ラフィエル「おめでとうございます!!!ヴィーネさん!」
サターニャ「ヴィネットー!今とても輝いてるわよーー!!!」
ヴィーネ「ありがとうラフィ!!サターニャ!!」
タプリス「月乃瀬先輩!!おめでとうございます!!」
ヴィーネ「こら、私はもう『月乃瀬』じゃ無いのよ?」
タプリス「あっ!うっかりしてました…えへへ…」
ヴィーネ「ふふ、タプちゃんは変わらないわね」
ガヴリール「…」
ヴィーネ「…ガヴ、どうかな?似合ってる?」
ガヴリール「…ああ、似合ってるよヴィーネ。おめでとう」
ヴィーネ「…ありがとう!」ニコッ
ヴィーネが結婚した
元スレ
ガヴリール「神様ありがとう」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1492944022/
ガヴリール「はぁぁぁ…疲れた…なんで結婚式ってあんなに長いんだ…」
ガヴリール「…みんな結婚しちゃったな…」
(一昨年にラフィエル、その次の年にサターニャとタプリス…そして今日、ヴィーネ…)
ガヴリール「結婚してないのはもう私だけか…」
(そういえばラフィエルはもうすぐ一人目が産まれるんだっけ…何か祝いの品を用意しとかないとな…何が良いだろうか…)
ガヴリール「私はどこで間違えたんだろう…」
ガヴリール「…この指輪も、ヴィーネに渡せずじまいか…」
(高校生の時、私はヴィーネが好きだった。告白の時に渡そうとコツコツお金を貯めて買ったこの指輪…)
ガヴリール「…結局、ヘタレて渡せずにヴィーネを取られて…」
ガヴリール「いつまで大切に取っておくつもりなんだ…もう遅いのに…」
(もし、高校時代に渡せていたら…今と何か変わっていたのだろうか…)
ガヴリール「…考えても仕方ない…寝るか」
ガヴリール「…戻りたい」ボソッ
ガヴリール「……あの頃に戻りたい」
ガヴリール「楽しかった…あの頃に…」ポロポロ
―――ああ、神様。もしこの愚かな私の願いを聞き届けて下さるのならば…
ガヴリール「私を……高校生だった………あの頃…に……」
ガヴリール「すぅ………すぅ………」
―――――――――
―――――
―――
ガヴリール「すぅ……すぅ……」
「起きて、ガヴ」
ガヴリール「んぅ……?誰…?」
「はぁ?何寝ぼけてるのよガヴ、早く起きなさいって」
ガヴリール「この声……ヴィーネ…!?」ガバッ
ヴィーネ「きゃっ、急に起きないでよビックリするじゃない」
ガヴリール「何でヴィーネがここに!?てか、ここって…!?」キョロキョロ
ガヴリール(昔の私の部屋!?何で!?)
ヴィーネ「何寝惚けてるのよ…早く準備しなさいよ」
ガヴリール「準備…?何の…?」
ヴィーネ「何言ってるの今日は北海道に旅行に行くんでしょ!!ほら、歯を磨いてきなさい。簡単に食べられるもの作ってあげるから」ルンルン♪
ガヴリール(何だこれ…夢でも見てんのか…?)
ー北海道ー
サターニャ「着いたぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ラフィエル「わぁ!一面銀世界ですぅ!」
ヴィーネ「前にも来たけど、やっぱり北海道の雪は凄いわね!!」
ワイワイキャッキャッ
ガヴリール(そうか…これは明晰夢ってやつだな。夢の中でも意識があるっていう…)
サターニャ「それ!」ヒュッ
ベシャッ
ガヴリール「うわっ!冷た!何だ!?」
サターニャ「フッフッフ…何をボケっとしているのかしらガヴリール…戦いはもう始まっているのよ!」
ガヴリール「やりやがったなぁ…この!」ヒュッ
ベシャッ
ラフィエル「きゃっ!冷たいです!やりましたねガヴちゃん!」ヒュッ
ベシャッ
ヴィーネ「冷た!あはは、それ!」ヒュッ
ギャーツメターイ ウフフ ソレー!
ガヴリール(おいおい何だよこれ…めちゃくちゃ楽しいじゃねぇか!)
ガヴリール「行くぞヴィーネ!それー!」
ワイワイ
ガヴリール(こんな心の底から笑ったのなんていつぶりだろう…)
ガヴリール(夢とはいえせっかく高校生に戻れたんだ!目一杯楽しむぞ!!)
ガヴリール「そら!ラフィエルもくらえ!」
ラフィエル「きゃっ!ふふふ、ガヴちゃん覚悟は出来てますか?」
ガヴリール「やべ!逃げろー!」
ワーワー
ヴィーネ(朝からガヴの様子がおかしかったけど…これなら心配なさそうね)
ビュオオオオオオ
ヴィーネ「っと…ちょっと吹雪いてきたわね…そろそろホテルに向かいましょうか」
ラフィエル「ええ、ですがさっきからサターニャさんの姿が見当たらないのですが…」
ガヴリール「はぁ?何やってんだあのバカ…!」
ヴィーネ「わ、私探してくる!」
ガヴリール「私も行く。ラフィはサターニャが戻ってくるかここで待っててくれ」
ラフィエル「わ、分かりました!戻ってきたらすぐに伝えます!」
――――――
―――
ゴオオオオオ
ガヴリール「くっ!不味いな…吹雪で先が何も見えん!」
ガヴリール「あのバカ…一体どこに…!」
ヴィーネ「ガヴー!サターニャーー!!どこにいるのーー!?」
ガヴリール「私はここにいるぞーー!ヴィーネ!足元に気をつけろよ!なんか崖っぽい――――――」ズルッ
ヴィーネ「ガヴ!?」ガシッ
ガヴリール「ヴ、ヴィーネ…?」
ヴィーネ「ガヴ…!」フルフル
ガヴリール「お、おい!その手を離せ!ヴィーネまで落ちるぞ!」
ヴィーネ「嫌…よ!絶対に離さないから…」プルプル
ガヴリール「良いんだよもう!神様がそろそろ夢から覚めろって言ってるんだ!もう…夢から覚める時が来たんだ…!」
ガヴリール「だから手を離してくれ…」
ヴィーネ「絶対に嫌!」
ガヴリール「え…」
ヴィーネ「何を訳の分からないこと言ってるのよ!ガヴが居なくなったら…私…どうしたらいいのよ…」グスッ
ガヴリール「ヴィーネ…」
ヴィーネ「ほら、早く腕を掴んで上がってきなさい!もう限界だから…」プルプル
ガヴリール「うん…」
ズルズル
ヴィーネ「はぁ…はぁ…」
ガヴリール「ヴィーネ…その、ありがとう」
ヴィーネ「良かった…」ギュッ
ガヴリール「ヴ、ヴィーネ…!?///」
ヴィーネ「もう絶対に離さないから…」グスッ
ガヴリール「…ヴィーネ、ごめ――――――」
ガゴンッ
ガヴ・ヴィーネ「えっ――――――」
ガヴ・ヴィーネ「きゃああああああああああ!!!!」
ガヴリール(まさか足場が崩れるなんて!でも、ヴィーネだけは…!!絶対に助ける!)ギュッ
バキバキバキドサッ
―――――――――
ヴィーネ「ぅう…ん、ガヴ…!?」
ガヴリール「大丈夫かヴィーネ…グゥっ!?」ズキッ
ヴィーネ「アンタ…左足が…!」
ガヴリール「ああ、折れたかも…でも、ヴィーネが無事で良かった…そんなに深くなくて良かったな…」
ヴィーネ「まさか私を庇って…!?バカッ…!」グスッ
ガヴリール「バカとは失礼だな……うぐっ!」ズキッ
ヴィーネ「待ってて!小屋か何か…」キョロキョロ
ヴィーネ「…あった!!行きましょうガヴ、捕まって?」
ガヴリール「あ、ああ…」
ー小屋ー
ヴィーネ「本当に小屋が近くにあって良かった…吹雪は凌げそうね…」
ヴィーネ「ラフィに連絡しようにも携帯落としちゃったみたいだし…」
ヴィーネ「取り敢えずガヴの応急処置をしなきゃ…!服を脱がすわよ?」ズルッ
ガヴリール「うん………いっ!?」
ヴィーネ「ご、ごめん!?大丈夫!?」
ガヴリール「うん………大丈夫……」ハァハァ
ヴィーネ「凄く腫れてる……!取り敢えず雪で患部を冷やして…」
ヴィーネ「な、何か固定するもの…」キョロキョロ
ヴィーネ「っ!あれだ!!」
ガヴリール「ま、待ってヴィーネ!1人に…しないで…」
ガヴリール「ぅぐっ!!」ズキッ
ガヴリール(くそっ!なんで夢だってのに痛みがあるんだ…!)
ガヴリール(……そういや夢だったなこれは…ん?)ゴソ
ガヴリール(ポケットの中に…何か…)ゴソゴソ
ガヴリール(これは…私が買った指輪…?何でここに…?)
ヴィーネ「ガヴ!!足を固定できそうな棒があったわ!これで…」
ガヴリール「…ヴィーネ」
ヴィーネ「これでよしっ…!痛みはどう?」
ガヴリール「うん…少し良くなった…」
ガヴリール(そうだこれは夢なんだ…現実で渡せなかったが夢の中なら……)
ガヴリール「ヴィーネ……こんな時に悪いんだけど渡したい物があるんだ………」
ヴィーネ「渡したい物…?何かしら?」
ガヴリール「これ…」スッ
ヴィーネ「これは……指輪?」
ガヴリール「うん……バイトでお金を貯めてネトゲに課金するのも我慢して買ったんだ……ヴィーネの為に…」
ヴィーネ「私の……為?」
ガヴリール「うん……大好きだよヴィーネ… 」
ヴィーネ「…っ!?」ウルッ
ガヴリール「私とずっと一緒に居てくれ…お願いだ…」
ヴィーネ「……それは、プロポーズかしら…?」
ガヴリール「うん………」
ヴィーネ「……馬鹿、何で今なのよ…」ポロポロ
ガヴリール「えへへ……それで?返事は…?」
ヴィーネ「もちろん、私もガヴとずっと一緒に居たい、大好きよ!」
ガヴリール「…へへっ、嬉しい……やっと、渡せた……」
ヴィーネ「…ガヴ?ガヴッ!?しっかりして!」
ガヴリール「もう限界……眠たい………」
ガヴリール(夢の中とはいえやっと想いを伝えられた…)
ガヴリール(嬉しいなぁ………戻りたくないなぁ………)
ガヴリール(でももうダメだ………もう………)
ガヴリール(幸せな夢だった…………)
―――――――――
――――――
―――
―――――――――
――――――
―――
ガヴリール「………んぅ?」
チュンチュン
ガヴリール「……朝、か…」
ガヴリール「いつもの私の部屋…やっぱり夢だったのか…」
ガヴリール「夢の中でも散々夢だって自覚してたじゃないか…何ガッカリしてんだ私…」
ガヴリール「…虚しくなってきた」
ガヴリール「…でも、指輪渡せて良かった……!」グスッ
ガヴリール「な、何泣いてんだよ私…!朝ごはん食べなきゃ…」ポロポロ
ガチャ
「あ!やっと起きたわね!朝ごはんもう出来てるわよ!」
ガヴリール「!?」
「ガヴ?早く歯を磨いてきなさい?」
ガヴリール「ははっ、何だこれ…?まだ夢から覚めてないのか…?」ギュー
ガヴリール「いって…もしかして夢じゃない…?」ポロポロ
「…ガヴ?もしかして泣いてるの?」
ガヴリール「なんでここに居るんだよ……ヴィーネ」
ヴィーネ「まだ寝ぼけてるの?私達結婚して一緒に住んでるからじゃない」
ガヴリール「……ヴィーネ!!!!」ダキッ
ヴィーネ「きゃっ、どうしたの?悪い夢でも見たの?」ナデナデ
ガヴリール「ヴィーネ…!ヴィーネ…!!!もうどこにも行かないで……」ギュゥゥゥ
ヴィーネ「…大丈夫、私はどこにも行かないわ…ずっとガヴと一緒に居るわよ……それよりも早く準備をしましょ?今日はサターニャとラフィの結婚式よ?」
ガヴリール「…うん!」
ガヴリール(ああ…なんて幸せなんだ私は…)
ガヴリール「…神様ありがとう」
27 : 以下、\... - 2017/04/23 19:59:37.449 Z+znl3jn0.net 18/18おわり
飛べよコイツら