ヴィーネ「ヘクチッ!」
ヴィーネ「あー、やっぱ風邪引いちゃったなー」
ヴィーネ「……タプちゃんが風邪ひいてなかったらいいけど」
ヴィーネ「……そういえば、ガヴはちゃんと起きて学校行ってるのかしら」
ヴィーネ「……まだ寝てたりして」
ヴィーネ「ゴホッゴホッ」
ヴィーネ「……電話してみよっと」
ヴィーネ「……」プルルルル
ヴィーネ「……出ないわね、ちゃんと行ってるみた」
ガチャッ
ヴィーネ「ん?」
ガヴリール「なんだよ……ヴィーネ……」
ヴィーネ「が、ガヴ!まだ家?」
ガヴ「家だけど……ってあ、もうこんな時間じゃん」
ガヴ「なんで起こしに来てくれなかったんだよ!」
ヴィーネ「私だっていつでも起こしに行けるわけじゃ……ゴホッゴホッ」
ガヴ「ん?」
ガヴ「もしかして、ヴィーネ、また……」
ヴィーネ「なんでもないわよ!……ヘクチッ」
ヴィーネ「ちゃんと学校行きなさいよ!」
ガチャッ
ヴィーネ「ほんとガヴは仕方ないわね……」
ヴィーネ「……うぅ、やっぱり風邪って辛いわね……」
ヴィーネ「ちょっと寝ようかしら……」
ヴィーネ「……ガヴリール~が1人♪」
ヴィーネ「ガヴリール~が2人♪」
ヴィーネ「ガヴリール~が……」
パアアアア
ポフッ
ヴィーネ「んむっ?」
ヴィーネ「ん!?なにこれ」
ヴィーネ「……パンツ?」
ヴィーネ「なんだったのかしら……」
ヴィーネ「……ま、いいわ、寝ましょう」ゴホゴホ
ヴィーネ「えーと、ガヴリール~が3人♪」
ヴィーネ「ガヴリール~が……」
ピンポーン
ヴィーネ「ちっ……誰かしら」
ヴィーネ「はーい」
ガヴ「うす」
ヴィーネ「ガヴ!?あんた学校は??」ゴホッ
ガヴ「あぁ、もう叫ぶなよ。悪化するぞ」
ヴィーネ「もしかして」
ヴィーネ「……心配してきてくれたの?」
ガヴ「いや、これなら怒られずに学校休めるかな~って」
ヴィーネ「もう!本当あんたって……」
ヴィーネ「あっ」クラッ
ガヴ「おっ、おい!ヴィーネ!大丈夫か!?」
ヴィーネ「あ、うん……ごめん、ちょっとクラってして……」
ガヴ「……いいから、大人しく寝とけよ」
ガヴ「ほら、歩けるか」
ヴィーネ「……あ、うん」
ガヴ「……なんか食うか?」
ヴィーネ「あ、じゃあおかゆを作るから……」
ガヴ「ん、じゃあ作ってくるから待ってろ」
ヴィーネ「えっ……」
ヴィーネ「……ふふっ」
ガヴ「なに笑ってんだよ」
ヴィーネ「いや、何でもないわ、ありがとね、ガヴ」
ガヴ「……おう」
ガヴ「出来たぞ、ヴィーネ」
ヴィーネ「いただきます」
ガヴ「うむ、味わって食べたまえ」
ヴィーネ「ごちそうさま!」
ガヴ「じゃ、そこ置いといて」
ヴィーネ「いいわよそれくらい」
ガヴ「いいから」
ヴィーネ「……熱でもあるの?」
ガヴ「それはお前だろ」
ヴィーネ「……ふふっ、そうね。じゃあお願いしようかしら」
ガヴ「おう」
ガヴ「なんか欲しいもんあったら言えよ」
ヴィーネ「大丈夫よ、それくらい」
ガヴ「そ、ならいいけど」
ガヴ「……とりあえずなんかあったら言えよ」
ヴィーネ「……ありがと」
ガヴ「おう、じゃあ、おやすみ」
ヴィーネ「うん、おやすみ」
ヴィーネ(なんだか、今日のガヴ、優しいな……)
ヴィーネ(……とりあえず早く元気になって)
ヴィーネ(ガヴを安心させなきゃね)
…………………………………………………
ヴィーネ「……」
ガヴ「……」スマホタプタプ
ヴィーネ「うぅん……」
ガヴ「ん?」
ヴィーネ「うぅ……」
ガヴ「おっ、おい……ヴィーネ?」サワッ
ガヴ「うわっ!でこあっつ!」
ガヴ「えっと……とりあえずアレだ!」バタバタ
ジャー
ギュー
ガヴ「とりあえず水に濡らしたタオルを頭に……」
ヴィーネ「……スゥスゥ」
ガヴ「……落ち着いたか」ホッ
ガヴ「……ヴィーネ」
ガヴ「……できるだけ早く良くなれよ」
…………………………………………………
ヴィーネ「んん……」
ヴィーネ「よく寝た……」
ヴィーネ「……ん?このタオルは……」
ヴィーネ「もしかしてガヴが……」
ヴィーネ「ガヴ……」
ヴィーネ「ありが……」
ガヴ「Zzz」
ヴィーネ「寝ちゃったか」
ヴィーネ「ふふっ」
ヴィーネ「今日は何から何までありがとね」
ヴィーネ「おかげでだいぶ楽になれたわ」
ヴィーネ「……それにしても」
ヴィーネ「もうっ、素直に私が心配で来たって言えばいいのに……」
ヴィーネ「維持はっちゃって」
ヴィーネ「ほんと素直じゃないんだから……」チラッ
ガヴ「Zzz……」
ヴィーネ「……」ニコッ
ヴィーネ「……ま、でもそういうところがガヴらしいんだけどね」
ヴィーネ「おやすみ、ガヴ」モウフ、ファサ
ヴィーネ「私ももうちょっとだけ寝ようかしらね」
ヴィーネ「あ、その前に……」カキカキ
ヴィーネ「じゃあおやすみ!」
…………………………………………………
ヴィーネ「……」パチッ
ヴィーネ「よく寝れた……」
ヴィーネ「ガヴは……帰ったわね」
ヴィーネ「あっ……これ……」
ヴィーネ「あの子パンツ忘れてる……」
ヴィーネ「……ま、明日朝起こす時に届けに行けばいっか♪」
ヴィーネ「そういえばガヴはちゃんとメッセージ読んでくれたかしら……」ペラッ
ヴィーネ「これは……」
ヴィーネ「……ガヴも素直になれるじゃない」
ヴィーネ「……ありがとね、ガヴリール」ギュッ
ヴィーネ「もう、大丈夫よ」
『今日はありがとね、ガヴ』
『おう、お大事に。早く良くなれよ。』
おわり