ガヴリール「エアコン壊れたから避暑地を求めてしかたな~くサターニャの家に来たけどさぁ」
サターニャ「仕方なくって何よ」
ガヴリール「ヴィーネとラフィエルがいなかったんだよ」
ガヴリール「はぁ……お前んちもエアコン壊れてるとかないわ……」
サターニャ「うるさいわね!仕方ないじゃない!!」
ガヴリール「まあ……扇風機があるだけマシか。うちはこれすらないし……」
ガヴリール「あー涼し……」
サターニャ「うわ汗すご……お風呂貸してあげるから流してきなさいよ」
元スレ
サターニャ「ちょっと!扇風機独占しないでよ!」 ガヴリール「いいじゃん少しくらい」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1500037593/
数十分後
ガヴリール「はーさっぱり……♪」
サターニャ「私の服ちょっと大きかったわね」
ガヴリール「まあ家じゃいつもこんなだし……ん、なんかこのやり取りどこかで……?」
サターニャ「?」
ガヴリール「まあいいや。あー涼し……♪」
サターニャ「ちょっと!扇風機独占しないでよ!」
ガヴリール「いいじゃん少しくらい」
サターニャ「この子は私のよ!」グイッ
ガヴリール「……」ムワッ
ガヴリール「だぁあああ暑い暑い!!こんなん耐えられるか!」グイッ
サターニャ「ちょ……」ムワッ
サターニャ「ここの家主は私よ!!私が優先されるべきでしょ!!」グイッ
ガヴリール「ばっかお前、私はお客様だぞ。客人を優先するもんだろ!」グイッ
サターニャ「勝手に押しかけて何言ってんのよ!」グイッ
サターニャ「ぬぐぐぐぐ……!」
ガヴリール「こんの……手離せよ……!」
サターニャ「い・や!」
ガヴリール「……なら勝負しよう」
サターニャ「……勝負?」
ガヴリール「そうだ。勝負に勝ったほうが扇風機を使える!どうだ」
サターニャ「いいじゃない……望むところよ」
サターニャ「で?何で勝負するのよ?」
ガヴリール「じゃあ……」
5分後
ガヴリール「はい、王手」
サターニャ「ぐ……ぐぐぐっ……!」
ガヴリール「よっわーい。じゃあ扇風機は私のものということで」
サターニャ「ま、待ちなさい!いつ1回勝負と言ったかしら!?」
ガヴリール「あん?」
サターニャ「いまのはあくまで将棋部門でガヴリールが勝っただけのこと……」
サターニャ「勝負はまだまだこれからよ!」
5分後
ガヴリール「チェックメイト」
サターニャ「ぐっ……ぐぐぐっ……!」
ガヴリール「よっわーい。じゃあ今度こそ扇風機は私のものということで」
サターニャ「こ、これは3回勝負……」
ガヴリール「じゃあ2勝した私の勝ちだろ」
サターニャ「ぐ~~~~~~っ……もう一回……もう一回っ……!」
ガヴリール「しょうがないな……だが勝負してる間は扇風機は私のものだぞ」
サターニャ「じゃん!今度はトランプ対決よ!」
ガヴリール「で、何やるんだ?」
サターニャ「ババ抜きよ」
ガヴリール(二人でか……)
サターニャ(ふっ、私はババ抜きで一度天使を倒している……私の実力、味わわせてやるわ!)
ガヴリール「配るぞ」
サターニャ(見てなさい!)
サターニャ(ふふふ……殆ど揃ってるじゃない!)
サターニャ(これ、超有利なんじゃない!?ほら、これも揃ってる!)
サターニャ(ふふん、一枚しか残ってないわ!もうこれ私の勝ち確定でしょ!)
ガヴリール「あー最初から全部揃ってたわ。あがり」
サターニャ「な゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!?」
ガヴリール「んじゃ扇風機独占権は継続で♪」
サターニャ「待ちなさいよ!絶対今イカサマしたでしょ!」
ガヴリール「イカサマぁ?」
サターニャ「だってありえないでしょこんなの!」
ガヴリール「じゃあ今度はサターニャが配っていいぞ」
サターニャ「ふんっ最初から正々堂々戦えばいいのよ」
ガヴリール(まあどちらにせよ時間稼ぎできるからどうでもいいんだが)
サターニャ「はい!これで正々堂々勝負よ!」
ガヴリール「へいへい」
サターニャ「ふっ……ここまで互角!やるわね」
ガヴリール(ババ抜きなんだから当たり前だろ)
サターニャ(どちらかがジョーカー……Qを引けばあがり……!)
サターニャ「……ジョーカーどっちかしら?こっちかな?」
ガヴリール「……」
サターニャ「それとも……こっちかしら?」
ガヴリール「ちっちがうぞ!?」
サターニャ「バレバレなのよっ!……って違う!?」
ガヴリール「だから言ったじゃん。違うって」
サターニャ「うぐっ」
ガヴリール「ほら私の番だぞ。カードだせ」
サターニャ(ぐぐぐぐ……ジョーカーを引きなさいジョーカーを引きなさい……)チラ
ガヴリール(右がジョーカーか)
ピッ
サターニャ「な゛っ」
ガヴリール「はいあがり。扇風機独占権継続~」
サターニャ「ぐぬぬぬ……まだよ!」
ガヴリール「なに、まだやんの?」
サターニャ「次は……これ!」
ガヴリール「ウノね……」
サターニャ「さあ、勝負よ!!」
ガヴリール「しょうがないな……」
サターニャ「次こそっ……」
数分後
サターニャ「はい!ウノって言ってなーい!」
ガヴリール「あっ……」
サターニャ「ほら、二枚引きなさい!」
ガヴリール「うっぜ……まあいいや。ハンデにはちょうどいい」
サターニャ「その余裕……いつまで持つかしら!?ウノ!」
ガヴリール「げ……」
ガヴリール(どうする……赤にするか青にするか……)
ガヴリール(ここは……青だ!)
サターニャ「ストップ!!」
ガヴリール「あー……」
サターニャ「なーっはっはっはっ!!私の大勝利ね?ガヴリール!」
ガヴリール「やっと一勝しただけだろ」
サターニャ「さて、扇風機は私のものね♪」グイッ
ガヴリール「……」ムワッ
サターニャ「あーすずし♪」
ガヴリール「次だ。次のゲームだ!」
サターニャ「別にいいわよ~?押し入れにも色々あるから好きなの持ってきなさい?」
ガヴリール「押入れ……?」
ガチャッ
ガヴリール(本当に色々あるな……こいつそんなに遊びたかったのか……)
ガヴリール(今まで悪いことしたな……今度みんな呼んで遊んでやろう……)
サターニャ「何にするか決めたー?」
ガヴリール「ああ。ルービックキューブを先に揃えたほうが勝ち、でどうだ?」
サターニャ「る、ルービックキューブ」
ガヴリール(ぐちゃぐちゃな配列のまましまってあった。つまりもとに戻せなかったってことだ)
ガヴリール(私は普通に揃えられる。負ける要素は無い)
ガヴリール「嫌なら別に他のでも」
サターニャ「別にそれでいいわよ!相手になってあげる!!」
ガヴリール(ちょろいわー)
ガヴリール「じゃあまずは私からやるな?」
サターニャ「ええ」
サターニャ(ルービックキューブ……単純そうに見えて奥が深い……この私ですらもとに戻せなかった――)
ガヴリール「ほい、できた。1分ちょいか」
サターニャ「早い!?」
ガヴリール「1分はそんなでもないだろ」
ガヴリール「じゃあ次はサターニャな」
サターニャ「ぐ、ぐぬぬ……」
ガヴリール「……始め」
サターニャ「……っ」ガシャガシャ
ガヴリール(やっぱ定石知らないか。そんなんじゃいつまでたってもできないぞ)ニヤニヤ
サターニャ「ぐぅぅ……」ガシャガシャガシャ
数分後
ガヴリール(あつい……もういいだろこれ……私の勝ちだし……)
サターニャ「あ、あれぇ……?」ガシャガシャ
ガヴリール「だーっ!いつまでやってんだ!もう私の勝ちでいいだろ!!」グイッ
サターニャ「ぐぬぬう……」
ガヴリール「ったく……」
サターニャ「私も汗かいてきたしー……一旦お風呂入るわ。その間扇風機は譲ってあげる」
ガヴリール「おー」
ガヴリール(ならちょっとネトゲでもやるかな。そろそろレアモンスター湧く時間だし)
数十分後
サターニャ「はーさっぱり♪」
ガヴリール「おー」
サターニャ「何、わざわざパソコン持ってきたの?」
ガヴリール「まあね」カタカタ
サターニャ「扇風機……」
ガヴリール「しょうがないな……次は……そうだ。じゃあこうしよう。レベルアップ対決」
サターニャ「レベルアップ対決?」
ガヴリール「そう。ここのマップでモンスターを狩る。それでより早くレベルアップした方の勝ち」
ガヴリール「先行はサターニャに譲ってやるよ」
サターニャ「どうやって操作するの?」
ガヴリール「マウスで行きたいところをクリックして移動。ファンクションキーでスキルをセットして右クリックで発動」
サターニャ「??」
ガヴリール「まあ適当にいじればわかるさ」
ガヴリール(ちょうどさっきレベルアップしたばっかだから死なれてもそんな痛くないし)
ガヴリール(それに少なくとも数時間は掛かる。これで扇風機は私のものだ)
ガヴリール「は~……♪」
サターニャ「が、ガヴリール!HPがやばいんだけど!」
ガヴリール「ヒール使えー」
ガヴリール(……お、漫画発見)
ガヴリール「ちょっと漫画借りるぞー」
サターニャ「んー」カタカタ
ガヴリール「……」
サターニャ「……」カタカタ
ガヴリール「……」ペラッ
サターニャ「ねえ」
ガヴリール「んー?」
サターニャ「なんかパーティに誘われてるんだけど」
ガヴリール「あー……そいつはレベル低そうだな……断っとけ」
ガヴリール「……」ペラッ
サターニャ「なんか付きまとわれてるんだけど」
ガヴリール「無視しとけ」
サターニャ「わかった」
ガヴリール「……」
ガヴリール(この漫画面白いな……)ペラッ
サターニャ「ねえ」
ガヴリール「んー?」
サターニャ「見抜きってなに?」
ガヴリール「ブッ!!」
サターニャ「え、どうしたのよ」
ガヴリール「いや、なんでもない……あーなんだ。あれだ。相手のステータスとかを見抜くスキルだ」
サターニャ「へぇーそんなのが」
ガヴリール「だから無視しとけ」
サターニャ「わかった」
ガヴリール(結構経験値溜まってるな……なかなか筋がいいぞ)
ガヴリール「……」ペラ
ガヴリール「これ最新刊?」
サターニャ「んー?そうね」カタカタ
ガヴリール「ふーん……」
サターニャ「……」カタカタ
ガヴリール「……」
サターニャ「……」カタカタ
ガヴリール「ネトゲどうよ。面白いか?」
サターニャ「まあ、ちょっとは」
ガヴリール「そうかそうか。じゃあサターニャもやろう。サターニャすっげえ上手いしセンスあるからさ」
サターニャ「えっ、そ、そうかしら?」
ガヴリール「ああ、サターニャが始めてくれたらかなり助かるんだよなぁ」
サターニャ「ふ、ふ~ん?天使を助けるのは癪だけど?ガヴリールが私に助けを求めるのは快感だし?考えておくわ」ニヘラッ
ガヴリール(ちょろ)
サターニャ「ねえ、なんかガヴリールの知り合いっぽい人来たんだけど」
ガヴリール「んー?ああギルメンだな……ちょっと貸して」
サターニャ「ええ」
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「……」じぃ...
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「へー……ガヴリールってゲームの中じゃそんな感じなのね……」
ガヴリール「う、うるさいな。別にいいだろ」
サターニャ「いいと思うわよ。可愛くて」
ガヴリール「うっせ。こうしたらアイテム貢いでもらえるんだよ」
サターニャ「あーあっつぅ……ねえ、扇風機……」
ガヴリール「ん?ああそういえばそんな勝負してたな……忘れてたわ」カタカタ
サターニャ「忘れてたって!」
ガヴリール「首振りなら許す」
サターニャ「……引き分けってことね!」
ガヴリール「私が妥協してやったんだぞ」カタカタ
カチッ
サターニャ「あー涼しー……あーいっちゃういっちゃうー……あー涼しー……」
ガヴリール「うるさい」カタカタ
サターニャ「はい」
サターニャ「……アンタのほうが風もらいすぎじゃない?ちょっとずるいわよ」グイッ
ガヴリール「いやそのほうがずるいだろ!私のほうが勝ってたんだからそのくらい我慢しろ!」グイッ
サターニャ「ここは私の家よ!」
ガヴリール「私はお客様だぞ!」
サターニャ「……」
ガヴリール「……」
サターニャ「なんか、余計に暑くなるわ……」
ガヴリール「同感だな……」
サターニャ「……近くに行ってもいい?」
ガヴリール「……いいよ」カタカタ
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「……」じぃ...
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「ほんと媚びてるわねー」
ガヴリール「アイテムを貢いでもらうためだ」
サターニャ「でも男の人だって女キャラでプレイできるんじゃないの?私なら疑っちゃうけど」
ガヴリール「なかなか鋭いな。私はボイチャもやってて女だって信じてもらってるんだよ」
サターニャ「ボイチャ?」
ガヴリール「ボイスチャット。声を聞いてもらったんだ」
サターニャ「はー……」(ドン引き)
ガヴリール「なんだよ」カタカタ
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「へーこれがボス」
ガヴリール「そう」
サターニャ「強そう」
ガヴリール「大したことない。ヒーラーでソロ狩りできるくらいだ。まあ私の装備強化が神掛かってるからなんだが」
サターニャ「ふーん……」
ガヴリール「ソロで狩るとドロップアイテム独り占めできるからさ」カタカタ
サターニャ「ふーん……」
ガヴリール「特にこのボスが落とす武器は高値で売れるんだ。この鯖じゃだいたい……」
サターニャ(ゲームの話するときのガヴリールって生き生きしてるわね)
時計『PM8時だぞ』
サターニャ「もうこんな時間……ねえ、今日はどうするの?」
ガヴリール「どうって?」カタカタ
サターニャ「ガヴリールの家って扇風機すらないんでしょ。ならうちに泊まる?」
ガヴリール「あー……そうだな……あっ」
サターニャ「?」
ガヴリール「……いや、去年さ。お前に酷いことしたなーって……」
サターニャ「去年……?」
ガヴリール「ほら、ピンポン連打してたじゃん。その時ドアごとぶっ飛ばしちゃったろ」
サターニャ「……あぁ、あったわね」
ガヴリール「その……いらついてたんだ。ごめん……」
サターニャ「……まあ、別に気にしてないわよ。あの程度屁でもないし」
ガヴリール「でも……」
サターニャ「じゃああの時のあれはそうね、ご飯でも作ってくれたら許すわ!それでどう?」
ガヴリール「……よし、わかった。リクエストは?」
サターニャ「辛いもの!」
ガヴリール「こんなクソ暑い日に……いや、だからこそか」
数十分後
ガヴリール「あー……我ながら辛くしすぎた……汗止まらん……」
サターニャ「そう?美味しかったわよ?」
ガヴリール「お粗末さま……あ^~扇風機様~……」
サターニャ「汗で気持ち悪いならもう一回お風呂入ってもいいわよ」
ガヴリール「あー……そうするわ。よし、背中を流せる権利を与えよう」
サターニャ「なによそれ」
ガヴリール「ほら、入るぞ」
サターニャ「え、私も?ちょ、待ちなさいよ!」
カポーン...
ガヴリール「本当に入るとは思わなんだ」
サターニャ「ガヴリールが言ったんでしょ!」
ガヴリール「まあそうだけどさ」
サターニャ「……」
ガヴリール「お前んちの風呂でかいな。二人でも狭くないじゃん」
サターニャ「そうかしら」
ガヴリール「そうだよ。普通こんなでかくないぞ」
ガヴリール「……よし、そろそろ体あらうか。背中を流させてやろう」
サターニャ「なんでそんなに偉そうなのよ」
ガヴリール「まあまあ、私も流してやるからさ」
サターニャ「しょうがないわね……」
サターニャ(まあ……背中流しっ子とかちょっとやってみたかったし……)
サターニャ「いくわよー」
ゴシゴシ...
ガヴリール「あーいいぞー」
ゴシゴシ...
サターニャ「こんなところかしら……」
ガヴリール「ついでに髪もやって」
サターニャ「しょうがないわね……」
ワシャワシャ...
サターニャ「痒いところとかない?」
ガヴリール「全部」
サターニャ「はいはい……」
ワシャワシャワシャ...
ガヴリール「もうそろそろいいだろ」
サターニャ「ダメ。まだ頭皮しかやってない」
ワシャワシャワシャ...
ガヴリール「いいよそのくらいで」
サターニャ「だめよ。毛先が傷んじゃうでしょ」
ガヴリール「気にしないけどな」
ワシャワシャワシャ...
サターニャ「ほんと勿体無いわね……じゃあ流すわよ」
ガヴリール「うむ」
サターニャ「よしっ交代ね!」
ガヴリール「じゃあ背中向けて」
サターニャ「ええっ」
ゴシゴシ
ガヴリール(こいつやっぱ胸でかいな)
サターニャ「♪」
ガヴリール(なんか腹立ってきた)
ガヴリール「サターニャは色々でかくて大変だろ~?ここも洗ってやるよ!」モミモミモミッ
サターニャ「ちょおっ!?何揉んでんのよ!?」
ガヴリール「おーこれは……ラフィエルに匹敵するな……」モミモミ
サターニャ「ちょ、やめっ……やめなさいっ!」
ガバッ
ガヴリール「っ!」
サターニャ「よくもやってくれたわね~……お返しよ!!」
ガヴリール「ちょっタイム!それは反則!」
…………
……
ガヴリール「あー……なんか余計に汗かいたきがする……」
サターニャ「ほんとよ……」
ガヴリール「あー……扇風機さまぁ……♪」
サターニャ「ガヴリール」
ガヴリール「ん」
サターニャ「はい、アイス。あげるわ」
ガヴリール「お、いいのか」
サターニャ「特別よ」
ガヴリール「サタニキアさま~♪」
サターニャ「現金なやつ……」
ガヴリール「じゃあお礼代わりにそうだな……なんか面白い動画を……」
サターニャ「へー。パソコンでテレビも見れるの?」
ガヴリール「今はネットで色々配信してるからなー」カチッカチッ
サターニャ「はー」
ガヴリール「お。映画。見よう見よう」
サターニャ「映画!」
…………
……
サターニャ「まさかサメが竜巻に乗ってやってくるなんてね……」
ガヴリール「なんか……色々とすごい映画だったな……」
サターニャ「まあでも……面白かったわ」
ガヴリール「B級映画とは思えないクオリティだったな」
サターニャ「ん……もういい時間だしそろそろ寝ましょうか」
ガヴリール「え、もう寝るの?」
サターニャ「……もう0時なんだけど」
ガヴリール「深夜から早朝に掛けては狩場が空くから狩り時なんだよ」
サターニャ「はぁ。まあ……私は寝るわ」
ガヴリール「おやすみ。電気は消していいぞ」
サターニャ「ん。とりあえず布団敷いとくわ」
ガヴリール「おー悪いね」カタカタ
サターニャ「よいしょっ……と……」
ガヴリール「……あれ、もう一枚敷くのか?」
サターニャ「だって扇風機一つしかないもの。上に持ってったら暑いでしょ?」
ガヴリール「ああ……なるほど」
サターニャ「じゃあおやすみ」
ガヴリール「ん」
ガヴリール(来客用の布団まで用意してるのか……今度皆呼んでお泊まり会でも開いてやるか……)
ガヴリール(……と言うか別に上に持ってってもよかったんだけどな)
ガヴリール(まったく……何が大悪魔だ)クスッ
ガヴリール「……」カタカタ
サターニャ「……zzz」
ガヴリール「ふぁぁ……なんかサターニャの寝顔見てたら眠くなってきたな……」
ガヴリール「……今日はもう寝ておくか」
ガヴリール「……」
ガヴリール「布団近いな……こいつ何も考えずに敷いたな……」
ガヴリール「まあ、いいか……」イソイソ
ガヴリール「……」
サターニャ「……zzz」ゴロン
ガヴリール(顔近いなぁ……このアホ面、どんな夢を見てるんだか……)
ガヴリール(……)
ガヴリール(……起きたら顔に落書きしてやろう)
ガヴリール「……おやすみ」
ガヴリール「……zzz」
…………
……
白羽宅
ラフィエル「うふふ……寝ましたね」
ヴィーネ「これだけのために……私を呼んだの?」
ラフィエル「はい♪」
ヴィーネ「……もしかしてこれだけのために監視カメラ設置して、エアコンを壊して、居留守したの……?」
ラフィエル「いえ、監視カメラは元々置いてたやつです。エアコンはリモコンの方を細工しただけで」
ヴィーネ「……」
ラフィエル「すぐ直せますよ」
ヴィーネ「いや、そうじゃなくて……まあ、いいわ……」
ラフィエル「ですがヴィーネさんも食い入るように見てたじゃないですか」
ヴィーネ「う」
ラフィエル「お風呂の映像……」
ヴィーネ「うッ!」
ラフィエル「ですが、そうですね……これはいけないことですよね……」
ラフィエル「わかりました……この映像はきっちり処分しておきます……」
ヴィーネ「そ、そこまでしなくてもいいんじゃないかしら?」
ラフィエル「うふふ♪あとで送りますね」
ヴィーネ「……ありがと」
ラフィエル「さて……そろそろ私達も寝ましょうか」
ヴィーネ「そうね……こんな時間まで起きたの初めてかも……」
ラフィエル「ガヴちゃん達みたいに私達も隣で」
ヴィーネ「いや、普通にラフィはベッドでいいわよ……」
ラフィエル「そうですか~」
ヴィーネ「じゃあ、もう寝るわね?」
ラフィエル「はいおやすみなさい~」
ヴィーネ「おやすみ……zzz」
翌朝
カキカキ...
ガヴリール「くくっ……」
サターニャ「あははははっ!」
ヴィーネ「ん……?」
ガヴリール「お、ヴィーネ。おはよう……くくっ」
サターニャ「おはよう、ヴィネット……ふふふ……」
ヴィーネ「おはよ……えっ!?なんで二人がいるの!?」
ガヴリール「ま、ラフィエルの気配がしたからな。仕返ししてやろうと思って」
サターニャ(私は気づかなかったけど)
ヴィーネ「ラフィ……気づかれて……ブッ!?」
ガヴリール「……くくっ」
サターニャ「あはははははっ!!」
ヴィーネ「ちょっ、ガヴ!この落書きはっ……ラフィにはやっちゃいけないやつっ……くふっ……!」
ガヴリール「だからこそ仕返しになるんだろ♪」
ラフィエル「んん……騒がしいですねー……朝食の時間ですか……?」
ガヴリール「くぅっ……これは反則だわ……っ」
ラフィエル「ガヴちゃん……?サターニャさん!?なんでここに……」
ヴィーネ「気づかれてたみたい……ぷふっ……」
ラフィエル「え、ええ……?と、ところでどうして皆さん笑って……」
ガヴリール「まあまあ、朝だし顔洗ってきなよ。話はその後だ」
ラフィエル「うー……まさか気づかれていたとは……流石ガヴちゃん……」
このあとラフィのとんでもない悲鳴が!
☆完☆