天界 天真家
ガヴリール「くそっ、ゼルエル姉さんの指導を受けに定期的に天界へ帰る生活はもううんざりだ!」
ガヴリール「姉さんが外出中の今のうちに、何か姉さんの弱みを探さないと……!」
ガヴリール「……姉さんの部屋」
ドア「バチッ」
ガヴリール「くっ、やっぱり結界が張ってある……!」
ガヴリール「しかし、甘かったな姉さん!」
ドア「バリッ」
ガヴリール「結界解除……ふふふ、姉さんの指導の賜物ですよ!」
元スレ
ガヴリール「理想の世界を目指して!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1494691858/
ゼルエルの部屋
ガヴリール「お邪魔しまーす」
ガヴリール「ふむ、文句のつけようの無いくらい綺麗だ」
ガヴリール「お、ベッドにぬいぐるみ発見~姉さんかわいい~」
ガヴリール「ベッドの下にエロ本……ないな」
ガヴリール「本棚は……うん、タイトルだけで難しいと分かる本ばっかりだ」
ガヴリール「ん?なんだこの本……『駄天使でも分かる!禁術大全集』?」
ガヴリール「どれどれ……『この本には、現在では禁止されている様々な天使力の使い方が記されています』だと⁉」
ガヴリール「おいおい姉さん、なんて本持ってるんだよ……!」
ガヴリール「なにか……使えそうな術は……お」ペラペラペラ
ガヴリール「『神足通を応用した異世界転移術』⁉」
ガヴリール「『この術を使うと、現在あなたがいる世界とよく似た平行世界へ転移できます』!」
ガヴリール「マジか……マジか!」
ガヴリール「この術を使えば、姉さんの立場が私より弱い世界へ行ける可能性が……?」
ガヴリール「やり方は……うわ、めっちゃ簡単!」
ガヴリール「神足通を使う要領で、天使力を集中させて……!」ヴォン
ガヴリール「『超・神足通!私を別世界へ連れてって』と唱える!」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「うわぁぁあああ!!!!?」
人間界 ガヴの部屋
ガヴリール「」
ガヴリール「……はっ⁉」
ガヴリール「ここは、私の部屋だよな」
ガヴリール「確か天界にいたはずなのに……って、そうだよ異世界転移!」
ガヴリール「え、じゃあここが前の世界とよく似た平行世界?」
ガヴリール「いったい何が違うんだ?」
ヴィーネ「ガヴー?寝てるのー?入るわよー?」
ガヴリール「ヴィーネだ」
ヴィーネ「なんだガヴ、起きてるじゃない」
ガヴリール「おうヴィーネ、今は朝か?おはよう」
ヴィーネ「なにそれ?まぁいいわ、おはよう」
ガヴリール(ヴィーネは普通だな……というか、そもそも成功したのか?これ)
ヴィーネ「それでガヴ、今日の分はもうしたの?」
ガヴリール「ん?」
ヴィーネ「ん?」
ガヴリール「あ、ごめん、なんだっけ?忘れちゃった」
ヴィーネ「え?毎朝やってるのに忘れるって……?」
ガヴリール(これがよく似た異世界要素か!しかし、この世界の私は毎朝なにを)
ヴィーネ「ほら、時間もないし早く産卵しちゃいましょう」
ガヴリール「」
ガヴリール「……あ、ああ!散乱ね!たしかに部屋は散らかってるけど、散乱は酷いよヴィーネさん」
ヴィーネ「……え?ちょっとガヴ、大丈夫?産卵よ?卵を産むと書いて産卵」
ガヴリール「」
ガヴリール「……は?え、誰が?」
ヴィーネ「さ、お腹見せて……ほら!こんなに張ってる!」
ガヴリール「え、うわ、なんだこれ⁉」
ヴィーネ「触るわよ」サワサワ
ガヴリール「ひゃう⁉なん、うわ、いや、やめっ……あっ、やばっ」
ヴィーネ「早くパンツ脱がないと汚れちゃうわよ?」
ガヴリール「嫌だ、私、卵なんて産みたくない……!」
ヴィーネ「え、どうしたのよガヴ⁉」
ガヴリール「あ、いや、出る、出ちゃう……!」
ヴィーネ「ほーら、私が受け止めてあげるから」
ガヴリール「嫌だ……嫌だ……!」
ヴィーネ「今日は時間もないし、生で食べるからね?」
ガヴリール「うわぁぁあああ!!!!超・神足通!私を別世界へ連れてってぇぇぇ!!!!!」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「うわぁぁあああ!!!!?」
ガヴの部屋
ガヴリール「」
ガヴリール「うわぁぁあああ!!!!!」
ガヴリール「あ、あれ……?ヴィーネさん?」
ガヴリール「よ、良かったぁ……また別の世界へ転移できたみたいだ」
ガヴリール「……」
ガヴリール「どこが『よく似た平行世界』だよ!まったくの別物じゃないか!死ね!」
ガヴリール「……ったく」
テレビ「???『悪い子のみんな~!』」
ガヴリール「あ?」
テレビ「サターニャ『サタニキアチルドレンのみんな!元気だったかしら!』」
ガヴリール「おい、なんでサターニャがテレビに出てんだよ」
ガヴリール「……そうか、これがこの世界の異変か」
テレビ「サターニャ『あれ~?声が小さいわね~?元気だったかし』」ピッ
ガヴリール「うぜぇ」
テレビ「スーパーヒーロー仮面サターニャ、この後すぐ!」
ガヴリール「」
ガヴリール「くっ」
テレビ「サターニャ『はい!今日も魔界通販の時間がやって参りました!』」ピッ
テレビ「今日のゲストは小説家でもある胡桃沢=サタニ」ピッ
テレビ「司会『へぇ~!それじゃ胡桃沢さんはプロデューサーでもあるんですね!』サターニャ『ま」ピッ
ガヴリール「あぁぁぁぁあ!!!!!!」
ガヴリール「超・神足通!私を別世界へ連れてって!!!!!!」
どジャアァァ~~~~~ん
学校
ガヴリール「」
ヴィーネ「ガヴ?ねぇガヴったら!」
ガヴリール「はっ!え、ここどこ⁉」
ヴィーネ「もう、急に黙ったと思ったら今度は何?」
ガヴリール「うわっヴィーネ⁉産卵はいやだ!」
ヴィーネ「え、えぇ⁉いきなり何の話よ⁉」
ガヴリール「……あ、別の世界か」
サターニャ「なになに?なんの話?」
ガヴリール「うわ、サターニャ」
サターニャ「うわって何よ!うわって!」
ガヴリール「……お前も普通のサターニャだよな?」
サターニャ「私が普通ですって?違うわね!我こそは大悪魔、胡桃沢=サ」
ガヴリール「普通だな」
サターニャ「なによ!」
ラフィエル「おはようございます~」
ガヴリール「お、ラフィおは……」
ガヴリール(いや待てよ?この流れ、今回の世界はラフィエルが何か)
ラフィエル「あ、サターニャさん♪」チュッ
サターニャ「⁉」
ガヴリール「」
サターニャ「もう!急に来たらビックリしちゃうじゃない!」チュッ
ラフィエル「だってだって、サターニャさんの可愛らしい顔を見たら我慢なんて無理ですよ~」チュッ
サターニャ「そんなの私だって同じよ!」チュッ
ヴィーネ「あらあら、朝からおあついわね~」
ガヴリール「」
ガヴリール「……なに、ラフィとサターニャって、そうなの?」
ラフィエル「ガヴちゃん?今さら何を言ってるんですか?」
サターニャ「そうよガヴリール、私達もう一線超えてるじゃない」
ガヴリール「」
ラフィエル「……あの、サターニャさん?私、もう止められません」
サターニャ「奇遇ね、私もよ」
ラフィエル「すみません、私達早退させて頂きますね」
サターニャ「グラサンによろしく言っといてね!」
ヴィーネ「もう~、ほどほどにしなさいよ~」
ガヴリール「超・神足通!私を別世界へ連れてって!」
どジャアァァ~~~~~ん
エンジェル珈琲
ガヴリール「」
マスター「天真くん?ねぇ聞いてるかい?」
ガヴリール「え、あ、すんませんマスター」
マスター「しっかりしてね?天真くんは兄弟子なんだから」
ガヴリール「はい……はい?」
マスター「それじゃ改めて……白羽くん胡桃沢くん、模擬戦開始!」
サターニャ「ラフィエル!私のマクドウェルを喰らいなさい!」
ラフィエル「私のエインズワースで受けてたちます!」
ガヴリール「超・神足通、私を別世界へ連れてってー」
どジャアァァ~~~~~ん
サターニャの部屋
ガヴリール「」
サターニャ「ほら、できたわよ」
ラフィエル「さすがサターニャさんです!」
タプリス「すっ、すごいのは魔界通販のアイテムですよ!」
サターニャ「元に戻してもいいのよ?」
タプリス「さすが胡桃沢先輩です!憧れちゃいます!」
駄ガヴ「え、なんだこの世界は」
聖ガヴ「なんでしょうね?」
ガヴリール「「え?」」
サターニャ「魔界通販の道具でガヴリールを分裂させたわ!」
駄ガヴ「おい何してんだサターニャ死ね!」
聖ガヴ「そうです!早く戻してください!死ねは言い過ぎです!」
ガヴリール(って、サターニャが魔界通販でやらかすのはいつもの通りだよな?何がこの世界の異変なのか)
タプリス「それじゃ、綺麗な天真先輩は私がもらいますね!」ペロペロ
聖ガヴ「ひゃん⁉」
ラフィエル「なら、汚ないガヴちゃんは私が頂きます!」ペロペロ
駄ガヴ「うわっ……おい、汚ないって何だ」
駄ガヴ(くそっ、この世界も狂ってやがる!早く次の世界へ……!)
駄ガヴ「超・神足通!私を別世界へ連れてって!」
駄ガヴ「……あれ」
ラフィエル「ガヴちゃーん?逃げないでくださいね~?」ペロペロ
駄ガヴ「うわっ!や、やめろ!」
駄ガヴ(分裂したせいか天使力が弱まってる……!)
サターニャ「うわぁ、すごい光景ね」
聖ガヴ「……」
駄ガヴ「……おい、何を考えてる?」
聖ガヴ「……」ニコッ
駄ガヴ「おい、待て私、おい!」
聖ガヴ「私と貴女は同一人物です!なんとかなります!」
駄ガヴ「なんとかならなかったらヤバイのは私だぞ⁉」
聖ガヴ「超・神足通!私を別世界へ連れてって!」
駄ガヴ「おい!」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「戻ったぁぁぁああ!!!!!」バチーン
ラフィの部屋
ガヴリール「」
ガヴリール「うわっ!焦るわ!」
ガヴリール「つーか、もう元の世界に帰りたいんだが……」
ガヴリール「……あれ、ここってラフィの部屋か?」
マルティエル「……」
ガヴリール「⁉」ビクッ
ガヴリール「あ、あんた確か、ラフィの執事だよな?ラフィはいないのか?」
マルティエル「……見られたからには、生かしておけません」
ガヴリール「……は?」
マルティエル「白羽流執事殺法……!」ザッ
ガヴリール「え、ちょ、おい」
マルティエル「……はっ!」シュバッ
ガヴリール「え?」ザクッ
ガヴリール「え、あ、うあ、うわぁぁあああ!!!?!!」
マルティエル「動揺したせいで急所を外してしまいました……白羽家の執事失格でしょうか」
ガヴリール「う、腕が、腕がぁぁあああ!!!!!」ボタボタボタ
マルティエル「天真様、私はラフィエルお嬢様を愛しているんです」
ガヴリール「え?え?」
マルティエル「私はお嬢様のためならなんだって出来ます、でもお嬢様は私の気持ちに応えてくださいません
しかし私はそれでも構わないんですでも少しくらいご褒美を頂いても良いとは思いませんか
少しだけ少しだけなんですなのに何で邪魔をするんですかよりによってお嬢様のご友人に見られるなんて私は私は私は私は」
ガヴリール「うわぁぁあああ!超・神足通!私を別世界へ連れてって!早く早く早く早く!!!!!」
どジャアァァ~~~~~ん
天界 ガヴの部屋
ガヴリール「」
ガヴリール「腕!治ってる!」
ガヴリール「なんだあいつ怖っ⁉」
ガヴリール「……って、ここは天界の私の部屋?」
ガヴリール「も、戻ったのか⁉元の世界に!」
ピンポーン
ガヴリール「誰だよ?客か?」
ガヴリール「はーい」
ドア「ガチャ」
観光客「あっ!すんません!写真いいすか⁉」パシャ
ガヴリール「は?いや、なんすか急に」
観光客「あの、天使なんすよね?本物のw天使wwうわ、マジで羽根生えてるwwwwww」パシャパシャパシャ
ガヴリール(なんだこいつうぜぇ……あれ)
ガヴリール「え、あんた人間か?」
観光客「は、今さらすか?」
ガヴリール「……帰ってくれ」
観光客「あ、サインも欲しいんすけど」
ガヴリール「帰れ!」
ドア「バタン!」
ガヴリール「テレビテレビ……!」
テレビ「今人気の観光スポット!それが天界!」
ガヴリール「……超・神足通!私を別世界へ連れてって!」
どジャアァァ~~~~~ん
天界 ゼルエルの部屋
ガヴリール「」
ガヴリール「……くそっ!」
ガヴリール「どこの世界も狂ってやがる……!」
ガヴリール「ここは……姉さんの部屋か」
ガヴリール「どうだ?今度は元の世界に帰れたのか……?」
ゼルエル「詳しく聞かせてほしいな」
ガヴリール「」
ガヴリール「ね、姉さん⁉」ビクゥ
ゼルエル「ただいまガヴリール……いや、おかえりかな?」
ガヴリール「……どこまで知ってるの?」
ゼルエル「ガヴリールが私の部屋の本を勝手に読んで、禁術を使った」
ガヴリール「……ごめん、なさい」
ゼルエル「ガヴリール……?」
ガヴリール「ごめんなさい姉さん!でも良かった!帰ってこれたんだ!すっごく怖かったんだよぉ!」
ゼルエル「ふふっ、そんなに泣いて、可愛い顔が台無しだぞ?」
ガヴリール「……あれ」
ゼルエル「泣くほど怖かったんだな……よしよし、姉さんの胸で思いっきり泣いていいんだぞ?」
ガヴリール「あ、うん……いや違う!え?姉さん怒らないの?」
ゼルエル「私が?ガヴリールを怒る?何を言ってるんだ?」
ガヴリール「」
ゼルエル「禁術の後遺症か⁉ど、どうしよう!ガヴリールが死んじゃったら私、私ぃ」
ガヴリール「あ、姉さん違うよ?あの」
ゼルエル「ガヴリールぅ……死んじゃやだぁ……!」
ガヴリール「この世界も違う!!!!」
ガヴリール「……いや、待てよ?」
ゼルエル「ガヴリール?」
ガヴリール「あー、喉が渇いたなぁ」
ゼルエル「あ、それじゃお姉ちゃんがジュース持ってくるね!」
ガヴリール「……」
ゼルエル「お待たせガヴリール!オレンジジュースとコーラどっちがいい?」
ガヴリール「この世界でいいや」
ガヴリール「なぁーっはっはっはー!色々あったが、終わり良ければすべて良かろうなのだァー!!!!」
ゼルエル「ガヴリール?どうした?やっぱり頭がおかしくなったんじゃ……⁉」
ガヴリール「いや、大丈夫だよ姉さん!」
ゼルエル「ほんとに?」
ガヴリール「本当だよ!それじゃ私は人間界に戻るから」
???「ただいまー」
ガヴリール「……ん?誰だ?」
ゼルエル「⁉」ビクッ
ガヴリール「姉さん?」
ゼルエル「ごめんね、ガヴリール……」
ガヴリール「え、なに、なんで謝るの」
ハニエル「あれ?ガヴお姉ちゃんゼルお姉ちゃん、どうしたの?」
ガヴリール「なんだハニエルか」
ゼルエル「……」
ハニエル「……ゼルお姉ちゃん、またガヴお姉ちゃんを甘やかしてるの?ダメって言ったよね?私」
ゼルエル「……はい」
ガヴリール「」
ガヴリール「あの、ハニエル?」
ハニエル「なにしたの?ガヴお姉ちゃん」
ガヴリール「あ、あう」
ハニエル「ゼルお姉ちゃん?」
ゼルエル「ガヴリールが私の本を読んで禁術を使いました」
ハニエル「どの術?」
ゼルエル「異世界転移術です」
ガヴリール「」
ハニエル「ガヴお姉ちゃん」
ガヴリール「は、はいっ!」ビクッ
ハニエル「この世界はガヴお姉ちゃんが元いた世界と同じ?」
ガヴリール「ちっ、違います!」
ハニエル「何が違うかは聞かないけど、元の世界に帰るのは難しいと思うよ」
ガヴリール「……え?なんで?」
ハニエル「……はぁ」
ゼルエル「……」ビクビク
ハニエル「平行世界は無数に増え続けてるの……まぁ大雑把に、今1000個あるとしようか」
ガヴリール「はい……?」
ハニエル「ガヴお姉ちゃんが最初にいた世界から、禁術を使ってランダムに別の世界へ移動するとする」
ガヴリール「はい」
ハニエル「1000分の1だよね」
ガヴリール「うん?」
ハニエル「また別の世界へ移動する……同じ世界にもう一度たどり着く可能性もあるから、やっぱり1000分の1だね」
ガヴリール「なるほど?」
ハニエル「千個のマスがある的に向かってダーツを投げるイメージかな?」
ガヴリール「あぁ、なんとなく分かった」
ハニエル「ガヴお姉ちゃんはダーツの名人さんかな?」
ガヴリール「……いえ、違います」
ハニエル「どんな世界を巡って、ここに行き着いたか知らないけど……どうする?」
ガヴリール「えっと」
ハニエル「元の世界を目指して闇雲にダーツを投げ続ける?ここより良い世界に当たるのを祈ってダーツを投げ続けるの?」
ガヴリール「」
ガヴリール(くそ……せっかく姉さんがちょろいのに、ハニエルがこんなんじゃ意味ないじゃないか!)
ガヴリール(しかしハニエルの話ももっともだ……平行世界が1000個で収まるはずもない)
ガヴリール(元の世界に帰るのが不可能でも、しかし……しかし!)
ガヴリール「こんな世界よりはマシなはずさ!超・神足通!私を別世界へ連れてって!」
どジャアァァ~~~~~ん
ゼルエル「あぁ!ガヴリール!」
ハニエル「愚かな……」
ガヴリール「この世界は……え?ヴィーネ?やめ、うわ、ヴィーネ!やめて!」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「はっ!ここは……サターニャ?サターニャが優しいとかキモイ……」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「次は……ラフィが産卵してる⁉え、タプリスも⁉私も⁉」
どジャアァァ~~~~~ん
ガヴリール「ここは……うわ!サターニャの家が怪獣に踏み潰されたー!」
どジャアァァ~~~~~ん
どジャアァァ~~~ん…
どジャアァァ~ん……
ーーー
ーー
ー
ーーその後もガヴリールは世界を巡り続けた。
終わることの無い旅路、目指すは理想郷……。
まるで砂漠に見るオアシスのように揺らぐ幻想、届きそうで届かない楽園ーー。
どれほどの時間が経ったのか、悠久の時を揺蕩ううちに彼女の心は荒んでいった……。
ガヴリール「……ここは何の世界だ?」
世界の放浪者、ガヴリールーー無数の世界を渡り、その瞳は何を見る……?
おわ...
「次にガヴリールが辿り着く世界を書くのは、あなたかもしれない……」
「それが彼女にとっての理想郷であらんことを……」
おわり