっかり食べないと!」

「寝不足で脂っこいものを食べるとお腹に悪いから、気を付けろよ」

「ううう……いじわる……」

――数十分後

(案の定、幼の目尻が本格的に垂れてきた)

(少し充血してるし)

「今日のところは、ホテルに戻ろうぜ」

「う~ん……ふああ~」

「…………」

「ちょっと~、女の子の欠伸をまじまじと見るのは良くないぞ!」

「それは失礼」

――ホテルの部屋に戻る

「はい、到着」



64 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:28:48.79 9sgPNG0h0 55/401


「ありがと……」

「少し休めよ」

「やだ」

「いいから。風呂にお湯溜めるから、その間だけ、な?」

「ちゃんと起こしてよ?」

「わかってるって」

「絶対だからね!」

「はいはい」

「それじゃあ、少しだけ……少しだけ……」

「くう……くう……」

(可愛い寝息だな……)

「お湯、溜めるか」




65 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:31:46.50 9sgPNG0h0 56/401


――数分後

(お湯は溜まった)

(問題は、幼を起こすべきか否か……)

「くうー……ふにふに……」

(先に風呂に入って、その間に起きなかったら、このまま寝かせる)

「それでいこう」

――30分後

(もしもの場合を想定して念入りに身体を洗ったわけだが……)

「くゆゆゆ~……わふわふ……」

(こんな寝息は聞いたことがない……)

「信頼してくれてるのは嬉しいけど、ちょっと無防備すぎるだろ」




66 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:32:56.27 9sgPNG0h0 57/401


「男君……」

「あ、起きたか?」

「……大好き……むにゃむにゃ」

「寝言……か……」

「俺も寝るかな」

「おっと、化粧くらいは落としてやるか。拭くだけコットンとか、持ってきてるのか?」

――――――――

67 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:42:22.06 9sgPNG0h0 58/401


――――――――

(車の後部座席、だと思う)

(隣には男君が眠ってる)

(そっと、手を繋いでみる)

(そして、私も眠りに落ちた)

(とても、幸せなひと時だった)

「…………」

「……うう」

(……眩しい)

「…………」

(まだ……寝ていよう)

「…………」

(……ん?)

(寝てたのか、私……)

「…………って!!!」



68 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:54:46.40 9sgPNG0h0 59/401


「……服、着てる。昨日のまま……」

(えっと、昨日は……晩ご飯食べたら眠くなって……)

(部屋に戻って……)

(お風呂にお湯を溜める音が聞こえて……)

「…………」

(服を脱がされた形跡も、ない……)

(ってことは……)

「あ、ちょっと、男君!起きて!」

「うん?……うう……」

「起きてってば!」

「……むう……おはよう……ふああ~」

「ねえ!私、寝ちゃってた!?」

「ふえ?……ん?」

「だからー!私、あのまま寝ちゃってたの!?」



69 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/12(火) 23:55:31.31 9sgPNG0h0 60/401


「んーっと、うん。そうだね……よく眠ってたよ」

「……よく、眠ってた……」

「それが、どうかしたの?」

「どうして?」

「へ?」

「どうして起こしてくれなかったの?」

「いや~、寝息が可愛くて、起こさない方がいいかと思って……」

「起こしてよ……」

「幼……?」

「うう……起こして……よぉ……」

「ちょっと?」

「うう……ひっく……ぐすっ」

「もしかして……泣いてる……?」

「もしかしなくても泣いてるの!!!」

「のわ!」



72 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:05:47.91 9sgPNG0h0 61/401


(幼の泣いてるとこ、初めて見た……)

(そして、その原因のいくらかは、俺にある……)

(でも、あの寝息で起こせって、むしろ男としてダメでしょ)

「とにかく、シャワー浴びて、さっぱりしてこいよ」

「それは昨日のうちに言ってよ!」

「うわっ!」

(枕が顔面をかすった……)

「ううう……男の馬鹿!意気地なし!」

(呼び捨てにされたの、小学生の時以来だな)

(落ち着くまで側にいるか……1人で顔を洗いに行くか……)

(いや、逃げるな、俺)




73 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:06:47.73 9sgPNG0h0 62/401


「幼が泣いてるとこ、初めて見た」

「……煩い」

「久しぶりに、呼び捨てにされた」

「……呼び捨てで充分よ」

「どっちも新鮮で、嬉しい……」

「原因は男にあるんだからね!」

「でも、おはようって言ってくれないのは、寂しいな」

「…………」

「付き合い始めてから、学校のある日は、いつも門の前で待っていてくれて」

「笑顔で、おはようって、言ってくれたよな」

「…………」

「笑顔になれないのはわかるけど、せめて、おはようくらい、言ってほしいな」

「…………」



75 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:11:49.32 lkLge0A50 63/401


(結構、頑張ったんだが……これで駄目なら顔を洗いに行こう)

「……おはよう」

「できれば、笑顔も見せてくれると……」

「やだ」

(うっ、問題の根は相当に深いぞ……)

「寝起きだし、泣いちゃったし、化粧も落としてないから、変な顔になってる」

「あ~、化粧は落とした。ほら、拭くだけのやつ、持ってきてただろ」

「……ありがと」

「じゃあ、シャワー浴びてくる」

――――――――



76 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:22:58.50 lkLge0A50 64/401


――――――――

ホテル2階、レストランにて

「それで、今日はどうする?時間あるから、乗ってないやつ全部に乗れるぞ」

「全部は乗らない」

「まあ、それもそうだな……」

「っていうか、激しいやつは、全部パス」

「……え~っと、それはつまり~」

「体力温存。それから、ホテルにも早めに戻る」

「あ~、そう」

(……微妙に、返答にトゲがあるような)

「じゃあ、夕食の予約は7時にするか」

「うん……そうして」

「おーけい」

(じゃあ、せめて、それまでには、機嫌を直してもらわないとな)

――――――――



77 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:34:47.32 lkLge0A50 65/401


――――――――

数時間後、パーク内にて

(……どうしよう。機嫌を直すきっかけがない……)

(っていうか、悪いのは私の方だし……)

(色々、キツいこと言っちゃったし)

(でも、男君は優しくしてくれるし)

(ちゃんと、謝りたいんだけど……)

(なんて言えばいいのかな……)

「ちょっと休む?冷たいの、買ってくるよ」

「うん」

「そこに座って、待ってて。すぐ戻るから」

「うん」



78 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:44:43.66 lkLge0A50 66/401


(ああ、ダメだな~。一言、ごめんって言えばいいのに)

(その勇気が出ない……)

(私って、こういう子だったのかな……)

(中学生の頃も、何度も話しかけようとして、そのたびに諦めてた)

(言葉が出なくなって、歩き去る彼を、ただ黙って見送った)

(今もそう……口が開いてくれない。声が出てくれない……)

(このままでいたくない。あの頃には、戻りたくない)

(とっても寂しくて、悲しくて、悔しくて……)

(きっと、男君が戻ってきたら……)

「お待たせ」

「ひゃっ!冷たーい!」

「驚いた?てか、また変な声出たぞ」

「煩いな~」

「まあまあ、はい、アイスティー。ストレートがいいんだろ?」

「うん、ありがとう……」



79 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 00:58:40.90 lkLge0A50 67/401


「どういたしまして」

「ふん……」

(今だ、私!今しかない!)

「あ、あのさ」

「ん?」

「男君は、怒らないの?」

「何が?」

「私が、眠っちゃったこと」

「何で?」

「だって、旅行を言い出したのは男君だし……」

「可愛い寝息を立てる幼を見て、怒るわけがないだろ」

「でも、爆睡しちゃったんだよ?私!自分でも信じられない」

「まあまあ、遊び疲れてたし、寝不足だったんだろ」

「それはそうだけど……でも……!」



82 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:17:24.41 lkLge0A50 68/401


「そりゃあ、確かに、色々と期待はしてた」

「でしょう?」

「でも、それだけが目的じゃない。幼を楽しませて、幼を守ることも、俺の目的」

「だから、起こさなかった。起こそうとも思わなかった」

「むぅ……」

「それが、俺の本心」

「…………」

「…………」

(……これ以上は、言葉が続かないな)

(キスも、効果は薄そうだし……)

(できるだけ、待ちの姿勢はしたくないんだけど)

(……恋愛小説、もっと読めばよかったかな)

「……私も、期待してた」



83 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:18:08.70 lkLge0A50 69/401


「え?」

「男君に、私の初めてを捧げる。奪ってもらう。そういうことを、期待してた」

「それなのに、自分のせいでダメにしちゃった」

「それが、どうしようもなく情けないの」

「幼の」

「今は、私の話を聞いて」

「…………」

「自分のせいで、不機嫌になって、男君を困らせて」

「でも、こんなことで、また昔みたいに避けるようになりたくない!」

「私は、男君と一緒にいたい!」

「だから!」

「ん!?」

「ちゅ……ちゅる……うう……」



84 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:18:37.97 lkLge0A50 70/401


「ぷはあっ!はあ……はあ……」

「本当に、ごめんなさい……」

「それから、今日は絶対に、あなたが満足するまで、私を眠らせないで」

――――――――



85 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:35:15.84 lkLge0A50 71/401


――――――――

(あれから観覧車に乗って、人目を気にせずにキスをした)

(何度、唇を重ねても、飽きることなく、何度も)

(外の景色とか、どうでもよかった)

(お互いにキスの先を我慢したことは、たぶん自慢してもいいことだと思う)

(それから、展望レストランで見た夕陽は、今までに見たどんな夕陽より美しかった)

(でも、ディナーの味はほとんど覚えていない)

(テーブルの下で、互いの足が何度も触れた)

(会話もほとんどなかった。言葉を交わす、必要がなかった)

(食後のコーヒーもほどほどに、席を立った)

(たぶん、私の心臓の音は、男君にも聞こえている)

(エレベーターが遅くて、時間が止まっているように思えた)

(ドアロックの解除さえ、邪魔に思えてくる)



86 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:42:16.15 lkLge0A50 72/401


「幼……!」

「あん……ちゅる……まっ……待って」

「無理、駄目、我慢できない」

「うう!……ホントに……少しだけ……」

「何?」

「お風呂に、入らせて」

「汗とか、気にしないから」

「そうじゃっ……ふう……なくて」

「私の初めてだから……綺麗な私を、見てほしいの」

「幼は、綺麗だよ」

「お願い。一緒に、入ろ?」

「……わかった」

――――――――



88 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:53:38.46 lkLge0A50 73/401


――――――――

「入るよ」

「ああ」

「どうかな?私の身体」

「…………」

(意外と、胸があるな。思ってたより、大きい)

(前に一度だけ、服の上から触ったことがあるが、着やせするタイプなのか?)

(肌はかなり白い。触り心地は最高だろうな)

(くびれのライン……綺麗だ……)

(そして、おへそより下の……)

「何か、言ってよ」

「え、ああ、その……綺麗だよ」

「ふふっ。ありがとう」



89 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 01:58:37.77 lkLge0A50 74/401


「2人で入ると、さすがに狭いかな?」

「あ、じゃあ、俺、身体洗うよ」

「うん。でも、その前に……」

「な、何?」

「ふふふっ。大きくなってる」

「こ、これは……」

「もう少しだけ、我慢してね」

「あ、ああ……」

「…………」

「…………」

「男君は、髪から洗う?身体から洗う?」

「髪から、かな」

「私と同じ」

「そうなんだ……」



90 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:11:01.55 lkLge0A50 75/401


「…………」

「…………」

「背中、洗ってあげる」

「いや、別に……」

「いいから、ね」

「……じゃあ、お願い」

「……よっと、ごしごしっと」

「力加減は、このくらいでいいかな?」

「ああ。そのくらいで」

「は~い…………」

「それから……」

「何?」

「時々、当たってる」

「わざとだから、気にしないで」

「無理な注文」



91 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:16:11.94 lkLge0A50 76/401


「ふふふっ、どれどれ~?」

「ちょ、押し付けるな!でもって見るな!」

「ホントに大きくなるのね」

「恥ずかしい……」

「まあまあ、準備万端ってことで」

「不公平だ。こんなバレバレになるとか」

「ふぅん。それじゃあ……私の胸、触って?」

「いや、我慢する」

「そうじゃなくて、ほら」

「おっと……」

「ねえ、わかるでしょ?心臓の音」

「……ああ、わかる」

「私もすごく興奮してる。あなたと同じように」



94 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:30:31.59 lkLge0A50 77/401


「私が、男君のここ、洗ってあげようか?」

「それは嬉しい申し出だけど、自分で洗う」

「出ちゃいそうだから?」

「……その一言すら、かなりキツい」

「はいはい。じゃあ、私は湯船に戻るね」

「風呂から出たら……手加減しないからな」

「ふふふっ。ねえ、なんで旅行の日をこの3日間にしたか、わかる?」

「さあ、文化祭の準備で夏休みが忙しくなるから、とか?」

「はずれ。あのね、夏休みに2人だけでって聞いて、私、気づいたの」

「何に?」

「私の、女の子の日」

「あっ」

「それで、夏休みの大丈夫な日は、8月になっちゃうんだよね」

「俺は、それでもよかったけど」

「私が、我慢できなかったの。あなたと、夜を過ごすって思ったら」



95 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:32:53.48 lkLge0A50 78/401


「そう……なんだ……」

「それで、7月の大丈夫な日を計算してみて、この3日間になったの」

「…………」

「だから、ゴムはいらないからね」

「……わかった」

――――――――

98 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:46:12.22 lkLge0A50 79/401


――――――――

>>1
>>3-5

「痛いよな……このまま、じっとしてるから」

「動いてもいいよ?」

「まだ、ダメ。涙が出てる」

「こ、これは、汗だよ」

「でも、ダメ。っていうか、実のところ、限界に近い」

「じゃあ、私が動く」

「おっ、おい!……ああ、やば……」

「ひぁ……はあん!……いたっ」

「無理、するなよ。そんな顔されたら、俺が遠慮しちまう」

「でも……男君に……気持ち良くなって……ほしいから……」

「今でも充分、気持ちいいから、少し落ち着け」

「……うん」



99 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 02:59:56.35 lkLge0A50 80/401


「その代わりに、痛みが消えるようにするから」

「ふえ?やっ!」

(耳たぶにキスされちゃった……)

(甘噛みされて……息を吹きかけられて……変な感じ……)

「ずっと前から、こうしたかった」

「んん?」

「愛してる」

「やっ!そんなこと、今、言われたら」

(自分でもわかる……お腹の中が、すごい反応した)

(男君を離さないように、思いっきり締め付けた……)

(ダメ……我慢、できない……!)



100 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 03:12:25.36 lkLge0A50 81/401


「男君、動いて!」

「もう、いいの?」

「わかんない。わかんないけど!もう、我慢できないの!」

「思いっきり、男君の好きなように、気持ち良くなって!」

「私を、気持ち良くして……?」

「わかった。最後まで、やめないからな」

「うん。お願い」

「行くぞ……」

「ふぅ!……んん!……ひゃあっ!」

(まだ、痛いけど……少しずつ、気持ち良くなってきた……)



101 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 03:13:03.54 lkLge0A50 82/401


(ああ、すごい……)

(男君が動くたびに、男君への思いが、大きくなっていく)

(こんなの、知らなかった……)

「いいの!すごく、気持ちいいの!もっと、もっとぉ!」

「ああ……俺……もう……」

「いいよ!中に、中に出して!いっぱい出して!」

「……幼!……幼!」

「男君……好き……大好き!……愛してる!!」

――――――――



114 : 名も無き... - 2012/06/13(水) 20:02:39.60 lkLge0A50 83/401


――――――――

「はあ……はあ……お腹の……中……熱い……」

「頭が……クラクラする……」

「大丈夫、か?」

「そんな顔、しないで?気持ち良かったよ」

「それは……何より」

「男君は?気持ち良かったかな?」

「最高……だった」

「ふっふふふっ」

「一度、抜くぞ」

「うん……」

「あっ……ああ……はう……」



116 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:06:37.50 lkLge0A50 84/401


「ええっと、ティッシュどこだっけ?……あ、あった」

(白いのが……溢れてきてる……)

(……どろどろしてる)

「ねえ?」

「ん?」

「これ……舐めても、いいんだよね?」

「余り、お勧めはしないけど……って」

「ううっ!」

「おい、無理するなよ」

「これくらい、平気だもん」

(……やっぱり、ちょっと苦いんだ)

「……あのさ……」

「何?」

「男君のは……私が、綺麗にしたい……」

「いや、そんなこと」



118 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:07:30.82 lkLge0A50 85/401


「いいから、ね?綺麗に、させて?」

「……ああ」

「ふふっ……すごい……エッチな匂い……」

「ちゅ……う……うぅ……んっ……んふっ」

「ん……くちゅくちゅ……じゅる……」

「はあ……ふう……ねえ。また、元気に……んちゅ……なってきたよ?」

「幼が……可愛いから……」

「ふふっ……ちゅる……んっ……んっ……」

「そ、そんなに速く、動いたら……」

「……んっ……んん?……どうひたの……ちゅるちゅる」

「出そうに……なる……」

「……んっんっ……はむ……聞こえないよ~んっ、じゅる」

「……ちょっ……待って……」

「ん?また出ちゃいそうなの?」

「あ……ああ」



119 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:08:11.09 lkLge0A50 86/401


「じゃあ、今度は私が上になる」

「え、おい、うおっ」

「えへへ」

「上手くできるか、わからないけど……精一杯、頑張るから……」

「……ここに、当てて……んん!……あ、ああ、はうんっ!」

「ん……はぁはあ……入っちゃった」

「それじゃあ……動くからね……」

「……はんっ……んんん……あんっ!……うう」

「すごい……幼、すごくエロくて、可愛い……」

「……ぅんっ……ん!エロいとか、言わないでっ」

「私は……男君に、気持ち、良くなって、ほしい、だけなの……!」

「ああ、いいよ……幼……好きだ……」




120 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:09:12.41 lkLge0A50 87/401


「なあ、胸、触ってもいいか?」

「へぇ?あ、いやっ、今、触られると……ふぅぅ」

「柔らかい……意外と、大きいよな……」

「うぅぅ……えっちぃ……」

「はう……先の、方……触って?」

「触るだけでいいの?」

「……いじわるぅ……」

「ちゃんと言ったら、その通りにしてあげるよ?」

「……乳首……摘まんで……引っ張って」

「よく言えました」

「ひやあぁ!んんん……!はうんっ」



121 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:10:46.18 lkLge0A50 88/401


「ねえ……私……もう、イっちゃいそう……!」

「俺も……そろそろ……」

「……手、握って?」

「ああ」

「ああ!はう!んん!んっ!あん!」

「幼……イきそうだ……」

「イこう!一緒に!一緒にいいっ!あん!はあん!」

「ああっひっ!あああっ!ああ……はああぁ……」

――――――――



123 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:11:36.94 lkLge0A50 89/401


――――――――

(誰かが、私の名前を呼んでいる)

(どこか遠くから、私の名前を呼んでいる)

(私の後ろから、私の名前を呼んでいる)

(私の名前を呼んでいるのは、誰?)

(振り返れば、すぐにわかる)

(でも、それが怖い)

(もし、彼じゃなかったら?別の、誰かだったら?)

(彼が、私じゃない、誰かの名前を呼んでいたら?)

(振り返りたくない。耳を塞いでいたい)

(この気持ちが、あの思い出が、消えてしまうくらいなら)

(私は、絶対に振り返らない)

(でも……それでもいいの?)



124 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:13:07.09 lkLge0A50 90/401


(もしかしたら、私の名前を呼んでいるのは、彼なのかもしれないのに)

(ヒビ割れたガラスのように、いつか必ず壊れる思い出が、そんなに大事なの?)

(彼と一緒にいれば、その思い出も、また輝いてくれるのに)

(彼と一緒にいれば、また新しい思い出が生まれるのに)

(それは、どんなに幸せなことなのだろうか)

(その幸せを感じてみたい)

(その幸せを、彼と一緒に感じたい)

(だから、私は)

(振り返った)



125 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:13:47.05 lkLge0A50 91/401


「…………」

「……うう」

(……眩しい)

「…………」

(まだ……寝ていよう)

「…………」

(……ん?)

(寝てたのか、私……)

「…………って!!!痛っ!」

(なんか、腰とか、背中とかが、痛い)

(ん?服……パジャマ……)

(私……裸?)



126 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:14:31.97 lkLge0A50 92/401


(あぁ、そうか……)

(昨日の、夜…………)

(男君は……)

「くぅ~……か~」

「男君、寝てる……可愛いっ」

「写真、撮ってもいいよね?」

(ケータイは……あった)

(ちょっと暗いかな……カーテンを開けよう)

(うう……全身が痛い……)

(あれだけ動いたら…………思い出してきちゃった……)

「よっ!うわ、眩しい……!」

(今、何時だろう……7時過ぎ、か)




127 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:15:45.88 lkLge0A50 93/401


(とりあえず、写真撮って……)

ピロリロリン……カシャッ

(おっと、音が出ちゃったけど……?)

「zzZ……」

「せ~ふ」

(それから、何か飲み物は……)

(このアクエリ、男君のかな?まあ、いいや)

「ぐび……ぐび……ぷはぁ……」

(それじゃあ、もう少しだけ、男君の温もりを感じていよう……)

「ふふ……男君……」

「…………ん?」

(足に、何か、当たってる?)



128 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:18:46.22 lkLge0A50 94/401


(なんだろ……男君の手や指じゃあ……ないよね)

(…………まさか)

「失礼しま~す……」

(おうっ、やっぱり、大きくなってる……)

(確か、朝立ちって言うんだよね……)

(昨日は暗かったし、ぼんやりしてたから、よく見てなかったけど……)

(これは、想像以上に、衝撃的というか……なんというか……)

(……………………)

「男く~ん。寝てますか~?」

「……すやすや……」

「寝てますね~?」




129 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:23:03.47 lkLge0A50 95/401


(よし……じゃあ、とりあえず、舐めてみようかな)

「れろっ……れろれろ……」

(まあ、別に、見つかっても怒られることはないだろうし……)

(それに、これは一夜を共にした彼女の特権だよね!)

「んっ!ちゅう……ちゅるる……んふ……んん」

「ふう……じゅる……くちゅ……」

(また、何か、出てきてる。ネバネバして、変な味がする……)

(もうすぐイっちゃうって、ことなのかな?)

「んんっ……んっ!……んっ!」

(今、男君は、どんな夢を見てるのかな?)

(私は、男君の夢の中にいるのかな?)



130 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:23:53.79 lkLge0A50 96/401


(夢の中の私も、男君を愛しているのかな?)

(絶対に……そうだよね!)

「男……くん……はあ……んっ……ん?んん!?んんん!!」

(で、出てる……口の、中に……)

(ちょっと……多い……待って……!)

(ドロドロしてて、飲み込めない……)

(お、治まった……かな?)

(えっと、ティッシュ、どこだっけ?)

「…………」

(あ、ありがとう)

「うう……じゅううう……ぷはっ」

「…………あ」

「……何、してんの?」



131 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:25:54.15 lkLge0A50 97/401


(寝起きで目の細い男君……ちょっと怖いよ……)

「あの……足に、当たってたから。それで……つい……」

「……そう」

「あの……怒ってる?」

「……眠い」

「……ええっと、今、7時半くらい」

「後5分……」

「じゃあ、シャワー浴びてくる」

「ん……」

「……ねえ、こっち向いて?」

「……ん……何?」

「おはよう!ふふっ」


【+シリーズ第1弾:+幼馴染=恋人!】 完


134 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:31:20.57 lkLge0A50 98/401


――――――――

<次回予告>

男が父親の書斎を出た数分後

男父「……あ、もしもし。夜分遅くに失礼します。向かいの男父です」

男父「……はい。その話です……はい……いえ、ご都合がよろしくなければ……」

男父「そう言っていただけると、ありがたいと言いますか……」

男父「もちろん、近いうちに、せがれを連れてお伺いします」

男父「いえ、行先はまだ決めてないようで……はあ……はい」

男父「いえ、そういうわけには!……いえ、うちのせがれが言い出したことですし……それはこちらが……」

男父「もしも、お嬢さんに何かありましたら……ですから、そこは……」

男父「そうですね。では、その時に……はい、はい。失礼します」



135 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/13(水) 20:31:59.42 lkLge0A50 99/401


――書斎の外

 「お兄ちゃん……やっぱり、幼さんと旅行に行くんだ」

【+シリーズ第2弾:+幼馴染+妹=仲良し!!】 乞うをご期待



165 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:32:54.50 hrmEsSb80 100/401


【+シリーズ第2弾:+幼馴染+妹=仲良し!!】

――――――――

(私にとって、お兄ちゃんは兄だった)

(優しくて、いつも私に気を使ってくれて、私が困っている時は助けてくれる)

(時には喧嘩をしたり、悪口を言ったりするけど)

(お兄ちゃんは理想の兄だった)

(その思いが、いつの頃からか、変わり始めた)

(きっかけは、幼さんと付き合っていることを知った時から)

(お兄ちゃんはいつも、幼さんを見るようになった)

(楽しそうな笑顔、ちょっと意地悪な笑顔、優しい笑顔)

(たくさんの笑顔を幼さんに見せるようになった)

(私は寂しくなった)

(私のお兄ちゃんが、遠くへ行ってしまうような気がした)

(私のお兄ちゃんが、私を忘れてしまうような気がした)



166 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:33:32.38 hrmEsSb80 101/401


(そして、お兄ちゃんと幼さんが2人だけで旅行に行くと知って)

(私の心の中に、今まで感じたことのない、初めての気持ちが生まれた)

(この気持ちは、たぶん正しくない)

(でも、この気持ちは消えようとはしない)

(そして、消したくない)

(もう一度、確かめる)

(私にとって、お兄ちゃんは、兄だった)

――――――――




167 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:35:08.82 hrmEsSb80 102/401


――――――――

7月下旬、男の自室にて

「だーーーっ!もう無理!面白味ゼロ!集中力もゼロ!」

「もうっ!いきなり大きな声出さないでよ!」

「そうだよ~。すっごくびっくりしたんだから、ねえ?」

「ねえ!」

「そんなこと言われてもだなぁ、漢文なんて勉強する意味がわからん!」

「古文はまだわかるし、まだ面白味もある。でも、古代中国の文章の読解なんて暗号解読としか思えない!」

「でもって、大人になってこの暗号解読の技術が有効活用できるとも思えない!」

「男君って、どの教科もそこそこできるのに、漢文だけは苦手だよね?」

「うるせえ」

「お兄ちゃんにも苦手な教科ってあるんだ?」




168 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:36:06.55 hrmEsSb80 103/401


「あれ?妹ちゃんは知らなかったの?」

「うん。時々勉強を教えてもらうけど、どの教科もちゃんと教えてくれるよ」

「俺、高2だぞ?中学レベルなら、さすがにわかる」

「つーわけで、意味不明な漢文の問題集は、幼に任せた」

「駄目に決まってるでしょ?自力で解くことに意味があるんだから」

「へいへい。とりあえず、休憩。ちょっとアイス取ってくる」

「アイスは昨日、お父さんが最後の1個もらうぞ~って言ってたけど?」

「あ~、そういえばそうだった。じゃあ、買ってくる」




169 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:36:47.51 hrmEsSb80 104/401


「私、雪見だいふくね」

「問題集5ページな」

「たかが100円で?せいぜい1ページ」

「今日は晴天だからな~帰り道で、熱さで溶けてなくなっちゃうかもな~」

「3ページ。私だって宿題あるんだからね?」

「了解っ。妹は、アイスの実でいいんだよな?」

「うん。ありがとねっ」

「ふむ。それじゃあ、行ってくる」

――――――――




170 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:37:33.99 hrmEsSb80 105/401


――――――――

「全く!何かにつけて私にやらせようとするんだから」

「でも、羨ましいな~」

「え?何が?」

「だって、お兄ちゃんが幼さんに甘えてるから」

「そ、そんな、甘えてるって……それに、たかが宿題だよ?」

「それでもだよ。なんだか楽しそうっていうか」

「さっきも、幼さんのアイスは条件付きだけど、私の時は特になにもなかったし」

「う~ん。まあ、ね……」

「私がお兄ちゃんに甘えることはあっても、お兄ちゃんが私に甘えることはなかったし、これからも絶対にないから」

「だから、すごく、羨ましい……」

「そんなに深く考えることじゃないって。お兄ちゃんが妹を甘やかすなんて、義務みたいなものだから」

「……義務……ですか」



171 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:38:13.66 hrmEsSb80 106/401


「ああ、もちろん、そんな殺伐としたものじゃなくて、ほら!妹ちゃんは可愛くて良い子だから、甘やかしたくなるんだよ」

「そうだと、いいんですけど……」

「うん。絶対にそうだよ」

「…………」

「…………」

「…………」

「……なんか、久しぶりだね」

「え?」

「こうして、妹ちゃんと2人でお話しするの。すごく久しぶり」

「そういえば、そうですね」

「前はよくお話ししてたけど、男君と付き合い始めてから、ちょっと夢中になっちゃって……ごめんね」

「そんなっ、気にしてないですよ」

「でも、寂しい思いをさせちゃったかなって」

「そんなことないです。お兄ちゃんも幼さんも楽しそうで、なんだか嬉しいっていうか……」

「そう言ってくれると、私も嬉しい」



172 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:38:59.87 hrmEsSb80 107/401


「…………」

「…………どうかしたの?」

「……あの、変なこと、聞いてもいいですか?」

「え?いいけど?」

「……あの……えっと……」

「…………」

「……幼さんって、お兄ちゃんと……その……」

「エッチなこと、したんですよね?」

「ふえ?え、ええっと…………うん。そうだよ」

「あの……どんな感じだったんですか……?」

「ええっと~、なんて言ったらいいのかなぁ」

「あ、あの!すみません!やっぱり無しで!」

「気にしないで。妹ちゃんも年頃なんだから、興味あるんでしょ?」

「…………はい」



173 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:39:38.24 hrmEsSb80 108/401


「素直でよろしい。それで……どんな感じだったかと言われると……」

「やっぱり、気持ち良かった、ですか?」

「それもあるけど……嬉しかったって気持ちの方が大きいかな」

「お兄ちゃんが幼さんのことを好きだから、ですか?」

「それもあるけど、なんて言うのかな……」

「男君のことが大好きっていう私の気持ちが、ちゃんと男君に伝わってるのがわかって、だから、嬉しかった」

「相思相愛、なんですね」

「改めてそう言われると、ちょっと恥ずかしいかな」

「…………」

「……妹ちゃんには、好きな男の人って、いるの?」




174 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:41:15.32 hrmEsSb80 109/401


「え!?そ、それは……その……」

「ほらほら!久しぶりのガールズトークなんだからさ!」

「えっと、その……たぶん、います」

「まだ、はっきりとはわからないって感じ?」

「はい。最近、そういう気持ちに気づいたんです」

「ふ~ん。どんな人?同じクラスの男子、とか?」

「いえ、その……年上です」

「おやおやん?妹ちゃんって中学3年だよね?ってことは、同じ中学の先輩ってこと?」

「……そういうことになります」

「もしかして、その先輩は、私や男君と同じ高校だったりする?」

「そうです」

「これは、これは。じゃあ、私や男君も、知ってたりする?」

「知ってます」

「なんと、私も知ってる人!?誰だろう……」



175 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:42:13.05 hrmEsSb80 110/401


「もしかして、男友君、とか?」

「えっと、お兄ちゃんの友達ですよね?その人じゃあ、ないです」

「う~ん……。妹ちゃんと中学が同じで、私も男君も知ってる男子って、男友君以外に思い浮かばないな~」

「たぶん、知ってる人が、もう1人、いるはずです」

「え、そうなの?うむむむむ……誰だ~?妹ちゃんのハートを射止めちゃった輩は……」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………いや、まさか、ね」

「わかりました?」

「わかんない。よくよく考えれば、男君も一応、条件に」

「そうです」

「当てはまってはいる……けど……」

「…………」



176 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:43:17.48 hrmEsSb80 111/401


「…………本当、なの?」

「……はい」

「…………冗談で済ますなら、今のうちだよ?」

「冗談なんかで、こんなこと言いません」

「…………いつから?最近って言ってたけど……」

「たぶん、お兄ちゃんが幼さんと付き合ってるって知った時から」

「…………」

「初めは、寂しいって思いだったんです」

「お兄ちゃん、幼さんといると、すごく楽しそうで」

「幼さんに夢中になってて、私のことを忘れてしまうんじゃないかって」

「でも、お兄ちゃんと幼さんは羨ましいくらいに仲が良かったから、仕方ないかなって、思ってたんです」

「……でも……」



177 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:44:47.75 hrmEsSb80 112/401


「……もしかして、旅行の、こと?」

「はい……セッ○スをするんだって、わかりました」

「お兄ちゃんもそういうことをするって実感して」

「そうしたら、お兄ちゃんを男の人として見るようになって」

「今では、ほとんど毎日、お兄ちゃんの事を考えながら、1人でするようになって」

「駄目だってことはわかってるんです。でも、止まらなくて……」

「……妹ちゃんは、お兄ちゃんと、セッ○スがしたいって、思ってるの?」

「………………はい」

「……そっか……」

――玄関の開く音

「ただいま~」

「あ、帰ってきた」

「また今度、ゆっくり話そ」

「うん」



178 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:45:36.69 hrmEsSb80 113/401


「うぃ~す。帰ったぞ~」

「お、お帰り~~。って、ちょっと遅かったんじゃない?」

「文句はコンビニのエアコンに言ってくれ。ほい、だいふく!」

「わっ!いきなり投げないでよ~」

「なはは。妹にも、アイスの実」

「あ、ありがとう。お兄ちゃん」

――――――――




179 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:46:24.72 hrmEsSb80 114/401


――――――――

その日の夜、男の自室にて

「漢文の問題集、終わったーーー!!」

「もはやこれで、夏休みの宿題は終わったも同然……くっくっくっ」

「なかなか手強かったが、俺を倒すことは叶わなかったな……!」

「フーッハハハハハ!!」

「……風呂、入るか」

ピリリリリリ!ピリリリリリ!

「こんな時間に誰だ?……幼か……もしもし」

『あ、私だけど。今、いいかな?』

「ああ、丁度、漢文の問題集を終わらせたところだ」

「って、お前、雪見だいふくの分の3ページ、やってなかっただろ!」

『ああ、ごめん。今度、埋め合わせはするから……』

「いや、別に、100円だし、気にするな」



180 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:47:29.63 hrmEsSb80 115/401


『うん、わかった』

「……なんかいつもと違う気がするが、どした?」

『ちょっと複雑な話があるんだけど、会って話せるかな?』

「今から?」

『そう。ダメかな?』

「う~ん。まあ、わかった。とりあえず、外に出る」

『ありがと。あ、でも、私と出かけるってことは言わないでね?』

「ん?それはまた変な注文だな。ホントに、どうかしたのか?」

『私の話を聞いたら、たぶん意味がわかると思うから、今は聞かないで』

「……オーケイ、わかった。それじゃあ、切るぞ」

『うん』

「ふむ…………風呂は後回しだな」




181 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:48:11.10 hrmEsSb80 116/401


――玄関先にて

「ごめんね。こんな時間に」

「いいって。それより、幼の方こそ、おじさんやおばさんが心配するんじゃないか?」

「男君と散歩してくるって言ったら、笑顔で送り出してくれたよ?男君の方は?」

「勉強のし過ぎで知恵熱が出たからアイス買ってくるって」

「男君らしいね」

「そうか?まあ、いいや。それじゃあ、公園にでも行くか?」

「うん。わかった」

――公園にて

「それで?その複雑な話ってのは?」

「うん…………」

「…………」

「ちょっと変なことを聞くけどさ、とりあえず、最後まで黙って聞いてね」

「わかった」



182 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:50:01.39 hrmEsSb80 117/401


「ある女の子がいるとするね。年は、私達とほとんど同じってことで」

「その女の子のことは、私も男君も前からよく知っていて、とても仲がいいの」

「その女の子は、私と男君が付き合ってることを知って、男君を好きになってしまうの」

「私はその女の子の気持ちを知ってしまって、それを無視したくはないの」

「だから、男君が私とも今まで通りに付き合い続けてくれるなら」

「男君がその女の子とも付き合ってもいいって私が思っているとしたら」

「男君はその女の子とも付き合う?」

「…………あ~、ちょっと待てよ。今、頭の中で状況を整理してるから」

「つまり、だ。簡単にまとめると、幼の公認で、俺が二股をかけるかってことか?」

「そういう言い方はしてほしくないけど、そうなる」

「う~ん。本心を言えば、だ。相手が誰であれ、男としては、女の子が俺を好きになってくれるのは嬉しいが」

「だからと言って、付き合うかどうかは別の問題だな」

「今は、まあ、幼一筋だし」




183 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:50:48.46 hrmEsSb80 118/401


「でも、男君はその女の子と今までずっと仲良くしてたから、その子のことを大切にしたいと思ってるだろうし」

「男君に拒絶されたら、その女の子はすごく傷つくと思うの」

「いや、拒絶って。単純に、俺は幼の事が好きなのであって」

「でも、そういうことになっちゃうの」

「ふむむむむ……俺、試されてるわけじゃ、ないよな?」

「そんなことないよ。私は、男君を信じてるし、男君の意見を優先する」

「そうは言われても……でも、まあ、やっぱり、付き合うことはできないかな」

「そう……」

「いくら、今まで仲良しだったからって言っても、俺が恋愛感情として好きなのは、幼だけだからな」

「その女の子が俺のことを好きだからって理由で付き合っても、それは表面上のことで、つまりは嘘なんだよ」

「だから、俺はその女の子を本当の意味で楽しませたり、喜ばせたりすることはできない」

「そうなると、その女の子はやっぱり悲しむと思う」




184 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:51:32.55 hrmEsSb80 119/401


「こういう言い方は良くないかもしれないけど、いずれにせよ、その女の子が傷つくのなら」

「嘘の希望は、与えない方がいい」

「……そっか。そうなんだ……」

「俺のこと、嫌いになったか?」

「そんなことないよ!男君のことは大好きだよ!でも、その女の子のことを考えると、どうしても辛くて……」

「……で、その女の子ってのは、誰なんだ?」

「気にしないで。ただの、可能性の話だから」

「嘘だ。可能性の話でこんな時間に呼び出して、存在しない女の子に同情するわけがない」

「どうしてそんなに気にするの?男君は、その女の子と付き合わないんでしょ?だったら」

「でも、幼が悲しんでることは事実だろ?俺は幼の悲しむ顔なんて見たくない」

「知ってどうするの?その女の子と話して、説得でもするの?」

「そうだ」

「話したからって、納得するわけないじゃない。その女の子は男君のことが好きなんだよ?諦めろって言われて、諦めきれると思う?」

「それは話してみないとわからないだろ?俺の本心を知って、俺と距離を置けば、少しは考えが変わるかもしれないし」




185 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:52:30.29 hrmEsSb80 120/401


「そんな単純なことじゃないの!」

「単純だ。嫌な言い方に聞こえるだろうが、それが失恋だろう?」

「違うよ……」

「何が?」

「これは……もっと複雑なんだよ」

「どう複雑なんだよ?」

「言えない……」

「なんでだ?その理由さえ言わないつもりか?」

「…………」

「仮に、お前が今ここで言わなくても、すぐにわかることだぞ?」

「…………」

「今度はだんまりかよ……」

「…………」

「…………」

(さて、どうしたものかな)



186 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:53:15.42 hrmEsSb80 121/401


(これって、他人からしたら、普通に喧嘩にしか見えないよな)

(いや、充分に喧嘩になってるか)

(たぶん、俺が引き下がれば、この場は治まるだろう)

(でも、互いに時限爆弾を抱えてるようなものだからな)

(しかも、いつ爆発するのかわからないし)

(爆発したとして、俺は幼と付き合い続けられるか。あるいは、幼は俺と一緒にいてくれるか)

(その前に、爆弾抱えてる時点で、もうアウトだよな)

(そうなると、解除するしかないが……肝心の女の子が誰なのか……)

(俺と幼が仲のいい女子って言えば、例えば女さん、とか?)

(でも、男友からは特に何も聞いてないし、女さんからはそういう素振りをされたこともないし)

(それに、俺と幼が付き合い始めたのは、あの2人が付き合い始めた直後だ)

(男友が好きで、告白されてそれを受け入れて、でも幼と付き合い始めた俺が気になった?)

(ないな。筋が通らない)

(じゃあ、誰だ?クラスの他の女子とは特に仲がいいってわけでもないし)




187 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:54:36.28 hrmEsSb80 122/401


(後輩や先輩の女子にも知り合いはいるけど、本当に、ただの知り合いって程度だし)

(他校の生徒?中学が同じだった女子とか?)

(多少は仲の良かった女子もいたが、高校に上がると連絡を取り合うこともなくなったし)

(さっぱりわからん。漢文の解読より難しい)

(待て待て。もう一度、考え直せ)

(なぜ、幼はその女の子の名前を出さない?)

(俺がその女の子を説得しないようにするためか?)

(いや、それならそう言えばいい。だが、幼は黙り込んだ)

(複雑な理由があって、だから俺には教えない)

(違う。理由が複雑なんじゃなくて、幼は失恋って言葉に複雑だと返した)

(つまり、これは普通の失恋ではないってわけで)

(ってことは、そもそもが普通の恋愛ではない?)

(じゃあ、普通ではない恋愛って……)




188 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:55:24.78 hrmEsSb80 123/401


(…………まさか、な)

(でも、それしか考えられないし……)

(待てよ。もしそうなら…………それこそ単純な話じゃないぞ)

「幼……お前、俺に嘘をついただろ?」

「嘘?」

「ああ。少なくとも、その女の子が俺と付き合いたいって思っているってことは、厳密に言えば事実ではない」

「……どうして?」

「その女の子と俺は、今でも充分に仲が良くて」

「それこそ2人だけで出かけることもあるし、恋人同士だと思われることもあるからだからだ」

「っ!それ以上、何も言わないで!」

「でも、恋人同士なんかじゃない。当然だな」

「お願い!ダメだって!」

「なぜなら、その女の子は」

「私は、あなたに苦しんでほしくないの!」

「俺の、妹、だからだ」



189 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:56:05.62 hrmEsSb80 124/401


「違う……違うよ……そうじゃないよ……」

「妹、なんだな」

「………………うん」

「妹から、聞いたのか?」

「うん」

「いつ?」

「今日の昼。男君が、アイスを買いに行っている間に」

「……そうなのか」

「……妹ちゃんは、男君と、セッ○スがしたいんだって」

「そうだろうと思った」

「でも、男君は断るんでしょ?」

「その前に、教えてくれ。幼は、俺が妹と関係を持ってもいいのか?」

「……妹ちゃんとなら、いいよ」

「理由は?」



190 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:57:58.40 hrmEsSb80 125/401


「妹ちゃんはね、寂しかったんだよ。男君が私と付き合うようになって」

「妹ちゃん、言ってた。忘れられるんじゃないかって」

「その気持ち、私には痛いくらいによくわかるの」

「中学生になってから、あなたに告白されるまで、私も同じ気持ちだったから」

「もし、あの時、男君が誰か他の女の人と付き合ってるって知ったら」

「どうなってたか、想像もできないよ」

「妹ちゃんは、男君の妹で、私のこともよく知ってるから、今まで耐えられたんだと思う」

「でも、もう今は、私に相談するくらいに思い詰めてる」

「だから、もしあなたがいいのなら、私もいいと思うの」

「……なるほど、な」




191 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/19(火) 21:58:58.31 hrmEsSb80 126/401


「それで?あなたはどうするの?」

「この場合、俺がどうするかは、たぶん問題じゃない」

「どういうこと?」

「来週、父さんと母さん、旅行に行くんだよ。父さんの出張のついでに」

「……それって……」

「家には、俺と妹だけになる」

――――――――




208 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 19:56:33.62 vMlN1N310 127/401


――――――――

男の自室にて

(今日はお父さんが出張で、お母さんも一緒に付いて行って)

(家には私とお兄ちゃんだけになるはずだった)

(ところが、夕飯のお裾分けを届けに幼さんが来て、一緒にご飯を食べて)

(ついでにって、お兄ちゃんと幼さんは一緒に夏休みの宿題を始めて)

(幼さんの様子をうかがうために、私も一緒に宿題をしていたんだけど)

(途中でお兄ちゃんがお風呂に入りに行って)

(今、私はお兄ちゃんの部屋で、幼さんと一緒にいる)

「妹ちゃん?」

「え?あ、はい。なんですか?」

「ぼーっとしてるから、わからない問題があるのかと思って」

「いえ、違います。ちょっと考え事を」

「勉強以外のことで?」



209 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 19:57:22.88 vMlN1N310 128/401


「…………」

「…………」

「なんで、今日、うちに来たんですか?」

「なんでだと、思う?」

「…………」

「…………」

「……私への当て付けですか?」

「随分と棘のある言い方だね」

「でも、それ以外に考えられません」

「どうだろう。例えば、妹ちゃんが男君と一緒にお風呂に入らないようにするため、とか」

「っ!!」

「でも、そんな理由じゃないよ」

「じゃあ、どんな理由なんですか?」




210 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 19:58:23.59 vMlN1N310 129/401


「この前、言ったでしょ?今度、ゆっくり話そうって」

「言ってましたけど、わざわざ今日ですか?」

「今日じゃなきゃいけないの。昨日でも、明日でもなく」

「なぜなら、男君は今日になってやっと、決心したから」

「お、お兄ちゃんに話したんですか!?」

「ええ。だいぶ悩んだけど。話すべきだと思った」

「お兄ちゃんの彼女だから、ですか?私を思い留まらせようと思って!」

「違うよ。その逆」

「え?」

「私はね、妹ちゃんから話を聞いて、すっごく悩んだの」

「私だって男君が好きだし、独り占めにしたい。他の誰かになんか、渡したくない」

「でもね、妹ちゃんに辛い思いはさせたくなかた」

「私と男君、中学の頃や高校1年の頃は、ほとんど別々だったって、気づいてたかな?」

「……なんとなくは、気づいてました」



211 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 19:59:23.32 vMlN1N310 130/401


「お互いに、勉強や部活や新しい友達のことで忙しくて、少しずつ距離が開いて行ったの」

「距離が開くと、改めて一緒にいることが怖くなった」

「前みたいに、他愛もないことで話しかけたり、何気なく一緒にいることができなくなった」

「もし、男君が私より他の何かを、他の誰かを優先したらどうしようって」

「怖くて、不安で、余計に何もできなくなった」

「高校が一緒になったのは、ただの偶然で」

「その頃にはもう、私のことなんて忘れられてるんじゃないかって、思ってた」

「男君に恋人がいるって話は聞かなかったから、それだけが救いだった」

「考えたくもないけど、もし男君が他の女の人を好きになっていたら」

「私は一生後悔したか、とても酷いことをしたか、そのどちらかだと思う」

「だからね、私には、妹ちゃんの気持ちはよくわかる」

「だから、もし男君があなたの気持ちに応えるのなら、私はそれでもいいと思った」

「その気持ちを伝えるために、私はあなたの気持ちを男君に伝えたの」

「…………」




212 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:00:24.54 vMlN1N310 131/401


「男君も、すっごく悩んでた。決心したって言ってたけど、たぶん、今でも悩んでると思う」

「…………」

「でもね?男君の決心は揺らがないと思う」

「男君は、あることに気づいたから。それが、何かわかる?」

「……なんですか?」

「私に、打ち明けてくれたでしょ?お兄ちゃんが好きだって」

「…………」

「あの時には、もう妹ちゃんは知ってたんでしょ?」

「一週間も待たずに、両親が旅行に行って、家に男君と妹ちゃんの2人だけになる日が来るって」

「その日が来たら、妹ちゃんは私に気づかれずに、何でもできた」

「男君は優しいから、妹ちゃんが本気で求めてきたら、たぶん受け入れていた」

「男君は私に負い目ができる。私はそれに気づいて、問い詰めるか、答えを探す」

「そして、私はいつか真実を知るかもしれない」

「そうなったら、私はショックを受けて、また男君と疎遠になって、別れてしまうかもしれない」



213 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:01:19.70 vMlN1N310 132/401


「あるいは、私は真実にたどり着けないかもしれない」

「その時は、秘密を守り続けて心を開いてくれない男君と距離を置いて、やっぱり別れてしまうかもしれない」

「あなたは、それが不安だった」

「男君と私が別れてほしくなかったから、私に打ち明けた」

「感情を抑えられなくなって、その結果として、私達を不幸にしてしまうかもしれない」

「あなたはそれが、怖かった」

「だから、私に止めてほしくて、私に話してくれた」

「…………」

「あなたのお兄さんは、気づいてくれたよ?」

「……うう……ぐすっ………」

「……ごめん……なさい……」

「気にしないで。カッコよくて優しい人だから、好きになって当然だよ」

「……でも……私……」




214 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:02:11.86 vMlN1N310 133/401


「私の方こそ、ごめんね。あなたの思いに気づけなかった」

「それから、ありがとう。お兄さんと同じように、私のことも大切に思ってくれて」

「……ぅうあああああっ……ひくっ……ぐすっ…ぁあああああっ……」

「よし、よし。思いっきり、泣いていいよ」

(これが失恋なのかな……)

(今、男君は何してるんだろう?)

(話が聞こえないように、お風呂から出たら下のリビングで待ってるように言ったけど)

(やっぱり、ドアの外にいるのかな?)

(それとも、律儀にリビングで待ってるのかな?)

(妹ちゃんも落ち着き始めたし、そろそろメールを送ってやるか)

(えっと……後はあなた次第だよ、と)

(…………あ、階段を上る音がする)

(ってことは、ちゃんとリビングにいたのか)

――コンッコンッ



215 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:02:54.73 vMlN1N310 134/401


「入るぞ」

「は~い。お待たせ」

「まあ、な」

「お兄ちゃん……」

「妹?」

「……うん」

「お前のこと、抱きしめてもいいか?」

「……うん」

「…………」

「あ……」

「寂しい思いをさせて、ごめんな」

「お前の気持ちに気づけなくて、ごめんな」

「俺と幼のことを思ってくれて、ありがとう」

「俺にとって、お前は大切な存在だ」

「だから、俺はお前の気持ちに応えることにする」



216 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:04:49.21 vMlN1N310 135/401


「お兄ちゃん……」

「ただし、お前の兄として、条件がある」

「1つ、コンドームを使う。お前はまだ、大人になりきってないんだからな」

「うん……」

「1つ、今後、他の男子を好きになったら、その気持ちを大切にしろ」

「うん……」

「最後にもう1つ」

「彼氏ができたら、必ず俺に言え」

「うん……!」

「よし。ちょっとこっち向け」

「え?っ!……ちゅっ……はぅ」

「妹、大好きだよ」

「私も、お兄ちゃんのこと、大好き……!」

「それじゃあ、風呂入って来い」

「うん……でも……」



217 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:06:43.78 vMlN1N310 136/401


「ん?どうかしたか?」

「あの……幼さんは?」

「え、私?」

「帰っちゃうんですか?」

「ええっと、そのつもりだったんだけど……」

「あの…………お風呂に、一緒に」

「お風呂に……私も?」

「ダメ……ですか?」

――――――――


数々の支援コメントに感謝!
そして、かなり期待されているようで、緊張してるw

とりあえず、最後まで書けたので投下していくぞw


218 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:07:46.66 vMlN1N310 137/401


―――――――――

浴室にて

「あの……疑ってしまって、ごめんなさい」

「疑ったって、何を?」

「今日、幼さんがうちに来たこと……」

「ああ。いいって、気にしないで」

「でも、私、とても嫌な言い方をしました」

「そんな顔しないで!折角の可愛い顔が台無しだよ?うりうり~」

「ふやあっあうあう」

「ほらほら、笑顔、笑顔!」

「うう、うう」

「……やっぱり、怖いのかな?」

「…………はい」

「大丈夫。男君なら優しくしてくれるから」

「いえ、そうじゃないんです」



219 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:08:51.07 vMlN1N310 138/401


「私、本当に最後までできるのかどうか、不安なんです」

「…………」

「セッ○スをしたい気持ちは、今でもあります」

「でも、お兄ちゃんも幼さんも優しくて、だから……だから、怖いんです」

「私、悪いことをしてるんじゃないかって。私のせいで2人の関係を壊してしまうんじゃないかって」

「今でも、すごく、怖いんです」

「……う~ん、そうだな~」

「ちょっと難しいなぁ」

「だから……幼さん」

「ん、何?」

「最後まで、一緒にいてくれませんか?」

――――――――



220 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:11:06.02 vMlN1N310 139/401


――――――――

男の自室にて

「と、いうわけなんだけど」

「俺は、別に構わないけど……幼は本当にいいのかよ?」

「妹ちゃんの初めてなんだよ?私もできる限りのことはしたいし」

「……妹も、それでいいのか?」

「うん。幼さんがいると、安心するの」

「ふむ……やれやれ、これじゃあ、どっちが本当の兄妹なのか、わからないな」

「何言ってるの。妹ちゃんは、私達2人の、大切な妹だよ?」

「っ!…………はう」

「赤くなってる妹ちゃん、可愛い!」

「うう……」

「ふふっ。じゃあ、男君?」



221 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:13:01.84 vMlN1N310 140/401


「お、おう」

「優しく、してあげてね?」

「おう……わかった」

「じゃあ、妹。触るぞ……」

「うん……ひゃ」

「もっと力抜いて」

「で……でも……」

「お兄ちゃんの指や唇の感触に集中して?」

「触れられた時の気持ちに、素直になるの」

「やってみて?」

「はぅ……はい……」




222 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:13:57.60 vMlN1N310 141/401


(肩や首筋にキスをされて)

(くすぐったくて、ぞくぞくして、肌が張り詰める感じがする)

(ああ、もっと、もっとしてほしい)

(もっと、お兄ちゃんを感じたい)

「お兄ちゃん!」

「ん?うおっ!?」

「んん……ちゅ……うう……はぅっ……ぷはっ」

「はあ……はあ……」

「随分と長いキスだったね?どんな感じがした?」

「温かくて、柔らかくて……その……」

「ほら、正直になって」

「……少し……エッチな気分になりました」

「よく言えました」

「それじゃあ、次は横になって」



223 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:14:52.91 vMlN1N310 142/401


「はい……」

「パジャマ、脱がすぞ」

「うん」

(ボタンが、外されていく……)

(1つ、2つ、3つ……)

(見られてる……お兄ちゃんに、私の裸、見られてるよ)

「やだ……そんなに……見ないで……」

「じゃあ、舐める」

「ふああっ……変だよぉ……なんか、変なのぉ……」

「ほらほら、集中して?」

「うう……あぁ……」

(私の胸、お兄ちゃんに触られて、舐められて、キスされてる)

(身体が、熱い……1人でする時には、こんなに熱くならないのに)




224 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:15:50.41 vMlN1N310 143/401


「妹のここ、濡れてるな」

「ふえ?ダメ、そこ、触っちゃっ、やっ!」

(何、これ……自分で触る時と、全然違う……!)

(私の大事なところが、すごく、敏感になってるのが、わかる)

「パンツ、脱がすぞ」

「う…………うん」

(今まで、誰にも見せたことのない場所……)

「私の、変じゃないかな?」

「そんなことないよ。小さくて、綺麗だ」

「うう……すごく、恥ずかしいの……」

「どうしてほしいのか、お兄ちゃんに言ってごらん?」

「ええ?できないよぉ、そんなこと……」

「お兄ちゃんに、してほしくないの?」

「はうぅ…………あの……お兄ちゃん?」

「何?」



225 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:16:50.93 vMlN1N310 144/401


「あの……私の大事なところ、舐めて?」

「わかった」

「やっ!……あんっ……そこ……」

(そこはダメ……変になっちゃう……変に、なっちゃうけど……)

「いい……気持ちいいのぉ……ぁん!」

「すごく、気持ち良くてえぇ!おかしいのぉ!」

「妹ちゃん、ホントに可愛い」

「幼さん……お兄ちゃん……!私、もう……!」

「もう……我慢できないのぉ……!」

「ふふっ。もう少し、待っててね」

「あ、男君もそのままで。私がしてあげるから」

(さて、と。コンドームとローションは、と……)

(男君のも、準備万端みたいだね)




226 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:18:27.67 vMlN1N310 145/401


「準備するから、ちょっと腰上げて?」

「あ、ああ。ありがと……」

「ええっと、ここをこうして……」

「ちょ!強く触ると……」

「我慢しなさい。男の子でしょ?」

「よしよし……これで、オッケイね。後はローションを」

「すっごいトロトロしてる……!これを男君のに付けて……」

「おい。その手の動きは、やばい」

「はいはい。さて、準備完了っと」

「妹ちゃん?お待たせ」

「はい……」

「……入れるぞ。初めてだから、かなり痛いからな」

「うん……大丈夫。頑張るから」




227 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:19:58.52 vMlN1N310 146/401


「わかった……じゃあ……」

「うっ……ううっ……あああ……」

(お兄ちゃんの熱い……!大きくて……痛いけど……我慢する……!)

「もう少し……お兄ちゃんの動きに合わせて、深呼吸して」

「ふううぅぅぅ……っはあ……ああっ!」

「はあ……はあ……はあ……」

「よく我慢できたね。偉いよ」

「妹……大丈夫か?」

「……うん……平気……」

「お兄ちゃんは、どう……なのかな?私の……中」

「熱くて、小さくて、一生懸命に締め付けてくる」

「全体的に刺激されて、すごく……気持ちいい」

「よかった……」



229 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:21:39.52 vMlN1N310 147/401


「……動くぞ」

「……うん」

「……ああ……あんっ……あんっ」

「どう?気持ちいい?」

「あんっ!……はいっ……きもちっ……いいっです……ふあ!」

「じゃあ、もっと気持ち良くしてあげるね?」

「え、何を……ひや!そ、そこは……」

(幼さんに、あの敏感なところを触られてる)

(すごい、上手で、感じちゃう……!)




230 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:22:45.00 vMlN1N310 148/401


「ああ!……いいのぉ……すごく気持ちいいのぉ……感じるのお!」

「私ぃ!もう、ダメぇ!なんか、来ちゃうぅ!」

「俺も、もう……!」

「さあ、我慢しないで、思いっきり気持ち良くなって」

「ああっ……お兄ちゃん、だいすき……大好きなの、お兄ちゃん!」

「はぁっ!ああっ!ふああああっ!」

――――――――




231 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:24:36.24 vMlN1N310 149/401


――――――――

「……すぅ……すぅ……」

「寝ちゃったか」

「たぶん、最近はずっと緊張してたんだと思うよ。我慢して、自分を抑えて」

「だから、緊張が解けて、安心して眠ってるんだよ」

「ねえ、ねえ。寝顔の写真、撮ってもいいかな?」

「いいけど、起こすなよ?」

「わかってるって」

「よ~し、それでは~」

ピロリロリン……カシャッ

「おお、これは可愛い……待ち受けにしてもいい?」

「誰彼構わずに見せびらかすなよ」

「もちろん!はう~、妹ちゃん、可愛いな~」

「…………あの、幼?」



232 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:26:10.78 vMlN1N310 150/401


「な~に~?」

「ありだとうな、色々と」

「そんなの気にしなくていいよ。私は男君も妹ちゃんも大好きで、私にとって大切な存在なんだから」

「でも……あの時、幼が話をしてくれなかったら、今頃はどうなってたかわからないし」

「今日だって、妹と話したのは、妹を安心させるためなんだろ?」

「妹はお前のことも大切に思っていたから、そのお前から全てを聞かないと、安心できなかっただろうから」

「それに、最後までこうして付き合ってくれて」

「本当に、感謝してる」

「そんなに感謝されちゃうと、なんだか照れくさいな……」

「また、雪見だいふく、おごってよ」

「ああ。もちろん」




233 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:27:47.71 vMlN1N310 151/401


「…………」

「ん?どうした?雪見以外にほしいものでもあるのか?」

「そうじゃなくて……気になることが、あるの」

「妹ちゃんは、私と男君が付き合い始めたから、男君を好きになった」

「だとしたら……」

「言いたいことはわかる……でも、もう大学の2年だぞ」

「さすがに、俺よりいい男を何人も見つけてるよ」

「だと、いいんだけど……」

「それに、例え何があっても、誰から告白されようとも」

「俺が好きなのは、幼だけだ」

「うん。ありがとうね!」


【+シリーズ第2弾:+幼馴染+妹=仲良し!!】 完

――――――――




234 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/21(木) 20:28:36.03 vMlN1N310 152/401


――――――――

<予告>

8月上旬のある日

(あれから、妹は以前よりも明るく元気になった)

(幼との関係も良好で、本当の姉妹のようだ)

(あれ以来、俺と妹が境界を超えたことはない)

(宿題も的確に片付き、妹の受験勉強も順調である)

(何ひとつ、問題はない)

(だが、唯一の懸案事項が、帰ってきた)

1姉「ただいま~」

2姉「帰りました~」

 (大学2年生の2人の姉貴(双子)が実家に帰ってきたのだ)

【+シリーズ第2弾:+幼馴染+妹+姉×2=ハーレム!!??】 乞うをご期待



261 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:35:50.39 dFhkrdfy0 153/401


――――――――

【+シリーズ第2弾:+幼馴染+妹+姉×2=ハーレム!!??】

(中学時代からだろうか、友人からよく言われることがある)

 「あんな綺麗なお姉さんが2人もいるなんて、羨ましい」

(外見だけで評価すれば、その種の発言には納得できる)

(だが、俺にとっての姉貴は、一般的な姉でしかないと思う)

(時に横暴で)

(時に優しく)

(時にイタズラ好きで)

(時に年上の女性)

(俺をアゴで使うこともあれば)

(気まぐれに頼みを聞いてくれて)

(俺を困らせて楽しげに笑い)

(冗談半分で俺を誘惑する)

(一言で表現すれば、〝遊び好きな猫〟だ)



262 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:36:56.32 dFhkrdfy0 154/401


(一卵性の双子であり、顔や声、体格も性格も同一であるという点も)

(幼い頃は戸惑いや不安を抱いていたものの)

(今では意味のない特徴だ)

(だが、1つだけ言及しておくとすれば)

(俺は姉貴に憧れ、そして感謝している)

(弟である俺や妹を、何気なく見守ってくれて)

(世話を焼いたり、手助けをしたり、励ましてくれた)

(その思い出は、俺の人格が成長する過程で、重要な指針の1つとなった)

(最近までは、そういうことに全く思い当たらなかったが)

(幼との関係を改善したり、妹との一件を解決したりする上で)

(自分の性格を意識するようになり)

(姉貴からの影響に気づいたのだ)




264 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:38:27.09 dFhkrdfy0 155/401


(もちろん、それに気づいたからと言って、姉貴に対して特別な感情が生まれることはない)

(そして、感謝の気持ちを姉貴に伝える気も、今のところは無い)

(だから、心の中だけで言うことにする)

(姉貴、感謝してるぜ)

――――――――




ちょっとだけ書けたので、再投下を開始する


265 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:39:15.01 dFhkrdfy0 156/401


――――――――

男の部屋にて

1姉「えっ!マジで!?」

2姉「幼ちゃんと付き合ってるの?」

 「…………」

1姉「いつ告白したの?」

 「5月の中旬」

2姉「じゃあ、もうすぐ3ヵ月か……」

1姉「お父さんとお母さんは知ってるの?」

 「知ってる。向こうの両親にも挨拶した」

1姉「親公認とは……」

2姉「お姉ちゃんの居ない間にそんなことになってたのか……」

1姉「じゃあさ、じゃあさ」




266 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:40:19.46 dFhkrdfy0 157/401


2姉「どこまで進展してるの?」

 「何が?」

2姉「関係の深さに決まってるでしょ?」

1姉「キスは当然として、夜の公園デートとか、お泊りデートとか」

 「…………」

2姉「何よ、教えてよ~」

1姉「何か言え~」

 「煩い。俺、夏休みの宿題の真っ最中なの。見て、わからない?」

2姉「そんなこと、部屋に入ってきた時から知ってるよ」

1姉「私達が知りたいのは、弟君と幼ちゃんの関係だよ」

 「絶対に教えない」

1姉「ぶぅーぶぅー」
2姉「ぶぅ~ぶぅ~」

 「今の姉貴を的確に表す動物を知ってるけど、言ってもいい?」

1姉「はい、はい。黙りますよ。黙ればいいんでしょ?」

2姉「でも、黙る代わりにちょっとお願いが」



267 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:41:00.32 dFhkrdfy0 158/401


 「何?」

1姉「携帯電話貸して?幼ちゃんとお話ししたいから」

2姉「もちろん、部屋からも出るよ」

 「………………」

 「幼に変なこと言うなよ」

1姉「わかってるって」

2姉「それじゃあ、失礼~」

――――――――




268 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:42:12.99 dFhkrdfy0 159/401


――――――――

幼の自宅、自室にて

ピリリリリ、ピリリリリ

 「もしもし?」

1姉『ねえ、あんた、幼さんって言うんだっけ?』

 「はい、そうですけど、えっと……」

1姉『私~、男君のカノジョなんだけど~、今~、男君のケータイからかけてるの』

 「ああ、そうなんですか」

1姉『それで~、ちょっと聞きたいんだけど~。幼さんって~、男君と付き合ってるの~?』

 「はい。お付き合いしていますが」

1姉『そうなんだ~。それから~、男君と幼馴染って、本当なの~?』

 「そうですね。小さな頃からよく一緒にいましたから」

1姉『ふ~ん。私もさ~、男君とは小さい頃からよく一緒に遊んでたんだけど~』

1姉『仲の良さは~、私の方が上なんだよね~』



269 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:42:53.64 dFhkrdfy0 160/401


 「その通りかもしれませんね」

1姉『ん?うん。その通りなの~。やけに素直じゃん?』

 「だって、男君のお姉さんには敵いません」

1姉『…………』

1姉『あ~、いつから気づいてたの?』

 「昨日、男君からお姉さんが帰ってきたと聞きまして」

 「その時に、俺のケータイから女の人が電話をかけてきたらそれは姉貴だから」

 「適当に相手をしてやってくれ、と言われました」

1姉『…………』

 「それで、今、話されているのは……」

1姉『ああ、1姉だよ。2姉もいるから換わるね』

2姉『やっほ~。幼ちゃん、久しぶり~。元気してた?』

 「はい。お久しぶりです」




270 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:43:27.94 dFhkrdfy0 161/401


2姉『まあ、積もる話もあるからさ、明日の昼くらいに一緒に出掛けない?ショッピングとか、カラオケとか』

 「はい。えっと、今日でも構いませんけど?」

2姉『今日は弟君の宿題の邪魔をする日だから』

 「わかりました。何時くらいにしましょうか?」

2姉『う~ん、また後で連絡するよ。弟君から連絡先を聞いてもいいかな?』

 「はい、いいですよ。では、また後で」

2姉『うん。宿題、頑張ってね~。じゃあね~』

 「は~い。失礼しま~す」

――――――――




271 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/26(火) 22:46:09.17 dFhkrdfy0 162/401


――――――――

男の自宅、リビングにて

 「姉貴~、ケータイ、使い終わったら返して」

1姉「……はい。どうも、ありがとう」

 「どういたしまして」

 「あ、そうそう」

1姉「ん、何?」
2姉「ん、何?」

 「m9(^Д^)」

1姉「うぬぬぬ……」
2姉「うぬぬぬ……」

――――――――

284 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:01:26.29 OBZyBhpr0 163/401


――――――――

翌日、喫茶店にて

1姉「弟君と幼ちゃんが付き合ってるなんて、最初はビックリしたよ」

2姉「うん。全然、想像してなかった」

 「私も、付き合うことができるなんて、思ってませんでした」

1姉「中学の時はほとんど別々だったもんね」

2姉「ねえ、あいつ、告白した時、なんて言ったの?」

 「え、それはちょっと~」

2姉「いいじゃん、いいじゃん!聞かせてよ~」

1姉「誰にも言わないからさ~」

 「うう……男君にも秘密にしてくださいよ?」

1姉「うん、うん!」
2姉「うん、うん!」




285 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:02:30.48 OBZyBhpr0 164/401


 「ええっと……実は、ちょっと複雑な状況だったんですけど」

 「私の友達から、男君の友達に告白できるようにセッティングを頼まれて」

 「それで、男君と久しぶりに話したんですけど」

 「久しぶりに私と話ができて、嬉しかった……と」

1姉「おおお~」
2姉「おおお~」

1姉「甘酸っぱい!甘酸っぱいよ、2姉!」

2姉「青春の味!青春の味だよ、1姉!」

 「そ、そんな大げさなものでも……」

1姉「で、その場でキスした、と」

 「なな、なんで知ってるんですか!?」

2姉「ホントにしたの!?」

 「え!?あ、いえ、その……何でもないです!」

1姉「おやおや~?耳とほっぺが赤くなってるぞ~」

2姉「いいね~、青春だね~」

 「あうあうあう……」



286 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:03:18.95 OBZyBhpr0 165/401


1姉「つまり、キスは済んでると」

2姉「じゃあ、他には?」

 「他には、というと?」

1姉「んん~?とぼけるのかな~?」
2姉「んん~?とぼけるのかな~?」

 「デートは何度か……」

1姉「どんな?」

 「ええっと、映画を見に行ったり、カラオケに行ったり」

2姉「そうじゃなくて~。もっと親密なデートがあるでしょ~?」

 「それは、ホントに言えないことなので……」

1姉「ふ~ん。言えない、と」

 「あ、そういうわけではなくて」




287 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:04:00.11 OBZyBhpr0 166/401


2姉「つまり、そういう事実はある、と」

 「…………はい」

1姉「キターーー!」
2姉「キターーー!」

 「ちょ、ちょっと声が……」

1姉「どうだった?どうだったの!?」

 「え、どうだったって言われましても……」

2姉「ねえ~、教えてよ~」

 「ひゃっ!耳元で囁かないでください!それに、ちょっと近過ぎません?」

2姉「近寄ったら小さな声で話せるでしょ?」

 「そう言われましても」




288 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:04:31.16 OBZyBhpr0 167/401


1姉「話してくれるまで~離れないぞっ」

 「でも、さすがにこんな場所では、絶対に言えないです」

1姉「う~む、幼ちゃん、ガードが固いぞ」

2姉「それなら、人目のないところなら、話してくれるんだよね?」

 「え?あ、いや、そういうわけでも……」

――――――――




289 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:05:17.53 OBZyBhpr0 168/401


――――――――

カラオケ店にて

2姉「さあ、ここなら人目や立ち聞きを気にする必要はないから」

1姉「存分に話してちょうだい」

 「面白い話ではないですから……」

1姉「弟君と幼ちゃんのことってだけで充分に面白い」

2姉「早く白状しないと、私達、何するかわからないよ?……ちゅっ」

 「ひゃうっ!わ、わかりました。お話ししますから……」

1姉「素直でよろしい」

 「ええっと……でも、何から話せば……」

2姉「場所は?」

 「場所、ですか?あ~、実は~」

1姉「もったいぶるのは~好きじゃないな~。つんつん」

 「そんなとこ、つつかないでください……!ええっと、実は、ホテルで……」



290 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:06:10.13 OBZyBhpr0 169/401


1姉「ホテル!?」
2姉「ホテル!?」

 「はい……2泊3日で旅行に出かけまして……2人だけで」

1姉「羨ましい~」

2姉「2泊ってことは、1日目の夜から3日目の朝まで部屋に閉じこもって……」

 「そうじゃありませんって!……2日目の、夜に」

1姉「愛の契りを交わした、と」

 「…………そうです」

2姉「幼ちゃん、赤くなってて可愛い~!」

1姉「じゃあ、いよいよ核心を突く質問なんだけど……」

2姉「どう、だったの……?」

 「それは……その……」

1姉「わくわく」
2姉「どきどき」

 「……良かった、です」

1姉「キャーーーーーーッ!!」
2姉「キャーーーーーーッ!!」



292 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:06:44.89 OBZyBhpr0 170/401


1姉「羨ましい!羨まし過ぎるー!」

2姉「いいな~!憧れちゃうな~!」

 「は、離れてください!やっ!胸、揉まないで!」

1姉「いいじゃん!減るもんじゃないし~」

2姉「私達、弟君のお姉ちゃんだよ?問題ないよ~」

 「あんっ!ダメ、ですって!」

1姉「私達にも~幼ちゃんの幸せ、分けてほしいな~」

2姉「ねえ?どんな感じだったのか、もっと教えて?」

 「そ、それは……やんっ!」

1姉「幼ちゃんの反応、可愛くてキュンキュンしちゃう」

2姉「幼ちゃんの可愛いところ、もっと見せて?」

 「はうっ……こんなの……変です……」




293 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:07:40.21 OBZyBhpr0 171/401


 (何、これ……何か、違う……)

 (首筋や鎖骨にキスされるし、触り方も普通じゃない……)

 (何より、お姉さん達の目が、違う)

 (熱っぽくて、甘えるみたいで、吸い込まれそう……)

 (これは……絶対に……おかしい!)

 「す……ストップ!!」

1姉「おう?」
2姉「おう?」

 「ひ、1つだけ、確認させてください……」

1姉「どうぞ?」

 「あ、あの……お2人は……その……」

2姉「私達が、何かな?」

 「だから……えっと……」

1姉「まあ、言いたいことはわかるけどね」

2姉「そして、それは概ね当たってる」



294 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:08:47.59 OBZyBhpr0 172/401


 「じゃあ、やっぱり……〝ゆ〟から始まる……」

1姉「と言うよりも、今のところは男に興味がないってこと」

 「は、はあ……」

2姉「いや~、あのまま気づかれなかったらどうしようかと」

1姉「喫茶店にいた時からスキンシップを多めにしてたんだけど、気づかなかった?」

 「ええ。ついさっきまで、全然……」

2姉「まあ、バレたのは仕方ないとして」

1姉「続き、しよっか?」

 「え、いや、ダメですよ!そんな!」

2姉「幼ちゃん……やっぱりこういうのって、引いちゃうかな?」

 「そ、そういうわけでは!ただ、私は男君が好きなので……!」

1姉「う~ん、やっぱり彼氏がいるなら、ちゃんと話を通した方がいいよね」

2姉「うん。そうだね」

 「え?ええ?」

――――――――



295 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:10:00.98 OBZyBhpr0 173/401


――――――――

男の自室にて

1姉「というわけで」
2姉「というわけで」

2姉「幼ちゃんを貸してほしいんだけど」

1姉「一晩でいいよ」

 「…………え?」

 「…………」

 「おい、幼?」

 「…………」

 「何、そんな同情するような、困ったような、複雑な顔してんだよ」

 「男君……」

 「どうせドッキリの札も用意してあるんだろ」




296 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:10:47.37 OBZyBhpr0 174/401


 「本当のことなんだよ」

 「…………マジで?」

1姉「まあ、いつか打ち明けようと思っててさ」

2姉「本音を言うと、幼ちゃんが余りにも可愛かったので、つい」

 「…………ちょっと待って。心の整理をしたい」

 「…………妹は、知ってるの?」

1姉「まだ教えてない」

2姉「知ってるのは、弟君と幼ちゃんと、後は友達が何人か」

 「はあ……」

 「あの~、お友達って……」

2姉「うん、まあ、特別に仲のいい友達ってこと」

 「特別に、仲のいい……」

1姉「恋人とかは、まだいないんだよね~」

 「幼を意味ありげな目で見るな」



297 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:11:30.70 OBZyBhpr0 175/401


1姉「見るくらいいいじゃん、ケチ」

2姉「ケチケチしてると、女の子に嫌われるぞっ」

 「余計なお世話。ちなみに、今、姉貴が見てるのが、俺の彼女な」

1姉「おおっ。なかなか彼氏らしいこと言うじゃん」

2姉「我らが弟も、大人になったんだねぇ」

 「……はあ……」

 「あの~」

1姉「ん?何かな、幼ちゃん?」

 「こんなこと聞いてもいいのかわからないんですけど……」

2姉「遠慮しないで、何でも聞いてよ」

 「えっと……きっかけとか、あったんですか?」

1姉「ふむ。きっかけねぇ」

2姉「話してもいいんだけど……」

 「ん、俺?俺は何も!」




298 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:12:22.50 OBZyBhpr0 176/401


1姉「そうじゃなくて、さすがに実の弟にこういう話を聞かれるのは気まずいんだよね」

2姉「ってわけで、耳は塞いでおくね~」

 「ちょ……おい」

2姉「うりゃ」

 「……耳を塞ぐのはいいけど、そんなにくっつく必要はないだろ」

2姉「サービス、サービス」

 「…………」

1姉「それで、きっかけなんだけどね」

 「はい……」

1姉「見ての通り、私達って一卵性の双子なの」

2姉「性格も一緒だから、相手の考えてることは簡単にわかっちゃうの」

1姉「そんな私達も、年を重ねて思春期に入る」

2姉「そうすると、まあ、お年頃な知識とか興味とかが出てくるのよ」

 「あ、なるほど」

1姉「おお、幼ちゃん、鋭いね」



299 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:13:14.16 OBZyBhpr0 177/401


2姉「お互いにそういう気持ちとかわかっちゃうから、自然と一緒にするようになったってわけ」

 「そういう事情が……」

2姉「ほい。ヒソヒソ話は終了」

 「じゃあ、さっさと離れろよ」

2姉「サービス、サービス」

 「あっそ」

1姉「ちなみに、双子なら必ずそうなるってわけでもないし」

2姉「そういう人達が必ずしもそういう経験をするわけでもないから」

1姉「そう考えると、やっぱり、素質みたいなものがあったのかもね」

 「はあ……なんというのか。わかりました」

2姉「ま、そういうことで、これからもよろしくね?」

 「はい。よろしくお願いします」




300 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:13:47.91 OBZyBhpr0 178/401


1姉「で、弟君は、心の整理、できた?」

 「何とか……」

2姉「じゃあ、話を戻したいんだけど」

 「戻すって?」

1姉「幼ちゃんを貸してくれるかどうか」

 「…………」

2姉「やだなぁ、冗談なんだから真に受けないでよ~」

 「ついさっき、冗談みたいなホントの話を聞かされたんだけど」

1姉「それもそうだね」

 「はあぁ…………」

――――――――



301 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:14:42.54 OBZyBhpr0 179/401


――――――――

その日の夜

 『もしもし?』

 「あ、俺だけど、話せるか?」

 『うん。大丈夫だよ』

 「あのさ、今日のこと、謝っておこうかと」

 『え?何のこと?』

 「姉貴のこと」

 『そんな。私は気にしてないよ』

 「あ、いや、姉貴の趣味のことじゃなくて、性格というか」

 『ん?』

 「いや、なんていうか、ノリが軽いっていうか、テンションが高いっていうか」

 『そんなこと?それこそ気にしてないよ』




302 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:15:46.83 OBZyBhpr0 180/401


 「なんか、大学生になってから急にあんな感じになったんだよな~」

 『そうなの?』

 「ああ。前はもっと落ち着いてたっていうか、しっかりしてたっていうか」

 『う~ん。たぶんそれは、大学生になったからじゃなくて』

 『男君や妹ちゃんが大人になったからじゃないかな?』

 「ん?」

 『今日、お姉さんが自分たちのことを打ち明けてくれたのは、男君が私と付き合ってるからなんだよ』

 「えっと、どういうことだ?」

 『私も上手くは言えないんだけど、お姉さんは自分たちのことで』

 『男君や妹ちゃんに、悪い影響を与えたくなかったんじゃないかな』

 「う~~ん。そう言われると……そうなのか?」

 『ノリが軽いように見えて、やっぱりお姉さんはお姉さんなんだよ』

 「ふむ……」



303 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:16:58.55 OBZyBhpr0 181/401


 『私ね、一人っ子だから、男君が羨ましい』

 「俺は一人っ子の方が、なんてのは無い物ねだり、か」

 『ふふっ、お互いにね』

1姉「お~い、弟~」

 「姉ちゃん、入る時はノックくらいしろよ」




304 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/06/29(金) 21:17:53.06 OBZyBhpr0 182/401


1姉「あいや、電話中だった?って、幼ちゃんかな?」

 「そうだけど?って、おい!」

1姉「ちょっと借りるよんっ!」

1姉「幼ちゃ~ん」

 『あ、はい。なんでしょうか?』

1姉「来週の月曜と火曜って、暇かな?」

 『えっと、はい。特に予定はありませんけど』

1姉「じゃあ、1泊2日でお出かけしない?」

 『どちらに?』

1姉「幼ちゃ~ん。今は夏だよ~?どこ行くかなんて決まってるじゃん」

1姉「海だよ、海!」

――――――――



344 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:00:00.41 jWPuuQFd0 183/401


――――――――

砂浜にて

1姉「お・さ・な・ちゃ~ん」
2姉「お・さ・な・ちゃ~ん」

 「い、いや……」

1姉「大丈夫、優しくするから」

2姉「お姉さん達に任せて、ね?」

 「だ、だめです……そんな……」

2姉「幼ちゃんは、私達のこと、嫌い?」

 「いえ、そんなことは……」

1姉「じゃあ、いいよね?」

 「で、でも……ひゃっ!」

2姉「ほら、じっとして?」

 「う……はう……」



345 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:00:38.67 jWPuuQFd0 184/401


1姉「幼ちゃん、肌すべすべだね」

 「そんなこと、言わないでください……」

2姉「それに柔らかくて……つんつんっ」

 「やんっ……」

2姉「ふふっ、感じちゃうの?」

1姉「じゃあ、ここは?」

 「こんなの……変です……」

1姉「ほら、もっと素直になるの」

2姉「自分に、正直。ね?」

 「そ、そんな……」

2姉「我慢しないで?」

1姉「そうすれば、もっと気持ち良くなるから」

 「で、でも……」

 「オイル塗るだけなのに、こんなのおかしい!!」



346 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:01:13.48 jWPuuQFd0 185/401


1姉「こら!動かないの!」

2姉「スキンケアは大切なんだよ!」

 「いや~~ん」

 (盛り上がってるな……まあ、気にしないでおこう)

 (海で泳いで旅館に泊まろうって姉貴が言い出したわけだが)

 (もしかしたらアレがしたかっただけなのかも……)

 (いや、考えないでおこう)

 (まあ、こっちは素直に海水浴を楽しむか)

 「青い空……白い雲……青い海……たまにはいいもんだ」

 「…………」

 「なあ、妹?」

 「…………」

 「おい」

 「ふえ!?あ、何?」



347 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:01:56.71 jWPuuQFd0 186/401


 「いや、反応がなかったから……熱中症か?」

 「大丈夫だから、心配しないで?」

 「なら、いいが……調子が悪くなったら、すぐに言えよ?」

 「うん……わかってる」

 「…………」

 「……あのね」

 「ん、なんだ?」

 「最近、ずっと勉強してたから、こうして海に浮かんでると……」

 「……勉強しないでいると、どうしていいのかわからなくなるの」

 「最近、根を詰め過ぎじゃないか?早起きして勉強して、昼は図書館に行って」

 「妹の志望校って、そんなにレベル高いのか?」

 「そうじゃないよ。でも、どうしても入りたいところがあるから」

 「どこだよ?」

 「…………お兄ちゃんと同じところ」

 「……そうなのか……」



348 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:02:48.58 jWPuuQFd0 187/401


 「私ね……まだ、少しだけ、諦めてないから」

 「…………」

 「もし、お兄ちゃんが幼さんと別れたら、私がお兄ちゃんに告白するから」

 「……そういうことなら、ますます俺は幼と別れられないな」

 「うん。別れないようにね」

 「ああ」

 「男くーん!助けて~」

 「うわっ!」

 「きゃっ!」

1姉「幼ちゃん、なんで逃げるの?」

2姉「お姉ちゃん、寂しいなぁ」



349 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:03:26.93 jWPuuQFd0 188/401


 「男君も何か言ってよ~」

 「いや、お前、一人っ子だから、姉貴がいると楽しいかなぁ、と」

 「だからって、こんなの間違ってる!」

2姉「幼ちゃんにはちょっと合わなかったみたいだね」

1姉「じゃあ、本当の妹みたいに可愛がってあげるね?」

 「やっ!ちょっと!紐が!」

1姉「大丈夫、私が隠してあげるから」

 「もっといや~~ん!」

――――――――



350 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:04:42.46 jWPuuQFd0 189/401


――――――――

夜、旅館の露天風呂の女湯にて

1姉「ふい~~、極楽、極楽」
2姉「ふい~~、極楽、極楽」

 「お姉ちゃん。お父さんみたいなこと言ってるぅ」

1姉「だってさ~、こんな大きなもんが2つもついてたらさ~」

2姉「肩が凝っちゃって仕方がないのよ~」

 「あ、やっぱり、大きいとそうなんですか?」

2姉「うん。だから、たまに腕立てして周りの筋肉鍛えたりする」

1姉「実際のところ、幼ちゃんくらいのが丁度いいんだよね~」

2姉「そうそう。掌からちょっとだけ溢れる感じが~」

 「ダメです」

2姉「うう。相変わらずガードが固いなぁ……」



351 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:05:27.61 jWPuuQFd0 190/401


 「……はあぁ……」

1姉「妹ちゃんは、心配しなくてもこれから大きくなるって」

2姉「そうそう。今も少しずつ大きくなってると思うよ?」

 「うん……」

1姉「妹ちゃん、好きな人でもいるの?」

 「えっ?な、なんで?」

2姉「女の子が胸の大きさを心配し始めたら、恋の兆しだよ」

 「…………」

1姉「妹ちゃんが好きになる人だから、きっと良い人なんだろうなぁ」

 「お姉ちゃん達には、好きな人っているの?」

1姉「私は、今のところフリー」

2姉「普通の男友達ってのはいるけどね」

1姉「縁がないというか、ピンッと来ないというか」

2姉「つまり、この中で彼氏持ちは幼ちゃんだけ、と」

 「まあ、そうなりますね」



353 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:06:28.49 jWPuuQFd0 191/401


1姉「幼馴染だもんね~。ねえ、いつくらいから好きだってわかったの?」

 「え?それは……好きになったのは、たぶん中学の頃だと思います」

 「一緒に居たり、話をしたりする時間が少なくなって、寂しいって思うようになった頃から……」

 「でも、それがわかったのは、告白される何日か前で……」

 「私の友達が男君の友達に告白したいってことで、男君と久しぶりに話した時に」

 「すごく、緊張したんです。その時に……」

1姉「…………」
2姉「…………」
 「…………」

 「えっ、あっ、いやっ、私、何言ってんだろ……!」

1姉「ええ~!良いところなのに~」

2姉「続き聞かせてよ~~」

 「無理です!恥ずかし過ぎます!」

2姉「ああ~、弟のやつも羨まし過ぎる!こんな可愛いお嫁さんがいるなんて」

 「お、お嫁さんなんて、まだ先の話です!」



354 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:07:21.70 jWPuuQFd0 192/401


1姉「へ?プロポーズ、まだなの?」

 「まだに決まってます!付き合い始めてから半年も経ってないんですよ?」

1姉「でも、そういう夢はあるんでしょ?」

 「そ、それは……って、何を言わせたいんですか!?」

2姉「何って、弟君に向かって、結婚しよ?って」

 「今はまだホントに、今のままでいいです」

1姉「消極的だな~。まあ、弟も控えめだから、丁度いいのかもね」

2姉「でも、いざって時は、はっきりしなよ?」

 「……はい」

2姉「うん。素直でよろしい。ふふっ」

1姉「妹ちゃんも、好きな人を好きだって思う気持ちは、大切にしなさい」

 「うんっ」

――――――――



355 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:08:11.93 jWPuuQFd0 193/401


――――――――

客室にて、夕食後

1姉「さて、お腹もいっぱいになったことだし」

2姉「私達は、またお風呂に行ってくるけど」

 「あ、私もご一緒します」

 「俺はのんびりしてる」

1姉「妹ちゃんは?」

 「私も部屋にいるよ」

1姉「おっけー、じゃあ、幼ちゃん。行きますか」

 「は~い」

2姉「じゃあ、行ってきま~す」

 「う~~い」

 「行ってらっしゃ~い」

 「…………ん?」



357 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:09:09.65 jWPuuQFd0 194/401


 「どうかしたの?」

 「……いや、なんでもない。たぶん」

 「何が?」

 「あ~、気にするな。こっちの話だ」

 「……変なの」

 「…………」

 「……あ、テレビのリモコン取って」

 「ああ、ほいよ」

 「ありがと」

 「…………」

 「…………」

 「……ねえ、お兄ちゃん」

 「ん?」

 「お兄ちゃんは、やっぱり幼さんと結婚したいって思うの?」



358 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:10:13.82 jWPuuQFd0 195/401


 「なんだよ、突然」

 「……何となく」

 「ふむ……まあ、考えないわけでもないかな」

 「……そっかぁ……」

 「別に幼馴染だけが恋愛のきっかけってわけじゃない。お前にもいい出会いがある」

 「そうなのかな……?」

 「俺の友達の中にも、クラスが同じになって初めて会った女子を、1ヶ月で好きになったやつもいるし」

 「お前の周りにだって、そういう友達がいるんじゃないか?」

 「……うん」

 「例え、俺が幼と結婚することになっても、お前のことを嫌いになったり忘れたりすることはない」

 「なぜなら、お前は俺の大切な妹なんだから、な」

 「うん。わかった」

――――――――



360 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:11:04.73 jWPuuQFd0 196/401


――――――――

露天風呂の女湯にて

1姉「いやはや、何とも」

2姉「意外だね」

 「何が、ですか?」

2姉「幼ちゃんが私達と一緒にお風呂に入ってくれるってこと」

1姉「遠慮されるんじゃないかなって、ちょっとね」

 「そういうことが考えられるなら、もう少し節度を守ってください」

1姉「はい、はい。悪かったって。だから~」

 「もうっ、そういうのがダメなんです」

2姉「だって、幼ちゃんが可愛くて、つい、ねぇ」

1姉「ねぇ」

 「いい加減にしないと、ホントに嫌いになっちゃいますよ?」

1姉「それは寂しいなぁ」



361 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:12:03.74 jWPuuQFd0 197/401


2姉「でも、幼ちゃんとスキンシップができないのも、寂しいなぁ」

 「全く……」

 「…………あの、1つ、聞いてもいいですか?」

1姉「1つでも2つでも」

2姉「遠慮なくどうぞ?」

 「あの……私の肌って、そんなに触りたいものなんですか?」

2姉「あれ?自覚してないの?」

 「人並みにスキンケアはしてますけど……」

 「お姉さん達の方が張りがあるというか、大人っぽいというか」

1姉「まあ、こういうことは本人にはわからないって言うしね」

2姉「じゃあ、試しに、触ってみる?」

 「えっ、それは……」

2姉「いいから、いいから」



362 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:12:48.93 jWPuuQFd0 198/401


 「じゃ、じゃあ、ちょっとだけ…………」

2姉「……ふふっ、どんな感じ?」

 「弾力があって、滑らかで……指に吸い付いてくる感じがします」

1姉「幼ちゃんの肌はねぇ、きめ細かくて、潤いがたっぷりなんだよ?」

 「そうなんですか?……よくわかんないです」

1姉「ねね、また触ってもいい?」

 「まあ、いいですけど…………っん」

2姉「幼ちゃんって、触られた時の反応も可愛いんだよね~」

 「それは、お姉さん達が変な風に触ってくるからで……」

1姉「折角だから、堪能したくってさ……ちゅっ」

 「そういうのは……ダメです」

2姉「言うほどには嫌がってないみたいだけど?」

 「だって…………ひうっ」

2姉「優しくしてあげるよ?」

 「でもぉ……やんっ」



363 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:13:25.56 jWPuuQFd0 199/401


1姉「幼ちゃんのおっぱい、柔らか~い」

2姉「私にも触らせてよ~」

 「む、胸は……ホントに……ダメ……」

1姉「あれれ?幼ちゃんの足がもぞもぞしてるよ?」

2姉「もしかして……感じちゃったの?」

 「そんなこと……言わないで……ください……」

2姉「恥ずかしがらなくてもいいんだよ?」

1姉「何も考えずに、私達に任せて?」

2姉「最後まで、お姉さん達が、してあげるから……ね?」

 「で、でも…………」

 「や……やっぱり、ダメです!」

1姉「幼ちゃん……?」

 「ごめんなさい……先に、上がります……」

――――――――



364 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:14:57.65 jWPuuQFd0 200/401


――――――――

客室にて

 「ただいま~」

 「おう。おかえり~……あれ、幼だけ?」

 「うん……ちょっと湯あたりしそうになったから、私だけ早めに出たの……」

 「そうなのか……奥に布団敷いてあるから、いつでも寝れるぞ」

 「ありがと。妹ちゃんは?」

 「一足先に寝てる。勉強疲れが出たんだろ」

 「そっか……それじゃあ、私も寝ようかな。歯磨きしてくる」



365 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:15:59.20 jWPuuQFd0 201/401


 「ああ……わかった…………」

 「ん?どうかしたの?」

 「いや……風呂上りで浴衣着てる幼が、なっていうか、色っぽいなぁ、と」

 「そんなこと……言わないでよっ」

 「えっ……」

 (行っちゃった……さっきの、マズかったのか?)

――――――――



366 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:16:57.82 jWPuuQFd0 202/401


――――――――

 (誰かが、俺を呼んでいる)

 (子どもっぽい、よく聞き慣れた声だ)

 (薄らと目を開けると、困ったような不機嫌顔の妹がいた)

 (どうやら、妹は俺に起きろと言っているらしい)

 (休みの日くらいゆっくり寝かせてくれ、と俺が言うと)

 (妹は、今日はお出掛けするって決めたでしょ?と返し)

 (そう言われればと、俺は今日の予定を思い出した)

 (俺は両脇で眠っている2人の姉貴を押しのけて、ベッドから起き上がる)

 (妹は姉貴達も起こそうとするが、2人して後5分と呻く)

 (怠惰な姉に屈しかける妹を部屋に残し、俺は不安定な足取りでダイニングへ向かう)



367 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:17:45.83 jWPuuQFd0 203/401


 (キッチンの方から、鼻孔をくすぐる香りが漂ってきた)

 (濃いめのコーヒー、程よく焼けたパン、上品なコンソメ)

 (軽い欠伸混じりに、俺が朝の挨拶を投げかけると)

 (エプロン姿の幼が振り返り、微笑みながら挨拶を返してくれた)

 (顔を洗ってくるように勧められるが、俺は幼に近づいて、幼の大きくなったお腹に手を添えた)

 (お前も早く出てこいよ、と俺が言うと)

 (幼は、まだ2ヶ月は先だよ?と応えた)

 (遅れて起きた姉貴達が席に着き、朝食が始まる)

 (今日の朝の話題は、出掛け先のショッピングモールで買う予定のベビー用品について)

 (男の子か女の子かまだわからないので、どちらにも合う物を選ばなければならない)

 (にも関わらず、姉貴達は冗談半分な意見を飛ばす)

 (妹の提案は常識的だが、少し可愛らし過ぎる)

 (幼はそんな姉妹の話を楽しそうに聞いている)

 (俺は姉貴に肩を叩かれ、同意を求められた)



368 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:19:16.98 jWPuuQFd0 204/401


 (真剣に取り合うのも面倒なので、生返事ばかりしていると)

 (今度は頭を叩かれて――)

 「んん?……む……」

 (頭に……何か……当たってる……?)

 (これは……姉貴の足か?)

 (……寝相が悪いのは知ってるが、ここまで酷くなったのか……)

 (…………ノド乾いたな)

 「むう~~…………ん?」

 (1人、2人、3人……だけ?)

 (いないのは、幼か?トイレにでも行ってるのか?)

 (とりあえず、客間に……月明かりだけだから、何か踏みそう……)

 (ええっと、確か、飲みかけのお茶があったはず……あった)

 「ぐいぐい……ふう」

 (それからトイレは……あ、やっぱり明かりが点いてる)

 (一応、声掛けとくか……)



369 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:20:26.75 jWPuuQFd0 205/401


 (って……何か、聞こえる……?)

 (幼の声、だよな?これ……)

 「……んっ……男……くん……」

 (俺、呼ばれた?)

 「……あんっ……男君……そこ……いいのぉ……」

 「……………………」

 (これって…………1人でしてるのか?)

 (……事情はわからんが、状況はわかった。撤退しよう)

 (俺は何も聞かなかった。朝までずっと寝てた。そういうことに……って!)

ガツンッ

 「うおっ!」

ドタンッ

 「いってえ…………」

 (テーブルに足引っかけて、盛大にこけた……)



370 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:21:09.25 jWPuuQFd0 206/401


 「……あ」

 (これ、どう考えても、気づかれたよな?)

 (幼の声も止まったし……)

 (どうする?何もなかったように立ち去るか?いや、それがベストなんだろうが)

 (身体が、反応してくれない……)

ガチャ

 (ああ、そんな間にトイレのドアが開いたよ)

 「あ……あの……」

 「あ、幼?よ、よう」

 「……大丈夫?すごい音がしたけど……?」

 「あ、ああ。大丈夫。ちょっと転んだだけだから」

 「そう……」

 「………………」

 「………………」



371 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:22:03.29 jWPuuQFd0 207/401


 「………………」

 「…………男君?」

 「な、何?」

 「さっきの……私の声……聞こえてたのかな……?」

 「え?いや、その、えっと」

 「聞こえてたよね?」

 「いや、その、あれだ。そういう気分になる時は誰にでもあるし……って、うわっ!」

 (なんだ!?俺の上に乗っかって、何をしようと!?)

 「あのね……私、少し前から、男君に隠してたことがあるの……」

 「な、なんだよ……?」

 「私…………エッチな子に、なりかけてる……」



372 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:23:04.18 jWPuuQFd0 208/401


 「……え?」

 「最初はね、男君が妹ちゃんとエッチしてる時に感じたの」

 「自分もあんな風に乱れてるんだって思うと、変な気分になっちゃって……」

 「少しして落ち着いてきたんだけど、今度はお姉さん達に触られたりして……」

 「お姉さん達とお風呂に入ったのも、それを相談したかったからなんだけど……」

 「嫌われたらどうしようって思うと、言い出せなくて」

 「それに、お姉さん達に触られてると、最後まで行きたいって思っちゃうの……」

 「さっきも、我慢できなくて、1人でしてた」

 「今だって、恥ずかしさでいっぱいなのに、男君としたいって思ってるの」

 「ごめんね……こんな私……嫌いになっちゃうよね?」

 「いや……そんな些細なことで、嫌いになるわけないだろ」

 「でも……でもぉ……」

 「俺の方こそ、幼が悩んでることに気づけなくて、ごめんな」

 「そんなこと、ないよ……男君は、悪くないよ」



373 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:23:57.42 jWPuuQFd0 209/401


 「でも、幼を不安にさせたことは事実だから」

 「うん、ありがとう……」

 「……ええっと、それで……納得してくれたのなら」

 「俺の大事なところを刺激し続けてるその膝を、なんとかしてほしいんだけど」

 「……ちゅ」

 「んっ……ちょ、幼?」

 「ちゅう……はふ……んん……」

 「……ねえ……ダメかな……?」

 「いや、さすがにマズいだろ。隣にはっ……姉貴もっ……妹もっ……」

 「はむ……くちゅ……」

 「人の話をっ……」

 「ちゅるる……ぶはっ……でも、男君のここは、もう固くなってるよ?」

 「それは……その……」

 「ねえ、私のわがまま、聞いてよ……」



374 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:25:14.32 jWPuuQFd0 210/401


 「…………1回だけ、だからな」

 「うん……それじゃあ……」

 「私の口で、準備するね?」

 「そんなことしなくても……」

 「ああ……すごい……ピクピク動いてる」

 「ん……んんっ……じゅる……はあ……」

 「男君の……固くて……大きくて……れろれろ……ちゅう」

 「これが……私の中に……入るんだよね?……はむ……」

 「ちょっと……やり過ぎだって……」

 「気持ちいいの?……んっ……くちゅくちゅ……」

 「ちゅる……ぷはっ……ねえ……もう、入れるよ?」

 「待て待て!俺の旅行バッグにゴムがあるから……」

 「大丈夫だから、このまま……」

 「前にみたいにちゃんと計算したわけじゃないだろ?」

 「でも……」



375 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:26:23.76 jWPuuQFd0 211/401


 「この先、チャンスはいくらでもあるんだから、今日だけは、な?」

 「わかった……取ってくる……」

 「えっと……右側の小さなポケット……そう、そこ」

 「……あった」

 「お守りのつもりで持ってきたんだが……ホントに使うことになるとはな」

 「じゃあ、付けるよ?」

 「ああ……ゆっくりしてくれよ。これでも我慢してるんだから」

 「ふふっ。私の手や口でよかったら、いつでもしてあげるよ?」

 「それは嬉しい申し出だな……」

 「楽しみにしててね…………できた」

 「じゃあ、今度こそ、入れちゃうよ?」

 「いいけど、幼って……」

 「ん?」

 「上になるの、好きなの?」

 「…………えいっ!」



376 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:27:36.08 jWPuuQFd0 212/401


 「なっ…………それ……反則、だろ」

 「ふふふっ。いつもはしっかりしてて、カッコいい男君にしてあげるのが、好きなの」

 「たくさん、気持ち良くなってね?」

 「……ふう……うう……はあ……んんっ」

 「ああ……ああんっ……すごい……」

 「奥まで……奥まで、届いて……はあんっ!」

 「ねえ……胸もっ……触って?」

 「ああ……」

 「私の……おっぱい……どう……かな?」

 「柔らかくて……温かくて……いつまでも、触っていたい……」

 「男君なら……いつでもっ……んっ……触って、いいよ?」

 「はあ……はあん……すごく、いいの……」

 「乳首も……摘まんで……いじめて……はうっ」

 「もう……私……おかしく、なりそう……ああんっ」

――――――――



377 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:28:11.68 jWPuuQFd0 213/401


――――――――

襖の向こう側にて

1姉「こ……これが、本物のセッ○ス……」

2姉「す……すごい……」

1姉「幼ちゃん、乳首責められて、あんなに腰振って、乱れちゃって……はあ~」

2姉「弟君も、すごい突き上げて……気持ち良さそうな顔……」

1姉「もうすぐ……イッちゃうのかな……」

2姉「きっと、最後もすごいことになるんだろうなぁ」

 「幼さん……はうぅ……」

1姉「え?」
2姉「え?」

 「はう……ふえ?」

1姉「妹ちゃん?って、おろ、おっと?おおおっ!」

――――――――



378 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:29:05.90 jWPuuQFd0 214/401


――――――――

バタンッ!

1姉「おわっ!」
2姉「ぐふっ」
 「きゃっ!」

 「………………」
 「………………」

1姉「……いてて」

2姉「……く、苦しい」

 「重いよー」

 「………………」
 「………………」

 「……お~い」

1姉「………………」
2姉「………………」
 「………………」

 「もう、バレてるから」



379 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:29:54.42 jWPuuQFd0 215/401


1姉「バレてちゃあ、仕方ないねぇ」

2姉「あー、えーっと、なははは、は」

 「はう……」

 「あの……どの辺りから?」

2姉「起きたのは、何かが倒れる音がした辺りで」

1姉「何だろうって思ってたら、話し声が聞こえてきて……」

2姉「そしたら、ちゅうの音とか、そういうのが聞こえてきて」

1姉「本格的に目が覚め始める頃には、エッチな声とかエッチな音も聞こえてきて」

 「………………」
 「………………」

1姉「こうなったら仕方ないので!」

2姉「私達も参戦する!」

 「はあ!?」

 「ええ!?」



380 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:31:24.67 jWPuuQFd0 216/401


1姉「ええいっ!とりあえず、幼ちゃんは1回弟君から離れて……」

 「え?あ、ちょっと」

2姉「ああ、やっぱり、弟君の小さくなってる……」

 「あ、当たり前だろ……ってか、何を」

2姉「何って、私がまた大きくしてあげるの」

1姉「幼ちゃんは、私がいい感じにほぐしてあげるからね?」

 「で、でも…………」

 「…………はう」

 「い、妹ちゃん?ねえ、目が、変だよ?」

 (あの目……知ってる……)

 (熱っぽくて、甘えるみたいで、吸い込まれそうで……)

 「幼さん……」

 「な、何?」

 「私ね?……この前のお礼がしたいの……」

 「この前のって……え、ちょっ……んんっ」



381 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:32:36.19 jWPuuQFd0 217/401


 「ちゅっ……んん……」

1姉「じゃあ、妹ちゃんは幼ちゃんのお口を可愛がってあげてね?」

 「は~~い。はむ……ちゅう」

1姉「では、私はこっちを……」

 「はうんっ……そこはっ……」

2姉「あらら?弟君のここ、大きくなっちゃったよ?幼ちゃんが責められてるの見て、興奮しちゃったの?」

 「そ、そんなこと……っていうか、男に興味がなかったんじゃ……」

2姉「だってぇ……あんなすごいの見せられたら、さすがにねぇ」

2姉「それに、弟君なら面倒な心配もいらないし」

 「それ、微妙に聞き捨てならないんだけど」

2姉「まあ、まあ。弟君は心配しなくてもいいの。やり方は全部知ってるから」

2姉「ふふふっ……じゃあ、咥えちゃうよぉ?……ちゅぅ」

2姉「ん……んんっ……ちゅる……ふあ、大きい……はふ」



382 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:33:19.18 jWPuuQFd0 218/401


1姉「幼ちゃん、見て?弟君の気持ち良さそうな顔……」

1姉「あそこもあんなに大きくしちゃって……でも、もう少し待ってね?」

 「ふえ?……そんな……私……イッちゃいそうで……」

1姉「だ~めっ。まだ我慢して?そうしたら、とっても気持ち良くなれるから」

2姉「男君は、幼ちゃんより我慢強いよね?」

 「し……知るか……そんなこと……」

2姉「じゃあ、試してみようかなぁ?私の胸で」

2姉「よいしょっ……ほ~ら、挟まれちゃったよぉ?」

 「それは……マジで、やばい……」

2姉「だ~め。パイズリくらい、いつでもしてあげるから、今は我慢しなさい」

2姉「ふふっ。先っぽだけ出ちゃって、おもしろ~い」

2姉「ペロペロ……先っぽから何か出てきてるね?ネバネバして、変な味」

2姉「はあ……すごい固くて……ビクンビクンしてる……」

1姉「ねえ、2姉?さすがに、もういいでしょ?」

2姉「そうだね。これ以上したら、暴発しそうだし」



383 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:34:33.97 jWPuuQFd0 219/401


2姉「そういうわけで、ゴムの準備、してあげるね?」

1姉「ちゃんと新品を買っておくあたりが、さすが弟君って感じだよね」

2姉「しっかり者というか、抜け目ないというか……できたよ」

1姉「それじゃあ、幼ちゃん?改めて、どうぞっ」

 「……は……はい……」

 「おとこくん……い、入れるよ?」

 「はあ……はああっ……ああんっ」

 「なに……これ……さっきより……固くて、おっきい……」

1姉「ほらほら、じっとしてないで、動いてみて?」

 「う、動けない……気持ち良すぎて……動けないのぉ……」



384 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:35:45.99 jWPuuQFd0 220/401


1姉「ほら、私も手伝ってあげるから。ゆっくり腰を浮かせて……」

 「ふぁ……ふああああっ」

2姉「後は腰を落とすだけだから……思いっきり貫かれて、気持ち良くなって?」

 「は……はい……はぁ……はあ……」

 「はあんっ!!ふぁああああっ!!あ……ああ……」

――――――――



386 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:36:27.88 jWPuuQFd0 221/401


――――――――

 「はあ……はあ……中で……男君のが……暴れてるみたい……」

 「ふあ……すごい……出てるのが……わかるよ……?」

 「幼さん……気持ち良かった?」

 「うん……すごく……幸せ……あっ」

1姉「おっと!幼ちゃん、大丈夫?」

 「大丈夫……じゃないです……もう……何が……なんだか……」

2姉「なははっ、ちょっとやり過ぎちゃったかな?」

2姉「幼ちゃん、もう少し腰を引いてくれるかな?弟君のを抜き出すから」

 「ふえ?……えっと……」

1姉「ああ、無理っぽい。幼ちゃ~ん。ちょっとだけ、動かすからね~」

2姉「……よっと……わお……これは……すごい量……」

1姉「ゴムが無かったら安全日でも妊娠したんじゃない?」



387 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:37:18.69 jWPuuQFd0 222/401


2姉「お~い。弟く~ん?起きてる~?ってか、生きてる~?」

 「……なんとか……一瞬だけ、意識が飛んだけど」

2姉「ごめん、ごめん。ラブラブな2人を見てたら、どうしても意地悪したくなっちゃってさ」

 「……幼は?」

2姉「1姉の膝枕で休憩中。少ししたら落ち着くと思うよ」

 「わかった……」

 「…………」

2姉「……妹ちゃん?」

 「お兄ちゃん……私、わかったの」

 「お兄ちゃんと幼さんがセッ○スしてるの見て……とっても幸せそうで……」

 「これが、恋人同士なんだって、わかったの……」

 「でも、でもね。それでも、やっぱり私は、お兄ちゃんが好きなの……」

1姉「妹ちゃん……」

 「ごめんね、お姉ちゃん。私、間違ってる。でも、お兄ちゃんが大好きなの……」

2姉「…………知ってたよ」



388 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:38:11.07 jWPuuQFd0 223/401


 「え?」

2姉「どれだけあんた達のお姉さんをやってると思ってるの?それくらい、お見通し」

1姉「ついでに言えば、弟君が妹ちゃんの気持ちを知ってるってこともわかってた」

2姉「でも、私達に対してはっきりと宣言できる勇気があるってことまでは、知らなかった、かな」

 「…………」

 「ついでに言うと……」

1姉「何?」
2姉「何?」

 「幼も知ってる」

1姉「え、そうなの?」
2姉「え、そうなの?」

1姉「ちょ、ちょっと待ってよ。ってことは?……あの、妹ちゃんが言ってた、この前のお礼って……」

 「…………お兄ちゃんと幼さんにしてもらったの」

1姉「えええええっ!」
2姉「えええええっ!」



389 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:38:52.05 jWPuuQFd0 224/401


1姉「なんと……まあ……」

2姉「こうなったら、妹ちゃんの次に私達の相手もしてもらうから、覚悟しなさい……!」

 「……えーっと……了解」

2姉「よし!そうと決まれば、妹ちゃん?」

 「うん」

 「こういうの、初めてだから上手くできるかわからないけど……頑張ってみる」

2姉「じゃあ、まずは、弟君のを優しく撫でてあげて……」

 「うん……こう、かな?」

2姉「そう。それで、軽く握って、手を上下に動かすの」

 「えっと……こう?」

 「……少し、大きくなってきたかな?」

2姉「そしたら、頃合いを見計らって、お口の中に入れるの。歯を立てないようにね?」

 「う、うん…………じゃあ……はぁ……はぁ……はむっ!」

2姉「出したばっかりだから苦いかもしれないけど、我慢して?」



390 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:39:36.87 jWPuuQFd0 225/401


2姉「奥まで入れなくていいから、舌で舐めてあげるの」

2姉「先っちょの裏側とか、少し広がってるところを、丁寧に」

 「うん……んん……んむ……」

 「ん……ぷはっ……はあ……はあ……」

2姉「おおっ。大きくなってるじゃん」

2姉「じゃあ、妹ちゃんはそのまま続けてね?」

 「うん……はむ……くちゅくちゅ……んん?……お、お姉ちゃん?」

2姉「妹ちゃんの方も準備しなきゃいけないでしょ?」

 「で、でも……ひゃうっ」

2姉「こらこら、中断しないの」

 「うう……ちゅう……んむ……はうっ……んんっ」

2姉「濡れ具合は充分だけど、やっぱり慣れてない分、狭くて固いね」

 「やっ……ううっ……んっ……んっ……」

2姉「もっと力抜いて?触られてる感覚を正直に受け入れるの……」

2姉「……そう。そんな感じ……うん、うん。ほぐれてきた」



391 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:40:21.74 jWPuuQFd0 226/401


 「あのさ……実は、意外と我慢してるんだけど」

2姉「おっけー。じゃあ、ゴムの準備を……」

 「なあ……やけに手慣れてない?」

2姉「男に興味はないけど、情報はたくさんあるからねぇ。なんて言ったって、女子大生なんだから」

1姉「経験数はゼロだけど、経験してる女友達は結構いるよ」

 「……納得」

2姉「まあ、後1時間もしないうちに、経験数が1になるけどね……できたぞ」

2姉「さあ、妹ちゃんも気持ち良くなって」

 「うん……でも……」

2姉「ん?」

 「私……お兄ちゃんにされる方がいいから……」

2姉「そういうこと」

 「じゃあ、俺と場所を換わるか」

 「うん……」



393 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:41:13.92 jWPuuQFd0 227/401


 「よっと…………妹?足、広げて?」

 「うん……」

 「じゃあ、入れるぞ」

 「うん……来て……」

 「んっ……あぁ……はあっ……ふあああっ」

 「はあ……はあ……お兄ちゃんの……すごい……」

 「ねえ、動いて?……もっと、気持ち良くなりたいの……」

 「わかった……いくぞ……」

 「はあ……はうっ……あんっ……あんっ」

 「ああ……んんっ……いい……いいよぉ」

2姉「妹ちゃん……可愛いっ……もっと、可愛い声、聞かせて?」



394 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:41:50.10 jWPuuQFd0 228/401


 「はあんっ……ふあっ……あんっ……はうんっ」

2姉「ねえ、今、中はどうなってるの?」

 「感じるのぉ……お兄ちゃんのが……奥に、当たってぇ」

 「奥にっ……何度もっ……当たってっ……あうっ……その度にっ……イきそうにっ……なるのぉ……」

 「好きなのぉ……お兄……ちゃん……大好きなのぉ……」

 「……締め付けが、すごくて……そろそろ……限界……」

 「一緒にぃ……一緒に、イこう?……一緒にい!」

 「あんっあんっあんっあんっあんっ!」

 「あああっ!ああんっ!あああーーっ!!」

――――――――



395 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:43:14.68 jWPuuQFd0 229/401


――――――――

 「ふあ……はあ、はあ……はあ……」

 「お兄ちゃんも……気持ち良かった?」

 「ああ……幼に負けないくらいにな」

 「ホント?……嬉しい……」

 「じゃあ、抜くぞ……」

 「うん……ふあっ……あっ……はう」

2姉「また、たくさん出しちゃって。私達の分、残ってる?」

 「その前に、体力的に限界……」

1姉「だ~め。男だったら、最後まで責任取りなさい」

 「そう言われても……」

 「じゃあ……私も、手伝うから」

 「お、幼、目が覚めたのか……」

 「私も……頑張って、お手伝いする」

 「いや、妹は休んでても……」



396 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:44:49.32 jWPuuQFd0 230/401


1姉「ほら、こんなに綺麗で可愛い女の子が4人もいるんだよ?」

2姉「すぐに元気にしてあげるんだから、ね?」

1姉「さあ、観念して、横になってなされるがままになりなさい」

 「……わかったから、ちょっとだけでいいから休ませて」

1姉「ふむ……仕方ないなぁ。寝るんじゃないぞっ」

2姉「じゃあ、今のうちに、どっちが先か、決めておこうか」

1姉「そうだね。小銭ないかな?コイントスしたいんだけど」

 「財布に入ってますけど、じゃんけんでは、ダメなんですか?」

1姉「私達、双子だよ?」
2姉「私達、双子だよ?」

 「ああ。なるほど」

 「えーっと……じゃあ、私が投げますね。数字の方なら1姉さんで、平等院なら2姉さんで」

2姉「うん。まさに、平等だね」

 「んんん……では……えいっ」



397 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:47:09.70 jWPuuQFd0 231/401


 「…………よっと……どれどれ……はいっ、1姉さんからです」

1姉「よっしゃーー!」

2姉「ええーーー!」

1姉「そうと決まったら、早速、男君のを元気にしないと」

 「もう休憩終わり?もっと、ゆっくりしても……」

1姉「無理。我慢できないの……あむ」

1姉「んん……んっんっ……にが~い。でも、くせになりそう……んむ」

2姉「じゃあ、私達は他のところを責めてみようか」

2姉「幼ちゃんは、弟君の乳首って、舐めたことある?」

 「ええっ?それは、ないです……」

2姉「じゃあ、そっち側、よろしくね?」

 「はい……男君……いいかな……?」

 「好きにしてくれ」

 「うん。じゃあ……ちゅう……ペロペロ」

2姉「妹ちゃんは、お兄ちゃんのお口にちゅーしてあげて?私はこっちの乳首にちゅーするから」



398 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:49:43.22 jWPuuQFd0 232/401


 「うん……お兄ちゃん、ちゅーするね?」

 「ちゅ……んんっ……はぅ……ちゅう」

2姉「ふふっ。まさか、弟の乳首を責める日が来るとはね……ちゅ」

2姉「はあ……はむ……んん……」

 (ああ、なんだかすごいことになった……)

 (1姉にフェラされて、幼と2姉に責められながら、妹とキスしてる……)

 (だめだ……もう、何も考えられない……考えたくない……)

1姉「おおっ。大きくなった!……3回目とは思えない……」

1姉「手早くゴムの準備を……いやはや、楽しみだなぁ」

1姉「ふふふっ……じゃあ、お姉ちゃんのここに、入れちゃうぞ」

1姉「……ああ……熱くて……固い……はうっ」

1姉「あはははっ……これ……すごい……はあ……はあ……」

2姉「そんな顔……されると……私も……入れられてるみたいに……」




399 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:50:34.71 jWPuuQFd0 233/401


1姉「だめ……腰が、勝手に……動いちゃう……」

1姉「あんっ!あはっ!はあんっ!」

1姉「いいっ!弟君のっ!最高だよぉ!」

2姉「私も……感じちゃう……」

1姉「だめっ!止まらないっ!止まらないのぉ!ああっ!やんっ!」

1姉「私ぃ……先にっ……イッちゃいそう……」

2姉「ダメだよ~。弟君はまだなんだから、我慢しなきゃ」

1姉「でもぉ!こんなにすごいの!我慢っできない!」

1姉「イクっ……イクぅ!」

1姉「イッちゃう!イッちゃうううううっ!!」

――――――――



400 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:51:33.05 jWPuuQFd0 234/401


――――――――

2姉「もう、ホントに先にイッちゃうなんて……」

1姉「だ……だってぇ……幼ちゃんや妹ちゃんのセッ○ス見てて、ずっと我慢してたのにぃ」

1姉「あんなすごいのが入ってきて、もう我慢なんてできなかったんだもん……」

2姉「……そんなに、すごかったの?」

1姉「うん……2姉も覚悟した方がいいよ?」

2姉「うん……そうする」

1姉「ふふっ……じゃあ、交代……ああっ……はうぅ」

2姉「はぁ……弟君もこんなに大きくしちゃって……今度は一緒にイッてあげるからね?」

2姉「んんっ……んっ……ああっ……あんっ……入った……」

2姉「ははっ……これ……ホントに……すごいね……」

1姉「熱くて……時々ビクンって跳ね上がって……バイブやローターとは比べ物にならないでしょ?」



401 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:53:15.94 jWPuuQFd0 235/401


2姉「うん……全然、違う……はあ……弟君……」

1姉「ん?弟君がどうしたの?」

2姉「私……弟君のこと…………好きになりそう……」

1姉「私も……同じ気持ち……ちゅ」

2姉「んんっ……ちゅぅ……はぁ……」

1姉「ちゅる……ふあ……さあ、動いてあげて?」

2姉「うん……動くよ……ああ……はあ……ああっ」

2姉「あんっ……奥に……当たって……感じ、ちゃうぅ」

1姉「すごい……自分のセッ○ス見てるみたい……私も……こんなに乱れてたのかなぁ」

1姉「はぅ…………私も……感じちゃう……」

 「それなら」

1姉「ふえ?」



402 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:54:28.28 jWPuuQFd0 236/401


 「私がしてさしあげますわよ?お・ね・え・さ・ま?」

1姉「ええ?幼ちゃん?……あっ……ひゃうっ」

1姉「ちょ……ちょっと……待って……あうっ……幼ちゃん……キャラが違うよ?」

 「だって……こういうのがお好きなんでしょ?お姉様は。ちゅっ」

1姉「あんっ!そんな、とこ……舐めないで……ああんっ」

 「あらあら。もしかして……お姉様は、するのはお好きなのに、されるのは苦手なんですか?」

1姉「やだぁ……そこっ……感じるのぉ!」

 「次は、指を入れちゃいますから、逃げないでくださいね?」

1姉「ふあ……ああっ……入ってるっ……幼ちゃんの指がぁ……」

 「ふふっ。根元まで入っちゃいましたよ?気持ち良くなるところ、探しますね?」

1姉「そんな……中で……動かさないで……はあんっ!!」

 「あはっ。ここですか?ここがお姉様の感じちゃう場所なんですか?」

1姉「そう!そこっ!そこがいいのぉ!あんっ……幼ちゃん、上手……やんっ」



403 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:55:30.94 jWPuuQFd0 237/401


 「それじゃあ、感じながら2姉様をご覧になって?」

1姉「2姉……」

2姉「1姉……そんな顔されると……私もおかしな気分になるの……」

1姉「私も……おかしいのぉ……幼ちゃんにイジられながら……あんっ……弟君に入れられてるの!」

2姉「こんなの……我慢できないよぉ……やあんっ」

2姉「お、弟君っ!急にっ!突き上げてっ!イキそうっ!なのっ?」

2姉「こんな……速すぎるっ!……あんっあんっあんっ!」

1姉「ねえ?イッちゃうの?2姉も弟君もイッちゃうの!?」

2姉「イクのぉ……1姉もっ……一緒にぃイこう?」

1姉「うん!うん!一緒に!一緒にイッちゃうのお!」

1姉「あああっ!イクうううううううっ!!」
2姉「あああっ!イクうううううううっ!!」

――――――――



404 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:56:25.40 jWPuuQFd0 238/401


――――――――

以下、妹の日記より抜粋

(朝、起きてから、お兄ちゃんは誰とも話をしませんでした)

(お姉ちゃん達も幼さんも私も、何度も謝ったけど、ずっと違う方を向いたままでした)

(朝ごはんの時に、お兄ちゃんがずっとアゴを気にしてたのは)

(たぶん、私がずっとちゅーしてたからだと思います)

(お兄ちゃん、ごめんなさい)

(帰りの電車に乗ったら「着いたら起こして」と言って、ホントに眠ってしまいました)

(昼過ぎに家に着いたけど、お兄ちゃんはすぐに部屋に入ってしまいました)

(結局、お兄ちゃんは一日中、部屋から出てきませんでした)

(明日には、お兄ちゃんの機嫌が直ってるといいな)

以上、抜粋終了

――――――――



405 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:57:01.12 jWPuuQFd0 239/401


――――――――

漆黒の空を、光の粒が駆け上がる

そして、闇夜のカンバスに花開く、光の芸術

遅れて耳に届く、心地よい轟音

1姉「た~まや~~」
2姉「た~まや~~」

 「わぁ~!」

 「本当に……綺麗……」

 「そうだな……」

1姉「……にやにや」
2姉「……にやにや」
 「……にやにや」

 「な、なんだよ」

1姉「こういう時には~」

2姉「ちゃんとしたセリフがあるでしょ?」

 「むぅ……」

 「…………」



406 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:58:13.57 jWPuuQFd0 240/401


 「お、幼の方が、綺麗だよ」

1姉「いや~~ん!」
2姉「いや~~ん!」

1姉「弟君のスケベぇ」

2姉「女たらし!」

 「人に言わせておいて……!」

 「ねえ、ねえ。こっち向いて?」

 「ん?」

 「ありがとっ。ちゅっ」

 「あ~!ズル~い!」

1姉「このラブラブバカップルめ!」

2姉「私にもちゅーさせろ!」

 「おいっ!……こらっ!……順番をっ!」



407 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 21:59:37.01 jWPuuQFd0 241/401


 (順番も節度もなくキスをねだられていると)

 (不意に、ある夢を思い出した)

 (今の今まで忘れていた、あの夢)

 (たぶん、あの日、旅館で見た夢だ)

 (俺と幼と妹と姉貴達で、朝の食卓を囲んでいる)

 (とてもありきたりで、とても重要なことを話していたような気がする)

 (多少、騒がしいが)

 (そういう未来も、悪くないかもしれない)

 「ぷはっ……はあ……全く、加減くらいしろよな」

2姉「じゃあ、加減するから、もう1回だけ」

 「本日の営業は終了しました」

2姉「いいも~ん。寝込み襲っちゃうから」

1姉「私も~」

 「私も~」

 「たまには安心して眠りたい……」



408 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 22:00:43.18 jWPuuQFd0 242/401


 「じゃあ、私の部屋に来る?」

 「……むしろ眠らせない」

1姉「おお~」

2姉「お熱いね~」

 「はうぅ……」

極彩色の火の粉が、舞い踊る

その一瞬だけのために、燃え上がる

また次の夏も、花開くことを祈って

 「ねえ、男君?」

 「ん?」

 「また来年も、再来年も、その先もずっと」

 「みんなで来ようね?」

 「ああ、そうだな」

【+シリーズ第3弾:+幼馴染+妹+姉×2=ハーレム!!??】 完

――――――――



411 : ◆GOmeYJRrOI - 2012/07/04(水) 22:04:54.89 jWPuuQFd0 243/401




以上を持ちまして、【+シリーズ】全3話の投下を完結とさせていただきます

皆さんのご期待に応えられる作品になったかどうか不安ではありますが、
お楽しみいただければ幸いです

改めて、改めて!皆さんの応援とご支援に感謝します

また、皆さんの支援に頼り、投下が遅れたことを、お詫びします

ここまでの長編を書くと、後書きとか書きたくなるのですが、
さすがにそこまでは求められてないと思うので、割愛させていただきます

次の新作は、前に書いた通り、某ラノベの二次創作を予定しています

夏の間に投下する予定なので、そちらもご期待ください

では、では




続き
幼馴染「やっと……男君と……ひとつになれた……」【番外編】

記事をツイートする 記事をはてブする