千穂「えっと、真奥さんと芦屋さんは?」
漆原「少し前に買い物に出たよ。スーパーで特売やってるんだって」
千穂「そうなんですか……どうしようかな?」
漆原「せっかく来たんなら上がって待ってれば? すぐに戻るだろうし」
千穂「……それって漆原さんと2人きりになるって事ですよね?」
漆原「そうだけど何でそんな嫌そうな顔するの?」
元スレ
千穂「あれ、漆原さん1人ですか?」 漆原「そだよ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1371564122/
千穂「嫌という訳では無いんですけど正直身の危険を感じて……漆原さん前科ありますし」
漆原「前科って最初に会った時の事? 別に取って食ったりはしないよ」
漆原「第一もしお前に何かしたら僕、真奥や芦屋に殺されるし」
千穂「なら……お邪魔します」オソルオソル
漆原「だからそんなに警戒しなくて良いって」
漆原「何か飲む? 冷蔵庫に麦茶と牛乳あるけど……蛇口捻れば水道水も出るね」
千穂「ありがとうございます。それじゃあ麦茶を……」
漆原「そう、なら勝手に入れて飲んで良いよ。あ、ついでに僕の分の麦茶もよろしく」
千穂「…………」
千穂「どうぞ」コトン
漆原「どうも……って何でそんな呆れたみたいな顔しているの?」
千穂「いえ、漆原さんはやっぱり漆原さんなんだなと思いまして」
漆原「何だか馬鹿にしているみたいな言い方に聞こえるんだけど?」
千穂「別に『馬鹿には』していませんよ。ええ、馬鹿には」
漆原「それで佐々木千穂は何しに来たのさ」
千穂「あ、親戚からお蕎麦をたくさん貰ったのでお裾分けに来たんです」
漆原「成程ね。それを口実に真奥の顔を見に来たと」
千穂「べ、別にそういう訳では……!?」アタフタ
漆原「誤魔化さなくても良いよ。本当に蕎麦を渡す為だけに来たなら真奥を待つ必要なんてないじゃないか。
僕に渡しておけば良いんだからね」
千穂「そ、それは漆原さんが上がって行けっていうから……」
漆原「別に断れば良かったじゃん。僕と2人きりになるのも乗り気じゃないみたいだし」
漆原「何ならもう用は済んだんだから帰っても良いんだよ。真奥には僕からよろしくと伝えておくからさ」ニヤニヤ
千穂「……漆原さんって本当に性格悪いですね」イライラ
漆原「そりゃ悪魔大元帥だからね。綺麗な性格じゃやってられないよ」
千穂「芦屋さんは性格悪くないですからその言い訳は通じませんよ」
漆原「まあ良いや。まだ居るんならその蕎麦茹でてよ」
千穂「はい?」
漆原「実はまだ昼ご飯食べて無いんだよね。たまにはうどん以外の麺類も食べたいし」
千穂「嫌ですよ。何で私が漆原さんの為にお蕎麦を茹でないといけないんですか?」
漆原「今度真奥の寝顔を撮ってプリントアウトしてあげるからさ」
千穂「お台所お借りしますね」
千穂「はい、のびない内にどうぞ」
漆原「どうも。お前は食べないの?」
千穂「私はもうお昼は済ませましたから。それにこういうのをお呼ばれするのは何だか締まらない感じがしますし」
漆原「ふぅん……とりあえずいただきます」ズルズル
千穂「どうですか?」
漆原「普通」ズルズル
千穂「……そうですか。不味く無くて良かったです、ええ」ピキピキ
千穂(真奥さんと芦屋さん、早く帰って来ないかな……)ウデドケイチラチラ
漆原「そういえばさ~」ズルズル
千穂「今度は何ですか?」
漆原「お前って真奥の何処に惚れたの?」
千穂「!?」ガシャン!!
漆原「ちょ、何で突然卓袱台に頭振り下ろしているの? 急に揺らすから麺つゆがちょっと零れちゃったじゃないか」ブーブー
千穂「……漆原さんが突然変な事を聞くからでしょ?」ムクッ
漆原「え、佐々木千穂の中では惚れた好いたの話は変な事なの?」ズルズル
千穂「そういう事を言っている訳じゃありませんよ!」
漆原「別に恥ずかしがる事でもないだろう? お前が真奥に惚れているのは僕達の中では周知の事実じゃないか。
真奥本人だって知っている訳だし」
千穂「漆原さんって本当にデリカシーないですよね……」
漆原「ああ、前に似た様な事をベルにも言われた気がする」
漆原「でも気になるんだよね。何でまたあんな難儀な相手に惚れたのか」ズルズル
千穂「難儀ってどういう意味ですか?」
漆原「あいつは何時までもここには居ないよ」ズルズル
千穂「…………」
漆原「一応魔王だし、根本的に住む世界も違うし」ズルズル
千穂「…………」
漆原「寿命だって違うし、それに……」ズルズル
千穂「……漆原さん。それ以上分かり切った事を言うなら引っ叩きますよ?」
千穂「そんな事いちいち言われなくても分かってますよ」
千穂「だけどしょうがないじゃないですか。好きになっちゃたんですから」
千穂「確かに私と真奥さんの間には弊害もあるかもしれません」
千穂「だけどそれで諦めるほど、私の恋は安いものじゃありません!」
千穂「私は真奥さんが好きです! 愛しています! どんな事があってもその事実は変わりません!」
千穂「人間の女の子を……恋する女の子をなめないで下さい!!」
漆原「成る程ね……」
千穂「…………」
漆原「……良かったね、真奥こんなに愛されてさ」
千穂「え?」
真奥「(玄関の前で)あ、あはは」
千穂「」
千穂「な、な、な、なんで、ま、ま、ま、真奥さんが?」///
漆原「すぐに戻ってくるって行ったじゃん。あれ、芦屋が居ないみたいだけど?」
真奥「ああ、あいつは別の買い物がまだあるって……それで、えっと、ちーちゃん?」
千穂「は、は、は、はい?」///
真奥「何と言ったら良いか分からないけど、その……ありがとな」
千穂「~~~!?」///
千穂「し、失礼しました!!」バッ!!
真奥「ちーちゃん、そんなに急いだら階段で……!?」
千穂「きゃああああ!?」
ズサアアアァァァ!!
真奥「ちーちゃん、大丈夫か! って、おお! すげえ綺麗な五接地転回法で着地してそのまま走り去って行ったぞ!?」
真奥「追いかけた方が良かったかな?」
漆原「僕に聞かないでよ。まあ今はそっとしておいた方が良いんじゃない?
どうせ明日にはバイトで会うんだろう?」ズルズル
真奥「お前、ちーちゃんと何の話をしていたんだ? それとその蕎麦は何だ?」
漆原「真奥のカラダと引き換えに手に入れたんだよ」ズルズル
真奥「どういう事だよ!?」
漆原(しかし思いのほか良い暇つぶしになったな)
漆原(また何時か、2人だけで話すのも悪くなさそうだ)
漆原「ごちそうさまでした」
おわり
29 : 以下、名... - 2013/06/18(火) 23:44:58.87 FS/si0IEO 18/18
ここまで読んでくれた人ありがとうございました。
相変わらず中身のない話でスイマセン。そしてなんでいつも自分が書くルシフェルは昼飯食べてるんだろう……。